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公開番号2020188672
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201119
出願番号2019231163
出願日20191223
発明の名称サージ電力の効率的なエネルギー分配のためのシステム及び方法
出願人廣達電腦股ふん有限公司,Quanta Computer Inc.
代理人個人,個人
主分類H02J 7/00 20060101AFI20201023BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】サージ電力の効率的なエネルギー分配のためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】接続された負荷に追加の電力を供給するコンピュータシステム100は、電源ユニット(PSU)110と、電源ユニットに接続されたエネルギーストレージユニット140と、電源ユニットに接続された入力を有するスイッチと、接続されたシステム負荷120に電力を供給する、スイッチの出力及びエネルギーストレージユニットに接続された電力出力と、スイッチを制御し、エネルギーストレージユニットに接続された充電回路を有効及び無効にするように動作するコントローラ150と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
接続された負荷に追加の電力を供給するシステムであって、
電源ユニットと、
前記電源ユニットに接続されたエネルギーストレージユニットと、
前記電源ユニットに接続された入力を有するスイッチと、
前記接続された負荷に電力を供給する電力出力であって、前記スイッチの出力及び前記エネルギーストレージユニットに接続された電力出力と、
前記スイッチを制御し、前記エネルギーストレージユニットに接続された充電回路を有効及び無効にするように動作するコントローラと、
を備えることを特徴とするシステム。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記コントローラは、前記スイッチがオンになる充電期間と、ブースト期間と、を提供するように動作し、前記ブースト期間の間、前記スイッチは、前記スイッチがオンの場合に、電力を前記負荷に供給するために前記電源ユニットと前記エネルギーストレージユニットとを接続し、前記スイッチがオフの場合に、電力を前記負荷に供給するために前記エネルギーストレージユニットに接続するように、パルス幅変調信号を介して制御されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記充電回路は、
前記電源ユニットと前記エネルギーストレージユニットとの間に接続されたシャント抵抗器と、
前記エネルギーストレージユニットと前記電力出力との間に接続されたバックコンバータ回路と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記シャント抵抗器を流れる電流を決定するように動作することを特徴とする請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記電源ユニットは、前記電源ユニットの最大電流未満の電流に設定されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
コンピュータシステムにおいて、電力ブーストを負荷に供給する方法であって、
充電期間において、電源ユニットを介して、電力を前記負荷に供給する工程と、
前記充電期間において、前記電源ユニットを介して、エネルギーストレージユニットを充電する工程と、
スイッチを制御して、前記エネルギーストレージユニットと前記負荷との接続を有効及び無効にする工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
前記ブースト期間の間、前記スイッチは、前記スイッチがオンの場合に、電力を前記負荷に供給するために前記電源ユニットと前記エネルギーストレージユニットとを接続し、前記スイッチがオフの場合に、電力を前記負荷に供給するために前記エネルギーストレージユニットに接続するように、パルス幅変調信号を介して前記スイッチを切り替えることによって制御されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記電源ユニットと前記エネルギーストレージユニットとの間にシャント抵抗器が接続されており、前記エネルギーストレージユニットと電力出力との間にバックコンバータ回路が接続されていることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記電源ユニットは、前記電源ユニットの最大電流未満の電流に設定されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
