TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2020187051
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201119
出願番号2019092852
出願日20190516
発明の名称ガスセンサ
出願人株式会社SOKEN,株式会社デンソー
代理人特許業務法人あいち国際特許事務所
主分類G01N 27/409 20060101AFI20201023BHJP(測定;試験)
要約【課題】ハウジングから伝達される熱によって封止部材が加熱されにくくし、封止部材を熱から効果的に保護することができるガスセンサを提供する。
【解決手段】ガスセンサ1は、センサ素子2、ハウジング41、接点端子44、第2インシュレータ43、リード線48、封止部材47、内周側カバー5及び外周側カバー46A,46Bを備える。内周側カバー5は、ハウジング41の軸方向Lの基端側L2の位置の外周に装着されている。外周側カバー46A,46Bは、内周側カバー5の外周側に配置されるとともに、内周側カバー5との間に環状空間50を形成し、かつ封止部材47を内周側に保持している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガス検知が可能な検知部(21)を軸方向(L)の先端側位置に有するセンサ素子(2)と、
前記検知部が前記軸方向の先端側(L1)に突出する状態で、前記センサ素子が挿通された筒形状のハウジング(41)と、
前記センサ素子の前記軸方向の基端側位置に設けられた端子部(22)に接触する接点端子(44)と、
前記接点端子を保持するインシュレータ(43)と、
前記接点端子に接続されて外部に引き出されたリード線(48)と、
前記リード線を保持する封止部材(47)と、
前記ハウジングの前記軸方向の基端側位置の外周に装着された内周側カバー(5)と、
前記内周側カバーの外周側に配置されるとともに、前記内周側カバーとの間に環状空間(50)を形成し、かつ前記封止部材を内周側に保持する外周側カバー(46A,46B)と、を備えるガスセンサ(1)。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記環状空間における前記軸方向の先端側の端部(501)は、前記外周側カバーにおける前記軸方向の先端部の全周が前記内周側カバーにおける前記軸方向の先端部の全周に接触していることによって、閉じられており、
前記環状空間における前記軸方向の基端側の開口部(502)は、前記内周側カバーにおける前記軸方向の基端部が、前記外周側カバーの内周側に配置されていることによって、開放されている、請求項1に記載のガスセンサ。
【請求項3】
前記内周側カバーにおける前記軸方向の基端部には、前記内周側カバーの筒状本体部(51)に対して内周側に屈曲して、前記インシュレータにおける前記軸方向の基端側の端面に直接又は間接的に接触する屈曲部(52)が形成されている、請求項1又は2に記載のガスセンサ。
【請求項4】
前記内周側カバーの厚み(t2)は、前記外周側カバーの厚み(t1)よりも大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスセンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ素子を備えるガスセンサに関する。
続きを表示(約 11,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、車載用のガスセンサは、車両の内燃機関の排気管に配置されて、排気管を流れる排ガスを検出対象ガスとして、検出対象ガスに基づく内燃機関の空燃比、検出対象ガスにおける酸素の濃度等を求めるために使用される。ガスセンサにおいては、検知部を有するセンサ素子が筒形状のハウジングに挿通されるとともに、センサ素子の検知部がハウジングに装着された先端側カバーによって覆われ、かつ、センサ素子の配線部がハウジングに装着された基端側カバーによって覆われている。センサ素子の検知部及び先端側カバーは排気管内に配置されており、基端側カバーは排気管の外部に配置されている。
【0003】
