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公開番号2021006996
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210121
出願番号2020107560
出願日20200623
発明の名称制御系の設計方法
出願人国立大学法人広島大学
代理人個人
主分類G05B 13/04 20060101AFI20201218BHJP(制御;調整)
要約【課題】複雑な制御対象であっても、システムパラメータの変化に対して制御性能の低下を抑制することができる制御系の設計方法を提供する。
【解決手段】制御系は、コントローラモデルとプラントモデルとを含む制御系のシミュレーションモデルを作成し、コンピュータシミュレーションによって制御器11を設計するモデルベース設計によって設計される。また、制御器11は、制御器11の特性を表すコントローラパラメータ、制御対象の特性を表すプラントパラメータ及び制御出力を含む複数のデータセットからなるデータセット群に基づいて学習されるデータベース駆動型制御器として設計される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
コントローラモデルとプラントモデルとを含む制御系のシミュレーションモデルを作成し、コンピュータシミュレーションによって制御器を設計するモデルベース設計において、
前記制御器は、前記制御器の特性を表すコントローラパラメータ、制御対象の特性を表すプラントパラメータ及び制御出力を含む複数のデータセットからなるデータセット群に基づいて学習されるデータベース駆動型制御器として設計される、
ことを特徴とする制御系の設計方法。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記制御対象は、補償要素を含み、
前記補償要素は、前記プラントパラメータと、制御入力と、制御出力とを含む複数のプラントデータセットからなるプラントデータセット群に基づいて学習される、データベース駆動型アプローチによって設計される、
ことを特徴とする請求項1に記載の制御系の設計方法。
【請求項3】
前記補償要素は、
前記プラントモデルが、予め定められた理想特性との誤差を表す評価関数を最小化するように設計される、
ことを特徴とする請求項2に記載の制御系の設計方法。
【請求項4】
前記補償要素は、
固定パラメータによって表される受動要素としてモデル化される、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の制御系の設計方法。
【請求項5】
前記プラントモデルを含む複数の制御ユニットからなる統合システムにおいて、前記制御ユニットの機能目標を設定する機能目標設定ステップと、
前記機能目標を、
プラント設計によって達成するか、
プラント設計及び固定制御器設計によって達成するか、
プラント設計及びデータベース駆動型制御器設計によって達成するか、を選択する選択ステップと、を含み、
少なくとも1つの前記制御ユニットは、
請求項1から4のいずれか一項に記載の設計方法で設計されるデータベース駆動型制御器を備える、
ことを特徴とする制御系の設計方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、制御系の設計方法に関する。
続きを表示(約 4,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、制御対象の経年劣化等による特性変化に対応できる安定的(ロバスト)な制御器の設計方法が種々開発されてきた。制御対象をモデル化し、モデルの経時変化によるシステム変動に対して安定となる固定パラメータを有する制御器を設計する手法では、システムの安定性を確保できるが、システム変動によって制御性能が劣化する。
【0003】
一方、制御性能の劣化を抑制できる制御器の設計方法として、適応調節機構を備える適応学習制御器の設計方法が開発されている。具体的には、適応調節機構が、制御系の測定パラメータに基づいて、制御パラメータをオンラインで調節することにより、常に所望の動作を達成する。
【0004】
また、このような適応調節機構の中には、制御対象の数学モデルを構築することなく、蓄積された制御系のパラメータを含むデータセット群に基づいて動作するものもある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008−102720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
適応調節機構を備える適応学習制御器は、所望の制御特性を達成し続けるため、常に適応調節機構を働かせるので、動作の安定性が担保できず、実装することが難しい。したがって、既に設計が完了している制御対象、特に、自動車のように複雑なユニットの複合体として設計された制御対象に対して、制御特性のよい制御器を設計することは難しい。
【0007】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、複雑な制御対象であっても、システムパラメータの変化に対して制御性能の低下を抑制することができる制御系の設計方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、この発明に係る制御系の設計方法は、
コントローラモデルとプラントモデルとを含む制御系のシミュレーションモデルを作成し、コンピュータシミュレーションによって制御器を設計するモデルベース設計において、
前記制御器は、前記制御器の特性を表すコントローラパラメータ、制御対象の特性を表すプラントパラメータ及び制御出力を含む複数のデータセットからなるデータセット群に基づいて学習されるデータベース駆動型制御器として設計される。
【0009】
また、前記制御対象は、補償要素を含み、
前記補償要素は、前記プラントパラメータと、制御入力と、制御出力とを含む複数のプラントデータセットからなるプラントデータセット群に基づいて学習される、データベース駆動型アプローチによって設計される、
こととしてもよい。
【0010】
また、前記補償要素は、
前記プラントモデルが、予め定められた理想特性との誤差を表す評価関数を最小化するように設計される、
こととしてもよい。
【0011】
また、前記補償要素は、
固定パラメータによって表される受動要素としてモデル化される、
こととしてもよい。
【0012】
また、前記プラントモデルを含む複数の制御ユニットからなる統合システムにおいて、前記制御ユニットの機能目標を設定する機能目標設定ステップと、
前記機能目標を、
プラント設計によって達成するか、
プラント設計及び固定制御器設計によって達成するか、
プラント設計及びデータベース駆動型制御器設計によって達成するか、を選択する選択ステップと、を含み、
少なくとも1つの前記制御ユニットは、
請求項1から4のいずれか一項に記載の設計方法で設計されるデータベース駆動型制御器を備える、
こととしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の制御系の設計方法によれば、コントローラパラメータ、プラントパラメータ及び制御出力を含む複数のデータセットからなるデータセット群に基づいて、コントローラモデル及びプラントモデルを設計するので、複雑な制御対象であっても、システムパラメータの変化に対して制御性能の低下を抑制できる制御系を設計することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の実施の形態1に係る制御系設計の流れを示すフローチャートである。
実施の形態1に係る液位制御系の概要を示す図である。
プラントモデルの操作量uと出力yとの関係の例を示すグラフである。
補償要素を受動要素とした場合の制御系の例を示す図である。
図4の制御系にデータベース駆動型の制御器を適用した場合の例を示す図である。
(A)は、固定パラメータの制御器を用いた場合の応答の例を示すグラフであり、(B)は、データベース駆動型の制御器を用いた場合の応答の例を示すグラフである。
実施の形態2に係る統合システムと制御ユニットとの関係を示す概念図である。
実施の形態2に係る制御系設計の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る制御系の設計方法について説明する。
【0016】
(実施の形態1)
本実施の形態に係る制御系の設計方法では、モデルベース設計の手法にデータベース駆動型アプローチを適用して、制御器の設計を行う。また、本実施の形態に係る制御系の設計方法では、データベース駆動型アプローチによって、制御対象の特性改善を行う。
【0017】
図1のフローチャートに示すように、本実施の形態に係る制御系の設計方法は、制御対象の特性改善を行うプラント設計ステップと、制御器11の設計を行うコントローラ設計ステップとを含む。
【0018】
まず、プラント設計ステップとして、モデルベース設計においてコンピュータシミュレーションに用いるプラントモデルの最適化が行われる。
【0019】
具体的には、制御対象の特性を表すプラントモデルを作成する(ステップS11)。本実施の形態では、図2に示す液位制御系1を設計する場合を例として説明する。
【0020】
図2に示すように、本例の液位制御系1は、タンク高さH、断面積Cのタンク21に、ポンプ13から流入流量q

