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公開番号2020180500
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201105
出願番号2019084714
出願日20190425
発明の名称扉体閉止装置
出願人株式会社日立パワーソリューションズ
代理人特許業務法人磯野国際特許商標事務所
主分類E05D 15/06 20060101AFI20201009BHJP(錠;鍵;窓または戸の付属品;金庫)
要約【課題】ブローアウトパネルが施設の外側に押し出されて外れたときに、その開口部を扉体により確実に閉止することができる扉体閉止装置を提供する。
【解決手段】扉体閉止装置100は、開口部を閉止する扉体10と、ブローアウトパネルが密閉状態のときに開口部に重ならない開位置に扉体を保持する開位置保持機構11と、ブローアウトパネルが開放状態のときに開口部を閉止する閉位置に扉体を保持する閉位置保持機構12と、開位置から閉位置まで扉体を吊下げるハンガーレールと、扉体10がスライド移動する際に扉体10の直線運動を補助するガイド機構と、を含み、扉体10の開位置側の建屋の開口部の端部である開口部始端部から異なる位置においてガイド機構には複数の位置決め部40が配設されており、扉体10に位置決め部40と同数取付けられたすべてのガイドローラ50が位置決め部40に収納されることにより扉体10が閉位置となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
建屋の開口部を閉止しているブローアウトパネルが開放されたときに生じる開口部を閉止する扉体閉止装置であって、
前記開口部を閉止する扉体と、
前記ブローアウトパネルが密閉状態のときに前記開口部に重ならない開位置に前記扉体を保持する開位置保持機構と、
前記ブローアウトパネルが開放状態のときに前記開口部を閉止する閉位置に前記扉体を保持する閉位置保持機構と、
前記開位置から前記閉位置まで前記扉体を吊下げるハンガーレールと、
前記扉体がスライド移動する際に前記扉体の直線運動を補助するガイド機構と、
を含み、
前記扉体の開位置側の前記建屋の開口部の端部である開口部始端部から異なる位置において前記ガイド機構には複数の位置決め部が配設されており、
前記扉体に前記位置決め部と同数取付けられたすべてのガイドローラが前記位置決め部に収納されることにより前記扉体が前記閉位置となる
ことを特徴とする扉体閉止装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記ガイド機構は、前記扉体の上部と下部にそれぞれ、少なくとも前記開口部始端部から前記扉体の閉位置側の前記建屋の前記開口部の端部である開口部終端部まで延伸する上部のガイドレールと下部のガイドレールとを備え、
前記上部のガイドレール上に、前記開口部始端部からの位置が異なるとともにそれぞれの間隔が異なる少なくとも3個の前記位置決め部を有し、
前記下部のガイドレール上に、前記上部のガイドレール上の位置決め部と同一数の位置決め部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の扉体閉止装置。
【請求項3】
前記ガイド機構は、前記扉体の上部と下部にそれぞれ、少なくとも前記開口部始端部から前記扉体の閉位置側の前記建屋の前記開口部の端部である開口部終端部まで延伸する上部のガイドレールと下部のガイドレールとを備え、
前記上部のガイドレール上に、前記開口部始端部からの配設位置の異なる少なくとも2個の前記位置決め部を有し、前記下部のガイドレール上に、前記上部のガイドレール上の位置決め部の同一鉛直部と異なる位置に同一数の位置決め部を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の扉体閉止装置。
【請求項4】
前記扉体の上部と下部に、それぞれの前記位置決め部と同数備えられて、前記ガイドレールを挟持するガイドローラと、を含み、
前記位置決め部は、前記扉体が前記閉位置の近傍に到達したときに前記ガイドローラを傾斜移動する導入部を含む前記ガイドローラを受けて収納する収納部を有する
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の扉体閉止装置。
