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公開番号2020200767
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201217
出願番号2019105869
出願日20190606
発明の名称燃料噴射弁
出願人株式会社SOKEN,株式会社デンソー
代理人個人,個人
主分類F02M 51/06 20060101AFI20201120BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】高精度の加工を行うことなく、ダンパー室を容易に形成することのできる燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】燃料噴射弁10は、燃料を噴射するための噴孔511が、長手方向における一端に形成されたハウジング100と、ハウジング100の内部において長手方向に沿って移動することにより、噴孔511の開閉を切り換えるニードル200と、ハウジング100の内部に固定されている固定コア400と、ハウジング100の内部においてニードル200と共に移動可能な可動コア300と、を備える。可動コア300は、互いに別体の部材として構成された大径部及び小径部のそれぞれが、ハウジング100の内周面に沿って摺動するように構成されている。大径部よりも小径部側であり、且つ小径部の周囲となる位置には、可動コア300の動作速度を減衰させるためのダンパー室340が形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
燃料を噴射するための噴孔(511)が、長手方向における一端に形成されたハウジング(100)と、
前記ハウジングの内部において前記長手方向に沿って移動することにより、前記噴孔の開閉を切り換えるニードル(200)と、
少なくとも一部が磁性体によって形成された部材であって、前記ハウジングの内部に固定されている固定コア(400)と、
少なくとも一部が磁性体によって形成された部材であって、前記ハウジングの内部において、前記長手方向に沿って前記ニードルと共に移動可能な状態で配置されている可動コア(300)と、
前記固定コアと前記可動コアとの間に磁気吸引力を発生させるコイル(600)と、を備え、
前記可動コアは、
大径部(310,320)と、
前記大径部よりも外径の小さな部分であって、前記長手方向に沿って前記大径部と隣り合う位置に配置されている小径部(330)と、を有しており、
前記大径部及び前記小径部は互いに別体の部材であって、
前記大径部及び前記小径部のそれぞれが、前記ハウジングの内周面に沿って摺動するように構成されており、
前記大径部よりも前記小径部側であり、且つ前記小径部の周囲となる位置には、前記可動コアの動作速度を減衰させるためのダンパー室(340)が形成されている燃料噴射弁。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記長手方向に沿って見た場合において、
前記小径部のうち、前記ハウジングの内周面と対向する側面よりも内側となる位置には、前記ダンパー室にある燃料から、前記長手方向に沿った成分の力を受ける受圧面(332)が形成されている、請求項1に記載の燃料噴射弁。
【請求項3】
前記受圧面は、前記小径部の中心軸の周りを全周に亘るように形成されている、請求項2に記載の燃料噴射弁。
【請求項4】
燃料として気体燃料が用いられる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
【請求項5】
燃料として水素が用いられる、請求項4に記載の燃料噴射弁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は燃料噴射弁に関する。
続きを表示(約 5,600 文字)【背景技術】
【0002】
内燃機関に設けられる燃料噴射弁として、磁気吸引力によって内部の可動コアをニードルと共に動作させることにより、燃料の出口である噴孔の開閉を切り換える構成のものが知られている。
【0003】
例えば下記特許文献1に記載の燃料噴射弁は、ハウジングの内部に固定された固定コアと、ハウジングの内部において移動可能な状態で配置された可動コアと、固定コアと可動コアとの間に磁気吸引力を発生させるコイルと、を備えている。燃料噴射弁から燃料が噴射される際には、コイルに電流が供給される。そのとき発生した磁気吸引力によって、可動コアがニードルと共に固定コア側に移動し、噴孔が開かれた状態となる。
【0004】
可動コアが動作する際において、その動作速度が大きいまま固定コア等の固定部材に衝突すると、衝突箇所において部材の損傷や摩耗が生じ、燃料噴射弁の動作特性が変化してしまうことがある。これを防止するために、燃料噴射弁の内部には、可動部材の動作速度を減衰させるためのダンパー室が形成される。下記特許文献1には、可動コアの動作速度を減衰させるためのダンパー室を、ハウジングの内部、具体的には可動コアと隣り合う位置に形成した燃料噴射弁の例も記載されている。
【0005】
