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公開番号2020187480
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201119
出願番号2019090731
出願日20190513
発明の名称伝送回路
出願人エイブリック株式会社
代理人
主分類G08C 19/02 20060101AFI20201023BHJP(信号)
要約【課題】センサによる物理量の検出感度が高い場合にもセンサICを安定的に動作可能な伝送回路を提供する。
【解決手段】伝送回路10Aは、一端が第1の電源と接続される抵抗Rpuと、抵抗Rpuの他端と接続される出力端子41と、一端が出力端子41と接続されるインダクタ9と、一端がインダクタ9の他端と接続され、他端が第2の電源に接続されるスイッチSW1と、アノードがインダクタ9の他端及びスイッチSW1の一端と接続され、スイッチSW1がオフ状態の場合に導通状態となり、スイッチSW1がオン状態の場合には非導通状態となるダイオード11と、一端がダイオード11のカソードと接続され、他端が第2の電源に接続される負荷20Aと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一端が第1の電源と接続される第1の抵抗と、
前記第1の抵抗の他端と接続される出力端子と、
一端が前記出力端子と接続されるインダクタと、
一端が前記インダクタの他端と接続され、他端が第2の電源に接続される第1のスイッチと、
一端が前記インダクタの他端及び前記第1のスイッチの一端と接続され、前記第1のスイッチがオフ状態の場合に導通状態となり、前記第1のスイッチがオン状態の場合には非導通状態となる整流素子と、
一端が前記整流素子の他端と接続され、他端が前記第2の電源に接続される負荷と、
を備えることを特徴とする伝送回路。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
前記負荷は、信号を出力する信号出力部と、
前記第1のスイッチのオンオフ状態を制御するスイッチングコントローラと、を有する請求項1記載の伝送回路。
【請求項3】
前記負荷は、所定箇所の電圧を監視し、前記所定箇所の電圧が一定範囲になるように調節するレギュレータを、さらに有する請求項2記載の伝送回路。
【請求項4】
前記レギュレータは、基準電圧が入力される第1の入力端と、監視される前記所定箇所の電圧が入力される第2の入力端と、出力端とを含む演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力端と接続されるゲートと、前記整流素子の他端と前記負荷の一端とが接続される第1の接続点に接続されるドレインと、前記所定箇所と接続されるソースとを含む電界効果トランジスタと、
前記信号出力部の出力端と接続される入力端と、前記演算増幅器の前記第1の入力端と接続される出力端と、入力される電圧を所定の関係に従って変換した前記基準電圧を出力する変換演算回路と、を含む変換器と、
一端が前記所定箇所及び前記電界効果トランジスタのソースと接続され、他端が前記第2の電源に接続される第2の抵抗と、を有する請求項3記載の伝送回路。
【請求項5】
前記レギュレータは、基準電圧が入力される第1の入力端と、監視される前記所定箇所の電圧が入力される第2の入力端と、出力端とを含む演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力端と接続されるゲートと、前記整流素子の他端と前記負荷の一端とが接続される第1の接続点に接続されるドレインと、前記第2の電源に接続されるソースとを含む電界効果トランジスタと、
前記第1の接続点と前記第2の電源との間に接続され、前記第1の接続点と前記第2の電源との間の電圧を分圧した分圧電圧を取り出し可能な出力端を含む分圧回路と、を有し、
前記所定箇所は、前記分圧回路の出力端である請求項3記載の伝送回路。
【請求項6】
前記レギュレータは、基準電圧が入力される第1の入力端と、監視される前記所定箇所の電圧が入力される第2の入力端と、出力端とを含む演算増幅器と、
前記演算増幅器の出力端と接続されるゲートと、前記整流素子の他端と前記負荷の一端とが接続される第1の接続点に接続されるドレインと、前記第2の電源に接続されるソースとを含む電界効果トランジスタと、を有し、
前記所定箇所は、前記出力端子である請求項3記載の伝送回路。
【請求項7】
前記信号出力部は、物理量を検出する物理量センサを含む請求項2から6の何れか1項に記載の伝送回路。
