TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2020188667
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201119
出願番号2019093854
出願日20190517
発明の名称電線接続機器
出願人東邦電気株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02B 1/40 20060101AFI20201023BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電線接続機器のケースの限られたスペース内に、接続用導体やリレーをコンパクトに収納し、開閉器としても機能する電線接続機器を提供する。
【解決手段】第1及び第2のリレー13,15は、絶縁ケース本体3内に、第2の接続用導体7の上に幅方向と直交して第2の接続用導体7が延びる方向に並んで配置されている。また、第1及び第3の接続用導体5A,5B,9A,9Bの構造、第1及び第2のリレー13,15の本体部の幅寸法、一対の第1及び第2の接続用端子13B,13C,15B,15Cの取付位置は、一対の第1の接続用端子13B,13Cが第1の接続用導体5A,5Bと接続され且つ一対の第2の接続用端子15B,15Cが第3の接続用導体9A,9Bと接続された状態で、第1のリレー13が第1の接続用導体5A,5Bによって支持され、第2のリレー15が第3の接続用導体9A,9Bによって支持されるように定められている。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
単相3線式の分電盤内の電流制限器を設置していた位置に設置されて中性線を含む3本の一次側電線と中性線を含む3本の二次側電線を相互に接続する第1乃至第3の接続用導体を備えた電線接続機器であって、
前記中性線が接続される前記第2の接続用導体を真ん中にして前記第1乃至第3の接続用導体が幅方向に並んだ状態で収納される一面開口状の絶縁ケース本体と、
本体部から延び出る一対の第1の接続用端子を備えて、前記第1の接続用導体の途中に接続され、前記第1の接続用導体を流れる電流を遮断する第1のリレーと、
本体部から延び出る一対の第2の接続用端子を備えて、前記第3の接続用導体の途中に接続され、前記第3の接続用導体を流れる電流を遮断する第2のリレーと、
前記第1及び第2のリレーの開閉を制御する制御回路を備えた制御基板とを具備し、
前記第1及び第2のリレーは、前記第2の接続用導体の上に前記幅方向と直交して前記第2の接続用導体が延びる方向に並んで配置され、
前記第1の接続用導体の構造、前記第3の接続用導体の構造、前記第1及び第2のリレーの前記本体部の幅寸法、前記一対の第1の接続用端子の取付位置及び前記一対の第2の接続用端子の取付位置は、前記一対の第1の接続用端子が前記第1の接続用導体と接続され且つ前記一対の第2の接続用端子が前記第3の接続用導体と接続された状態で、前記第1のリレーが前記第1の接続用導体によって支持され、前記第2のリレーが前記第3の接続用導体によって支持されるように定められていることを特徴とする電線接続機器。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記第1のリレー及び前記第2のリレーは、同一形状を有しており、
前記第1のリレーの前記一対の第1の接続用端子と前記第2のリレーの前記一対の第2の接続用端子が、相反する方向に延び出るように並んで配置されている請求項1に記載の電線接続機器。
【請求項3】
前記第1のリレー及び前記第2のリレーの上には、電気絶縁材料で形成され、前記制御基板と前記第1のリレー及び前記第2のリレーとの間に絶縁壁部を形成する中間ガイド部材が更に配置されており、
前記制御基板が、前記中間ガイド部材上に保持されている請求項2に記載の電線接続機器。
【請求項4】
中央部に前記第1の接続用導体または前記第1の接続用端子が貫通する導体貫通孔を有する第1の磁性体コアと、該第1の磁性体コアを流れる磁束の変化量に基づいて前記第1の接続用導体を流れる電流を測定する第1の磁気センサ素子を備えた第1の電流センサと、
