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公開番号2020182038
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201105
出願番号2019082277
出願日20190423
発明の名称超音波センサ
出願人株式会社SOKEN,株式会社デンソー
代理人特許業務法人ゆうあい特許事務所
主分類H04R 1/02 20060101AFI20201009BHJP(電気通信技術)
要約【課題】耐久性を確保しつつ、複数の共振周波数を有する構成の超音波センサを提供する。
【解決手段】有底筒形状の素子収容ケース6は、内側に超音波素子5が収容されている。
素子収容ケース6は、指向中心軸DAを囲む筒状の側板部61と、指向中心軸と平行な軸方向における側板部の一端側を閉塞する底板部62とを有する。そして、超音波素子5は、底板部62に貼り付けられ、底板部のうち指向中心軸DAから見て超音波素子5の外郭よりも内側に位置する部分は、その一部が超音波素子5と離間することで空間が形成されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
超音波センサ(1)であって、
電気信号と超音波振動とを変換する超音波素子(5)と、
有底筒形状を有し、内側に前記超音波素子が収容される素子収容ケース(6)と、を備え、
前記素子収容ケースは、指向中心軸(DA)を囲む筒状に形成された側板部(61)と、前記指向中心軸と平行な軸方向における前記側板部の一端側を閉塞する底板部(62)とを有し、
前記超音波素子は、前記底板部に貼り付けられており、
前記底板部のうち前記指向中心軸から見て前記超音波素子の外郭よりも内側に位置する部分は、その一部が前記超音波素子と離間することで空間(622、624)が形成されている、超音波センサ。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
前記超音波素子のうち前記底板部と向き合う面であって、前記底板部に貼り付けられた部分を接触部(51)とし、残部を非接触部(52)として、
前記非接触部の面積は、前記接触部の面積以上である、請求項1に記載の超音波センサ。
【請求項3】
前記側板部は、前記指向中心軸と直交する径方向について所定厚さを有する円筒状または部分円筒状の薄肉部(611)と、前記指向中心軸を囲む周方向における前記薄肉部の一部に設けられていて前記所定厚さよりも大きな径方向寸法を有する厚肉部(612)とを有する、請求項1または2に記載の超音波センサ。
【請求項4】
前記超音波素子は、前記空間の一部または全部を覆っている、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の超音波センサ。
【請求項5】
前記空間には、前記底板部を構成する材料とは異なる物質が充填されている、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の超音波センサ。
【請求項6】
前記底板部は、凹部(621)を備え、
前記空間(622)は、前記超音波素子と前記凹部とにより形成される、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の超音波センサ。
【請求項7】
前記底板部は、枠体状または部分枠体状の凸部(623)を備え、
前記超音波素子は、前記凸部の先端面に貼り付けられており、
前記空間(624)は、前記超音波素子と前記凸部の内側の領域とにより形成される、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の超音波センサ。
【請求項8】
前記底板部の厚み方向における前記超音波素子と前記底板部との距離を深さとして、
前記空間における前記深さは、一定である、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の超音波センサ。
【請求項9】
前記底板部の厚み方向における前記超音波素子と前記底板部との距離を深さとして、
前記空間における前記深さは、場所により異なる、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の超音波センサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波センサに関する。
続きを表示(約 9,100 文字)【背景技術】
【0002】
探査波として超音波を外部に送信し、その反射波を受信する超音波センサは、例えば、車両に搭載される物体検知装置等に用いられている。この種の超音波センサは、有底筒状のケースと、当該ケースの内側底部に貼り付けられた圧電素子とを有してなる。
【0003】