電力ブーストをシステム負荷に供給する回路であって、
電源ユニットと、
前記電源ユニットに接続されたシャント抵抗器と、
前記シャント抵抗器を介して前記電源ユニットに接続されたエネルギーストレージユニットであって、前記電源ユニットによって充電されるエネルギーストレージユニットと、
前記電源ユニットに接続された入力を有するスイッチと、
電力を前記システム負荷に供給する電力出力であって、前記スイッチの出力と前記エネルギーストレージユニットとに接続された電力出力と、
前記エネルギーストレージユニットと前記電力出力との間に接続されたバックコンバータであって、前記エネルギーストレージユニットから前記電力出力への蓄積された電力の放電を可能にするバックコンバータと、
前記スイッチをオンにして電力を前記電力出力に供給する充電期間と、ブースト期間と、を提供するように動作するコントローラであって、前記ブースト期間の間、前記スイッチは、前記スイッチがオンの場合に、電力を前記システム負荷に供給するために前記電源ユニットと前記エネルギーストレージユニットとを接続し、前記スイッチがオフの場合に、電力を前記システム負荷に供給するために前記エネルギーストレージユニットに接続するように、パルス幅変調信号を介して制御される、コントローラと、
を備えることを特徴とする回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、コンピューティングデバイス用の電力システムに関する。より具体的には、本発明の態様は、プロセッサ等のコンポーネントのパフォーマンスを高めるためにエネルギーストレージユニットを放電することを可能にするシステムに関する。
続きを表示(約 12,000 文字)【背景技術】
【0002】
現在のアプリケーションサーバは、処理デバイス(例えば、CPU)及び専用プロセッサ(例えば、グラフィックス処理ユニット(GPU))を中心としている。サーバは、複数のCPU及びGPUチップを有する。このようなサーバの処理能力は、汎用プロセッサ又は専用プロセッサの数と計算能力とに依存する。プロセッサの速度及び性能が向上するにつれて、より多くの電力の需要も増加する。
【0003】
通常に、CPU及びGPUチップは、処理速度及び能力が増加するにつれて、より多くの電力を必要とする。よって、供給される電力が大きくなると、このようなチップのパフォーマンスも高くなる。このようなチップは、最大のパフォーマンスを得るためにピーク電力モードを有するように設計されている。このようなチップでは、ピーク電力モードでない場合、パフォーマンスが低下する場合がある。より低い電力が供給されると、システムの電力バジェット(power budget)を節約することができる。通常、電力バジェットは、システム内の全てのコンポーネントに必要な電力を計算することによって決定される。これにより、システムに適したPSUを選択することができる。通常、電力バジェットは、システムのピーク電力ではなく、システムの最大電力に基づいている。よって、選択された電源ユニット(PSU)は、低いパフォーマンスの代償を強いられることが多い。しかし、設計者は、最大パフォーマンスが要求される場合に、より高い電力のPSUを設けて、このようなチップへのピークパワーオン要求(peak power on request)をサポートしてもよい。このような高電力のPSUは、より高価であり、マザーボード上により多くの設置スペース(footprint space)を必要とする。さらに、ピーク処理能力を必要としない期間には、高電力が不要な場合がある。このような場合、高電力のPSUは、十分に活用されていない。
【0004】
これにより、より高いパフォーマンスを提供するために、プロセッサチップに電力サージ(surge)を提供するシステムが必要である。さらに、PSUの電力バジェットを節約しながら、プロセッサチップにより大きな電力を供給することができるシステムが必要である。また、パワーブースト(power boost)のためにエネルギーストレージユニット内で小さなキャパシタを使用可能なシステムも必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、サージ電力の効率的なエネルギー分配のためのシステム及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示される一例は、接続された負荷に追加の電力を供給するシステムである。システムは、電源ユニット(PSU)と、PSUに接続されたエネルギーストレージユニットと、を含む。スイッチは、PSUに接続された入力を有する。電力出力は、接続された負荷に電力を供給する。電力出力は、スイッチの出力とエネルギーストレージユニットとに接続されている。コントローラは、スイッチを制御し、エネルギーストレージユニットに接続された充電回路を有効又は無効にするように動作する。
