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公開番号2020189737
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201126
出願番号2019096503
出願日20190523
発明の名称積層装置
出願人株式会社日立パワーソリューションズ
代理人特許業務法人磯野国際特許商標事務所
主分類B65H 45/20 20060101AFI20201030BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】効率よく長尺シートをつづら折りに積層する。
【解決手段】外部から供給された長尺シート91を所定の積層長でつづら折りに積層載置する積層装置10は、少なくとも積層長の長さを有し、長尺シートを積層載置する積層テーブル21と、挟持ヘッド31により長尺シートを挟持して、積層テーブル上を積層長方向に往復運動することで、積層長でつづら折りに折り返された長尺シートを積層テーブル上に積層載置する挟持装置30と、積層テーブル上における挟持ヘッドの積層長方向の位置に対応してダンサ部材(エアシャフト41)を鉛直方向に上下動させることで、積層テーブル上に積層載置する長尺シートに所望の張力を付与するダンサ装置40と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外部から供給された長尺シートを所定の積層長でつづら折りに積層載置する積層装置であって、
少なくとも前記積層長以上の長さを有し、前記長尺シートを積層載置する積層テーブルと、
挟持ヘッドにより前記長尺シートを挟持して、前記積層テーブル上を積層長方向に往復運動することで、前記積層長でつづら折りに折り返された前記長尺シートを前記積層テーブル上に積層載置する挟持装置と、
前記積層テーブル上における前記挟持ヘッドの前記積層長方向の位置に対応してダンサ部材を鉛直方向に上下動させることで、前記積層テーブル上に積層載置する前記長尺シートに所望の張力を付与するダンサ装置と、を備える、
ことを特徴とする積層装置。
続きを表示(約 3,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の積層装置において、
前記積層長は、前記積層テーブルの一方端部近傍における前記つづら折りの始点位置から前記積層テーブルの他方端部近傍における前記つづら折りの折返し点位置までの範囲に相当する長さである、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の積層装置において、
前記挟持装置は、
前記積層テーブルの一方端部近傍における前記つづら折りの始点位置から前記積層テーブルの他方端部近傍における前記つづら折りの折返し点位置までの範囲を前記積層テーブル上に前記長尺シートを積層載置させる積層範囲とし、
前記積層範囲の両端部からそれぞれ所定距離を超えた範囲を前記挟持ヘッドの可動範囲とし、
前記積層範囲内の位置において、前記積層長方向に前記挟持ヘッドを移動させる積層載置処理と、前記積層範囲を超えた位置において、前記挟持ヘッドを反転移動させる終端処理と、を繰り返し行うとともに、
前記終端処理において、前記つづら折りの始点位置又は前記つづら折りの折返し点位置を超えた位置で離間方向に前記挟持ヘッドを移動させながら、前記挟持ヘッドを所定量一旦下降移動させてから上昇移動させ、その後に、前記挟持ヘッドを前記つづら折りの始点位置又は前記つづら折りの折返し点位置に戻す、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項4】
請求項3に記載の積層装置において、
前記ダンサ装置は、
前記挟持ヘッドが前記つづら折りの始点位置に位置しているときの鉛直方向位置を前記ダンサ部材の原点位置とし、前記挟持ヘッドがつづら折りの折返し点位置に位置しているときの鉛直方向位置を前記ダンサ部材の終点位置とし、
前記積層載置処理において、前記積層長方向への前記挟持ヘッドの移動量に対応して前記原点位置と前記終点位置とを間に含む範囲で前記ダンサ部材を上下動させ、
前記つづら折りの始点位置側の終端処理において、前記挟持ヘッドの下降移動時と上昇移動時に、前記挟持ヘッドの下降量と上昇量に対応して前記原点位置から前記ダンサ部材を一旦上昇させてから下降させ、
前記つづら折りの折返し点位置側の終端処理において、前記挟持ヘッドの下降移動時と上昇移動時に、前記挟持ヘッドの下降量と上昇量に対応して前記終点位置から前記ダンサ部材を一旦上昇させてから下降させる、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の積層装置において、
前記積層テーブルを上下動させるテーブル駆動部を備え、
前記挟持装置は、