この種の超音波センサにおいては、1つの超音波センサに複数の共振周波数を持たせる構造が検討されており、例えば特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1に記載の超音波センサは、大きさの異なる2つの有底筒状ケースと、圧電素子とを備え、大きい有底筒状ケースの内側底面に小さい有底筒状ケースの開口部が貼り付けられており、小さい有底筒状ケースによりなる空間を有する。この超音波センサは、小さい有底筒状ケースの外側底面に圧電素子が貼り付けられている。そして、この超音波センサは、超音波の送信時または受信時に、大小の有底筒状ケースの底面が同じ方向へ撓む場合と逆方向に撓む場合とが生じることで、複数の共振周波数を持つ構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010−278594号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この超音波センサは、大小の有底筒状ケースを接着した構造となっており、耐久性が大きく低下するおそれがあり、その製造コストも大きくなってしまう。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑み、耐久性を確保しつつ、複数の共振周波数を有する超音波センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の超音波センサは、超音波センサ(1)であって、電気信号と超音波振動とを変換する超音波素子(5)と、有底筒形状を有し、内側に超音波素子が収容される素子収容ケース(6)と、を備え、素子収容ケースは、指向中心軸(DA)を囲む筒状に形成された側板部(61)と、指向中心軸と平行な軸方向における側板部の一端側を閉塞する底板部(62)とを有し、超音波素子は、底板部に貼り付けられており、底板部のうち指向中心軸から見て超音波素子の外郭よりも内側に位置する部分は、その一部が超音波素子と離間することで空間(622、624)が形成されている。
【0008】
これにより、超音波素子からの振動が素子収容ケースの底板部に直接伝搬する場合と、当該振動が空間を介して当該底板部に伝搬する場合との2つの振動伝搬経路を備える超音波センサとなる。そのため、複数の振動モードが生じ、複数の共振周波数を有する一個の超音波センサになる。また、素子収容ケースと超音波素子との間に別部材を接着する必要がなくなり、耐久性が向上すると共に、その製造コストが抑制される。
【0009】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係る超音波センサの搭載例を示す図である。
超音波センサの概略的な装置構成を示す断面図である。
図2の超音波マイクロフォンの概略構成を示す斜視図である。
図3のIV-IV間の断面を示す断面図である。
超音波素子と素子収容ケースとの間の振動の伝達経路を示す図である。
図3の超音波マイクロフォンの音響インピーダンス特性を示すグラフである。
第1の変形例に係る素子収容ケースの概略構成を示す斜視図である。
第2の変形例に係る超音波マイクロフォンの概略構成を示す平面図である。
第3の変形例に係る底板部に設けられた凹部を示す断面図である。
第4の変形例に係る底板部の断面形状を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
【0012】
(実施形態)
実施形態に係る超音波センサ1について説明する。超音波センサ1は、例えば、自動車等の車両に搭載される物体検知装置に用いられると好適であるが、これに限定されず、他の用途に適用されることもできる。本実施形態では、車載用の物体検知装置に適用された例を代表例として説明する。
【0013】
(搭載例)
超音波センサ1の車両への搭載例について、図1を参照して簡単に説明する。超音波センサ1は、例えば図1に示すように、箱状の車体V1を備える車両Vに搭載される。具体的には、超音波センサ1は、車体V1のうち前端部に装着されたフロントバンパーV2や、後端部に装着されたリアバンパーV3に取り付けられる。
【0014】
フロントバンパーV2やリアバンパーV3には、超音波センサ1を搭載するための貫通孔である装着孔V4が形成されている。フロントバンパーV2やリアバンパーV3に搭載された超音波センサ1は、いわゆる車載のクリアランスソナーとされる。
【0015】
(構成)
次に、超音波センサ1の構成について、図2〜図4を参照して説明する。
【0016】
