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公開番号2021013281
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210204
出願番号2019127637
出願日20190709
発明の名称回転電機
出願人日立オートモティブシステムズ株式会社
代理人特許業務法人開知国際特許事務所
主分類H02K 3/46 20060101AFI20210108BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】複数のセグメント導体の接続により形成された固定子巻線を軸方向に固定しつつ、セグメント導体間の接続状態の公差に起因した悪影響を低減できる回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機1は、スロット54が複数形成された固定子コア51と、複数の第1のセグメント導体57と複数の第2のセグメント導体58とがスロット54内で軸方向に向かい合う互いの先端部の嵌合により接続されることで形成された固定子巻線52と、複数の第1のセグメント導体57の軸方向端部が当接するように配置された電気的絶縁性を有する移動規制部材11と、複数の第2のセグメント導体58の軸方向端部に当接するように配置された絶縁部材12と、絶縁部材12と第2ブラケット23との間に配置された弾性部材13とを備え、複数の第2のセグメント導体58を軸方向一方側に押し付ける押付力が弾性部材13及び絶縁部材12を介して伝達されるように構成されている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
軸方向に延在するスロットが周方向に間隔をあけて複数形成された固定子コアと、
一部が前記固定子コアの軸方向一方側に突出した状態で前記スロットに収容された複数の第1のセグメント導体と一部が前記固定子コアの軸方向他方側に突出した状態で前記スロットに収容された複数の第2のセグメント導体とが前記スロット内で軸方向に向かい合う互いの先端部の嵌合により接続されることで形成された固定子巻線と、
前記固定子コアを内部に保持する筒状のフレームと、
前記複数の第1のセグメント導体の軸方向端部から軸方向に離隔して配置され、前記フレームの軸方向一方側に取り付けられた第1ブラケットと、
前記複数の第2のセグメント導体の軸方向端部から軸方向に離隔して配置され、前記フレームの軸方向他方側に取り付けられた第2ブラケットと、
前記複数の第1のセグメント導体の軸方向端部が当接するように配置された電気的絶縁性を有する移動規制部材と、
前記複数の第2のセグメント導体の軸方向端部に当接するように配置された絶縁部材と、
前記絶縁部材と前記第2ブラケットとの間に配置された弾性部材とを備え、
前記複数の第2のセグメント導体を軸方向一方側に押し付ける押付力が前記弾性部材及び前記絶縁部材を介して伝達されるように構成されている
ことを特徴とする回転電機。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の回転電機において、
前記フレームは、その内周面に軸方向の基準面となる段差面を有し、
前記移動規制部材は、前記段差面に当接した状態で前記フレームに固定されている
ことを特徴とする回転電機。
【請求項3】
請求項1に記載の回転電機において、
前記絶縁部材は、モールドにより前記複数の第2のセグメント導体と一体化されている
ことを特徴とする回転電機。
【請求項4】
請求項1に記載の回転電機において、
前記絶縁部材は、前記複数の第2のセグメント導体の軸方向端部に当接する表面に前記複数の第2のセグメント導体の軸方向端部の外郭形状に対応した形状の複数の窪み部を有している
ことを特徴とする回転電機。
【請求項5】
請求項1に記載の回転電機において、
前記移動規制部材は、前記複数の第1のセグメント導体が当接する表面に前記複数の第1のセグメント導体の軸方向端部の外郭形状に対応した形状の複数の窪み部を有している
ことを特徴とする回転電機。
【請求項6】
請求項1に記載の回転電機において、
前記複数の第2のセグメント導体に伝達される前記押付力は、前記第2ブラケットと前記弾性部材との間に位置する少なくとも1つの加圧部材により加えられる