前記積層テーブルの一方端部近傍における前記つづら折りの始点位置から前記積層テーブルの他方端部近傍における前記つづら折りの折返し点位置までの範囲を前記積層テーブル上に前記長尺シートを積層載置させる積層範囲とし、
前記積層範囲の両端部からそれぞれ所定距離を超えた範囲を前記挟持ヘッドの可動範囲とし、
前記積層範囲内の位置において、前記積層長方向に前記挟持ヘッドを移動させる積層載置処理と、前記積層範囲を超えた位置において、前記挟持ヘッドを反転移動させる終端処理と、を繰り返し行うとともに、
前記テーブル駆動部は、
前記終端処理において、前記挟持ヘッドが前記つづら折りの始点位置又は前記つづら折りの折返し点位置を超えた位置で離間方向に移動してから前記つづら折りの始点位置又は前記つづら折りの折返し点位置に戻るまでの間に、前記積層テーブルを所定量一旦上昇させてから下降させる、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項6】
請求項5に記載の積層装置において、
前記ダンサ装置は、
前記挟持ヘッドが前記つづら折りの始点位置に位置しているときの鉛直方向位置を前記ダンサ部材の原点位置とし、前記挟持ヘッドがつづら折りの折返し点位置に位置しているときの鉛直方向位置を前記ダンサ部材の終点位置とし、
前記積層載置処理において、前記積層長方向への前記挟持ヘッドの移動量に対応して前記原点位置と前記終点位置とを間に含む範囲で前記ダンサ部材を上下動させ、
前記つづら折りの始点位置側の終端処理において、前記積層テーブルの上昇時と下降時に、前記積層テーブルの上昇量と下降量に対応して前記原点位置から前記ダンサ部材を一旦下降させてから上昇させ、
前記つづら折りの折返し点位置側の終端処理において、前記積層テーブルの上昇時と下降時に、前記積層テーブルの上昇量と下降量に対応して前記終点位置から前記ダンサ部材を一旦下降させてから上昇させる、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の積層装置において、
前記ダンサ部材と前記挟持ヘッドとの間に、前記長尺シートを蛇行させることなく搬送方向を転向させる、少なくとも1つ以上の固定配設された転向部材を備える、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項8】
請求項7に記載の積層装置において、
前記転向部材は、少なくとも前記長尺シートの帯幅以上の胴体部を有し、
前記胴体部は、それぞれが所定面積に形成された複数個の空気吐出口を備え、
前記空気吐出口は、直線上に配置されており、空気を吐出することで前記長尺シートを前記胴体部から離間させる、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項9】
請求項8に記載の積層装置において、
すべての前記空気吐出口は、前記長尺シートの搬送速度に応じて、同一の吐出圧で空気を吐出する、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項10】
請求項8又は請求項9に記載の積層装置において、
前記空気吐出口に接続された空気送風装置と、
前記ダンサ装置と前記挟持装置と前記空気送風装置の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記長尺シートの搬送速度に基づいて予め設定された単位時間当たりの空気吐出量を特定し、前記空気送風装置に、前記空気吐出量に対応する吐出圧を空気に付与させる、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項11】
請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の積層装置において、
前記積層テーブル上における前記挟持ヘッドの位置を検出する位置検出部と、
前記ダンサ装置及び前記挟持装置の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記挟持ヘッドの前記つづら折りの始点位置からの移動量を、前記位置検出部から取得し、前記挟持ヘッドの移動量に対応する鉛直方向位置まで前記ダンサ部材を移動させる、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項12】
請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の積層装置において、
前記挟持ヘッドが前記つづら折りの始点位置で折り返す際及び前記つづら折りの折返し点位置で折り返す際の、積層位置からの前記長尺シートのずれを抑制する押さえ部材を備える、
ことを特徴とする積層装置。
【請求項13】
請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載の積層装置において、