(t)で水を流入させる。また、タンク21の下面部に設けられた2つの流出孔21a、21bから、それぞれ流出流量q

(t)、q

(t)でタンク21内の水が流出する。これらの条件の下で、制御器11によって、ポンプ13からの流入流量q

(t)を操作して、タンク21の液位h(t)を制御する場合を考える。
【0021】
この場合、制御対象の特性は、流入流量q

(t)、制御量(プラント出力)である液位h(t)、操作量である流入流量q

(t)、流出流量q

(t)を規定する流量抵抗R

、流出流量q

(t)を規定する流量抵抗R

、を用いて、以下の式のように表される。
【0022】
ただし、f(・)は非線形関数を表す。
【0023】
続いて、制御器11による制御対象の制御特性を向上させるため、プラントモデルの最適化を行う。すなわち、通常、経年劣化による特性変化等の非線形要素を含む制御対象の特性を、予め定められた理想特性に近づけるように、補償要素22の追加及び特性評価を行う。理想特性は、例えば、線形特性であり制御対象の特性が変化した場合であっても制御器11による制御がより容易となるように設定される特性である。
【0024】
具体的には、ステップS11で作成したプラントモデルに、調整可能な要素を補償要素22として追加する(ステップS12)。補償要素22の追加は、制御対象において調整可能な可変要素をモデル化することにより行う。
【0025】
例えば、タンク高さH等のタンク形状、ポンプ13からの流入流量q

(t)は、設計上の制約等から、既に決定されているものとする。そして、図2に示すように、流出孔21aに、流出流量q

(t)を可変とし、流量抵抗をR

(t)とする排出バルブを補償要素22として追加する。
【0026】
ここで、本実施の形態に係る補償要素22は、制御入力である操作量uに影響を及ぼす能動要素ではなく、制御対象の内部特性として制御出力に影響を及ぼす要素であることから、半受動要素と呼ぶ。
【0027】
補償要素22は、制御対象によって適宜設定することができ、例えば、自動車のように様々なユニットが組み合わされて構成される複雑な制御対象において、その一部であるサスペンション特性等、追加可能な可変要素を採用することができる。
【0028】
続いて、作成したプラントモデルに対して、入力であるポンプ13からの流入流量q

(t)、半受動要素である排出バルブの流量抵抗R

を変化させつつ、出力である液位hをコンピュータシミュレーションによって算出する。これにより、所望の入出力特性のデータ、すなわちプラントパラメータである流出流量q

(t)、q

(t)、制御入力であるq

(t)、制御出力である液位hを含むプラントデータセットを得る(ステップS13)。ステップS13で得られた複数のプラントデータセットからなるプラントデータセット群は、データベース12に記憶される。
【0029】
補償要素22である排出バルブの流量抵抗R

は、データベース駆動型アプローチにより、プラントデータセット群に基づいて学習される(ステップS14)。学習は、予め定められた評価関数を用いて行われる。
【0030】
評価関数は、例えば、以下の式で表される理想特性y

と補償要素22を追加した場合の特性y

との誤差Jを最小化するように設定する。
(【0031】以降は省略されています)

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