ことを特徴とする回転電機。
【請求項7】
請求項6に記載の回転電機において、
前記加圧部材は、周方向に間隔をあけて複数配置されている
ことを特徴とする回転電機。
【請求項8】
請求項6に記載の回転電機において、
前記加圧部材は、前記弾性部材と一体化された一部品により構成されている
ことを特徴とする回転電機。
【請求項9】
請求項6に記載の回転電機において、
前記弾性部材は、前記加圧部材の先端部と係合する係合部を有する
ことを特徴とする回転電機。
【請求項10】
請求項6に記載の回転電機において、
前記加圧部材が前記弾性部材と締結する
ことを特徴とする回転電機。
【請求項11】
請求項2に記載の回転電機において、
前記移動規制部材は、前記フレームの前記段差面と前記固定子コアの軸方向一方側の端面とに挟まれることで固定されている
ことを特徴とする回転電機。
【請求項12】
請求項1に記載の回転電機において、
前記フレームは、前記移動規制部材の配置に対応した位置に設けられた貫通孔を有し、
前記移動規制部材は、前記フレームの前記貫通孔に挿通された締結部材と締結することで前記フレームに固定されている
ことを特徴とする回転電機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に係わり、更に詳しくは、固定子コアに組み込んだ複数のセグメント導体を接続することによって固定子巻線を形成する固定子を備えた回転電機に関する。
続きを表示(約 9,000 文字)【背景技術】
【0002】
回転電機では、固定子コアに形成された複数のスロットに巻線が配置されており、この巻線に電力を供給することで回転磁界を発生させ、この回転磁界によって回転子を回転させている。産業機械や自動車の動力源として用いられる回転電機は、高効率化が求められている。例えば、近年の自動車駆動用の回転電機では、固定子巻線として平角電線を用いたセグメント導体を適用し、セグメント導体を固定子コアのスロットに径方向に積み重なるように配置することで、スロットの断面積に対する導体の比率(占積率)を高めたものがある。これにより、固定子巻線の抵抗値が小さくなるので、抵抗値に依存する銅損を低減することができる。
【0003】
セグメント導体を用いた回転電機の中には、固定子巻線の軸方向の長さの短縮化等を目的として、軸方向に分割されたセグメント導体を固定子コアのスロット内や固定子コアの軸方向端面から突出するコイルエンド部にて接続することで固定子巻線を形成したものがある。例えば、特許文献1及び特許文献2に記載のものがある。
【0004】
特許文献1に記載の回転電機では、積層コア(固定子コア)の隔壁部(ティース)の上底面及び下底面が厚さ方向に平行となるようにプレスして隔壁部に予め付与されていたねじれを解除することで、積層コアのスロット内に配置された第1の線状コイル部材(セグメント導体)及び第2の線状コイル部材(セグメント導体)に対して隔壁部から周方向の力が加えられ、第1の線状コイル部材と第2の線状コイル部材の係合部同士が圧着される。さらに、係合部同士が圧着された第1の線状コイル部材及び第2の線状コイル部材を曲成することで、積層コアに巻装された固定子巻線が形成される。
【0005】
特許文献2に記載の回転電機では、一方側端部が固定子鉄心(固定子コア)のティースに巻着可能に開いた複数の積層体コイル(セグメント導体)がティースを跨ぐように固定子鉄心のスロットに径方向に積み重なるように挿入され、径方向に隣接する積層体コイルにおけるティースを跨いで対向する位置にある2つの開放端部にバスバー(セグメント導体)の端部を嵌合することで、固定子巻線が形成されている。さらに、固定子巻線を軸方向両側から挟み込んだ2つの円板をナットと固定子鉄心の外周部を貫通したボルトによって締結し、固定子鉄心の軸方向に平行な締結荷重を固定子巻線に付与することで、バスバーと積層体コイルの開放端部の嵌合部とを圧接し、固定子巻線を固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013−081335号公報
