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公開番号2020184640
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201112
出願番号2020119855
出願日20200713
発明の名称シャワーヘッド
出願人住友電気工業株式会社
代理人特許業務法人深見特許事務所
主分類H01L 21/31 20060101AFI20201016BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ウエハ保持体とシャワーヘッドとの間の空間に生成されるプラズマの特性を局所的に調整することが可能なシャワーヘッドを提供する。
【解決手段】半導体製造装置のチャンバー内においてウエハ保持体に対向して設けられるシャワーヘッドであって、板状のセラミックス基体と、セラミックス基体を厚み方向に貫通する複数の貫通孔と、セラミックス基体をウエハ保持体に対向する面側から見た複数のゾーン内にそれぞれ埋設された高周波用の複数の導電体とを備える。
【選択図】図1B
特許請求の範囲【請求項1】
半導体製造装置のチャンバー内においてウエハ保持体に対向して設けられるシャワーヘッドであって、
円形で板状のセラミックス基体と、
前記セラミックス基体を厚み方向に貫通する複数の貫通孔と、
前記セラミックス基体に埋設された高周波用の複数の導電体と、
前記円形の中心部分及び前記中心部分の周囲にある環状部分は、それぞれ、少なくとも1つのゾーンを有し、
前記導電体の各々は、前記中心部分の前記ゾーン及び前記環状部分の前記ゾーンのそれぞれに埋設されており、
前記中心部分の前記ゾーンに埋設された前記導電体は、前記中心部分から前記円形の周縁に向けて引き出された突出部を介して給電される、シャワーヘッド。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
前記環状部分は、複数の前記ゾーンを有し、
前記突出部は、周方向において隣り合う2つの前記環状部分の前記ゾーンの間に位置するとともに、前記中心部分に埋設された前記導電体と同一平面にある、請求項1に記載のシャワーヘッド。
【請求項3】
前記中心部分の前記ゾーンに埋設された前記導電体は、前記セラミックス基体の厚み方向において、前記環状部分の前記ゾーンに埋設された前記導電体と異なる位置にある、請求項1又は請求項2に記載のシャワーヘッド。
【請求項4】
前記セラミックス基体の埋設された抵抗発熱体をさらに有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシャワーヘッド。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、シャワーヘッドに関する。本出願は、2017年4月14日出願の日本出願2017-080310号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
続きを表示(約 13,000 文字)【背景技術】
【0002】
LSIなどの半導体デバイスを製造する半導体製造装置では、チャンバー内に搭載したサセプタとも称するウエハ保持体に半導体ウエハを載置し、裏面側から加熱しながら表面にCVD、スパッタリングなどの成膜処理、エッチング処理などの各種の薄膜処理を施すことが行われている。この薄膜処理は、プラズマ雰囲気下で行う場合があり、そのための半導体製造装置には、上記ウエハ保持体に高周波(RF)電極の一方(下部電極)が埋設されており、該下部電極に対向するようにウエハ保持体の上方にもう一方の高周波電極(上部電極)が設けられている。そして、これら電極間に高周波(RF)電圧を印加することで、電極間に存在する原料ガスをプラズマ状態にしている。
【0003】
上記の半導体製造装置では、ウエハ保持体の上方に、チャンバー内に上記原料ガスを導入するためのシャワーヘッドが設けられている。このシャワーヘッドにおいて、ウエハ保持体のウエハ載置面に対向する部分は、該ウエハ載置面に向けて均等に原料ガスを供給できるように、多数のガス放出孔を備えた円板状部材で形成されている。そこでこの円板状部材に高周波電極用の導電性部材を埋設することで、上記した上部電極の役割をシャワーヘッドに兼用させることが可能になる。例えば特許文献1には、複数のガス放出孔を有するシャワーヘッド用のセラミックスプレートの内部に高周波発生用の上部電極回路を埋設し、このセラミックスプレートを保持する金属製支持体と該上部電極回路とをバネを用いて電気的に接続する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008−294017号公報
【発明の概要】
【0005】