【請求項5】
前記ハンガーレールは、吊下げ部を介して前記扉体を吊下げ、
前記吊下げ部は、上下2か所にリンク機構を有し、すべての前記ガイドローラを対応する前記位置決め部に位置しているときに、前記ガイドローラを前記位置決め部から離間させず、前記扉体を前記開口部周縁部に押し付けるように、前記建屋の床面に平行に移動して押圧する押圧機構を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の扉体閉止装置。
【請求項6】
前記開口部は、前記扉体が前記閉位置に到達したときに前記開口部と前記扉体との当接部において気密性を保持するシール材を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の扉体閉止装置。
【請求項7】
前記開口部は、前記扉体が前記閉位置に到達したときに前記開口部と前記扉体との当接部において気密性を保持するシール材を有し、
前記扉体が閉位置にあるときに、前記収納部により前記ガイドローラの左右方向の動作範囲を制限し、外圧による前記シール材への不要な力を抑止する
ことを特徴とする請求項4に記載の扉体閉止装置。
【請求項8】
前記扉体閉止装置は、管理装置を備え、
前記管理装置は、前記ブローアウトパネルが密閉状態か開放状態かを検知し、前記ブローアウトパネルが密閉状態のときに前記開位置保持機構を保持動作させ、前記ブローアウトパネルが開放されたときに前記開位置保持機構を解除動作するとともに、前記吊下げ部に接続された駆動装置を駆動して前記扉体を前記閉位置までスライド移動して前記閉位置保持機構を保持動作する
ことを特徴とする請求項5に記載の扉体閉止装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電所の建屋などに設けたブローアウトパネルが開放されたときに開口部を塞ぐための扉体の気密維持機構に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
原子炉建屋壁面に既設のブローアウトパネルが、建屋内部の高圧水蒸気で万一開放した場合に、その開口部を閉止し、原子炉建屋の気密性を確保するための安全装置が開発されている。
【0003】
特許文献1には、建造物の開口部以上の面積を有する遮断扉とそのスライド機構を、ブローアウトパネル近傍で建造物の外側に備え、BOPが外れたときに遮断扉をスライドして閉止することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6430055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1によれば、扉体は、上レールを挟持するように上ガイドが設けられ、下レールを挟持するように下ガイドが設けられ、さらに閉位置に来たときに上下押さえ及び側押さえによってシール材に押されるように上下カム及び側カムが設けられ、上下レールは、アームに吊下された扉体をシール材に押し付けたときに上下ガイドが抜けるように切欠きが設けられている。
【0006】
この構造では、扉体を閉位置から再び開位置に戻すときに、切欠きを脱出させる力を要するため、容易ではない課題がある。また、扉体が閉止したときに、ガイドに与えられた力がダイレクトにシール材に付与され、シール材の寿命を短くしてしまうおそれがある。
【0007】
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、原子力施設などの施設内圧が上昇し、ブローアウトパネルが施設の外側に押し出されて外れたときに、その開口部を扉体により確実に閉止することができる扉体閉止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明の扉体閉止装置は、建屋の開口部を閉止しているブローアウトパネルが開放されたときに生じる開口部を閉止する扉体閉止装置であって、開口部を閉止する扉体と、ブローアウトパネルが密閉状態のときに開口部に重ならない開位置に扉体を保持する開位置保持機構と、ブローアウトパネルが開放状態のときに開口部を閉止する閉位置に扉体を保持する閉位置保持機構と、開位置から閉位置まで扉体を吊下げるハンガーレールと、扉体がスライド移動する際に扉体の直線運動を補助するガイド機構