【0007】
開示される他の例は、コンピュータシステム内の負荷に電力ブーストを供給する方法である。充電期間中、PSUを介して負荷に電力が供給される。エネルギーストレージユニットは、充電期間において、PSUを介して充電される。スイッチは、エネルギーストレージユニットの負荷への接続を有効又は無効にするように制御される。
【0008】
開示される他の例は、システム負荷に電力ブーストを供給する回路である。回路は、PSUと、PSUに接続されたシャント抵抗と、を含む。回路は、シャント抵抗を介してPSUに接続されたエネルギーストレージユニットを含む。エネルギーストレージユニットは、PSUによって充電される。スイッチは、PSUに接続された入力を有する。電力出力は、電力をシステム負荷に供給する。電力出力は、スイッチの出力とエネルギーストレージユニットとに接続されている。バックコンバータは、エネルギーストレージユニットと電力出力との間に接続されている。バックコンバータは、エネルギーストレージユニットから電力出力へのストレージ電力の放電を可能にする。コントローラは、スイッチをオンにして電力を電力出力に供給する充電期間を提供するように動作する。コントローラは、パルス幅変調信号を介してスイッチが制御されるブースト期間を提供するように動作する。ブースト期間中、パルス幅変調信号は、スイッチがオンの場合に電源をエネルギーストレージユニットに接続して電力を負荷に供給し、スイッチがオフの場合にエネルギーストレージユニットを用いて電力を負荷に供給する。
【0009】
上記の概要は、本発明のあらゆる実施形態又はあらゆる態様を表すことを意図していない。むしろ、上記の概要は、本明細書に記載されたいくつかの新規な態様及び特徴の例を単に提供するに過ぎない。上記の特徴及び利点と他の特徴及び利点とは、添付の図面及び特許請求の範囲と併せて、本発明を実施するための代表的な実施形態及びモードの以下の詳細な説明から容易に明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0010】
本発明のシステムは、周期的な電力ブーストを供給して、コンポーネントのパフォーマンスを最大にする。本システムは、パルス幅変調(PWM)信号を用いてスイッチを制御して、エネルギーストレージユニットからの電力を周期的に増加させて、PSU単独で供給される最大電力よりも大きい電力をコンポーネントに供給する。他の期間において、システムは、エネルギーストレージユニットの充電を可能にする。本システムは、システム負荷に対するPSUのパフォーマンスを維持しながら、PSUの電力バジェットの節約を可能にする。また、PSUユーテリティ(utility)は、軽負荷期間(light load period)で維持される。
【0011】
本開示は、添付の図面を参照して、例示的な実施形態の以下の説明からより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
コンポーネント(例えば、プロセッサ等)に電力サージを供給する電力ブーストシステムのブロック図である。
キャパシタが充電されている場合のコンポーネントへの電力の流れを示す図1のシステムのブロック図である。
キャパシタがフル充電されている場合に、パフォーマンスを最大化するためのコンポーネントへの電力の流れを示す図1のシステムのブロック図である。
図1のコンポーネント用の制御信号と、システム負荷への電力出力信号と、のタイミング図である。
図1のコンポーネント用の制御信号と、システム負荷への電力出力信号と、のタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、様々な変更及び代替形態を受け入れることができる。いくつかの代表的な実施形態は、例として図面に示されており、本明細書で詳細に説明される。しかし、本発明は、開示された特定の形態に限定されることを意図していないことを理解されたい。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨及び範囲に含まれる全ての変更、均等物及び代替物を包含する。
【0014】
本発明は、多くの異なる形態で具体化することができる。代表的な実施形態を図面に示し、本明細書で詳細に説明する。本開示は、本発明の原理の一例又は例示であり、本発明の広い態様を、図示した実施形態に限定することを意図していない。その範囲において、例えば、要約、概要及び詳細な説明に開示されているが、特許請求の範囲に明示的に記載されていない要素及び限定は、単独で又は集合的に、黙示、推論又は他の方法によって特許請求の範囲に組み込まれてはならない。本発明を詳細に説明する目的のために、特に否定しない限り、単数形は複数形を含み、その逆もまた同様である。「含む」という用語は、「制限なしに含む」ことを意味している。さらに、例えば、「約」、「殆ど」、「実質的に」、「およそ」等の近似語は、本明細書では、例えば、「〜に」、「〜に近い」、「大体」、「〜の3〜5%の範囲内」、「許容される製造公差内」、又は、これらの任意の論理的組み合わせを意味するものとして用いることができる。