特開2005−137174号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1及び特許文献2に記載の回転電機にように、複数のセグメント導体を圧着や嵌合等により接続して固定子巻線を形成する場合、複数のセグメント導体の複数の接続部分には、製造上、設定された公差の範囲内で軸方向長さ等の寸法にバラツキが生じる。寸法のバラツキが大きい場合、複数の接続部分のうちの一部が不十分な接続状態となり、接触抵抗が増加する虞がある。また、複数の接続部分を全て良好な接続状態にしようと、複数の接続部分を一様に押し込んで接続しようとすると、一部が無理に押し込まれた状態となり、当該接続部分が変形する虞がある。
【0008】
特許文献1に記載の回転電機では、固定子鉄心の隔壁部をプレスすることで、複数のセグメント導体(第1の線状コイル部材及び第2の線状コイル部材)に対して周方向の力を加えて係合部同士を圧着により接続しており、複数のセグメント導体に対して軸方向の力が加えられていない。したがって、軸方向に向かい合う複数の係合部のうち、他の係合部よりも軸方向長さが短い係合部では、互いの圧着が不十分となり接触抵抗が増加する虞がある。複数のセグメント導体の全ての係合部同士を良好に圧着するためには、複数のセグメント導体の配置位置を全て管理する必要があり、不十分な係合状態を全てなくすことは実際上難しい。また、複数のセグメント導体は、固定子鉄心の隔壁部のみにより保持されており、軸方向に固定されていない。熱や振動などにより複数のセグメント導体に力が作用すると、セグメント導体の保持力の不足により係合部の圧着が緩んで接続状態が不十分になる虞もある。
【0009】
特許文献2に記載の回転電機においては、固定子巻線を構成する複数のセグメント導体(積層体コイル及びバスバー)を軸方向両側から挟み込んだ2つの円板を介して軸方向に押し付けることで、固定子巻線を軸方向に固定している。すなわち、固定子鉄心の周方向及び径方向に並ぶ複数のセグメント導体は一様に軸方向に押し付けられる。したがって、複数のセグメント導体の公差による製造上の軸方向長さのバラツキの大きさによっては、上述したように、複数のセグメント導体の複数の嵌合部のうちの一部が、不十分な接続状態となって接触抵抗が増加したり、無理に押し込まれた状態となって変形したりする虞がある。
【0010】
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、複数のセグメント導体を接続することで構成される固定子巻線を軸方向に固定しつつ、セグメント導体間の接続状態の公差に起因した悪影響を低減することができる回転電機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、軸方向に延在するスロットが周方向に間隔をあけて複数形成された固定子コアと、一部が前記固定子コアの軸方向一方側に突出した状態で前記スロットに収容された複数の第1のセグメント導体と一部が前記固定子コアの軸方向他方側に突出した状態で前記スロットに収容された複数の第2のセグメント導体とが前記スロット内で軸方向に向かい合う互いの先端部の嵌合により接続されることで形成された固定子巻線と、前記固定子コアを内部に保持する筒状のフレームと、前記複数の第1のセグメント導体の軸方向端部から軸方向に離隔して配置され、前記フレームの軸方向一方側に取り付けられた第1ブラケットと、前記複数の第2のセグメント導体の軸方向端部から軸方向に離隔して配置され、前記フレームの軸方向他方側に取り付けられた第2ブラケットと、前記複数の第1のセグメント導体の軸方向端部が当接するように配置された電気的絶縁性を有する移動規制部材と、前記複数の第2のセグメント導体の軸方向端部に当接するように配置された絶縁部材と、前記絶縁部材と前記第2ブラケットとの間に配置された弾性部材とを備え、前記複数の第2のセグメント導体を軸方向一方側に押し付ける押付力が前記弾性部材及び前記絶縁部材を介して伝達されるように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、弾性部材が絶縁部材を介して複数の第2のセグメント導体を軸方向一方側に押し付けて複数の第1のセグメント導体側へ押し込むと共に、移動規制部材が複数の第1のセグメント導体の軸方向の移動を規制することで、第1のセグメント導体の固定子コアのスロットからの抜けを防止し、第2のセグメント導体と第1のセグメント導体の複数の嵌合部分を無理に押し込むことなく嵌合状態の不均一性を低減することができる。すなわち、第1のセグメント導体と第2のセグメント導体を複数接続することで形成される固定子巻線を軸方向に固定しつつ、セグメント導体間の接続状態に対する公差に起因した悪影響を低減することができる。