半導体製造装置のチャンバー内においてウエハ保持体に対向して設けられるシャワーヘッドであって、板状のセラミックス基体と、セラミックス基体を厚み方向に貫通する複数の貫通孔と、セラミックス基体をウエハ保持体に対向する面側から見た複数のゾーン内にそれぞれ埋設された高周波用の複数の導電体とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1Aは、第1実施形態のシャワーヘッドの模式的な平面図である。
図1Bは、図1Aにおける1B−1B断面図である。
図2Aは、第1実施形態のシャワーヘッドにおいて模式的な縦断面図である。
図2Bは、図2AのシャワーヘッドをA1−A1で切断したときの矢視図である。
図3Aは、第1実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図2Bに対応する矢視図である。
図3Bは、第1実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図2Bに対応する矢視図である。
図3Cは、第1実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図2Bに対応する矢視図である。
図3Dは、第1実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図2Bに対応する矢視図である。
図4Aは、第2実施形態のシャワーヘッドにおいて模式的な縦断面図である。
図4Bは、図4AのシャワーヘッドをA2−A2で切断した時の矢視図及びB2−B2で切断したときの矢視図である。
図5Aは、第2実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図4Bに対応する矢視図である。
図5Bは、第2実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図4Bに対応する矢視図である。
図5Cは、第2実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図4Bに対応する矢視図である。
図6Aは、図4Aのシャワーヘッドにおいて第1層と第2層を交換したときの模式的な断面図である。
図6Bは、図6AのシャワーヘッドをA3−A3で切断した時の矢視図及びB3−B3で切断したときの矢視図である。
図7Aは、図6Aのシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図6Bに対応する矢視図である。
図7Bは、図6Aのシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図6Bに対応する矢視図である。
図7Cは、図6Aのシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図6Bに対応する矢視図である。
図8Aは、第3実施形態のシャワーヘッドの模式的な縦断面図である。
図8Bは、図8AのシャワーヘッドをA4−A4で切断した時の矢視図、B4−B4で切断した時の矢視図及びC4−C4で切断したときの矢視図である。
図9Aは、第3実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図8Bに対応する矢視図である。
図9Bは、第3実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図8Bに対応する矢視図である。
図9Cは、第3実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図8Bに対応する矢視図である。
図10Aは、第4実施形態のシャワーヘッドの模式的な縦断面図である。
図10Bは、図10AのシャワーヘッドをA5−A5で切断した時の矢視図及びB5−B5で切断したときの矢視図である。
図11Aは、第4実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図10Bに対応する矢視図である。
図11Bは、第4実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図10Bに対応する矢視図である。
図12Aは、第5実施形態のシャワーヘッドの模式的な縦断面図である。
図12Bは、図12AのシャワーヘッドをA6−A6で切断した時の矢視図、B6−B6で切断したときの矢視図及びC6−C6で切断したときの矢視図である。
図13Aは、第5実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図12Bに対応する矢視図である。
図13Bは、第5実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図12Bに対応する矢視図である。