【請求項8】
前記スイッチングコントローラは、前記第1のスイッチへ疎密波を出力する請求項2から7の何れか1項に記載の伝送回路。
【請求項9】
前記整流素子は、前記インダクタから前記負荷へ向かう方向を順方向とするダイオードである請求項1から8の何れか1項に記載の伝送回路。
【請求項10】
前記整流素子は、前記インダクタの他端と前記負荷の一端とを接続する電路を導通状態と非導通状態とに切り替える第2のスイッチであり、
前記負荷は、信号を出力する信号出力部と、
前記第1のスイッチのオンオフ状態を制御するスイッチングコントローラと、を有し、
前記スイッチングコントローラは、第2のスイッチのオンオフ状態を制御する機能を有し、前記第1のスイッチがオン状態であれば、前記第2のスイッチをオフ状態に制御し、前記第1のスイッチがオフ状態であれば、前記第2のスイッチをオン状態に制御する請求項1から8の何れか1項に記載の伝送回路。
【請求項11】
前記スイッチングコントローラは、前記第1のスイッチ及び前記第2のスイッチへ疎密波を出力する請求項10記載の伝送回路。
【請求項12】
前記負荷と並列に接続される第1のキャパシタ及び
前記第1の抵抗の他端と前記インダクタの一端との接続点と、前記第2の電源と、の間に接続される第2のキャパシタ
の少なくとも一方をさらに備える請求項1から11の何れか1項に記載の伝送回路。
【請求項13】
前記第1の抵抗の他端と接続される入力端を有し、前記第1の電源と前記第2の電源との間に接続されるプロセッサをさらに備える請求項1から12の何れか1項に記載の伝送回路。
【請求項14】
前記出力端子と前記インダクタの一端との間に設けられる第1の端子と、
前記第1の端子と前記インダクタの一端との間に設けられる第2の端子と、
前記負荷の他端及び前記第1のスイッチの他端と、前記プロセッサと前記第2の電源とが接続される第2の接続点と、の間に設けられる第3の端子と、
前記第3の端子と前記第2の接続点との間に設けられる第4の端子と、
一端が前記第1の端子に着脱自在に接続され、他端が前記第2の端子に着脱自在に接続される第1の導通部と、
一端が前記第4の端子に着脱自在に接続され、他端が前記第3の端子に着脱自在に接続される第2の導通部と、をさらに備える請求項13記載の伝送回路。
【請求項15】
前記プロセッサと、前記第1の抵抗と、前記第1の端子と、前記第4の端子と、を接続した電路が形成される第1の基板と、
前記インダクタと、前記整流素子と、前記第1のスイッチと、前記負荷と、を接続した電路が形成される第2の基板と、をさらに備える請求項14記載の伝送回路。
【請求項16】
前記出力端子と前記インダクタの一端との間に設けられる第1の端子と、
前記第1の端子と前記インダクタとの間に設けられる第2の端子と、
前記負荷の他端と、前記プロセッサと前記第2の電源とが接続される第2の接続点と、の間に設けられる第3の端子と、
前記第3の端子と前記第2の接続点との間に設けられる第4の端子と、
一端が前記第1の端子に着脱自在に接続され、他端が前記第2の端子に着脱自在に接続される第1の導通部と、
一端が前記第4の端子に着脱自在に接続され、他端が前記第3の端子に着脱自在に接続される第2の導通部と、をさらに備える請求項13記載の伝送回路。
【請求項17】
前記プロセッサと、前記第1の抵抗と、前記インダクタと、前記第1の端子と、前記第4の端子と、を接続した電路が形成される第1の基板と、
前記整流素子と、前記第1のスイッチと、前記負荷と、を接続した電路が形成される第2の基板と、をさらに備える請求項16記載の伝送回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送回路に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
磁場、温度、圧力等の情報を検出するセンサの検出情報を伝送する伝送回路として、検出信号を出力するための信号線が接地線と共用化されることによって、信号線が不要な伝送回路が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-156997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載される技術を、センサを含むIC(以下、「センサIC」とする)に適用する場合、次のような課題がある。
【0005】
