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公開番号2021001834
公報種別公開特許公報(A)
公開日20210107
出願番号2019116262
出願日20190624
発明の名称レーダ装置
出願人日立オートモティブシステムズ株式会社
代理人特許業務法人サンネクスト国際特許事務所
主分類G01S 7/03 20060101AFI20201204BHJP(測定;試験)
要約【課題】視野角の広角化と、レドームからの反射波の低減とを両立する。
【解決手段】レーダ装置1は、ターゲットの物体に向けて電波を放射する送信アンテナ3と、送信アンテナ3から放射された電波が物体で反射された反射波を受信する受信アンテナ4と、送信アンテナ3および受信アンテナ4を覆うレドーム2とを備える。レドーム2は、第1の層2aと、第1の層2aより送信アンテナ3および受信アンテナ4に近い位置に配置された第2の層2bとを有する。レドーム2の第2の層2bは、第1の層2aより誘電率が低く、送信アンテナ3に対応する位置において、送信アンテナ3の電波放射方向に凸となる凸部2cを有する。レドーム2の第1の層2aは、第2の層2bの凸部2cに対応する位置に、凹部2dを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
物体に向けて電波を放射する送信アンテナと、
前記送信アンテナから放射された前記電波が前記物体で反射された反射波を受信する受信アンテナと、
前記送信アンテナおよび前記受信アンテナを覆うレドームと、を備え、
前記レドームは、第1の層と、前記第1の層より前記送信アンテナおよび前記受信アンテナに近い位置に配置された第2の層とを有し、
前記レドームの前記第2の層は、前記第1の層より誘電率が低く、前記送信アンテナに対応する位置において、前記送信アンテナの電波放射方向に凸となる凸部を有し、
前記レドームの前記第1の層は、前記第2の層の前記凸部に対応する位置に、凹部または貫通孔を有することを特徴とするレーダ装置。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
請求項1に記載のレーダ装置において、
前記凸部は、レンズ状の形状を有することを特徴とするレーダ装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のレーダ装置において、
前記レドームは、前記第1の層および前記第2の層を含む、互いに誘電率が異なる3種類以上の層を有し、前記送信アンテナに近い位置に配置された層ほど誘電率が低くなるように形成されていることを特徴とするレーダ装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載のレーダ装置において、
前記レドームは、前記第1の層より誘電率が低い第3の層をさらに有し、前記第2の層と前記第3の層の間に挟まれて前記第1の層が形成されていることを特徴とするレーダ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、レーダ装置に関する。
続きを表示(約 5,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、運転者のサポートや自動運転を実現するために、自動車の周囲を検出するレーダ装置の採用が進められている。こうしたレーダ装置は一般に、送信アンテナから電波を照射し、ターゲットで反射された電波を送信アンテナとは別に設けられた受信アンテナで受信して、ターゲットの位置や速度を算出する。
【0003】
自動車用のレーダ装置では、自動車の周囲を広くセンシングする必要から、なるべく広い視野角が求められている。しかしながら、視野角の広角化のために送信アンテナからの電波の照射範囲を広げると、その電波の一部がアンテナを保護するために設置されたカバー(レドーム)で反射され、受信アンテナに入射されることがある。レドームからの反射波は、レーダ装置におけるターゲットの検出性能の劣化につながる。したがって、自動車用のレーダ装置では、視野角の広角化と、レドームからの反射波の低減との両立が求められている。
【0004】
上記に関する背景技術として、例えば下記の特許文献1が知られている。特許文献1では、アンテナを内部に格納するレドームにおいて、反射の大きい部分に多層誘電体層からなる相殺層と整合層を設けることで、レドームからの反射波を相殺し、かつ反射波そのものの発生も抑圧する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004−200895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術では、レドームからの反射波を低減することは可能であるが、視野角の広角化に対する効果は得られない。