中央部に前記第3の接続用導体または前記第2の接続用端子が貫通する導体貫通孔を有する第2の磁性体コアと、該第2の磁性体コアを流れる磁束の変化量に基づいて前記第3の接続用導体を流れる電流を測定する第2の磁気センサ素子を備えた第2の電流センサとを更に備え、
前記中間ガイド部材には、前記第1の磁性体コア及び前記第2の磁性体コアを保持する第1及び第2の磁性体コア保持部が一体に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電線接続機器。
【請求項5】
前記第1の磁性体コア及び前記第2の磁性体コアは、それぞれ磁路の一部にギャップを有しており、
前記中間ガイド部材には、前記第1及び第2の磁性体コア保持部に保持された前記第1の磁性体コア及び前記第2の磁性体コアの前記ギャップと対向する第1及び第2の挿入孔が形成されており、
前記第1の磁気センサ素子及び前記第2の磁気センサ素子は、前記第1の磁性体コア及び前記第2の磁性体コアが前記第1及び第2の磁性体コア保持部に保持された状態で、前記第1及び第2の挿入孔を通って前記ギャップ内に位置するように、前記制御基板に実装されている請求項4に記載の電線接続機器。
【請求項6】
前記制御回路は、前記第1及び第2の電流センサで検出した電流が所定の値以下の場合にのみ、前記第1及び第2のリレーを開く前記制御信号を出力できるように構成されている請求項4に記載の電線接続機器。
【請求項7】
前記絶縁ケース本体に加わる振動を検出する振動センサを更に備えており、
前記制御回路は、前記振動センサが所定の値以上の振動を検出した場合に前記第1及び第2のリレーを開く前記制御信号を出力する請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電線接続機器。
【請求項8】
前記第1乃至第3の接続用導体のそれぞれの端部には、押しねじを備えた前記電流制限器と同型の管状接続端子が備えられており、
前記一次側電線及び前記二次側電線は、前記管状接続端子に挿入し、且つ、前記押しねじで締め付けて前記第1乃至第3の接続用導体に電気的に接続されている請求項1に記載の電線接続機器。
【請求項9】
単相2線式の分電盤内の電流制限器を設置していた位置に設置されて2本の一次側電線と2本の二次側電線を相互に接続する第1及び第2の接続用導体を備えた電線接続機器であって、
前記第1及び第2の接続用導体が幅方向に並んだ状態で収納される一面開口状の絶縁ケース本体と、
本体部から延び出る一対の第1の接続用端子を備えて、前記第1の接続用導体の途中に接続され、前記第1の接続用導体を流れる電流を遮断する第1のリレーと、
本体部から延び出る一対の第2の接続用端子を備えて、前記第2の接続用導体の途中に接続され、前記第2の接続用導体を流れる電流を遮断する第2のリレーと、
前記第1及び第2のリレーの開閉を制御する制御回路を備えた制御基板とを具備し、
前記第1及び第2のリレーは、前記第1及び第2の接続用導体の間で前記第1及び第2の接続用導体が延びる方向に並んで配置され、
前記第1の接続用導体の構造、前記第2の接続用導体の構造、前記第1及び第2のリレーの前記本体部の幅寸法、前記一対の第1の接続用端子の取付位置及び前記一対の第2の接続用端子の取付位置は、前記一対の第1の接続用端子が前記第1の接続用導体と接続され且つ前記一対の第2の接続用端子が前記第2の接続用導体と接続された状態で、前記第1のリレーが前記第1の接続用導体によって支持され、前記第2のリレーが前記第2の接続用導体によって支持されるように定められていることを特徴とする電線接続機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、分電盤内の電流制限器の代わりに設置する電線接続機器に関するものである。
続きを表示(約 11,000 文字)【背景技術】
【0002】
一般的にスマートメータは、電流制限機能を内蔵している。そのため、従来の積算電力量計をスマートメータに換装する際、併せて、分電盤内に設置してある電流制限器(「アンペアブレーカ」や「サービスブレーカ」ともいう)を撤去することが行われている。しかしながら、電流制限器を撤去後も、電流制限器に接続されていた電線を接続しておく必要がある。そのため、従来は、非特許文献1に記載の「ブレーカスペース接続器具」(以下、「電線接続機器」)を設置して、電線を電気的に接続していた(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