内燃機関における燃料の燃焼を受けて、内燃機関の排気管内を通過する排ガスは、例えば、1100℃程度の高温になる。そして、高温に加熱された排気管から、排気管に取り付けられたハウジングへ熱が伝達され、ハウジングから基端側カバーへと熱が伝達される。また、基端側カバーの内周側には、センサ素子に電気的に接続されたリード線を保持するためのゴム製の封止部材が配置されており、基端側カバーから封止部材へも熱が伝達される。
【0004】
封止部材を熱から保護する技術としては、例えば、特許文献1に開示されるガスセンサがある。このガスセンサにおいては、ゴムキャップ(封止部材)の熱劣化を防止するために、主体金具(ハウジング)の外周に取り付けられた外筒(基端側カバー)に、外周側に突出する放熱部材を取り付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012−154774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のガスセンサにおいては、ハウジングから基端側カバーに熱が伝わった後に、基端側カバーから放熱部材へ熱が逃がされる。そのため、ハウジングから基端側カバーに伝わる熱は、基端側カバーから放熱部材へ逃がされる経路と、基端側カバーから封止部材へ伝わる経路とを移動する。このことから、特許文献1のガスセンサにおいては、基端側カバーから封止部材への伝熱を十分に抑制することは難しい。
【0007】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、ハウジングから伝達される熱によって封止部材が加熱されにくくし、封止部材を熱から効果的に保護することができるガスセンサを提供しようとして得られたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、ガス検知が可能な検知部(21)を軸方向(L)の先端側位置に有するセンサ素子(2)と、
前記検知部が前記軸方向の先端側(L1)に突出する状態で、前記センサ素子が挿通された筒形状のハウジング(41)と、
前記センサ素子の前記軸方向の基端側位置に設けられた端子部(22)に接触する接点端子(44)と、
前記接点端子を保持するインシュレータ(43)と、
前記接点端子に接続されて外部に引き出されたリード線(48)と、
前記リード線を保持する封止部材(47)と、
前記ハウジングの前記軸方向の基端側位置の外周に装着された内周側カバー(5)と、
前記内周側カバーの外周側に配置されるとともに、前記内周側カバーとの間に環状空間(50)を形成し、かつ前記封止部材を内周側に保持する外周側カバー(46A,46B)と、を備えるガスセンサ(1)にある。
【発明の効果】
【0009】
前記一態様のガスセンサにおいては、ハウジングの軸方向の基端側の外周に装着される基端側カバーを、内周側カバーと、内周側カバーとの間に環状空間を形成する外周側カバーとによって構成している。そして、ガスセンサが取り付けられた部位からハウジングに伝わる熱は、ハウジングから内周側カバーへ移動させることができる。
【0010】
内周側カバーと外周側カバーとの間には環状空間が形成されていることにより、内周側カバーから外周側カバーへの伝熱は最小限に抑制される。そして、ハウジングから外周側カバーへ熱が伝わりにくくなり、外周側カバーから、外周側カバーの内周側に配置された封止部材に熱が伝わりにくくなる。
【0011】
それ故、前記一態様のガスセンサによれば、ハウジングから伝達される熱によって封止部材が加熱されにくくし、封止部材を熱から効果的に保護することができる。
【0012】
なお、本発明の一態様において示す各構成要素のカッコ書きの符号は、実施形態における図中の符号との対応関係を示すが、各構成要素を実施形態の内容のみに限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1は、実施形態にかかる、ガスセンサの断面を示す説明図である。
図2は、図1における、ガスセンサの軸方向の基端側部分の断面を拡大して示す説明図である。
図3は、図1における、ガスセンサの軸方向の先端側部分の断面を拡大して示す説明図である。
図4は、図2のIV−IV断面を示す説明図である。
図5は、実施形態にかかる、ガスセンサのセンサ素子の断面を拡大して示す説明図である。
図6は、図5のVI−VI断面を示す説明図である。
図7は、図5のVII−VII断面を示す説明図である。
図8は、他のガスセンサの軸方向の基端側部分の断面を拡大して示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
