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公開番号2020180685
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201105
出願番号2019086031
出願日20190426
発明の名称緩衝器
出願人日立オートモティブシステムズ株式会社
代理人個人
主分類F16F 9/44 20060101AFI20201009BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】
作業性の向上を図る。
【解決手段】
ロッドガイド10の上面(一端面)47からシリンダ2の下側(他側)に向かって加工された弁室40には、シート部材42が螺子込まれている。このシート部材42には、弁体41が付勢部材43によって付勢されることによって当接しており、減衰弁として機能する。また、シート部材42の上面は、外部に露出可能に設けられているので、外部からこのシート部材42を回転させることで、減衰力を調整することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
作動液が封入されたシリンダと、
該シリンダ内を摺動し、前記シリンダ内を一側室と他側室とに画成するピストンと、
前記シリンダの外周に配置され、前記シリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒と、
前記シリンダおよび前記外筒の端部の少なくとも一方の端部の開口部を閉塞する閉塞部材と、
前記ピストンに連結され、少なくとも一端が前記シリンダの外部へ延出するピストンロッドと、
前記閉塞部材に形成され、前記シリンダ内と前記リザーバ室とを連通し、前記作動液が流通する流路と、
該流路に設けられ、前記ピストンロッドの移動に伴って生じる前記作動液の流れを抑制して減衰力を発生させる弁機構と、
を備える緩衝器であって、
前記弁機構は、
流入口と流出口とを備える弁室と、
該弁室に前記ピストンロッドの移動方向と並行に移動可能に設けられ、前記流路の流路面積を可変させる弁体と、
前記弁体が着座するシート部を有するシート部材と、
前記弁体を前記シート部材に着座させる方向に付勢する付勢部材と、
を有し、
前記付勢部材が前記弁体を付勢する付勢力を、外部から調整できることを特徴とする緩衝器。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記シート部材は、前記閉塞部材に抵抗力を持って螺合され、かつ、前記シート部とは反対側の端部が外部に露出可能に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
【請求項3】
前記付勢部材の前記弁体と当接する側の端部の反対側の端部と当接するようにばね受け部材を設け、該ばね受け部材は前記閉塞部材に抵抗力を持って螺合され、かつ、前記付勢部材と当接する側の反対側の端部が外部に露出可能に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
【請求項4】
前記閉塞部材には、前記シート部材または前記ばね受け部材の露出部を覆うようにカバーを設けたことを特徴とする請求項2または3に記載の緩衝器。
【請求項5】
前記シート部材または前記ばね受け部材の露出部には、工具締結部が形成されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の緩衝器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、移動する2体間に減衰力を与える緩衝器に関する。
続きを表示(約 9,600 文字)【背景技術】
【0002】