と、を含み、扉体の開位置側の建屋の開口部の端部である開口部始端部から異なる位置においてガイド機構には複数の位置決め部が配設されており、扉体に位置決め部と同数取付けられたすべてのガイドローラが位置決め部に収納されることにより扉体が閉位置となることを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、原子力施設などの施設内圧が上昇し、ブローアウトパネルが施設の外側に押し出されて外れたときに、その開口部を扉体により確実に閉止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本実施形態に係る扉体が閉じた状態を示す正面図である。
本実施形態に係る扉体が開いている状態を示す斜視図である。
本実施形態に係る扉体を閉じた状態を示す斜視図である。
本実施形態に係る扉体を閉じた状態における平面図である。
本実施形態に係る扉体を閉じた状態における側面図である。
本実施形態に係る扉体のガイドレール部を拡大した右側面図である。
本実施形態に係る扉体の駆動装置を示す斜視図であり、(a)は扉体閉止装置の全体図、(b)はA部拡大図である。
本実施形態に係る扉体のガイド機構を示す説明図である。
本実施形態に係る扉体のガイド機構の位置決め部を拡大した説明図である。
本実施形態に係る扉体のガイド機構の位置決め部をさらに拡大した説明図である。
本実施形態に係る扉体のガイド機構の位置決め部を拡大した斜視図であり(a)は扉体閉止装置の全体図、(b)はB部拡大図である。
本実施形態に係るガイドレールの位置決め部とガイドローラの配置構成を示す説明図である。
本実施形態に係るガイドレールの位置決め部とガイドローラの他の配置構成を示す説明図である。
本実施形態に係るガイドレールの位置決め部の構造を示す説明図である。
本実施形態に係るシール材の保護を示す説明図であり、(a)及び(b)は扉体が閉止位置に向けて移動している状態、(c)は扉体が閉位置にある状態である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る扉体10が閉じた状態を示す正面図である。図2は、本実施形態に係る扉体10が開いている状態を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る扉体10を閉じた状態を示す斜視図である。図4は、本実施形態に係る扉体10を閉じた状態における平面図である。図5は、本実施形態に係る扉体10を閉じた状態における側面図である。なお、図2において、建屋の外側を前、建屋の内側を後とする。
【0012】
本実施形態の扉体閉止装置100は、建屋の開口部220を閉止しているブローアウトパネル(図示せず)が開放されたときに生じる建屋の開口部220を閉止する装置である。扉体閉止装置100は、上フレームFU、下フレームFD、右フレームFR、左フレームFLで構成される。
【0013】
扉体閉止装置100は、建屋の開口部220を閉止する扉体10と、ブローアウトパネルが密閉状態のときに建屋の開口部220に重ならない開位置に扉体10を保持する開位置保持機構11と、ブローアウトパネルが開放状態のときに建屋の開口部220を閉止する閉位置に扉体10を保持する閉位置保持機構12と、開位置から閉位置まで扉体10を吊下げるハンガーレール20と、扉体10がスライド移動する際に扉体10の直線運動を補助するガイド機構30(図8参照)と、扉体10を開閉させるための駆動装置65などを設ける。
【0014】
図1に示す扉体10の開位置側の建屋の開口部220の端部である開口部始端部221から異なる位置においてガイド機構30(図8参照)には複数の位置決め部40が配設されており、扉体10に位置決め部40と同数取付けられたすべてのガイドローラ50が位置決め部40に収納されることにより扉体10が図1に示す閉位置となる。
【0015】
扉体10は、図1に示すように、建屋の開口部220よりも一回り大きい金属板などである。扉体10は、駆動装置65によって、建屋の開口部220と完全に重ならない開位置(図2参照)から、建屋の開口部220と完全に重なる閉位置(図3参照)までの範囲で、建屋の壁200に沿ってスライド移動(例えば、左右方向に移動)可能である。
【0016】
