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公開番号2020198735
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201210
出願番号2019104661
出願日20190604
発明の名称回転電機
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02K 1/27 20060101AFI20201113BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】容易に組み立てることができる回転電機を提供すること。
【解決手段】回転電機10は、周方向に極性が交互となる複数の磁極を含む磁石ユニット1000を有する回転子40と、多相の固定子巻線51を有する固定子50と、を備える。磁石ユニット1000は、周方向に並べて配置されている複数の磁石1001,1002を有し、磁石1001,1002は、磁極中心であるd軸の側において、磁極境界であるq軸の側に比べて磁化容易軸の向きがd軸に平行となるように配向され、磁化容易軸に沿って磁石磁路が形成されている。また、磁石1001,1002は、d軸及びq軸において分かれているとともに、周方向に隣り合う磁石1001,1002の間の距離は、q軸側よりもd軸側の方が大きい。
【選択図】 図77
特許請求の範囲【請求項1】
周方向に極性が交互となる複数の磁極を含む磁石部(1000)を有する界磁子(40)と、多相の電機子巻線(51)を有する電機子(50)と、を備え、前記界磁子及び前記電機子のうちいずれかを回転子とする回転電機(10)において、
前記磁石部は、周方向に並べて配置されている複数の磁石(1010,1020)を有し、
前記磁石は、磁極中心であるd軸の側において、磁極境界であるq軸の側に比べて磁化容易軸の向きがd軸に平行となるように配向され、磁化容易軸に沿って磁石磁路が形成されており、
前記磁石は、d軸及びq軸において分かれているとともに、周方向に隣り合う前記磁石の間の距離は、q軸側よりもd軸側の方が大きい回転電機。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
d軸を跨いで周方向に隣り合う前記磁石は、離間している一方、q軸を跨いで周方向に隣り合う前記磁石は、当接している請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
d軸を跨いで周方向に隣り合う前記磁石の間には、当該磁石の間を仕切る仕切壁(2002)が設けられている請求項1又は2に記載の回転電機。
【請求項4】
d軸側において、前記磁石の反電機子側の周面(1014,1024)には、径方向に凹む凹部(1014a,1024a)が設けられている請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項5】
q軸側において、前記磁石の電機子側の周面(1013,1023)には、径方向に凹む凹部(1013a,1023a)が設けられている請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項6】
前記界磁子は、軸方向に沿って形成され、前記磁石を収容して保持する磁石収容孔(2101)を有する磁石保持部(2100)を備え、
前記磁石収容孔には、d軸側に周方向に隣り合う磁石の間を仕切る仕切壁(2102)が設けられている一方、q軸側には仕切壁が設けられていない請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の回転電機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に関するものである。
続きを表示(約 6,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、回転電機の出力トルクを向上させるため、磁化容易軸の配向方向を工夫した焼結磁石を採用して、最大磁束密度を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015−228762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような磁石は、複数の磁石を製造し、円環状となるように、回転軸の周方向に沿って配置されることが一般的である。ところで、磁極中心であるd軸の側において、磁極境界であるq軸の側に比べて磁化容易軸の向きがd軸に平行となるように配向された磁石を製造する場合、d軸及びq軸で分けた方が、周方向に隣接するd軸間(又はq軸間)で分けるよりも配向及び着磁が容易に行うことができる。つまり、固定子側の磁石表面において、異なる磁極を有する磁石を製造するより、固定子側の磁石表面において、1つの磁極を有する磁石を製造する方が容易であり、また、磁力を大きくしやすくなっている。