図13Cは、第5実施形態のシャワーヘッドの様々な代替例の一例であり、図12Bに対応する矢視図である。
図14は、半導体製造装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
上記したように、シャワーヘッドにおいて複数のガス放出孔を有する円板状部材に上部電極を埋設することで、ウエハ保持体の上方の構造を簡素化することができる。しかしながら、チャンバーには側壁の一部に半導体ウエハの出し入れを行うロードロック等が設けられているため、ウエハ保持体は周囲の状況が一様でなく、ウエハ保持体とシャワーヘッドとの間の空間に生成されるプラズマが局所的に不均質になることがあった。その結果、半導体ウエハの表面の薄膜処理に局所的な差異が生じ、半導体デバイスの品質にばらつきが生ずることがあった。
【0008】
本開示は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、ウエハ保持体とシャワーヘッドとの間の空間に生成されるプラズマの特性を局所的に調整することが可能なシャワーヘッドを提供することを目的としている。
【0009】
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。本開示のシャワーヘッドは、半導体製造装置のチャンバー内においてウエハ保持体に対向して設けられるシャワーヘッドであって、板状のセラミックス基体と、セラミックス基体を厚み方向に貫通する複数の貫通孔と、セラミックス基体をウエハ保持体と対向する面側から見た複数のゾーン内にそれぞれ埋設された高周波用の複数の導電体とを備える。これにより、ウエハ保持体とシャワーヘッドとの間の空間に生成されるプラズマの特性を局所的に調整することができる。
【0010】
上記のシャワーヘッドの実施形態においては、複数の導電体は、セラミックス基体の厚み方向において異なる位置にそれぞれ埋設されていてもよい。これにより、各導電体の形状やその給電部の配置箇所、個数等の設計の自由度を高めることができる。
【0011】
上記のシャワーヘッドの実施形態においては、セラミックス基体の厚み方向において複数の導電体のうち少なくとも1つとは異なる位置に埋設され、少なくとも1つの導電体と電気的に接続された引出回路と、セラミックス基体の周縁部に配置され、引出回路を介して少なくとも1つの導電体と電気的に接続された端子部と、をさらに有してもよい。これにより、導電体の給電部分等に局所的な電気的負荷をかけることなく導電体に給電を行うことができる。
【0012】
上記のシャワーヘッドの実施形態においては、セラミックス基体に埋設された抵抗発熱体をさらに有してもよい。これにより、プラズマの温度調整を行うことができる。抵抗発熱体は、複数の導電体の少なくとも一つとセラミックス基体の厚み方向において異なる位置に埋設されてもよい。これにより、導電体や抵抗発熱体の形状、それらの給電部の設置箇所、個数等の設計の自由度を高めることができる。
【0013】
次に、第1の実施形態のシャワーヘッドについて、図面を参照しながら説明する。図14を参照して、第1実施形態のシャワーヘッド4は、半導体ウエハ2に対してプラズマCVDなどのプラズマ雰囲気下での薄膜処理が行われるチャンバー3内において、処理対象物である半導体ウエハ2を保持して加熱するウエハ保持体8の上方に設けられている。図1A、図1Bを参照して、シャワーヘッド4は、ガス放出部となる厚み3.0〜10.0mm程度、外径300〜400mm程度の円板状のセラミックス基体10を有している。セラミックス基体10には、セラミックス基体10を厚み方向に貫通する貫通孔であるガス放出孔10aが設けられている。ガス放出孔10aは内径0.1〜5.0mm程度の大きさである。図1Aに示されるように、複数のガス放出孔10aは一例として放射状に設けられる。
【0014】
シャワーヘッド4はウエハ保持体8のウエハ載置面9に対して平行に向き合うように設けられている。これによりウエハ載置面9に向けて均一にプラズマ生成用の原料ガスを供給することができる。セラミックス基体10の材質であるセラミックスには、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化アルミニウム等を用いることができる。これらのセラミックスの中では熱伝導率が高く耐腐食性にも優れた窒化アルミニウムが好ましい。
【0015】
図2A、図2Bを参照して、セラミックス基体10の内部にRF電極(高周波用電極)の上部電極として3個の導電体が埋設されている。具体的には内側導電体11A、外側導電体11B、11Cが埋設されている(以降、内側導電体、外側導電体それぞれを単に導電体と記載することもある)。これら3個の導電体11A〜11Cは、セラミックス基体10の厚み方向において、略中央部の同じ層内に設けられている。これら3個の導電体11A〜11Cは、セラミックス基体10においてウエハ保持体8に対向する面(以降、対向面とも称する)を3つに分割することで画定される3ゾーン内にそれぞれ配されている。すなわち、上記のセラミックス基体10の厚み方向略中央部に位置する層の中心部側に略円形の形状を有する1個の内側導電体11Aが配されており、内側導電体11Aをとり囲む外周側に円環形状を周方向に2等分した形状を有する2個の外側導電体11B及び11Cが配されている。
