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公開番号2020194715
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201203
出願番号2019100028
出願日20190529
発明の名称導電材料
出願人三菱製紙株式会社
代理人
主分類H01B 5/14 20060101AFI20201106BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】経時安定性に優れた導電材料を提供する。
【解決手段】導電材料においては、支持体上に光透過性導電層(センサー相当部11)および導電性周辺金属部(周辺配線相当部12、12’、端子相当部13、13’)を少なくとも有し、該導電性周辺金属部上に1-フェニル-3-ピラゾリドンおよびその誘導体から選択される少なくとも1種以上の化合物と、バインダーとを少なくとも含有する被覆層(被覆層の形成領域31)を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
支持体上に光透過性導電層および導電性周辺金属部を少なくとも有し、該導電性周辺金属部上に1−フェニル−3−ピラゾリドンおよびその誘導体から選択される少なくとも1種以上の化合物と、バインダーとを少なくとも含有する被覆層を有することを特徴とする導電材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、経時安定性に優れた導電材料に関する。
続きを表示(約 5,900 文字)【背景技術】
【0002】
スマートフォン、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ノートPC、タブレットPC、OA機器、医療機器、あるいはカーナビゲーションシステム等の電子機器においては、これらのディスプレイに入力手段としてタッチパネルセンサーが広く用いられている。
【0003】
タッチパネルセンサーには、光学方式、超音波方式、抵抗膜方式、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式等の各種方式を利用したものが知られており、上記したディスプレイ用途においては抵抗膜方式と投影型静電容量方式が好適に利用されている。抵抗膜方式のタッチパネルセンサーは、支持体上に光透過性導電層を有する導電材料を2枚利用し、これら導電材料をドットスペーサーを介して対向配置した構造を有しており、タッチパネルセンサーの1点に力を加えることにより光透過性導電層同士が接触し、各光透過性導電層に印加された電圧をもう一方の光透過性導電層を通して測定することで、力の加えられた位置の検出を行うものである。一方、投影型静電容量方式のタッチパネルセンサーは、2層の光透過性導電層を有する導電材料を1枚、または1層の光透過性導電層を有する導電材料を2枚利用し、指等を接近させた際の光透過性導電層間の静電容量変化を検出し、指を接近させた位置の検出を行うものである。後者は可動部分がないため耐久性に優れる他、多点同時検出ができることから、スマートフォンやタブレットPC等で、とりわけ広く利用されている。通常、光透過性導電層はディスプレイ上に位置し、従来技術においては、光透過性導電層はITO(酸化インジウムスズ)導電膜により形成されるのが一般的である。
【0004】
投影型静電容量方式のタッチパネルセンサーにおいては、支持体上に光透過性導電層をパターニングすることで形成された複数のセンサーを有するセンサー部を配することで、多点同時検出や移動点の検出を可能にしている。このセンサー部が検出した静電容量の変化を電気信号として外部に取り出すため、全てのセンサーに対して、外部に電気信号を取り出すために設けられる複数の端子を有する端子部や、センサー部と端子部とを電気的に接続する複数の周辺配線を有する周辺配線部といった、導電性周辺金属部が設けられる。通常、導電性周辺金属部はディスプレイの外、いわゆる額縁部に位置し、従来技術においては、導電性周辺金属部は金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム等の電気抵抗率の低い金属により形成されるのが一般的である。
【0005】
例えば特開2012−138018号公報(特許文献1)には、光透過性導電層の材料としてITOやIZO(酸化インジウム亜鉛)等の導電性酸化物を使用し、取出配線(周辺配線部)や接続端子(端子部)といった導電性周辺金属部を、金属や合金等の金属材料を使用して形成したタッチパネルが開示されている。
【0006】
近年では光透過性導電層を網目状金属細線パターンにより形成し、さらに導電性周辺金属部を該網目状金属細線パターンと同じ金属により形成した導電材料も開示されている。例えば特開2017−33369号公報(特許文献2)には、網目状金属細線パターンと導電性周辺金属部を、銀塩感光材料を用いる方法、導電性インキを印刷する方法、金属層上にレジスト層を設け、レジストパターンを形成した後、金属層をエッチング除去する方法等、様々な方法により同じ金属で形成できることが記載されている。
【0007】
