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公開番号2021009862
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210128
出願番号2017201590
出願日20171018
発明の名称希土類磁石素材
出願人住友電気工業株式会社
代理人個人
主分類H01F 1/055 20060101AFI20201225BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】高温下であっても十分な磁気特性を有する希土類磁石が得られる希土類磁石素材を提供する。
【解決手段】Ndを含む少なくとも一種の希土類元素Rと、Feを含む少なくとも一種の遷移金属元素Tと、B及びCから選択される少なくとも一種の元素Xとで構成され、Rの組成比をα、Tの組成比をβとしたとき、RαTβXで示される化合物を含む第一相と、前記第一相の結晶粒界に存在して前記RαTβXよりもRの濃度が高い粒界相と、Smを含む少なくとも一種の希土類元素Sと、Coを含む少なくとも一種の遷移金属元素Mとで構成され、Sの組成比をγ、Mの組成比をδとしたとき、SγMδで示される化合物を含む第二相とを備える希土類磁石素材。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Ndを含む少なくとも一種の希土類元素Rと、Feを含む少なくとも一種の遷移金属元素Tと、B及びCから選択される少なくとも一種の元素Xとで構成され、Rの組成比をα、Tの組成比をβとしたとき、R
α

β
Xで示される化合物を含む第一相と、
前記第一相の結晶粒界に存在して前記R
α

β
XよりもRの濃度が高い粒界相と、
Smを含む少なくとも一種の希土類元素Sと、Coを含む少なくとも一種の遷移金属元素Mとで構成され、Sの組成比をγ、Mの組成比をδとしたとき、S
γ

δ
で示される化合物を含む第二相とを備える希土類磁石素材。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記希土類磁石素材に占める前記第二相の含有量は、3質量%以上50質量%以下である請求項1に記載の希土類磁石素材。
【請求項3】
前記S
γ

δ
は、γが1以上3以下、δが4以上18以下である請求項1又は請求項2に記載の希土類磁石素材。
【請求項4】
前記R
α

β
Xは、αが1.5以上2.5以下、βが12.5以上15.5以下である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の希土類磁石素材。
【請求項5】
前記R
α

β
Xは、Nd


14
Xである請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の希土類磁石素材。
【請求項6】
前記第一相の平均結晶粒径は、700nm以下である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の希土類磁石素材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、希土類磁石素材に関する。
続きを表示(約 5,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、Nd(ネオジム)とFe(鉄)とB(ホウ素)とを含むNd−Fe−B系合金(例えば、Nd

Fe
14
B)の粉末を用いた希土類磁石が開示されている。具体的には、Nd−Fe−B系合金の粉末を水素化した水素化粉末を原料粉末とし、この原料粉末を圧縮成形した粉末成形体に脱水素処理を施してNd−Fe−B系合金材を製造し、この合金材を希土類磁石の素材に用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011−236498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高温下であっても、十分な磁気特性を有する希土類磁石が望まれている。
【0005】
希土類磁石の残留磁束密度や保磁力は、温度によって変化する。Nd−Fe−B系合金材を用いた希土類磁石は、温度によって残留磁束密度や保磁力の特性が変化する度合(温度係数)が大きく、温度が高くなるほど残留磁束密度や保磁力が大きく低下し易い。
【0006】
そこで、本開示は、高温下であっても十分な磁気特性を有する希土類磁石が得られる希土類磁石素材を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る希土類磁石素材は、
Ndを含む少なくとも一種の希土類元素Rと、Feを含む少なくとも一種の遷移金属元素Tと、B及びCから選択される少なくとも一種の元素Xとで構成され、Rの組成比をα、Tの組成比をβとしたとき、R
α

β
Xで示される化合物を含む第一相と、
前記第一相の結晶粒界に存在して前記R
α

β
XよりもRの濃度が高い粒界相と、
Smを含む少なくとも一種の希土類元素Sと、Coを含む少なくとも一種の遷移金属元素Mとで構成され、Sの組成比をγ、Mの組成比をδとしたとき、S
γ