上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の第1の実施の形態に係る回転電機を示す縦断面図である。
図1に示す本発明の第1の実施の形態に係る回転電機の固定子を一部省略した状態で示す拡大断面図である。
図2に示す本発明の第1の実施の形態に係る回転電機の固定子巻線におけるセグメント導体の嵌合構造(接続構造)を示す斜視図である。
回転電機の固定子巻線を構成する複数のセグメント導体における複数の嵌合部分の嵌合状態のバラツキの一例を示す説明図である。
本発明の第2の実施の形態に係る回転電機を示す縦断面図である。
本発明の第3の実施の形態に係る回転電機を構成する絶縁部材を示す斜視図である。
本発明の第4の実施の形態に係る回転電機を構成する移動規制部材を示す斜視図である。
本発明の第5の実施の形態に係る回転電機を構成する加圧部材を示す断面図である。
本発明の第6の実施の形態に係る回転電機を構成する弾性部材を示す斜視図である。
本発明の第7の実施の形態に係る回転電機を構成する弾性部材を示す斜視図である。
本発明の第8の実施の形態に係る回転電機を示す縦断面図である。
本発明のその他の形態に係る回転電機を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の回転電機の実施の形態について図面を用いて説明する。本実施の形態は、本発明の回転電機を永久磁石電動機に適用した場合を例に挙げて説明するものである。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態に係る回転電機の構成及び構造を図1〜図3を用いて説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る回転電機を示す縦断面図である。図2は図1に示す本発明の第1の実施の形態に係る回転電機の固定子を一部省略した状態で示す拡大断面図である。図3は図2に示す本発明の第1の実施の形態に係る回転電機の固定子巻線におけるセグメント導体の嵌合構造(接続構造)を示す斜視図である。
【0015】
図1において、回転電機1は、回転電機1の外皮を構成する筐体2と、筐体2に軸受3を介して回転可能に支持された回転子4と、筐体2内に保持され、回転子4の外周側に間隙をあけて配置された筒状の固定子5とを備えている。回転電機1は、例えば、車両に用いられるものである。
【0016】
筐体2は、例えば、筒状のフレーム21と、フレーム21の軸方向一方側(図1中、右側)に取り付けられてフレーム21の一方側の開口部を閉塞する第1ブラケット22と、フレーム21の軸方向他方側(図1中、左側)に取り付けられてフレーム21の他方側の開口部を閉塞する第2ブラケット23とで構成されている。フレーム21は、例えば、炭素鋼など鉄系材料の切削、鋳鋼やアルミニウム合金の鋳造、又は、プレス加工によって筒状に成形されている。フレーム21の内周面には、回転電機1の軸方向位置の基準面としての段差面21aが設けられている。第1ブラケット22及び第2ブラケット23の中心部にはそれぞれ軸受3が配設されている。
【0017】
回転子4は、例えば、外部装置と接続可能なシャフト41と、シャフト41の外周側に固定されてシャフト41と一体に回転する筒状の回転子コア42と、回転子コア42の外周側に埋め込まれた永久磁石43と、回転子コア42及び永久磁石43の軸方向両端に取り付けられた非磁性体の環状プレート44とを含んでいる。シャフト41は、その両側が軸受3を介して第1ブラケット22及び第2ブラケット23に回転可能に支持されている。永久磁石43は、回転子4の界磁極として機能するものである。
【0018】
固定子5は、フレーム21の内周側に焼き嵌めなどの方法で固定されている。固定子5は、フレーム21の内部に保持されると共に内周側に回転子4が配置される筒状の固定子コア51と、固定子コア51に巻装された固定子巻線52とを備えている。
【0019】
固定子コア51は、図2示すように、薄肉の環状の電磁鋼板51aを複数枚積層して形成されている。固定子コア51の内周側には、固定子コア51の軸方向に延在するスロット54が周方向に間隔をあけて複数形成されている。換言すると、固定子コア51の内周側に径方向内方に突出して軸方向に延在するティース55が周方向に間隔をあけて複数設けられており、隣接するティース55間にスロット54が形成されている。