前記長尺シートは、セパレータであり、
前記積層テーブル上に積層載置された前記長尺シートの積層物は、正極板と負極板とがセパレータの間に交互に積層された積層電池部品である、
ことを特徴とする積層装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層装置に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、車載用のリチウムイオン電池に用いるつづら折り式の積層電池部品を製造する装置が記載されている。つづら折り式の積層電池は、正極板と負極板との間をつづら折りされた帯状のセパレータで仕切る構造になっている。特許文献1に記載された装置は、積層テーブル上で帯状のセパレータをつづら折りし、つづら折りによりセパレータが折り返されるたびに、折り返されたセパレータ上に正極板及び負極板を交互に供給して、セパレータを介在させた状態で正極板と負極板を交互に積層する構造のものである。
【0003】
特許文献1に記載された装置は、セパレータ等の長尺シートを積層テーブル上に積層載置する際に、一定の張力を長尺シートに付与している。しかしながら、特許文献1に記載された装置は、セパレータ等の長尺シートを所定の長さでつづら折りするために、積層テーブルの両端部で長尺シートを折り返す。このような長尺シートを折り返す等の積層動作を変化させるときに、長尺シートに弛みが発生する。そのため、長尺シートに付与された張力が変化しないにも拘わらず(つまり一定のままであるにも拘わらず)、長尺シートに撓み(皺を含む)が発生することがある。仮に長尺シートに撓みが発生してしまうと、長尺シートをつづら折りに積層させた積層物に不具合が発生する可能性がある。このような長尺シートの撓みの発生を抑制するためには、長尺シートに適切な張力を付与することが望ましい。しかしながら、特許文献1に記載された装置は、長尺シートに適切な張力を付与する構成になっていなかった。
【0004】
なお、長尺シートに張力を付与する手段を有する装置として、例えば特許文献2には、長尺フィルムを搬送する装置が記載されている。特許文献2に記載された装置は、張力を付与する手段として、上下動するダンサーロールの下流側に固定配設されたガイドロールに、長尺シートに付与されている張力を検出するためのセンサを設け、センサで取得した張力の実測値と予め設定した目標値との間に偏差が生じたときに、ダンサーロールを上下動して張力の変動をキャンセルする構造のものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014−165055号公報
特開2001−213557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された装置は、長尺シートに適切な張力を付与する構成になっていないため、長尺シートに撓みが発生してしまい、その結果、積層物に不具合が発生する可能性があった。また、特許文献1に記載された装置は、長尺シートに適切な張力を付与する構成になっていないため、意図せぬ過度な張力が長尺シートにかかってしまい、その結果、長尺シートが切断する可能性があった。
【0007】
また、本発明の発明者は、特許文献2に記載された装置を、車載用のリチウムイオン電池に用いるつづら折り式の積層電池部品を製造する装置に適用することを検討した。しかしながら、積層テーブルの両端部で長尺シートを折り返す等の積層動作を変化させるときに、長尺シートに弛みが発生する。すなわち、特許文献2に記載された装置は、長尺シートに付与された張力が変化しないにも拘わらず、その弛みに起因して、長尺シートに撓みが生じる動きに対して対応することができない構成になっている。
【0008】
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、撓みの発生を抑制しながら長尺シートをつづら折りに積層する積層装置を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明は、外部から供給された長尺シートを所定の積層長でつづら折りに積層載置する積層装置であって、少なくとも前記積層長の長さを有し、前記長尺シートを積層載置する積層テーブルと、挟持ヘッドにより前記長尺シートを挟持して、前記積層テーブル上を積層長方向に往復運動することで、前記積層長でつづら折りに折り返された前記長尺シートを前記積層テーブル上に積層載置する挟持装置と、前記積層テーブル上における前記挟持ヘッドの前記積層長方向の位置に対応してダンサ部材を鉛直方向に上下動させることで、前記積層テーブル上に積層載置する前記長尺シートに所望の張力を付与するダンサ装置と、を備える構成とする。