上フレームFU及び下フレームFDは、扉体10が外れないように上下から支持しており、右フレームFRに配設された開位置保持機構11は、開位置に扉体10を保持する。左フレームFLに配設された閉位置保持機構12は、閉位置に扉体10を保持する。
【0017】
建屋の開口部220は、扉体10が閉位置に到達したときに建屋の開口部220と扉体10との当接部において気密性を保持するシール材80を有する。シール材80は、建屋の開口部220を囲むように建屋の壁200の表面に取り付けられ、扉体10が閉位置に来たときに扉体10の裏面の周縁部に接する。シール材80を扉体10の裏面に取り付けると、扉体10を取り外さないとシール材80をメンテナンスすることが困難(特に高所の場合や重量がある場合)であるが、建屋の開口部220の周囲であれば、開位置においてシール材80のメンテナンスが容易である。
【0018】
図6は、本実施形態に係る扉体10のガイドレール部を拡大した右側面図である。ハンガーレール20は、吊下げ部60を介して扉体10を吊下げる。吊下げ部60は、ハンガーローラ52、上下2か所にリンク機構61などを有する。また、すべてのガイドローラ50が対応する位置決め部40(図1参照)に位置しているときに、ガイドローラ50が扉体10を位置決め部40から離間させず、そして、扉体10を建屋の開口部220の周縁部(シール材80)に押し付けるように、建屋の床面に平行に移動して押圧する押圧機構70を有する。
【0019】
押圧機構70は、扉体10側に配設されたテーパブロック71と、上フレームFU側及び下フレームFD側に配設されたプッシュローラ72から構成される。押圧機構70の詳細については、図10を参照して後記する。
【0020】
また、扉体10側に配設されたガイドローラ50は、上部のガイドレール31を挟持して、上部のガイドレール31の前後方向にずれることなく扉体10を左右方向にスライド移動することができる。ガイドローラ50が位置決め部40(図1参照)の位置にきたとき、図6に示すように、押圧機構70によって押圧された状態となる。
【0021】
吊下げ部60は、開位置においては、扉体10の重量により垂下しているが、閉位置においては、押圧機構70によって扉体10がシール材80に押し付けられることにより後方(図6においては右)にずれた状態となる。ここで、押圧機構70によって押圧される扉体10は、後方に適正な距離だけずれることによって、扉体10を建屋の開口部220に備わるシール材80に適切な圧力で押し付けることができる。
【0022】
図7は、本実施形態に係る扉体10の駆動装置65を示す斜視図であり、(a)は扉体閉止装置100の全体図、(b)はA部拡大図である。扉体10の上部に、電動駆動用チェーンが配設されている(図示せず)。チェーンは、駆動装置65の回転方向に引っ張られることにより、扉体10が左右方向に移動する。時計方向に回転すると開位置方向に扉体10は移動し、反時計方向に回転すると閉位置方向に扉体10は移動する。
【0023】
構造をさらに説明すると、扉体10と連結した駆動用レールを敷設し、駆動用レール上にチェーンを張り、駆動源ギアに掛ける。モータを駆動して駆動源ギアを回転させると、送られるチェーンと共に扉体10が移動する。
【0024】
図7(a)には、管理装置110が示されている。管理装置110は、ブローアウトパネルが密閉状態か開放状態かを検知し、ブローアウトパネルが密閉状態のときに開位置保持機構11を保持動作させ、ブローアウトパネルが開放されたときに開位置保持機構11を解除動作するとともに、吊下げ部60(図5参照)に接続された駆動装置65を駆動して扉体10を閉位置までスライド移動して閉位置保持機構12を保持動作する。なお、電源等が失われた状態でも駆動できることが好ましい。
【0025】
次にガイド機構30及び位置決め部40について説明する。
図8は、本実施形態に係る扉体10のガイド機構30を示す説明図である。図9は、本実施形態に係る扉体10のガイド機構30の位置決め部40を拡大した説明図である。図10は、本実施形態に係る扉体10のガイド機構30の位置決め部40をさらに拡大した説明図である。図11は、本実施形態に係る扉体10のガイド機構30の位置決め部40を拡大した斜視図であり、(a)は扉体閉止装置100の全体図、(b)はB部拡大図である。なお、適宜、図1、図6を参照する。
【0026】
