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公開番号2020188669
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201119
出願番号2019093902
出願日20190517
発明の名称車両充電システム
出願人河村電器産業株式会社
代理人個人
主分類H02J 7/02 20160101AFI20201023BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】 デマンド制御を実施しつつ受電設備を構成する変圧器に流れる電流も監視し、変圧器の良好な状態を維持できる車両充電システムを提供する。
【解決手段】 車両4を充電するための複数の充電器2と、充電器2の充電電流を制御する充電制御部3とを有し、商用電力Pからの受電電力を計測する電力量計10から受電電力情報を入手する第1計測部31aと、受電した高圧電力を低圧電力に変換して充電器2へ供給する降圧変圧器5bに流れる電流・電圧情報を入手する第2計測部31bとを有し、充電制御部3は、第1計測部31aが入手した受電電力情報を所定の第1設定値と比較して、第1設定値を超えないよう制御すると共に、第2計測部31bが入手した電力情報を所定の第2設定値と比較して、第2設定値を超えないよう制御する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両を充電するための複数の充電器と、前記充電器の充電電流を制御する充電制御部とを有する車両充電システムであって、
商用電力からの受電電力を計測する電力量計から受電電力情報を入手する第1計測部と、
受電した高圧電力を低圧電力に変換して前記充電器へ供給する変圧器の電流・電圧情報を入手する第2計測部とを有し、
前記充電制御部は、前記第1計測部が入手した受電電力情報を所定の第1設定値と比較して、受電電力が第1設定値を超えないよう制御し、
且つ前記第2計測部が入手した電流・電圧情報から求めた電力を所定の第2設定値と比較して、前記第2計測部の情報から求めた電力が前記第2設定値を超えないよう制御することを特徴とする車両充電システム。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記充電制御部は、複数の充電器を一括して制御することを特徴とする請求項1記載の車両充電システム。
【請求項3】
前記充電制御部は、前記第1計測部を備えて前記第1設定値に対する受電電力の差分情報を出力する第1制御親機と、
前記第2計測部を備えて前記第2設定値に対する差分情報を出力する第2制御親機と、前記充電器毎に設置されて、前記第1制御親機及び前記第2制御親機の出力情報を基に、充電電流を制御する制御子機とを有し、
前記制御子機が、前記第1制御親機から送信される差分情報、及び前記第2制御親機から送信される差分情報を基に、受電電力が前記第1設定値を超えないよう且つ前記第2計測部の情報から求めた電力が前記第2設定値を超えないよう制御することを特徴とする請求項1記載の車両充電システム。
【請求項4】
前記第1制御親機、前記第2制御親機、前記制御子機は個々に無線通信部を備えて、前記制御子機は、前記第1制御親機及び前記第2制御親機と無線通信してそれぞれの前記差分情報を入手することを特徴とする請求項3記載の車両充電システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は車両充電システムに関し、詳しくデマンド制御に対応しつつ複数の車両の充電を同時に実施できる車両充電システムに関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
EVやPHV等の蓄電池を備えた複数の車両を同時に充電する車両充電システムとして、例えば特許文献1の充電システムが知られている。特許文献1では、複数の充電器(充電スタンド)に接続された車両の優先順位を設定する設定部を備えて、車両の充電量や車種、電池容量を加味して優先順位を設定し、個々に充電を実施した。また、全体の充電電力の最大電力量(デマンド値)が設定されて、デマンド値を超えないよう制御を実施した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013−85440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の技術は、車両の電池容量に合わせて優先順位が設定されるため、多くの充電電力を必要とする車両ほど優先順位を高く設定して大きな電流で充電でき、効率の良い充電を実施できた。また、全体の充電電力が設定された最大電力量を超えないように制限するため、電気料金の上昇を抑制できた。
しかしながら、設定された最大電力量は、最大デマンド値(電力料金が設定基準となる値)を基準に設定された値であって、受電設備の容量(変圧器容量)に基づいて設定された値では無い。そのため、受電設備の容量が不足してオーバーロード状態となる場合が発生してもそれを検出できず、変圧器の寿命が短くなる等の問題が発生した。