【0005】
しかしながら、d軸及びq軸で分けた磁石を採用する場合、着磁した後の磁石を円環状に配置する際、d軸においては同極となり、反発する。このため、組み立てがしにくくなるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、容易に組み立てることができる回転電機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する第1の手段は、周方向に極性が交互となる複数の磁極を含む磁石部を有する界磁子と、多相の電機子巻線を有する電機子と、を備え、前記界磁子及び前記電機子のうちいずれかを回転子とする回転電機において、前記磁石部は、周方向に並べて配置されている複数の磁石を有し、前記磁石は、磁極中心であるd軸の側において、磁極境界であるq軸の側に比べて磁化容易軸の向きがd軸に平行となるように配向され、磁化容易軸に沿って磁石磁路が形成されており、前記磁石は、d軸及びq軸において分かれているとともに、周方向に隣り合う前記磁石の間の距離は、q軸側よりもd軸側の方が大きい。
【0008】
周方向に隣り合う磁石間の距離を、q軸側よりもd軸側の方が大きくなるようにした。これにより、円環状に配置する際、d軸側における磁石間の反発力を抑制し、配置しやすくなり、組み立てやすくなる。
【0009】
第2の手段は、第1の手段において、d軸を跨いで周方向に隣り合う前記磁石は、離間している一方、q軸を跨いで周方向に隣り合う前記磁石は、当接している。
【0010】
これにより、磁石のq軸側端面の間に生じる吸引力を利用して、組み立てることができ、組み立てが容易となる。また、当接させることにより、q軸側端面に防錆処理が不要となる。
【0011】
第3の手段は、第1又は第2の手段において、d軸を跨いで周方向に隣り合う前記磁石の間には、当該磁石の間を仕切る仕切壁が設けられている。
【0012】
これにより、d軸側における磁石間の距離を適切な距離とすることができるとともに、磁石をまわり止めすることができる。
【0013】
第4の手段は、第1〜3のいずれかの手段において、d軸側において、前記磁石の反電機子側の周面には、径方向に凹む凹部が設けられている。
【0014】
これにより、磁石のd軸側であって、反電機子側における部分を減らし、不可逆減磁を抑制することができる。また、この部分を減らしても磁石磁路を妨げないため、d軸における磁束密度の低下を抑制しつつ、磁石量を減らすことができる。
【0015】
第5の手段は、第1〜4のいずれかの手段において、q軸側において、前記磁石の電機子側の周面には、径方向に凹む凹部が設けられている。
【0016】
これにより、磁石のq軸側であって、電機子側における部分を減らし、不可逆減磁を抑制することができる。また、この部分を減らしても磁石磁路を妨げないため、d軸における磁束密度の低下を抑制しつつ、磁石量を減らすことができる。
【0017】
第6の手段は、第1〜5のいずれかの手段において、前記界磁子は、軸方向に沿って形成され、前記磁石を収容して保持する磁石収容孔を有する磁石保持部を備え、前記磁石収容孔には、d軸側に周方向に隣り合う磁石の間を仕切る仕切壁が設けられている一方、q軸側には仕切壁が設けられていない。
【0018】
これにより、q軸側端面を当接させつつ、d軸側端面を離間させた状態で、磁石収容孔に磁石を収容させることができる。このため、組み立てを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
回転電機の縦断面斜視図。
回転電機の縦断面図。
図2のIII−III線断面図。
図3の一部を拡大して示す断面図。
回転電機の分解図。
インバータユニットの分解図。
固定子巻線のアンペアターンとトルク密度との関係を示すトルク線図。
回転子及び固定子の横断面図。
図8の一部を拡大して示す図。
固定子の横断面図。
固定子の縦断面図。
固定子巻線の斜視図。
導線の構成を示す斜視図。
素線の構成を示す模式図。
n層目における各導線の形態を示す図。
n層目とn+1層目の各導線を示す側面図。
