TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2021012101
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210204
出願番号2019126378
出願日20190705
発明の名称レーザドップラーレーダ装置及び風速算出方法
出願人株式会社日立パワーソリューションズ
代理人特許業務法人ウィルフォート国際特許事務所
主分類G01S 17/95 20060101AFI20210108BHJP(測定;試験)
要約【課題】製造コストの低減を図りつつ高精度な風速の計測を可能にする。
【解決手段】レーザドップラーレーダ装置1は、レーザ光Lを出射するレーザ光源101と、レーザ光源101から出射されたレーザ光Lを測定光LMと参照光LRとに分岐する光ファイバカプラ103と、測定光LMをパルス変調して大気中に射出し、大気からの散乱光LDを受光する送受光部と、参照光LRに対して互いに異なる少なくとも2種類の偏光状態を与える偏光切替器131と、少なくとも2種類の偏光状態が与えられた参照光LRと送受光部が受光した散乱光LDと干渉させて少なくとも2種類のビート信号を生成させる光ファイバカプラ106と、少なくとも2種類のビート信号に基づいて測定光LMが射出された方向の大気の風速を算出する信号処理部とを有する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
レーザ光を出射する光源と、
前記光源から出射された前記レーザ光を測定光と参照光とに分岐する光分岐部と、
前記測定光をパルス変調して大気中に射出し、前記大気からの散乱光を受光する送受光部と、
前記参照光に対して互いに異なる少なくとも2種類の偏光状態を与える偏光変調部と、
少なくとも2種類の偏光状態が与えられた前記参照光と前記送受光部が受光した前記散乱光と干渉させて少なくとも2種類のビート信号を生成させる干渉部と、
少なくとも2種類の前記ビート信号に基づいて前記測定光が射出された方向の前記大気の風速を算出する信号処理部と
を有するレーザドップラーレーダ装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1に記載のレーザドップラーレーダ装置において、
前記偏光変調部は、
前記参照光に与える偏光状態を少なくとも2種類の偏光状態に切り替える偏光切替器と、
前記偏光切替器により与えられる偏光状態を時分割で切替制御させる制御部と
を有するレーザドップラーレーダ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のレーザドップラーレーダ装置において、
前記偏光切替器は、前記参照光の偏光方向を少なくとも2方向に変化させる素子を有するレーザドップラーレーダ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のレーザドップラーレーダ装置において、
前記偏光変調部は、前記光分岐部と前記素子との間に設けられ、前記参照光の偏光を直線偏光にする偏光コントローラを有するレーザドップラーレーダ装置。
【請求項5】
請求項1に記載のレーザドップラーレーダ装置において、
前記偏光変調部は、前記参照光を互いに異なる少なくとも2種類の偏光方向を有する複数の光に分岐する第1の偏光スプリッタを有し、
前記干渉部には少なくとも2種類の偏光方向を有する複数の光が参照光として入射される
レーザドップラーレーダ装置。
【請求項6】
請求項5に記載のレーザドップラーレーダ装置において、
前記散乱光を互いに異なる少なくとも2種類の偏光方向を有する複数の光に分岐する第2の偏光スプリッタを有し、
前記干渉部には少なくとも2種類の偏光方向を有する複数の光が散乱光として入射される
レーザドップラーレーダ装置。
【請求項7】
請求項1に記載のレーザドップラーレーダ装置において、
前記信号処理部は、
前記ビート信号を光電変換して受信信号を出力する検出器と、
前記受信信号をデジタル信号に変換する変換器と、
少なくとも2種類の前記ビート信号から得られた前記デジタル信号をそれぞれフーリエ変換し、得られたパワースペクトルを加算した信号から前記大気の風速を算出する算出部と
を有するレーザドップラーレーダ装置。
【請求項8】
請求項1に記載のレーザドップラーレーダ装置において、
前記信号処理部は、
前記ビート信号を光電変換して受信信号を出力する検出器と、
前記受信信号をデジタル信号に変換する変換器と、
少なくとも2種類の前記ビート信号から得られた前記デジタル信号の一つを複素数の実部に、もう一つを複素数の虚部として1つの複素信号とし、この複素信号をフーリエ変換し、得られたパワースペクトルを加算した信号から前記大気の風速を算出する算出部と
を有するレーザドップラーレーダ装置。
【請求項9】
請求項1に記載のレーザドップラーレーダ装置において、