【0005】
ここでデマンド値について説明する。電気料金の基本料金には、過去1年間(当月と前11ヶ月)のデマンド値(30分毎の平均使用電力の1ヶ月間の最大値)の最大値(最大デマンド値)が適用されるため、1ヶ月のうちで一度でも過去11ヶ月のデマンド値より大きなデマンド値が計測されると、その値を基準に以降一年間の電気料金の基本料金が決定されることになる。つまり、電気料金の削減には、最大デマンド値を抑える制御(デマンド制御)を行うことが有効になる。
【0006】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、デマンド制御を実施しつつ受電設備を構成する変圧器に流れる電流も監視し、変圧器の良好な状態を維持できる車両充電システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、車両を充電するための複数の充電器と、充電器の充電電流を制御する充電制御部とを有する車両充電システムであって、商用電力からの受電電力を計測する電力量計から受電電力情報を入手する第1計測部と、受電した高圧電力を低圧電力に変換して充電器へ供給する変圧器の電流・電圧情報を入手する第2計測部とを有し、充電制御部は、第1計測部が入手した受電電力情報を所定の第1設定値と比較して、受電電力が第1設定値を超えないよう制御し、且つ第2計測部が入手した電流・電圧情報から求めた電力を所定の第2設定値と比較して、第2計測部の情報から求めた電力が第2設定値を超えないよう制御することを特徴とする。
この構成によれば、受電電力の監視と受電設備を構成する変圧器の電力監視の双方を実施して電力を制御するため、変圧器の良好な状態を維持しながらデマンド制御を実施できる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成において、充電制御部は、複数の充電器を一括して制御することを特徴とする。
この構成によれば、個々の充電器の充電電流を一括制御するため、簡易なプログラムで確実にデマンド制御及び変圧器の電流制御を実施できる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1に記載の構成において、充電制御部は、第1計測部を備えて第1設定値に対する受電電力の差分情報を出力する第1制御親機と、第2計測部を備えて第2設定値に対する差分情報を出力する第2制御親機と、充電器毎に設置されて、第1制御親機及び第2制御親機の出力情報を基に、充電電流を制御する制御子機とを有し、制御子機が、第1制御親機から送信される差分情報、及び第2制御親機から送信される差分情報を基に、受電電力が第1設定値を超えないよう且つ第2計測部の情報から求めた電力が第2設定値を超えないよう制御することを特徴とする。
この構成によれば、複数の充電器を備えても充電器の制御は充電器毎に実施するため、全体を一括制御する機能を設ける必要が無い。そのため、充電器を増減する際に制御子機を合わせて増減するだけで良く、第1制御親機及び第2制御親機の変更等が発生せず、充電器の増設等し易くシステムに拡張性を有する。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3に記載の構成において、第1制御親機、第2制御親機、制御子機は個々に無線通信部を備えて、制御子機は第1制御親機及び第2制御親機と無線通信してそれぞれの差分情報を入手することを特徴とする。
この構成によれば、制御子機と各親機とは無線通信するため、別途通信線を配設する必要がなく、充電器の増減がし易い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、受電電力の監視と受電設備を構成する変圧器の電流監視の双方を実施するため、変圧器の良好な状態を維持しながらデマンド制御を実施きる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
車両充電システムの第1の形態を示す構成図である。
優先順位割り振りの流れを示すフローチャートである。
図1に示す車両充電システムの充電電流制御の流れを示すフローチャートである。
車両充電システムの第2の形態を示す構成図である。
第1制御親機のブロック図である。
第2制御親機のブロック図である。
制御子機のブロック図である。
図4に示す車両充電システムの充電電流制御の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る車両充電システムの第1の形態を示す構成図である。図1に示すように車両充電システム1は、車両4から延びた充電ケーブルL1が接続される複数の充電器2と、スマートメータ(電力量計)10から商用電力Pの受電電力情報を入手し、充電電流の制御信号を各充電器2に出力する充電制御部3とを有している。