【0015】
本発明は、周期的な電力ブーストを供給して、コンポーネント(例えば、プロセッサ等)のパフォーマンスを最大化するシステムである。開示されたシステムは、パルス幅変調(PWM)信号を用いてスイッチ(例えば、MOSFET等)を制御して、エネルギーストレージユニットからの電力を周期的に追加して、PSU単独で供給される最大電力よりも大きい電力をコンポーネントに供給する。他の期間において、システムは、エネルギーストレージユニットの充電を可能にする。このシステムは、システム負荷に対するPSUのパフォーマンスを維持しながら、PSUの電力バジェットの節約を可能にする。また、PSUユーテリティ(utility)は、軽負荷期間(light load period)で維持される。
【0016】
図1は、周期的に大きい電力を生成する能力を有する例示的なコンピュータシステム100のブロック図である。コンピュータシステム100は、電力をコンポーネント(例えば、システム負荷120)に供給するPSU110を含む。システム負荷120は、コンポーネント(例えば、中央処理ユニット(CPU))又は専用プロセッサ(例えば、グラフィックス処理ユニット(GPU))とすることができる。システム負荷120は、システム負荷120に供給される電力に応じて、異なるパフォーマンスレベルで動作することができる。例えば、システム負荷120がGPUである場合に、より高い電力レベルが供給されると、GPUは、より高速な処理を可能にする。
【0017】
コンピュータシステム100は、ブースト回路130を含む。ブースト回路130は、PSU110の出力に接続されたシャント抵抗器132を含む。シャント抵抗器132は、ブーストコンバータ134及びホットスワップMOSFET136の入力に接続されている。ブーストコンバータ134は、エネルギーストレージユニット140に接続されている。この例において、エネルギーストレージユニット140は、システム負荷120に電力を供給するのに十分な電力を蓄積可能な1つ以上のキャパシタを含む。エネルギーストレージユニット140は、ダイオード144の一端に接続されたバックコンバータ142に接続されている。コントローラ150は、シャント抵抗器132からの電流を検知し、制御信号をブーストコンバータ134と、ホットスワップMOSFET136の制御入力と、に提供する。シャント抵抗器132の電流は、PSU110の出力電力が最大電力に達したかどうかを判別するために測定される。以下に説明するように、エネルギーストレージユニット140の充電サイクル(charging cycle)が完了すると、PSU110が最大電力に達し、ブーストサイクル(boost cycle)を開始することができる。
【0018】
ブースト回路130は、PSU110に接続された入力152と、システム負荷120に接続された出力154と、を含む。ダイオード144の他端は、出力154に接続されており、エネルギーストレージユニット140からの追加のブースト電力を供給する。MOSFET136の出力は、出力154に接続されている。以下に説明するように、ブースト回路130は、PSU110からのエネルギー出力を増加させることなく、システム負荷120への電力を周期的にブーストして、パフォーマンスを向上させることができる。
【0019】
図2は、システム負荷120がPSU110の最大電流出力未満を要求する場合の図1のシステム100を示す図である。この充電状態では、システム負荷120が必要とする電流と、エネルギーストレージユニット140に充電される電流と、の組み合わせは、PSU110からの最大電流出力よりも小さい。エネルギーストレージユニット140のキャパシタはフル充電に達し、次のピーク電流イベントが発生するまで維持される。
【0020】
点線200で示すように、PSU110からの追加のエネルギーを用いて、エネルギーストレージユニット140のキャパシタを充電することができる。PSU110の出力の一部は、エネルギーストレージユニット140を充電するために、シャント抵抗器132を介してブーストコンバータ134に送られる。コントローラ150は、エネルギーストレージユニット140が充電されていない場合に、ブーストコンバータ134の出力を有効(enable)にする。コントローラ150は、システムの電力需要に基づいて、PSU110と連携して、ブーストコンバータ134の出力を調整することができる。例えば、PSU110の最大電力は800Wであり、エネルギーストレージ充電回路の最大電力は100Wである。システム負荷が400Wの場合、エネルギーストレージ回路は、100Wのフル充電まで充電して停止することができる。このとき、PSU110は500Wを供給する。システム負荷が750Wの場合、エネルギーストレージ回路は、このときからフル充電されるまで、最大50Wまで充電される。PSU110は、このときに800Wを供給することができ、PSU110が800Wを超える電力を供給すると、コントローラは、エネルギーストレージ回路の充電を停止し、エネルギーストレージ回路が蓄積した電力をシステム電力として利用する。ブーストコンバータ134は、有効にされると、エネルギーストレージユニット140のキャパシタを充電するための電力を供給する。このモードにおいて、バックコンバータ142がコントローラ150によってオフに切り替えられ、これにより、電力をダイオード144に供給しない。よって、追加の電力は、エネルギーストレージユニット140から出力154に供給されない。
