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公開番号2020188680
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201119
出願番号2020126149
出願日20200727
発明の名称鉄道車両用電力変換装置
出願人富士電機株式会社
代理人個人
主分類B60L 15/00 20060101AFI20201023BHJP(車両一般)
要約【課題】放熱フィンの冷却性能の低下を抑制しながら、異物衝突時の放熱フィンの変形を抑制することが可能な鉄道車両用電力変換装置を提供する。
【解決手段】この鉄道車両用電力変換装置100は、電力変換装置本体30と放熱フィン62とを備え、放熱フィン62は、進行方向の前方の端部62cに設けられ放熱フィン62の根元部62a側から放熱フィン62の先端部62b側に向かって進行方向の後方に延びるように直線状に傾斜する第1の傾斜面を含む傾斜部62dと、放熱フィン62の突出方向に沿って直線状に延びる端部分62eとを含み、放熱フィン62に対して進行方向の前方に配置され異物Tが飛来する方向である第2の傾斜面を含む空気取込部11cにおける第2の傾斜面に沿った方向と、傾斜部62dの第1の傾斜面の法線方向とのなす第1の角度が、第2の傾斜面に沿った方向と、端部分62eの平面の法線方向とのなす第2の角度よりも大きい。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
発熱部を含む電力変換装置本体と、
前記発熱部の熱を放出する放熱フィンと、を備え、
前記放熱フィンは、鉄道車両の進行方向の前方の端部に設けられ、前記放熱フィンの根元部側から前記放熱フィンの先端部側に向かって前記進行方向の後方に延びるように、直線状に傾斜する第1の傾斜面を含む傾斜部と、前記放熱フィンの突出方向に沿って直線状に延びる端部分とを含み、
前記放熱フィンに対して前記進行方向の前方に配置され、異物が飛来する方向である、第2の傾斜面を含む空気取込部における前記第2の傾斜面に沿った方向と、前記傾斜部の前記第1の傾斜面の法線方向とのなす第1の角度が、前記第2の傾斜面に沿った方向と、前記端部分の平面の法線方向とのなす第2の角度よりも大きい、鉄道車両用電力変換装置。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記傾斜部は、少なくとも前記放熱フィンの先端部近傍に設けられている、請求項1に記載の鉄道車両用電力変換装置。
【請求項3】
前記傾斜部は、前記放熱フィンの先端部から、前記放熱フィンの根元部よりも手前の位置まで設けられている、請求項2に記載の鉄道車両用電力変換装置。
【請求項4】
前記傾斜部では、前記空気取込部の前記進行方向に対する角度であり、かつ、前記第2の角度と等しい角度をθ1とし、前記傾斜部の前記進行方向と直交する方向に対する角度をθ2とした場合に、以下の式(1)を満たすように、角度θ2が形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄道車両用電力変換装置。
2×θ1<θ2 ・・・(1)
【請求項5】
前記放熱フィンは、枕木方向に突出する複数の放熱フィンを含み、
前記複数の放熱フィンの前記進行方向の前方の端部は、全体として、前記放熱フィンの根元部側から前記放熱フィンの先端部側に向かって前記進行方向の後方に延びるように傾斜している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の鉄道車両用電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、鉄道車両用電力変換装置に関し、特に、放熱フィンを備える鉄道車両用電力変換装置に関する。
続きを表示(約 9,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、放熱フィンを備える鉄道車両用電力変換装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、複数の半導体素子と、複数の半導体素子が一方側の面に配置される受熱部と、受熱部の他方側の面に配置されるとともに、複数の半導体素子から発生する熱を放出する放熱フィンとを備える鉄道車両用電力変換装置が開示されている。この鉄道車両用電力変換装置には、放熱フィンを覆うように、放熱フィンを飛び石などの異物から保護するためのカバーが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011−151924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載の鉄道車両用電力変換装置では、放熱フィンを覆うように、放熱フィンを飛び石などの異物から保護するためのカバーが設けられているため、放熱フィンに当たる走行風の流量が減少する。