TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2020188653
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201119
出願番号2019093609
出願日20190517
発明の名称駆動装置
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人
主分類H02K 5/10 20060101AFI20201023BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】部品同士が良好に接着固定された駆動装置を提供する。
【解決手段】駆動装置は、環状の接着凹部35を有する駆動ユニット10と、接着凹部と対向している環状の接着凸部21を有するカバー20と、接着凹部と接着凸部とを接着している接着シール剤91とを備えている。駆動装置は、接着凹部と接着凸部との間の距離を保つスペーサ23を備えている。このため、接着凹部と接着凸部との間に接着シール剤が入り込む空間を安定して確保できる。したがって、接着シール剤を用いて接着凹部と接着凸部とを安定して接着しやすい。よって、部品同士が良好に接着固定された駆動装置を得ることができる。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
環状の接着凹部(35)を有する駆動ユニット(10)と、
前記接着凹部と対向している環状の接着凸部(21)を有するカバー(20)と、
前記接着凹部と前記接着凸部とを接着している接着シール剤(91)と、
前記接着凹部と前記接着凸部との間の距離を保つスペーサ(23、223)とを備えている駆動装置。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記スペーサは、前記接着凸部において前記接着凹部と対向している側方対向面(21a、21b)から前記接着凹部に向かって突出して設けられている請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記側方対向面は、
内側対向面(21b)と、
前記内側対向面の反対側の面である外側対向面(21a)とを備え、
前記スペーサ(223)は、前記内側対向面に設けられており、かつ、前記外側対向面には設けられていない請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記外側対向面と前記接着凹部との間には、前記接着シール剤が環状に連続して設けられている請求項3に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記駆動ユニットは、
モータ(11)と、
前記モータを固定した状態で収納しているフレーム(30)とを備え、
前記接着凹部は、前記フレームに形成されている請求項1から請求項4のいずれかに記載の駆動装置。
【請求項6】
前記スペーサは、前記接着凹部と接触している請求項1から請求項5のいずれかに記載の駆動装置。
【請求項7】
前記スペーサは、複数設けられ、隣り合う前記スペーサ同士は、互いに等間隔に離れた位置に設けられている請求項1から請求項6のいずれかに記載の駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、駆動装置に関する。
続きを表示(約 11,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、互いに異なる方向に圧縮された第1シール部材と第2シール部材とを備えている回転電機を開示している。これにより、第1シール部材および第2シール部材それぞれのシール性に対し、組み付け時に発生する応力やねじれ等、互いの組み付け誤差が影響するのを抑制することができる。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015−89216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
先行技術文献の構成では、シール部材が圧縮された状態でカバーとフレームとを固定する固定手段として係合部および爪部、あるいは、ねじ部材を備えている。先行技術文献の構成では、固定手段として接着剤を使用する開示はない。カバーとフレームの固定を接着剤で行う場合には、接着剤を接着すべき部分全体に行き渡らせる必要があり、接着剤が接着すべき部分に行き渡っていない場合には、部分的に接着強度が低下してしまう恐れがある。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、駆動装置にはさらなる改良が求められている。
【0005】