【0021】
コントローラ150は、充電状態の期間にMOSFET136をオンにする。よって、PSU110によって供給された電力は、点線202で示すように、MOSFET136の1つの入力に送られる。MOSFET136がオンになるので、電力は、MOSFET136の他の入力を介して出力154に送られ、点線204で示すようにシステム負荷120に送られる。
【0022】
図3は、システム負荷120が、PSU110によって通常供給されるよりも多くの電力を必要とする場合の図1のシステム100を示す図である。このモードでは、システム負荷120に必要な電流は、PSU110の最大電流よりも大きい。これは、システム負荷120の最大パフォーマンスがPSU110の最大電流よりも大きい必要がある場合に発生する可能性がある。この場合、ブースト回路130は無効(disable)になり、バックコンバータ142は、システム負荷120に供給されるピーク電力として放電されるエネルギーストレージユニット140のキャパシタの出力を接続する。エネルギーストレージユニット140からの電力の流れは、点線300で示されている。これにより、コントローラ150は、パルス幅変調信号を供給してMOSFET136をオン及びオフすることによって、MOSFET136を介してPSU110をホットスワップする。よって、PSU110は、MOSFET136がオンの間、一定のレベルでシステム負荷120に電力を供給する。MOSFET136がオンの場合、PSU110からの電力は、点線302で示すようにMOSFET136の入力に流れ、点線304で示すようにMOSFET136の出力から出力154に流れる。これにより、最大電力よりも大きい電力がシステム負荷120に供給される。MOSFET136がオフになると、PSU110は、出力154から切断される。よって、点線300で示すように、エネルギーストレージユニット140のみがシステム負荷120に電力供給する。これにより、MOSFET136がオフの間、電力は、最大出力から低下する。
【0023】
エネルギーストレージユニット140からのブーストは、キャパシタが放電されるまで継続する。これが発生すると、システム100は、図2に示す充電モードに戻る。上述したように、充電モードでのシステム負荷電流及び充電電流は、PSU110からの最大電流よりも小さい。よって、PSU110は、エネルギーストレージユニット140を充電する。これは、次のピーク電流イベントが発生するまで維持される。
【0024】
図4A及び図4Bは、電力ブースト及び充電サイクル中の図1〜図3に示すコンポーネントの信号の電圧図である。図2に関連して上述したように、充電モード中、システム負荷120は、PSU110のみによって給電される。図3に示すように、電力ブーストモード中、システム負荷120は、エネルギーストレージユニット140単独によって、及び、エネルギーストレージユニット140とPSU110との組み合わせによって、交互に給電される。図4A及び図4Bは、PSU110の最大電流を示す第1水平点線400を含む。第2水平点線402は、PSU110の最大電流の90%を示している。第3水平点線404は、PSU110の最大電流の110%を示している。第4水平点線406は、PSU110の最大電流の120%を示している。トレース410は、システム負荷120に供給される電力の出力を示している。ブーストモード期間である第1期間412の間、システム負荷120に供給される電力は、PSU110の最大電流の110%までブーストされる。次に、充電モードの期間である第2期間414の間、電力は、PSU110の最大電流の90%まで減少する。よって、総サイクル期間416は、ブースト期間412(第1期間)及び充電期間414(第2期間)である。
【0025】