δ
で示される化合物を含む第二相とを備える。
【発明の効果】
【0008】
上記希土類磁石素材は、高温下であっても十分な磁気特性を有する希土類磁石が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る希土類磁石素材の組織を示す模式図である。
実施形態に係る希土類磁石素材の製造方法を説明する工程説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
【0011】
(1)本発明の実施形態に係る希土類磁石素材は、
Ndを含む少なくとも一種の希土類元素Rと、Feを含む少なくとも一種の遷移金属元素Tと、B及びCから選択される少なくとも一種の元素Xとで構成され、Rの組成比をα、Tの組成比をβとしたとき、R
α

β
Xで示される化合物を含む第一相と、
前記第一相の結晶粒界に存在して前記R
α

β
XよりもRの濃度が高い粒界相と、
Smを含む少なくとも一種の希土類元素Sと、Coを含む少なくとも一種の遷移金属元素Mとで構成され、Sの組成比をγ、Mの組成比をδとしたとき、S
γ

δ
で示される化合物を含む第二相とを備える。
【0012】
上記希土類磁石素材は、第二相を備えることで、第二相を備えない場合に比較して、温度による磁気特性の変化の度合(温度係数)を小さくでき、高温下であっても十分な磁気特性を有する希土類磁石が得られる。具体的には、上記希土類磁石素材は、第二相を備えることで、温度によって残留磁束密度が変化する度合(残留磁束密度の温度係数)を小さくでき、かつ温度によって保磁力が変化する度合(保磁力の温度係数)を小さくでき、高温下において残留磁束密度や保磁力が低下することを抑制できる。
【0013】
(2)上記希土類磁石素材の一例として、前記希土類磁石素材に占める前記第二相の含有量は、3質量%以上50質量%以下であることが挙げられる。
【0014】
希土類磁石素材に占める第二相の含有量が3質量%以上であることで、高温下であっても実用上十分な磁気特性を有する希土類磁石が得られる。一方、希土類磁石素材に占める第二相の含有量が50質量%以下であることで、希土類磁石素材に占める第一相の含有量を確保することができ、残留磁束密度の低下を抑制でき、かつコストの増大を抑制できる。
【0015】
(3)上記希土類磁石素材の一例として、前記S
γ

δ
は、γが1以上3以下、δが4以上18以下であることが挙げられる。
【0016】

γ

δ
の組成比が上記範囲を満たすことで、磁気特性に優れる希土類磁石を得易い。
【0017】
(4)上記希土類磁石素材の一例として、前記R
α

β
Xは、αが1.5以上2.5以下、βが12.5以上15.5以下であることが挙げられる。
【0018】

α

β
Xの組成比が上記範囲を満たすことで、磁気特性に優れる希土類磁石を得易い。
【0019】
(5)上記希土類磁石素材の一例として、前記R
α

β
Xは、Nd


14
Xであることが挙げられる。
【0020】

α

β
XがNd


14
Xであることで、磁気特性に優れる希土類磁石を得易い。
【0021】
(6)上記希土類磁石素材の一例として、前記第一相の平均結晶粒径は、700nm以下であることが挙げられる。
【0022】
第一相の平均粒径が700nm以下であることで、微細結晶組織に起因する磁気特性(特に保磁力)の向上効果が期待できる。
【0023】
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0024】
≪希土類磁石素材≫
図1を参照して、実施形態に係る希土類磁石素材1を説明する。希土類磁石素材1は、R
α

β
X(RはNdを含む少なくとも一種の希土類元素、TはFeを含む少なくとも一種の遷移金属元素、XはB及びCから選択される少なくとも一種の元素、αはRの組成比、βはTの組成比)で示される化合物を含む第一相11と、第一相11を構成する結晶粒110の結晶粒界に存在してR
α

