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公開番号2021013226
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210204
出願番号2019125473
出願日20190704
発明の名称電力変換装置
出願人株式会社SOKEN,株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02P 27/06 20060101AFI20210108BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】蓄電池を昇温させるための十分な電流を蓄電池に流すことができる電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置100は、第1,第2蓄電池100,110に対する昇温制御として、第1昇温制御と、第2昇温制御と、第3昇温制御とを選択して実施する。第1昇温制御では、第1蓄電池100及び第2蓄電池110間で電気エネルギを相互に供給し、第2昇温制御では、第1蓄電池100及び第2コンデンサ45間で電気エネルギを相互に供給し、第3昇温制御では、第2蓄電池110及び第1コンデンサ25間で電気エネルギを相互に供給する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
電機子巻線(31〜33)を有する回転電機(30)と、
第1上アームスイッチ(Q1,Q3,Q5)及び第1下アームスイッチ(Q2,Q4,Q6)の直列接続体を有し、前記第1上アームスイッチと前記第1下アームスイッチとの接続点が、前記電機子巻線の両端のうち第1端に接続された第1インバータ(20)と、
第2上アームスイッチ(Q7,Q9,Q11)及び第2下アームスイッチ(Q8,Q10,Q12)の直列接続体を有し、前記第2上アームスイッチと前記第2下アームスイッチとの接続点が、前記電機子巻線の両端のうち第2端に接続された第2インバータ(40)と、
前記第1上アームスイッチの高電位側端子に接続された第1正極母線(23)と、
前記第1下アームスイッチの低電位側端子に接続された第1負極母線(24)と、
前記第2上アームスイッチの高電位側端子に接続された第2正極母線(43)と、
前記第2下アームスイッチの低電位側端子に接続された第2負極母線(44)と、
前記第1正極母線と前記第2負極母線とを接続し、第1蓄電池(100)が並列接続される第1コンデンサ(25)と、
前記第2正極母線と前記第2負極母線とを接続し、第2蓄電池(110)が並列接続される第2コンデンサ(45)と、
前記第1正極母線と前記第2正極母線との間、又は前記第2正極母線と前記第2負極母線との間を電気的に遮断又は導通させる母線間スイッチ(60,63)と、
前記第2蓄電池と前記第2正極母線との間を電気的に遮断又は導通させる切替スイッチ(62)と、
前記母線間スイッチ、前記切替スイッチ、前記第1上アームスイッチ、前記第1下アームスイッチ、前記第2上アームスイッチ及び前記第2下アームスイッチをオンオフ操作する操作部(50)と、を備え、
前記母線間スイッチ及び前記切替スイッチをオン操作した状態で、前記第1インバータ及び前記第2インバータの各スイッチをオンオフ操作することにより、前記第1蓄電池からの電流を、前記電機子巻線を介して前記第2蓄電池に流す処理と、前記第2蓄電池からの電流を、前記電機子巻線を介して前記第1蓄電池に流す処理とを交互に実施する制御を第1昇温制御とし、
前記母線間スイッチをオン操作してかつ前記切替スイッチをオフ操作した状態で、前記第1インバータ及び前記第2インバータの各スイッチをオンオフ操作することにより、前記第1蓄電池からの電流を、前記電機子巻線を介して前記第2コンデンサに流す処理と、前記第2コンデンサからの電流を、前記電機子巻線を介して前記第1蓄電池に流す処理とを交互に実施する制御を第2昇温制御とする場合、
前記操作部は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち昇温対象とされる電池に応じて、前記第1昇温制御及び前記第2昇温制御のうちいずれかを選択して実施する電力変換装置。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記切替スイッチは、
前記第1蓄電池と前記第1正極母線との間を電気的に遮断又は導通させる第1切替スイッチ(61)と、
前記第2蓄電池と前記第2正極母線との間を電気的に遮断又は導通させる第2切替スイッチ(62)と、であり、