油液が封入されたシリンダ内に、ピストンが摺動可能に挿入され、ピストンにはピストンロッドの一端が連結されており、このピストンロッドの他端は、シリンダおよび外筒の端部を閉塞するロッドガイド等を挿通して、シリンダの外部に延びている緩衝器が知られている。このロッドガイドには、シリンダ内とリザーバとの間を連通する流路が形成され、該流路に減衰力を発生させる弁機構が設けられている緩衝器がある。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された油圧緩衝器では、円環状のロッドガイドに、調圧弁が設けられたものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11−013815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載された油圧緩衝器における調圧弁は、ロッドガイドの径方向に延びるように設けられた段付穴に外側から組み付けられる構造となっている。このため、一度、外筒内にロッドガイドを組み付けると、段付穴は外筒により閉塞され、シリンダからロッドガイドを外さなければ、調圧弁の減衰力を変更できず、減衰力の調整に作業時間がかかるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みて発明されたもので、発明が解決しようとする課題は、減衰力の調整を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、作動液が封入されたシリンダと、該シリンダ内を摺動し、前記シリンダ内を一側室と他側室とに画成するピストンと、前記シリンダの外周に配置され、前記シリンダとの間にリザーバ室を形成する外筒と、前記シリンダおよび前記外筒の端部の少なくとも一方の端部の開口部を閉塞する閉塞部材と、前記ピストンに連結され、少なくとも一端が前記シリンダの外部へ延出するピストンロッドと、前記閉塞部材に形成され、前記シリンダ内と前記リザーバ室とを連通し、前記作動液が流通する流路と、該流路に設けられ、前記ピストンロッドの移動に伴って生じる前記作動液の流れを抑制して減衰力を発生させる弁機構と、を備える緩衝器であって、前記弁機構は、流入口と流出口とを備える弁室と、該弁室に前記ピストンロッドの移動方向と並行に移動可能に設けられ、前記流路の流路面積を可変させる弁体と、前記弁体が着座するシート部を有するシート部材と、前記弁体を前記シート部材に着座させる方向に付勢する付勢部材と、を有し、前記付勢部材が前記弁体を付勢する付勢力を、外部から調整できることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の緩衝器によれば、減衰力調整の作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1の実施形態に係る緩衝器を示す縦断面図である。
図1の緩衝器の要部である閉塞部材周辺を拡大して示す縦断面図である。
図2に示す閉塞部材周辺を更に拡大して示す縦断面図である。
本発明の第2の実施形態に係る緩衝器の閉塞部材周辺を拡大して示す縦断面図である。
本発明の第3の実施形態に係る緩衝器の閉塞部材周辺を拡大して示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の緩衝器の第1の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明では、図面に基づき上、下と記載するが、これは、使用状態の上下を示すものではない。
【0011】
図1は、第1の実施形態に係る緩衝器1を示している。緩衝器1は、作動液としての油液が封入されているシリンダ2を有している。シリンダ2は、円筒状の金属から構成される。シリンダ2の外周には、シリンダ2よりも大径かつ図中の上下方向に長く、シリンダ2を覆うように同心状に配置された外筒3が設けられている。シリンダ2および外筒3は、下端側の開口に底部4が設けられている。シリンダ2と外筒3との径方向の間には、油液とガスが封入されたリザーバ室5が形成されている。
【0012】
シリンダ2内には、焼結金属からなる円柱形のピストン6が摺動可能に挿入されている。ピストン6は、シリンダ2内を一側室としてのロッド側室7と他側室としてのボトム側室8とに区画している。ピストン6には、シリンダ2の軸方向に延びる金属からなる円柱形のピストンロッド9が連結されている。ピストンロッド9の上端(一端)は、シリンダ2の上端部に設けられた閉塞部材としてのロッドガイド10の挿通孔29を貫通し、シリンダ2の外部へと延出されている。そして、ピストンロッド9の上端には、緩衝器1を車両等の被取付側に取付けるための金属環からなる取付部材34が溶接により固定されている。