トレース410から分かるように、充電期間414中に供給される電力は、最大電流の90%未満である。エネルギーストレージユニット140によって供給される追加の電力によって、ブースト期間412の間、システム負荷120への電力信号は、MOSFET136がオフの場合のPSU110の最大電流の90%と、MOSFET136がオンの場合のPSU110の最大電流の110%と、の間で交互になる。トレース410の鋸歯状の信号形状は、エネルギーストレージユニット140からの周期的なブーストによるものである。よって、MOSFET136がオンの間、PSU110及びエネルギーストレージユニット140の両方が電力を供給する。よって、電力は、レベル404まで増加し、電流は、PSU110の最大電流の110%である。この時点で、MOSFET136はオフにされ、これにより、PSU110を遮断する。したがって、電力は、エネルギーストレージユニット140のみによって供給される。よって、電力レベルは、電流がPUS110の最大電流の90%であるレベル402に達するまで低下する。この時点で、MOSFET136は再びオンになる。
【0026】
コントローラ150からMOSFET136への制御信号は、トレース420として示されている。トレース420は、充電期間414全体を通じてオンであり、これにより、PSU110からの電力は、図2に示すように、MOSFET136を介してシステム負荷120に直接供給される。ブースト期間412の間、トレース420は、コントローラ150によって生成されたパルス幅変調制御信号422に従って、オンとオフとの間で切り替え(toggled)られる。この場合、図3に示すように、MOSFET136がオンの場合、PSU110及びエネルギーストレージユニット140は、電力をシステム負荷120に供給し、MOSFET136がオフの場合、エネルギーストレージユニット140は、単独で電力をシステム負荷120に供給する。
【0027】
トレース430は、エネルギーストレージユニット140からの出力電力を示している。充電期間414の間、バックコンバータ142が非活性化されているので出力電力が0であり、これにより、エネルギーストレージユニット140は、電力出力154に接続されていない。ブースト期間412の間、電力出力は、この例において、ピーク電流の110%での低点とピーク電流の90%での高点との間で振動する。ピーク電流は、調整されてもよい。
【0028】
トレース440は、システム入力電圧を示している。充電期間414の間、公称電圧入力は、高レベルである。ブースト期間412の間、電圧入力は、低電圧と別のレベルとの間で振動する。これは、PSU110からのシステム入力経路が非常に小さい定抵抗(constant resistance)(Power Plane + MOSFET Rds(on))を有するためであり、システム電流Iが増加すると、電圧降下(voltage drop)=I×Rとなる。
【0029】
トレース450は、エネルギーストレージユニット140からのキャパシタの放電を示している。充電期間414の間、キャパシタは充電されており、よって、放電レベルは0で開始し、レベルがフル充電に達するまで指数関数的に増加する。ブースト期間412が発生すると、キャパシタは、電荷がなくなるまで線形で放電を開始する。
【0030】
電力出力Wは、W=1/2×C×V

として示され、式中、Cは、エネルギーストレージユニット140のキャパシタのキャパシタンスであり、Vは、エネルギーストレージユニット140への入力電圧である。例示的なシステム100の利点は、入力電圧の増加によって、エネルギーストレージユニット140によって蓄積される指数関数的に大きなエネルギーが生じることである。例えば、入力電圧が12Vから48Vにブーストされた場合、約16倍のエネルギーが同じキャパシタンスの入力キャパシタに蓄積される。システム負荷(例えば、CPU又はGPU)が、CPU又はGPUへの電力を増加させることでアクティブにされるターボモード(turbo mode)で動作する場合、入力キャパシタは、同じ制限された電源からより多くのエネルギーを供給することができる。よって、システム100は、短時間でより多くの追加の電流を供給して、CPU又はGPUがその時間内にターボモードで動作するのを可能にする。
【0031】
例えば、PSU110の電力が800Wであり、PSU110の出力電圧が12.2Vであり、システム公称入力電圧が12Vである場合、PSUの電力の110%は、800×110%=880Wである。よって、PSUの電力の90%は、720Wである。この例では、システムのピーク電力は1000Wであり、システムのピーク電流時間t=2msである。システムのピーク電流及びタイミングは、通常、システム負荷(例えば、CPU/GPU等)によって定義される。よって、CPU及びGPUが異なると、ピーク電流及びタイミングも異なる。
【0032】
この例において、MOSFET136に供給されるPWM制御信号のデューティサイクル(duty cycle)は、20%がオンであり、80%がオフである。よって、エネルギーストレージユニット140は、MOSFET136がオンになると120Wを供給する必要があり、MOSFET136がオフになると280Wの電力を供給する必要がある。この例におけるエネルギーストレージユニット140の平均電力は、200Wである。PSU110の平均電力は、800Wである。ブーストコンバータ134は、入力電圧を48Vにブーストして、エネルギーストレージユニット140のキャパシタを充電するために使用される。