東邦電気株式会社「ブレーカスペース接続器具」[2019年2月20日検索]インターネット〈URL:http://www.tohodenki.co.jp/item/1.html〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
非特許文献1に記載の電線接続機器は、電流制限器を撤去した後の電線を電気的につなぐことだけが目的であるため、電線をつなぐ導体以外の部材は収納されていない。
【0005】
本発明の目的は、分電盤内に収納可能な電線接続機器のケースの限られたスペース内に、接続用導体やリレーをコンパクトに収納し、開閉器としても機能する電線接続機器を提供することである。
【0006】
本発明の他の目的は、感震機能等の付加機能を有した電線接続機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、単相3線式の分電盤内の電流制限器を設置していた位置に設置されて中性線を含む3本の一次側電線と中性線を含む3本の二次側電線を相互に接続する第1乃至第3の接続用導体を備えた電線接続機器を改良の対象とする。
【0008】
本発明の電線接続機器は、中性線が接続される第2の接続用導体を真ん中にして第1乃至第3の接続用導体が幅方向に並んだ状態で収納される一面開口状の絶縁ケース本体と、本体部から延び出る一対の第1の接続用端子を備えて、第1の接続用導体の途中に接続され、第1の接続用導体を流れる電流を遮断する第1のリレーと、本体部から延び出る一対の第2の接続用端子を備えて、第3の接続用導体の途中に接続され、第3の接続用導体を流れる電流を遮断する第2のリレーと、第1及び第2のリレーの開閉を制御する制御回路を備えた制御基板とを具備しており、第1及び第2のリレーは、第2の接続用導体の上に幅方向と直交して第2の接続用導体が延びる方向に並んで配置されている。
【0009】
そして、第1の接続用導体の構造、第3の接続用導体の構造、第1及び第2のリレーの本体部の幅寸法、一対の第1の接続用端子の取付位置及び一対の第2の接続用端子の取付位置は、一対の第1の接続用端子が第1の接続用導体と接続され且つ一対の第2の接続用端子が第3の接続用導体と接続された状態で、第1のリレーが第1の接続用導体によって支持され、第2のリレーが第3の接続用導体によって支持されるように定められている。
【0010】
このように構成されているため、絶縁ケース本体の限られたスペース内に第1乃至第3の接続用導体、第1及び第2のリレー、及び、制御基板とをコンパクトに収納し、電線接続機器を開閉器として機能させることができる。
【0011】
第1のリレー及び第2のリレーは、同一形状を有していることが好ましい。このようにすれば、使用するリレーの種類を減らし、コストを削減することが可能である。この場合、第1のリレーの一対の第1の接続用端子と第2のリレーの一対の第2の接続用端子が、相反する方向に延び出るように並んで配置すれば、よりコンパクトに絶縁ケース本体内に収納することができる。
【0012】
第1のリレー及び第2のリレーの上に、電気絶縁材料で形成され、制御基板と第1のリレー及び第2のリレーとの間に絶縁壁部を形成する中間ガイド部材を更に配置し、制御基板は、中間ガイド部材上に保持されるようにしてもよい。このような中間ガイド部材を備えるようにすれば、制御基板を第1及び第2のリレーから電気的に絶縁することができ、制御基板を電気的に保護することができる。また、中間ガイド部材で第1及び第2のリレーの位置決めもすることができる。
【0013】
短絡事故等が生じた場合、分電盤には一時的にリレーの許容電流を超える大電流が流れることがある。この間に第1及び第2のリレーを動作させ、電流を遮断しようとすると、第1及び第2のリレー内の接点を開いた瞬間に発生したアークにより、接点が溶融し、第1及び第2のリレーが故障してしまうおそれがある。そこで、本発明では、中央部に第1の接続用導体または第1の接続用端子が貫通する導体貫通孔を有する第1の磁性体コアと、該第1の磁性体コアを流れる磁束の変化量に基づいて第1の接続用導体を流れる電流を測定する第1の磁気センサ素子を備えた第1の電流センサと、中央部に第3の接続用導体または第2の接続用端子が貫通する導体貫通孔を有する第2の磁性体コアと、該第2の磁性体コアを流れる磁束の変化量に基づいて第3の接続用導体を流れる電流を測定する第2の磁気センサ素子を備えた第2の電流センサとを更に備え、接続用導体を流れる電流を監視できるようにするのが好ましい。この場合、中間ガイド部材に、第1の磁性体コア及び第2の磁性体コアを保持する第1及び第2の磁性体コア保持部を一体に形成しておくことが好ましい。このようにすれば、中間ガイド部材を利用して第1及び第2の磁性体コアの位置決めが容易になる。