ガイド機構30は、扉体10の上部と下部にそれぞれ、少なくとも開口部始端部221(図1参照)から扉体10の閉位置側の建屋の開口部220の端部である開口部終端部まで延伸する上部のガイドレール31と下部のガイドレール32とを備える。上部のガイドレール31上に、開口部始端部221からの位置が異なるとともにそれぞれの間隔が異なる少なくとも3個の位置決め部40を有する。同様に、下部のガイドレール32上に、上部のガイドレール31上の位置決め部40と同一数の位置決め部40を有する。
【0027】
図8には、4個の位置決め部40を示している。また、4個の位置決め部40は、上部のガイドレール31上に、開口部始端部221からの位置が異なるとともにそれぞれの間隔d1,d2,d3が異なる。扉体10の上部に、ガイドローラ50がそれぞれの位置決め部40と同数備えられて、上部のガイドレール31を挟持している。これにより、扉体10が開位置から閉位置にスライド移動する際に、上部のガイドレール31からガイドローラ50が外れるのを防止することができる。同様に下部のガイドレール32からガイドローラ50が外れるのを防止することができる。詳細については、図12を参照して後記する。
【0028】
図10及び図11に示すように、位置決め部40は、扉体10が閉位置の近傍に到達したときにガイドローラ50を傾斜移動する導入部41を含むガイドローラ50を受けて収納する収納部42を有する。収納部42には、切り欠きを有するが、切り欠き幅はガイドローラ50の直径よりも小さいことが特徴である。すなわち、ガイドローラ50は、上部のガイドレール31から外れない構造となっている。同様に、ガイドローラ50は、下部のガイドレール32から外れない構造となっている。
【0029】
また、扉体10を開位置に移動する際、ガイドローラ50を傾斜部である導入部41にそって移動することができる。これにより、扉体10を閉位置から再び開位置に戻すときに、従来問題となっていた切欠きを脱出させる力を要することなく、容易に移動することができる。
【0030】
図10及び図11に示すように、押圧機構70は、前記したように、扉体10側に配設されたテーパブロック71と、上フレームFU側に配設されたプッシュローラ72から構成される。また、下フレームFD側にも同様に押圧機構70が配設されている。
【0031】
プッシュローラ72は、閉位置における扉体10のテーパブロック71の位置に合わせて配設されている。テーパブロック71は、左側がテーパ形状(先細り)となっている。閉位置に近付いたときに、テーパ面後の平坦面にプッシュローラ72が載ることで、扉体10が後方に移動させられて、ガイドローラ50が収納部42に入る。すなわち、扉体10が後方に押されて、シール材80に押し付けられる。
【0032】
図8、図9に示すように、押圧機構70は、4個の位置決め部40に対応して、4個配設されている。これにより、それぞれの位置決め部40に確実にガイドローラ50が格納されることになる。
【0033】
図12は、本実施形態に係るガイドレールの位置決め部40とガイドローラ50の配置構成を示す説明図であり、(a)及び(b)は比較例、(c)は実施例である。図8においては、上部のガイドレール31、下部のガイドレール32上に、開口部始端部221(図1参照)からの位置が異なるとともにそれぞれの間隔が異なる少なくとも3箇所の位置決め部40を有する例について示した。この理由について、図12を参照して説明する。
【0034】
図12(a)は、比較例として、位置決め部40が上下2箇所ずつで、上下の位置決め部40が同一鉛直線位置の場合である。図において、上下の位置決め部40は図示の関係上、上下一箇所だけを示している。この場合、扉体10が開位置から閉位置にスライド移動する際に、最初の位置決め部40にガイドローラ50が入ると、扉体が回転し、上部のガイドレール31、下部のガイドレール32からガイドローラ50が外れる可能性がある。
【0035】
図12(b)は、比較例として、位置決め部40が上下3箇所ずつで、等間隔で上下の位置決め部40が同一鉛直線位置の場合である。図において、上下の位置決め部40は図示の関係上、上下2箇所だけを示している。この場合、扉体10が開位置から閉位置にスライド移動する際に、位置決め部40の配置位置が等しい(等間隔である)と、最初の位置決め部40と、次の位置決め部40にガイドローラ50が入ると、扉体が回転し、上部のガイドレール31、下部のガイドレール32からガイドローラ50が外れる可能性がある。