尚、5(5a,5b)は高圧を低圧に変換する降圧変圧器、6は三相電力が供給される空調機等の負荷、7は単相100/200Vが供給される照明等の負荷を示している。充電器2には単相200Vの電力が供給される。
【0014】
充電器2は、充電制御部3からの制御信号を受けて、充電電流を変更する回路(図示せず)を備えている。
【0015】
充電制御部3は、スマートメータ10に通信線L2を介して接続される第1計測部31a、降圧変圧器5のうち充電器2に電力を供給する降圧変圧器5bの二次側電路に設けた電流センサ8から電流情報を入手すると共に、図示しない電圧計により降圧変圧器5bの二次側電圧情報を入手する第2計測部31b、後述する基準値(第1設定値)、降圧変圧器5bの定格値(第2設定値)及び後述する閾値等を記憶する記憶部32、各充電器2の充電電流を決定すると共に充電制御部3の各部を制御する充電制御部CPU34、個々の充電器2と通信する複数の通信部35等を備えている。
【0016】
尚、基準値とは、最大デマンド値より例えば10%小さい電力値であり、最大デマンド値を削減して契約料金を削減するために需要家が設定する数値である。また閾値は、優先順位を割り振る際に比較する電力量であり、例えば走行可能距離や車両4に搭載された蓄電池の充電率で設定され、充電制御部CPU34の制御により車両4毎に設定される電力量である。
【0017】
このように構成された車両充電システム1の充電制御は、以下のように実施される。まず、充電する車両4の優先順位を割り振りが成される。図2は充電する車両4の優先順位を割り振る流れを示し、図2を参照して説明する。
充電制御部CPU34は、充電器2に車両4が接続されて(車両4の充電プラグが接続されて)、充電開始操作が成されると、既定値の電流で充電が開始される。同時に、既に充電制御を実施している他の車両4と合わせて、優先順位の割り振りが行われる。
まず、充電量が閾値未満の車両4の数(未達成数:n)を把握(S1)し、次に閾値以上の充電が成されている車両4の数(達成数:m)を把握(S2)する。
尚、充電制御部CPU34は、個々の車両4に対する充電量(充電を開始してからの電力量)を把握しており、この値と閾値とを比較し判断する。
【0018】
次に、未達成数nに含まれる車両4を充電量の多い順に並べて、1番目からn番目と順位付けして割り振り(S3)、更に達成数mに含まれる車両4を充電量の多い順に並べて、n+1番目からn+m番目まで順位付けして割り振る(S4)。
こうして1番目からn+m番まで順番付けが成され、1〜n番目の車両4の中では1番目の車両4の充電量が最も多く、n番目の車両4が最も充電量が少ない数値となる。また、n+1〜n+m番目の車両4の中ではn+1番目の車両4の充電量が最も多く、n+m番目の車両4の充電量が最も少ない充電量となる。このように優先順位を割り振った後、充電電流の制御に進む。
【0019】
図3は、充電制御部3が実施する充電電流制御の流れを示すフローチャートを示し、このフローを参照して説明する。この制御は充電制御部3が一括して実施する。
優先順位の割り振り処理(S11)が終了したら、逸脱情報を基に、以下のように制御が成される。
【0020】
ここで、逸脱情報を具体的に説明する。逸脱情報は、第1逸脱情報と第2逸脱情報との2つがあり、次式の式1,2でそれぞれ算出される。
第1逸脱情報=現在の受電電力(W)−基準値(W) ・・・(式1)
第2逸脱情報=電流(A)×系統電圧(V)−変圧器定格(W) ・・・(式2)
ただし、系統電圧とは電流を計測する箇所の電圧であり、第2計測部31bが入手する数値である。また、変圧器定格(第2設定値)とは降圧変圧器5bの定格容量である。尚、式2の電流×系統電圧の値を以下降圧変圧器5bの「稼働電力」として説明する。
【0021】
逸脱情報の判断(S12)は、第1逸脱情報及び第2逸脱情報を総合して判断し、プラス、ゼロ、マイナスの何れかで判断される。この判断は次のように行われる。
プラスの判断:受電電力が第1設定値を超えているか、降圧変圧器5bの稼働電力が第2設定値を超えているか、少なくとも一方が超えれている場合にプラスと判断する。
尚、受電電力が基準値を超えている場合とは、現在の受電電力から30分間の平均電力を計算して予想し、基準値を超える可能性があると判断した場合、或いは降圧変圧器5bの稼働電力が定格値を超えた場合である。
ゼロの判断:受電電力がほぼ第1設定値に等しい(数パーセントの差がある場合を含む)場合で、且つ降圧変圧器5bの稼働電力が第2設定値より小さいかほぼ定格値(数パーセントの差がある場合を含む)の場合、或いは降圧変圧器5bの稼働電力がほぼ定格値で、受電電流が第1設定値より小さい場合にゼロと判断する。
マイナスの判断:受電電力が第1設定値に達しておらず、且つ降圧変圧器5bの稼働電力が第2設定値に達していない場合にマイナスと判断する。
【0022】
こうして判断された逸脱情報のプラス、ゼロ、マイナスで制御は異なり、逸脱情報がプラスの値の場合はS13に進み、ゼロの場合は制御を終了し、マイナスの場合はS18に進む。