【0014】
第1の磁性体コア及び第2の磁性体コアが、それぞれ磁路の一部にギャップを有し、その間に磁気センサ素子を配置するようになっている場合、中間ガイド部材には、第1及び第2の磁性体コア保持部に保持された第1の磁性体コア及び第2の磁性体コアのギャップと対向する第1及び第2の挿入孔が形成されており、第1の磁気センサ素子及び第2の磁気センサ素子は、第1の磁性体コア及び第2の磁性体コアが第1及び第2の磁性体コア保持部に保持された状態で、第1及び第2の挿入孔を通ってギャップ内に位置するように、制御基板に実装されていることが好ましい。このようにすれば、中間ガイド部材によって、第1及び第2の磁気センサ素子の位置決めが容易になる。
【0015】
このようにして第1及び第2の電流センサを備えるようにした場合には、制御回路は、第1及び第2の電流センサで検出した電流が所定の値以下の場合にのみ、第1及び第2のリレーを開く制御信号を出力できるように構成されていることが好ましい。
【0016】
なお、制御回路による第1及び第2のリレーの開閉は種々の制御が考えられる。例えば、絶縁ケース本体に加わる振動を検出する振動センサを備えるようにして、制御回路が、振動センサが所定の値以上の振動を検出した場合に第1及び第2のリレーを開く制御信号を出力するようにしてもよい。このようにすれば、地震等によって振動が検出された場合に第1及び第2のリレーを動作させ、電流を遮断することができる。また、例えば、温度センサや湿度センサを備えるようにして、所定の温度や湿度になった場合に、制御信号を出力するようにしてもよい。その他、通信機能を付加し、必要に応じて遠隔から制御信号を出力するようにしてもよい。
【0017】
一次側電線及び二次側電線と、第1乃至第3の接続用導体の接続方法は任意であるが、元々分電盤内に設置されていた電流制限器と同じ接続方法で接続できれば接続が容易である。そこで、本発明の電線接続機器の第1乃至第3の接続用導体のそれぞれの端部は、押しねじを用いた、電流制限器と同型の管状接続端子を備えていることが好ましい。このようにすれば、一次側電線及び二次側電線を、管状接続端子に挿入し、且つ、押しねじで締め付けて第1乃至第3の接続用導体に電気的に接続することができる。
【0018】
本発明は、単相2線式の分電盤内の電流制限器を設置していた位置に設置されて2本の一次側電線と2本の二次側電線を相互に接続する第1及び第2の接続用導体を備えた電線接続機器にも適用可能である。この場合、本発明の電線接続機器は、第1及び第2の接続用導体が幅方向に並んだ状態で収納される一面開口状の絶縁ケース本体と、本体部から延び出る一対の第1の接続用端子を備えて、第1の接続用導体の途中に接続され、第1の接続用導体を流れる電流を遮断する第1のリレーと、本体部から延び出る一対の第2の接続用端子を備えて、第2の接続用導体の途中に接続され、第2の接続用導体を流れる電流を遮断する第2のリレーと、第1及び第2のリレーの開閉を制御する制御回路を備えた制御基板とを具備し、第1及び第2のリレーは、第1及び第2の接続用導体の間で第1及び第2の接続用導体が延びる方向に並んで配置され、第1の接続用導体の構造、第2の接続用導体の構造、第1及び第2のリレーの本体部の幅寸法、一対の第1の接続用端子の取付位置及び一対の第2の接続用端子の取付位置は、一対の第1の接続用端子が第1の接続用導体と接続され且つ一対の第2の接続用端子が第2の接続用導体と接続された状態で、第1のリレーが第1の接続用導体によって支持され、第2のリレーが第2の接続用導体によって支持されるように定められている。
【0019】
この場合でも、上記単相3線式の分電盤用の電線接続機器について説明した上記他の特徴を備えるようにしてもよいのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の電線接続機器を単相3線式の分電盤内に設置する工程を示した模式図である。