一方、上記した導電材料を、例えばタッチパネルセンサーを製造する用途に用いる場合、光透過性導電層や導電性周辺金属部を有する側の面に、粘着剤層および機能材料を設けて導電材料積層体とすることが知られている。例えば特開2014−198811号公報(特許文献3)にはタッチパネルセンサー上に粘着シートからなる粘着剤層と、該粘着剤層上に保護基板(機能材料)を有するタッチパネル用積層体が開示されている。
【0008】
しかし、外部との電気的接続を担うフレキシブルプリント配線板等の配線部材を導電性周辺金属部に接続する必要性から、導電性周辺金属部には、該金属部の一部を粘着剤層から露出させた露出金属部を設ける必要がある。このような場合、配線部材を接続した後も、露出金属部は完全には被覆されず、その一部は露出した状態が継続する。そのため長期間の経時に伴って露出金属部の抵抗値が変化し、センサー部が検出した静電容量の変化が電気信号として正常に外部に取り出されなくなる場合があった。この結果、タッチパネルセンサーの検出感度の低下や誤認識が発生する等して、タッチパネルセンサーの信頼性が著しく低下する場合があった。つまり、より経時安定性に優れた導電材料が求められていた。
【0009】
他方、特開2012−234695号公報(特許文献4)には、マイグレーション耐性に優れる透明導電シートとして、導電性金属銀細線間にポリマーラテックスを含むバインダー部を配置する方法が開示され、特開2019−12311号公報(特許文献5)には、太陽光の照射に伴う抵抗値変動が改善された導電材料の製造方法として、導電材料をカチオン性エマルションで処理する方法が開示されている。また、特開2009−188360号公報(特許文献6)には、電子回路のマイグレーションを防止し、長時間駆動した場合であっても絶縁抵抗が低下しない電子回路として、金属配線部にベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール誘導体、メルカプト系化合物等の金属イオントラップ剤が吸着された電子回路が開示され、特開2014−75115号公報(特許文献7)には、金属配線間のイオンマイグレーションを抑制し、金属配線間の絶縁信頼性を向上させることを目的として、絶縁基板上の金属配線上に、特定の構造を有するフェノール化合物、亜リン酸エステル化合物、およびヒドラジン化合物から選択される化合物と、絶縁樹脂を含有する粘着シートを貼り合わせることが記載される。しかしいずれも、経時安定性の改善効果は十分満足できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2012−138018号公報
特開2017−33369号公報
特開2014−198811号公報
特開2012−234695号公報
特開2019−12311号公報
特開2009−188360号公報
特開2014−75115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、経時安定性に優れた導電材料を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の上記課題は、以下の発明によって達成される。
支持体上に光透過性導電層および導電性周辺金属部を少なくとも有し、該導電性周辺金属部上に1−フェニル−3−ピラゾリドンおよびその誘導体から選択される少なくとも1種以上の化合物と、バインダーとを少なくとも含有する被覆層を有することを特徴とする導電材料。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、経時安定性に優れた導電材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
実施例で用いたポジ型透過原稿の概略図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明について説明する。本発明の導電材料は、支持体上に光透過性導電層および導電性周辺金属部を少なくとも有し、該導電性周辺金属部上に1−フェニル−3−ピラゾリドンおよびその誘導体から選択される少なくとも1種以上の化合物と、バインダーとを少なくとも含有する被覆層を有することを特徴とする。
【0016】
<1−フェニル−3−ピラゾリドンおよびその誘導体>
本発明において被覆層が含有する1−フェニル−3−ピラゾリドンおよびその誘導体としては、下記一般式Aで表される化合物を例示することができる。
【0017】
【0018】
一般式A中、R

〜R
10
はそれぞれ独立して水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基を表す。前記したアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基等が例示できる。また前記したアルキル基は、さらに置換基を有していてもよい。該置換基としてはヒドロキシ基、モルホリノ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシ基等が例示できる。
【0019】
以下に上記一般式Aで表される化合物の具体例を記載するが、これらに限定されない。
【0020】
【0021】
【0022】
被覆層における1−フェニル−3−ピラゾリドンおよびその誘導体から選択される化合物の含有量は限定されないが、該被覆層の全固形分質量に対して0.01〜35質量%含有することが、導電材料の経時安定性が優れることから好ましい。
【0023】