特許文献1に記載される伝送回路では、グランド(以下、「GND」とする。)と安定電源の陰極との間に抵抗Rが接続されている。この伝送回路では、安定電源から抵抗Rによる電圧降下分の電圧がセンサICのGNDへ供給されるため、GNDの電位が抵抗Rによる電圧降下分高くなる。従って、この伝送回路を適用したセンサICでは、抵抗Rを流れる電流の影響を受け、本来、安定していることが望ましいGNDの電位が不安定になってしまう。リニアタイプのセンサから出力されるアナログ信号をプロセッサへ送出したい場合、2値のみならずそのアナログ信号に相当する電圧が、センサICのGNDの電位となるため、GNDの電位の変動は顕著である。
【0006】
また、物理量を高感度に検出するために、センサから出力される電流が大きくなるように設定する場合、特許文献1に記載される伝送回路では、抵抗Rを流れる電流が大きくなるため、センサICへ与える電源電圧とGNDとの間の電圧差が小さくなる。センサICへ与える電源電圧とGNDとの間の電圧差が、センサICの動作電圧範囲の下限を下回ると、当該センサICは誤動作してしまう。すなわち、センサから出力される電流とセンサICへ与える電源電圧とGNDとの間の電圧差とはトレードオフの関係にあり、物理量を検出する感度の高低と、センサICの動作安定性との両立が困難という課題がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記課題を解決するために、物理量センサによる物理量の検出感度が高い場合にもセンサICを安定的に動作可能な伝送回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る伝送回路は、上述した課題を解決するため、一端が第1の電源と接続される第1の抵抗と、前記第1の抵抗の他端と接続される出力端子と、一端が前記出力端子と接続されるインダクタと、一端が前記インダクタの他端と接続され、他端が第2の電源に接続される第1のスイッチと、一端が前記インダクタの他端及び前記第1のスイッチの一端と接続され、前記第1のスイッチがオフ状態の場合に導通状態となり、前記第1のスイッチがオン状態の場合には非導通状態となる整流素子と、一端が前記整流素子の他端と接続され、他端が前記第2の電源に接続される負荷と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、センサICへ与える電源電圧とGNDとの間の電圧差は物理量センサを流れる電流の大小に依らず一定なので、物理量センサによる物理量の検出感度が高い場合にもセンサICを安定的に動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係る伝送回路の一例を示す回路構成図。
実施形態に係る伝送回路における負荷の構成例を示す概略図。
第1のレギュレータの構成例を示す概略図。
第2のレギュレータの構成例を示す概略図。
第3のレギュレータの構成例を示す概略図。
実施形態に係る伝送回路の他の構成例を部分的に示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態に係る伝送回路を、図面を参照して説明する。本実施形態に係る伝送回路は、負荷が有する信号出力部から出力される信号をプロセッサへ伝送するための伝送回路であって、信号線が電源線と共用化された伝送回路である。
【0012】
図1は、本実施形態に係る伝送回路10Aの一例を示す回路構成図である。伝送回路10Aは、例えば、電源端子5と、GND端子6と、抵抗Rpuと、インダクタ9と、スイッチSW1と、ダイオード11と、キャパシタ13、14と、負荷20Aと、端子31〜34と、被覆線37、38と、出力端子41と、プロセッサ50と、を備えている。
また、伝送回路10Aは、第1の基板としてのメインボード2と、第2の基板としてのサブボード3と、を備えている。メインボード2の上面には、電源端子5、GND端子6、抵抗Rpu、出力端子41、プロセッサ50及び端子31、34が形成されている。
【0013】
電源端子5は、安定電源である第1の電源(図示省略)と接続されており、電源電圧Vccを電源線L1に供給する。電源線L1には、抵抗Rpuの一端と、プロセッサ50の一端とが接続されている。第1の抵抗としての抵抗Rpuは、一端が電源線L1及び電源端子5を介して第1の電源と接続されている。抵抗Rpuは、他端が出力端子41と接続されている。また、出力端子41は、第1の端子としての端子31と接続されている。
【0014】
GND端子6は、第2の電源(図示省略)としてのGNDに接続されており、電源電圧VssをGND線L2に供給する。GND線L2には、プロセッサ50の他端が接続されている。プロセッサ50の他端とGND線L2との接続点が第2の接続点としてのノードN2である。GND線L2上のノードN2に対する負荷20A側には、第4の端子としての端子34が配設されている。
