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公開番号2021008345
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210128
出願番号2019122682
出願日20190701
発明の名称ローラ
出願人日立金属株式会社
代理人
主分類B65H 3/52 20060101AFI20201225BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】長期間に亘って良好な分離性能を維持することができるローラを提供することを目的とする。
【解決手段】棒状のシャフトと、前記シャフトの外周面上に、第1発泡ゴムから形成された内層と、前記内層の外周面上に、前記第1発泡ゴムよりも硬い第2発泡ゴムから形成された外層と、を備え、前記外層における前記第2発泡ゴムの平均気泡径が、150μm以上600μm以下である、ローラを提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
棒状のシャフトと、
前記シャフトの外周面上に、第1発泡ゴムから形成された内層と、
前記内層の外周面上に、前記第1発泡ゴムよりも硬い第2発泡ゴムから形成された外層と、
を備え、
前記外層における前記第2発泡ゴムの平均気泡径が、150μm以上600μm以下である、
ローラ。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記内層における前記第1発泡ゴムの平均気泡径が、100μm以上500μm以下である、
請求項1に記載のローラ。
【請求項3】
前記外層における前記第2発泡ゴムの平均気泡径が、前記内層における前記第1発泡ゴムの平均気泡径よりも大きい、
請求項1又は2に記載のローラ。
【請求項4】
前記外層における前記第2発泡ゴムの発泡倍率が、前記内層における前記第1発泡ゴムの発泡倍率よりも小さい、
請求項3に記載のローラ。
【請求項5】
前記外層における単位面積当たりの気泡の数が、前記内層における前記第1発泡ゴムの気泡の数よりも少ない、
請求項4に記載のローラ。
【請求項6】
前記外層の前記第2発泡ゴムの材質がウレタンゴムである、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のローラ。
【請求項7】
前記内層の前記第1発泡ゴムの材質がEPDMである、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のローラ。
【請求項8】
前記外層の厚さが0.4mm以上1.5mm以下である、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のローラ。
【請求項9】
前記外層のデュロメータAでの硬さが30以上50以下である、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のローラ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、紙葉類の給紙または搬送に用いられるローラに関する。
続きを表示(約 6,300 文字)【背景技術】
【0002】
複写機やファクシミリ、プリンター等のOA機器には、用紙等の紙葉類を1枚ずつ分離して給紙または搬送するためのローラが設けられる。ローラは、棒状のシャフトの外周面上にゴム弾性層を備えて構成されており、例えば用紙を摩擦パッドとの間で狭持するように配置される。そして、この状態でローラが回転することにより、用紙とゴム弾性層との間で生じた摩擦力で用紙が1枚ずつ分離され、給紙(搬送)されることになる。
【0003】
このローラにおいては、用紙との間で生じる摩擦力を高め、用紙を分離させる分離性能を向上させるため、ゴム弾性層の硬さの数値を下げることが図られている。硬さの数値を下げることよりゴム弾性層を柔らかくすると、ゴム弾性層を潰れやすくできるため、ゴム弾性層と用紙とが接触する幅(ニップ幅)を大きくし、用紙との接触面積を大きくすることができる。これにより、用紙との間の摩擦係数を高め、ローラの分離性能を向上させることができる。
【0004】
ただし、ゴム弾性層の硬さの数値を下げると、ゴム弾性層の耐摩耗性が低下し、耐久性が低下する傾向がある。そのため、ゴム弾性層の硬さの数値を下げるにしても限度がある。このように、ローラにおいては、耐久性の観点から硬さの数値を下げることが困難であり、耐摩耗性と分離性能とを両立することが困難となっている。
【0005】
そこで、ゴム弾性層の耐摩耗性を確保しつつ、硬さの数値を下げるため、硬さの異なるゴム弾性層を積層させる方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。具体的には、発泡ウレタンゴムを用いた柔らかい内層と、非発泡ウレタンゴムを用いた内層よりも硬い外層とを積層させた積層構造のゴム弾性層が提案されている。このような積層構造のゴム弾性層によれば、内層を柔らかく形成し、それに比して外層を硬く形成しているので、用紙と接触する表面を硬くしつつ、全体として柔らかいゴム弾性層を形成することができる。つまり、ゴム弾性層の耐摩耗性を確保しつつ、全体的に柔らかくしてニップ幅を大きくし、用紙との接触面積を大きくすることができる。その結果、ローラの耐摩耗性と分離性能とを両立することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3571983号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ローラは、用紙の通紙枚数が多くなると、用紙に付着する紙粉等がローラに付着することで、摩擦係数が低下し、分離性能が低下するという課題がある。
【0008】
