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公開番号2020199515
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201217
出願番号2019107028
出願日20190607
発明の名称シート加工方法、および、シート加工装置
出願人凸版印刷株式会社,株式会社レーザーシステム
代理人個人,個人
主分類B23K 26/57 20140101AFI20201120BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】透明シートに覆われた透明導電層のなかの一部分と他の部分との間での絶縁性が確保される環境を拡張可能にしたシート加工方法、および、シート加工装置を提供する。
【解決手段】透明シートに覆われた透明導電層を加工するシート加工方法であって、トップハット型の強度分布を有したパルスレーザーLであって、透明シートの透過率が透明導電層の透過率よりも高いパルスレーザーLを、透明シートを通して透明導電層に照射し、それによって、透明導電層のなかでパルスレーザーLが照射された部分を絶縁化する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
透明シートに覆われた透明導電層を加工するシート加工方法であって、
トップハット型の強度分布を有したパルスレーザーであって、前記透明シートの透過率が前記透明導電層の透過率よりも高い前記パルスレーザーを、前記透明シートを通して前記透明導電層に照射し、それによって、前記透明導電層のなかで前記パルスレーザーが照射された部分を絶縁化する
シート加工方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記透明シートは、樹脂シートであり、
前記透明導電層は、透明導電性酸化物層である
請求項1に記載のシート加工方法。
【請求項3】
前記パルスレーザーは、超短パルス光である
請求項1または2に記載のシート加工方法。
【請求項4】
前記パルスレーザーを照射している間に、前記透明導電層に交流電圧を印加する
請求項1から3のいずれか一項に記載のシート加工方法。
【請求項5】
前記パルスレーザーを照射した後に、前記透明導電層に交流電圧の印加と非印加とを交互に繰り返す
請求項1から4のいずれか一項に記載のシート加工方法。
【請求項6】
前記透明導電層は、酸化インジウムスズから形成され、
前記パルスレーザーは、赤外領域に含まれる波長を有する
請求項1から5のいずれか一項に記載のシート加工方法。
【請求項7】
透明シートに覆われた透明導電層を加工するシート加工装置であって、
トップハット型の強度分布を有したパルスレーザーであって、前記透明シートの透過率が前記透明導電層の透過率よりも高い前記パルスレーザーを、前記透明シートを通して前記透明導電層に照射する照射部と、
前記透明導電層に交流電圧を印加する印加部と、を備える
シート加工装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シート加工方法、および、シートを加工するシート加工装置に関する。
続きを表示(約 5,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、複数の異なる材質の膜を積層させ、所定の機能を発現させる機能性シートが様々な分野において実用化されつつある。例えば、特許文献1には、可変透過窓などに応用される機能性シートとしてEC(Electro Chromic)素子が開示されている。EC素子は、一対の透明シート、一対の透明導電層、および、EC層を備える。詳しくは、EC素子は、EC層の厚さ方向において該EC層が一対の透明導電層に挟まれ、該一対の透明導電層が一対の透明シートによって挟まれている。EC素子の端面には、封止部が設けられている。封止部は、EC素子端面から水分や導電性の異物などが内部に侵入することによる不具合、例えば、透明導電層間の短絡を有効に抑えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019−070789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このようなEC素子の普及に伴って、EC素子が適用可能な環境条件の範囲も広がっている。例えば、EC素子が適用可能な温度の範囲が広がると、当該EC素子を構成する各層の熱膨張係数における差異が顕在化することが想定される。これにより、EC素子を例にとれば、透明導電層と封止部との間に隙間が形成されやすくなる。そのため、水分や異物が封止部を通過して内部に侵入するなど封止部の実効性が低下するおそれがある。このように、EC素子が適用可能な環境条件範囲を広げるにあたっては、透明導電層の外周部のように短絡が生じ得る部分と、外周部以外の部分のように光制御を求められる部分との間での絶縁性を確保することが望まれている。
【0005】
なおこうした課題は、EC素子に限らず、透明シートによって覆われた透明導電層を備え、当該透明導電層のなかの一部分と他の部分との間で絶縁が必要である機能性シートに共通する。
【0006】
本発明は、透明シートに覆われた透明導電層のなかの一部分と他の部分との間での絶縁性が確保される環境の範囲を拡張可能にしたシート加工方法、および、シート加工装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するためのシート加工方法は、透明シートに覆われた透明導電層を加工するシート加工方法であって、トップハット型の強度分布を有したパルスレーザーであって、前記透明シートの透過率が前記透明導電層の透過率よりも高い前記パルスレーザーを、前記透明シートを通して前記透明導電層に照射し、それによって、前記透明導電層のなかで前記パルスレーザーが照射された部分を絶縁化する。
【0008】