当該例においては、可動コアが、大径部と、大経部よりも外径の小さい小径部と、を有している。可動コアは、大径部及び小径部のそれぞれにおいて、ハウジングの内周面に近接又は当接しており、当該内周面に沿って摺動する。ダンパー室は、大径部よりも小径部側となる位置であり、且つ小径部の周囲となる位置に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018−189002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ダンパー室の機能を適切に発揮させるためには、大径部とハウジングの内周面との間の隙間、及び小径部とハウジングの内周面との間の隙間、のそれぞれのクリアランスを均等に確保して、ダンパー室における燃料の出入りを制限する必要がある。しかしながら、特許文献1に記載された上記例のように、大径部及び小径部を有する可動コアの全体が一体に形成されている構成においては、それぞれのクリアランスを均等に確保するために高精度の加工を行う必要があると考えられる。
【0008】
例えば、大径部の中心軸と、小径部の中心軸と、が互いに一致していない場合には、一部のクリアランスが大きくなり過ぎてダンパー室の機能が損なわれてしまったり、一部のクリアランスが小さくなり過ぎて可動コアが動作し得ない状態になってしまったりする可能性がある。また、大径部に対向するハウジングの内周面の中心軸と、小径部に対向するハウジングの内周面の中心軸と、が互いに一致していない場合にも、同様の問題が生じ得る。高精度の加工を不要とするために、クリアランスの全体を大きく確保することも考えられるが、この場合にはダンパー室の機能を十分に発揮させることができなくなる。
【0009】
本開示は、高精度の加工を行うことなく、ダンパー室を容易に形成することのできる燃料噴射弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に係る燃料噴射弁は、燃料を噴射するための噴孔(511)が、長手方向における一端に形成されたハウジング(100)と、ハウジングの内部において長手方向に沿って移動することにより、噴孔の開閉を切り換えるニードル(200)と、少なくとも一部が磁性体によって形成された部材であって、ハウジングの内部に固定されている固定コア(400)と、少なくとも一部が磁性体によって形成された部材であって、ハウジングの内部において、長手方向に沿ってニードルと共に移動可能な状態で配置されている可動コア(300)と、固定コアと可動コアとの間に磁気吸引力を発生させるコイル(600)と、を備える。可動コアは、大径部(310,320)と、大径部よりも外径の小さな部分であって、長手方向に沿って大径部と隣り合う位置に配置されている小径部(330)と、を有している。大径部及び小径部は互いに別体の部材である。大径部及び小径部のそれぞれが、ハウジングの内周面に沿って摺動するように構成されている。大径部よりも小径部側であり、且つ小径部の周囲となる位置には、可動コアの動作速度を減衰させるためのダンパー室(340)が形成されている。
【0011】
このような構成の燃料噴射弁では、可動コアの大径部及び小径部が、互いに別体の部材として構成されている。大径部及び小径部の全体が一体の部材とはなっていないので、大径部の中心軸と、小径部の中心軸と、を互いに一致させるための高精度の加工を行う必要が無い。また、ハウジングにおいて、大径部に対向する内周面の中心軸と、小径部に対向する内周面の中心軸と、が互いに一致していない場合には、それぞれの中心軸に合わせて、大径部及び小径部の相対的な位置が変化することとなる。これにより、大径部とハウジングの内周面との間の隙間、及び小径部とハウジングの内周面との間の隙間、のそれぞれのクリアランスを均等に確保して、ダンパー室の機能を発揮させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、高精度の加工を行うことなく、ダンパー室を容易に形成することのできる燃料噴射弁が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1は、実施形態に係る燃料噴射弁の内部構造を示す断面図である。
図2は、図1のA部における構成を拡大して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0015】
本実施形態に係る燃料噴射弁10の構成について、図1を参照しながら説明する。燃料噴射弁10は、不図示の内燃機関に設けられ、当該内燃機関に燃料を噴射し供給するための装置である。燃料としては、本実施形態では気体燃料、具体的には水素が用いられる。燃料噴射弁10は、ハウジング100と、ニードル200と、可動コア300と、固定コア400と、コイル600と、を備えている。
【0016】
ハウジング100は、その全体が概ね筒状の容器として形成された部材である。図1では、ハウジング100がその長手方向を上下方向に沿わせた状態が描かれている。以下の説明においては、図1における上方側を示すものとして、単に「上方側」等の語を用いることがある。また、図1における下方側を示すものとして、単に「下方側」等の語を用いることがある。後の説明に用いる図2においても同様である。
【0017】
後に説明するように、燃料噴射弁10から噴射される燃料は、ハウジング100の内部を上方側から下方側に向かって流れる。後述のニードル200、可動コア300、及び固定コア400は、いずれのハウジング100の内部に収容されている。
【0018】
ハウジング100は、第1筒状部材110と、第2筒状部材120と、第3筒状部材130と、第4筒状部材140と、第5筒状部材150と、を有している。これらはいずれも略円筒状の部材として形成されており、それぞれの中心軸を互いに一致させた状態で配置されている。