【0033】
エネルギーストレージユニット140に必要なキャパシタンスを決定するプロセスは、以下の通りである。
Energy=Power×holdup_time/1000
Vcap_capacitance=1000×2×Energy/(Vcap

−Vout


よって、この例では、少なくとも0.37mFのキャパシタンスが必要である。
【0034】
比較すると、上記のMOSFETが用いられない場合、エネルギーストレージユニットは、単独で1000Wの放電電力を処理する必要がある。これは、少なくとも1.85mFの非常に大きいキャパシタを必要とする。よって、MOSFET136を用いた上記のブースト回路は、同じ電力ブーストを供給するために、5倍のキャパシタンスを節約することができる。
【0035】
本願で使用される「コンポーネント」、「モジュール」、「システム」等の用語は、一般に、コンピュータ関連エンティティ、即ち、ハードウェア(例えば、回路)、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、又は、1つ以上の特定の機能を有する操作可能な機器に関連するエンティティの何れかを指す。例えば、コンポーネントは、プロセッサ(例えば、デジタル信号プロセッサ等)で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、プログラム、及び/又は、コンピュータとすることができるが、これらに限定されない。例として、コントローラで実行されるアプリケーション及びコントローラの両方がコンポーネントとなることができる。1つ以上のコンポーネントがプロセス及び/又は実行スレッドに存在してもよく、コンポーネントが1つのコンピュータ上に位置してもよく、及び/又は、2つ以上のコンピュータ間に分布してもよい。さらに、「デバイス」は、特別に設計されたハードウェア、ハードウェアが特定の機能を実行するのを可能にするソフトウェアの実行によって特殊化された汎用ハードウェア、コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェア、又は、これらの組み合わせの形態をとることができる。
【0036】
本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態を説明することを目的としており、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用されているように、「一」、「1つの」、「この」という単数形は、文脈が他のことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図されている。さらに、「含む」、「有する」やこれらの変化形が、詳細な説明及び/又は特許請求の範囲に用いられており、このような用語の意味は、「備える」という用語と同様に包括的であることを意図している。
【0037】
特に定義されない限り、本明細書で使用される用語(技術用語及び科学用語を含む)は、当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書において定義されるような用語は、関連技術の文脈におけるこれらの意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、本明細書において明示的に定義されない限り、理想化された意味又は過度に形式的な意味で解釈されない。
【0038】
本発明の様々な実施形態が説明されているが、これらは、単なる例示であって、これらに限定されないことを理解されたい。本発明の実施形態に基づく様々な変更は、本発明の趣旨及び範囲を逸脱しない状況下で行うことができる。よって、本発明の広さや範囲は、上述した任意の実施形態によって限定されるべきではない。むしろ、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲及びこれらの均等物に従って定義されるべきである。
【符号の説明】
【0039】
100…コンピュータシステム
110…PSU
120…システム負荷
130…ブースト回路
132…シャント流抵抗器
134…ブーストコンバータ
136…MOSFET
140…エネルギーストレージユニット
142…バックコンバータ
144…ダイオード
150…コントローラ
152…入力
154…出力
200…点線
202…点線
204…点線
300…点線
302…点線
304…点線
400…第1水平点線
402…第2水平点線
404…第3水平点線
406…第4水平点線
410…トラック
412…ブースト期間
414…充電期間
416…総サイクル
420…トレース
422…パルス幅調整制御信号
430…トレース
440…トレース
450…トレース

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