【0016】
これら導電体11A〜11Cに給電するための端子部(図示せず)はセラミックス基体10の周縁部に設けられている。その理由は、端子部をセラミックス基体10の中央部に設けると、その部分ではガス放出孔を設けることができなくなるので均等なガス放出が阻害されるからである。端子部がセラミックス基体10の周縁部に設けられているため、内側導電体11Aには、図2Bに示すように、半径方向外側に突出する2個の突出部11Aaが設けられている。これらは外側導電体11B及び11Cの対向する端部同士の間に存在する2ヶ所の間隙部にそれぞれ位置している。これら2個の突出部11Aaに端子部が接続している。なお、外側導電体11B及び11Cは共にセラミックス基体10の周縁部に位置しているので、いずれも任意の部位に端子部を接続することができる。外側導電体11B及び11Cの全体に均等に電圧を印加できるようにするため、端子部は、周方向の中央部に接続するのが好ましい。
【0017】
上記の3つの導電体11A〜11Cの材質は導電性を有するものであれば、特に制約はない。材質としては、例えばステンレス箔などの金属箔を用いてもよいし、タングステン等の金属粉を含んだペーストをスクリーン印刷及び焼成して形成してもよい。なお、前述したようにセラミックス基体10にはその厚み方向に貫通する複数の貫通孔であるガス放出孔10aが設けられているため、上記第1実施形態のシャワーヘッド4の導電体11A〜11Cには、各ガス放出孔10aに対応する位置に図示しない開口部が設けられている。これは、以降に説明する他の実施形態のシャワーヘッド4の導電体においても同様である。
【0018】
このように本開示の第1実施形態のシャワーヘッド4は、セラミックス基体10の対向面に画定した3ゾーンにそれぞれ3つの導電体11A〜11Cが配されているので、それらに別々にRF電圧を印加することによりシャワーヘッド4とこれに対向するウエハ保持体との間に生成されるプラズマの特性を局所的に調整することができる。なお、上記の第1実施形態はセラミックス基体10の対向面を図2Bに示す分割パターンで3ゾーンに画定した場合について説明した。しかし、これに限定されるものではなく、様々な分割パターンやゾーン数が考えられる。
【0019】
例えば図3A〜図3Dには、上記した第1実施形態のセラミックス基体10の様々な代替例が示されている。すなわち、図3Aにはセラミックス基体110の対向面を5ゾーンに分割した場合が示されている。具体的には、セラミックス基体110の厚み方向の略中央部の層内のうち、中心部側に略円形の形状を有する1個の内側導電体111Aが配されており、これをとり囲む外周側に円環形状を周方向に4等分した形状を有する4個の外側導電体111B〜111Eが配されている。内側導電体111Aには、周方向に均等な間隔をあけて半径方向外側に突出する4個の突出部111Aaが設けられており、これらは隣接する外側導電体の互いに対向する端部同士の間に位置している。そして、この突出部111Aaに端子部(図示せず)が電気的に接続している。一方、各外側導電体は、その周方向の中央部に端子部(図示せず)が電気的に接続している。
【0020】
上記の図2A、図2B及び図3Aの例では、セラミックス基体の対向面が中心部側と外周側に分割された上で更に該外周側が周方向に均等に分割された分割パターンを有するものであったが、図3B〜図3Dの代替例はセラミックス基体の対向面が周方向にのみ均等に分割された分割パターンを有している。すなわち、図3Bの代替例は、セラミックス基体210の対向面をその周方向に4等分した4ゾーンに中心角90°の扇形形状を有する4個の導電体211A〜211Dがそれぞれ配されている。図3Cの代替例は、セラミックス基体310の対向面をその周方向に6等分した6ゾーンに中心角60°の扇形形状を有する6個の導電体311A〜311Fがそれぞれ配されている。図3Dの代替例は、セラミックス基体410の対向面をその周方向に8等分した8ゾーンに中心角45°の扇形形状を有する8個の導電体411A〜411Hがそれぞれ配されている。このように、対向面を分割するゾーン数が増えると、よりきめ細かくプラズマの物性を調整することができる。
【0021】