β
XよりもRの濃度が高い粒界相111とを備える。Ndを含む希土類磁石素材を用いた希土類磁石は、温度が高くなるにつれて、残留磁束密度や保磁力が低下する傾向にある。そこで、実施形態に係る希土類磁石素材1は、高温下であっても十分な残留磁束密度や保磁力を発揮できる構成を備える点を特徴の一つとする。具体的には、実施形態に係る希土類磁石素材1は、S
γ

δ
(SはSmを含む少なくとも一種の希土類元素、MはCoを含む少なくとも一種の遷移金属元素、γはSの組成比、δはMの組成比)で示される化合物を含む第二相12を備える点を特徴の一つとする。
【0025】
〔第一相〕
第一相11は、R
α

β
Xで示される化合物を含む。第一相11は、多結晶である。図1では、説明の便宜上、第一相11の一つの粒子を一つの四角形で示し、第一相11の多結晶を構成する一つの結晶粒110を、一つの六角形で示す。
【0026】
Rは、Nd(ネオジム)を含む少なくとも一種の希土類元素である。Rは、Nd単独であってもよいし、Ndの一部をPr(プラセオジム)、Ce(セリウム)、Dy(ジスプロシウム)、Tb(テルビウム)及びY(イットリウム)から選択される少なくとも一種の元素で置換してもよい。R
α

β
XにおけるRの含有量は、例えば、25質量%以上35質量%以下、更に26質量%以上34質量%以下が挙げられる。Rとして、Ndの一部を上記元素で置換する場合、R全体に占める置換元素の含有量は、3質量%以下、更に2質量%以下が挙げられる。
【0027】
Tは、Fe(鉄)を含む少なくとも一種の遷移金属元素である。Tは、Fe単独であってもよいし、Feの一部をCo(コバルト)、Ni(ニッケル)、Ga(ガリウム)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、Si(ケイ素)、Ti(チタン)、Mn(マンガン)及びNb(ニオブ)から選択される少なくとも一種の元素で置換してもよい。R
α

β
XにおけるTの含有量は、例えば、62質量%以上74.5質量%以下、更に64質量%以上73質量%以下が挙げられる。Tとして、Feの一部を上記元素で置換する場合、T全体に占める置換元素の含有量は、10質量%以下、更に8質量%以下が挙げられる。
【0028】
Xは、B(ホウ素)及びC(炭素)から選択される少なくとも一種の元素である。Xは、B又はC単独であってもよいし、Bの一部をCに置換してもよい。R
α

β
XにおけるXの含有量は、例えば、0.7質量%以上1.5質量%以下、更に0.8質量%以上1.3質量%以下が挙げられる。Xとして、Bの一部をCで置換する場合、X全体に占めるCの含有量は、0.1質量%以下、更に0.07質量%以下が挙げられる。
【0029】

α

β
Xの化学量論組成は、αが1.5以上2.5以下、βが12.5以上15.5以下、更にαが1.6以上2.4以下、βが13.0以上15.0以下を満たすことが好ましい。特に、R
α

β
Xの化学量論組成は、R


14
Xが理想的である。RがNd単独である場合、R
α

β
Xの化学量論組成は、Nd

Fe
14
B、Nd

Fe
14
C、Nd

(Fe
13
Co

)Bなどが挙げられる。この組成を満たすことで、磁気特性を高めることができる。この組成は、第一相における各元素の含有量から求められる。元素の含有量は、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析法により測定できる。
【0030】
第一相11の多結晶を構成する結晶粒110の平均結晶粒径は、700nm以下が挙げられる。平均結晶粒径が700nm以下と微細であることで、微細結晶組織に起因する磁気特性(特に保磁力)の向上効果が期待できる。上記平均結晶粒径は、小さいほど磁気特性に優れ、500nm以下、更に300nm以下が挙げられる。平均結晶粒径は、希土類磁石素材1の表面又は断面について走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)で観察を行い、その観察像から各結晶粒110の面積をそれぞれ調べ、各面積の等面積円相当径を測定し、その平均値を算出することで求められる。観察像を用いて算出する際、市販の画像処理ソフトを用いると容易に算出できる。
(【0031】以降は省略されています)

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