前記第1昇温制御は、前記母線間スイッチ、前記第1切替スイッチ及び前記第2切替スイッチをオン操作した状態で、前記第1インバータ及び前記第2インバータの各スイッチをオンオフ操作することにより、前記第1蓄電池からの電流を、前記電機子巻線を介して前記第2蓄電池に流す処理と、前記第2蓄電池からの電流を、前記電機子巻線を介して前記第1蓄電池に流す処理とを交互に実施する制御であり、
前記第2昇温制御は、前記母線間スイッチ及び前記第1切替スイッチをオン操作し、前記第2切替スイッチをオフ操作した状態で、前記第1インバータ及び前記第2インバータの各スイッチをオンオフ操作することにより、前記第1蓄電池からの電流を、前記電機子巻線を介して前記第2コンデンサに流す処理と、前記第2コンデンサからの電流を、前記電機子巻線を介して前記第1蓄電池に流す処理とを交互に実施する制御であり、
前記母線間スイッチ及び前記第2切替スイッチをオン操作し、前記第1切替スイッチをオフ操作した状態で、前記第1インバータ及び前記第2インバータの各スイッチをオンオフ操作することにより、前記第2蓄電池からの電流を、前記電機子巻線を介して前記第1コンデンサに流す処理と、前記第1コンデンサからの電流を、前記電機子巻線を介して前記第2蓄電池に流す処理とを交互に実施する制御を第3昇温制御とする場合、
前記操作部は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち昇温対象とされる電池に応じて、前記第1昇温制御と、前記第2昇温制御及び前記第3昇温制御のうちいずれかを選択して実施する請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記操作部は、
前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の双方を昇温対象にすると判定した場合、前記第1昇温制御を実施し、
前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち、前記第1蓄電池のみを昇温対象にすると判定した場合、前記第2昇温制御を実施し、
前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち、前記第2蓄電池のみを昇温対象にすると判定した場合、前記第3昇温制御を実施する請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記第1蓄電池の残存容量である第1残存容量を検出する第1残存容量検出部(70)と、
前記第2蓄電池の残存容量である第2残存容量を検出する第2残存容量検出部(71)と、を備え、
前記操作部は、
前記第1残存容量及び前記第2残存容量のそれぞれが残存容量判定値よりも大きい場合は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の双方を昇温対象にすると判定し、
前記第1残存容量が前記残存容量判定値よりも大きく、かつ前記第2残存容量が前記残存容量判定値以下である場合は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち、前記第1蓄電池のみを昇温対象にすると判定し、
前記第1残存容量が前記残存容量判定値以下であり、かつ前記第2残存容量が前記残存容量判定値よりも大きい場合は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち、前記第2蓄電池のみを昇温対象にすると判定する請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記第1蓄電池の温度である第1電池温度を検出する第1温度検出部(70)と、
前記第2蓄電池の温度である第2電池温度を検出する第2温度検出部(71)と、を備え、
前記操作部は、
前記第1電池温度及び前記第2電池温度のそれぞれが電池温度判定値よりも低い場合は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の双方を昇温対象にすると判定し、
前記第1電池温度が前記電池温度判定値よりも低く、かつ前記第2電池温度が前記電池温度判定値以上である場合は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち、前記第1蓄電池のみを昇温対象にすると判定し、
前記第2電池温度が前記電池温度判定値よりも低く、かつ前記第1電池温度が前記電池温度判定値以上である場合は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち、前記第2蓄電池のみを昇温対象にすると判定する請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池の必要昇温量を算出する昇温量算出部を備え、