次に図4A、図4Bを参照しながら本発明の第2の実施形態のシャワーヘッド4について説明する。図4Aに示すように、この第2実施形態のシャワーヘッド4が有するセラミックス基体20は、RF電極の上部電極としての2個の導電体21A、21Bが、セラミックス基体20の厚み方向において互いに異なる層にそれぞれ埋没されている。すなわち、図4Bに示すように、セラミックス基体20の中心部側に位置する略円形の形状を有する内側導電体21Aは、セラミックス基体20内においてその厚み方向中央部より対向面側に位置する層内に埋没されている。一方、セラミックス基体20の外周側に位置する円環形状を有する外側導電体21Bは、セラミックス基体20内においてその厚み方向中央部より対向面の反対面側に位置する層内に埋設されている。
【0022】
これら導電体21A、21Bに給電するための端子部(図示せず)は前述したようにセラミックス基体30の周縁部に設けられているため、それとの電気的接続のために導電体21Aは半径方向外側に突出する2個の突出部21Aaが設けられている。この第2実施形態のシャワーヘッドは2個の導電体が互いに異なる層内に埋没されているので、上記の突出部21Aaが外側導電体21B物理的に干渉することはない。但し、突出部21Aaに接続する端子部に干渉しないように、外側導電体21Bの対応する外周部分は、湾曲状に切り欠かれている。
【0023】
上記の第2実施形態のシャワーヘッド4は内側導電体21Aに2個の突出部21Aaが設けられているが、これに限定されるものではなく、図5Aのセラミックス基体120に示すように、より安定的に給電できるように周方向に均等な間隔をあけて突出部を4個設けてもよい。また、外側導電体の形状も上記の円環形状に限定されるものではなく、図5Bのセラミックス基体220に示すように、円環形状を周方向に2等分した形状でもよいし、図5Cのセラミックス基体320に示すように、円環形状を周方向に4等分した形状でもよい。なお、上記のように外側導電体を周方向に分割する場合は、内側導電体の突出部を隣接する外側導電部の対向する端部同士の間に配するのが好ましい。このようにセラミックス基体をより多くのゾーンに分割して複数の導電体をそれぞれ配することにより、プラズマの局所的な特性をよりきめ細かく調整することができる。
【0024】
上記の図4A、図4B及び図5A〜図5Cに示すシャワーヘッド4は、いずれもセラミックス基体の中心部側に位置する略円形の形状を有する内側導電体が、セラミックス基体20内においてその厚み方向中央部より対向面側に位置する層内に埋設され、外側導電体は、セラミックス基体20内においてその厚み方向中央部より対向面の反対面側に位置する層内に位置するものであった。しかし、これに限定されるものではなく、図6A、図6Bに示すようにその逆であってもよい。
【0025】
すなわち、この図6Aに示すセラミックス基体420では、セラミックス基体420の中心部側に位置する略円形の形状を有する導電体421Aが、セラミックス基体420内においてその厚み方向中央部より対向面の反対面側に位置する層内に埋没されている。一方、セラミックス基体430の外周側に位置する円環形状を有する導電体421Bは、セラミックス基体420内においてその厚み方向中央部より対向面側に位置する層内に埋設されている。このように、セラミックス基体420の外周側に位置する外側導電体421Bを対向面に近い側の層内に埋設することで、中心部側に位置する内側導電体421Aの突出部421Aaに電気的に接続させる端子部が外側導電体421Bに物理的に干渉しなくなるので導電体の形状を簡素化することができる。
【0026】
また、この図6Aの場合においても突出部の数を増やしたり3ゾーン以上に分割したりしてもよく、例えば図7Aのセラミックス基体520に示すように、より安定的に給電できるように周方向に均等な間隔をあけて突出部を4個設けてもよい。また、図7Bのセラミックス基体620に示すように、円環形状を周方向に2等分した形状でもよいし、図7Cのセラミックス基体720に示すように円環形状を周方向に4等分した形状でもよい。
【0027】
次に図8A、図8Bを参照しながら本開示の第3の実施形態のシャワーヘッド4について説明する。図8Aに示すように、このセラミックス基体30にはRF電極の上部電極用としての内側導電体31Aと外側導電体31Bがセラミックス基体30の厚み方向において互いに異なる位置にそれぞれ埋設されている。そして、それら2個の導電体のうちの1個には引出回路である引出部32が電気的に接続されている。さらに、外側導電体31Bには端子部5が接続されている。端子部5は、セラミックス基体30から突出している。
【0028】