【0015】
サブボード3の上面には、インダクタ9、スイッチSW1、ダイオード11、キャパシタ13、14、負荷20A及び端子32、33が形成されている。
【0016】
第2の端子としての端子32は、端子31と着脱自在な第1の導通部としての被覆線37を介して接続されている。端子32は、インダクタ9の一端と接続されている。端子32とインダクタ9の一端との間には、ノードN3が設定されている。インダクタ9の他端は、整流素子としてのダイオード11の一端としてのアノードと接続されている。インダクタ9の他端とダイオード11のアノードとの間には、ノードN4が設定されている。ダイオード11の他端としてのカソードは、負荷20Aの一端及びキャパシタ13の一端と、それぞれ接続されている。ダイオード11のカソードと、負荷20Aの一端及びキャパシタ13の一端との接続点は、第1の接続点としてのノードN1である。ダイオード11は、インダクタ9から負荷20Aへ向かう方向が順方向となる。
【0017】
負荷20Aの他端及び第1のキャパシタとしてのキャパシタ13の他端は、それぞれ、GND線L2に接続されている。すなわち、ノードN1とGND線L2との間において、キャパシタ13は、負荷20Aと並列に接続されている。ノードN3とGND線L2との間には、第2のキャパシタとしてのキャパシタ14が接続されている。また、ノードN4とGND線L2との間には、第1のスイッチとしてのスイッチSW1が配設されている。スイッチSW1とGND線L2との接続点であるノードN5とノードN2との間には、第3の端子としての端子33が配設されている。端子33と端子34との間は、着脱自在な第2の導通部としての被覆線38で接続されている。
【0018】
図2は、負荷20Aの構成例を示す概略図である。
負荷20Aは、信号出力部としてのセンサ部21と、スイッチングコントローラとしての制御回路22と、第1のレギュレータ25Aと、を有している。負荷20Aは、サブボード3上に、センサICとして形成されている。センサ部21と、制御回路22と、第1のレギュレータ25Aとは、それぞれ、一端がノードN1に接続され、他端がGND線L2に接続されている。
【0019】
センサ部21は、物理量を検出する物理量センサを含んでいる。物理量センサには、例えば、ひずみゲージ、速度センサ、加速度センサ、ロータリーエンコーダ、CCDやCMOS等のイメージセンサ、赤外線センサ、紫外線センサ、温度センサ、磁気センサ、マイクロフォン等の各種の物理量を検出可能なセンサが含まれる。
【0020】
制御回路22は、センサ部21と情報伝送可能に接続されており、センサ部21から出力される信号電圧Vsenのレベルの高低を表す信号情報を受信する。制御回路22は、センサ部21から受け取る信号電圧Vsenの信号情報に基づいてスイッチSW1をオン状態又はオフ状態に切替制御するスイッチング制御信号Scを生成する。ここで、スイッチSW1のオン状態とは、スイッチSW1の両端が電気的に短絡されている状態、すなわち導通状態をいう。スイッチSW1のオフ状態とは、スイッチSW1の両端が電気的に開放されている状態、すなわち非導通状態をいう。
スイッチング制御信号Scは、パルス状の疎密波である。疎密波のデューティー比Dは、制御したいスイッチSW1のオンオフ状態に応じて、0≦D≦1に制御される。制御回路22は、生成したスイッチング制御信号Scを、スイッチSW1へ出力することによって、スイッチSW1のオンオフ状態を切替制御する。
【0021】
第1のレギュレータ25Aは、伝送回路10A内の所定箇所の電圧を監視し、監視箇所の電圧が一定範囲になるように調節する。
【0022】
続いて、伝送回路10Aの作用について説明する。伝送回路10Aはいわゆる昇圧コンバータを含んでいる。ここで、ノードN3における電圧、すなわち出力端子41の電圧(出力信号電圧)の時間平均値をVsig、ノードN1における電圧(負荷電源電圧)の時間平均値をVdd、抵抗Rpuの抵抗値をR1、抵抗Rpuを流れる電流の時間平均値をIrpu、負荷20Aに流入する電流をIloadとする。この場合、昇圧コンバータの性質から下記式(1)、(2)が成立する。
Vsig=(1−D)*Vdd …(1)
Irpu={1/(1−D)}*Iload …(2)
【0023】
また、抵抗Rpuの電圧降下を考慮すると、Vsigは電源電圧Vccを用いて下記式(3)で表される。さらに、下記式(3)と上記式(2)との2式から、下記式(4)が成立する。
