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公開番号2020202319
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201217
出願番号2019109244
出願日20190612
発明の名称光モジュール
出願人住友電気工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H01S 5/022 20060101AFI20201120BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】小型化を達成しつつ、ミラーの機械的振れ角を大きくすることができる光モジュールを提供する。
【解決手段】光モジュールは、光を形成する光形成部20と、光形成部を収容する第1空間40Aを規定し、光形成部を封止する保護部材2と、を備える。光形成部は、レーザダイオード81,82,83と、レーザダイオードからの光を走査するミラー121を含み、ミラーが第1空間内に露出するように配置されるMEMS120と、を含む。第1空間内の圧力は、大気圧よりも低く、0.15気圧以上である。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
光を形成する光形成部と、
前記光形成部を収容する第1空間を規定し、前記光形成部を封止する保護部材と、を備え、
前記光形成部は、
レーザダイオードと、
前記レーザダイオードからの光を走査するミラーを含み、前記ミラーが前記第1空間内に露出するように配置されるMEMSと、を含み、
前記第1空間内の圧力は、大気圧よりも低く、0.15気圧以上である、光モジュール。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記第1空間内の圧力は、0.8気圧以下である、請求項1に記載の光モジュール。
【請求項3】
前記レーザダイオードは、半導体レーザチップである、請求項1または請求項2に記載の光モジュール。
【請求項4】
前記第1空間内の酸素の分圧が、0.03気圧以上である、請求項3に記載の光モジュール。
【請求項5】
前記第1空間内の水分濃度が、3000ppm以下である、請求項3または請求項4に記載の光モジュール。
【請求項6】
前記レーザダイオードは、赤外光を出射する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光モジュール。
【請求項7】
前記光形成部は、
複数の前記レーザダイオードと、
前記複数のレーザダイオードから出射される光を合波するフィルタと、をさらに含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光モジュール。
【請求項8】
前記複数のレーザダイオードは、
赤色の光を出射する赤色レーザダイオードと、
緑色の光を出射する緑色レーザダイオードと、
青色の光を出射する青色レーザダイオードと、を含む、請求項7に記載の光モジュール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光モジュールに関するものである。
続きを表示(約 7,200 文字)【背景技術】
【0002】
半導体発光素子からの光を出射する発光部と、発光部からの光を走査するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)とを含む光モジュールが知られている(たとえば、特許文献1および2参照)。このような光モジュールは、発光部からの光をMEMSによって所望の経路に沿って走査することにより、文字や図形などを描画することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007−3591号公報
特開2013−200562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記光モジュールにおいては、小型化が求められている。また、上記MEMSは、揺動することにより、発光部からの光を走査するミラーを含む。MEMSのミラーの機械的振れ角は大きいことが望ましい。
【0005】
そこで、小型化を達成しつつ、ミラーの機械的振れ角を大きくすることができる光モジュールを提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従った光モジュールは、光を形成する光形成部と、光形成部を収容する第1空間を規定し、光形成部を封止する保護部材と、を備える。光形成部は、レーザダイオードと、レーザダイオードからの光を走査するミラーを含み、ミラーが第1空間内に露出するように配置されるMEMSと、を含む。第1空間内の圧力は、大気圧よりも低く、0.15気圧以上である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、小型化を達成しつつ、ミラーの機械的振れ角を大きくすることができる光モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施の形態1における光モジュールの構造を示す概略斜視図である。