電線接続機器1の分解斜視図である。
接続用導体やリレーを絶縁ケース本体に収納する状態を示す図である。
中間ガイド部材に形成された磁性体コア保持部を示す一部拡大図である。
中間ガイド部材と磁性体コアの嵌合状態を示す一部拡大断面図である。
磁気センサ素子の配置状態を示す一部拡大断面図である。
制御基板の制御回路による制御の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の電線接続機器の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態の電線接続機器1を単相3線式の分電盤DB内に設置する場合の工程を説明するための模式図である。分電盤DB内には、主に電流制限器AB、主開閉器MS、分岐開閉器BSが配置されている。背景技術で説明したように、積算電力量計をスマートメータに換装した際には、分電盤DB内に設置してある電流制限器ABから一次側電線PC1乃至PC3と二次側電線SC1乃至SC3を取り外し、電流制限器ABを撤去する(図1の(1))。その後、電流制限器ABを設置していた位置に、本実施の形態の電線接続機器1を設置し(図1の(2))、一次側電線PC1乃至PC3と二次側電線SC1乃至SC3を接続する。
【0023】
図2は、本実施の形態の電線接続機器1の分解斜視図であり、図3は、接続用導体5,7,9やリレー13,15を絶縁ケース本体3に収納する状態を示す図である。図3においては、絶縁ケース本体3、第1乃至第3の接続用導体5,7,9、第1のリレー13、第2のリレー15、第1の磁性体コア17、第2の磁性体コア19以外の部材については図示を省略してある。また、図4は、中間ガイド部材21に形成された磁性体コア保持部(35,37)を示す一部拡大図であり、図5は、中間ガイド部材21と磁性体コア(17,19)の嵌合状態を示す一部拡大断面図であり、図6は、磁気センサ素子(31,33)の配置状態を示す一部拡大断面図である。なお、図6では、磁気センサ素子以外は、制御基板23に実装されている素子等は省略してある。
【0024】
本実施の形態の電線接続機器1は、振動センサを備えた感震機能を有した電線接続機器1である。電線接続機器1は、主に、絶縁ケース本体3と、第1乃至第3の接続用導体5(5A及び5B),7,9(9A及び9B)と、端子環(管状接続端子)11(11A乃至11F)と、第1のリレー13と、第2のリレー15と、第1の磁性体コア17と、第2の磁性体コア19と、中間ガイド部材21と、制御基板23と、感震基板25と、カバー部材27,29(29A及び29B)とから構成されている。
【0025】
[絶縁ケース本体]
図2及び図3に示すように、絶縁樹脂によって一体成形された絶縁ケース本体3は、一面開口状であり、図示しない中性線が接続される銅製の第2の接続用導体7を真ん中にして、左側に第1の接続用導体5(5A及び5B)、右側に第3の接続用導体9(9A及び9B)が幅方向に並んだ状態で収納されるようになっている。第1乃至第3の接続用導体5,7,9の両端部には、電線を固定する押しねじを備えた端子環11A乃至11Fが備えられている。端子環11A乃至11Fは、電流制限器ABに用いられていたものと同種のものである。なお、第1の接続用導体5は、銅製の接続用導体片5Aと接続用導体片5Bの2つから構成されており、また、第3の接続用導体9は、銅製の接続用導体片9Aと接続用導体片9Bの2つから構成されている。
【0026】
絶縁ケース本体3の長手方向に対向する一対の側壁部31及び32には、挿入された端子環11A乃至11Fの開口部と整合する位置に電線挿入孔3A乃至3Fが形成されている。電線挿入孔3A乃至3Cには、3本の二次側電線SC1乃至SC3が挿入され、電線挿入孔3D乃至3Fには、3本の一次側電線PC1乃至PC3が挿入され、端子環11A乃至11Fの押しねじで締め付けて固定される。また、絶縁ケース本体3の底壁部34には、絶縁樹脂によって一体成形されたカバー部材27を固定するねじ4A,4Bが底壁部34外側から貫通して延び出る貫通孔3G,3Hと、絶縁樹脂によって一体成形されたカバー部材29A,29Bを固定するねじ30A,30Bが螺合されるねじ孔3J,3Kが形成されている。さらに底壁部34には絶縁ケース3の長手方向の両端部に、端子環11A乃至11Fが篏合される端子嵌合部34A乃至34Fが形成されている。