開示される1つの目的は、部品同士が良好に接着固定された駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに開示された駆動装置は、環状の接着凹部(35)を有する駆動ユニット(10)と、接着凹部と対向している環状の接着凸部(21)を有するカバー(20)と、接着凹部と接着凸部とを接着している接着シール剤(91)と、接着凹部と接着凸部との間の距離を保つスペーサ(23、223)とを備えている。
【0007】
開示された駆動装置によると、接着凹部と接着凸部との間の距離を保つスペーサを備えている。このため、接着凹部と接着凸部との間に接着シール剤が入り込む空間を安定して確保できる。したがって、接着シール剤を用いて接着凹部と接着凸部とを安定して接着しやすい。よって、部品同士が良好に接着固定された駆動装置を得ることができる。
【0008】
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
駆動装置を示す上面図である。
図1のII−II線における断面を示す断面図である。
駆動ユニットを示す斜視図である。
環状カバーを示す斜視図である。
駆動ユニットと環状カバーとの接着部分を示す部分拡大図である。
外周接着凸部と外周接着凹部との接着前の状態を示す説明図である。
外周接着凸部と外周接着凹部との接着後の状態を示す説明図である。
第2実施形態における外周接着凸部と外周接着凹部との接着前の状態を示す説明図である。
第2実施形態における外周接着凸部と外周接着凹部との接着後の状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
【0011】
第1実施形態
駆動装置1は、電気的に駆動を行う装置であって、モータ装置や発電装置などの回転電機装置として利用可能である。あるいは、回転を伴わないアクチュエータ装置などにも利用可能である。駆動装置1は、例えば、車両に搭載されて電動パワーステアリング装置の一部を構成する装置として利用できる。以下では、駆動装置1が車両用の電動パワーステアリング装置の一部として用いられる場合を例に説明を行う。
【0012】
図1および図2において、駆動装置1は、駆動ユニット10と環状カバー20とを備えている。駆動ユニット10は、モータ11と回路基板15とフレーム30とコネクタ41とを備えている。モータ11は、電気エネルギーを回転運動に変換する電動機である。モータ11は、駆動装置1としての駆動力を提供する装置である。モータ11に代えて、アクチュエータなどの装置を用いて駆動力を提供してもよい。フレーム30は、有底筒状である。フレーム30は、筒状体であるモータケース31と、底面をなすフレームエンド32とを備えている。フレーム30は、モータケース31とフレームエンド32とで囲まれる収納空間内にモータ11を収納している。モータケース31とフレームエンド32とは、熱伝導性の高い金属材料で構成されている。
【0013】
回路基板15は、モータ11の制御を行うための回路部品を複数備えている。回路基板15の一部は、フレームエンド32に接触している。回路基板15の回路部品で発生した熱は、フレームエンド32に伝わり、フレームエンド32から放熱される。言い換えると、フレームエンド32は、回路基板15の冷却を促進するヒートシンクとして機能している。コネクタ41は、駆動装置1の外部からの信号や電力をモータ11や回路基板15に伝達するための部品である。
【0014】
環状カバー20は、駆動ユニット10に装着されている。環状カバー20は、駆動ユニット10よりも小さな部品である。環状カバー20は、駆動ユニット10よりも軽い部品である。環状カバー20は、中央に開口を形成している内周開口部29を有している。環状カバー20が駆動ユニット10に装着されている状態において、コネクタ41の一部は、内周開口部29が形成している開口から外側に突出している。環状カバー20は、樹脂部品であって、例えばポリブチレンテレフタレートなどの樹脂によって形成されている。環状カバー20は、カバーの一例を提供する。
【0015】
環状カバー20が駆動ユニット10に装着された状態では、コネクタ41の一部のみが外部に露出しており、コネクタ41の残りの部分と回路基板15とフレームエンド32とは、外部に露出していない状態となる。言い換えると、環状カバー20を装着することで、回路基板15などに対して水や埃が付着してしまうことを抑制して、保護している。
【0016】
図3において、回路基板15は、円盤状である。回路基板15は、フレームエンド32を覆うように設けられている。フレーム30には、外周接着凹部35が形成されている。外周接着凹部35は、連続する環状をなしている。外周接着凹部35は、回路基板15よりもモータ11の回転軸の径方向外側に設けられている。外周接着凹部35は、モータケース31とフレームエンド32との2つの部材によって形成されている。
【0017】
