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公開番号2021004668
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210114
出願番号2019120066
出願日20190627
発明の名称流路部材
出願人京セラ株式会社
代理人
主分類F16L 57/00 20060101AFI20201211BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】 保護層が剥がれにくい流路部材を提供する。
【解決手段】 本開示の流路部材は、基体の内部に壁に囲まれた流路を備え、前記壁の少なくとも一部が、前記流路に面する部分に位置する保護層と、該保護層に接する多孔部からなり、前記保護層および前記多孔部は、同一物質を含む。また、前記多孔部は、前記保護層を除く部分が緻密部に囲まれている。さらに、前記壁は、前記流路に面する部分のすべてに前記保護層が位置する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
基体の内部に壁に囲まれた流路を備え、
前記壁の少なくとも一部が、
前記流路に面する部分に位置する保護層と、該保護層に接する多孔部からなり、
前記保護層および前記多孔部は、同一物質を含む、流路部材。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記多孔部は、前記保護層を除く部分が緻密部に囲まれている、請求項1に記載の流路部材。
【請求項3】
前記壁は、前記流路に面する部分のすべてに前記保護層が位置する、請求項1または請求項2に記載の流路部材。
【請求項4】
前記多孔部がセラミックスからなる、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の流路部材。
【請求項5】
前記保護層は、前記流路から前記多孔部に向かって延びるくさびを有する、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の流路部材。
【請求項6】
抵抗発熱体を備える、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の流路部材。
【請求項7】
前記抵抗発熱体は、絶縁体からなる緻密部に囲繞されている、請求項6に記載の流路部材。
【請求項8】
前記基体の外面が、樹脂で覆われている、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の流路部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、流路部材に関する。
続きを表示(約 4,900 文字)【背景技術】
【0002】
流路部材は、あらゆる産業に普及している。例えば、流路部材を備えた熱交換器、反応装置、検査装置などは、電子産業、化学工業、医療装置などの分野にて使用されている。そして、流路部材においては、腐食性の高い流体が流される場合、流路内部に保護層が設けられることがある。
【0003】
このような流路部材の一例として、特許文献1には、複数のセラミック層が積層されてなり、長手方向に垂直な断面形状が矩形である流路が内部に設けられた基体と、流路の長手方向に垂直な断面形状における隅部の内表面を被覆する保護層を有する試料保持具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2013/051713号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、流路部材の活用分野がさらに広がっており、流路部材の信頼性の向上が求められており、過酷なプロセス、例えば、腐食性の高い流体が高い圧力で流されても保護層が剥がれにくい流路部材が求められている。
【0006】
本開示は、このような事情を鑑みて案出されたものであり、保護層が剥がれにくい流路部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の流路部材は、基体の内部に壁に囲まれた流路を備え、前記壁の少なくとも一部が、前記流路に面する部分に位置する保護層と、該保護層に接する多孔部からなり、前記保護層および前記多孔部は、同一物質を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示の流路部材は、信頼性に優れ、長期間の使用に耐え得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の流路部材の一例を示す、(a)は断面図であり、(b)は(a)に示すSにおける拡大図である。