【0027】
[リレー]
第1のリレー13は、リレー本体部13Aから延び出る一対の第1の接続用端子13B,13Cを備えて、第1の接続用導体片5A,5Bに接続され、第1の接続用導体5を流れる電流を遮断する。一対の第1の接続用端子13B,13Cは、平行に延びる一対の平行部13B1,13C1と、一対の平行部13B1,13C1と一体に設けられて該平行部13B1,13C1と直交し相反する方向に延びる直交部13B2,13C2とからなる。一対の第1の接続用端子13B,13Cの直交部13B2,13C2と第1の接続用導体片5A,5Bは、接続用導体5A,5Bに設けられた突起部を接続用端子13B,13Cに設けられた穴に挿入し、接続用導体5A,5Bの突起部を押しつぶしてカシメることによって接続されている。第2のリレー15は、リレー本体部15Aから延び出る一対の第2の接続用端子15B,15Cを備えて、第3の接続用導体9A,9Bに接続され、第3の接続用導体9を流れる電流を遮断する。一対の第2の接続用端子15B,15Cは、平行に延びる一対の平行部15B1,15C1と、一対の平行部15B1,15C1と一体に設けられて該平行部15B1,15C1と直交し相反する方向に延びる直交部15B2,15C2とからなる。一対の第2の接続用端子15B,15Cの直交部15B2,15C2と第3の接続用導体9A,9Bは、接続用導体9A,9Bに設けられた突起部を接続用端子15B,15Cに設けられた穴に挿入し、接続用導体9A,9Bの突起部を押しつぶしてカシメることによって接続されている。
【0028】
第1の接続用端子13Bの直交部13B2には、第1の磁性体コア17が嵌合するための切り欠き凹部13Dが形成されており、第2の接続用端子15Bの直交部15B2には、第2の磁性体コア19が嵌合するための切り欠き凹部15Dが形成されている。
【0029】
本実施の形態では、第1のリレー13及び第2のリレー15、並びに、第1の接続用導体5(5A及び5B)及び第3の接続用導体9(9A及び9B)は、同一形状のものを用いている。そして、第1のリレー13及び第2のリレー15は、絶縁ケース本体3内に、第2の接続用導体7の上に幅方向と直交して第2の接続用導体7が延びる方向に並んで配置されている。また、第1の接続用導体片5A,5Bの構造、第3の接続用導体片9A,9Bの構造、第1及び第2のリレー13,15の本体部13A,15Aの幅寸法、一対の第1の接続用端子13B,13Cの取付位置及び一対の第2の接続用端子15B,15Cの取付位置は、一対の第1の接続用端子13B,13Cが第1の接続用導体片5A,5Bと接続され且つ一対の第2の接続用端子15B,15Cが第3の接続用導体片9A,9Bと接続された状態で、第1のリレー13が第1の接続用導体片5A,5Bによって支持され、第2のリレー15が第3の接続用導片体片9A,9Bによって支持されるように定められている。第1のリレー13の一対の第1の接続用端子13B,13Cと第2のリレー15の一対の第2の接続用端子15B,15Cは、相反する方向に延び出るように並んで配置されている。
【0030】
第1のリレー13及び第2のリレー15は、図示しない導線によって制御基板23と接続されており、動作に必要な電力と制御信号を得ている。
【0031】
[磁性体コア]
図2,図5及び図6に示すように、コの字状の第1の磁性体コア17は、一対の柱状部17a及び17bと一対の柱状部17a及び17bの一端を連結する連結部17cとからなり、中央部に第1の接続用端子13Bの直交部13B2が貫通する導体貫通孔17Aを有し、一対の柱状部17a及び17bの自由端部間にギャップ17Bを有している。コの字状の第2の磁性体コア19は、一対の柱状部19a及び19bと一対の柱状部19a及び19bの一端を連結する連結部19cとからなり、中央部に第2の接続用端子15Bの直交部15B2が貫通する導体貫通孔19Aを有し、一対の柱状部19a及び19bの自由端部間にギャップ19Bを有している。後述のように、第1の磁性体コア17及び第2の磁性体コア19は、中間ガイド部材21によって位置決めされている。
【0032】
[制御基板]