そのため、視野角の広角化と、レドームからの反射波の低減との両立は困難である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるレーダ装置は、物体に向けて電波を放射する送信アンテナと、前記送信アンテナから放射された前記電波が前記物体で反射された反射波を受信する受信アンテナと、前記送信アンテナおよび前記受信アンテナを覆うレドームと、を備え、前記レドームは、第1の層と、前記第1の層より前記送信アンテナおよび前記受信アンテナに近い位置に配置された第2の層とを有し、前記レドームの前記第2の層は、前記第1の層より誘電率が低く、前記送信アンテナに対応する位置において、前記送信アンテナの電波放射方向に凸となる凸部を有し、前記レドームの前記第1の層は、前記第2の層の前記凸部に対応する位置に、凹部または貫通孔を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、視野角の広角化と、レドームからの反射波の低減とを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1の実施形態に係るレーダ装置を示す図
レーダ装置の自動車への搭載例を示す図
本発明の第1の実施形態に係るレーダ装置におけるアンテナ利得を示す図
比較例に係るレーダ装置を示す図
比較例に係るレーダ装置におけるアンテナ利得を示す図
本発明の第2の実施形態に係るレーダ装置を示す図
本発明の第3の実施形態に係るレーダ装置を示す図
本発明の第4の実施形態に係るレーダ装置を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
【0011】
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
【0012】
同一あるいは同様な機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
【0013】
以下では、本発明の実施形態に係るレーダ装置について、図面を用いて説明する。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るレーダ装置1を示す図である。図1(a)は、本実施形態に係るレーダ装置1の平面透視図であり、図1(b)は、本実施形態に係るレーダ装置1の断面図である。
【0015】
図1に示すように、本実施形態のレーダ装置1には、アンテナ基板5の上に送信アンテナ3および受信アンテナ4が搭載されている。送信アンテナ3は、ターゲットの物体に向けて電波を放射し、受信アンテナ4は、送信アンテナ3から放射された電波がターゲットの物体で反射された反射波を受信する。送信アンテナ3および受信アンテナ4は、例えば図1(a)に示したように、複数のアンテナ素子を直線状に並べて配置したアレイアンテナによってそれぞれ構成される。なお、アレイアンテナ以外のアンテナを用いて送信アンテナ3および受信アンテナ4を構成してもよい。
【0016】
送信アンテナ3には、送信アンテナ3へ変調された信号を送り、送信アンテナ3に電波を放射させる送信回路6が接続されている。受信アンテナ4には、受信アンテナ4が受信したターゲットからの反射波を増幅および復調して受信信号を生成する受信回路7と、受信信号からターゲットの位置や速度を算出する信号処理回路8とが接続されている。
【0017】
また、本実施形態のレーダ装置1には、送信アンテナ3および受信アンテナ4を保護するためのカバー(レドーム)2が、これらのアンテナを覆うように設置されている。このレドーム2は、電波を透過する材料、例えば樹脂等を用いて構成されている。なお、図1(a)ではレーダ装置1の内部構造が分かるように、レドーム2の一部を透過させて、送信アンテナ3、受信アンテナ4およびアンテナ基板5を図示している。
【0018】
本実施形態では、レドーム2は、第1の層2aと、第1の層2aに接し、第1の層2aよりアンテナ基板5に近い位置、すなわち送信アンテナ3および受信アンテナ4に近い位置に配置された第2の層2bとを有する。第2の層2bは、第1の層2aより誘電率が低い材料を用いて形成される。
【0019】
図1(b)に示すように、第2の層2bは、送信アンテナ3に対応する位置、すなわち送信アンテナ3の直上に当たる位置において、送信アンテナ3の電波放射方向に凸となるレンズ状形状の凸部2cを有する。一方、第1の層2aは、第2の層2bの凸部2cに対応する位置に、送信アンテナ3の電波放射方向に凹んだ形状の凹部2dを有する。凸部2cと凹部2dが互いに嵌合し合うことで、第1の層2aと第2の層2bが重なり合った状態で、レドーム2を表面、裏面ともにフラットとすることができる。
【0020】
図1(b)において、送信アンテナ3によるレーダ装置1の視野角を符号30に示す範囲とすると、第2の層2bの凸部2cの幅は、この視野角30の範囲内に配置されることが好ましい。なお、視野角30とは、レーダ装置1において信号処理回路8が受信信号に基づいてターゲットの物体を検出可能な範囲であり、送信アンテナ3および受信アンテナ4の利得や、送信回路6から送信アンテナ3へ出力される信号の大きさ等に応じて決定される。
【0021】
図2は、レーダ装置1の自動車への搭載例を示す図である。レーダ装置1は、自動車である車両100の左前方に存在する障害物等を検出するために、例えば図2に示す位置において、z軸を車両100の左斜め前方向に向けて搭載される。これにより、例えば視野角30の角度を2θとすると、車両100の左前方を中心として左右でそれぞれθの角度範囲内に存在する物体が、レーダ装置1により検出される。