前記送受光部は、前記大気中に射出する前記測定光を走査する走査部を有するレーザドップラーレーダ装置。
【請求項10】
請求項1に記載のレーザドップラーレーダ装置において、
前記光源から前記信号処理部まで前記測定光及び前記参照光を導光する、偏波面を保持しないシングルモード光ファイバを有するレーザドップラーレーダ装置。
【請求項11】
レーザドップラーレーダ装置により実行される風速算出方法であって、
レーザ光を出射する工程と、
出射された前記レーザ光を測定光と参照光とに分岐する工程と、
前記測定光をパルス変調して大気中に射出し、前記大気からの散乱光を受光する工程と、
前記参照光に対して互いに異なる少なくとも2種類の偏光状態を与える工程と、
少なくとも2種類の偏光状態が与えられた前記参照光と受光した前記散乱光と干渉させて少なくとも2種類のビート信号を生成させる工程と、
少なくとも2種類の前記ビート信号に基づいて前記測定光が射出された方向の前記大気の風速を算出する工程と
を有する風速算出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザドップラーレーダ装置及び風速算出方法に関する。
続きを表示(約 5,400 文字)【背景技術】
【0002】
風速をレーザによって遠隔測定する装置であるレーザドップラーレーダ装置は、一般的に下記のような構成を有する。
【0003】
すなわち、レーザ光源から発したレーザを測定光と参照光とに分岐した後、測定光をスイッチングしてパルス光とし、このレーザ光をパワーアンプユニットで増強する。増強されたレーザ光を望遠レンズ(Telescope lens)により大気中に射出させると、大気中のエアロゾルで散乱した測定光の一部が再び望遠レンズに戻って集光される。集光された測定光を参照光と混合すると、これら測定光と参照光とが干渉してビート信号が生成されるので、このビート信号を検出器で検出する。
【0004】
大気中に射出されたレーザ光の光路に風が吹いていてエアロゾルが動いていると、エアロゾルによって散乱された光の周波数は、レーザ光の射出方向であるエアロゾルの視線方向(LOS:Light of Sight)の速度に比例して変動し、その結果、ビート信号の光周波数がシフトする。そこで、ビート信号の周波数を測定することで、視線方向の風速を計測することができる。さらに、大気中に射出するパルス光の方向を切り替えて、複数の視線方向の風速を測定して処理することにより、風向きと風速を計測することが可能となる。
【0005】
レーザドップラーレーダ装置のレーザ光源は、一般的にアイセーフ波長の1550nmレーザを使うことが多い。そして、レーザドップラーレーダ装置に用いられる光学系は、かかる波長帯を有するレーザ光源と相性のよい光ファイバ光学系で構成されることが多い。
【0006】
レーザドップラーレーダ装置に限らず、一般的に広く用いられている、偏波面保持型光ファイバではない通常の光ファイバは、この光ファイバの側部に応力が作用し、また、コアが真円からずれた形状に形成されていると、光ファイバ内を伝播するレーザの偏向状態が不安定に変動する。この結果、測定光と参照光の偏光状態がずれることが生じて測定光と参照光との干渉信号が弱くなり、大気中のエアロゾルからの微弱な散乱光を捉えることが困難になる可能性が生じる。そこで、一般的なレーザドップラーレーダ装置では、光ファイバ光学系の部品を全て偏波面保持タイプで構成して、測定光と参照光の直線偏向方向を揃えて干渉させるように構成していた。
【0007】
しかしながら、光ファイバ光学系の部品を全て偏波面保持タイプで構成すると、光学系のコストの上昇を招く可能性があった。
【0008】
かかる課題に鑑みて、特許文献1には、送受光学系からの内部反射光およびターゲットからの散乱光の偏波面を制御する偏波面コントローラと、ローカル光と偏波面コントローラを介した受信光の一部とをヘテロダイン検波してビート信号を出力するヘテロダインレシーバと、送受光学系からの内部反射光を利用して偏波面コントローラを制御する偏波面制御回路とを備えたレーザドップラーレーダ装置が開示されている。これにより、高価な偏波面保存ファイバを使用せず、偏波面保持タイプでない通常のシングルモードファイバを用いてレーザドップラーレーダ装置を構成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2003−240853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、偏波面コントローラを検出光路にいれることによる光量のロスが懸念される。また、偏波面コントローラを制御するための追加の光学系と検出器が必要となり、装置が複雑化する。偏光最適化の観察対象が内部反射光であり、反射面で偏光方向が変わるため、内部反射光の偏光方向とエアロゾルからの散乱光の偏光方向にずれがあるので、正確な制御ができない。また、大気の状態によっては、偏光が乱れた成分にも有効な情報が含まれるのに捨てることになる。という課題があった。
