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公開番号2020205657
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201224
出願番号2019110769
出願日20190614
発明の名称位相調整器
出願人株式会社日立製作所
代理人ポレール特許業務法人
主分類H02J 3/18 20060101AFI20201127BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】
高電圧な位相調整器であっても、通常の絶縁構成で安価に製作可能なこと。
【解決手段】
本発明の位相調整器は、上記課題を解決するために、電圧を一定に保持したままで電力系統の電圧位相を調整するために電力系統に直列に挿入される直列変圧器と、位相調整のための電圧を供給する調整変圧器とを備えた位相調整器であって、前記直列変圧器と前記調整変圧器との間に中間室を設け、前記中間室にアレスタを接続したことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電圧を一定に保持したままで電力系統の電圧位相を調整するために電力系統に直列に挿入される直列変圧器と、位相調整のための電圧を供給する調整変圧器とを備えた位相調整器であって、
前記直列変圧器と前記調整変圧器との間に中間室を設け、前記中間室にアレスタを接続したことを特徴とする位相調整器。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
請求項1に記載の位相調整器であって、
前記中間室は、前記直列変圧器と前記調整変圧器とはスペーサを介して区画され、かつ、内部にガスが封入されたガス区画中間室であることを特徴とする位相調整器。
【請求項3】
請求項2に記載の位相調整器であって、
前記アレスタは、ガスアレスタであることを特徴とする位相調整器。
【請求項4】
請求項3に記載の位相調整器であって、
前記直列変圧器と前記調整変圧器との接続部から引出しを行い、この引出し部に前記ガスアレスタが接続されていることを特徴とする位相調整器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は位相調整器に係り、特に、高電圧の電力系統内における有効電力潮流の制御に好適な位相調整器に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
電力系統における重潮流化の対策として、一次側と二次側で位相差を設ける位相調整器が特許文献1に記載されている。
【0003】
この特許文献1には、位相調整のための調整容量を増加させることなく、電力系統の事故電流を抑制するために、電力系統に直列に挿入される直列巻線、この直列巻線に電圧を供給するための励磁巻線とからなる直列変圧器と、電力系統に並列に接続される調整巻線、直列変圧器の励磁巻線に所定の電圧を供給するタップ巻線、このタップ巻線のタップを切り換えるタップ切換手段とからなる調整変圧器と、直列変圧器の励磁巻線に直列接続する源流要素とを備えた位相調整器が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平8−126198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、位相調整器は、国内では275kV以下での製品の製作実績があるが、500kVにおいては、その実績は無い。500kVの位相調整器は、工場試験の絶縁試験電圧が高いにもかかわらず、国内規格JECでは非接地試験が規定されている。
【0006】
そのため、巻線内に試験電圧を超過する過電圧が発生し、実使用系統においては、絶縁強度格上げ(500kVの位相調整器であれば、UHAクラス以上の絶縁構成が必要)を行う必要があり、また、試験電圧を印加する2点にアレスタ(避雷器)を計2台設置している。
【0007】
そのため、500kVの位相調整器を適用しようとすれば、製作に非常に高いコストがかかるという課題があった。
【0008】
上述した特許文献1には、位相調整のための調整容量を増加させることなく、電力系統の事故電流を抑制するための位相調整器について記載されているだけであり、位相調整器にアレスタ(避雷器)を接続することについては、全く触れられていない。
【0009】
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、高電圧な位相調整器であっても、通常の絶縁構成で安価に製作可能な位相調整器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の位相調整器は、上記目的を達成するために、電圧を一定に保持したままで電力系統の電圧位相を調整するために電力系統に直列に挿入される直列変圧器と、位相調整のための電圧を供給する調整変圧器とを備えた位相調整器であって、前記直列変圧器と前記調整変圧器との間に中間室を設け、前記中間室にアレスタを接続したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、高電圧な位相調整器であっても、通常の絶縁構成で安価に製作可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の位相調整器の実施例1を示す結線図である。