図2は、実施の形態1における光モジュールの構造を示す概略斜視図である。
図3は、キャップを取り外した状態における実施の形態1の光モジュールの構造を示す概略斜視図である。
図4は、キャップを取り外した状態における実施の形態1の光モジュールの構造を示す概略斜視図である。
図5は、実施の形態1における光モジュールの構造を示す概略図である。
図6は、実施の形態1における光モジュールの構造を示す概略図である。
図7は、実施の形態1における光モジュールの製造方法の概略を示すフローチャートである。
図8は、溶接前のキャップの構造を示す概略斜視図である。
図9は、基部に対してキャップが溶接される状態を示す概略断面図である。
図10は、基部に対してキャップが溶接される状態を示す概略断面図である。
図11は、第1空間内の圧力とミラーの機械的振れ角との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。本開示の光モジュールは、光を形成する光形成部と、光形成部を収容する第1空間を規定し、光形成部を封止する保護部材と、を備える。光形成部は、レーザダイオードと、レーザダイオードからの光を走査するミラーを含み、ミラーが第1空間内に露出するように配置されるMEMSと、を含む。第1空間内の圧力は、大気圧よりも低く、0.15気圧以上である。
【0010】
本開示の光モジュールにおいては、第1空間に露出するミラーを含むMEMSが、保護部材によって封止されている。したがって、パーケージ内に封止されたMEMSを含む光モジュールに比べて、小型化を図ることができる。また、本開示の光モジュールにおいて、第1空間内の圧力は、大気圧よりも低い。このため、第1空間内に露出するミラーが受ける空気抵抗を抑制することができる。したがって、ミラーの機械的振れ角を大きくすることができる。一方、第1空間内の圧力が0.15気圧未満である場合には、ミラーの機械的振れ角を増加させる効果が飽和してしまう。したがって、第1空間内の圧力は、0.15気圧以上に設定される。このように、本開示の光モジュールによれば、小型化を達成しつつ、ミラーの機械的振れ角を大きくすることができる。
【0011】
上記光モジュールにおいては、第1空間内の圧力が、0.8気圧以下であってもよい。このように第1空間内の圧力を0.8気圧以下とすることで、ミラーの機械的振れ角をさらに大きくすることができる。
【0012】
上記光モジュールにおいては、レーザダイオードが、半導体レーザチップであってもよい。このようにすることで、光モジュールの小型化をより一層図ることができる。ここで、半導体レーザチップとは、CANタイプのような金属製の容器内に封入されておらず、チップが第1空間内に露出した状態のレーザダイオードをいう。
【0013】
上記光モジュールにおいては、第1空間内の酸素(O

)の分圧が、0.03気圧以上であってもよい。レーザダイオードの端面には酸化物からなるコーティング膜が形成されている場合がある。酸素の分圧を0.03気圧以上とすることで、上記コーティング膜からの酸素原子の脱離を抑制することができる。したがって、レーザダイオードの耐久性を向上させることができる。
【0014】
上記光モジュールにおいては、第1空間内の水分濃度が、3000ppm以下であってもよい。これにより、レーザダイオードの耐久性を向上させることができる。
【0015】
上記光モジュールにおいては、レーザダイオードは、赤外光を出射してもよい。このようにすることにより、光モジュールを、たとえばセンシング用途に使用可能なものとすることができる。
【0016】
上記光モジュールは、複数のレーザダイオードと、複数のレーザダイオードから出射される光を合波するフィルタと、をさらに備えてもよい。このような構成とすることで、複数のレーザダイオードから出射された光をフィルタによって合波し、合波された光を出射することができる。
【0017】
上記光モジュールにおいて、複数のレーザダイオードは、赤色の光を出射する赤色レーザダイオードと、緑色の光を出射する緑色レーザダイオードと、青色の光を出射する青色レーザダイオードと、を含んでもよい。このような構成とすることで、所望の色の光を形成することができる。
【0018】
[本開示の実施形態の詳細]
次に、本開示にかかる光モジュールの実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
【0019】
(実施の形態1)
まず、図1〜図6を参照して実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1における光モジュールの構造を示す概略斜視図である。図2は、図1とは異なる視点から見た光モジュールの構造を示す概略斜視図である。図3は、図1のキャップ40を取り外した状態に対応する斜視図である。図4は、図2のキャップ40を取り外した状態に対応する斜視図である。図5は、キャップ40を断面にて、他の部品を平面視にて示したX−Y平面における概略図である。図6は、キャップ40を断面にて、他の部品を平面視にて示したX−Z平面における概略図である。