具体的には、図8Bに示すように、略円形の形状を有する導電体31Aは、セラミックス基体30内においてその厚み方向中央部より対向面側に位置する層内であって且つその中心部側に埋設されている。一方、円環形状を有する導電体31Bは、セラミックス基体30内においてその厚み方向中央部より対向面の反対面側に位置する層内であって且つその外周部側に埋設されている。そして、セラミックス基体30の厚み方向においてこれら2つの層の間に位置する層であって且つその中心部側に略円形の形状を有する引出部32が埋設されている。この引出部32は周方向に均等な間隔をあけて半径方向外側に突出する2個の突出部32aが設けられており且つ中心部において接続部33を介して上記内側導電体31Aに電気的に接続している。接続部33の個数は複数でもよく、これにより当該接続部の電気的負荷を分散させることができる。なお、外側導電体31Bのうち上記突出部32aに対応する位置は、突出部32aに端子部が接続される場合を考慮し、端子部との物理的な干渉を避けるため外周側が湾曲状に切り欠かれている。
【0029】
上記の第3実施形態のシャワーヘッド4は引出部32に2個の突出部32aが設けられているが、これに限定されるものではない。図9Aのセラミックス基体130に示すように、より安定的に給電できるように周方向に均等な間隔をあけて突出部を4個設けてもよい。また、外側導電体の形状も上記の円環形状に限定されるものではない。図9Bのセラミックス基体230に示すように円環形状を周方向に2等分した形状でもよいし、図9Cのセラミックス基体330に示すように、円環形状を周方向に4等分した形状でもよい。
【0030】
上記接続部33の材質は導電性を有するものであれば特に制約はない。一例とし、円柱状のセラミックス部材の外表面を金属層で覆ったものが好ましい。この場合の金属層は、セラミックス部材の表面に金属ペーストを塗布した後、脱脂及び焼成して形成してもよいし、セラミックス部材に外嵌させるべく予め筒状に成形した金属製スリーブを用いてもよい。また、上記のセラミックス部材は、上記のセラミックス基体30とほぼ同じ熱膨張係数を有するものが好ましく、同じ材質であるのがより好ましい。これにより、ヒートサイクルによる熱膨張や熱収縮が繰り返されても当該セラミックス部材をセラミックス基体30と同様に膨張・収縮させることができるので、破損等の問題が生じにくくなる。
【0031】
上記の第1〜第3の実施形態のシャワーヘッド4は、いずれもセラミックス基体内にRF電極の上部電極のみが埋設されるものであったが、これに限定されるものではなく、上記上部電極に加えて抵抗発熱体が埋設されていてもよい。例えば図10A、図10Bに示す本開示の第4の実施形態のシャワーヘッドは、セラミックス基体40においてその厚み方向中央部より対向面側に位置する層内に上部電極用の導電体41が埋設されており、セラミックス基体40内においてその厚み方向中央部より対向面の反対面側に位置する層内に1個の発熱抵抗体44が埋設されている。この発熱抵抗体44は、具体的には同心円状の複数の湾曲部とそれらの互いに隣接するもの同士を接続する複数の直線部とが一筆書き状に連結した形状の回路パターンを有しており、セラミックス基体40内においてその厚み方向中央部より対向面の反対面側に位置する層内に、前述したガス放出孔10aの位置及び周縁部を除くほぼ全面に埋設されている。そして、この発熱抵抗体44の両端部は、図示しない端子部に電気的に接続している。
【0032】
上記した第4実施形態のシャワーヘッド4は、RF電極の上部電極として1個の導電体がセラミックス基体に埋設されるものであったが、これに限定されるものではなく、図11Aのセラミックス基体140のように、対向面を3つに分割した3ゾーンに3個の導電体141A、141B、141Cがそれぞれ埋設されていてもよいし、図11Bのセラミックス基体240のように、対向面を5つに分割した5ゾーンに5個の導電体241A〜241Eがそれぞれ埋設されていてもよい。
【0033】
次に図12A、図12Bを参照しながら本開示の第5の実施形態のシャワーヘッド4について説明する。図12Aに示すように、この第5実施形態のシャワーヘッド4が有するセラミックス基体50は、上記第4実施形態と同様に、セラミックス基体50内においてその厚み方向中央部より対向面の反対面側に位置する層内に1個の発熱抵抗体54が埋設されていることに加えてRF電極の上部電極として2個の導電体51A、51Bがセラミックス基体50の厚み方向において互いに異なる層にそれぞれ埋没されている。
【0034】
すなわち、図12Bに示すように、セラミックス基体50の中心部側に位置する略円形の形状を有する内側導電体51Aは、セラミックス基体50内においてその厚み方向中央部より対向面側に位置する層内に埋没されている。一方、セラミックス基体50の外周側に位置する円環形状を有する外側導電体51Bは、セラミックス基体50内において上記発熱抵抗体54が埋設されている層と、上記導電体51Aが埋設されている層との間に位置する層内に埋設されている。
【0035】
