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公開番号2020198166
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201210
出願番号2019102424
出願日20190531
発明の名称配線部材
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H01B 7/40 20060101AFI20201113BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】真空吸着によって保持されやすい配線部材を提供することを目的とする。
【解決手段】配線部材10は、複数の線状伝送部材20と、前記複数の線状伝送部材20が並んだ状態で固定されたシート30と、前記シート30の外側に設けられた段差吸収部材40と、を備え、前記シート30は、前記複数の線状伝送部材20を一方側から覆う第1シート32と、前記複数の線状伝送部材20を他方側から覆う第2シート34とを含み、前記第2シート34の外側に前記段差吸収部材40が設けられており、前記段差吸収部材40は前記段差吸収部材40の外面側が真空吸着されるときに前記第2シート34の外面に形成された段差に起因する段差を吸収可能に設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の線状伝送部材と、
前記複数の線状伝送部材が並んだ状態で固定されたシートと、
前記シートの外側に設けられた段差吸収部材と、
を備え、
前記シートは、前記複数の線状伝送部材を一方側から覆う第1シートと、前記複数の線状伝送部材を他方側から覆う第2シートとを含み、
前記第2シートの外側に前記段差吸収部材が設けられており、
前記段差吸収部材は前記段差吸収部材の外面側が真空吸着されるときに前記第2シートの外面に形成された段差に起因する段差を吸収可能に設けられている、配線部材。
続きを表示(約 480 文字)【請求項2】
請求項1に記載の配線部材であって、
前記段差吸収部材は、厚み方向に変形容易であり、
前記段差吸収部材が真空吸着パッドによって押されたときに前記段差吸収部材の外面が前記真空吸着パッドに応じた形状に変形する、配線部材。
【請求項3】
請求項2に記載の配線部材であって、
前記段差吸収部材は、前記第2シートの外面に形成された段差以上の厚み寸法を有する、配線部材。
【請求項4】
請求項1に記載の配線部材であって、
前記段差吸収部材は、前記第2シートに固定された固定部と、前記固定部に連なり前記第2シートに固定されない変形片とを含み、
真空吸着パッドが前記固定部と接しつつ前記変形片と隙間があいた状態で真空吸着されたときに、前記変形片が前記真空吸着パッドに向けて接近するように変形する、配線部材。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の配線部材であって、
前記段差吸収部材の弾性率は、前記第2シートの弾性率よりも小さい、配線部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、配線部材に関する。
続きを表示(約 5,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1にはシート状に形成された機能性外装部材に電線が溶着されたワイヤーハーネスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018−137208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のワイヤーハーネスのような扁平な配線部材が真空吸着によって保持されつつ搬送されることが望まれている。
【0005】
そこで、吸着によって保持されやすい配線部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の配線部材は、複数の線状伝送部材と、前記複数の線状伝送部材が並んだ状態で固定されたシートと、前記シートの外側に設けられた段差吸収部材と、を備え、前記シートは、前記複数の線状伝送部材を一方側から覆う第1シートと、前記複数の線状伝送部材を他方側から覆う第2シートとを含み、前記第2シートの外側に前記段差吸収部材が設けられており、前記段差吸収部材は前記段差吸収部材の外面側が真空吸着されるときに前記第2シートの外面に形成された段差に起因する段差を吸収可能に設けられている、配線部材である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、配線部材が吸着によって保持されやすい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は実施形態1にかかる配線部材を示す平面図である。
図2は図1におけるII−II線に沿った断面図である。
図3は図1におけるIII−III線に沿った断面図である。
図4は実施形態2にかかる配線部材を示す断面図である。