前述したガスセンサにかかる好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
<実施形態>
本形態のガスセンサ1は、図1〜図4に示すように、センサ素子2、ハウジング41、接点端子44、インシュレータとしての第2インシュレータ43、リード線48、封止部材47、内周側カバー5及び外周側カバー46A,46Bを備える。センサ素子2は、ガス検知が可能な検知部21を軸方向Lの先端側L1の位置に有する。ハウジング41は筒形状に形成されており、ハウジング41の内周側には、センサ素子2が挿通されている。センサ素子2の検知部21は、ハウジング41における軸方向Lの先端側L1の端面よりも先端側L1に突出している。
【0015】
図2及び図4に示すように、接点端子44は、センサ素子2の軸方向Lの基端側L2の位置に設けられた端子部22に接触している。第2インシュレータ43は、接点端子44を保持している。リード線48は、接点端子44に接続されて、ガスセンサ1の外部に引き出されている。封止部材47は、リード線48を保持している。内周側カバー5は、ハウジング41の軸方向Lの基端側L2の位置の外周に装着されている。外周側カバー46A,46Bは、内周側カバー5の外周側に配置されるとともに、内周側カバー5との間に環状空間50を形成し、かつ封止部材47を内周側に保持している。
【0016】
以下に、本形態のガスセンサ1について詳説する。
(ガスセンサ1)
図1に示すように、ガスセンサ1は、車両の内燃機関(エンジン)の排気管7の取付口71に配置され、排気管7を流れる排ガスGを検出対象ガスとして、検出対象ガスにおける酸素濃度等を検出するために用いられる。ガスセンサ1は、排ガスGにおける酸素濃度、未燃ガス濃度等に基づいて、内燃機関における空燃比を求める空燃比センサ(A/Fセンサ)として用いることができる。空燃比センサは、理論空燃比と比べて空気に対する燃料の割合が多い燃料リッチの状態から、理論空燃比と比べて空気に対する燃料の割合が少ない燃料リーンの状態まで定量的に連続して空燃比を検出することができるものである。また、ガスセンサ1は、空燃比センサ以外にも、酸素濃度を求める種々の用途として用いることができる。
【0017】
排気管7には、排ガスG中の有害物質を浄化するための触媒が配置されており、ガスセンサ1は、排気管7における排ガスGの流れ方向において、触媒の上流側又は下流側のいずれに配置することもできる。また、ガスセンサ1は、排ガスGを利用して内燃機関が吸入する空気の密度を高める過給機の吸入側の配管に配置することもできる。また、ガスセンサ1を配置する配管は、内燃機関から排気管7に排気される排ガスGの一部を、内燃機関の吸気管に再循環させる排気再循環機構における配管とすることもできる。
【0018】
(センサ素子2)
図5及び図6に示すように、本形態のセンサ素子2は、長尺の長方形状に形成されており、固体電解質体31、排気電極311及び大気電極312、第1絶縁体33A、第2絶縁体33B、ガス室35、大気ダクト36及び発熱体34を備える。センサ素子2は、固体電解質体31に、各絶縁体33A,33B及び発熱体34が積層された積層タイプのものである。
【0019】
本形態において、センサ素子2の軸方向Lとは、センサ素子2が長尺形状に延びる方向のことをいう。また、軸方向Lに直交し、固体電解質体31と各絶縁体33A,33Bとが積層された方向、換言すれば、固体電解質体31、各絶縁体33A,33B及び発熱体34が積層された方向を、積層方向Dという。また、軸方向Lと積層方向Dとに直交する方向を、幅方向Wという。また、センサ素子2の軸方向Lにおいて、排ガスGに晒される側を先端側L1といい、先端側L1の反対側を基端側L2という。
【0020】
(固体電解質体31、排気電極311及び大気電極312)
図5及び図6に示すように、固体電解質体31は、所定の活性温度において、酸素イオン(O
2-
)の伝導性を有するものである。固体電解質体31の第1表面301には、排ガスGに晒される排気電極311が設けられており、固体電解質体31の第2表面302には、大気Aに晒される大気電極312が設けられている。排気電極311と大気電極312とは、センサ素子2の軸方向Lの、排ガスGに晒される先端側L1の部位において、固体電解質体31を介して積層方向Dに重なる位置に配置されている。センサ素子2の軸方向Lの先端側L1の部位には、排気電極311及び大気電極312と、これらの電極311,312の間に挟まれた固体電解質体31の部分とによる検知部21が形成されている。第1絶縁体33Aは、固体電解質体31の第1表面301に積層されており、第2絶縁体33Bは、固体電解質体31の第2表面302に積層されている。