【0036】
図12(c)は、実施例として、位置決め部40が上下3箇所ずつで、等間隔でなく上下の位置決め部40が同一鉛直線位置の場合である。図において、上下の位置決め部40は図示の関係上、上下2箇所だけを示している。位置決め部40の配設位置が異なる(等間隔ではない)ため、少なくとも上下2箇所以上ずつのガイドローラ50が挟持し、扉体10は回転しないで、扉体10を確実にスライド移動することができる。
【0037】
また、図12(c)の場合、位置決め部40の切り欠き幅はガイドローラ50の直径よりも小さいことが特徴である。すなわち、ガイドローラ50は、上部のガイドレール31、下部のガイドレール32から外れない構造となっている。
【0038】
図13は、本実施形態に係るガイドレールの位置決め部40とガイドローラ50の他の配置構成を示す説明図であり、(a)は比較例、(b)は実施例である。図8においては、上部のガイドレール31、下部のガイドレール32上に、開口部始端部221からの位置が異なるとともにそれぞれの間隔が異なる少なくとも3箇所の位置決め部40を有する例について示した。しかし、これに限定されるわけではない。2箇所の位置決め部40でも実現できることを説明する。
【0039】
図13(a)は、比較例の場合で、図12(a)と同様である。すなわち、この場合、扉体10が開位置から閉位置にスライド移動する際に、最初の位置決め部40にガイドローラ50が入ると、扉体が回転し、上部のガイドレール31、下部のガイドレール32からガイドローラ50が外れる可能性がある。
【0040】
図13(b)は、実施例として、位置決め部40が上下2箇所ずつで、上下の位置決め部40が同一鉛直線と異なる位置の場合である。図において、上下の位置決め部40は図示の関係上、上下一箇所だけを示している。この場合、扉体10が開位置から閉位置にスライド移動する際に、最初の位置決め部40に一組のガイドローラ50がきたとしても、残りの3組のガイドローラ50が、上部のガイドレール31、下部のガイドレール32を挟持し、扉体10は回転しないで、扉体10を確実にスライド移動することができる。すなわち、少なくとも上下3箇所以上のガイドローラ50が挟持すると、扉体10は回転しないで、扉体10を確実にスライド移動することができる。
【0041】
また、図13(b)の場合、位置決め部40の切り欠き幅はガイドローラ50の直径よりも小さいことが特徴である。すなわち、ガイドローラ50は、上部のガイドレール31、下部のガイドレール32から外れない構造となっている。
【0042】
図14は、本実施形態に係るガイドレールの位置決め部40の構造を示す説明図である。図10においては、図14のNo.2の場合であり、傾斜移動する導入部41と切り欠きを有する例について示したが、これに限定されるわけではない。比較例は、従来の切り欠き幅がガイドローラ50の直径より大きい場合である。この場合、ガイド機能が完全にフリーになる。
【0043】
図14のNo.1〜4は、実施例の場合である。No.1は、傾斜移動する導入部41と平坦部43を有する場合である。No.3は、傾斜移動する導入部41と、同様の形状を後半にも有する。すなわち、逆V字形状である。No.4は、傾斜移動する導入部41と、円弧形状を後半に有する。No.1〜No.4の場合には、ガイドローラ50は、上部のガイドレール31、下部のガイドレール32から外れない構造となっている。
【0044】
また、扉体10を開位置に移動する際、ガイドローラ50を傾斜部である導入部41にそって移動することができる。これにより、扉体10を閉位置から再び開位置に戻すときに、従来問題となっていた切欠きを脱出させる力を要することなく、容易に移動することができる。
【0045】
本願発明では、扉体10が閉止したときに、ガイドに与えられた力がダイレクトにシール材80に付与され、シール材80の寿命を短くしてしまうのを防止している。図15を参照してその防止策について説明する。
【0046】
図15は、本実施形態に係るシール材80の保護を示す説明図であり、(a)及び(b)は扉体10が閉止位置に向けて移動している状態、(c)は扉体10が閉位置にある状態である。適宜、図1、図10を参照する。図15は原理図であり、扉体10に対するテーパブロック71、扉体10に対するプッシュローラ72の位置関係は、図1との配置位置と異なっているが、動作原理としては、図10と同じである。