逸脱情報がゼロの場合は、何れの車両4も充電電流を変更せず、最初のステップであるS11に戻り、優先順位の割り振りが再び行われる。
【0023】
逸脱情報がプラスの場合は、電流を削減する制御が実施される。この場合の制御は、超えている電流値(逸脱値)が次の式3,4を基に算出(S13)され、閾値に達して且つ充電量の最も少ないn+m番目の車両4から番号の若い順に充電電流の削減制御(S14)が実施される。
第1逸脱値(A)=第1逸脱情報(W)/電圧(V) ・・・ (式3)
第2逸脱値(A)=第2逸脱情報(W)/電圧(V) ・・・ (式4)
逸脱値は、この第1逸脱値及び第2逸脱値の大きい方の値となる。
【0024】
但し、車両1台あたり最大の削減量は、現在の電流値から所定の最小電流値を引いた値か、算出した逸脱値のうちの小さい方とする(S15)。例えば、逸脱値が10アンペアで、現在の電流値から所定の最小電流値を引いた値が5アンペアであれば、5アンペアが選択され、優先順位の設定で最も優先順位の低い充電量の多いn+m番目の車両4の充電電流を5アンペア削減する制御が実施される。こうして、閾値に達した中で最も充電量の少ない車両4が充電電流削減の最優先対象となる。
【0025】
そして、逸脱値から削減した電流値を引いた電流値を新たな逸脱値とし(S16)、逸脱値が0に成るまで或いは全ての車両4に対してS14からS17のステップを繰り返し、設定された順番の車両順に制御を実施する。こうして、新たに設定された充電電流値が通信部35から個々の充電器2に通知(S23)され、このS11からS23の制御が所定の時間間隔で繰り返されて充電電流が制御される。
この結果、充電量が閾値に達した車両4の中で、最も充電量の少ない車両4から充電電流が削減される。よって、後から充電を開始した車両4の充電量が先に充電を開始した車両4の充電量を上回る事が無く、充電時間の長い利用者が不満を抱く事が無いよう制御できる。
【0026】
一方、逸脱情報がマイナスの場合は、充電電流を増やす制御が実施される。具体的に、増やせる電流値(余裕値)が次式の式5、6を基に算出(S18)され、閾値に満たない車両4の内、充電量の最も多い車両4から少ない車両4の順に充電電流を増加させる(S19)。
第1余裕値(A)=−第1逸脱情報(W)/電圧(V) ・・・(式5)
第2余裕値(A)=−第2逸脱情報(W)/電圧(V) ・・・(式6)
余裕値は、この第1余裕値及び第2余裕値の小さい方の値となる。
【0027】
但し、車両1台あたり最大の増加量は、所定の充電最大電流値から現在の電流値を引いた値か、算出した余裕値のうちの小さい方とする(S20)。例えば、充電最大電流値から現在の電流値を引いた値が5アンペアで、余裕値が10アンペアであれば、5アンペアが選択されて最も充電量の少ない1番目の車両4の充電電流を5アンペア増やす制御が実施される。
こうして、閾値に達していない車両4の中で最も充電量の多い車両4が、充電電流増加の最優先対象となり、電流増が実施される。
【0028】
そして、余裕値から増加させた電流値を引いた電流値を新たな余裕値(S21)とし、余裕値がゼロになるまで或いは全ての車両4に対してS19からS22のステップを繰り返し、設定された順番の車両順に制御を実施する。こうして、新たに設定された充電電流値が個々の充電器2に通知(S23)され、充電が制御される。
この結果、充電量が閾値を下回る車両4の中で最も充電量の多い車両4から充電電流が増加する。よって、後から充電を開始した車両4の充電量が先に充電を開始した車両4の充電量を上回る事が無く、充電時間の長い利用者が不満を抱かないよう制御できる。
【0029】
このように、受電電力の監視と受電設備を構成する降圧変圧器5bの電流監視(電力監視)の双方を実施するため、降圧変圧器5bの良好な状態を維持しながらデマンド制御を実施できる。
また、個々の充電器2の充電電流を一括制御するため、簡易なプログラムで確実にデマンド制御及び降圧変圧器の電流制御を実施できる。
【0030】
次に、車両充電システム1の第2の形態を説明する。図4は車両充電システム1の第2の形態を示す構成図であり、図4に基づいて説明する。但し、上記第1の形態と共通する構成要素には同一の符号を付与して説明を省略する。
この車両充電システム1は、複数の充電器2と、商用電力Pから受電する電力を計測すうスマートメータ10から受電電力情報を入手して後述する差分情報を出力する第1制御親機110と、降圧変圧器5bの二次側に設けた電流センサ8から電流情報を入手すると共に、図示しない電圧計により降圧変圧器5bの二次側電圧情報を入手して後述する差分情報を出力する第2制御親機120と、充電器2毎に設置されて充電器2の充電電流を制御する制御子機130とを備えている。
【0031】