図5は配線部材の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
本開示の配線部材は、次の通りである。
【0011】
(1)複数の線状伝送部材と、前記複数の線状伝送部材が並んだ状態で固定されたシートと、前記シートの外側に設けられた段差吸収部材と、を備え、前記シートは、前記複数の線状伝送部材を一方側から覆う第1シートと、前記複数の線状伝送部材を他方側から覆う第2シートとを含み、前記第2シートの外側に前記段差吸収部材が設けられており、前記段差吸収部材は前記段差吸収部材の外面側が真空吸着されるときに前記第2シートの外面に形成された段差に起因する段差を吸収可能に設けられている、配線部材である。これにより、段差吸収部材の外面が真空吸着されるときに、段差吸収部材の外面と真空吸着パッドとが気密状態で密着しやすい。これにより、真空吸着時の空気漏れが抑制されるため、配線部材が真空吸着によって保持されやすい。
【0012】
(2)前記段差吸収部材は、厚み方向に変形容易であり、前記段差吸収部材が真空吸着パッドによって押されたときに前記段差吸収部材の外面が前記真空吸着パッドに応じた形状に変形してもよい。これにより、真空引きが開始される前に段差吸収部材の外面と真空吸着パッドとが気密状態で密着しやすい。
【0013】
(3)前記段差吸収部材は、前記第2シートの外面に形成された段差以上の厚み寸法を有してもよい。これにより、段差吸収部材が段差を完全に吸収しやすい。
【0014】
(4)前記段差吸収部材は、前記第2シートに固定された固定部と、前記固定部に連なり前記第2シートに固定されない変形片とを含み、真空吸着パッドが前記固定部と接しつつ前記変形片と隙間があいた状態で真空吸着されたときに、前記変形片が前記真空吸着パッドに向けて接近するように変形してもよい。これにより、真空吸着が開始された後に段差吸収部材の外面と真空吸着パッドとが気密状態で密着しやすい。
【0015】
(5)前記段差吸収部材の弾性率は、前記第2シートの弾性率よりも小さくてもよい。これにより、段差吸収部材が第2シートよりも弾性変形しやすくなる。
【0016】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の配線部材の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0017】
[実施形態1]
以下、実施形態1に係る配線部材について説明する。図1は実施形態1にかかる配線部材10を示す平面図である。図2は図1におけるII−II線に沿った断面図である。図3は図1におけるIII−III線に沿った断面図である。なお、図1において左側の端末部は折り畳まれる前の状態が示され、右側の端末部は折り畳まれた後の状態が示されている。右側の端末部は展開されると、左側の端末部と同様の状態になる。左側の端末部は折り畳まれると、右側の端末部と同様の状態になる。配線部材10は、通常、折り畳まれた状態で車両への組付け作業箇所などに搬送され、車両への組付け作業箇所において展開されつつ車両へ組付けられる。このとき配線部材10は、折り畳まれて台70上に載置された状態で、ロボットアーム80などの先端に設けられた真空吸着パッド82によって吸着されて持ち上げられつつ搬送されるものとして説明される。
【0018】
なお、以下実施形態において真空吸着を行う例を示すが、真空に限定されないことは言うまでも無い。吸着して持ち上げ可能な程度の負圧を有していれば良い。
【0019】
配線部材10は、全体的に偏平な形態に形成されたものである。配線部材10は、複数の線状伝送部材20とシート30と段差吸収部材40とを備える。
【0020】
線状伝送部材20は、電気又は光等を伝送する線状の部材であればよい。例えば、線状伝送部材20は、芯線と芯線の周囲の被覆とを有する一般電線であってもよいし、裸導線、シールド線、エナメル線、ニクロム線、光ファイバ等であってもよい。
【0021】
電気を伝送する線状伝送部材20としては、各種信号線、各種電力線であってもよい。電気を伝送する線状伝送部材20は、信号又は電力を空間に対して送る又は空間から受けるアンテナ、コイル等として用いられてもよい。
【0022】
線状伝送部材20は、電気又は光等を伝送する伝送線本体と、伝送線本体を覆う被覆とを含む。線状伝送部材20が一般電線である場合、伝送線本体は芯線22であり、被覆は絶縁被覆24である。芯線22は複数の素線によって構成されていてもよい。複数の素線は撚られていてもよい。図2に示す例では、一のシート30に同じ径、構造の線状伝送部材20が複数配設されているが、複数の線状伝送部材20の径、構造等は適宜設定されていればよく、径、構造等の異なる線状伝送部材20が同じシート30に配設されていてもよい。
【0023】
線状伝送部材20は、単一の線状物であってもよいし、複数の線状物の複合物(ツイスト線、複数の線状物を集合させてこれをシースで覆ったケーブル等)であってもよい。線状伝送部材20の端部には、線状伝送部材20と相手部材との接続形態に応じて、適宜端子、コネクタC等が設けられる。
【0024】