被覆層は1−フェニル−3−ピラゾリドンおよびその誘導体から選択される化合物を1種のみ含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
【0024】
<バインダー>
本発明の導電材料が有する被覆層が含有するバインダーは特に限定されず、水溶性高分子化合物や、非水溶性高分子化合物を用いることができるが、導電材料の経時安定性が優れることから、非水溶性高分子化合物を用いることが好ましい。水溶性高分子化合物は限定されず、公知のものを使用できる。具体的にはゼラチン、カゼイン、アルブミンなどのタンパク質、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、アガロース、アガロペクチン、アルギン酸、アミロース、アミロペクチン、カードラン、グアーガム、カラギーナン、ペクチン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、グルコマンナン、ジェランガム、ローカストビーンガム、澱粉、デキストリン等の多糖類、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリリジンやこれらのグラフト重合ポリマー、およびこれらを公知の方法で修飾したものを例示できる。
【0025】
非水溶性高分子化合物は特に限定されず、公知のものを使用できる。具体的にはアクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アセタール樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、スチレン・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム等が例示できる。上記非水溶性高分子化合物としては、水に分散させたエマルションを使用してもよい。非水溶性高分子化合物のエマルションの平均粒径は0.01〜1.0μmであることが好ましい。
【0026】
被覆層はバインダーとして、上記した水溶性高分子化合物および非水溶性高分子化合物を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
【0027】
本発明の被覆層は、上記した成分以外に、架橋剤(例えばイソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤等)、シランカップリング剤(例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基を有するシランカップリング剤、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル基を有するシランカップリング剤等)、酸化防止剤(ヒンダードフェノール化合物、亜リン酸エステル化合物、チオエーテル化合物等)、紫外線吸収剤(トリアジン化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンゾトリアゾール化合物等)、光安定剤(ヒンダードアミン化合物等)、充填剤、着色剤(顔料や染料等)、可塑剤、界面活性剤、帯電防止剤等の公知の添加剤を含有していてもよい。
【0028】
<被覆層>
本発明の導電材料が有する被覆層の厚みは特に限定されないが、導電材料の経時安定性に優れることから0.01μm以上が好ましく、より好ましくは0.05μm以上であり、特に好ましくは0.1μm以上である。上限は特に限定されないが、10μm以下であることが好ましい。
【0029】
被覆層の形成方法は特に限定されないが、1−フェニル−3−ピラゾリドンおよびその誘導体から選択される少なくとも1種以上の化合物、バインダー、その他の被覆層が含有していてもよい添加剤等の被覆層形成材料を溶媒中に含有する被覆層形成材料塗液を作製し、これを導電性周辺金属部上に付与し、溶媒を乾燥させて被覆層とする方法が簡便で好ましい。溶媒は特に限定されず、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶媒、アセトン、2−ブタノン等のケトン系溶媒、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、エタノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、水等の公知の溶媒が例示できる。上記した溶媒は2種以上を混合して用いてもよい。
【0030】
被覆層形成材料塗液を導電性周辺金属部上に付与する方法としては、バーコート法、スピンコーティング法、ダイコート法、ブレードコート法、グラビアコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、キスコート法、ディップコート法、刷毛塗り等の塗布方法、グラビア印刷、フレキソ印刷、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、ディスペンサー印刷、パッド印刷等の印刷方法にて付与する方法が例示できる。塗液を付与した後の溶媒の乾燥方法としては、熱風乾燥、赤外線乾燥、自然乾燥等の公知の乾燥方法が例示できる。
(【0031】以降は省略されています)

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