これら導電体51A、51Bに給電するための端子部(図示せず)は前述したようにセラミックス基体50の周縁部に設けられているため、それとの電気的接続のため、導電体51Aは半径方向外側に突出する2個の突出部51Aaが設けられている。この第5実施形態のシャワーヘッドは2個の導電体が互いに異なる層内にそれぞれ埋没されているので、上記の突出部51Aaが外側導電体51B物理的に干渉することはない。但し、突出部51Aaに接続される端子部に干渉しないように、外側導電体51Bの対応する外周部分は、湾曲状に切り欠かれている。
【0036】
上記の第5実施形態のシャワーヘッドは内側導電体51Aに2個の突出部51Aaが設けられているが、これに限定されるものではなく、図12Aのセラミックス基体150に示すように、より安定的に給電できるように周方向に均等な間隔をあけて突出部を4個設けてもよい。また、外側導電体の形状も上記の環状に限定されるものではなく、図12Bのセラミックス基体250に示すように、円環形状を周方向に2等分した形状でもよいし、図12Cのセラミックス基体350に示すように、円環形状を周方向に4等分した形状でもよい。
【実施例】
【0037】
窒化アルミニウム粉末99.5質量部に焼結助剤として酸化イットリウム0.5質量部を加え、更にバインダー、有機溶剤を加えて、ボールミル混合することにより、スラリーを作製した。得られたスラリーをスプレードライ法で噴霧することにより顆粒を作製し、これをプレス成形して2枚の同形状の成形体を作製した。これら成形体を窒素雰囲気中にて700℃の条件で脱脂した後、窒素雰囲気中において1850℃で焼結して、2枚の窒化アルミニウム焼結体を得た。得られた焼結体を、直径380mm、厚み5mmの円板状に加工した。
【0038】
これら2枚の窒化アルミニウムの焼結体のうちの一方の片面に、図2Bに示す内側導電体11A及び外側導電体11B、11Cを形成すべくWペーストをスクリーン印刷により塗布してから窒素雰囲気中にて700℃で脱脂した後、窒素雰囲気中にて1830℃で焼成した。そして、もう一方の焼結体の片面に接着用の窒化アルミニウムを主成分とする接着材料を塗布してから脱脂を行った。これら2枚の窒化アルミニウム焼結体を上記導電体11A〜11Cが内側となるように重ね合わせて接合させた。
【0039】
このようにして作製した接合体に対して、マシニング加工を用いて内径1.0mmのガス放出孔10aを図1Aに示すような配置パターンとなるように穿設した。更に周縁部に内側導電体11Aの突出部11Aa及び外側導電体11B、11Cの各周方向中央部にそれぞれ達するザグリ穴を加工し、そこにW製の電極端子部を嵌入してこれら導電体に電気的に接続した。このようにして試料1のシャワーヘッドを作製した。
【0040】
比較のため、上記の導電体11A〜11Cの代わりに、それらを合計した面積を有する円形の導電体を1個形成し、その周縁部に周方向に均等な間隔をあけて4個の電極端子部を電気的に接続した以外は上記と同様にして試料2のシャワーヘッドを作製した。
【0041】
これら試料1及び2のシャワーヘッドを各々半導体製造装置のチャンバー内に設置してプラズマCVDによる成膜処理を行った。その結果、試料2のシャワーヘッドを用いた場合は、ロードロックが設けられている側の成膜層の膜厚が薄くなる結果となった。これはロードロックの影響によりロードロック側の温度が下がるか若しくはプラズマ密度が下がることが要因と考えられる。これに対して試料1のシャワーヘッドを用いた場合でも試料1と同様の傾向が見られたので、ロードロック側のプラズマ密度を上げるべくロードロック側に位置する導電体11Bの印加電圧及び印加周波数を調整したところ、ウエハ全体の成膜層の膜厚をほぼ均一にすることが可能となった。
【0042】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0043】
1 半導体製造装置、2 半導体ウエハ、3 チャンバー、4 シャワーヘッド、5 端子部、8 ウエハ保持体、9 ウエハ載置面、10,20,30,40,50,110,120,130,140,150,210,220,230,240,310,320,350,410,420,520,620,720 セラミックス基体、10a ガス放出孔、11A,111A,21A,31A,421A,141A,241A,51A 内側導電体、11B,11C,111B,111C,111D,111E,21B,22B,23B,24B,421B,422B,423B,424B,31B,32B,33B,34B,141B,141C,241B,241C,241D,241E,51B,52B,53B,54B 外側導電体、211A,211B,211C,211D,311A,311B,311C,311D,311E,311F,411A,411B,411C,411D,411E,411F,411G,411H 導電体、11Aa,21Aa,32a,51Aa,111Aa,421Aa 突出部、32 引出部、33 接続部、44,54 抵抗発熱体。

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