【0047】
図15に示すように、図10と同様に、位置決め部40は、扉体10が閉位置の近傍に到達したときにガイドローラ50を傾斜移動する導入部41を含むガイドローラ50を受けて収納する収納部42を有する。収納部42には、切り欠きを有するが、切り欠き幅はガイドローラ50の直径よりも小さいことが特徴である。すなわち、ガイドローラ50は、下部のガイドレール32から外れない構造となっている。
【0048】
プッシュローラ72は、前記したように、閉位置における扉体10のテーパブロック71の位置に合わせて配設されている。テーパブロック71は、左側がテーパ形状(先細り)となっている。図15(b)に示すように、閉位置に近付いたときに、テーパ面にプッシュローラ72が載ることで、扉体10が後方に移動させられる。
【0049】
そして、図15(c)に示すように、ガイドローラ50が収納部42に入る。扉体10が閉位置にあるときに、収納部42によりガイドローラ50の左右方向の動作範囲を制限し、外圧によるシール材80への不要な力を抑止する。すなわち、ガイドローラ50は、下部のガイドレール32から外れることはなく、扉体10をシール材80に適切な圧力で押し付けることができる。よって、原子力施設などの施設内圧が上昇し、ブローアウトパネルが施設の外側に押し出されて外れたときに、シール材80を押しつぶすことなく適切な圧力で、その建屋の開口部220を扉体10により確実に閉止することができる。
【符号の説明】
【0050】
10 扉体
11 開位置保持機構
12 閉位置保持機構
20 ハンガーレール
30 ガイド機構
31 上部のガイドレール
32 下部のガイドレール
40 位置決め部
41 導入部
42 収納部
43 平坦部
50 ガイドローラ
52 ハンガーローラ
60 吊下げ部
61 リンク機構
65 駆動装置
70 押圧機構
71 テーパブロック
72 プッシュローラ
80 シール材
100 扉体閉止装置
110 管理装置
200 建屋の壁
220 建屋の開口部
221 開口部始端部
FD 下フレーム
FL 左フレーム
FR 右フレーム
FU 上フレーム

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扉体の施錠装置および扉体閉止装置
株式会社日立パワーソリューションズ
超音波検査装置および超音波検査方法
株式会社日立パワーソリューションズ
電動移動体及び電動移動体充電システム
株式会社日立パワーソリューションズ
電動移動体及び電動移動体充電システム
株式会社日立パワーソリューションズ
超音波検査装置及び超音波検査システム
株式会社日立パワーソリューションズ
超音波検査システム及び超音波検査方法
株式会社日立パワーソリューションズ
燃料供給装置およびガスエンジンシステム
株式会社日立パワーソリューションズ
レーザドップラーレーダ装置及び風速算出方法
株式会社日立パワーソリューションズ
プローブの可動範囲設定装置及び可動範囲設定方法
株式会社日立パワーソリューションズ
スケジューリング装置、スケジューリング方法及び記憶媒体
株式会社日立パワーソリューションズ
両面実装基板、両面実装基板の製造方法、および半導体レーザ
株式会社日立パワーソリューションズ
並列抵抗計算装置、太陽電池制御システム、並列抵抗計算方法
株式会社日立パワーソリューションズ
コンピュータプログラムおよびダム流入量予測プログラム並びにダム流入量予測システム
株式会社日立パワーソリューションズ
再生可能エネルギー発電機指令コントローラおよび蓄電池併設再生可能エネルギー発電機システム
個人
ドアストッパー
個人
ドアーストッパー
個人
ドアストッパ
三協立山株式会社
建具
日本精機株式会社
運転支援装置
株式会社栃木屋
ハンドル
山崎産業株式会社
保管庫
株式会社コウデン
施錠装置
個人
ドアガードクッション
株式会社ニフコ
ロック装置
YKK AP株式会社
引戸
株式会社アルファ
ロック装置
リョービ株式会社
扉開閉装置
フルテック株式会社
自動ドア
株式会社アルファ
錠システム
ツクモ工学株式会社
解錠器具
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