制御基板23は、第1及び第2のリレー13,15の開閉を制御する制御回路を備えている。また、本実施の形態では、導体を流れる電流の監視を行うための電流センサを構成する第1の磁気センサ素子31と第2の磁気センサ素子33が制御基板23の裏面側に配置され、第1の磁気センサ素子31と第2の磁気センサ素子33の端子が、制御基板23を貫通して制御回路に接続されている。制御基板23は、図示しない導線によって第1のリレー13の接続用端子13Cと第2の接続用導体7(中性線)、または、第2のリレー15の接続用端子15Cと第2の接続用導体7(中性線)と接続されており、動作に必要な電力を得ている。
【0033】
[中間ガイド部材]
中間ガイド部材21は、電気絶縁材料(例えば、絶縁樹脂)で形成され、第1のリレー13及び第2のリレー15の上に配置されている。中間ガイド部材21の上には制御基板23が保持されており、中間ガイド部材21によって、制御基板23と第1のリレー13及び第2のリレー15との間に絶縁壁部が形成されている。中間ガイド部材21には、第1及び第2の磁性体コア17,19の一対の柱状部17a及び17b並びに19a及び19bの先端部が嵌合されて保持される第1及び第2の磁性体コア保持部35,37と、第1及び第2の磁気センサ素子31,33を挿入する第1及び第2の挿入孔39,41が形成されている。
【0034】
図4に示すように、第1の磁性体コア保持部35は、中間ガイド部材21の裏面側から第1の磁性体コア17を挿入する形状になっており、中間ガイド部材21の裏面側から延びる、絶縁ケース本体3の長手方向に対向する一対の対向壁部35A,35Bと、一対の対向壁部35A,35Bの間に形成され、第1の磁性体コア17のギャップ17B内に配置される中間壁部35Cを備えている。対向壁部35Aには、第1の磁性体コア保持部35に挿入された第1の磁性体コア17の一対の柱状部17a及び17bの先端部が当接する頂部を構成する一対の当接部35A1,35A2が形成されており、対向壁部35Bには、第1の磁性体コア17の一対の柱状部17a及び17bの側方部を押す一対の爪状部35B1,35B2が形成されている。第1の挿入孔39は、中間壁部35Cに形成された有底の孔である。
【0035】
図5に示すように、中間ガイド部材21の裏面側から第1の磁性体コア保持部35に第1の磁性体コア17を挿入することで、第1の磁性体コア17が位置決めされる。また、図6に示すように、制御基板23を中間ガイド部材21に固定することで、第1の磁気センサ素子31が第1の挿入孔39に挿入されて、第1の磁性体コア17のギャップ17B内に位置するように位置決めされる。第2の磁性体コア保持部37は、第1の磁性体コア保持部35と同様に構成されており、第2の磁性体コア19及び第2の磁気センサ素子33も同様にして位置決めされるため、図4乃至図6の図中に括弧書きで符号を付して説明を省略する。
【0036】
中間ガイド部材21には、絶縁ケース本体3の貫通孔3G,3Hと整合する位置に固定孔21A,21Bが形成されており、ねじ4A,4Bによって中間ガイド部材21はカバー部材27と共に、絶縁ケース本体3に固定されるようになっている。
【0037】
[電流センサ]
前述のように第1の磁性体コア17、及び、第1の磁気センサ素子31が配置されることによって、第1の電流センサが構成されている。第1の電流センサは、第1の磁性体コア17を流れる磁束の変化量に基づいて第1の接続用導体を流れる電流を測定する。同様にして、第2の磁性体コア19、及び、第2の磁気センサ素子33が配置されることによって、第2の電流センサが構成されている。第2の電流センサは、第2の磁性体コア19を流れる磁束の変化量に基づいて第3の接続用導体を流れる電流を測定する。
【0038】
[感震基板]
感震基板25は、制御基板23に配置したスペーサ24上に固定されており、絶縁ケース本体3に加わる振動を検出する振動センサを備えている。感震基板25は制御基板23と電気的に接続されており、制御回路は、振動センサが所定の値以上の振動を検出すると、第1及び第2のリレー13,15を開く制御信号を出力するようになっている。
【0039】
[カバー部材]
カバー部材27,29A,29Bは、絶縁ケース本体3のカバー部材である。カバー部材27は、感震基板25の上から被せて、絶縁ケース本体3の底部外側から貫通孔3G,3Hを通したねじ4A,4Bで絶縁ケース本体3に固定されている。カバー部材29Aは、ねじ30Aでねじ孔3Jに固定されている。同様に、カバー部材29Bは、ねじ30Bでねじ孔3Kに固定されている。