その他の手段は、後記する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、撓みの発生を抑制しながら長尺シートをつづら折りに積層することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
実施形態に係る積層装置の全体構成を模式的に示す概略図である。
実施形態に係る積層装置の内部構成を示すブロック図である。
実施形態に係る積層装置に用いるエアシャフトの斜視図である。
実施形態に係る積層装置に用いるエアシャフトにおける空気の吐出方向の一例を示す説明図である。
実施形態に係る積層装置の挟持ヘッドとダンサ部材の動作を示す説明図(1)である。
実施形態に係る積層装置の挟持ヘッドとダンサ部材の動作を示す説明図(2)である。
実施形態に係る積層装置の挟持ヘッドと押さえ部材の動作を模式的に示す説明図である。
変形例に係る積層装置の挟持ヘッドと積層テーブルと押さえ部材の動作を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)について詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0013】
[実施形態]
<積層装置の全体構成>
以下、図1を参照して、本実施形態に係る積層装置10の全体構成について説明する。図1は、積層装置10の全体構成を模式的に示す概略図である。
【0014】
積層装置10は、長尺シート91を所定の積層長でつづら折りに積層載置する装置である。本実施形態では、積層装置10は、例えば、車載用のリチウムイオン電池として用いられるつづら折り式の積層電池部品を製造する電池製造装置1に組み込まれているものとして説明する。
【0015】
以下の説明では、「上流側」と「下流側」は、長尺シート91の搬送方向(矢印A91参照)を基準にしている。長尺シート91は、それぞれ後記する搬送装置50のエアシャフト51c、ダンサ装置40のエアシャフト41、搬送装置50のエアシャフト51bとエアシャフト51a、挟持装置30の挟持ヘッド31を経て、積層テーブル21に到達するように搬送される。
【0016】
図1に示すように、電池製造装置1には積層装置10が組み込まれている。積層装置10は、積層テーブル21と、押さえ部材25a,25bと、挟持装置30と、ダンサ装置40と、搬送装置50と、を備えている。
【0017】
積層テーブル21は、長尺シート91を所定の積層長でつづら折りに積層載置するテーブルである。積層テーブル21は、つづら折り方向(図面に対して左右方向)に少なくとも積層長以上の長さを有するとともに、奥行き方向(図面に対して鉛直方向)に少なくとも長尺シート91の帯幅(横幅)以上の幅を有している。積層テーブル21は、モータMを有するテーブル駆動部22によって高さ位置が調整される。テーブル駆動部22は、積層テーブル21を鉛直方向に上下動させる駆動部である。テーブル駆動部22は、長尺シート91をつづら折りに積層させた積層物94の上面高さが一定になるように、積層テーブル21を鉛直方向に上下動させて積層テーブル21の高さ位置を調整する。
【0018】
押さえ部材25a,25bは、積層テーブル21上に積層載置された長尺シート91を上から押さえる部材である。押さえ部材25a,25bは、挟持ヘッド31がつづら折りの始点位置Psで折り返す際及びつづら折りの折返し点位置Prで折り返す際の、積層位置からの長尺シート91のずれを抑制する。押さえ部材25a,25bは、積層テーブル21上における挟持ヘッド31の積層長方向の位置に対応して積層テーブル21上へ進出したり積層テーブル21上から退避したりする構造になっている。図1において、点線で示す押さえ部材25aは、積層テーブル21上から退避した状態となっている。また、実線で示す押さえ部材25bは、積層テーブル21上へ進出した状態となっている。図1に示す例では、押さえ部材25a,25bは、積層テーブル21上へ進出した場合の位置として、それぞれ、積層テーブル21上に積層載置された長尺シート91の上面左端付近の位置と上面右端付近の位置とに配置されている。押さえ部材25a,25bは、長尺シート91がつづら折りに積層される際に折り目の位置を規定する。例えば、図1に示す例において、左側に配置された押さえ部材25aの左端は、積層物94(すなわち、積層テーブル21上でつづら折りに積層された長尺シート91)の左端の位置を規定する。また、右側に配置された押さえ部材25bの右端は、積層物94の右端の位置を規定する。
【0019】
挟持装置30は、挟持ヘッド31により長尺シート91を挟持して、積層テーブル21上を積層長方向(つづら折り方向)に往復運動する装置である。本実施形態では、挟持ヘッド31は、奥行き方向(図面に対して鉛直方向)に配置された2個のローラを有しており、2個のローラで長尺シート91を挟み込む構造になっている。挟持装置30は、積層長でつづら折りに折り返された長尺シート91を積層テーブル21上に積層載置する。