上記構成によれば、強度分布が一様であるトップハット型のレーザーを用いるため、透明導電層のなかの被照射部分では、レーザーのパワー密度を均一にできる。これにより、レーザーの照射による特性の変化が照射部分以外で生じることが抑えられる。しかも、レーザーの照射を間欠的に繰り返すパルスレーザーを用いるため、レーザーが通る透明シートでは、透明シートの発熱が抑えられる。このように、被照射部分でのパワー密度の均一化と、透明シートにおける発熱とが抑えられる状況において、被照射部分を絶縁化することが可能である。結果として、透明シートに覆われた透明導電層のなかの一部分と他の部分との間での絶縁性が確保される環境を拡張可能である。
【0009】
上記シート加工方法において、前記透明シートは、樹脂シートであり、前記透明導電層は、透明導電性酸化物層であってもよい。この構成によれば、透明導電酸化物製の透明導電層の被照射部分を絶縁化しつつ、合成樹脂製の透明シートが変形や変質することが抑えられる。
【0010】
上記シート加工方法において、前記パルスレーザーは、超短パルス光であってもよい。この構成によれば、透明シートの加熱がさらに抑えられるため、レーザーの照射による発熱で透明シートが変形したり変質したりすることがより抑えられる。
【0011】
上記シート加工方法において、前記パルスレーザーを照射している間に、前記透明導電層に交流電圧を印加してもよい。この構成によれば、透明導電層に対するレーザーの照射とともに、透明導電層に交流電圧を印加することによって、交流電圧を印加しない場合に比べて、被照射部分が絶縁化されやすくなる。
【0012】
上記シート加工方法において、前記パルスレーザーを照射した後に、前記透明導電層に交流電圧の印加と非印加とを交互に繰り返してもよい。この構成によれば、透明導電層にパルスレーザーを照射した後に、さらに透明導電層に交流電圧の印加と非印加とが繰り返される。そのため、被照射部分が絶縁化される途中でパルスレーザーの照射が終了した場合であっても、被照射部分を絶縁化することが可能にもなる。
【0013】
上記シート加工方法において、前記透明導電層は、酸化インジウムスズから形成され、前記パルスレーザーは、赤外領域に含まれる波長を有してもよい。この構成によれば、酸化インジウムスズから形成される透明導電層の一部分を透明基材に覆われた状態で絶縁化することができる。
【0014】
上記課題を解決するためのシート加工装置は、透明シートに覆われた透明導電層を加工するシート加工装置であって、トップハット型の強度分布を有したパルスレーザーであって、前記透明シートの透過率が前記透明導電層の透過率よりも高い前記パルスレーザーを、前記透明シートを通して前記透明導電層に照射する照射部と、前記透明導電層に交流電圧を印加する印加部と、を備える。この構成によれば、透明導電層に対するレーザーの照射とともに、透明導電層に交流電圧を印加することによって、交流電圧を印加しない場合に比べて、被照射部分が絶縁化されやすくなる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、透明シートに覆われた透明導電層のなかの一部分と他の部分との間での絶縁性が確保される環境を拡張することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
一実施形態におけるシート加工装置の概略的な構成を示す装置構成図。
EC素子の構造を示す断面図。
EC素子の構造を拡大図とともに示す平面図。
一実施形態におけるシート加工方法を説明するためのフローチャート。
一実施形態におけるシート加工方法を説明するためのフローチャート。
変更例におけるEC素子の構造を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1から図5を参照して、シート加工方法、および、シート加工装置の実施形態を説明する。以下では、シート加工装置の構成、加工対象シートの一例であるEC素子の構成、および、シート加工装置を用いたEC素子の加工方法を順に説明する。
【0018】
[シート加工装置の構成]
図1を参照してシート加工装置の構成を説明する。
図1が示すように、シート加工装置10は、照射部11と印加部12とを備える。照射部11は、照射対象Sに焦点を位置させて、トップハット型の強度分布を有したパルスレーザーLを照射対象Sに照射する。印加部12は、照射対象Sに交流電圧を印加する。
【0019】
照射部11は、レーザー源11a、トップハット光学系11b、ミラー11c、および、集光レンズ11dを備える。レーザー源11aは、照射対象Sに照射するパルスレーザーLを発振する。レーザー源11aは、パルスレーザーLの光軸に垂直な面における強度分布がガウシアン分布であるパルスレーザーLを発振する。本実施形態において、レーザー源11aは、パルスレーザーLとして超短パルス光を発振することが好ましい。超短パルス光において、半値全幅として算出されるパルス幅が、例えば1000フェムト秒以下である。パルス幅が1000フェムト秒よりも大きい場合には、すなわちパルス幅がナノ秒オーダーやピコ秒オーダーである場合には、パルスレーザーLを照射された対象において気泡が生じる確率が高くなる。そのため、パルス幅が1000フェムト秒以下であることによって、レーザー光線を照射された対象において気泡が生じることが抑えられる。本実施形態では、超短パルス光のパルス幅は、290フェムト秒である。
【0020】
パルスレーザーLは、赤外領域に含まれる波長を有する。パルスレーザーLの波長は、1030nm以上であることが好ましい。パルスレーザーLの強度は、加工対象シートが樹脂シートを備える場合に、樹脂シートの変形や変質を抑える観点から、0.1W以下であることが好ましい。
【0021】
トップハット光学系11bは、レーザー源11aが発振したパルスレーザーLの上述した強度分布を、ガウシアン分布からトップハット分布に変換する。トップハット光学系11bは、パルスレーザーLの成形器として、例えば、回折格子を備えてもよいし、ホモジナイザーを備えてもよいし、フィールドマッピング型の成形器を備えてもよい。
【0022】
トップハット型に成形されたパルスレーザーLにおいて、Mスクエア値が、例えば1.1以上1.5以下であることが好ましい。Mスクエア値は、理想的なガウシアン分布を有するレーザーのビームパラメーター積(BPP