前記操作部は、
前記第2昇温制御を実施する場合において、算出された前記必要昇温量が昇温判定値よりも大きいとき、前記第1蓄電池からの電圧を昇圧して前記第2コンデンサに供給する処理と、前記第1コンデンサからの電圧を昇圧して前記第1蓄電池に供給する処理とを交互に実施する昇圧動作と実施し、算出された前記必要昇温量が前記昇温判定値以下であるとき、前記第1蓄電池からの電圧を降圧して前記第2コンデンサに供給する処理と、前記第1コンデンサからの電圧を降圧して前記第1蓄電池に供給する処理とを交互に実施する降圧動作と実施し、
前記第3昇温制御を実施する場合において、算出された前記必要昇温量が前記昇温判定値よりも大きいとき、前記第2蓄電池からの電圧を昇圧して前記第1コンデンサに供給する処理と、前記第1コンデンサからの電圧を昇圧して前記第2蓄電池に供給する処理とを交互に実施する昇圧動作を実施し、算出された前記必要昇温量が前記昇温判定値以下である場合、前記第2蓄電池からの電圧を降圧して前記第1コンデンサに供給する処理と、前記第1コンデンサからの電圧を降圧して前記第2蓄電池に供給する処理とを交互に実施する降圧動作を実施する請求項3〜5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記操作部は、
前記降圧動作を実施しており、かつ、前記第1インバータの温度及び前記第2インバータの温度のうち高い方の温度である判定対象温度が装置温度判定値よりも高い場合、前記降圧動作を前記昇圧動作に変更し、
前記昇圧動作を実施しており、かつ前記判定対象温度が前記装置温度判定値よりも高い場合、前記昇圧動作を前記降圧動作に変更する請求項6に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記判定対象温度は、前記第1インバータの各スイッチの温度及び前記第2インバータの各スイッチの温度のうち高い方の温度である請求項7に記載の電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電池からの電力を変換する電力変換装置に関する。
続きを表示(約 7,300 文字)【背景技術】
【0002】
この種の電力変換装置として、特許文献1には、蓄電池と、コンデンサと、蓄電池とコンデンサとの間に接続されたインバータとを備え、蓄電池に充放電電流を流すことにより蓄電池を昇温するものが開示されている。具体的には、電力変換装置では、インバータの各スイッチを操作することにより、蓄電池からコンデンサへと電流を流す場合と、コンデンサから蓄電池へと電流を流す場合とが切り替えられる、これにより、蓄電池に充放電電流が流れ、極低温時においても蓄電池における過度の放電容量や動作電圧の低下を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5865736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンデンサのインピーダンスには、電流の周波数に対して負の相関となる周波数特性がある。そのため、特許文献1に記載された電力変換装置では、昇温時において、蓄電池とコンデンサとの間での電流流通方向の切替周期が短いと、コンデンサのインピーダンスが大きくなり、蓄電池を昇温するのに十分な電流を流せない場合がある。また、リアクトルのインピーダンスには、電流の周波数に対して正の相関となる周波数特性がある。そのため、電力変換装置がリアクトルを備えている場合、蓄電池とコンデンサとの間の電流流通方向の切替周期を長くすると、リアクトルのインピーダンスが大きくなり、蓄電池を昇温するのに十分な電流を流せない場合がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、蓄電池を昇温させるための十分な電流を蓄電池に流すことができる電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、電機子巻線を有する回転電機と、第1上アームスイッチ及び第1下アームスイッチの直列接続体を有し、前記第1上アームスイッチと前記第1下アームスイッチとの接続点が、前記電機子巻線の両端のうち第1端に接続された第1インバータと、第2上アームスイッチ及び第2下アームスイッチの直列接続体を有し、前記第2上アームスイッチと前記第2下アームスイッチとの接続点が、前記電機子巻線の両端のうち第2端に接続された第2インバータと、前記第1上アームスイッチの高電位側端子に接続された第1正極母線と、前記第1下アームスイッチの低電位側端子に接続された第1負極母線と、前記第2上アームスイッチの高電位側端子に接続された第2正極母線と、前記第2下アームスイッチの低電位側端子に接続された第2負極母線と、前記第1正極母線と前記第2負極母線とを接続し、第1蓄電池が並列接続される第1コンデンサと、前記第2正極母線と前記第2負極母線とを接続し、第2蓄電池が並列接続される第2コンデンサと、前記第1正極母線と前記第2正極母線との間、又は前記第2正極母線と前記第2負極母線との間を電気的に遮断又は導通させる母線間スイッチと、前記第2蓄電池と前記第2正極母線との間を電気的に遮断又は導通させる切替スイッチと、前記母線間スイッチ、前記切替スイッチ、前記第1上アームスイッチ、前記第1下アームスイッチ、前記第2上アームスイッチ及び前記第2下アームスイッチをオンオフ操作する操作部と、を備え、前記母線間スイッチ及び前記切替スイッチをオン操作した状態で、前記第1インバータ及び前記第2インバータの各スイッチをオンオフ操作することにより、前記第1蓄電池からの電流を、前記電機子巻線を介して前記第2蓄電池に流す処理と、前記第2蓄電池からの電流を、前記電機子巻線を介して前記第1蓄電池に流す処理とを交互に実施する制御を第1昇温制御とし、前記母線間スイッチをオン操作してかつ前記切替スイッチをオフ操作した状態で、前記第1インバータ及び前記第2インバータの各スイッチをオンオフ操作することにより、前記第1蓄電池からの電流を、前記電機子巻線を介して前記第2コンデンサに流す処理と、前記第2コンデンサからの電流を、前記電機子巻線を介して前記第1蓄電池に流す処理とを交互に実施する制御を第2昇温制御とする場合、前記操作部は、前記第1蓄電池及び前記第2蓄電池のうち昇温対象とされる電池に応じて、前記第1昇温制御及び前記第2昇温制御のうちいずれかを選択して実施する。
【0007】
本発明では、電力変換装置は、第1正極母線と第2正極母線との間、又は第2正極母線と第2負極母線との間を電気的に遮断又は導通させる母線間スイッチと、第2蓄電池と第2正極母線との間を電気的に遮断又は導通させる切替スイッチとを備えている。電力変換装置は、第1,第2蓄電池に対する昇温制御として、第1昇温制御を実施する。この制御では、母線間スイッチ及び切替スイッチがオン操作された状態で、第1,第2インバータの各スイッチがオンオフ操作される。これにより、第1蓄電池からの電流を、第1インバータ、電機子巻線及び第2インバータを介して第2蓄電池に流す処理と、第2蓄電池からの電流を、第2インバータ、電機子巻線及び第1インバータを介して第1蓄電池に流す処理とが交互に実施される。蓄電池は、コンデンサと比較して、インピーダンスの周波数特性の制約が小さい。このため、第1蓄電池からの電気エネルギと、第2蓄電池からの電気エネルギとを相互に供給し合うことにより、昇温に必要な電流を第1蓄電池及び第2蓄電池に十分に流すことができる。
【0008】
ここで、第1,第2蓄電池のうち、第1蓄電池のみを昇温対象にすると判定されることもある。この場合に備えて、本発明は、第2昇温制御を実施可能である。例えば、第2昇温制御では、母線間スイッチがオン操作され、切替スイッチがオフ操作された状態で、第1蓄電池から第2コンデンサへと電流を流す処理と、第2コンデンサから第1蓄電池へと電流を流す処理とが交互に実施される。
【0009】
以上説明した本発明によれば、昇温制御の実施に際し、昇温に必要な電流を流す蓄電池及びコンデンサの組み合わせが選択されるため、状況に応じて、第1蓄電池や第2蓄電池を適正に昇温させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
電力変換装置の構成図。
電力変換装置を第1,第2インバータのU相に着目した等価回路を示す図。
電力変換装置を第1,第2インバータのU相に着目した等価回路を示す図。
電力変換装置を第1,第2インバータのU相に着目した等価回路を示す図。
制御部の機能ブロック図。
指令電流を説明する図。
第1昇温制御における電力変換装置の動作を説明するタイミングチャート。
第2昇温制御における電力変換装置の動作を説明するタイミングチャート。
第3昇温制御における電力変換装置の動作を説明するタイミングチャート。
昇温制御の手順を説明するフローチャート。
図10のステップS21の処理を詳細に示すフローチャート。
図10のステップS24の処理を詳細に示すフローチャート。
第1実施形態の変形例に係る制御部の機能ブロック図。
第2実施形態に係る昇温制御の手順を説明するフローチャート。
第3実施形態に係る電力変換装置の構成図。
第4実施形態に係る電力変換装置の構成図。
制御部の機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