Vsig=Vcc−R1*Irpu …(3)
Vsig=Vcc−R1*{1/(1−D)}*Iload …(4)
【0024】
上記式(1)及び(4)のうち、動的に変更できるパラメータ(以下、「動的パラメータ」とする)は、D、Vsig、Vdd及びIloadの4個である。物理量センサが検出する検出量に基づき、上記4個のパラメータのうち、少なくとも1個が制御されれば、理論上は何かしらの信号の変化をプロセッサ50へ伝送できる。従って、アナログ信号をプロセッサ50へ伝送したい場合、上記4個のパラメータのうち1個を制御すれば、レベルの変化する何かしらの信号をプロセッサ50へ伝送できる。
【0025】
しかしながら、式の個数が上記式(1)及び(4)の2個、動的パラメータの個数が4個という関係なので、他の条件が無い場合、1個の動的パラメータが制御されても残り3個が確定しない。例えば、温度変化等の何らかの変動要因によって残り3個の動的パラメータのうち1個が変動してしまうと、さらに残りの2個も変動してしまう。このことは、信号をプロセッサ50へ伝送したい場合、直接的に制御する動的パラメータが1個では、レベルの情報を伝送するには不十分であることを意味している。従って、負荷20Aが1個の動的パラメータを直接的に制御することによって、残り3個を確定させるには、更なる条件を付与することが必要になる。
【0026】
そこで、本実施形態では、直接制御される1個の動的パラメータとは異なる他の1個の動的パラメータが直接制御される1個の動的パラメータと所定の関係で連動する又は一定値となるように事前に設定する。上記事前設定を済ませることによって、負荷20Aは、上記4個の動的なパラメータのうち2個の動的パラメータを直接制御することが可能となる。
【0027】
また、本実施形態では、直接制御される2個の動的なパラメータのうちの1個にDを選択する。動的なパラメータのうちの1個にDを選択すると、負荷20Aが直接制御する他の1個の動的なパラメータを除くさらに残りの2個を所望の値に制御することが容易になる利点がある。従って、上記式(1)及び(4)を用いるとともにことに、直接制御される2個の動的なパラメータのうちの1個にDを選択することによって、Vsigを所望の電圧値で取り出し易くなる。
【0028】
直接制御される2個の動的なパラメータのうちの1個にDを選択した場合、直接制御される2個の動的なパラメータの組み合わせとしては、(i)DとIload、(ii)DとVdd及び(iii)DとVsigの3通りが考えられる。続いて、上記(i)〜(iii)の動的なパラメータの組み合わせの各々及びその信号伝送方法について説明する。
【0029】
(i)D及びIloadを制御する場合
負荷20Aは、センサ部21及び制御回路22に加えて、さらに第1のレギュレータ25Aを用いることによって、DとIloadとの2個を直接制御可能に構成されている。
図3は、負荷20Aが有する第1のレギュレータ25Aの構成例を示す概略図である。
第1のレギュレータ25Aは、例えば、演算増幅器251と、電界効果トランジスタ(以下、「FET」とする)252と、第2の抵抗としての抵抗Rmonと、変換器253と、を有している。演算増幅器251は、正側の電源端子がノードN1に接続されており、負側の電源端子がノードN6に接続されている。
【0030】
演算増幅器251は、第1の入力端としての非反転入力端と、第2の入力端としての反転入力端と、出力端とを含む。非反転入力端には基準電圧としての電圧Vrefが入力される。電圧Vrefは、例えば、変換器253から供給される。反転入力端には、監視される所定箇所としてのノードN6の電圧Vmonが入力される。
【0031】
FET252は、例えば、演算増幅器251の出力端と接続されるゲートと、ノードN1に接続されるドレインと、ノードN6に接続されるソースとを含む。抵抗Rmonは、一端がノードN6及びFET252のソースと接続され、他端がGND線L2に接続されて接地されている。
変換器253は、センサ部21の出力端と接続される入力端と、演算増幅器251の非反転入力端と接続される出力端と、入力される電圧を所定の関係に従って変換して出力する変換演算回路と、を含んでいる。
【0032】
第1のレギュレータ25Aを有する負荷20Aでは、まず、Dに対してIloadが連動するように、DとIloadに比例する電圧Vmonとを関係づけておく。ここで、Dはセンサ部21から出力される信号電圧Vsenに基づいて決定されるため、信号電圧Vsenと電圧Vmonとを関係付けておく。信号電圧Vsenと電圧Vmonとの関係付けによって、変換器253は、信号電圧Vsenを変換して電圧Vmonの基準となる電圧、すなわち基準電圧としてのVrefを出力することが可能となる。