図1に示す例では複数の線状伝送部材20はシート30上においてH字状の経路に沿って延びている。これにより配線部材10には2つの分岐部及び4つの端末部分が設けられている。もちろん複数の線状伝送部材20の経路はこれに限られない。複数の線状伝送部材20はシート30上において車両における経路に沿った状態に配線されているとよい。複数の線状伝送部材20がシート30上において車両における経路に沿った状態に配線されていることによって、複数の線状伝送部材20の経路が規制された状態となり、車両への組付が容易となる。以下では、配線部材10の一部分において、線状伝送部材20の長手方向に沿う方向を単に長手方向とし、複数の線状伝送部材20の並ぶ方向に沿う方向を単に並列方向とする。
【0025】
シート30には、複数の線状伝送部材20が並んだ状態で固定されている。シート30は線状伝送部材20の配線形態を保つ。シート30は、第1シート32と第2シート34とを含む。第1シート32は複数の線状伝送部材20を一方側から覆う。第2シート34は複数の線状伝送部材20を他方側(第1シート32とは反対側)から覆う。線状伝送部材20における中間部は第1シート32及び第2シート34に包まれている。これにより、線状伝送部材20における中間部が露出することが抑制されている。シート30は複数の線状伝送部材20の経路に沿った形状に形成されている。帯状部分が複数の線状伝送部材20の経路に沿って延びてシート30をなしている。帯状部分の幅寸法は並列方向に沿った一側部側の線状伝送部材20と他側部側の線状伝送部材20との間隔よりも大きい。
【0026】
ここでは線状伝送部材20は第1シート32及び第2シート34のうち第1シート32のみに固定されている。線状伝送部材20と第1シート32との固定態様は特に限定されるものではなく、接着、溶着などであってもよい。接着とは、接着剤、両面粘着テープなどの介在物を介して2つの部材がくっつくことを言う。溶着とは、介在物を介さずに、2つの部材のうち少なくとも一方に含まれる樹脂が溶けて2つの部材がくっつくことを言う。ここでは線状伝送部材20の絶縁被覆24に含まれる樹脂と、第1シート32に含まれる樹脂とのうち少なくとも一方が溶けて相手側の部材にくっつくことによって、線状伝送部材20と第1シート32とが固定される。
【0027】
第1シート32及び第2シート34を構成する材料は特に限定されるものではないが、第1シート32及び第2シート34は、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、ナイロンなどの樹脂を含む材料によって形成される。第1シート32及び第2シート34は、不織布、織地、編地など繊維を有する繊維材等であってもよいし、非繊維材であってもよい。非繊維材としては、内部が一様に埋った充実状の部材、または樹脂が発泡成形された発泡体などであってもよい。第1シート32及び第2シート34は、金属などの材料を含むこともあり得る。
【0028】
第1シート32及び第2シート34は、単層であってもよいし、複数層積層されていてもよい。複数層積層されている場合、例えば、樹脂層と樹脂層とが積層されていることが考えられる。また例えば、樹脂層と金属層とが積層されていることが考えられる。また、第1シート32及び第2シート34は、非繊維材層と非繊維材層とが重ねられたものであってもよいし、非繊維材層と繊維材層が重ねられたものであってもよいし、繊維材層と繊維材層とが重ねられたものであってもよい。
【0029】
第1シート32は、例えば、2層構造とされる。第1シート32における第1層は線状伝送部材20との固定に向いた層である。例えば第1層は、線状伝送部材20の絶縁被覆24と同じ樹脂を材料として、内部が一様に埋った充実状の部材に形成される。線状伝送部材20は第1層上に固定される。第2層は、シート30の機能を高める層である。例えば第2層は、不織布である。第1層は第2層に対して全体的に設けられていてもよいし、部分的に設けられていてもよい。例えば第1層は第2層における幅方向(線状伝送部材20の並列方向)に沿って中間部にのみ設けられ、側縁部に設けられていなくてもよい。また例えば第1層は第2層における長手方向(線状伝送部材20の長手方向)に沿って、間隔をあけて設けられていてもよい。第1シート32は曲げ容易である。第1シート32は配線部材10が折り畳まれる際に、線状伝送部材20の曲げに追従可能な程度に柔らかい。
【0030】
第2シート34は、例えば、1層構造とされる。第2シート34は第1シート32よりも剛性が高い。第2シート34は、例えば、ナイロンを材料として、内部が一様に埋った充実状の部材である。線状伝送部材20は第2シート34には固定されていない。第2シート34の縁部が第1シート32と固定される。第1シート32と第2シート34との固定態様は特に限定されるものではなく、溶着、接着などであってもよい。第2シート34は、第1シート32における第1層に固定されていてもよいし、第2層に固定されていてもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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