【0019】
第1筒状部材110は、ハウジング100のうち、燃料の流れる方向に沿って最も下流側となる位置に配置された部材である。第1筒状部材110はマルテンサイト系ステンレスによって形成されており、その硬度を高めるために焼き入れ処理が施されている。第1筒状部材110の内部には空間111が形成されており、この空間111に後述のニードル200が収容されている。
【0020】
第1筒状部材110の下端部では、噴射ノズル500が内側に圧入され溶接されている。噴射ノズル500はハウジング100の一部をなすものであって、円筒部520と閉塞部510とを有している。円筒部520は円筒状に形成された部分である。円筒部520は、その中心軸を第1筒状部材110の中心軸と一致させた状態で、第1筒状部材110の内側に嵌め込まれている。円筒部520の内周面521は、ニードル200の摺接部222(後述)が当接した状態で摺動する面となっている。
【0021】
閉塞部510は、円筒部520のうち下方側の端部を塞ぐように形成された部分である。閉塞部510には噴孔511が形成されている。噴孔511は、閉塞部510の中心を図1の上下方向に貫くように形成された貫通穴である。噴孔511によって、第1筒状部材110の内部の空間111と外部空間とが連通されている。噴孔511は、燃料噴射弁10から噴射される燃料の出口として形成されている。このように、燃料噴射弁10では、燃料を噴射するための噴孔511が、ハウジング100の長手方向における一端に形成されている。
【0022】
閉塞部510の内面には、噴孔511の周囲を囲むように弁座512が形成されている。弁座512は、噴孔511を塞ぐために、ニードル200のシール部221(後述)が当接する部分である。
【0023】
噴射ノズル500は、その全体がマルテンサイト系ステンレスによって形成されており、その硬度を高めるために焼き入れ処理が施されている。また、噴射ノズル500のうちニードル200が当接する部分、すなわち弁座512と内周面521とには、窒化処理が施されている。内周面521には、摩擦力を低下させるためのDLCコートが更に施されている。
【0024】
第1筒状部材110のうち噴射ノズル500とは反対側、つまり上方側の部分は拡径されており、当該部分から更に上方側に向かって伸びるように拡径円筒部112が形成されている。拡径円筒部112の内周面115は、後に説明するように可動コア300の一部が当接した状態で摺動する部分となっている。このため、拡径円筒部112には窒化処理が施されている。拡径円筒部112の上端、つまり第1筒状部材110の上端には、第2筒状部材120の下端が接続されている。
【0025】
第2筒状部材120は、ハウジング100のうち、燃料の流れる方向に沿って第1筒状部材110の上流側となる位置に配置された円筒形状の部材である。第2筒状部材120の内径及び外径は、拡径円筒部112の内径及び外径とそれぞれ等しい。第2筒状部材120は、磁性体であるフェライト系ステンレスによって形成されている。第2筒状部材120の上端には、第3筒状部材130の下端が接続されている。
【0026】
第3筒状部材130は、ハウジング100のうち、燃料の流れる方向に沿って第2筒状部材120の上流側となる位置に配置された円筒形状の部材である。第3筒状部材130の内径及び外径は、第2筒状部材120の内径及び外径とそれぞれ等しい。第3筒状部材130は、非磁性体であるオーステナイト系ステンレスによって形成されている。第3筒状部材130の上端には、第4筒状部材140の下端が接続されている。
【0027】
第4筒状部材140は、ハウジング100のうち、燃料の流れる方向に沿って第3筒状部材130の上流側となる位置に配置された円筒形状の部材である。第4筒状部材140の内径及び外径は、第3筒状部材130の内径及び外径とそれぞれ等しい。第4筒状部材140は、磁性体であるフェライト系ステンレスによって形成されている。第4筒状部材140の上方側部分では、第5筒状部材150の下端部分が内側に圧入され溶接されている。
【0028】
第5筒状部材150は、ハウジング100のうち、燃料の流れる方向に沿って最も上流側となる位置に配置された略円筒形状の部材である。第5筒状部材150はオーステナイト系ステンレスによって形成されている。第5筒状部材150の上端部には導入口153が形成されている。導入口153は、外部から導入される燃料の入口として形成された開口である。
【0029】
第5筒状部材150の内部に形成された空間151のうち、導入口153の近傍となる位置には、フィルタ152が設けられている。フィルタ152は、導入口153から導入された燃料に含まれる異物を捕集するためのものである。
【0030】
ニードル200は、ハウジング100の内部に配置された棒状の部材である。ニードル200は、その中心軸をハウジング100の中心軸に移動させた状態で、ハウジング100の長手方向、すなわち図1の上下方向に沿って移動可能な状態で配置されている。ニードル200はマルテンサイト系ステンレスによって形成されており、硬度を高めるために焼き入れ処理が施されている。ニードル200のうち噴射ノズル500側の端部には、シール部221が形成されている。
(【0031】以降は省略されています)

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