【0013】
ロッドガイド10は、焼結金属からなり、ピストンロッド9をシリンダ2の軸方向に沿って移動可能に支持する挿通孔29が内周に形成される円環状の部材である。ロッドガイド10は、外筒3の上端(一端)の開口部12に挿入されて設けられている。また、ロッドガイド10の挿通孔29の下端には、大径部16が形成されており、この大径部16には、シリンダ2の上端側(一端側)の開口部11の外周面13が当接するように圧入されている。この構成により、ロッドガイド10は、シリンダ2内のロッド側室7とリザーバ室5とを区画している。ロッドガイド10の挿通孔29にはピストンロッド9の外周面に摺接する環状のオイルシール17が設けられている。このロッドガイド10とオイルシール17とにより、シリンダ2及び外筒3内に封入された油液またはガス等を外部に漏れることなく密封する本発明の閉塞部材を構成している。なお、ロッドガイドは、一体物でなくともよく、複数の環状体を組み合わせて構成してもよい。
【0014】
なお、本発明における作動液は、上記油液の代わりに、例えば添加剤を混合させた水等を用いても液体であれはよい。また、ガスについては、空気や窒素ガスでもよく、その圧力は、必要な特性等の条件によって圧縮されておいてもよく、大気圧でもよい。
【0015】
底部4は、外筒3の下端を閉塞する底部材18と、シリンダ2の下端を閉塞するボデー19とによって形成されている。底部材18は、焼結金属からなる円盤状の部材であって、外筒3に嵌合し溶接により、密閉固定されている。また、ボデー19は、上側の外周面が小径の圧入部20となっており、シリンダ2の下端に圧入されている。またボデー19の下側は底部材18と係合している。なお、底部材18は、外筒3の端部を加熱し、摩擦等を加えることによって塑性変形をさせ、端部を口絞りさせる方法で形成してもよい。
【0016】
底部材18の下端(他端)には、緩衝器1を車両等の被取付側に取付けるための金属環からなる取付部材24が溶接により固定されている。
【0017】
ボデー19には、リザーバ室5とボトム側室8とを連通する一または複数の通路25が形成され、通路25には、リザーバ室5からボトム側室8への油液の流れのみを許容する逆止弁26が設けられている。なお、逆止弁26に油液が流通した場合、減衰力を発生させてもよいが、ボトム側室8が大きな負圧にならないように減衰力を発生させないようにしてもよい。また、ボデー19には、ボトム側室8が高圧になった時にボトム側室8からリザーバ室5へ油液をリリーフさせるリリーフ弁を設けてもよい。
【0018】
ピストン6には、ロッド側室7とボトム側室8との間を連通する一または複数の通路27が設けられている。通路27には、ボトム側室8からロッド側室7に向けて油液の流れのみを許容する逆止弁28が設けられている。なお、逆止弁28に油液が流通した場合、減衰力を発生させてもよいが、ロッド側室7が大きな負圧にならないように減衰力を発生させないようにしてもよい。また、ピストン6には、ロッド側室7が高圧になった時にロッド側室7からボトム側室8へ油液をリリーフさせるリリーフ弁を設けてもよい。
【0019】
ロッドガイド10の挿入孔29には、ピストンロッド9との摺動性を高めるために、円筒状の金属管の内周に4フッ化エチレン樹脂等の摺動材がコーティングされたガイドブシュ31が圧入されている。なお、ガイドブシュ31を設けずにロッドガイド10の挿通孔29を直接樹脂コーティングしてもよい。
【0020】
ロッドガイド10内には、ロッド側室7とリザーバ室5との間を連通する連通路32が形成されている。連通路32には、ロッド側室7からリザーバ室5に向けて油液を流し、減衰力を発生する弁機構33が設けられている。
【0021】
ここで、本緩衝器1の基本的な油液の流れを説明する。
ピストン6は、ピストンロッド9のシリンダ2の軸方向へ移動する。ピストン6がロッド側室7方向へ移動するとき、つまり、ピストンロッド9がシリンダ2から伸び出る伸び行程においては、ピストン6に設けられた逆止弁28が閉弁するため、ロッド側室7内に充満された油液が加圧され、油液の圧力がある所定の圧力に達すると、連通路32内にある弁機構33が開弁し、ロッド側室7からリザーバ室5に向けて油液が流れ出し、減衰力が発生する。一方で、ボデー19の逆止弁26は開弁し、ピストン6の移動により増加したボトム側室8の体積分だけ、リザーバ室5内の油液をボトム側室8に向けて流通させ、補償する。