【0011】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたもので、製造コストの低減を図りつつ高精度に風速の計測が可能なレーザドップラーレーダ装置及び風速算出方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決すべく、本発明の一つの観点に従うレーザドップラーレーダ装置は、レーザ光を出射する光源と、光源から出射されたレーザ光を測定光と参照光とに分岐する光分岐部と、測定光をパルス変調して大気中に射出し、大気からの散乱光を受光する送受光部と、参照光に対して互いに異なる少なくとも2種類の偏光状態を与える偏光変調部と、少なくとも2種類の偏光状態が与えられた参照光と送受光部が受光した散乱光と干渉させて少なくとも2種類のビート信号を生成させる干渉部と、少なくとも2種類のビート信号に基づいて測定光が射出された方向の大気の風速を算出する信号処理部とを有する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、製造コストの低減を図りつつ高精度に風速の計測が可能なレーザドップラーレーダ装置及び風速算出方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
実施例1に係るレーザドップラーレーダ装置の概略構成を示す図である。
一般的なレーザドップラーレーダ装置の概略構成を示す図である。
実施例2に係るレーザドップラーレーダ装置の概略構成を示す図である。
実施例3に係るレーザドップラーレーダ装置の概略構成を示す図である。
レーザドップラー信号の処理手順を示す図である。
視線方向風速から風向風速を計算す手順を示す図である。
視線方向切替手法の一例を示す図である。
視線方向切替手法の別の例を示す図である。
視線方向と偏光状態とレーザパルスの切替タイミングとの一例を示す図である。
視線方向と偏光状態とレーザパルスの切替タイミングとの別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
本実施形態に係るレーザドップラーレーダ装置は、コストがかかる上に動作が不安定になりやすい、測定光の偏光の回転を制御するための要素や、偏光の回転をキャンセルするための要素を持たない。その代わりに、測定光の複数の偏光成分を測定することで、測定光の偏光が回転した場合にも安定な計測を実現する。
【0017】
一例として、本実施形態に係るレーザドップラーレーダ装置は、参照光の偏光状態を切り替える素子を介してから、参照光を測定光と混合して生成した干渉信号を検出するようにし、測定パルスごとに参照光の偏光状態を切り替えて得た干渉信号を用いている。これにより、測定光の光路には、なんら偏光状態をコントロールするための要素を持たずとも、測定光の偏光の状態変化に対して安定なレーザドップラー検出を実現する。
【0018】
まず、図2を用いて、一般的なレーザドップラーレーダ装置について説明する。
【0019】
図2は、一般的なレーザドップラーレーダ装置1の概略構成を示す図である。図2において、測定ユニット200のレーザ光源101から出射された連続光であるレーザ光Lは、光ファイバカプラ(光分岐部)103で参照光LRと測定光LMとに分岐される。測定光LMはAOM(Acoust-Optic Modulator:音響光学変調器)104に入射され、このAOM104によりスイッチングされてパルスレーザ光となる。測定光LMであるパルスレーザ光は光ファイバ105により導光されて光アンプ107に入射され、この光アンプ107によりパワーが増強される。
【0020】
増強された測定光LMはサーキュレータ108を図中左から右へ透過して、光ファイバ150により導光されてレンズ160及び望遠レンズ(Telescope lens)161により測定ビーム300として大気中に射出される。
【0021】
大気中のエアロゾルで散乱された測定光(以下、散乱光ともいう)の一部は、再び望遠レンズ161に戻り集光される。集光された散乱光LDは光ファイバ150からサーキュレータ108にもどり、図中右から下方へと導光される。
【0022】
波長フィルタ164で測定光以外の波長成分が除去された散乱光LDは、光ファイバカプラ103で分岐された参照光LRと、光ファイバカプラ(干渉部)106で混合されることによって干渉し、これによりビート信号が生成される。このビート信号は検出器109で光電変換されて、ビート信号に基づく受信信号が検出器109から出力される。受信信号はADC(アナログデジタル変換器)201によってデジタル信号に変換されて、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPU(Graphical Processing Unit)などから構成される制御装置(算出部)210で信号処理されて、風速が計測される。