【0021】
固体電解質体31は、ジルコニア系酸化物からなり、ジルコニアを主成分とし(50質量%以上含有し)、希土類金属元素又はアルカリ土類金属元素によってジルコニアの一部を置換させた安定化ジルコニア又は部分安定化ジルコニアからなる。固体電解質体31を構成するジルコニアの一部は、イットリア、スカンジア又はカルシアによって置換することができる。
【0022】
排気電極311及び大気電極312は、酸素に対する触媒活性を示す貴金属としての白金、及び固体電解質体31との共材としてのジルコニア系酸化物を含有している。共材は、固体電解質体31にペースト状の電極材料を印刷(塗布)して固体電解質体31及び電極材料を焼成する際に、電極材料によって形成される排気電極311及び大気電極312と固体電解質体31との結合強度を維持するためのものである。
【0023】
図5に示すように、排気電極311及び大気電極312には、これらの電極311,312をガスセンサ1の外部と電気接続するための電極リード部313が接続されている。電極リード部313は、センサ素子2の軸方向Lの基端側L2の部位まで引き出されている。
【0024】
(ガス室35)
図5及び図6に示すように、固体電解質体31の第1表面301には、第1絶縁体33Aと固体電解質体31とに囲まれたガス室35が隣接して形成されている。ガス室35は、第1絶縁体33Aの軸方向Lの先端側L1の部位において、排気電極311を収容する位置に形成されている。ガス室35は、第1絶縁体33Aと拡散抵抗部32と固体電解質体31とによって閉じられた空間部として形成されている。排気管7内を流れる排ガスGは、拡散抵抗部32を通過してガス室35内に導入される。
【0025】
(拡散抵抗部32)
図5に示すように、本形態の拡散抵抗部32は、ガス室35の軸方向Lの先端側L1に隣接して設けられている。拡散抵抗部32は、第1絶縁体33Aにおいて、ガス室35の軸方向Lの先端側L1に隣接して開口された導入口内に配置されている。拡散抵抗部32は、アルミナ等の多孔質の金属酸化物によって形成されている。ガス室35に導入される排ガスGの拡散速度(流量)は、排ガスGが拡散抵抗部32における気孔を透過する速度が制限されることによって決定される。
【0026】
拡散抵抗部32は、ガス室35の幅方向Wの両側に隣接して形成してもよい。この場合には、拡散抵抗部32は、第1絶縁体33Aにおいて、ガス室35の幅方向Wの両側に隣接して開口された導入口内に配置される。なお、拡散抵抗部32は、多孔質体を用いて形成する以外にも、ガス室35に連通された小さな貫通穴であるピンホールを用いて形成することもできる。
【0027】
(大気ダクト36)
図5〜図7に示すように、固体電解質体31の第2表面302には、第2絶縁体33Bと固体電解質体31とに囲まれた大気ダクト36が隣接して形成されている。大気ダクト36は、第2絶縁体33Bにおける、大気電極312を収容する軸方向Lの部位から、センサ素子2の軸方向Lにおける、大気Aに晒される基端位置まで形成されている。センサ素子2の軸方向Lの基端位置には、大気ダクト36の大気導入部としての基端開口部361が形成されている。大気ダクト36は、基端開口部361から固体電解質体31を介してガス室35と積層方向Dに重なる位置まで形成されている。大気ダクト36には、基端開口部361から大気Aが導入される。
【0028】
(発熱体34)
図5〜図7に示すように、発熱体34は、大気ダクト36を形成する第2絶縁体33B内に埋設されており、通電によって発熱する発熱部341と、発熱部341に繋がる発熱体リード部342とを有する。発熱部341は、固体電解質体31と各絶縁体33A,33Bとの積層方向Dにおいて、少なくとも一部が排気電極311及び大気電極312に重なる位置に配置されている。
【0029】
また、発熱体34は、通電によって発熱する発熱部341と、発熱部341の、軸方向Lの基端側L2に繋がる一対の発熱体リード部342とを有する。発熱部341は、直線部分及び曲線部分によって蛇行する線状の導体部によって形成されている。本形態の発熱部341の直線部分は、軸方向Lに平行に形成されている。発熱体リード部342は、軸方向Lに平行な直線状の導体部によって形成されている。発熱部341の単位長さ当たりの抵抗値は、発熱体リード部342の単位長さ当たりの抵抗値よりも大きい。発熱体リード部342は、発熱部341から軸方向Lの基端側L2の部位まで引き出されている。発熱体34は、導電性を有する金属材料を含有している。