コネクタ41には、内周接着凹部45が形成されている。内周接着凹部45は、連続する環状をなしている。内周接着凹部45は、外周接着凹部35よりもモータ11の回転軸の径方向内側に設けられている。内周接着凹部45は、フレームエンド32から離れた位置に設けられている。言い換えると、内周接着凹部45は、外周接着凹部35に対してモータ11の回転軸の軸方向にずれた位置に設けられている。
【0018】
図4において、環状カバー20は、有底筒状である。環状カバー20の底面中央には、略円形の開口を形成している内周開口部29が設けられている。内周開口部29の形状は、コネクタ41の少なくとも一部を外部に露出させることができる形状であればよく、略円形に限られない。例えば、四角形状や半円形状でもよく、様々な形状を組み合わせた複雑な形状であってもよい。
【0019】
環状カバー20は、内周開口部29である内周端部と、内周端部の反対側の端部である外周端部とを備えている。外周端部は、内周端部よりも外側、かつ、環状カバー20が駆動ユニット10に装着された場合に、内周端部からフレーム30までの距離よりも、外周端部からフレーム30までの距離の方が短くなる位置に設けられている。
【0020】
外周端部には、フレーム30に対向する側に向かって突出している外周接着凸部21が形成されている。外周接着凸部21は、外周端部全体にわたって環状に連続して設けられている。外周接着凸部21の近傍には、環状カバー20の外表面から突出している外表面凸部22が形成されている。外周接着凸部21の突出方向と外表面凸部22の突出方向とは、互いに交差する方向である。外表面凸部22は、環状カバー20の外表面に沿って環状に連続して設けられている。外表面凸部22は、モータケース31と対向している。
【0021】
外周接着凸部21の外表面には、スペーサ23が設けられている。スペーサ23は、筒状をなす環状カバー20の軸方向に沿う方向に突出して設けられている突条部である。スペーサ23は、外表面凸部22から外周接着凸部21にかけて設けられている。スペーサ23は、外周接着凸部21の外表面に複数設けられている。複数のスペーサ23は、不連続な環状をなすように並んで8箇所に設けられている。隣り合うスペーサ23同士は、等間隔に並んでいる。ただし、スペーサ23の数は、8箇所に限られず、8箇所よりも多くても少なくてもよい。例えば、互いに三角形をなすように3箇所に設けてもよい。
【0022】
スペーサ23は、断面が半円形状である。これにより、スペーサ23が別の部品と接触した場合であっても、スペーサ23が大きく潰れることを抑制しやすい。このため、外周接着凸部21の外表面からの突出量を安定して維持して、スペーサ23が空間を確保する機能を発揮しやすい。ただし、スペーサ23の断面形状は、半円に限られない。例えば、三角形状や四角形状でもよい。
【0023】
スペーサ23は、外周接着凸部21の外表面からスペーサ23が突出している突出量の分、外周接着凸部21と外周接着凹部35との間に隙間を形成することとなる。したがって、スペーサ23の突出量を大きくすることで、外周接着凸部21と外周接着凹部35との間の隙間を大きくすることができる。
【0024】
内周開口部29である内周端部には、フレーム30に対向する側に向かって突出している内周接着凸部26が形成されている。内周接着凸部26は、筒状をなす環状カバー20の軸方向に沿う方向に突出している。内周接着凸部26は、内周端部全体にわたって環状に連続して設けられている。
【0025】
図5において、外周接着凸部21と外周接着凹部35とは、環状に連続して設けられた外周接着剤91によって接着固定されている。これにより、環状カバー20とコネクタ41との相対的な位置がずれることを防いでいる。言い換えると、外周接着剤91は、環状カバー20が駆動ユニット10から脱落してしまうことを防いでいる。外周接着剤91は、外周接着凸部21と外周接着凹部35との間から水や埃が侵入することを防いでいる。まとめると、外周接着剤91は、コネクタ41と環状カバー20とを接着固定する機能と、コネクタ41と環状カバー20との間から異物が侵入することを防止するシール機能との2つの機能を有している。外周接着剤91は、接着シール剤の一例を提供する。
【0026】
内周接着凸部26と内周接着凹部45とは、環状に連続して設けられた内周接着剤92によって接着固定されている。これにより、環状カバー20とフレーム30との相対的な位置がずれることを防いでいる。言い換えると、内周接着剤92は、環状カバー20が駆動ユニット10から脱落してしまうことを防いでいる。内周接着剤92は、内周接着凸部26と内周接着凹部45との間から水や埃が侵入することを防いでいる。まとめると、内周接着剤92は、フレーム30と環状カバー20とを接着して固定する機能と、フレーム30と環状カバー20との間から異物が侵入することを防止するシール機能との2つの機能を有している。
【0027】
外周接着剤91と内周接着剤92とは、例えばシリコーン系の接着剤を利用できる。ただし、外周接着剤91と内周接着剤92とは、部品同士を接着する機能と、部品同士を接着した部分から水などの異物が侵入することを防止するシール機能を有していればよく、シリコーン系の接着剤に限られない。例えば、アクリル系の接着剤や、エポキシ系の接着剤なども利用可能である。