実施形態の磁石について電気角と磁束密度との関係を示す図。
比較例の磁石について電気角と磁束密度との関係を示す図。
回転電機の制御システムの電気回路図。
制御装置による電流フィードバック制御処理を示す機能ブロック図。
制御装置によるトルクフィードバック制御処理を示す機能ブロック図。
第2実施形態における回転子及び固定子の横断面図。
図22の一部を拡大して示す図。
磁石ユニットにおける磁束の流れを具体的に示す図。
変形例1における固定子の断面図。
変形例1における固定子の断面図。
変形例2における固定子の断面図。
変形例3における固定子の断面図。
変形例4における固定子の断面図。
変形例7における回転子及び固定子の横断面図。
変形例8において操作信号生成部の処理の一部を示す機能ブロック図。
キャリア周波数変更処理の手順を示すフローチャート。
変形例9において導線群を構成する各導線の接続形態を示す図。
変形例9において4対の導線が積層配置されている構成を示す図。
変形例10においてインナロータ型の回転子及び固定子の横断面図。
図35の一部を拡大して示す図。
インナロータ型の回転電機の縦断面図。
インナロータ型の回転電機の概略構成を示す縦断面図。
変形例11においてインナロータ構造の回転電機の構成を示す図。
変形例11においてインナロータ構造の回転電機の構成を示す図。
変形例12において回転電機子形の回転電機の構成を示す図。
変形例14における導線の構成を示す断面図。
リラクタンストルク、磁石トルク及びDMの関係を示す図。
ティースを示す図。
インホイールモータ構造の車輪及びその周辺構造を示す斜視図。
車輪及びその周辺構造の縦断面図。
車輪の分解斜視図。
回転電機を回転軸の突出側から見た側面図。
図48の49−49線断面図。
図49の50−50線断面図。
回転電機の分解断面図。
回転子の部分断面図。
固定子巻線及び固定子コアの斜視図。
固定子巻線を平面状に展開して示す正面図。
導線のスキューを示す図。
インバータユニットの分解断面図。
インバータユニットの分解断面図。
インバータハウジングでの各電気モジュールの配置の状態を示す図。
電力変換器の電気的構成を示す回路図。
スイッチモジュールの冷却構造例を示す図。
スイッチモジュールの冷却構造例を示す図。
スイッチモジュールの冷却構造例を示す図。
スイッチモジュールの冷却構造例を示す図。
スイッチモジュールの冷却構造例を示す図。
冷却水通路に対する各電気モジュールの配列順序を示す図。
図49の66−66線断面図。
図49の67−67線断面図。
バスバーモジュールを単体で示す斜視図。
各電気モジュールとバスバーモジュールとの電気的な接続状態を示す図。
各電気モジュールとバスバーモジュールとの電気的な接続状態を示す図。
各電気モジュールとバスバーモジュールとの電気的な接続状態を示す図。
インホイールモータにおける変形例1を説明するための構成図。
インホイールモータにおける変形例2を説明するための構成図。
インホイールモータにおける変形例3を説明するための構成図。
インホイールモータにおける変形例4を説明するための構成図。
変形例15における回転子及び固定子を示す横断面図。
変形例15における磁石磁路を示す図。
変形例15における磁束の出力を示す図。
変形例15の別例における回転子及び固定子を示す横断面図。
変形例15の別例における回転子及び固定子を示す横断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/又は関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
【0021】
本実施形態における回転電機は、例えば車両動力源として用いられるものとなっている。ただし、回転電機は、産業用、車両用、家電用、OA機器用、遊技機用などとして広く用いられることが可能となっている。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一又は均等である部分には、図中、同一符号を付しており、同一符号の部分についてはその説明を援用する。
【0022】
(第1実施形態)
本実施形態に係る回転電機10は、同期式多相交流モータであり、アウタロータ構造(外転構造)のものとなっている。回転電機10の概要を図1乃至図5に示す。図1は、回転電機10の縦断面斜視図であり、図2は、回転電機10の回転軸11に沿う方向での縦断面図であり、図3は、回転軸11に直交する方向での回転電機10の横断面図(図2のIII−III線断面図)であり、図4は、図3の一部を拡大して示す断面図であり、図5は、回転電機10の分解図である。なお、図3では、図示の都合上、回転軸11を除き、切断面を示すハッチングを省略している。以下の記載では、回転軸11が延びる方向を軸方向とし、回転軸11の中心から放射状に延びる方向を径方向とし、回転軸11を中心として円周状に延びる方向を周方向としている。