この結果、放熱フィンの冷却性能が低下するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、放熱フィンの冷却性能の低下を抑制しながら、異物衝突時の放熱フィンの変形を抑制することが可能な鉄道車両用電力変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による鉄道車両用電力変換装置では、発熱部を含む電力変換装置本体と、発熱部の熱を放出する放熱フィンと、を備え、放熱フィンは、鉄道車両の進行方向の前方の端部に設けられ、放熱フィンの根元部側から放熱フィンの先端部側に向かって進行方向の後方に延びるように、直線状に傾斜する第1の傾斜面を含む傾斜部と、放熱フィンの突出方向に沿って直線状に延びる端部分とを含み、放熱フィンに対して進行方向の前方に配置され、異物が飛来する方向である、第2の傾斜面を含む空気取込部における第2の傾斜面に沿った方向と、傾斜部の第1の傾斜面の法線方向とのなす第1の角度が、第2の傾斜面に沿った方向と、端部分の平面の法線方向とのなす第2の角度よりも大きい。
【0008】
この発明の一の局面による鉄道車両用電力変換装置では、上記のように、放熱フィンに、鉄道車両の進行方向の前方の端部において、放熱フィンの根元部側から放熱フィンの先端部側に向かって進行方向の後方に延びるように傾斜する傾斜部を設ける。これにより、飛び石などの異物が鉄道車両の進行方向に沿って飛来し、放熱フィンの前方端部に衝突する場合に、放熱フィンの前方端部が鉄道車両の進行方向に対して垂直になっている場合に比べて、放熱フィンの傾斜部により、異物と放熱フィンとの衝突角度を大きくすることができる。その結果、異物から放熱フィンに伝わる運動エネルギを小さくすることができるので、異物衝突時の放熱フィンの変形を抑制することができる。また、放熱フィンの変形を抑制するために、放熱フィンを覆うようにカバーなどを設ける必要がないので、放熱フィンに当たる走行風の流量が減少することもない。その結果、放熱フィンの冷却性能の低下を抑制することができる。これらの結果、放熱フィンの冷却性能の低下を抑制しながら、異物衝突時の放熱フィンの変形を抑制することができる。また、放熱フィンの傾斜形状を簡素な形状にすることができるので、放熱フィンにおいて傾斜部を容易に形成することができる。
【0009】
上記一の局面による鉄道車両用電力変換装置において、好ましくは、傾斜部は、少なくとも放熱フィンの先端部近傍に設けられている。ここで、放熱フィンに飛来する異物は、たとえば、鉄道車両の外形などに遮られることによって、放熱フィンの根元部との衝突が起こりにくい一方、先端部との衝突が起こりやすい。したがって、上記のように構成すれば、異物との衝突が起こりやすい放熱フィンの先端部近傍に傾斜部が設けられているので、異物衝突時の放熱フィンの変形を効果的に抑制することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、傾斜部は、放熱フィンの先端部から、放熱フィンの根元部よりも手前の位置まで設けられている。このように構成すれば、傾斜部が放熱フィンの先端部から放熱フィンの根元部まで設けられている場合に比べて、放熱フィンにおいて傾斜部を設ける範囲を小さくすることができる。その結果、傾斜部を設ける場合にも、放熱フィンの表面積が小さくなることを抑制することができるので、放熱フィンの冷却性能が低下することを抑制することができる。
【0011】
この場合、好ましくは、傾斜部では、空気取込部の進行方向に対する角度であり、かつ、第2の角度と等しい角度をθ1とし、傾斜部の進行方向と直交する方向に対する角度をθ2とした場合に、以下の式(1)を満たすように、角度θ2が形成されている。
2×θ1<θ2 ・・・(1)
【0012】
このように構成すれば、空気取込部の傾斜方向に沿って異物が飛来し、放熱フィンに衝突する場合にも、放熱フィンの前方端部が鉄道車両の進行方向に対して垂直になっている場合に比べて、放熱フィンの傾斜部により、異物と放熱フィンとの衝突角度を大きくすることができる。その結果、空気取込部の傾斜方向に沿って異物が飛来し、放熱フィンに衝突する場合にも、異物から放熱フィンに伝わる運動エネルギを小さくすることができるので、異物衝突時の放熱フィンの変形を確実に抑制することができる。
【0013】
上記一の局面による鉄道車両用電力変換装置において、好ましくは、放熱フィンは、枕木方向に突出する複数の放熱フィンを含み、複数の放熱フィンの進行方向の前方の端部は、全体として、放熱フィンの根元部側から放熱フィンの先端部側に向かって進行方向の後方に延びるように傾斜している。このように構成すれば、複数の放熱フィンの進行方向の前方の端部を、傾斜部として機能させることができるので、異物衝突時の放熱フィンの変形をより一層抑制することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、上記のように、放熱フィンの冷却性能の低下を抑制しながら、異物衝突時の放熱フィンの変形を抑制することが可能な鉄道車両用電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の一実施形態による編成状態の高速鉄道車両を示した模式的な側面図である。