【0040】
<制御フロー>
制御基板23の制御回路は、図7のフローチャートに沿って動作する。
【0041】
制御回路は、振動センサが検出する振動を監視している(ステップST1)。振動センサが所定値以上(例えば、震度5強相当)の振動を検出した場合、制御回路は、第1及び第2の電流センサの電流値を確認する(ステップST2)。電流値が所定値(例えば、90A)以下の場合のみ、第1及び第2のリレー13,15に対して、リレーを開く制御信号を出力する(ステップST3)。これにより、地震が起きたような場合に、リレーが故障することなく、安全に電流を遮断できる。
【0042】
上記実施の形態は、一例として記載したものであり、その要旨を逸脱しない限り、本発明は本実施例に限定されるものではない。例えば、上記例では、感震基板を備えるようにしたが、これに加えて、または、これと替えて、温度センサや湿度センサを備えるようにして、所定の温度や湿度になった場合に、制御信号を出力するようにしてもよい。その他、通信機能を付加し、必要に応じて遠隔から制御信号を出力するようにしてもよい。
【0043】
また、上記例では、単相3線式の分電盤用を例にしたが、単相2線式の分電盤内の電流制限器を設置していた位置に設置されて2本の一次側電線と2本の二次側電線を相互に接続する第1及び第2の接続用導体を備えた電線接続機器にも適用可能である。この場合には、中性線と接続される上記第2の接続用導体7を除いた構成となる。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明によれば、分電盤内に収納可能な電線接続機器のケースの限られたスペース内に、接続用導体やリレーをコンパクトに収納し、開閉器としても機能する電線接続機器を提供することができる。また、本発明によれば、感震機能等の付加機能を有した電線接続機器を提供することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 電線接続機器
3 絶縁ケース本体
3A乃至3F 電線挿入孔
3G,3H 貫通孔
3J,3K ねじ孔
31,32 側壁部
34 底壁部
34A乃至34F 端子嵌合部
4A,4B ねじ
5 第1の接続用導体
5A,5B 第1の接続用導体片
7 第2の接続用導体
9 第3の接続用導体
9A,9B 第3の接続用導体片
11(11A乃至11F) 端子環(管状接続端子)
13 第1のリレー
13A リレー本体部
13B,13C 一対の第1の接続用端子
13D 切り欠き凹部
15 第2のリレー
15A リレー本体部
15B,15C 一対の第2の接続用端子
15D 切り欠き凹部
17 第1の磁性体コア
17A 導体貫通孔
17B ギャップ
19 第2の磁性体コア
19A 導体貫通孔
19B ギャップ
21 中間ガイド部材
21A,21B 固定孔
35 第1の磁性体コア保持部
37 第2の磁性体コア保持部
39 第1の挿入孔
41 第2の挿入孔
23 制御基板
31 第1の磁気センサ素子
33 第2の磁気センサ素子
24 スペーサ
25 感震装置
27 カバー部材
29A,29B カバー部材
30A,30B ねじ

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東邦電気株式会社
電線接続機器
個人
発電装置
個人
発電装置
個人
交流発電機
個人
分電盤
日本電産株式会社
モータ
個人
電力増幅装置
株式会社ニッセイ
端子箱
個人
太陽光発電システム
個人
電気機械のステータ
日本電産株式会社
モータ
個人
エネルギー変換素子
日本電産株式会社
モータ
個人
磁力回転装置
個人
パルスモーター
個人
企業停電用装置
個人
充電装置
日本電産株式会社
ステータ
日立金属株式会社
回転電機
個人
DC-DCコンバータ
オンキヨー株式会社
電子機器
株式会社明電舎
回転子
TOTO株式会社
水力発電機
個人
ケーブルの整理保持器具
株式会社明電舎
同期機
株式会社デンソー
モータ
日本電産株式会社
モータ
株式会社明電舎
回転電機
個人
回転式板状体発電機
株式会社リコー
電子機器
個人
永久磁石埋め込み型ロータ
FDK株式会社
電源装置
KYB株式会社
回転電機
個人
企業向けの節電装置
個人
永久磁石を応用した回転体
株式会社明電舎
回転電機
続きを見る