【0020】
図1〜図6を参照して、本実施の形態における光モジュール1は、光を形成する光形成部20と、光形成部20を取り囲み、光形成部20を封止する保護部材2とを備える。保護部材2は、ベース体としての基部10と、基部10に対して溶接された蓋部であるキャップ40と、を含む。つまり、光形成部20は、保護部材2によりハーメチックシールされている。光形成部20は、基部10およびキャップ40によって取り囲まれた第1空間40A内に収容されている。
【0021】
基部10は、平板状の形状を有する。光形成部20は、基部10の一方の主面10A上に配置される。キャップ40は、光形成部20を覆うように基部10の一方の主面10A上に接触して配置される。基部10の他方の主面10B側から一方の主面10A側まで貫通し、一方の主面10A側および他方の主面10B側の両側に突出するように、複数のリードピン51が基部10に設置されている。基部10とキャップ40とにより取り囲まれる第1空間40Aには、たとえば乾燥空気などの水分が低減(除去)された気体が封入されている。第1空間40A内の圧力は、大気圧よりも低く、0.15気圧以上である。第1空間40Aの圧力は、好ましくは0.8気圧以下であり、さらに好ましくは0.2気圧以上0.4気圧以下である。第1空間40A内の圧力は、例えば質量分析計を用いて第1空間40A内に封入された気体の20℃、1気圧における体積を測定することにより求めることができる。本実施の形態において、第1空間40A内の酸素の分圧が、0.03気圧以上である。第1空間40A内の酸素の分圧は、例えば質量分析計を用いて測定することができる。本実施の形態において、第1空間40A内の水分濃度が、3000ppm以下である。第1空間40A内の水分濃度は、例えば質量分析計を用いて測定することができる。キャップ40には、窓42が形成されている。窓42には、たとえば平行平板状のガラス部材が嵌め込まれている。本実施の形態において、保護部材2は、内部を気密状態とする気密部材である。
【0022】
図3〜図6を参照して、光形成部20は、ベース部材4と、レーザダイオード81,82,83と、フィルタ97,98,99と、アパーチャ部材55と、MEMS120とを含む。
【0023】
ベース部材4は、電子温度調整モジュール30と、ベース板60と、MEMSベース65とを含む。電子温度調整モジュール30は、平板状の形状を有する吸熱板31および放熱板32と、電極を挟んで吸熱板31と放熱板32との間に並べて配置される半導体柱33とを含む。吸熱板31および放熱板32は、たとえばアルミナからなっている。放熱板32が基部10の一方の主面10Aに接触するように、電子温度調整モジュール30は基部10の一方の主面10Aに配置される。
【0024】
吸熱板31に接触するように、吸熱板31上にベース板60と、MEMSベース65とが配置される。ベース板60は、板状の形状を有する。ベース板60は、平面的に見て長方形形状(正方形形状)を有する一方の主面60Aを有している。ベース板60の一方の主面60Aは、レンズ搭載領域61と、チップ搭載領域62と、フィルタ搭載領域63とを含んでいる。チップ搭載領域62は、一方の主面60Aの一の辺を含む領域に、当該一の辺に沿って形成されている。レンズ搭載領域61は、チップ搭載領域62に隣接し、かつチップ搭載領域62に沿って配置されている。フィルタ搭載領域63は、一方の主面60Aの上記一の辺と向かい合う他の辺を含む領域に、当該他の辺に沿って配置されている。チップ搭載領域62、レンズ搭載領域61およびフィルタ搭載領域63は、互いに平行である。
【0025】
レンズ搭載領域61におけるベース板60の厚みと、フィルタ搭載領域63におけるベース板60の厚みとは、等しい。レンズ搭載領域61とフィルタ搭載領域63とは同一平面に含まれる。チップ搭載領域62におけるベース板60の厚みは、レンズ搭載領域61およびフィルタ搭載領域63に比べて大きい。その結果、レンズ搭載領域61およびフィルタ搭載領域63に比べて、チップ搭載領域62の高さ(レンズ搭載領域61を基準とした高さ、すなわちレンズ搭載領域61に垂直な方向における高さ)が高くなっている。
【0026】
チップ搭載領域62上には、平板状の第1サブマウント71、第2サブマウント72および第3サブマウント73が、一方の主面60Aの上記一の辺に沿って並べて配置されている。第1サブマウント71と第3サブマウント73とに挟まれるように、第2サブマウント72が配置されている。第1サブマウント71上に、第1レーザダイオードとしての赤色レーザダイオード81が配置されている。第2サブマウント72上に、第2レーザダイオードとしての緑色レーザダイオード82が配置されている。第3サブマウント73上に、第3レーザダイオードとしての青色レーザダイオード83が配置されている。本実施の形態において、レーザダイオード81,82,83は、半導体レーザチップである。赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の光軸の高さ(一方の主面60Aのレンズ搭載領域61を基準面とした場合の基準面と光軸との距離;Z軸方向における基準面との距離)は、第1サブマウント71、第2サブマウント72および第3サブマウント73により調整されて一致している。