図5は第1制御親機110のブロック図を示している。図5に示すように、第1制御親機110は、スマートメータ10から受電電力情報を入手する第1親機計測部111、第1設定値等を記憶する第1親機記憶部112、第1制御親機110を制御する第1親機CPU113、制御子機130と無線通信する第1親機通信部114等を備えている。スマートメータ10とは通信線L2を介して接続されている。
【0032】
図6は第2制御親機120のブロック図を示している。図6に示すように、第2制御親機120は、電流センサ8から降圧変圧器5bの電流情報を入手すると共に、図示しない電圧計により降圧変圧器5bの二次側電圧情報を入手する第2親機計測部121、第2設定値等を記憶する第2親機記憶部122、第2制御親機120を制御する第2親機CPU123、制御子機130と無線通信する第2親機通信部124等を備えている。
【0033】
図7は制御子機130のブロック図を示している。図7に示すように、制御子機130は充電器2毎に設けられ、第1制御親機110及び第2制御親機120と無線通信する子機通信部131、充電量の閾値、後述する持続時間、待機時間等を記憶する子機記憶部132、制御子機130を制御する子機CPU133、充電器2に制御信号を出力する充電器制御部134等を備えている。充電器2とは伝送線L3を介して接続されている。
尚、制御子機130と充電器2とは一体に形成しても良い。
【0034】
第1親機記憶部112に保存される第1設定値、第2親機記憶部122に保存される第2設定値は、上記第1の実施形態で示した設定値と同一であり、第1設定値は最大デマンド値に対して例えば10%ほど小さい値で設定された値(電力値)であるし、第2設定値は降圧変圧器5bの定格値に基づいて設定された値である。
【0035】
このように構成された車両充電システムの充電制御は、以下のように実施される。
まず、第1制御親機110がスマートメータ10から受電電力の情報を入手して、逸脱情報を1秒間隔等一定の間隔で各制御子機130に通知する。同時に電流センサ8等から降圧変圧器5bの電流情報・電圧情報を入手し、逸脱情報を1秒間隔等一定の間隔で各制御子機130に通知する。
尚、各制御子機130に通知される逸脱情報は、上記第1の形態の逸脱情報と同様であり、式1,式2で算出される第1逸脱情報、第2逸脱情報の双方の情報を基に決定されるプラス、ゼロ、マイナスの3値から成る情報(差分情報)である。
【0036】
第1制御親機110、及び第2制御親機120から逸脱情報を受信した個々の制御子機130は次のような制御を実施する。
図8は、制御子機130の子機CPU133が行う電流制御の流れを示すフローチャートを示し、このフローを参照して説明する。この制御は逸脱情報を受信する毎に実施され、逸脱情報を受信(S31)すると、まず充電量の状態を判断し(S32)、充電を開始してからの充電量により異なる制御を実施する。充電量が予め設定された閾値に達していなければS33に進み、達していたらS36に進む。
【0037】
充電電流が閾値に達していない状態(S32で左へ進む)で、逸脱情報がマイナスの場合(S33で右へ進む)、即ち充電電流に余裕がある場合は、増加電流を次式(式7)で算出し、算出した電流を充電電流に加算して増加させる(S35)。尚、充電電流には最大値が設定されており、最大値に達している場合はそれ以上増加しない。
増加電流=最大電流値(A)×充電量(Wh)/閾値(Wh) ・・・(式7)
【0038】
一方逸脱情報がゼロの場合(S33で左へ進む)は、充電電流を変更しない信号を充電器2に出力(S42)して終了する。
逸脱情報がプラスの場合(S33で下へ進む)、即ち電流を削減する必要がある場合は削減電流を次式(式8)で算出し、削減電流分を電流値から減少させる(S34)。尚、充電電流には最小値が設定されており、最小値に達している場合はそれ以上削減しない。
削減電流=最大電流値(A)×(閾値(Wh)−充電量(Wh))/閾値(Wh)
・・・(式8)
こうして設定された新しい電流値が充電器2に通知(S42)される。
【0039】
一方、逸脱情報を受信した段階で、閾値以上に充電が進んでいる場合(S32で右へ進む)は以下のように制御する。
逸脱情報がマイナス(S36で右へ進む)、即ち充電電流に余裕がある場合は、子機記憶部32に記憶している持続時間を読み取り、持続時間が60秒等の設定された待機時間に達していなければ(S37でNO)、持続時間を1単位(逸脱情報を受信する時間間隔)加算(S38)して保存し、電流を変更しない信号を充電器2に出力(S42)して終了する。
そして、持続時間が待機時間に達していたら(S37でYES)、現在の電流に最小増加電流を加算(S39)する信号を充電器2に出力(S42)して終了する。
【0040】
この制御により、充電電流が閾値に達している車両4は、待機時間を設けてその時間が経過するまでは充電電流の変更を停止するため、充電量が閾値に達していない車両4があれば、この待機時間を利用して充電電流を増加させて充電を促進することが可能となり、充電器2を一括管理する制御部を持たなくてもバランスの取れた電流制御ができる。
【0041】