本開示の流路部材の他の例を示す断面図である。
本開示の流路部材の他の例を示す断面図である。
本開示の流路部材の他の例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の流路部材について、図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。図1(a)は、流体の流路方向に直交する断面図である。
【0011】
本開示の流路部材10は、基体1の内部に壁1aに囲まれた流路2を備える。なお、図
1(a)においては、基体1に関し、ハッチングの種類を異ならせて、壁1aと壁1aの囲繞している部分とで構成されている例を示しているが、壁1aが基体1を構成するというもであってもよい。また、流体の流路方向に直交する断面形状は、図1(a)において矩形状であるが、どのような形状であっても構わない。また、流路部材10は、流路2に繋がる、流体の流入口および流出口を有しており、流入口および流出口はそれぞれ複数であってもよい。
【0012】
そして、本開示の流路部材10は、壁1aの少なくとも一部が、流路2に面する部分に位置する保護層3と、保護層3に接する多孔部1bからなる。
【0013】
図1(b)は、図1(a)に示すSにおける拡大図である。図1(b)において、同じハッチングで示すように、本開示の流路部材10における保護層3および多孔部1bは、同一物質を含む。このように、保護層3と多孔部1bとが、同一物質を含むことにより、過酷なプロセスにおいても剥がれにくい。そのため、流路部材10は、高い信頼性を有するとともに、長期間の使用に耐え得る。
【0014】
本開示の流路部材10における保護層3の厚みは、図1(b)に示すような断面において、保護層3における流路2に面する表面から、多孔部1bが確認される部分までの距離のことである。言い換えれば、保護層3における流路2に面する表面から、多孔部1bを構成する物質までの最短距離のことである。図1(b)においては、符号Aで示す間隔のことであり、厚みは限定されるものではない。ここで、保護層3の厚みが10μm以上5mm以下であるときには、耐食性に優れているとともに、保護層3が剥がれにくい。
【0015】
ここで、保護層3は、流路部材10の用途に合わせて選択することができ、樹脂、金属、ガラスが挙げられる。例えば、樹脂としては、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、イミドアミド樹脂またはフッ素樹脂等である。金属としては、ケイ素またはアルミニウム等である。ガラスとしては、ホウ硅酸系ガラス、バリウムホウ硅酸系ガラスまたは亜鉛ホウ硅酸系ガラス等である。
【0016】
特に、保護層3がフッ素樹脂であるときには、化学的に安定していることから、複数のプロセスガスや溶液を用いる半導体製造装置に適している。また、生体に対して不活性であることから、生体試料分析装置や細胞培養装置に適している。
【0017】
次に、多孔部1bとは、気孔率が10%以上50%以下である部分のことをいう。多孔部1bの気孔率は、例えば、アルキメデス法を用いて測定することで算出することができる。
【0018】
また、本開示の流路部材10における多孔部1bは、保護層3を除く部分が緻密部1cに囲まれていてもよい。これを示すのが図1(a)の構成であり、流路2から、保護層3、多孔部1b、緻密部1cの順に位置する構成である。なお、緻密部1cとは、気孔率が10%未満である部分のことをいう。このような構成を満たす流路部材10は、過酷なプロセスに耐え得るものでありながら、優れた機械的強度を有するため、さらに信頼性に優れる。
【0019】
また、本開示の流路部材10における壁1aは、流路2に面する部分のすべてに保護層3が位置してもよい。このような構成を満たすときには、流体が流れた際に、流路2に面している壁1aから、壁1aを構成する物質の脱落が生じるおそれが少なくなり、流体に不純物が混入することが少なくなる。
【0020】
また、本開示の流路部材10における多孔部1bの厚みは、例えば、多孔部1bが緻密
部1cに囲繞されているものであるとき、緻密部1cから流路2までの距離から、保護層3の厚みを差し引いた値のことである。多孔部1bの厚みは、図1(a)に示す符号Bで示す間隔のことである。多孔部1bの厚みとしては、流路部材10の大きさによるが、例えば、100μm以上であってもよく、数mmであってもよく、数十mmであってもよい。
【0021】