そこで、本発明は、長期間に亘って良好な分離性能を維持することができるローラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様によれば、棒状のシャフトと、前記シャフトの外周面上に、第1発泡ゴムから形成された内層と、前記内層の外周面上に、前記第1発泡ゴムよりも硬い第2発泡ゴムから形成された外層と、を備え、前記外層における前記第2発泡ゴムの平均気泡径が、150μm以上600μm以下である、ローラが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、長期間に亘って良好な分離性能を維持することができるローラが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明の一実施形態に係るローラの断面図である。
本発明の内層と外層との界面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<ローラ>
以下、本発明の一実施形態に係るローラについて図を用いて説明をする。図1は、本発明の一実施形態に係るローラの断面図である。図2は、本発明の内層と外層との界面を示す図である。
【0013】
ローラ1は、図1に示すように、樹脂製である棒状のシャフト10の外周面上に、孔を有する円筒状のゴム弾性層11を備えて構成されている。円筒状のゴム弾性層11は、内径がシャフト10の直径よりも小さく形成されており、シャフト10がゴム弾性層11の孔に圧入して挿通されている。ゴム弾性層11は、シャフト10の外周面上に、発泡ゴム(第1発泡ゴム)から形成された第1のゴム弾性層としての内層12と、内層12の外周面上に、内層12を形成する発泡ゴムよりも硬い発泡ウレタンゴム(第2発泡ゴム)から形成された第2のゴム弾性層としての外層13と、を備えて構成されている。なお、シャフト10は、金属製であってもよい。なお、本実施形態では、シャフト10とゴム弾性層11(内層12)との間に接着剤を備えていないが、シャフト10とゴム弾性層11(内層12)との間に接着剤を備えていてもよい。
【0014】
本実施形態では、発泡ゴムから形成された内層12と、内層12を形成する発泡ゴムよりも硬い発泡ウレタンゴムから形成された外層13とが積層されて、積層構造のゴム弾性層11を形成している。これにより、用紙と接触するローラ1の表面を硬くしつつ、ローラ1のゴム弾性層11を柔らかく構成することができる。ローラ1のゴム弾性層11を柔らかくすることで、ゴム弾性層11が硬い場合と比較して、ゴム弾性層11を潰れやすくできるため、ゴム弾性層11と用紙とが接触する幅(ニップ幅)を大きくすることができる。その結果、ローラ1において、用紙と接触する表面での耐摩耗性を確保しつつ、用紙との接触面積を大きくし、分離性能を向上させることができる。
【0015】
また、本実施形態では、詳細は後述するが、内層12の表面に所定の大きさの気泡121が露出することによって凹部122を形成し、その凹部122に外層13の一部を凸部132として充填して固定化することで、内層12と外層13との間でアンカー効果を発揮するように構成している。これにより、本実施形態のローラ1は、内層12と外層13とを剥離しにくくし、耐久性を向上させることができる。
【0016】
また、本実施形態では、詳細は後述するが、外層13の表面に所定の大きさの気泡131が露出することによって、用紙と接触する接触部133と、用紙と接触しない凹部134とを形成している。これにより、ローラ1に用紙が通紙された際に、用紙に付着する紙粉等がローラ1に付着したとしても、その一部が凹部134に収容される。そのため、ローラ1の表面(外層13の表面)の摩擦係数の低下を抑制し、長期間に亘って良好な分離性を維持することができる。
【0017】
以下、本実施形態のローラ1の各構成について詳述する。
【0018】
(シャフト10)
シャフト10は、内層12や外層13を支持するものである。シャフト10としては、特に限定されないが、例えばポリアセタール(POM)やアクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリカーボネート、ナイロン等の合成樹脂、もしくは鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属材料からなるものが挙げられる。
【0019】
(内層12)
内層12は、シャフト10の外周面上に備えられている。内層12は、発泡ゴムから形成されており、外層13よりも柔らかくなるように形成されている。内層12を形成する発泡ゴムは、気泡121を有する架橋ゴムであり、原料ゴムに発泡剤や発泡助剤を添加したゴム組成物を加熱して発泡させるとともに架橋させることで形成されている。また、例えば、液状の原料ゴム中に非反応性の気体を注入することにより発泡させた後、架橋させることで形成されてもよい。
【0020】
内層12を形成する原料ゴムとしては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)やアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エピクロロヒドリンゴム(CO)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)およびノルボルネンゴム(NOR)等を用いることができる。これらの中でもEPDMが特に好ましい。EPDMによれば、主鎖に二重結合を持たないことから耐環境特性に優れる。また、EPDMによれば、反発弾性率を高くすることができ、ローラ1に用紙を通紙する際に変形した内層12が短時間で元の形状に戻りやすく、高速に用紙を分離することができる。なお、内層12の反発弾性率が低いと、用紙を通紙する際に変形した内層12が元の形状に戻るのに時間を要し、高速に用紙を分離しようとすると、ローラ1と用紙との接触面積が不十分になり用紙が1枚ずつ分離されないおそれがある。
【0021】