【0022】
なお、図2では車両100におけるレーダ装置1の搭載位置の一例を示しており、他の位置に搭載してもよい。また、複数台のレーダ装置1を車両100において別々の位置にそれぞれ搭載してもよい。
【0023】
次に、レドーム2における第1の層2a、第2の層2bおよび第2の層2bの凸部2cの効果について説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係るレーダ装置1におけるアンテナ利得の電磁界解析結果を示す図である。また、図4は、比較例に係るレーダ装置10を示す断面図であり、図5は、比較例に係るレーダ装置10におけるアンテナ利得の電磁界解析結果を示す図である。図4に示す比較例では、レーダ装置10においてレドーム20は均一の材料で構成されている。これ以外の点は、図1に示したレーダ装置1と同様の構造を有している。
【0024】
図4に示す比較例のレーダ装置10では、レドーム20は均一の材料で構成されているため、送信アンテナ3から放射される電波は、アンテナ面の法線方向に対応する0°付近において電波強度が最も強く、そこから角度が大きくなるにつれてなだらかに電波強度が弱くなる電界分布となる。その結果、送信アンテナ3を比較例のレドーム20と組み合わせたときのアンテナ利得は、図5に示すように、0°付近を頂点としてなだらかに減少する形状となる。このアンテナ利得によるレーダ装置10の視野角31は、約±50°である。
【0025】
一方、図1に示した本実施形態のレーダ装置1では、レドーム2に設けられた第1の層2aによる高い誘電率の凹部2dと、第2の層2bによる低い誘電率の凸部2cとが組み合わされて、送信アンテナ3から放射される電波に対する凹レンズとして機能する。この凹レンズの効果により、送信アンテナ3から放射される電波は、アンテナ面の法線方向から周囲に向けて分散され、凸部2cおよび凹部2dの周辺において強い電界分布となる。その結果、送信アンテナ3を本実施形態のレドーム2と組み合わせたときのアンテナ利得は、図3に示すように、0°付近を中心に広角度方向に広がる台形状となる。これは、図5に示した比較例のアンテナ利得と比べて、−50°以下および+50°以上の領域で2〜3dB程度の利得が増えている。このアンテナ利得によるレーダ装置1の視野角30は約±70°であり、比較例の約±50°と比べて大きく広がっていることが分かる。
【0026】
また、比較例のレーダ装置10では、レドーム20が誘電率の比較的高い均一の材料で構成されているため、送信アンテナ3から放射される電波の一部が、空気との誘電率の差によりレドーム20で反射されて、受信アンテナ4付近に強い電界分布が生じる。このレドーム20による反射波がターゲットからの反射波と混ざり合って受信アンテナ4で受信されることにより、比較例のレーダ装置10では検出性能が劣化する。
【0027】
一方、本実施形態のレーダ装置1では、レドーム2が誘電率の異なる複数の層、すなわち第1の層2aおよび第2の層2bで構成され、誘電率が低い方の層である第2の層2bが送信アンテナ3および受信アンテナ4に近い位置に配置される。第2の層2bは誘電率が比較的低く、空気との誘電率差が小さいため、送信アンテナ3から放射された電波が最初に第2の層2bに当たることで、レドーム2からの反射波の強度が小さくなる。したがって、送信アンテナ3から放射される電波が受信アンテナ4の方向に反射されるのを抑制し、受信アンテナ4付近に強い電界分布が生じないようにすることができる。なお、第2の層2bの厚みは、送信アンテナ3から放射される電波の波長の1/2の整数倍にすることが望ましい。
【0028】
以上説明したように、本実施形態のレーダ装置1では、レドーム2を互いに異なる比誘電率を持つ2つの層2a、2bで構成し、第2の層2bで送信アンテナ3および受信アンテナ4に相対する位置において、送信アンテナ3の電波放射方向に凸となる凸部2cを設けたことにより、視野角の広角化と、レドーム2からの反射波の低減とを両立することができる。
【0029】
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
【0030】
(1)レーダ装置1は、ターゲットの物体に向けて電波を放射する送信アンテナ3と、送信アンテナ3から放射された電波が物体で反射された反射波を受信する受信アンテナ4と、送信アンテナ3および受信アンテナ4を覆うレドーム2とを備える。レドーム2は、第1の層2aと、第1の層2aより送信アンテナ3および受信アンテナ4に近い位置に配置された第2の層2bとを有する。レドーム2の第2の層2bは、第1の層2aより誘電率が低く、送信アンテナ3に対応する位置において、送信アンテナ3の電波放射方向に凸となる凸部2cを有する。レドーム2の第1の層2aは、第2の層2bの凸部2cに対応する位置に、凹部2dを有する。このようにしたので、視野角の広角化と、レドーム2からの反射波の低減とを両立することができる。
(【0031】以降は省略されています)

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