【0030】
図5及び図7に示すように、本形態の発熱部341は、発熱体34における軸方向Lの先端側L1の位置において、軸方向Lに蛇行する形状に形成されている。なお、発熱部341は、幅方向Wに蛇行して形成されていてもよい。発熱部341は、軸方向Lに直交する積層方向Dにおいて、排気電極311及び大気電極312に対向する位置に配置されている。換言すれば、発熱部341は、センサ素子2の軸方向Lの先端側L1の部位において、排気電極311及び大気電極312に対して積層方向Dに重なる位置に配置されている。
【0031】
発熱部341の断面積は、発熱体リード部342の断面積よりも小さく、発熱部341の単位長さ当たりの抵抗値は、発熱体リード部342の単位長さ当たりの抵抗値よりも高い。この断面積とは、発熱部341及び発熱体リード部342が延びる方向に直交する面の断面積のことをいう。そして、一対の発熱体リード部342に電圧が印加されると、発熱部341がジュール熱によって発熱し、この発熱によって、検知部21の周辺が目標とする温度に加熱される。
【0032】
(各絶縁体33A,33B)
図5及び図6に示すように、第1絶縁体33Aは、ガス室35を形成するものであり、第2絶縁体33Bは、大気ダクト36を形成するとともに発熱体34を埋設するものである。第1絶縁体33A及び第2絶縁体33Bは、アルミナ(酸化アルミニウム)等の金属酸化物によって形成されている。各絶縁体33A,33Bは、排ガスG又は大気Aである気体が透過することができない緻密体として形成されており、各絶縁体33A,33Bには、気体が通過することができる気孔がほとんど形成されていない。
【0033】
(センサ素子2の端子部22)
図1に示すように、センサ素子2の端子部22は、排気電極311及び大気電極312の各電極リード部313、及び一対の発熱体リード部342の軸方向Lの基端部に電気的に接続されている。端子部22は、センサ素子2の軸方向Lの基端部における両側の側面に配置されている。各電極リード部313及び発熱体リード部342の軸方向Lの基端部は、各絶縁体34A,34Bに形成されたスルーホールを介して端子部22に接続されている。
【0034】
(多孔質層37)
図1に示すように、センサ素子2の軸方向Lの先端側L1の部位の全周には、排気電極311に対する被毒物質、排気管7内に生じる凝縮水等を捕獲するための多孔質層37が設けられている。多孔質層37は、アルミナ等の多孔質のセラミックス(金属酸化物)によって形成されている。多孔質層37の気孔率は、拡散抵抗部32の気孔率よりも大きく、多孔質層37を透過することができる排ガスGの流量は、拡散抵抗部32を透過することができる排ガスGの流量よりも多い。
【0035】
ここで、本形態のガスセンサ1において、センサ素子2の軸方向Lに直交する、センサ素子2の中心軸線から放射状に延びる方向を径方向Rという。中心軸線とは、センサ素子2の、軸方向Lに直交する断面の図心を通る仮想線のことをいう。
【0036】
(ハウジング41)
図1〜図3に示すように、ハウジング41は、ガスセンサ1を排気管7の取付口71に締め付けるために用いられる。ハウジング41は、最大外径部を構成するフランジ部411と、フランジ部411の軸方向Lの先端側L1に形成された先端側筒部412と、フランジ部411の軸方向Lの基端側L2に形成された基端側筒部414とを有する。「最大外径部」とは、ハウジング41において、径方向Rの半径寸法が最も大きい部位のことを示す。フランジ部411の外周は、ガスセンサ1が工具によって取付口71に締め付けられる際に利用される六角形状に形成されている。先端側筒部412及び基端側筒部414は、円筒形状に形成されている。
【0037】
先端側筒部412の軸方向Lの基端側L2の部分の外周には、取付口71のめねじに締め付けられるおねじが形成されている。先端側筒部412の軸方向Lの先端側L1の部分には、後述する先端側カバー45A,45Bが装着される装着部413が形成されている。基端側筒部414には、内周側に折り曲げられたかしめ部415が形成されている。なお、第1インシュレータ42及び第2インシュレータ43の構造によっては、基端側筒部414にかしめ部415が形成されていない場合もある。