【0028】
外周接着剤91による接着工程について以下に説明する。図6は、外周接着凸部21と外周接着凹部35とが接着固定される前の状態を示している。外周接着剤91は、三方が囲まれた外周接着凹部35内に設けられている。外周接着剤91は、モータケース31とフレームエンド32との2つの部品に接触して塗布されている。この時点では、外周接着剤91が固まる前の柔らかい状態である。
【0029】
外周接着剤91が塗布されたフレーム30に対して環状カバー20を接近させていき、外周接着凸部21を外周接着凹部35に挿入する。この外周接着凸部21を外周接着凹部35に挿入する挿入方向が、環状カバー20の取り付け方向である。環状カバー20は、外周接着凸部21が外周接着剤91と接触する位置を超えて、取り付け方向に移動される。これにより、外周接着凸部21によって外周接着剤91が押し広げられて、外周接着剤91が隅々まで行き渡ることとなる。したがって、接着前の状態において外周接着剤91が不連続に塗布されている場合であっても、外周接着剤91が外周接着凸部21によって押し広げられることで、環状に連続して設けられることとなる。
【0030】
図7は、外周接着凸部21と外周接着凹部35とが接着固定された後の状態を示している。外周接着剤91は、モータケース31とフレームエンド32と環状カバー20との3つの部品に接触している。この時点では、外周接着剤91が環状に連続して設けられた状態で固まっている。したがって、外周接着剤91は、モータケース31とフレームエンド32と環状カバー20との3つの部品を接着固定している。言い換えると、外周接着剤91は、モータケース31と環状カバー20との間に異物が侵入することを防止するとともに、フレームエンド32と環状カバー20との間に異物が侵入することを防止している。
【0031】
外周接着凸部21は、外周接着凹部35と対向している対向面を複数備えている。外周接着凸部21の対向面のうち、環状カバー20の取り付け方向と交差する方向に対向する面は、側方対向面である。外周接着凸部21の側方対向面は、外側対向面21aと内側対向面21bとを備えている。外側対向面21aは、モータ11の回転軸の径方向外側に位置する外周接着凹部35の外側側面と対向している面である。内側対向面21bは、モータ11の回転軸の径方向内側に位置する外周接着凹部35の内側側面と対向している面である。
【0032】
スペーサ23は、外側対向面21aのみに設けられており、内側対向面21bには設けられていない。スペーサ23は、外周接着凹部35と接触している。したがって、外側対向面21aのうち、スペーサ23が設けられていない部分と外周接着凹部35との間にはスペーサ23の突出量と等しい大きさの空間が空いている状態である。外周接着剤91は、この空間に入り込んで外側対向面21aと外周接着凹部35とを接着固定している。したがって、外側対向面21aと外周接着凹部35との間に入り込む外周接着剤91の量を制御できる。言い換えると、外側対向面21aと外周接着凹部35との間に外周接着剤91が入り込む空間がなく、外側対向面21aと外周接着凹部35との接着面を適切に確保できないといった事態を抑制できる。
【0033】
ただし、スペーサ23は、外周接着凹部35と接触していなくてもよい。言い換えると、スペーサ23の設けられている面とスペーサ23の設けられていない面とのどちらの面についても、外周接着凹部35との対向する部分に外周接着剤91が入り込む空間が適切に形成されていればよい。
【0034】
固まる前の外周接着剤91は、スペーサ23が形成している外側対向面21aと外周接着凹部35との間の空間を満たすように広がって、外表面凸部22に達する。外表面凸部22に達した外周接着剤91は、それ以上取り付け方向に沿って環状カバー20の外表面を移動することができない。このため、外周接着剤91は、外表面凸部22によって移動方向が制限されて取り付け方向と交差する方向に広がることとなる。この時、一部の外周接着剤91は、外表面凸部22とモータケース31との対向する空間に位置している。言い換えると、一部の外周接着剤91は、外表面凸部22とモータケース31の端部とを接着している。したがって、外表面凸部22を設けていない場合に比べて、接着面を大きく確保できる。
【0035】
駆動装置1の外表面であって、外表面凸部22とモータケース31との間の部分に外周接着剤91が環状に連続して設けられている場合には、駆動ユニット10と環状カバー20とが外周接着剤91によって適切に接着固定されている状態である。この状態では、外周接着凸部21と外周接着凹部35との間を通って異物が内部に侵入することが防止されている状態である。言い換えると、接着工程の完了後に、外表面凸部22とモータケース31との間の部分に外周接着剤91が環状に連続して設けられているか否かを確認することで、部品同士が適切に接着されているか否かを確認できる。この場合、目視で簡単に外周接着剤91の存在を確認できるため、外周接着剤91として不透明の接着剤を使用することが好ましい。また、外周接着剤91の色は、環状カバー20及びモータケース31と異なる色であることが好ましい。