【0022】
また、ピストン6がボトム側室8方向へ移動するとき、つまり、ピストンロッド9がシリンダ2に進入する縮み行程においては、ピストン6の逆止弁28は開弁し、油液はロッド側室7内に流れ出る。ここで、ピストンロッド9がシリンダ2に進入したことで、ロッド側室7及びボトム側室8内に充満された油液が加圧される。したがって、油液の圧力がある所定の圧力に達すると、連通路32内にある弁機構33が開弁し、ロッド側室7からリザーバ室5に向けて油液が流れ出し、減衰力が発生する。
【0023】
上述するように、緩衝器1は、伸び行程時および縮み行程時共に、同一方向に油液が流れる、所謂ユニフロー型の緩衝器である。
【0024】
次に、ロッドガイド10内に形成される連通路32と、連通路32内に設けられる弁機構33について、図2、図3を用いて説明する。
【0025】
ロッドガイド10内に形成される本願発明の流路としての連通路32は、ロッド側室7に連通する上流側流路35と、リザーバ室5に連通する下流側流路36と、弁室40からなる。
【0026】
ここで、上流側流路35は、ロッド側室7のロッドガイド10の段部16aからシリンダ2の上側に向かって孔加工により形成される軸方向流路部35aと、軸方向流路部35aからロッドガイド10の径方向に形成される径方向流路部35bからなる。この径方向流路部35bが弁室40に接続する部分が流入口38となっている。また、下流側流路36の弁室40に接続する部分が流出口39となっている。
【0027】
ロッドガイド10には、その上面47から下方に向かって延びる弁孔37が穿設されている。この弁孔37には、上面47側から弁座57を有するシート部材42が挿入されて設けられている。このシート部材42の下側が弁室40となっている。この弁室40内には、弁座57と離着座することで、連通路32を開閉する円筒状の金属からなる弁体41が軸方向に移動可能に設けられ、さらに、弁体41を弁座57へ着座させる方向に付勢するコイルばねからなる付勢部材43が配置されている。弁室40、シート部材42、弁体41、付勢部材43で弁機構33を構成している。
【0028】
径方向流路35bの弁室40の外周部分は、径方向流路35bをドリルで開けた際の不要な孔で、この孔内に油液がロッドガイド10の外周面46から漏れることがないよう、弾性部材からなる封止部材48が設けられている。
【0029】
次に、弁機構33のシート部材42、弁体41、付勢部材43について、図3を用いて説明する。
【0030】
シート部材42は、その上端部の外周に雄螺子66が形成され、弁室40の上側(一端側)に形成される雌螺子67と螺合することで取り付けられている。このシート部材42は、その外周面51が3つの外径を有する段付き円柱形状となっている。図中上方から、大径の第1軸部52、中径の第2軸部54、小径の第3軸部56となっている。この第1軸部52と第2軸部54の間には、第1段部53が設けられ、第2軸部54と第3軸部56との間は、第2段部55となっている。ここで、第1段部53は、弁室40の内周面44に形成された流入口38の位置よりも、上側(一端側)となるように設けられ、常時、流入口38は開口されている。第2軸部54の外周側は、外周通路54aとなっている。第3軸部56は、弁体41の摺動孔70に挿通される。
【0031】
シート部材42の第2軸部54と第3軸部56とについて、更に詳しく説明する。第2軸部54と第3軸部56とには、径方向から円弧状のすり割り加工によって形成された軸部流路65が一対形成されている。この軸部流路65は、所定の幅を有する円弧状の底部65Cを有する。また、軸部流路65は、第3軸部56の下端(他端)から第3軸部56の上端(一端)までを円弧状に切欠きく他端軸部流路65aと、第2軸部54の下端(他端)から第2軸部54の略中央位置までを円弧状に切欠く一端軸部流路65bとにより構成されている。さらに、軸部流路65は、第2段部55の位置において、底部65Cが第3軸部56の外周と同一位置にあり、弁体41が第2段部55と当接した閉弁位置では、軸部流路65は遮断されることになり、弁体41が第2段部55から離間するに従い、流路面積が大きくなる構造となっている。