【0038】
(内周側カバー5)
図1及び図2に示すように、内周側カバー5は、ハウジング41における熱を吸収し、ハウジング41における熱がガスセンサ1の軸方向Lの基端側L2の端部に位置する封止部材47まで伝わりにくくするためのものである。内周側カバー5は、円筒形状の筒状本体部51と、筒状本体部51の軸方向Lの基端部において径方向Rの内周側に屈曲した屈曲部52とを有する。換言すれば、内周側カバー5における軸方向Lの基端部には、内周側カバー5の筒状本体部51に対して内周側に屈曲して、第2インシュレータ43における軸方向Lの基端側L2の端面に間接的に接触する屈曲部52が形成されている。
【0039】
屈曲部52は、筒状本体部51から径方向Rの内周側に垂直に屈曲している。屈曲部52は、第2インシュレータ43の軸方向Lの基端側L2の端面との間に、金属製のかしめ部材431を挟み込んでいる。かしめ部材431は、板バネによって構成されており、弾性変形後に反発力を生じさせるバネ性を有するものである。内周側カバー5の屈曲部52が径方向Rの内周側に屈曲されていることによって、かしめ部材431によるバネ性を第2インシュレータ43に付与する状態で、第2インシュレータ43を第1インシュレータ42に固定することができる。
【0040】
内周側カバー5の筒状本体部51の軸方向Lの先端部は、ハウジング41及び外周側カバー46A,46Bに接触している一方、内周側カバー5の屈曲部52は、外周側カバー46A,46Bに接触していない。屈曲部52は、かしめ部材431を介して第2インシュレータ43に間接的に接触している。内周側カバー5の屈曲部52が径方向Rの内周側に屈曲されて、かしめ部材431を介して第2インシュレータ43に間接的に接触していることによって、ハウジング41から内周側カバー5の筒状本体部51に伝わる熱を、内周側カバー5の屈曲部52から第2インシュレータ43へ逃がすことができる。なお、内周側カバー5の屈曲部52は、第2インシュレータ43に直接接触していてもよい。
【0041】
内周側カバー5の軸方向Lの先端部は、ハウジング41の基端側筒部414の外周に装着されている。本形態の内周側カバー5の軸方向Lの先端部は、ハウジング41の基端側筒部414の外周に、溶接等によって接合されている。また、この接合を行う以外にも、内周側カバー5の軸方向Lの先端部内に、ハウジング41の基端側筒部414を圧入することもできる。さらに、内周側カバー5の軸方向Lの先端部は、ハウジング41の基端側筒部414の外周にかしめ固定することもできる。
【0042】
(外周側カバー46A,46B)
図1及び図2に示すように、外周側カバー46A,46Bは、ガスセンサ1の軸方向Lの基端側L2に位置する配線部を覆って、この配線部を大気A中の水等から保護するためのものである。配線部は、センサ素子2に電気的に繋がる部分としての、接点端子44、接点端子44とリード線48との接続部分(接続金具441)等によって構成される。
【0043】
外周側カバー46A,46Bは、大気A中の水がガスセンサ1内に浸入することを防止する撥水フィルタ462を挟持するために、2部品に分かれて形成されている。具体的には、本形態の外周側カバー46A,46Bは、内周側カバー5の外周側に配置された第1外周側カバー46Aと、第1外周側カバー46Aの軸方向Lの基端側L2の部分に装着された第2外周側カバー46Bとを有する。第2外周側カバー46Bの軸方向Lの先端側L1の部分は、第1外周側カバー46Aの軸方向Lの基端側L2の部分の外周に装着されている。
【0044】
第2外周側カバー46Bの軸方向Lの基端側L2の部分の内周側には、複数のリード線48を保持する封止部材47が保持されている。撥水フィルタ462は、第1外周側カバー46Aと第2外周側カバー46Bとの間、及び第2外周側カバー46Bと封止部材47との間に挟持されている。
【0045】
図2に示すように、第2外周側カバー46Bの軸方向Lの先端側L1の部分は、第1外周側カバー46Aの軸方向Lの基端側L2の部分に、外周側から内周側へ陥没する凹部463によってかしめられている。また、第2外周側カバー46Bの軸方向Lの中間部分は、第1外周側カバー46Aの軸方向Lの基端側L2の部分に、撥水フィルタ462を挟持する状態で外周側から内周側へ陥没する凹部464によってかしめられている。また、第2外周側カバー46Bの軸方向Lの基端側L2の部分は、封止部材47に、撥水フィルタ462を挟持する状態で外周側から内周側へ陥没する凹部465によってかしめられている。