【0036】
環状カバー20の外表面から庇状に突出している外表面凸部22は、外周接着剤91を外部の衝撃から保護する保護機能を備えている。例えば、小石などが駆動装置1の外表面に露出している外周接着剤91に衝突しそうな場合であっても、外表面凸部22に衝突することで、小石が外周接着剤91に直接衝突することを抑制できる。これによると、外部の衝撃によって、外周接着剤91が環状カバー20やフレーム30からはがれてしまうことや、外周接着剤91に亀裂が入ってしまうことなどを抑制できる。したがって、部品同士を接着固定する機能と、駆動装置1内部への異物の侵入を防止する機能との2つの機能を外周接着剤91が長期間にわたって安定して発揮しやすい。特に、駆動装置1を車両に搭載する場合には、走行時に駆動装置1が小石などと接触しやすい。このため、外周接着剤91を小石などの衝突から保護する構成は、駆動装置1を車両用として利用する場合に非常に有用である。
【0037】
内側対向面21bと外周接着凹部35との間に位置している外周接着剤91の厚さは、外側対向面21aと外周接着凹部35との間に位置している外周接着剤91の厚さよりも厚い。言い換えると、内側対向面21bと外周接着凹部35との対向している距離は、スペーサ23の突出量よりも大きい。これにより、スペーサ23の設けられている側とは反対側において、外周接着剤91が環状に連続して設けられている状態を安定して維持しやすい。したがって、フレームエンド32と環状カバー20との間に異物が侵入することを外周接着剤91が防止しやすい。
【0038】
上述した実施形態によると、駆動装置1は、外周接着凹部35と外周接着凸部21との間の距離を保つスペーサ23を備えている。このため、外周接着凹部35と外周接着凸部21との間に外周接着剤91が侵入可能な空間を形成することができる。したがって、外周接着凹部35と外周接着凸部21とにおいて、外周接着剤91で接着されている接着面積を大きく確保しやすい。また、外周接着凹部35と外周接着凸部21とが外周接着剤91によって接着されていない部分が、特定の部分に偏って存在することを抑制しやすい。よって、外周接着剤91で駆動ユニット10と環状カバー20とが良好に接着された状態を維持しやすい。また、駆動装置1を製造する際に外周接着剤91での接着不良が引き起こされにくい。以上により、駆動ユニット10と環状カバー20などの部品同士が良好に接着された駆動装置1を提供できる。
【0039】
スペーサ23は、外周接着凸部21において外周接着凹部35と対向している側方対向面から外周接着凹部35に向かって突出して設けられている。このため、外周接着剤91が侵入可能な空間を形成したい部分にスペーサ23を直接配置することができる。したがって、簡単な構成のスペーサ23を用いて外周接着剤91による接着面を多く確保できる。言い換えると、別部品を配して空間を確保する場合などに比べて簡単な構成で、駆動ユニット10と環状カバー20との接着を安定させることができる。
【0040】
隣り合うスペーサ23同士は、互いに等間隔に離れた位置に設けられている。このため、外周接着凹部35と外周接着凸部21とが外周接着剤91によって接着されていない部分が、特定の部分に偏って存在することを抑制しやすい。よって、外周接着剤91の厚さを均一化するなど、外周接着剤91を狙い通りの厚さに制御しやすい。
【0041】
外周接着凸部21の側方対向面のうち、スペーサ23の設けられていない面と外周接着凹部35との間には、外周接着剤91が環状に連続して設けられている。このため、少なくとも環状に連続して設けられている外周接着剤91よりも内部への異物の侵入を抑制することができる。ここで、スペーサ23と外周接着凹部35とが接触している場合には、外周接着凸部21のスペーサ23が設けられている側と外周接着凹部35との間に位置している外周接着剤91が不連続となる場合がある。したがって、外周接着凸部21の少なくとも一部を環状に連続させることで、外周接着剤91が駆動装置1の内部への異物の侵入を抑制するシール機能を発揮できる。
【0042】
外周接着凹部35は、フレーム30に形成されている。このため、モータ11を固定する部品であるフレーム30に対して、環状カバー20を直接的に接着して固定できる。したがって、フレーム30に対して間接的に環状カバー20を固定する場合に比べて、フレーム30と環状カバー20とが接着固定されている状態を維持しやすい。仮に、コネクタ41に環状カバー20を固定した場合には、コネクタ41から環状カバー20が外れる場合だけでなく、フレーム30からコネクタ41が外れた場合も駆動ユニット10から環状カバー20が外れることとなる。特に、駆動装置1を車両に搭載する場合には、駆動装置1が走行時に振動の影響を受けやすい。このため、大きな振動が加えられても環状カバー20の外れにくい構成は、駆動装置1を車両用として利用する場合に非常に有用である。