以下、説明の便宜上、図2に示すように、Z軸が超音波センサ1の指向中心軸DAと平行となるようにXYZ直交座標系を設定する。このとき、指向中心軸DAと平行な方向を「軸方向」と称する。図2における上側、すなわち、Z軸正方向側を、軸方向における「先端側」と称することがある。同様に、図2における下側、すなわち、Z軸負方向側を、軸方向における「基端側」と称することがある。さらに、軸方向と直交する任意の方向を「面内方向」と称することがある。すなわち、「面内方向」は、図2における、XY平面と平行な方向である。また、図3では、図2のXYZ直交座標系に対応するXYZ座標系を示すと共に、後述する超音波素子5に覆われて視認できない凹部621の外郭を破線で示している。
【0017】
超音波センサ1は、センサケース2と、弾性保持部材3と、超音波マイクロフォン4とを備える。超音波マイクロフォン4は、超音波素子5と素子収容ケース6とを備える。以下、超音波センサ1の各構成要素について説明する。
【0018】
センサケース2は、図2に示すように、超音波センサ1の筐体であると共に、弾性保持部材3を保持する構成とされている。センサケース2は、ケース本体部21と、コネクタ部22と、ケース筒部23とを有してなる。センサケース2は、これらの各部が、例えばポリプロピレン等の硬質の合成樹脂によって一体に形成されている。
【0019】
ケース本体部21は、略直方体状の外形形状を有する箱状部分であって、軸方向における基端側が開口する有底筒状に形成されている。
【0020】
コネクタ部22は、超音波センサ1を電子制御ユニット等の外部機器と電気接続するために、ケース本体部21における側壁部から外側に向かって延設されている。
【0021】
ケース筒部23は、略円筒状の部分であって、ケース本体部21から軸方向における先端側に突設されている。ケース筒部23は、指向中心軸DAを軸中心とする略円筒形状に形成された弾性保持部材3の、軸方向における基端部を保持するように構成されている。ケース筒部23の内側のシリンダ状の空間は、ケース本体部21の内側の略直方体状の空間と連通するように設けられている。以下、ケース筒部23の内側の空間とケース本体部21の内側の空間とを総称して、「センサケース2の内側の空間」と称する。
【0022】
センサケース2の内側の空間には、回路基板24と、配線部25と、シールド部26とが収容されている。超音波センサ1の動作を制御する回路基板24は、ケース本体部21に収容されている。配線部25は、超音波マイクロフォン4と回路基板24とを電気接続するように設けられている。シールド部26は、回路基板24と配線部25とを覆うことで、これらを電磁シールドするように、センサケース2の内面に固定されている。
【0023】
ダンパ部材27は、円盤状の部材であって、弾性保持部材3の内径に対応する外径を有している。すなわち、ダンパ部材27は、軸方向における超音波マイクロフォン4よりも基端側にて、弾性保持部材3の内側のシリンダ状の空間内に嵌め込まれている。ダンパ部材27は、超音波マイクロフォン4からセンサケース2への振動伝達を抑制するよう設けられている。具体的には、ダンパ部材27は、例えば、絶縁性且つ弾性を有する発泡シリコーン等の発泡弾性体によって形成されている。
【0024】
センサケース2の内側の空間には、充填材28が充填されている。充填材28は、例えば、絶縁性且つ弾性を有するシリコーンゴム等の合成樹脂材料によって形成されている。
【0025】
弾性保持部材3は、絶縁性且つ弾性を有するシリコーンゴム等の合成樹脂系弾性材料によって形成されている。合成樹脂系弾性材料は、「粘弾性材料」あるいは「エラストマ」とも称される。弾性保持部材3は、超音波マイクロフォン4の軸方向における先端側を露出させつつ基端側を覆うことで、超音波マイクロフォン4を弾性支持するように構成されている。
【0026】
超音波マイクロフォン4は、超音波素子5と素子収容ケース6とによって構成されており、超音波送受波器としての機能を有している。すなわち、超音波マイクロフォン4は、超音波の送受信が可能な構成とされている。
【0027】
換言すれば、超音波マイクロフォン4は、印加された駆動信号に基づいて、探査波を指向中心軸DAに沿って送信するように構成されている。指向中心軸DAは、超音波マイクロフォン4から超音波の送受信方向に沿って延びる仮想半直線であって、指向角の基準となるものである。「指向中心軸」は、「検出軸」とも称され得る。また、超音波マイクロフォン4は、周囲に存在する物体による反射波を受信して、受信信号を発生するように構成されている。
【0028】
超音波素子5は、電気信号と超音波振動とを変換するように構成されている。超音波素子5は、例えば圧電素子であって、軸方向に厚さ方向を有する薄膜状とされている。超音波素子5は、例えば図3に示すように、有底筒形状とされた素子収容ケース6のうち後述の底板部62の内側面に貼り付けられている。なお、底板部62の内側面とは、後述する側板部61に囲まれた面である。
【0029】
具体的には、超音波素子5は、本実施形態では、例えば図4に示すように、底板部62に形成された凹部621を覆うように配置されており、凹部621と共に第1空間622を構成している。超音波素子5は、底板部62と向き合う面である貼付面に、底板部62に貼り付けられている部分である接触部51と、残部の非接触部52とを有する。非接触部52は、底板部62に貼り付けられていない部分とも言える。