ここで、基体1(多孔部1b、緻密部1cを含む)は、流路部材10の用途に合わせて選択することができ、金属、セラミックスを挙げることができる。例えば、金属としては、SUS、アルミニウムまたはマグネシウム等であり、セラミックスとしては、酸化アルミニウム質セラミックス、炭化珪素質セラミックス、コージェライト質セラミックス、窒化珪素質セラミックス、窒化アルミニウム質セラミックスまたはムライト質セラミックス等であればよい。
【0022】
ここで、例えば、酸化アルミニウム質セラミックスとは、セラミックスを構成する全成分100質量%のうち、酸化アルミニウムを70質量%以上含有するものである。そして、流路部材を構成する基体の材質は、以下の方法により確認することができる。まず、X線回折装置(XRD)を用いて、対象試料を測定し、得られた2θ(2θは、回折角度である。)の値よりJCPDSカードを用いて同定を行なう。次に、蛍光X線分析装置(XRF)を用いて、含有成分の定量分析を行なう。そして、例えば、上記同定により酸化アルミニウムの存在が確認され、XRFで測定したアルミニウム(Al)の含有量から酸化アルミニウム(Al



)に換算した含有量が70質量%以上であれば、酸化アルミニウム質セラミックスである。なお、他のセラミックスに関しても、同じ方法で確認できる。
【0023】
そして、本開示の流路部材10における多孔部1bがセラミックスからなるときには、機械的強度および耐食性に優れていることから、流路部材10の信頼性を高めることができる。特に、多孔部1bが酸化アルミニウム質セラミックスであるときには、他のセラミックスに比較して、原料価格や加工性に優れる点において安価でありながら、優れた機械的特性を有する。また、多孔部1bが炭化珪素質セラミックスからなるときには、同じ気孔率の他のセラミクスに比較して剛性に優れることから、厚みが薄くても要求される機械的特性を満たすものとできることから、基体1を小型化できる。
【0024】
さらに、緻密部1cも炭化珪素質セラミックスからなるときには、多孔部1bとの熱膨張係数差による不具合が生じにくいため、信頼性に優れるものとなる。
【0025】
また、図2は、本開示の流路部材の他の例を示す断面図である。本開示の流路部材20は、図2に示すように、保護層3は、流路2から多孔部1bに向かって延びるくさび3aを有するものである。ここで、くさび3aとは、多孔部1bに食い込んでいるものである。そのため、上記構成を満たすときには、保護層3が剥がれにくくなり、流路部材20はさらに信頼性に優れる。なお、くさび3aの食い込み長さは、限定されるものではないが、30μm以上2mm以下であれば、保護層3の亀裂の起点とならずに保護層3が剥がれにくい。
【0026】
また、図3は、本開示の流路部材の他の例を示す断面図である。本開示の流路部材30は、図3に示すように、抵抗発熱体4を備えるものである。なお、図示していないが、抵抗発熱体4は、外部電源と繋がっており、外部電源から電力が供給されるものである。このような構成を満たすときには、流路2を流れる流体の温度調整をすることができる。また、流路部材30をヒータとして用いることができる。なお、抵抗発熱体4の材質としては、タングステン、モリブデンまたは白金から選択すればよく、抵抗発熱体4の厚みは、10μm以上3mm以下としてもよい。
【0027】
また、本開示の流路部材30は、抵抗発熱体4は、絶縁体からなる緻密部1cに囲繞されていてもよい。このような構成を満たすときには、抵抗発熱体4に大きな電力を供給することができる。
【0028】
また、図4は、本開示の流路部材の他の例を示す断面図である。本開示の流路部材40は、図4に示すように、基体1の外面が樹脂5で覆われているものである。なお、外面とは、基体1において最も外側にある面のことであり、流路2から離れた面である。このような構成を満たすときには、基体1を構成する物質の脱落が生じるおそれが少なくなるため、物質の脱落が少ないことが求められる環境において好適に用いることができる。
【0029】
流路部材40の構成として、例えば、基体1における緻密部1cが酸化アルミニウム質セラミックスであり、その外面がフッ素樹脂からなる樹脂5であるとき、酸化アルミニウムの粒子の脱落が生じるおそれが少なく、フッ素樹脂は、発塵性が極めて少ないことから、半導体製造装置で使用することができる。なお、樹脂5は保護層3と同一材質であってもよく、多孔部1bが基体1の外面を構成するものであるときには、樹脂5の接合性が高まる。樹脂5の厚みは、10μm以上5mm以下であってもよい。
【0030】
次に、本開示の流路部材の製造方法の一例について説明する。
(【0031】以降は省略されています)

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