【0027】
レンズ搭載領域61上には、第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93が配置されている。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93は、それぞれ表面がレンズ面となっているレンズ部91A,92A,93Aを有している。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93は、レンズ部91A,92A,93Aとレンズ部91A,92A,93A以外の領域とが一体成型されている。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93のレンズ部91A,92A,93Aの中心軸、すなわちレンズ部91A,92A,93Aの光軸は、それぞれ赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83の光軸に一致する。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93は、それぞれ赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83から出射される光のスポットサイズを変換する(ある投影面におけるビーム形状を所望の形状に整形する)。第1レンズ91、第2レンズ92および第3レンズ93により、赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83から出射される光がコリメート光に変換される。
【0028】
フィルタ搭載領域63上には、第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99が配置される。赤色レーザダイオード81と第1レンズ91とを結ぶ直線上に、第1フィルタ97が配置される。緑色レーザダイオード82と第2レンズ92とを結ぶ直線上に、第2フィルタ98が配置される。青色レーザダイオード83と第3レンズ93とを結ぶ直線上に、第3フィルタ99が配置される。第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99は、それぞれ互いに平行な主面を有する平板状の形状を有している。第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99は、たとえば波長選択性フィルタである。第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99は、たとえば誘電体多層膜フィルタである。
【0029】
より具体的には、第1フィルタ97は、赤色の光を反射する。第2フィルタ98は、赤色の光を透過し、緑色の光を反射する。第3フィルタ99は、赤色の光および緑色の光を透過し、青色の光を反射する。このように、第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99は、特定の波長の光を選択的に透過および反射する。その結果、第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99は、赤色レーザダイオード81、緑色レーザダイオード82および青色レーザダイオード83から出射された光を合波する。
【0030】
アパーチャ部材55は、吸熱板31上に配置される。アパーチャ部材55は、第3フィルタ99から見て第2フィルタ98とは反対側に配置される。アパーチャ部材55は、平板状の形状を有する。アパーチャ部材55は、アパーチャ部材55を厚み方向に貫通する貫通孔55Aを有する。本実施の形態において、貫通孔55Aの延在方向に垂直な断面における形状は円形である。貫通孔55Aが、第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99において合波された光の光路に対応する領域に位置するように、アパーチャ部材55は配置される。貫通孔55Aは、第1フィルタ97、第2フィルタ98および第3フィルタ99において合波された光の光路に沿って延在する。レーザダイオード81,82,83から出射された光の、光の進行方向に垂直な断面における形状は楕円形である。光の進行方向に垂直な断面において、フィルタ97,98,99にて合波された光の長径よりも貫通孔55Aの直径が小さく、かつ貫通孔55Aの中心軸と合波された光の光軸が一致するように、アパーチャ部材55は配置される。その結果、フィルタ97,98,99にて合波された光の進行方向に垂直な断面における形状は、アパーチャ部材55の貫通孔55Aの内径より小さな形状に整形される。
(【0031】以降は省略されています)

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