【0023】
以上の構成において、検出器109、ADC201及び制御装置210は本実施例における信号処理部を構成している。
【0024】
AOM104には、発振器102から出力される周波数foのRF信号と制御装置210で生成されるパルス信号とを乗算器120で掛け合わせた信号が入力される。従って、AOM104は、入力されたパルス信号の期間だけ光ファイバカプラ103からのレーザ光を光ファイバ105に伝える。
【0025】
制御装置210からのパルス信号は同様にADC201に入力され、ADC201は、このパルス信号をトリガとして、入力されたビート信号をデジタル信号として取り込む。AOM104を通るときに測定光LMの光周波数は周波数f

だけずれている。そのため、検出ビート信号の周波数はf

となる。
【0026】
望遠レンズ161から射出された測定ビーム300の光路に風が吹いていて大気中のエアロゾルが動いていると、エアロゾルによって散乱された光は、エアロゾルの視線方向の速度に比例してその周波数がシフトする。この結果、ビート信号の光周波数がΔfだけシフトしたとする。そこで、ビート周波数f

+Δfを測定することで、視線方向の風速を計測することができる。
【0027】
さらに、測定ビーム300の方向を切り替えて、複数の視線方向の風速を測定して処理することにより、風向きと風速を計測することが可能となる。図2に示す例では、回転モータ162で回転可能な偏角プリズム163を通して測定ビーム300を射出することで、測定ビーム300を走査し、これにより視線方向を変化させている。回転モータ162の制御信号は制御装置210から入力される。
【0028】
以上の構成において、少なくともAOM104、光アンプ107、望遠レンズ161、回転モータ162、偏角プリズム163、サーキュレータ108は本実施例における送受光部を構成している。
【0029】
図2に示す一般的なレーザドップラーレーダ装置では、その光学系に光ファイバ光学系を用いることで簡便に構成できる。しかし、既に説明したように、通常の光ファイバでは伝播するレーザの偏光状態が不安定に変動しうる。測定光と参照光の偏光状態があっていないと干渉信号が弱くなり、大気中のエアロゾルからの微弱な散乱光を感度よく捉えることができなくなる。そのため、図2に示す一般的なレーザドップラーレーダ装置では、光ファイバ105、150及び各種光学素子103、104、105、107、108、150、164、106をすべて偏波面保存タイプで構成する必要があり、このために装置のコストが上がってしまうという問題があった。
【0030】
さらに、測定ビーム300の射出方向(視線方向)を走査させる偏角プリズム163によって測定ビーム300の偏光方向が回転してしまう可能性があった。特に、ミラーを用いて測定ビーム300を走査する場合には偏光のずれが大きく検出シグナルの低下が大きいという課題もあった。
【実施例】
(【0031】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社日立パワーソリューションズ
遠隔監視システム
株式会社日立パワーソリューションズ
レーザ光出射装置
株式会社日立パワーソリューションズ
配置状態提示装置
株式会社日立パワーソリューションズ
異常検知装置および異常検知方法
株式会社日立パワーソリューションズ
扉体の施錠装置および扉体閉止装置
株式会社日立パワーソリューションズ
超音波検査装置および超音波検査方法
株式会社日立パワーソリューションズ
超音波検査システム及び超音波検査方法
株式会社日立パワーソリューションズ
電動移動体及び電動移動体充電システム
株式会社日立パワーソリューションズ
電動移動体及び電動移動体充電システム
株式会社日立パワーソリューションズ
燃料供給装置およびガスエンジンシステム
株式会社日立パワーソリューションズ
レーザドップラーレーダ装置及び風速算出方法
株式会社日立パワーソリューションズ
スケジューリング装置、スケジューリング方法及び記憶媒体
株式会社日立パワーソリューションズ
両面実装基板、両面実装基板の製造方法、および半導体レーザ
株式会社日立パワーソリューションズ
コンピュータプログラムおよびダム流入量予測プログラム並びにダム流入量予測システム
個人
自動車
個人
測定装置
個人
結晶方位判別器
個人
プローブユニット
個人
色識別方法
個人
筋交い検出具
個人
欠陥検出装置
個人
ハイブリッド線量計
日本精機株式会社
計器装置
個人
測定装置及び測定方法
個人
測定装置及び測定方法
群馬県
樹脂流動性測定装置
個人
測定装置及び測定方法
個人
測定装置及び測定方法
日本精機株式会社
表示装置
日本精機株式会社
計器装置
キーコム株式会社
遅延装置
日本精機株式会社
表示装置
個人
近接センサ回路
日本精機株式会社
表示装置
個人
レーザーリングゲイジ
株式会社ナベル
卵分類装置
続きを見る