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公開番号2021003974
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210114
出願番号2019118480
出願日20190626
発明の名称車両用骨格部材
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人,個人
主分類B62D 25/20 20060101AFI20201211BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】車両用骨格部材において、追加部品を要することなく既存の部品を利用して問題となる騒音の周波数を効果的に低減する。
【解決手段】車両用骨格部材1は、フロントサイドメンバー12を備える。フロントサイドメンバー12は、長手方向に延び、長手方向に垂直な断面において閉断面形状を有し、長手方向の両端部が閉塞されており、内部に容積部を画定している。フロントサイドメンバー12には、容積部と外部とを連通するダクト状の孔部12bが設けられている。容積部12aと孔部12bとによって所定周波数の騒音を低減するヘルムホルツ共鳴器が構成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
長手方向に延び、前記長手方向に垂直な断面において閉断面形状を有し、前記長手方向の両端部が閉塞されており、内部に容積部を画定している中空部材と、
前記容積部と前記中空部材の外部とを連通するダクト状の孔部と
を備える車両用骨格部材であって、
前記容積部と前記孔部とによって所定周波数の騒音を低減するヘルムホルツ共鳴器が構成されている、車両用骨格部材。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記ヘルムホルツ共鳴器の前記所定周波数は、10Hz以上かつ200Hz以下である、請求項1に記載の車両用骨格部材。
【請求項3】
前記容積部を構成する前記中空部材の内面には吸音材が貼り付けられている、請求項1または請求項2に記載の車両用骨格部材。
【請求項4】
前記孔部には、外部から前記容積部への液体の浸入を防止するフィルタが取り付けられている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用骨格部材。
【請求項5】
前記孔部は、円筒形である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車両用骨格部材。
【請求項6】
前記中空部材の内部において前記容積部を複数に仕切る仕切壁をさらに備え、
前記孔部は、前記仕切壁によって仕切られた前記容積部ごとに設けられている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両用骨格部材。
【請求項7】
前記中空部材は、車両のフロントサイドメンバーである、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両用骨格部材。
【請求項8】
前記中空部材は、車両のリアサイドメンバーである、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両用骨格部材。
【請求項9】
前記中空部材は、車両のロッカーメンバーである、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の車両用骨格部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用骨格部材に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
自動車の走行中には、タイヤと路面との間での空洞共鳴に起因した音および路面の凹凸に起因した音が発生する。この音は、ロードノイズないしタイヤノイズ(以降、ロードノイズいう。)と称される。ロードノイズは、沿道へと放射され、かつ、フロアパネルおよびダッシュパネルなどを介して車室内へも伝搬される。車室内へ伝搬されたロードノイズは、車室空間にて共鳴を引き起こすことがある。車室空間にて共鳴を引き起こす音波の固有周波数は車室空間の大きさおよび形状等に依存し、一般の乗用自動車では10〜200Hzとなっていることが多い。従って、この周波数域のロードノイズが車室内に伝搬すると共鳴して乗員にとって不快な騒音となる。この騒音はこもり音と称され、一部の自動車では問題となっている。
【0003】
特許文献1には、車両のホイールハウス内に取り付けられるフェンダープロテクタにおいて吸音材を使用することにより騒音の減少を図る吸音構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010−6312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の吸音構造では、吸音材などの追加部品を要している。また、吸音材によって吸音できる周波数は一般に1kHz以上に限られるため、一般の乗用自動車で問題となる10〜200Hzの騒音を効果的に低減することはできない。
【0006】
本発明は、車両用骨格部材において、追加部品を要することなく既存の部品を利用して問題となる騒音の周波数を効果的に低減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、長手方向に延び、前記長手方向に垂直な断面において閉断面形状を有し、前記長手方向の両端部が閉塞されており、内部に容積部を画定している中空部材と、前記容積部と前記中空部材の外部とを連通するダクト状の孔部とを備える車両用骨格部材であって、前記容積部と前記孔部とによって所定周波数の騒音を低減するヘルムホルツ共鳴器が構成されている、車両用骨格部材を提供する。
【0008】
この構成によれば、車両用骨格部材の一部をヘルムホルツ共鳴器として構成している。従って、追加部品を要することなく既存の部品を利用してヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数(所定周波数)において騒音を効果的に低減できる。
【0009】
前記ヘルムホルツ共鳴器の前記所定周波数は、10Hz以上かつ200Hz以下であってもよい。
【0010】