しかし、EPDMは極性基を持たないため、一般的にウレタンとの密着性は低く、剥離しやすい。本発明者らは、EPDMとウレタンとの密着性をよくするために、EPDMの発泡に伴う平均気泡径を適宜変更して検討した。その結果、内層12における平均気泡径は、内層12の柔らかくする点(柔軟性を向上させる点)と、外層13を内層12から剥離しにくいように固定化する点から、100μm以上であることが好ましいことが分かった。また、内層12の平均気泡径が過度に大きくなると、気泡121と気泡121の間の気泡壁が薄くなり、内層12が圧縮永久歪みにより変形して潰れやすくなるため、500μm以下とすることが好ましいことが分かった。つまり、内層12の平均気泡径を100μm以上500μm以下とすることで、内層12の柔軟性を向上させ、内層12と外層13とが剥離しにくくし、内層12が圧縮永久ひずみにより変形して潰れることを抑制することができる。なお、原料ゴムとしては、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0022】
内層12を形成するゴム組成物には、有機系もしくは無機系の化学発泡剤を配合するとよい。また、内層12を架橋させるために、有機過酸化物などの架橋剤もしくは架橋助剤を配合するとよい。
【0023】
また、内層12の発泡倍率は、1.2倍〜5.0倍であることが好ましい。発泡倍率を1.2倍以上とすることにより、内層12に適度な密度で気泡121及び凹部122を形成でき、内層12の柔軟性を向上させることができる。また、発泡倍率が過度に大きくなると、内層12における気泡壁が薄くなるため、内層12が圧縮永久歪みにより変形し、潰れやすくなるが、5.0倍以下とすることにより圧縮永久歪みにより変形して潰れることを抑制することができる。つまり、内層12は、発泡倍率を1.2倍〜5.0倍とすることで、柔軟性を向上させつつも、圧縮永久歪みにより変形して潰れることを抑制することができる。なお、内層12の発泡倍率は、内層12の発泡前の密度と内層12の発泡後の密度を測定し、以下の式で算出される。
(内層12の発泡倍率)=(内層12の発泡前の密度)/(内層12の発泡後の密度)
【0024】
内層12の反発弾性率は、40%以上であることが好ましい。内層12の反発弾性率を40%以上にすることで、ローラ1に用紙を通紙する際に変形した内層12が短時間で元の形状に戻りやすく、高速に用紙を分離することができる。
【0025】
内層12は、アスカーCでの硬さで5以上30以下であることが好ましい。内層12のアスカーCでの硬さを5以上とすることで、内層12が圧縮永久歪みにより変形して潰れることを抑制することができる。また、内層12のアスカーCでの硬さを30以下とすることで、内層12を十分に柔軟にすることができる。つまり、内層12は、アスカーCでの硬さで5以上30以下とすることで、圧縮永久歪みにより変形して潰れることを抑制しつつも、十分に柔軟にすることができる。
【0026】
(外層13)
外層13は、内層12の外周面上に形成されている。外層13は、内層12を形成する発泡ゴムよりも硬い発泡ウレタンゴムから形成されることで、内層12よりも硬くなるように構成されている。
【0027】
外層13を形成する発泡ウレタンゴムは、気泡131を有するウレタン架橋ゴムであり、ウレタン組成物を発泡させ、架橋することで形成される。具体的には、液状のウレタン原料に水および整泡剤を添加し攪拌することで、ウレタン原料を構成するイソシアネート成分と水との反応により発泡させ、加熱して架橋させることで形成されている。また、例えば、ウレタン原料に発泡剤や発泡助剤を添加したゴム組成物を加熱して発泡させるとともに架橋させることで形成されてもよい。また、例えば、液状のウレタン原料中に非反応性の気体を注入することにより発泡させた後、架橋させることで形成されてもよい。以下、ウレタンゴム組成物について詳述する。
【0028】
一般に、ウレタンゴム組成物は、ポリオール成分とイソシアネート化合物と硬化剤(鎖伸長剤)とを含有する液状の組成物であり、加熱により、これらの成分が反応することで硬化してウレタンゴムとなる。本発明者らは、耐摩耗性、耐環境特性、柔軟性に優れたウレタンゴムを形成するため、各成分の組み合わせを適宜変更して検討した。その結果、ポリオール成分としては、エステル骨格を有するポリエステルポリオールよりも、エーテル骨格を有するポリエーテルポリオールやポリカーボネートジオールを用いた方が、耐摩耗性、耐環境特性、柔軟性に優れたウレタンゴムが得られることが分かった。また、硬化剤としてはグリコール成分やジアミン成分、イソシアネート成分などがあるが、これらの中でもポリイソシアネート成分を用いるとよいことが分かった。ウレタンゴムの形成には、ポリオール成分、イソシアネート化合物および硬化剤を加熱により一段階で反応させてウレタンゴムを得るワンショット法と、ポリオール成分とイソシアネート化合物とを予め反応させて得られたウレタンプレポリマを硬化剤と反応させてウレタンゴムを得るプレポリマ法とがある。
【0029】
これらの知見に基づき、本実施形態では、ポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物とを反応させて得られるウレタンプレポリマと、硬化剤としてのポリオールとを含有するウレタンゴム組成物を用いている。以下、各成分について詳細に説明をする。
【0030】
ウレタンプレポリマは、ポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物とを反応させて得られるものである。具体的には、過剰量のイソシアネート化合物にポリエーテルポリオールを反応させることにより、分子鎖の末端にイソシアネート化合物が結合するイソシアネート末端のウレタンプレポリマである。このウレタンプレポリマは、ポリエーテルポリオールに由来するエーテル骨格を化学構造中に有している。
(【0031】以降は省略されています)

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