【0033】
続いて、制御回路22が、センサ部21の物理量センサの検出量、すなわち信号電圧Vsenに従ってDを制御する。Dを制御する方法は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)、1ビットΔΣ変調等の公知のあらゆる方法から適宜選
択して適用する。また、第1のレギュレータ25Aが、変換器253から出力されるVrefを基準としてノードN6の電圧Vmonを監視し、監視結果に応じてIloadを調節する。Iloadは、FET252のドレイン電流が調節されることによって調節される。この結果、DとIloadとは、負荷20Aによって、連動して制御される。残り2個の動的なパラメータのうちVsigは上記式(4)で決定される。また、Vddは、上記式(4)で決定されたVsigと上記式(1)で決定される。
【0034】
このように、上述した信号伝送方法は、負荷20AがDとIloadとを直接的に制御するステップを含んでいる。負荷20Aでは、制御回路22と第1のレギュレータ25Aとが、上記4個の動的なパラメータのうちDとIloadとを直接制御することによって、残り2個の動的なパラメータのVsig及びVddを間接的に制御することができる。
【0035】
(ii)D及びVddを制御する場合
負荷20Bは、Vddが一定値となるように構成されている。具体的には、負荷20Bは、第2のレギュレータ25Bを有しており、第2のレギュレータ25BがVddが一定値となるように、電圧調節している。負荷20Bでは、センサ部21及び制御回路22に加えて、さらに第2のレギュレータ25Bを用いることによって、DとVddとの2個を直接制御している。
図4は、負荷20Bが有する第2のレギュレータ25Bの構成例を示す概略図である。
第2のレギュレータ25Bは、第1のレギュレータ25Aに対して、演算増幅器251の接続関係と、抵抗Rmonを有していない点と、分圧回路254を有している点と、で相違するがその他の点は実質的に相違しない。そこで、第1のレギュレータ25Aに対して実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して重複する説明を省略する。
【0036】
第2のレギュレータ25Bは、例えば、演算増幅器251と、FET252と、抵抗Rb1、Rb2及び出力端Poを含む分圧回路254と、を有している。演算増幅器251は、第1の入力端としての反転入力端と、第2の入力端としての非反転入力端と、出力端とを含む。反転入力端には基準電圧としての電圧Vrefが入力される。電圧Vrefは、例えば、図示が省略されている電圧基準回路から供給される。非反転入力端には、監視される所定箇所としての出力端Poの電圧、すなわち分圧電圧Vdivが入力される。
【0037】
抵抗Rb1及び抵抗Rb2は、ノードN1とGND線L2との間に、直列に接続されている。抵抗Rb1と抵抗Rb2との接続点には出力端Poが設けられている。ノードN1とGND線L2との間の電圧を分圧した分圧電圧Vdivは、出力端Poから取り出すことができる。
【0038】
第2のレギュレータ25Bを有する負荷20Bでは、Dに依らずVddが一定値となるように動作する。このことは、DとVddとが所定の関係で連動して動作することを意味する。
【0039】
負荷20Bでは、制御回路22が、センサ部21の物理量センサの検出量に従ってDを制御する。また、第2のレギュレータ25Bが、分圧回路254における分圧電圧Vdivを監視し、Vddが一定値となるようにVddを調節する。この結果、DとVddとは、負荷20Bによって、連動して制御される。残り2個の動的なパラメータのうちVsigは上記式(1)で決定される。また、Iloadは、上記式(4)で決定される。
【0040】
このように、上述した信号伝送方法は、負荷20BがDとVddとを直接的に制御するステップを含んでいる。負荷20Bでは、制御回路22と第2のレギュレータ25Bとが、上記4個の動的なパラメータのうちDとVddとを直接制御することによって、残り2個の動的なパラメータのVsig及びIloadを間接的に制御することができる。
【0041】
(iii)D及びVsigを制御する場合
負荷20Cは、センサ部21及び制御回路22に加えて、さらに第3のレギュレータ25Cを用いることによって、DとVsigとの2個を直接制御可能に構成されている。