この構成によれば、ヘルムホルツ共鳴器において容積部と孔部の大きさを好適に設定し、共鳴周波数(所定周波数)を10Hz以上かつ200Hz以下とすることにより、一般の乗用自動車で問題となる10〜200Hzの騒音を効果的に低減できる。
【0011】
前記容積部を構成する前記中空部材の内面には吸音材が貼り付けられてもよい。
【0012】
この構成によれば、吸音材を使用することによって共鳴周波数前後の周波数および共鳴周波数とは離れた周波数などの騒音低減効果を高めることができる。特に繊維系吸音材を使用すると、1kHz以上の高周波数の騒音も効果的に低減できる。
【0013】
前記孔部には、外部から前記容積部への液体の浸入を防止するフィルタが取り付けられてもよい。
【0014】
この構成によれば、フィルタによって、液体が容積部へと浸入することを防止できる。仮に孔部にフィルタを取り付けない場合、路面に溜まった液体や泥などが撥ねて孔部から容積部に浸入することがある。また、液体や泥などが一度容積部に浸入すると、容積部の清掃は困難である。従って、そのような清掃の手間を省くことができることから、フィルタ構造は有用である。
【0015】
前記孔部は、円筒形であってもよい。
【0016】
この構成によれば、円筒形の孔部は設計および加工し易いため、簡易な構成でヘルムホルツ共鳴器を形成できる。
【0017】
前記中空部材の内部において前記容積部を複数に仕切る仕切壁をさらに備え、前記孔部は、前記仕切壁によって仕切られた前記容積部ごとに設けられてもよい。
【0018】
この構成によれば、複数のヘルムホルツ共鳴器を構成できる。例えば、各ヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数を異なったものとすることで、騒音を低減する周波数を複数設定できる。従って、様々な周波数の騒音を低減でき、騒音低減性能を向上させることができる。また、2つ以上のヘルムホルツ共鳴器の共鳴周波数を同じにすることで、当該周波数の騒音を大きく低減させることもできる。
【0019】
前記中空部材は、車両のフロントサイドメンバーであってもよい。また、前記中空部材は、車両のリアサイドメンバーであってもよい。前記中空部材は、車両のロッカーメンバーであってもよい。
【0020】
これらの構成によれば、フロントサイドメンバー、リアサイドメンバー、またはロッカーメンバーに対して騒音低減性能を持たせることができる。これらでは、中空部材が既存の構造として設けられていることが多いため、既存の構造を利用して上記騒音低減構造を構成できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、車両用骨格部材において、一部をヘルムホルツ共鳴器として構成しているため、追加部品を要することなく既存の部品を利用して問題となる騒音の周波数を効果的に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の一実施形態に係る車両用骨格部材の斜視図。
フロントサイドメンバーを示す斜視図。
フロントサイドメンバーの変形例を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0024】
図1に示す本実施形態の車両用骨格部材1は、ヘルムホルツ共鳴器の原理を利用し、ロードノイズおよびこもり音を低減する機能を有している。本実施形態の車両用骨格部材1は、一般的なサイズの乗用自動車のものである。
【0025】
車両用骨格部材1は、車両前方のフロント部10と、車両中央の車室部20と、車両後方のリア部30とを備える。本実施形態では、フロント部10において騒音を低減する構造が設けられている。そのため、車室部20とリア部30の詳細な説明は省略する。
【0026】
フロント部10は、車室部20に隣接して設けられ、エンジン等の機械要素が収容される部分である。フロント部10には、車両前方下部において車幅方向(図1中のX方向)に延びるバンパー11が設けられ、バンパー11の車幅方向両端部と車室部20とを接続するように車両前後方向(図1中のY方向)に延びる2本のフロントサイドメンバー(中空部材)12が設けられている。また、車両前方上部には車幅方向に延びるアッパーコアサポート13が設けられ、アッパーコアサポート13の車幅方向両端部と車室部20とを接続するように車両前後方向に延びる2本のアッパーサイドサポート14が設けられている。なお、図1中では車高方向がZ方向として示されている。
【0027】
フロントサイドメンバー12は、車両前後方向を長手方向とし、当該長手方向に垂直な断面が矩形状の閉断面となっている。当該長手方向において、フロントサイドメンバー12の両端は閉塞されている。詳細には、フロントサイドメンバー12の前端は、板材によって閉じられている。フロントサイドメンバー12の後端は、車室部20を構成する車体プレート21によって閉じられている。ただし、フロントサイドメンバー12の車両前後方向の両端部の閉塞構造の態様は、特に限定されない。
【0028】
図2を参照して、フロントサイドメンバー12は、内部に直方体状の容積部12aを画定している。容積部12aには構成要素が配置されておらず、容積部12aは空間として存在する。容積部12aの大きさは、後述するように、低減する騒音の周波数に合わせて好適に設定され得る。容積部12aの大きさは、例えば10〜200Hzの騒音を効果的に低減できる大きさとしてもよい。また、容積部12aの形状は、直方体状に限定されず、任意の形状であり得る。
【0029】
フロントサイドメンバー12には、容積部12aと外部とを連通するダクト状の孔部12bが配置されている。本実施形態では、孔部12bは、円筒形のダクト状である。孔部12bの各寸法は、後述するように、低減する騒音の周波数に合わせて好適に設定され得る。孔部12bの各寸法は、例えば10〜200Hzの騒音を効果的に低減できるものとしてもよい。また、孔部12bの位置は、任意に設定され得る。例えば、騒音源となり得るエンジンと対向するようにフロントサイドメンバー12の車幅方向内側の面に孔部12bが設けられてもよい。
【0030】
孔部12bには、外部から容積部12aへの液体の浸入を防止するフィルタ15が取り付けられている。フィルタ15としては、例えばPVD(Physical Vapor Deposition)フィルムを使用することができる。PVDフィルムは、音を透過させるが、液体を透過させないフィルムである。
(【0031】以降は省略されています)

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