【0030】
この非接触部52は、例えば図5において白抜き矢印で示すように、超音波素子5から底板部62への振動の伝搬速度の異なる2つの経路を生じさせ、超音波センサ1が複数の共振周波数を持つようにするために設けられる。振動の伝搬経路は、超音波素子5から底板部62に直接振動が伝搬する第1の伝搬経路、および超音波素子5から第1空間622を介して底板部62に振動が伝搬する第2の伝搬経路の2つである。このような構成とされることによる効果については、後述する。なお、非接触部52は、上記の効果を高めるため、貼付面において、接触部51以上の面積を占めること、言い換えると貼付面の50%以上を占めることが好ましい。
【0031】
素子収容ケース6は、指向中心軸DAを軸中心とする有底筒形状であって、その内側に超音波素子5を収容可能な第2空間63を備える構成とされている。素子収容ケース6は、側板部61と底板部62とを備えており、これらが同一の材料によって構成されている。素子収容ケース6は、例えばアルミニウム等の金属によって、継ぎ目なく一体に形成されている。
【0032】
側板部61は、例えば、指向中心軸DAを囲む筒状であって、指向中心軸DAと略平行な中心軸線を有する円筒状とされている。側板部61は、薄肉部611と、厚肉部612とを有している。
【0033】
薄肉部611は、指向中心軸DAと直交する径方向について所定厚さを有する部分円筒状とされている。「径方向」は、指向中心軸DAから放射状に延びる方向である。すなわち、径方向は、指向中心軸DAを法線とする平面上にて、当該平面と指向中心軸DAとの交点を中心とする仮想円を描いた場合の、当該仮想円の半径方向である。また、側板部61の各部における径方向寸法を「厚さ」と称することがある。換言すれば、薄肉部611は、厚肉部612よりも薄い、一定厚さを有している。
【0034】
薄肉部611の所定厚さは、例えば、側板部61および底板部62の径方向または軸方向における寸法のうち、軸方向における底板部62の厚さに最も近い寸法を有している。具体的には、薄肉部611は、底板部62の厚さすなわち軸方向寸法の0.3〜2.0倍、好ましくは0.5〜1.5倍、より好ましくは0.7〜1.2倍の厚さに形成されている。典型的には、薄肉部611は、底板部62と略同じ厚さに形成され得る。
【0035】
厚肉部612は、薄肉部611よりも大きな厚さすなわち径方向寸法を有している。具体的には、本実施形態においては、厚肉部612は、指向中心軸DAと平行な視線で見た場合に、X軸方向に沿って延設された弦と円弧とで囲まれた弓形に形成されている。また、厚肉部612は、指向中心軸DAを囲む周方向について薄肉部611に隣接配置されている。「周方向」は、上記の仮想円の円周方向である。
【0036】
本実施形態では、一対の薄肉部611は、指向中心軸DAを挟んで対向配置されている。同様に、一対の厚肉部612は、指向中心軸DAを挟んで対向配置されている。すなわち、本実施形態では、第2空間63は、指向中心軸DAと平行な視線で見た場合に、一対の半円と一対の線分とで構成される角丸長方形状あるいは長円状に形成されている。また、側板部61は、半円に対応して設けられた一対の薄肉部611と、線分に対応して設けられた一対の厚肉部612とを有している。これにより、超音波マイクロフォン4は、Y軸方向にてX軸方向よりも狭い指向角を有するように構成されている。なお、厚肉部612は、超音波の指向性を調整する部位として設計され得るため、「指向性調整部」とも称され得る。
【0037】
底板部62は、軸方向に厚さ方向を有する平板状あるいは薄板状の部分であって、軸方向における側板部61の一端側を閉塞するように設けられている。具体的には、底板部62は、側板部61の軸方向における先端部と継ぎ目なく一体的に結合されている。底板部62は、図3に示すように、超音波素子5が貼り付けられることで、超音波素子5による超音波の送信または受信の際に、側板部61と結合された外縁部を固定端として撓みながら軸方向に超音波振動する構成とされている。底板部62のうち内側面、すなわち超音波素子5が収容される第2空間63側の面には、凹部621が設けられている。
【0038】
凹部621は、例えば、シリンジ状の溝とされており、切削工程等の任意の工程により形成される。凹部621は、本実施形態では、その全部が超音波素子5により覆われている。つまり、図3に示すように、底板部62のうち指向中心軸DAから見て超音波素子5の外郭よりも内側に位置する部分、すなわち外郭内側部は、その一部が超音波素子5と離間することで第1空間622が形成されている。本実施形態では、底板部62のうち外郭内側部は、凹部621を備えることにより、超音波素子5との間に第1空間622を有する構成とされる。