なお、必ずしも、底部65Cは、第3軸部56の外周と同一位置でなくともよい。以上により、弁室40内には、流入口38から流入した油液が、弁室40の内周面44と第2軸部54との間を通り、その内部の圧力により、弁体41を図中下方に付勢手段43の付勢力に逆らって押し下げ、開口部63から軸部流路65を通過し、開口部61を通り流出口39に向かって流れる。また、その内部の内圧が低い場合は、弁体41の上面(一端面)71がシート部材42の第2段部55と当接して軸部流路65が遮断される。すなわち、軸部流路65は、流入口38により流入した油液を、弁室40の流入口38側の圧力が所定圧までは流通を遮断し、所定圧を超えると、圧力に応じて流路面積が変化し、流出口39に向けて流通させて、所定の減衰力特性を得ることができる。本実施形態では、軸部流路65は絞り通路として作用する。なお、軸部流路65は、一対に形成されることに限らず、一または複数であってもよい。
【0032】
固定部50は、第1軸部52の外周部に形成される雄螺子66と、弁室40の内周面44の上側に形成される雌螺子67とが螺合することで構成される。また、シート部材42の外周には、ゴム製のOリングからなるシールリング77が設けられており、シールリング77はシート部材42の外周をシールすると共に、シート部材42に回転抵抗を与えている。よって、シート部材42を任意の回転位置で止めることができるため、シート部材42の軸方向位置を任意の位置に変化させ固定することができる。これにより、付勢部材43のシリンダ2の軸方向寸法を調整することで、弁体41がシート部材42に着座しているときの弁体41に対するセット荷重を変えることができる。結果として弁体41の開弁圧の調整をすることが可能となり、減衰力の調整をすることができる。シート部材42を回転させるため、シート部材42の本願発明の露出部としての上面(一端面)68には、工具を差し込む本願発明の工具締結部としての締結穴69が一または複数形成されている。なお、締結穴69は、孔でなくともマイナスドライバーと係合する溝であってもよい。
【0033】
シールリング77は、ロッドガイド10内であって、弁室40の径方向外方に向かって弁室40の内周面44を凹ませて形成した環状凹部78内に設けられている。なお、シールリング77は、油液をシリンダ2の外部に漏れ出さないように設けられればよいので、シート部材42の第1軸部52に、第1軸部52の径方向内方に向かって凹ませて形成した環状凹部に設けてもよい。
【0034】
上述するように構成した本実施形態の緩衝器1の作動について次に説明する。
【0035】
緩衝器1は、取付部材24に円筒状のゴムブッシュが焼き付けられ、その内部にボルトを貫通することで、例えば鉄道車両の車体に取付けられる。また、同様に、取付部材34も、例えば鉄道車両の台車に取付けられる。これにより、ピストンロッド9がシリンダ2外への軸方向に伸び出たり(伸び行程)、シリンダ2内へと縮んだり(縮み行程)して鉄道車両の振動を減衰するように緩衝することができる。
【0036】
ピストンロッド9の伸び行程で、ピストン6がシリンダ2の軸方向に変位した場合には、ロッド室7内の油液の圧力が上昇し、連通路32の流入側の圧力が予め定められた圧力に到達すると、付勢部材43の付勢力に抗して弁体41が可動し、シート部72から離座し、開弁する。これにより、ロッド側室7からリザーバ室5に油液が流れ、軸部流路65を通過するときに、ピストン6の移動速度に応じた減衰力が発生する。したがって、ピストンロッド9の伸び出る動作を抑えるように緩衝することができる。
【0037】
一方で、ピストンロッド9の縮み行程の場合には、ボトム側室8が高圧状態となるため、ボトム側室8内の油液が、ピストン6に設けられた逆止弁28を開弁させてロッド側室7内へと流入する。
【0038】
これにより、ロッド側室7内の油液の圧力とボトム側室8内の油液の圧力とが平衡される。そして、ピストンロッド9がシリンダ2内に進入された分の油液が、付勢部材43の付勢力に抗して弁体41を可動させ、シート部72から離座し、開弁する。これにより、ピストン9の移動速度に応じた縮み側の減衰力が発生する。したがって、ピストンロッド10の進入する動作を抑えるように緩衝することができる。