【0046】
内周側カバー5及び外周側カバー46A,46Bは、内燃機関の排気管7の外部に配置される。本形態のガスセンサ1は、車載用のものであり、排気管7が配置された車両ボディは、内燃機関(エンジン)が配置されたエンジンルームに繋がっている。そして、内周側カバー5及び外周側カバー46A,46Bの周辺には、エンジンルームにおける大気(空気)Aが流れる。
【0047】
第2外周側カバー46Bには、ガスセンサ1の外部から大気Aを導入するための大気導入孔461が形成されている。撥水フィルタ462は、第2外周側カバー46Bの内周側から大気導入孔461を覆う状態で配置されている。センサ素子2における、大気ダクト36の基端開口部361は、内周側カバー5及び外周側カバー46A,46B内の空間に開放されている。第2外周側カバー46Bの大気導入孔461の周辺に存在する大気Aは、撥水フィルタ462を経由して内周側カバー5及び外周側カバー46A,46B内に取り込まれる。そして、撥水フィルタ462を通過した大気Aは、センサ素子2の大気ダクト36の基端開口部361から大気ダクト36内に流れ、大気ダクト36内の大気電極312へと導かれる。
【0048】
(内周側カバー5及び外周側カバー46A,46Bの厚みt1,t2)
図2及び図4に示すように、内周側カバー5の径方向Rの厚みt2は、外周側カバー46A,46Bの径方向Rの厚みt1よりも大きい。内周側カバー5は、ハウジング41の熱を逃がすための放熱部としての機能を持たせるために、できるだけ厚く形成されている。内周側カバー5の厚みt2は、外周側カバー46A,46Bの厚みt1の2〜5倍とすることができる。内周側カバー5の厚みt2が外周側カバー46A,46Bの厚みt1よりも大きいことにより、ハウジング41から外周側カバー46A,46Bへの伝熱量よりも、ハウジング41から内周側カバー5への伝熱量を多くすることができる。これにより、ハウジング41の熱が外周側カバー46A,46Bから封止部材47へより伝わりにくくすることができる。
【0049】
本形態の内周側カバー5の厚みt2は、軸方向Lの全長にわたって均一である。外周側カバー46A,46Bの厚みt1は、一部において変化している。つまり、外周側カバー46A,46Bを構成する第1外周側カバー46Aにおける、軸方向Lの基端側L2の部位の厚みは、他の部位の厚みよりも大きい。また、外周側カバー46A,46Bを構成する第2外周側カバー46Bの厚みは、軸方向Lの全長にわたって均一である。
【0050】
内周側カバー5の厚みt2が均一でない場合には、外周側カバー46A,46Bの厚みt1と比較する際の内周側カバー5の厚みt2は、内周側カバー5の厚みt2の平均値とすることができる。また、内周側カバー5の厚みt2が均一でない場合には、外周側カバー46A,46Bの厚みt1と比較する際の内周側カバー5の厚みt2は、内周側カバー5の厚みt2の最小値とすることができる。
(【0051】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社SOKEN
車両
株式会社SOKEN
燃焼器
株式会社SOKEN
燃焼器
株式会社SOKEN
燃焼器
株式会社SOKEN
受電機器
株式会社SOKEN
追跡装置
株式会社SOKEN
飛行装置
株式会社SOKEN
送風装置
株式会社SOKEN
送風装置
株式会社SOKEN
電磁装置
株式会社SOKEN
回転電機
株式会社SOKEN
蓄電装置
株式会社SOKEN
摩擦ダンパ
株式会社SOKEN
点火プラグ
株式会社SOKEN
電気自動車
株式会社SOKEN
レーダ装置
株式会社SOKEN
タイヤ装置
株式会社SOKEN
燃料噴射弁
株式会社SOKEN
燃料噴射弁
株式会社SOKEN
ガスセンサ
株式会社SOKEN
高圧タンク
株式会社SOKEN
ガスセンサ
株式会社SOKEN
ガスセンサ
株式会社SOKEN
送受電機器
株式会社SOKEN
半導体装置
株式会社SOKEN
電力変換装置
株式会社SOKEN
物体検知装置
株式会社SOKEN
表示制御装置
株式会社SOKEN
電源システム
株式会社SOKEN
表示制御装置
株式会社SOKEN
車両制御装置
株式会社SOKEN
電力変換装置
株式会社SOKEN
充電システム
株式会社SOKEN
電力変換装置
株式会社SOKEN
物体検出装置
株式会社SOKEN
電力変換装置
続きを見る