また、S36で逸脱情報がほぼゼロであったら(S36で左へ進む)、記憶している持続時間をリセット(S41)してゼロにし、電流を変更しない信号を充電器2に出力(S42)して終了する。
逸脱情報がプラス(S36で下へ進む)、即ち電流を減らす必要がある場合は、充電電流をゼロにする(S40)と共に、記憶している持続時間を0にリセットする(S41)。結果、充電電流を0にする信号を充電器2に出力して終了する。
【0042】
この制御により、受電電力が第1設定値を超えている場合、或いは降圧変圧器5bの電流が第2設定値を超えている場合は、待機時間にかかわらず閾値以上に充電が進んでいる車両4の充電を停止するためデマンド制御を行うと同時に、降圧変圧器5bの良好な状態を維持できる。
また、待機時間のカウントはリセットされるため、十分な待機時間(持続時間)を設定でき、その間に充電量が閾値に達していない車両4の充電を継続することができ、充電電流の振り分けをバランスよく実施できる。
【0043】
このように、複数の充電器2を備えても充電器2の制御は充電器2毎に実施するため、全体を一括制御する機能を設ける必要が無い。そのため、充電器2を増減する際に制御子機130を合わせて増減するだけで良く、第1制御親機110及び第2制御親機120の変更等が発生せず、充電器2の増設等し易くシステムに拡張性を有する。
また、制御子機130と各親機110,120とは無線通信するため、別途通信線を配設する必要がなく、充電器2の増減がし易い。
【0044】
尚、上記実施形態では、第2逸脱情報を降圧変圧器5bの定格電力を基準(第2設定値)に算出しているが、定格値より小さい値、例えば10%小さい値を第2設定値として第2逸脱情報を算出しても良い。
【符号の説明】
【0045】
1・・車両充電システム、2・・充電器(車両情報入手部)、3・・充電制御部、4・・車両、5b・・降圧変圧器(変圧器)、10・・スマートメータ(電力量計)、31・・計測部、31a・・第1計測部、31b・・第2計測部、32・・記憶部(閾値記憶部)、34・・充電制御部CPU、35・・通信部、110・・第1制御親機(充電制御部)、111・・第1親機計測部(第1計測部)、114・・第1親機通信部(無線通信部)、120・・第2制御親機(充電制御部)、121・・第2親機計測部(第2計測部)、124・・第2親機通信部(無線通信部)、130・・制御子機(充電制御部)、131・・子機通信部(無線通信部)。

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配線用遮断器
河村電器産業株式会社
銅バー取付構造
河村電器産業株式会社
電気機器収納盤
河村電器産業株式会社
感震リレー装置
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車両充電システム
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電力監視システム
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車両充電システム
河村電器産業株式会社
太陽光発電用点検盤
河村電器産業株式会社
電気機器収納用箱体
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電気機器収納用箱体
河村電器産業株式会社
Bルート通信アダプタ
河村電器産業株式会社
配電バランス監視システム
河村電器産業株式会社
平面ハンドル及びキャビネット
個人
発電装置
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発電装置
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交流発電機
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分電盤
日本電産株式会社
モータ
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電力増幅装置
株式会社ニッセイ
端子箱
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太陽光発電システム
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電気機械のステータ
日本電産株式会社
モータ
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エネルギー変換素子
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モータ
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磁力回転装置
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