【0043】
また、フレーム30が金属製である場合には、樹脂製の部品に比べて温度変化に対する体積変化が小さく、外周接着剤91による適切な接着状態を維持しやすい。特に、駆動装置1を車両に搭載する場合には、駆動装置1が外部環境にさらされて大きく温度が変化しやすい。このため、大きな温度変化が生じた場合でも環状カバー20が適切に接着された状態を維持しやすい構成は、駆動装置1を車両用として利用する場合に非常に有用である。
【0044】
また、フレーム30に対してコネクタ41がわずかにずれた状態で取り付けられている場合であっても、フレーム30とコネクタ41とのずれの影響を受けることなく、フレーム30に環状カバー20を取り付けやすい。
【0045】
スペーサ23は、外周接着凹部35と接触している。このため、外側対向面21aから外周接着凹部35までの距離とスペーサ23の突出量とを等しくすることができる。したがって、外周接着剤91の厚さを制御しやすい。よって、スペーサ23を設けていない側である内側対向面21bから外周接着凹部35までの距離が小さくなり過ぎることで、外周接着剤91が内側対向面21bと外周接着凹部35との間に侵入できない状態となることを防止しやすい。以上により、外周接着剤91の厚さを狙い通りの厚さに制御しやすい。
【0046】
外周接着剤91は、モータケース31とフレームエンド32と環状カバー20との3つの部品を接着固定している。このため、モータケース31と環状カバー20との間に第1シール部材を設け、フレームエンド32と環状カバー20との間に第1シール部材とは異なる第2シール部材を設けるなどする必要がない。言い換えると、1つの部材である外周接着剤91によって複数の部品のシール性を同時に確保できる。
【0047】
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。この実施形態では、外側対向面21aにはスペーサ23が設けられておらず、内側対向面21bにスペーサ223が設けられている。
【0048】
第2実施形態における外周接着剤91による接着工程について以下に説明する。図8は、外周接着凸部21と外周接着凹部35とが接着固定される前の状態を示している。この状態から外周接着剤91が塗布されたフレーム30に対して環状カバー20を取り付け方向に移動させる。これにより、外周接着凸部21によって外周接着剤91を押し広げて、外周接着剤91を隅々まで行き渡らせることができる。
【0049】
図9は、外周接着凸部21と外周接着凹部35とが接着固定された後の状態を示している。一部の外周接着剤91は、外側対向面21aと外周接着凹部35との間に位置している。また、一部の外周接着剤91は、内側対向面21bと外周接着凹部35との間に位置している。言い換えると、外周接着剤91は、モータケース31とフレームエンド32と環状カバー20との3つの部品を接着固定している。
【0050】
スペーサ223は、内側対向面21bのみに設けられており、外側対向面21aには設けられていない。内側対向面21bのうち、スペーサ223が設けられていない部分と外周接着凹部35との間にはスペーサ223の突出量以上の空間が空いている状態である。外周接着剤91は、この空間に入り込んで内側対向面21bと外周接着凹部35とを接着固定している。したがって、スペーサ223の突出量を制御することで、内側対向面21bと外周接着凹部35との間に入り込む外周接着剤91の量を制御できる。
(【0051】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社デンソー
モータ
株式会社デンソー
送風機
株式会社デンソー
統合弁
株式会社デンソー
弁装置
株式会社デンソーウェーブ
充電台
株式会社デンソー
電機子
株式会社デンソー
弁装置
株式会社デンソー
弁装置
株式会社デンソー
統合弁
株式会社デンソー
圧縮機
株式会社デンソー
電磁弁
株式会社デンソー
送風機
株式会社デンソー
モータ
株式会社デンソー
弁装置
株式会社デンソー
モータ
株式会社デンソー
弁装置
株式会社デンソー
弁装置
株式会社デンソー
給湯機
株式会社デンソー
電機子
株式会社デンソー
モータ
株式会社デンソー
組電池
株式会社デンソー
電機子
株式会社デンソー
送風機
株式会社デンソー
送風機
株式会社デンソー
電動弁
株式会社デンソー
送風機
株式会社デンソー
モータ
株式会社デンソー
携帯機
株式会社デンソー
装着具
株式会社デンソー
ダクト
株式会社デンソー
モータ
株式会社デンソー
操作装置
株式会社デンソー
回転電機
株式会社デンソー
ステータ
株式会社デンソー
搬送装置
株式会社デンソー
入力装置
続きを見る