【0020】
ダンサ装置40は、エアシャフト41を用いて積層テーブル21上に積層載置する長尺シート91に所望の張力を付与する装置である。エアシャフト41は、鉛直方向に上下動するダンサ部材である。エアシャフト41は、奥行き方向(図面に対して鉛直方向)に配置されている。長尺シート91は、上下動するエアシャフト41の周面を回り込むように展開されている。エアシャフト41は、長尺シート91に対して空気を吐出する構造になっており、風圧を利用してエアシャフト41から離間する方向に長尺シート91を展開させる。ダンサ装置40は、積層テーブル21上における挟持ヘッド31の積層長方向の位置に対応してエアシャフト41を鉛直方向に上下動することで、積層テーブル21上に積層載置する長尺シート91に所望の張力を付与する。
【0021】
搬送装置50は、エアシャフト51を用いて長尺シート91を搬送する装置である。エアシャフト51は、長尺シート91を蛇行させることなく搬送方向を転向する転向部材である。搬送装置50は、エアシャフト41(ダンサ部材)と挟持ヘッド31との間に、少なくとも1つ以上の固定配設されたエアシャフト51(本実施形態では、エアシャフト51a)を備えている。エアシャフト51は、奥行き方向(図面に対して鉛直方向)に配置されている。エアシャフト51は、長尺シート91に対して空気を吐出する構造になっており、風圧を利用して長尺シート91を搬送する。エアシャフト51は、長尺シート91の搬送ルート上における所望の場所に固定配置されている。本実施形態では、搬送装置50は、3本のエアシャフト51a,51b,51cを有している。エアシャフト51aは、挟持ヘッド31の上方に配置されている。エアシャフト51bは、エアシャフト51aよりも上流側で、かつ、ダンサ装置40のエアシャフト41よりも下流側の位置に配置されている。エアシャフト51cは、ダンサ装置40のエアシャフト41よりも上流側の位置に配置されている。
【0022】
長尺シート91は、外部の図示せぬ長尺シート供給機構から供給されている。積層装置10は、搬送装置50で矢印A91の方向に長尺シート91を搬送しながら、挟持装置30で長尺シート91を積層テーブル21上に所定の積層長でつづら折りに積層載置する。その際に、積層装置10は、搬送ルート上(特に、エアシャフト51aと挟持ヘッド31との間)で長尺シート91に撓みが発生しないように、ダンサ装置40で適切な張力を長尺シート91に付与する。
【0023】
長尺シート91は、積層テーブル21上でつづら折りに積層載置される。これにより、長尺シート91をつづら折りに積層させた積層物94が積層テーブル21上に積層載置される。本実施形態では、積層物94は車載用のリチウムイオン電池に用いるつづら折り式の積層電池部品を構成している。つづら折りにより長尺シート91が折り返されるたびに、横方向から、折り返された長尺シート91上に電極材としての正極板93と負極板92とが交互に供給される(矢印A93及び矢印A92参照)。長尺シート91は、絶縁性の薄膜材で構成されており、電極材である正極板93と負極板92との間を仕切る帯状のセパレータとして機能する。このような積層テーブル21上に積層載置された長尺シート91の積層物94は、正極板93と負極板92とがセパレータの間に交互に積層された積層電池部品として機能する。
【0024】
<積層装置の内部構成>
以下、図2を参照して、積層装置10の内部構成について説明する。図2は、積層装置10の内部構成を示すブロック図である。
【0025】
図2に示すように、積層装置10は、制御部11と、前記したテーブル駆動部22と、位置検出部23と、押さえ部材駆動部24と、前記した挟持装置30と、前記したダンサ装置40と、前記した搬送装置50と、を備えている。ここでは、前記した構成要素の説明を省略する。
【0026】
制御部11は、テーブル駆動部22、押さえ部材駆動部24、挟持装置30、ダンサ装置40、及び搬送装置50の動作を制御する。
位置検出部23は、積層テーブル21上における挟持ヘッド31の積層長方向の位置を検出する。
押さえ部材駆動部24は、積層テーブル21上への押さえ部材25a,25bの進出動作及び積層テーブル21上からの押さえ部材25a,25bの退避動作を行わせる。
【0027】
搬送装置50は、ダンサ装置40のエアシャフト41と搬送装置50のエアシャフト51に空気を送り込む空気送風装置52を有している。ただし、積層装置10は、空気送風装置52とは別に、ダンサ装置40のエアシャフト41専用の空気送風装置を有する構成にしてもよい。
【0028】
<エアシャフトの構成とエアシャフトにおける空気の吐出方向>
以下、図3A及び図3Bを参照して、エアシャフト41,51の構成とエアシャフト41,51における空気の吐出方向について説明する。図3Aは、エアシャフト41,51の斜視図である。図3Bは、エアシャフト41,51における空気の吐出方向の一例を示す説明図である。