【0039】
なお、凹部621と超音波素子5とにより形成される第1空間622は、例えば空気やシリコーン等の、底板部62を構成する材料とは異なる振動伝搬速度となる媒質が充填されている。言い換えると、第1空間622は、底板部62を構成する材料とは異なる物質が充填されている。
【0040】
以上が、本実施形態の超音波センサ1の基本的な構成である。
【0041】
(効果)
次に、本実施形態の超音波センサ1による効果について、図5、図6を参照して説明する。
【0042】
上記構成の超音波センサ1では、超音波素子5は、図示しない配線から電気信号が入力されることで超音波振動する。超音波素子5が超音波振動すると、その振動により、素子収容ケース6が励振される。これにより、超音波素子5と素子収容ケース6とによって構成される超音波マイクロフォン4は、所定の振動モードで振動する。
【0043】
ここで、上記構成では、底板部62は、凹部621が設けられると共に、超音波素子5が凹部621を覆うように貼り付けられている。そして、凹部621によりなる第1空間622は、超音波素子5からの振動の伝搬速度が、底板部62を構成する材料とは異なる媒質により充填されている。
【0044】
このため、超音波マイクロフォン4には、図5に示すように、超音波素子5からの振動が底板部62に直接伝搬することに起因する第1の振動モードが生じる。また、超音波マイクロフォン4には、この第1の振動モードに加えて、超音波素子5からの振動が第1空間622を介して底板部62に伝搬することに起因する第2の振動モードが生じる。これにより、第1の振動モードによる第一構造共振周波数の他に、第2の振動モードの発生に起因する第二構造共振周波数が発生する。なお、第一構造共振周波数と第二構造共振周波数とは、一方が他方の高次共振周波数とはならないような関係とされる。
【0045】
上記の振動状態を計算機シミュレーションした結果、図3に示す超音波マイクロフォン4の音響インピーダンス特性について、図6に示す結果が得られた。超音波マイクロフォン4では、40〜80kHzの範囲内において、二個の顕著な構造共振周波数が発生している。約48kHzにて発生している一方の構造共振周波数は、上記の第1の振動モードに対応する。約73kHzにて発生している他方の構造共振周波数は、上記の第2の振動モードの発生に起因する。具体的には、他方の構造共振周波数は、第1の振動モードによる振動波と、第2の振動モードによる振動とが合成されたものによると推定される。
【0046】
なお、凹部621は、上記したように、一方が他方の高次共振周波数とはならない第一構造共振周波数および第二構造共振周波数を顕著に発生させるような、所定の寸法や形状とされる。例えば、凹部621は、その外郭形状が略円柱状に限られず、略多角柱状や略楕円柱状等にもされ得るし、その他の形状にもされ得る。
【0047】
本実施形態によれば、底板部62の内側面に凹部621を設けるという、簡単な形状変更により一個の超音波マイクロフォン4に複数の構造共振周波数を持たせることができる。また、大小の異なる2つの有底筒状ケースを貼り合わせるような従来構造に比べて、耐久性の低下やコストの増大が抑制されるとの効果も得られる。そのため、耐久性を確保しつつも、複数の共振周波数を有する構成とされた一個の超音波センサ1となる。
【0048】
(第1の変形例)
超音波センサ1において、素子収容ケース6は、図7に示すように、側板部61が薄肉部611のみで構成されてもよい。このような構造であっても、底板部62に凹部621が形成され、その上に超音波素子5が配置されることで、複数の共振周波数を有するとの効果が得られる。
【0049】
(第2の変形例)
超音波センサ1において、超音波マイクロフォン4は、図8に示すように、超音波素子5が凹部621の一部のみを覆う構造、すなわち第1空間622と第2空間63とが連通する構造とされてもよい。このような構造であっても、上記実施形態と同様に、複数の共振周波数を有する超音波センサ1となる。なお、図8では、指向中心軸から超音波マイクロフォン4を見たときの平面図を示すと共に、凹部621の外郭のうち超音波素子5により視認できない部分を破線で示している。
【0050】
(第3の変形例)
超音波センサ1において、凹部621は、図9に示すように、断面形状がくさび形状とされた溝状であってもよい。この場合、凹部621は、断面視にて、その外郭形状が例えば円錐状や多角錐状などとされる。つまり、凹部621は、超音波マイクロフォン4に、超音波素子5からの振動の第2の伝搬経路となる第1空間622が生じる形状であればよく、その形状については上記の実施形態に限られず、適宜変更されてもよい。
(【0051】以降は省略されています)

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