図1のA部の詳細であり、直列変圧器と調整変圧器との連結部を示す図である。
本発明の位相調整器の実施例1における非接地インパルス試験での試験結線を示す図である。
非接地インパルス試験における従来構造での印加電圧波形と直列変圧器と調整変圧器との接続部における発生電圧波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図示した実施例に基づいて本発明の位相調整器を説明する。なお、各図において、同一構成部品には、同符号を使用する。
【実施例】
【0014】
図1及び図2に、本発明の位相調整器の実施例1を示す。
【0015】
図1に示す本実施例の位相調整器は、電圧を一定に保持したままで電力系統の電圧位相を調整するために電力系統に直列に挿入される直列変圧器2と、位相調整のための電圧を供給する調整変圧器1とから概略構成されている。
【0016】
具体的には、本実施例の位相調整器は、500kVクラスの調整変圧器1と直列変圧器2と呼ばれる一対の変圧器で構成され、直列変圧器2側で調整変圧器1に対し90°位相の異なる電圧を発生させ、位相差を調整するものである。
【0017】
そして、本実施例では、図2に示すように、直列変圧器2と調整変圧器1との間にガス区画中間室4を設け、このガス区画中間室4にガスアレスタ3を接続している。言い換えると、直列変圧器2と調整変圧器1との接続部(ガス区画中間室4)から引出しを行い、この引出し部にガスアレスタ3を接続していることでもある。
【0018】
次に、図2を用いて、直列変圧器2と調整変圧器1との接合部について説明する。
【0019】
通常、直列変圧器2及び調整変圧器1は、ともに油絶縁で構成されているが、275kV以上用の油中アレスタは存在しない。
【0020】
そこで、本実施例では、直列変圧器2と調整変圧器1との間に、油ガスモールドスペーサ5によって区画され、内部にガスが封入されたガス区画中間室4を設けると共に、直列変圧器2とガス区画中間室4、ガス区画中間室4と調整変圧器1を油ガスモールドスペーサ5によって連結し、ガス区画中間室4にガスアレスタ3を接続する構成としたものである。
【0021】
なお、上述した実施例1では、ガス区画中間室4及びガスアレスタ3を例にして説明したが、中間室及びアレスタは、これに限定されるものではない。
【0022】
図3に、本発明の位相調整器の実施例1における非接地インパルス試験での試験結線を示す。
【0023】
図3に示すように、直列変圧器2と調整変圧器1との連結部9から引出しを行い、この引出しにガスアレスタ3に接続し、ガスアレスタ3を接地している。この結線における一次側線路端6と二次側線路端7に全波である印加試験インパルス8を一括印加する。
【0024】
図4に、非接地インパルス試験における従来構造での印加電圧波形と直列変圧器2と調整変圧器1との連結部9における発生電圧波形を示す。
【0025】
図3に示す一次側線路端6と二次側線路端7における試験電圧値を100%とする印加電圧波形10に対し、直列変圧器2と調整変圧器1との連結部9では、発生電圧の最大値が約120%となるような印加電圧を超過する電圧波形11が発生する。
【0026】
本実施例では、ガスアレスタ3を接続しているため、印加電圧の約85%となるガスアレスタ3の制限電圧12まで発生電圧が抑制される。
【0027】
以上説明した本実施例によれば、ガスアレスタ3を1台に合理化でき、更には、絶縁強度の格上げを省略すること(UHVクラス以上の絶縁構成にしなくて良いこと)により、500kVクラスの位相調整器を安価に製作可能となる(同様に、275kVクラスの位相調整器も安価に製作可能となる)ので、高電圧な位相調整器であっても、通常の絶縁構成で安価に製作可能となる。
【0028】
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換える事が可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加える事も可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をする事が可能である。
【符号の説明】
【0029】
1…調整変圧器、2…直列変圧器、3…ガスアレスタ、4…ガス区画中間室、5…油ガスモールドスペーサ、6…一次側線路端、7…二次側線路端、8…印加試験インパルス、9…直列変圧器と調整変圧器との連結部、10…印加電圧波形、11…連結部で発生する電圧波形、12…ガスアレスタの制限電圧。

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