一実施形態による高速鉄道車両を下方から見た模式的な斜視図である。
一実施形態による電力変換装置を下方から見た模式的な斜視図である。
一実施形態による電力変換装置を進行方向の前方から見た模式的な断面図である。
一実施形態による電力変換装置の放熱フィンを枕木方向から見た模式的な側面図である。
放熱フィンに対して異物が飛来する速度を説明するための図である。
異物が進行方向に沿って飛来する場合における異物と放熱フィンとの衝突を説明するための図である。
異物が空気取込部の傾斜方向に沿って飛来する場合における異物と放熱フィンとの衝突を説明するための図である。
一実施形態の第1参考例による電力変換装置の放熱フィンを枕木方向から見た模式的な側面図である。
一実施形態の第2参考例による電力変換装置の放熱フィンを枕木方向から見た模式的な側面図である。
一実施形態の第3参考例による電力変換装置の放熱フィンを枕木方向から見た模式的な側面図である。
一実施形態の第4参考例による電力変換装置の放熱フィンを下方から見た模式的な平面図である。
一実施形態の第4参考例による電力変換装置の放熱フィンを枕木方向から見た模式的な側面図である。
一実施形態の第5参考例による電力変換装置の放熱フィンを下方から見た模式的な平面図である。
一実施形態の第5参考例による電力変換装置の放熱フィンを枕木方向から見た模式的な側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
[一実施形態]
(高速鉄道車両の構成)
まず、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態による鉄道車両用電力変換装置100(以下、電力変換装置100と称する)が設置される高速鉄道車両10の構成について説明する。
【0018】
高速鉄道車両10は、複数の車両が編成された状態で、たとえば、180km/h以上で走行する高速鉄道車両である。高速鉄道車両10は、図1に示すように、交流電源としての架線1から供給される電力により走行するように構成されている。なお、本実施形態では、高速鉄道車両10が、進行方向(X方向)のうちX1方向に走行する場合について説明する。また、進行方向のうち高速鉄道車両10が進行するX1方向を進行方向の前方とし、前方とは反対のX2方向を進行方向の後方とする。また、高速鉄道車両10は、特許請求の範囲の「鉄道車両」の一例である。
【0019】
高速鉄道車両10は、図1および図2に示すように、車体11と、パンタグラフ12と、電力変換装置100と、誘導電動機および空調機器などの電気機器13とを備えている。
【0020】
図3に示すように、車体11の底部11aには、電力変換装置100を吊り下げた状態で取り付けるための、一対のレール11bが設けられている。これにより、電力変換装置100は、高速鉄道車両10の車体11の底部11aの下方(Z2方向)に取り付けられている。また、高速鉄道車両10の車体11の底部11aには、後述する放熱フィン62に対して進行方向の前方(X1方向)および進行方向の後方(X2方向)に、空気取込部11cが形成されている。
【0021】
パンタグラフ12は、図1に示すように、架線1から電力を受け取る役割を有する。電力変換装置100は、図示しない変圧器により変圧されたパンタグラフ12からの交流電圧を、所望の3相交流電圧および周波数に変換して電気機器13などに出力する役割を有する。
【0022】
(電力変換装置の構成)
次に、図2〜図5および図8を参照して、本発明の一実施形態による電力変換装置100の構成について説明する。
【0023】
電力変換装置100は、図3および図4に示すように、金属製の筐体20と、筐体20の内部に配置される電力変換装置本体30(図4参照)と、筐体20を車体11のレール11bに取り付けるための複数の取付部40とを含んでいる。
【0024】
筐体20は、3つの機器室20a、20bおよび20cに区分けされている。機器室20aは、筐体20の枕木方向(Y方向)の中央に位置している。機器室20bは、筐体20の枕木方向の一方側(Y2方向側)に位置している。機器室20cは、筐体20の枕木方向の他方側(Y1方向側)に位置している。
【0025】
電力変換装置本体30は、図4に示すように、機器室20aに配置される電力変換ユニット31と、機器室20bに配置される制御部32と、機器室20cに配置される電気機器群33とを含んでいる。
【0026】