以下、本発明に係る電力変換装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態において、電力変換装置は例えば車両に搭載されている。
【0012】
図1に示す電力変換装置10は、第1蓄電池100と第2蓄電池110との間に接続されている。第1蓄電池100と、第2蓄電池110とは、複数の単位電池を直列接続することにより構成された組電池である。例えば、各単位電池は、リチウムイオン蓄電池である。電力変換装置10は、第1インバータ20と、回転電機30と、第2インバータ40と、第1切替スイッチ61と、第2切替スイッチ62とを備えている。本実施形態において、第1切替スイッチ61及び第2切替スイッチ62は、常開式のリレーである。
【0013】
第1蓄電池100の正極端子には、第1切替スイッチ61を介して第1インバータ20の第1端子21が接続されており、負極端子には、第1インバータ20の第2端子22が接続されている。第1端子21には、第1正極母線23が接続されている。第2端子22には、第1負極母線24が接続されている。第1正極母線23と第1負極母線24とは、第1上アームスイッチである第1,第3,第5スイッチQ1,Q3,Q5と、第1下アームスイッチである第2,第4,第6スイッチQ2,Q4,Q6との直列接続体により接続されている。本実施形態では、第1〜第6スイッチQ1〜Q6はIGBTである。
【0014】
具体的には、第1,第3,第5スイッチQ1,Q3,Q5の高電位側端子である各コレクタは、第1正極母線23に接続されており、低電位側端子である各エミッタは、第2,第4,第6スイッチQ2,Q4,Q6の各コレクタに接続されている。第2,第4,第6スイッチQ2,Q4,Q6の各エミッタは、第1負極母線24に接続されている。なお、第1〜第6スイッチQ1〜Q6には、第1〜第6ダイオードD1〜D6が逆並列に接続されている。
【0015】
第1インバータ20において、第1正極母線23と第1負極母線24とは、第1コンデンサ25により接続されている。なお、第1コンデンサ25は、第1インバータ20の外側に設けられていてもよい。
【0016】
第2蓄電池110の正極端子には、第2切替スイッチ62を介して第2インバータ40の第3端子41が接続されており、負極端子には、第2インバータ40の第4端子42が接続されている。第3端子41には、第2正極母線43が接続されている。第4端子42には、第2負極母線44が接続されている。第2正極母線43と第2負極母線44とは、第2上アームスイッチである第7,第9,第11スイッチQ7,Q9,Q11と、第2下アームスイッチである第8,第10,第12スイッチQ8,Q10,Q12との直列接続体により接続されている。本実施形態では、第7〜第12スイッチQ7〜Q12はIGBTである。
【0017】
具体的には、第7,第9,第11スイッチQ7,Q9,Q11の各コレクタは、第2正極母線43に接続されている。第7,第9,第11スイッチQ7,Q9,Q11の各エミッタは、第8,第10,第12スイッチQ8,Q10,Q12の各コレクタに接続されている。第8,第10,第12スイッチQ8,Q10,Q12の各エミッタは、第2負極母線44に接続されている。なお、第7〜第12スイッチQ7〜Q12には、第7〜第12ダイオードD7〜D12が逆並列に接続されている。
【0018】
第2インバータ40において、第2正極母線43と第2負極母線44とは、第2コンデンサ45により接続されている。なお、第2コンデンサ45は、第2インバータ40の外側に設けられていてもよい。
【0019】
回転電機30は、車載主機としての3相回転電機であり、そのロータが、車両の駆動輪と動力伝達可能とされている。本実施形態では、回転電機30は、電機子巻線であるU相巻線31、V相巻線32及びW相巻線33を有している。
【0020】
U相巻線31の第1端は、第1インバータ20において第1スイッチQ1と第2スイッチQ2との接続点に接続されており、第2端は、第2インバータ40において第7スイッチQ7と第8スイッチQ8との接続点に接続されている。V相巻線32の第1端は、第1インバータ20において第3スイッチQ3と第4スイッチQ4との接続点に接続されており、第2端は、第2インバータ40おいて第9スイッチQ9と第10スイッチQ10との接続点に接続されている。W相巻線33の第1端は、第1インバータ20において第5スイッチQ5と第6スイッチQ6との接続点に接続されており、第2端は、第2インバータ40において第11スイッチQ11と第12スイッチQ12との接続点に接続されている。
【0021】