【0029】
図3Aに示すように、エアシャフト41,51は、中空円筒形状を呈している。エアシャフト41,51は、空気送風装置52(図2参照)に接続されており、軸方向端部から空気が送り込まれる(矢印Ain参照)。エアシャフト41,51は、少なくとも長尺シート91の帯幅(横幅)以上の胴体部61を有している。胴体部61は、それぞれが所定面積に形成された複数個の空気吐出口62を備えている。空気吐出口62は、直線上に略等間隔に配置されている。
【0030】
図3Bに示すように、エアシャフト41,51に送り込まれた空気は、空気吐出口62から吐出する。図3Bに示す例では、エアシャフト41は、3方向に空気を吐出する構成になっている。また、エアシャフト51a,51b,51cは、1方向に空気を吐出する構成になっている。エアシャフト41,51は、空気吐出口62から空気を吐出することにより、長尺シート91を胴体部61から離間させる。このような積層装置10は、長尺シート91がエアシャフト41,51に接触しないように、エアシャフト41,51から長尺シート91を離間させることができる。
【0031】
なお、積層装置10の制御部11は、長尺シート91の搬送速度に基づいて予め設定された単位時間当たりの空気吐出量を特定し、空気送風装置52に、空気吐出量に対応する吐出圧を空気に付与させる。エアシャフト41,51に設けられたすべての空気吐出口62は、長尺シート91の搬送速度に応じて、同一の吐出圧で空気を吐出する。これにより、積層装置10は、長尺シート91のバタツキを抑制して、さらに好適に、長尺シート91がエアシャフト41,51に接触しないように、エアシャフト41,51から長尺シート91を離間させることができる。しかも、積層装置10は、撓みの発生を抑制しながら、長尺シート91を展開することができる。
【0032】
<積層装置の動作>
以下、図4A及び図4Bを参照して、積層装置10の動作について説明する。図4A及び図4Bは、積層装置10の挟持ヘッド31とエアシャフト41(ダンサ部材)の動作を示す説明図である。
【0033】
図4Aに示すように、積層装置10は、エアシャフト51a(転向部材)に近接する位置に挟持ヘッド31を移動させた場合、すなわち、矢印A11の方向(図面の左方向)に挟持ヘッド31を移動させた場合に、長尺シート91の張力を増加させるために、矢印A12の方向(図面の下方向)にエアシャフト41(ダンサ部材)を移動させる。
【0034】
その途中過程で、挟持ヘッド31が積層テーブル21の一方端部近傍におけるつづら折りの始点位置Psに到達するとともに、エアシャフト41が挟持ヘッド31のつづら折りの始点位置Psに対応する原点位置Poに到達する。つづら折りの始点位置Psは、積層テーブル21上に進出した状態の押さえ部材25aの左端部の直上位置(左端部に対して鉛直方向に重なる位置)である。原点位置Poは、挟持ヘッド31がつづら折りの始点位置Psに位置しているときのエアシャフト41の鉛直方向位置である。
【0035】
その後、挟持ヘッド31は、始点位置Psを超えて矢印A11の方向(図面の左方向)に移動する。また、エアシャフト41は、原点位置Poを超えて矢印A12の方向(図面の下方向)に移動する。
【0036】
また、図4Bに示すように、積層装置10は、エアシャフト51a(転向部材)から離間する位置に挟持ヘッド31を移動させた場合、すなわち、矢印A21の方向(図面の右方向)に挟持ヘッド31を移動させた場合に、長尺シート91の張力を減少させるために、矢印A22の方向(図面の上方向)にエアシャフト41(ダンサ部材)を移動させる。
【0037】
その途中過程で、挟持ヘッド31が積層テーブル21の他方端部近傍におけるつづら折りの折返し点位置Prに到達するとともに、エアシャフト41が終点位置Peに到達する。つづら折りの折返し点位置Prは、積層テーブル21上に進出した状態の押さえ部材25bの右端部の直上位置(右端部に対して鉛直方向に重なる位置)である。終点位置Peは、挟持ヘッド31がつづら折りの折返し点位置Prに位置しているときのエアシャフト41の鉛直方向位置である。
【0038】
その後、挟持ヘッド31は、折返し点位置Prを超えて矢印A21の方向(図面の右方向)に移動する。また、エアシャフト41は、終点位置Peを超えて矢印A22の方向(図面の上方向)に移動する。
【0039】
このように積層装置10は、積層テーブル21上における挟持装置30の挟持ヘッド31の積層長方向の位置に対応してダンサ装置40のエアシャフト41を鉛直方向に上下動する。これにより、積層装置10は、搬送ルート上(特に、エアシャフト51aと挟持ヘッド31との間)で長尺シート91に撓みが発生しないように、ダンサ装置40で適切な張力を長尺シート91に付与する。その結果、積層装置10は、積層テーブル21上に積層載置する長尺シート91の供給量(積層テーブル21に対する長尺シート91の供給量)を制御することができる。