【0039】
ここで、ピストン6の移動速度が低速である場合には、ロッド側室7内の圧力変化は小さいため、弁体41がシート部72に対して他端側へ僅かに移動することによって、油液が軸部流路65の開口部61、63を通過する。このとき、弁機構33はオリフィス特性の減衰力を作用させる。
【0040】
第1の実施形態実施例によれば、弁機構33の弁体41、シート部材42および付勢部材43は、シート部材42の固定部50によって、付勢部材43のシリンダ2の軸方向寸法を調整することができる。固定部50によって、シート部材42の螺合位置(締め付け寸法)と、締め付け時のトルク管理をすることで、付勢部材43のばね力を適正な値に調整することができる。
【0041】
以上のように構成することで、緩衝器1を作製するときは、緩衝器1を組み付けた後に弁体41とシート部材42と付勢部材43とを取り付けることができる。また、緩衝器1のメンテナンスをするときには、一度組み付けた緩衝器1の外筒3とロッドガイド10とを分解せずに、また、シリンダ2内の油液も除去せずに、再度、シート部材42を締め付けることができる。結果、付勢部材43のシリンダ2の軸方向寸法を調整でき、任意の開弁圧に調整をすることが可能となり、減衰力の調整を行うことができる。
【0042】
したがって、比較的大型となる主に鉄道用に使用される緩衝器1において、作業性を向上させることができる。
【0043】
また、弁体41とシート部材42と付勢部材43との組み付け時も、緩衝器1を組み立てた後に、モジュールとして組み付けることができる。したがって、緩衝器1の製造時においても、作業性が向上する。
【0044】
また、緩衝器1のチューニングの際にも、作業性が向上する。
【0045】
本実施形態では、弁室40は、は円形で形成されているが、弁室40は必ずしも円形でなくてもよい。この場合は、シート部材42の固定部50は、弁室40の形状に合わせて形成する。
【0046】
次に、図4に示す第2の実施形態について説明する。なお、当実施形態について、第1の実施形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1の実施形態と共通する部位については、同一称呼、同一の符号で表す。
【0047】
本実施形態は、第1の実施形態のシート部材42を外部から調整できないようにするために、シート部材42の上面68を覆う蓋体101を設けたものである。具体的には、ロッドガイド10の上面47には、環状の内周突出部102と、その外周部に設けられ環状に凹む外周段部113とが設けられている。この内周突出部102と外筒3との間には、環状の溝109が形成され、この環状溝109に蓋体101が固定されている。
【0048】
蓋体101は、金属で形成された円筒状であり、その外周面103には、外筒3に取り付けるためのねじ溝が形成されている。つまり、蓋体101の外周面103には蓋体雄螺子105と、外周面103と向かい合う外筒3の上端部内周面106には、蓋体雄螺子105と対応する雌螺子107が形成されている。
【0049】
蓋体101の上面(一端面)111には、工具を差し込むための締結穴112が一または複数形成されている。この締結穴112に工具を差し込み、外筒3に対して蓋体101を所定の方向に回転されることにより、蓋体101と外筒3は螺着される。これによって、外筒3に蓋体101が固定され、ロッドガイド10も外筒3に固定される。
【0050】
ロッドガイド10の外周側上端面113、蓋体101の下端面114および外筒3の内周面14との間には、環状のOリングからなるシール部材115が設けられている。シール部材115は、外周側上端面113の最外径側に外筒3の内周面14に向かって、ピストン6側に傾斜するテーパ面116に載置されており、テーパ面116と下端面114と外筒3の内周面14との間に形成された空間に設けられている。
(【0051】以降は省略されています)

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日立オートモティブシステムズ株式会社
電力変換装置
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