電力変換ユニット31は、パンタグラフ12(図1参照)からの交流電圧を、所望の3相交流電圧および周波数に変換する機能を有する。電力変換ユニット31は、5つの半導体スイッチング素子群31a〜31eを含んでいる。半導体スイッチング素子群31a〜31eは、枕木方向(Y方向)にこの順に並んで配置されている。半導体スイッチング素子群31a〜31eは、コンバータ用の半導体スイッチング素子群およびインバータ用の半導体スイッチング素子群である。スイッチングの際には、半導体スイッチング素子群31a〜31eが発熱する。半導体スイッチング素子群31a〜31eは、特許請求の範囲の「発熱部」の一例である。
【0027】
また、電力変換ユニット31の下方(Z2方向)には、図4に示すように、半導体スイッチング素子群31a〜31eの熱を放出する冷却部60が設けられている。冷却部60は、受熱部61と、複数の放熱フィン62とを含んでいる。
【0028】
受熱部61は、板状形状を有している。受熱部61は、一方側(上側(Z1方向側))の面61aに半導体スイッチング素子31a〜31eが配置されている。また、受熱部61は、他方側(下側(Z2方向側))の面61bに、複数の放熱フィン62が配置されている。受熱部61は、半導体スイッチング素子31a〜31eの熱を、複数の放熱フィン62に伝えるように構成されている。
【0029】
複数の放熱フィン62は、図2および図3に示すように、筐体20の下部において、外部に露出するように構成されている。これにより、複数の放熱フィン62は、高速鉄道車両10の走行時に、高速鉄道車両10の走行により生じる走行風が各放熱フィン62の周りを通過するように構成されている。複数の放熱フィン62は、走行風により冷却されることにより、受熱部61を介して伝えられた半導体スイッチング素子31a〜31eの熱を放出するように構成されている。また、複数の放熱フィン62は、図3および図4に示すように、枕木方向(Y方向)に一定のピッチで並ぶように配列されている。各放熱フィン62の構成は同様であるので、以下では、1つの放熱フィン62を例に放熱フィン62の構成を説明する。
【0030】
放熱フィン62は、板状形状を有している。また、放熱フィン62は、受熱部61の他方側の面61bから、下方(Z2方向)に突出するように形成されている。また、放熱フィン62は、進行方向(X方向)に沿って延びるように形成されている。
【0031】
また、放熱フィン62は、図5に示すように、受熱部61の他方側の面61bに接続される根元部62aと、根元部62aとは反対側に配置される先端部62bと、進行方向の前方(X1方向)の端部62cと、進行方向の後方(X2方向)の端部62fとを有している。
【0032】
ここで、本実施形態では、放熱フィン62は、進行方向の前方(X1方向)の端部62cに設けられ、放熱フィン62の根元部62a側(受熱部61側)から放熱フィン62の先端部62b側(受熱部61とは反対側)に向かって進行方向の後方(X2方向)に延びるように傾斜する傾斜部62dを含んでいる。
【0033】
本実施形態では、傾斜部62dは、放熱フィン62の先端部62bから、放熱フィン62の根元部62aよりも手前の位置まで設けられている。具体的には、放熱フィン62の突出方向(本実施形態では、Z方向)における傾斜部62dの長さL1は、放熱フィン62の突出方向における放熱フィン62の先端部62bから放熱フィン62の根元部62aまでの長さL2よりも小さい。より具体的には、放熱フィン62の突出方向における傾斜部62dの長さL1は、放熱フィン62の突出方向における放熱フィン62の先端部62bから放熱フィン62の根元部62aまでの長さL2の約1/10以上約1/2以下である。
【0034】
また、本実施形態では、傾斜部62dは、放熱フィン62の根元部62a側から放熱フィン62の先端部62b側に向かって進行方向の後方(X2方向)に延びるように、直線状に傾斜している。つまり、傾斜部62dは、一定の傾斜方向および傾斜角度を有するように、直線状に形成されている。
【0035】
本実施形態では、図8に示すように、傾斜部62dでは、高速鉄道車両10の車体11の底部11aに形成された空気取込部11cの進行方向(X方向)に対する角度をθ1とし、傾斜部62dの進行方向と直交する方向(Z方向)に対する角度をθ2とした場合に、以下の式(2)を満たすように、角度θ2が形成されている。
2×θ1<θ2 ・・・(2)
【0036】
また、放熱フィン62は、進行方向の前方(X1方向)の端部62cに設けられ、根元部62aから傾斜部62dまで延びるように形成される端部分62eを含んでいる。端部分62eは、放熱フィン62の突出方向(Z方向)に沿って延びるように形成されている。また、放熱フィン62では、先端部62bは、進行方向(X方向)に沿って延びるように形成されている。
【0037】