図5は、負荷20Cが有する第3のレギュレータ25Cの構成例を示す概略図である。
第3のレギュレータ25Cは、第1のレギュレータ25Aに対して、演算増幅器251の接続関係と、抵抗Rmonを有していない点と、で相違するが、その他の点は実質的に相違しない。そこで、第1のレギュレータ25Aに対して実質的に相違しない構成要素については、同じ符号を付して重複する説明を省略する。
【0042】
第3のレギュレータ25Cは、例えば、演算増幅器251と、FET252と、を有している。演算増幅器251は、第1の入力端としての反転入力端と、第2の入力端としての非反転入力端と、出力端とを含む。反転入力端には基準電圧としての信号電圧Vsenが入力される。非反転入力端には、監視される所定箇所としてのノードN3の電圧、すなわちVsigが入力される。
【0043】
第3のレギュレータ25Cを有する負荷20Cでは、まず、Vddが負荷20Cの動作制限範囲内で変化する値となるように、予め設定しておく。その際、理想的にはVddが一定値になるように、DとVsigとが連動する関係を予め設定しておく。すなわち、DとVsigとが既知の関係で連動するようにVsigを事前に調節しておく。
【0044】
続いて、制御回路22が、センサ部21の物理量センサの検出量に従ってDを制御する。また、第3のレギュレータ25Cが、Vsigを監視し、Vsigを調節する。Vsigは、電圧Vsenが調節されることによって、調節される。この結果、DとVsigとは、負荷20Cによって、連動して変更される。残り2個の動的なパラメータのうちVddは上記式(1)で決定される。また、Iloadは、上記式(4)で決定される。
【0045】
このように、上述した信号伝送方法は、負荷20CがDとVsigとを直接的に制御するステップを含んでいる。負荷20Cでは、制御回路22と第3のレギュレータ25Cとが、上記4個の動的なパラメータのうちDとVsigとを直接制御することによって、残り2個の動的なパラメータのVdd及びIloadを間接的に制御することができる。
【0046】
以上、本実施形態によれば、GNDと安定電源の陰極との間に抵抗が接続されていないため、センサ部21から出力される信号のレベルの高低によってセンサ部21と接続されるGNDの電圧が高低に変動することがない。また、上記式(1)及び(4)から負荷20A〜20Cへ与えるVddは、D、Vsig及びIloadで決定されるため、物理量センサを流れる電流の大きさに依存しない。従って、本実施形態によれば、信号線が電源線L1と共用化されていても、負荷20A〜20Cへ与えるVddとGNDとの間の電圧差を、物理量センサを流れる電流の大小に依らず一定にすることができる。すなわち、負荷20A〜20Cへ与えるVddとGNDとの間の電圧差と物理量センサを流れる電流とのレードオフは生じない。故に、物理量センサによる物理量の検出感度が高い場合にも、VddとGNDとの間の電圧差を物理量センサの動作電圧範囲内に維持することができ、センサICを安定的に動作させることができる。
【0047】
また、センサ部21から出力される信号のレベルの高低によってセンサ部21と接続されるGNDの電圧が高低に変動することがないので、GNDの電圧レベルを安定させることができる。従って、リニアタイプの物理量センサを含むセンサICを適用する場合においても、センサICを安定的に動作させることができる。
【0048】
なお、本発明は、上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、上述した例以外にも様々な形態で実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更をすることができる。
【0049】
例えば、本実施形態に係る伝送回路において、整流素子は必ずしもダイオード11に限定されるものではなく、スイッチSW1と逆相に動作するスイッチSW2を適用してもよい。
【0050】
ここで、図6は、本実施形態に係る伝送回路の他の構成例として、伝送回路60Aの部分的な構成を示す概略図である。
図6に例示される伝送回路60Aは、インバータ71を介してスイッチング制御信号Scと逆相となるスイッチング制御信号Sdを生成してスイッチSW2へ与えている。この結果、スイッチSW2は、スイッチSW1がオン状態のときにオフ状態に、スイッチSW1がオフ状態のときにオン状態に遷移する整流素子として適用されている。
(【0051】以降は省略されています)

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