)に対する、実際のパルスレーザーLのビームパラメーター積(BPP

)の比(BPP

/BPP

)である。
【0023】
ミラー11cは、ステージ13における1つの位置に向けて光を反射するように構成されてもよい。あるいは、ミラー11cは、走査光学系の一例であるガルバノ光学系でもよい。ガルバノ光学系は、照射対象Sが配置されるXY平面に設定される座標に応じて、照射対象SのなかでパルスレーザーLが照射される位置を走査することが可能に構成されている。
【0024】
集光レンズ11dは、XY平面に垂直なZ方向において、照射対象Sに対する距離を変えることが可能に構成されている。これにより、集光レンズ11dは、パルスレーザーLにおける焦点の位置を変えることが可能である。なお、ミラー11cがガルバノ光学系である場合には、集光レンズ11dはfθレンズである。
【0025】
集光レンズ11dにおいて、開口数NAは0.4以下であることが好ましい。すなわち、集光レンズ11dにおいて、FナンバーFは、0.2以下であることが好ましい。なお、FナンバーFと開口数NAとは、以下の式を用いて互いに換算することが可能である。
【0026】
F=1/2NA
印加部12は、交流電源12aおよび2つのプローブ12bを備える。各プローブ12bは、交流電源12aに電気的に接続されている。各プローブ12bは、照射対象Sにおける同一の面に接することが可能に構成されている。2つのプローブ12bは、照射対象Sにおける被照射部分を絶縁化するとき、および、照射対象Sにおける被照射部分が絶縁性を有するか否かを判断するときに用いられる。
【0027】
交流電源12aは、2つのプローブ12bを通じて照射対象Sに交流電圧を印加する。交流電源12aは、例えば0V以上130V以下の交流電圧を出力し、かつ、例えば50Hz以上60Hz以下の交流電圧を出力するものとする。また、シートサイズ、すなわち照射対象Sの大きさに応じて出力容量を変えることが望ましい。例えば、照射対象Sが1m角の大きさを有するシートである場合には、出力容量が0.1KVA以上0.5KVA以下であることが望ましい。
【0028】
印加部12は、さらに、一対のプローブ12b間に交流電圧を印加する印加期間と、一対のプローブ12b間に交流電圧を印加しない非印加期間を所定の回数だけ交互に繰り返すことが可能に構成されている。
【0029】
照射部11は、印加部12が印加期間と非印加期間とを繰り返す間に、照射対象Sに対してパルスレーザーLを照射しないように構成されている。
印加部12は、印加部12が印加期間と非印加期間とを繰り返す際に、照射対象Sに対してパルスレーザーLが照射される場合に照射対象Sに印加する第1交流電圧よりも高い第2交流電圧を印加することが好ましい。
【0030】
印加期間と非印加期間とは、互いに同じ長さであってもよいし、異なる長さであってもよい。印加期間および非印加期間は、例えば0.01秒以上10秒以下の範囲に含まれるいずれかの長さに設定される。交流電源12aが第2交流電圧の印加と非印加とを繰り返す周期は、例えば0.01秒以上10秒以下の範囲に含まれるいずれかの長さに設定される。
(【0031】以降は省略されています)

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