なお、放熱フィン62は、放熱フィン62の突出方向と直交する方向(Y方向)から見て、線対称になるように形成されている。このため、放熱フィン62は、進行方向の後方(X2方向)の端部62fにも、傾斜部62gおよび端部分62hを含んでいる。進行方向の後方の傾斜部62gおよび端部分62hの構成は、高速鉄道車両10が進行方向(X方向)のうちX2方向に走行するとし、高速鉄道車両10が進行するX2方向を進行方向の前方とし、前方とは反対のX1方向を進行方向の後方とすれば、上記した進行方向の前方の傾斜部62dおよび端部分62eの構成と同様である。
【0038】
制御部32は、図4に示すように、電力変換ユニット31の半導体スイッチング素子群31a〜31eのスイッチングなどを行うことにより電力変換ユニット31の制御を行う機能を有している。電気機器群33は、電力変換ユニット31における電圧を所定の大きさに制限するための機器などから構成されている。
【0039】
(異物が進行方向に沿って飛来する場合)
次に、図6および図7を参照して、飛び石などの異物Tが進行方向に沿って飛来し、放熱フィン62の傾斜部62dに衝突する場合について説明する。
【0040】
図6に示すように、高速鉄道車両10側から見た異物Tが飛来する速度Vは、地上側から見た異物Tが飛来する速度V0と、高速鉄道車両10の走行速度V1とを合成した速度になる。また、高速鉄道車両10側から見た異物Tが飛来する速度Vは、進行方向(X方向)の速度Vxと、上下方向(Z方向)の速度Vzに分解することができる。
【0041】
一般的に、地上側から見た異物Tの速度V0に対して、高速鉄道車両10の速度V1は極めて大きい。このため、異物Tが飛来する速度Vのうちの上下方向(Z方向)の速度Vzは、異物Tが飛来する速度Vのうちの進行方向(X方向)の速度Vxに対して極めて小さい。この場合、異物Tは、ほぼ進行方向に沿って飛来すると考えられる。
【0042】
図7に示すように、異物Tが進行方向に沿って飛来し、放熱フィン62の傾斜部62dに衝突する場合には、異物Tと放熱フィン62の傾斜部62dとの衝突角度θ3は、以下の式(3)により表すことができる。
θ3=90+θ2 ・・・(3)
【0043】
つまり、異物Tと放熱フィン62の傾斜部62dとの衝突角度θ3は、90度よりも大きくなる。ここで、異物Tから放熱フィン62に伝わる運動エネルギが最大になるのは、異物Tと放熱フィン62との衝突角度θ3が90度になる場合である。したがって、本実施形態では、放熱フィン62に傾斜部62dを設けることによって、異物Tと放熱フィン62の傾斜部62dとの衝突角度θ3を90度よりも大きくすることができるので、異物Tから放熱フィン62に伝わる運動エネルギを小さくすることが可能である。この結果、異物衝突時の放熱フィン62の変形を抑制することが可能である。
【0044】
(異物が空気取込部の傾斜方向に沿って飛来する場合)
次に、図8を参照して、異物Tが空気取込部11cの傾斜方向に沿って飛来し、放熱フィン62の傾斜部62dに衝突する場合について説明する。
【0045】
図8に示すように、放熱フィン62に対して進行方向の前方(X1方向)に空気取込部11cが設けられている場合には、空気取込部11cの傾斜方向に沿って走行風が流れる。異物Tが走行風により運ばれると仮定すると、異物Tは、空気取込部11cの傾斜方向に沿って飛来すると考えられる。
【0046】
この場合、異物Tと放熱フィン62の傾斜部62dとの衝突角度θ3は、以下の式(4)により表すことができる。
θ3=90−θ1+θ2 ・・・(4)
【0047】
また、異物Tと放熱フィン62の端部分62e(進行方向と直交する方向に沿って延びる部分)との衝突角度θ4は、以下の式(5)により表すことができる。
θ4=90−θ1 ・・・(5)
【0048】
この場合、傾斜部62dの角度θ2が以下の式(6)を満たす範囲では、衝突角度θ3は、衝突角度θ4よりも90度に近い角度になる(90度との差の絶対値が小さくなる)。
0<θ2≦2×θ1 ・・・(6)
【0049】
したがって、衝突角度θ4よりも、衝突角度θ3の方を、90度から遠い角度にする(90度との差の絶対値を大きくする)ためには、角度θ2を以下の式(7)を満たすようにすればよい。
2×θ1<θ2 ・・・(7)
【0050】
この式(7)は、上記した式(2)と同様の式である。そして、上記のように、傾斜部62dは、式(2)を満たすように、角度θ2が形成されている。したがって、本実施形態では、異物Tと放熱フィン62の傾斜部62dとの衝突角度θ3を、異物Tと放熱フィン62の端部分62eとの衝突角度θ4よりも、90度から遠い角度にすることができる。この結果、異物Tと放熱フィン62の端部分62eとの衝突時に異物Tから放熱フィン62に伝わる運動エネルギよりも、異物Tと放熱フィン62の傾斜部62dとの衝突時に異物Tから放熱フィン62に伝わる運動エネルギを小さくすることが可能である。この結果、異物衝突時の放熱フィン62の変形を抑制することが可能である。
(【0051】以降は省略されています)

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