電力変換装置10は、制御部50(操作部に相当)を備えている。制御部50は、第1インバータ20の第1〜第6スイッチQ1〜Q6をオンオフ操作するゲート信号GS1〜GS6と、第2インバータ40の第7〜第12スイッチQ7〜Q12をオンオフ操作するゲート信号GS7〜GS12とを出力する。なお、制御部50が提供する各機能は、例えば、実体的なメモリ装置に記録されたソフトウェア及びそれを実行するコンピュータ、ハードウェア、又はそれらの組み合わせによって提供することができる。
【0022】
電力変換装置10は、第1蓄電池100の状態を監視する第1監視装置70と、第2蓄電池110の状態を監視する第2監視装置71とを備えている。第1監視装置70は、第1蓄電池100の端子間電圧である第1電池電圧Vb1を検出し、第2監視装置71は、第2蓄電池110の端子間電圧である第2電池電圧Vb2を検出する。また、第1監視装置70は、第1蓄電池100の温度である第1電池温度Tb1を検出し、第2監視装置71は、第2蓄電池110の温度である第2電池温度Tb2を検出する。各検出値は、制御部50に入力される。本実施形態では、第1監視装置70が、第1残存容量検出部及び第1温度検出部に相当する。第2監視装置71が、第2残存容量検出部及び第2温度検出部に相当する。
【0023】
電力変換装置10は、回転電機30のU,V,W相巻線31,32,33に流れる電流である巻線電流IMrを検出する電流センサ72を備えている。電力変換装置10は、第1インバータ20の温度を検出する第1温度センサ73と、第2インバータ40の温度を検出する第2温度センサ74とを備えている。本実施形態では、第1温度センサ73は、第1インバータ20の第1〜第6スイッチQ1〜Q6のうち、いずれかのスイッチの温度を第1スイッチ温度Tinv1として検出する。具体的には例えば、第1温度センサ73は、第1〜第6スイッチQ1〜Q6の温度のうち、最も高い温度を第1スイッチ温度Tinv1として検出する。
【0024】
第2温度センサ74は、第2インバータ40の第7〜第12スイッチQ7〜Q12のうち、いずれかのスイッチの温度を第2スイッチ温度Tinv2として検出する。具体的には例えば、第2温度センサ74は、第2インバータ40の第7〜第12スイッチQ7〜Q12の温度のうち、最も高い温度を第2スイッチ温度Tinv2として検出する。各検出値は、制御部50に入力される。第1,第2温度センサ73,74はインバータ温度検出部に相当する。
【0025】
第1インバータ20の第1負極母線24と、第2インバータ40の第2負極母線44とは、母線間スイッチ60により接続されている。本実施形態において、母線間スイッチ60は、制御部50により操作される常開式のリレーである。母線間スイッチ60がオン操作される場合、第1負極母線24と第2負極母線44とは電気的に導通され、母線間スイッチ60がオフ操作される場合、第1負極母線24と第2負極母線44とは電気的に遮断される。
【0026】
第1切替スイッチ61及び第2切替スイッチ62も、制御部50により操作される。第1切替スイッチ61がオン操作される場合、第1蓄電池100と第1インバータ20とは電気的に導通され、第1切替スイッチ61がオフ操作される場合、第1蓄電池100と第1インバータ20とは電気的に遮断される。
【0027】
第2切替スイッチ62がオン操作される場合、第2蓄電池110と第2インバータ40とは電気的に導通され、第2切替スイッチ62がオフ操作される場合、第2蓄電池110と第2インバータ40とは遮断される。
【0028】
制御部50は、第1電池温度Tb1と第2電池温度Tb2とのうち、低い方の温度である判定対象温度Tb3が低温側判定値TLよりも低い場合に、第1蓄電池100と、第2蓄電池110との温度を上昇させるべく昇温制御を実施する。制御部50は、第1蓄電池100及び第2蓄電池110それぞれの状態に応じて、第1昇温制御、第2昇温制御及び第3昇温制御のいずれかを実施する。
【0029】
次に、第1昇温制御について説明する。第1昇温制御では、第1蓄電池100からの放電電流を第2蓄電池110に流す第1通電処理と、第2蓄電池110からの放電電流を第1蓄電池100に流す第2通電処理とが交互に実施される。
【0030】
図2は、第1昇温制御において、電力変換装置10を、第1,第2インバータ20,40のU相に着目して簡略化した等価回路図である。図2において、第1スイッチQ1及び第2スイッチQ2の接続点と、第7スイッチQ7及び第8スイッチQ8の接続点とがU相巻線31により接続されており、Hブリッジ回路が形成されている。
(【0031】以降は省略されています)

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