【0020】
固定子巻線52は、図1及び図2に示すように、固定子コア51の軸方向一方側(図1及び図2中、右側)から複数のスロット54に挿通される複数の第1のセグメント導体57と固定子コア51の軸方向他方側(図1及び図2中、左側)から複数のスロット54に挿通される複数の第2のセグメント導体58とが各スロット54内で接続されることで形成されている。複数の第1のセグメント導体57の軸方向端部から軸方向に離隔した位置に第1ブラケット22が配置されている。複数の第2のセグメント導体58の軸方向端部から軸方向に離隔した位置に第2ブラケット23が配置されている。固定子巻線52は、例えば、複数のスロット54に分布巻で巻装されている。
【0021】
各スロット54には、例えば図2に示すように、接続された第1のセグメント導体57と第2のセグメント導体58(固定子巻線52)が径方向に6本並んで収容されている(図2中、3本を図示する一方、3本が省略されている)。スロット54に収容されている各固定子巻線52(接続された第1のセグメント導体57と第2のセグメント導体58)の間、及び、各固定子巻線52とスロット54の内壁との間には、絶縁体70が配置されている。具体的には、スロット54内の各固定子巻線52は、筒状の絶縁体70により覆われており、絶縁性が担保されている。
【0022】
第1のセグメント導体57は、略U字形状に形成されており、異なる2つのスロット54に収容される直線状の一対の第1コイル辺部61と、固定子コア51の軸方向一方側から外方に突出して一対の第1コイル辺部61の端部間を繋ぐ屈曲形状の第1コイル端部62とを有している。一対の第1コイル辺部61の先端部にはそれぞれ、第1嵌合凹部61a及び第1嵌合突部61b(図3参照)が設けられている。第1コイル端部62は、中間部位に固定子巻線52の軸方向一方側の端部となる第1頂部62aを有している。第1のセグメント導体57は、例えば、横断面が矩形状に形成されており、角型の導体である。
【0023】
第2のセグメント導体58は、略U字形状に形成されており、異なる2つのスロット54に収容された直線状の一対の第2コイル辺部64と、固定子コア51の軸方向他方側から外方に突出して一対の第2コイル辺部64の端部間を繋ぐ屈曲形状の第2コイル端部65とを有している。一対の第2コイル辺部64の先端部にはそれぞれ、第1のセグメント導体57の第1嵌合突部61b(図3参照)に嵌合する第2嵌合凹部64a(図3参照)及び第1のセグメント導体57の第1嵌合凹部61aに嵌合する第2嵌合突部64bが設けられている。第2コイル端部65は、中間部位に固定子巻線52の軸方向他方側の端部となる第2頂部65aを有している。第2のセグメント導体58は、例えば、横断面が矩形状に形成されており、角型の導体である。第2のセグメント導体58は、例えば、第1のセグメント導体57と同じ形状のものである。
【0024】
第1のセグメント導体57の第1嵌合凹部61a及び第1嵌合突部61bは、打ち抜き加工などによって形成されており、その加工面が第2のセグメント導体58と電気的な接続を可能とする接続面を形成している。同様に、第2のセグメント導体58の第2嵌合凹部64a及び第2嵌合突部64bは、打ち抜き加工などによって形成されており、その加工面が第1のセグメント導体57と電気的な接続を可能とする接続面を形成している。第1のセグメント導体57の第1嵌合凹部61a及び第1嵌合突部61bの接続面、第2のセグメント導体58の第2嵌合凹部64a及び第2嵌合突部64bの接続面はそれぞれ、例えば図2に示すように、第1のセグメント導体57及び第2のセグメント導体58がスロット54に収容されたときに、固定子コア51の径方向に略直交するように形成されている。また、第1嵌合凹部61a及び第2嵌合凹部64aは、例えば図2及び図3に示すように、接続面に直交する縦断面の凹形状が略矩形状に形成されている。第1嵌合突部61b及び第2嵌合突部64bは、第2嵌合凹部64a及び第1嵌合凹部61aの凹形状に応じて、接続面に直交する縦断面の形状が略矩形状に形成されている。
【0025】