【0023】
回転電機10は、大別して、軸受ユニット20と、ハウジング30と、回転子40と、固定子50と、インバータユニット60とを備えている。これら各部材は、いずれも回転軸11と共に同軸上に配置され、所定順序で軸方向に組み付けられることで回転電機10が構成されている。本実施形態の回転電機10は、「界磁子」としての回転子40と、「電機子」としての固定子50とを有する構成となっており、回転界磁形の回転電機として具体化されるものとなっている。
【0024】
軸受ユニット20は、軸方向に互いに離間して配置される2つの軸受21,22と、その軸受21,22を保持する保持部材23とを有している。軸受21,22は、例えばラジアル玉軸受であり、それぞれ外輪25と、内輪26と、それら外輪25及び内輪26の間に配置された複数の玉27とを有している。保持部材23は円筒状をなしており、その径方向内側に軸受21,22が組み付けられている。そして、軸受21,22の径方向内側に、回転軸11及び回転子40が回転自在に支持されている。軸受21,22により、回転軸11を回転可能に支持する一組の軸受が構成されている。
【0025】
各軸受21,22では、不図示のリテーナにより玉27が保持され、その状態で各玉同士のピッチが保たれている。軸受21,22は、リテーナの軸方向上下部に封止部材を有し、その内部に非導電性グリース(例えば非導電性のウレア系グリース)が充填されている。また、内輪26の位置がスペーサにより機械的に保持され、内側から上下方向に凸となる定圧予圧が施されている。
【0026】
ハウジング30は、円筒状をなす周壁31を有する。周壁31は、その軸方向に対向する第1端と第2端を有する。周壁31は、第1端に端面32と有するとともに、第2端に開口33を有する。開口33は、第2端の全体において開放されている。端面32には、その中央に円形の孔34が形成されており、その孔34に挿通させた状態で、ネジやリベット等の固定具により軸受ユニット20が固定されている。また、ハウジング30内、すなわち周壁31及び端面32により区画された内部スペースには、中空円筒状の回転子40と中空円筒状の固定子50とが収容されている。本実施形態では回転電機10がアウタロータ式であり、ハウジング30内には、筒状をなす回転子40の径方向内側に固定子50が配置されている。回転子40は、軸方向において端面32の側で回転軸11に片持ち支持されている。
【0027】
回転子40は、中空筒状に形成された磁石ホルダ41と、その磁石ホルダ41の径方向内側に設けられた環状の磁石ユニット42とを有している。磁石ホルダ41は、略カップ状をなし、磁石保持部材としての機能を有する。磁石ホルダ41は、円筒状をなす円筒部43と、同じく円筒状をなしかつ円筒部43よりも小径の固定部(attachment)44と、それら円筒部43及び固定部44を繋ぐ部位となる中間部45とを有している。円筒部43の内周面に磁石ユニット42が取り付けられている。
【0028】
なお、磁石ホルダ41は、機械強度が充分な冷間圧延鋼板(SPCC)や、鍛造用鋼、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等により構成されている。
【0029】
固定部44の貫通孔44aには回転軸11が挿通される。貫通孔44a内に配置された回転軸11に対して固定部44が固定されている。つまり、固定部44により、回転軸11に対して磁石ホルダ41が固定されている。なお、固定部44は、凹凸を利用したスプライン結合やキー結合、溶接、又はかしめ等により回転軸11に対して固定されているとよい。これにより、回転子40が回転軸11と一体に回転する。
【0030】
また、固定部44の径方向外側には、軸受ユニット20の軸受21,22が組み付けられている。上述のとおり軸受ユニット20はハウジング30の端面32に固定されているため、回転軸11及び回転子40は、ハウジング30に回転可能に支持されるものとなっている。これにより、ハウジング30内において回転子40が回転自在となっている。
(【0031】以降は省略されています)

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