【0040】
なお、本実施形態において、積層長は、積層テーブル21の一方端部近傍におけるつづら折りの始点位置Psから積層テーブル21の他方端部近傍におけるつづら折りの折返し点位置Prまでの範囲に相当する長さである。
【0041】
このような動作を実現するために、積層装置10は、積層テーブル21上における挟持ヘッド31の位置を検出する位置検出部23と、ダンサ装置40及び挟持装置30の動作を制御する制御部11と、を備えている。制御部11は、挟持ヘッド31のつづら折りの始点位置Ps(図4A参照)からの移動量を、位置検出部23から取得し、挟持ヘッド31の移動量に対応する鉛直方向位置までエアシャフト41(ダンサ部材)を移動させる。
【0042】
積層装置10は、挟持ヘッド31がつづら折りの始点位置Ps(図4A参照)で折り返す際及びつづら折りの折返し点位置Pr(図4B参照)で折り返す際の、積層位置からの長尺シート91のずれを抑制する押さえ部材25a,25bを備えている。制御部11は、積層テーブル21上における挟持ヘッド31の位置に対応して、積層テーブル21上へ押さえ部材25a,25bを進出させたり、積層テーブル21上から押さえ部材25a,25bを退避させたりする。
【0043】
図5は、積層装置10の挟持ヘッド31と押さえ部材25a,25bの動作を模式的に示す説明図である。図5は、つづら折りの折返し点位置Prからつづら折りの始点位置Psの方向に挟持ヘッド31を移動させる積層載置処理と、つづら折りの始点位置Ps側で挟持ヘッド31を反転移動させる終端処理とを行う場合の例を示している。積層載置処理は、積層テーブル21上に長尺シート91を積層載置する処理である。終端処理は、挟持ヘッド31を反転移動させて、長尺シート91を折り返す処理である。図5の左から1番目と2番目の図は、積層載置処理の一例を示している。また、図5の左から3番目と4番目の図は、終端処理の一例を示している。
【0044】
図5の上側の図に示すように、挟持ヘッド31のヘッド位置P31は、軌跡R31に沿って移動する。ヘッド位置P31は、挟持ヘッド31の2個のローラが当接する場所(ニップ部)の位置を示している。軌跡R31の両端部の矢印は、矢印の方向に挟持ヘッド31が反転移動されることを示している。
【0045】
図5の左から1番目の図に示すように、積層装置10は、つづら折りの始点位置Psからつづら折りの折返し点位置Prまでの範囲を積層テーブル21上に長尺シート91を積層載置させる積層範囲としている。そして、積層範囲の両端部からそれぞれ所定距離を超えた範囲を挟持ヘッド31の可動範囲Rhとしている。
【0046】
積層装置10は、積層範囲内の位置において、積層長方向に挟持ヘッド31を移動させる積層載置処理と、積層範囲を超えた位置において、挟持ヘッド31を反転移動させる終端処理と、を繰り返し行う。
【0047】
図5の左から1番目の図は、積層テーブル21上における積層長方向の略中央位置に挟持ヘッド31が配置された状態を示している。積層テーブル21上に積層された長尺シート91の右端は、押さえ部材25bで鉛直下方向に押さえ付けられている。
【0048】
図5の左から2番目の図は、矢印A31aの方向(すなわち、エアシャフト51aに近接する方向である左方向)に挟持ヘッド31を移動させた状態を示している。この図において、ヘッド位置P31は、軌跡R31に沿って図5の左から1番目の図に示す位置から左方向に移動している。なお、本実施形態では、積層装置10が電池製造装置1に組み込まれている。そのため、図5では図示していないが、図5の左から1番目の図と図5の左から2番目の図の間で電極材(例えば、図1に示す負極板92)が積層物94(すなわち、積層テーブル21上でつづら折りに積層された長尺シート91)の上に載置される。
【0049】
図5の左から3番目の図は、矢印A31bの方向(すなわち、つづら折りの始点位置Psから離間しながら下降移動する方向)に挟持ヘッド31を移動させた状態を示している。この図において、ヘッド位置P31は、軌跡R31に沿って図5の左から2番目の図に示す位置から左下方向に移動している。
【0050】
このとき、積層装置10が挟持ヘッド31をつづら折りの始点位置Psから離間させながら下降移動させる理由は、以下の通りである。すなわち、その理由は、挟持ヘッド31によって保持された長尺シート91に適度な張力を付与して、撓みの発生を抑制しながら、長尺シート91を積層物94の上面に押し当てることで、長尺シート91を積層物94の上面に隙間なく密着させるためである。
(【0051】以降は省略されています)

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