複数の第1のセグメント導体57と複数の第2のセグメント導体58は、各スロット54内で互いに軸方向に向かい合う第1コイル辺部61の先端部(第1嵌合凹部61a又は第1嵌合突部61b)と第2コイル辺部64の先端部(第2嵌合突部64b又は第2嵌合凹部64a)とが嵌合して接続されることで、固定子巻線52を形成している。すなわち、固定子巻線52は、一部が固定子コア51の軸方向一方側に突出した状態でスロット54に収容された複数の第1のセグメント導体57と一部が固定子コア51の軸方向他方側に突出した状態でスロット54に収容された複数の第2のセグメント導体58とがスロット54内で軸方向に向かい合う互いの先端部の嵌合により接続されることで形成されている。固定子巻線52は、第1及び第2のセグメント導体57、58の嵌合部分(接続部分)を、同一のスロット54内に複数有すると共に、周方向に並ぶ複数のスロット54内に複数有している。
【0026】
また、図1に示すにように、複数の第1のセグメント導体57の第1コイル端部62(軸方向端部)と第1ブラケット22との間には、移動規制部材11が配置されている。移動規制部材11は、フレーム21の段差面21aと固定子コア51の軸方向一方側の端面における外周部とに挟み込まれることで固定されている。すなわち、移動規制部材11は、回転電機1の軸方向の基準面である段差面21aに当接した状態でフレーム21に固定されることで、軸方向の位置決めがなされている。移動規制部材11は、複数の第1コイル端部62の軸方向端部(図2に示す第1頂部62a)が当接する部材であり、複数の第1コイル端部62が軸方向で当接する当接面11aを有している。移動規制部材11は、複数の第1のセグメント導体57の軸方向の移動を規制して軸方向の位置決めをする機能を有している。移動規制部材11は、樹脂やセラミックなどの電気的絶縁性と耐熱性を有する材料により環状に形成されており、複数の第1のセグメント導体57が移動規制部材11を介して電気的に短絡しないように構成されている。
【0027】
複数の第2のセグメント導体58の第2コイル端部65(軸方向端部)と第2ブラケット23との間には、絶縁部材12及び弾性部材13が設けられている。回転電機1では、複数の第2セグメント導体58を軸方向一方側に押し付ける押付力が弾性部材13及び絶縁部材12を順に介して伝達されるように構成されている。
【0028】
絶縁部材12は、複数の第2コイル端部65の軸方向端部(第2頂部65a)に当接するように配置されている。絶縁部材12は、例えば、環状に形成された部材であり、軸方向一方側に複数の第2コイル端部65に当接する第1当接面12aを有すると共に軸方向他方側に弾性部材の先端部が当接する第2当接面12bを有している。絶縁部材12は、樹脂やセラミックなどの電気的な絶縁性と耐熱性を有する材料により形成されており、複数の第2のセグメント導体58が絶縁部材12を介して電気的に短絡しないように構成されている
弾性部材13は、絶縁部材12の第2当接面12bに当接するように配置されている。弾性部材13は、弾性の特性を有する部材であればよく、例えば、ゴムにより形成された部材や金属で形成されたバネ等により構成することが可能である。弾性部材13は、例えば、環状に形成されており、絶縁部材12側及び第2ブラケット23側の両側が平面状である。
【0029】
弾性部材13には、例えば、加圧部材としての押付ボルト14によって、固定子巻線52(第2セグメント導体58)を軸方向一方側に向かって押し付ける押付力が加えられている。押付ボルト14は、第2ブラケット23を軸方向に貫通するボルト孔23aに挿通されており、先端部が弾性部材13に当接して軸方向一方側に向かって押圧している。押付ボルト14は、ボルト孔23aに対する挿入量(軸方向の移動量)に応じて弾性部材13に対する押付力(押込量)を調整することが可能である。押付ボルト14は、周方向に間隔をあけて複数配置されている。周方向に配置された複数の押付ボルト14の挿入量を個別に変えることで、周方向の押付力(押込量)の分布を変えることが可能である。
【0030】
次に、本発明の第1の実施の形態に係る回転電機の作用効果を図1〜図4を用いて説明する。図4は回転電機の固定子巻線を構成する複数のセグメント導体における複数の嵌合部分の嵌合状態のバラツキの一例を示す説明図である。
(【0031】以降は省略されています)

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