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公開番号2020174457
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201022
出願番号2019074843
出願日20190410
発明の名称モータ
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人
主分類H02P 25/024 20160101AFI20200925BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータの回転特性の低下を抑えつつ、アイドリングストップ状態における保持トルクを高くできるモータを提供する。
【解決手段】制御回路の制御部は、エンジンが駆動状態である場合に三相巻線に対して三相交流電流を給電する交流電流作動を実施する。制御回路の制御部、エンジンがアイドリングストップ状態である旨を示すアイドリングストップ信号が入力された場合、交流電流作動を終了させるとともに三相巻線の特定の巻線に対して直流電流を給電する直流電流作動を実施する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
エンジン(1)のバルブ(5)のスプリング(6)の付勢力を受けるカムシャフト(4)に接続され、前記バルブの開閉タイミングを調整するモータ本体(11)と、前記モータ本体を制御する制御回路(12)とを備え、
前記モータ本体は、三相交流電流が給電される三相巻線(22)を備え、
前記制御回路は、前記エンジンが駆動状態である場合に前記三相巻線に対して三相交流電流を給電する交流電流作動を実施し、前記エンジンがアイドリングストップ状態である旨を示すアイドリングストップ信号が入力された場合、前記交流電流作動を終了させるとともに前記三相巻線の特定の巻線に対して直流電流を給電する直流電流作動を実施する、モータ。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記制御回路は、前記アイドリングストップ状態終了後において前記エンジンが駆動された旨を示すエンジン始動信号が入力された場合、前記直流電流作動を終了させる、請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記制御回路は、前記直流電流作動の終了と同時に前記交流電流作動を実施する、請求項2に記載のモータ。
【請求項4】
前記制御回路は、前記直流電流作動時の平均電圧値と、前記交流電流作動時の平均電圧値とを比較した場合に、前記直流電流作動時の平均電圧値を低くする、請求項1〜3の何れか1項に記載のモータ。
【請求項5】
前記制御回路は、前記直流電流作動時に前記三相巻線の内の二相の巻線に対して通電を実施するものであり、
前記三相巻線の内、順次又はランダムで二相の巻線を決定する、請求項1〜4の何れか1項に記載のモータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関する。
続きを表示(約 6,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、エンジンの吸気バルブまたは排気バルブの開閉タイミングを決めるクランクシャフトとカムシャフトの相対位相を調整するバルブタイミング可変装置の駆動源にモータを用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017−192214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のようなバルブタイミング可変装置では、エンジンがアイドリングストップ状態において、バルブに設けられたバルブスプリングの付勢力によりカムシャフトが所定位置まで回転することで、カムシャフトと駆動連結されたモータのロータの回転位置がずれることとなる。
【0005】
そのため、モータでは、ロータが回転しないように大きな保持トルクを有する必要がある。その一例として保持トルク増大させるためモータの回転特性を低下させる虞がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、モータの回転特性の低下を抑えつつ、アイドリングストップ状態における保持トルクを高くできるモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するモータは、エンジン(1)のバルブ(5)のスプリング(6)の付勢力を受けるカムシャフト(4)に接続され、前記バルブの開閉タイミングを調整するモータ本体(11)と、前記モータ本体を制御する制御回路(12)とを備え、前記モータ本体は、三相交流電流が給電される三相巻線(22)を備え、前記制御回路は、前記エンジンが駆動状態である場合に前記三相巻線に対して三相交流電流を給電する交流電流作動を実施し、前記エンジンがアイドリングストップ状態である旨を示すアイドリングストップ信号が入力された場合、前記交流電流作動を終了させるとともに前記三相巻線の特定の巻線に対して直流電流を給電する直流電流作動を実施する。
【0007】
上記態様によれば、アイドリングストップ状態である場合に三相巻線の特定の巻線に対して直流電流を給電することで、当該巻線を励磁させてモータ本体のロータの回転位置を保持するための保持トルクを得ることができる。このため、モータ本体におけるロータの形状等の制約を低減できるため、回転特性の低下を抑えつつアイドリングストップ状態における保持トルクを高くできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態のモータを用いたバルブタイミング可変装置を示す模式図。
同実施形態のモータ本体の径方向に切った断面図。
同実施形態のモータの電気的構成を説明するための説明図。
同実施形態のモータの制御例(動作例)を示すためのタイミングチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、モータの一実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。また、以下の説明では、特に言及が無い限り、単に「軸方向」、「径方向」、「周方向」と記載した場合には、モータ(モータの回転軸)の軸方向、径方向、周方向をそれぞれ意味するものとする。
【0010】
図1に示すように、本実施形態のモータ10は、車両のエンジン1に設けられるバルブタイミング可変装置2の駆動源に用いられるブラシレスモータである。モータ10の回転軸31は、位相調整機構3を介してカムシャフト4と連結されており、モータ10(回転軸31)の回転駆動力によってバルブ5の開閉タイミング(クランクシャフトに対するカムシャフト4の相対位相)を調整可能に構成されている。バルブ5は、バルブスプリング6によって閉弁方向に常時付勢されている。
【0011】
図1及び図2に示すように、モータ10は、モータ本体11と、モータ本体11の一体構成とされた制御回路12とを備えている。モータ本体11はステータ20及びロータ30を含む。
【0012】
図2に示すように、ステータ20は、12本のティース21aを有する略円環状のステータコア21と、ティース21aに巻回される巻線22とを有する。各ティース21a間にはそれぞれスロットが形成されている。そして、これら各ティース21aに巻回された巻線22には、制御回路12から三相交流が給電されるようになっている。巻線22は、U相電流が給電されるU相巻線22uと、V相電流が給電されるV相巻線22vと、W相電流が給電されるW相巻線22wとを有する。
【0013】
図2に示すように、ロータ30は、回転軸31と、回転軸31に固定される円柱状のロータコア32とを有する。ロータ30の回転軸31は、図示しない軸受に支持されることにより、各ティース21aに囲まれる態様で、ステータ20の径方向内側において回転可能となっている。そして、ロータ30の外周縁部には、同ロータ30を包囲するティース21aと対向する複数の磁極部33が形成されている。
【0014】
詳述すると、各磁極部33は、ロータコア32の外周縁部に平板状の永久磁石34a,34bを埋設することにより形成される。即ち、本実施形態のモータ本体11は、永久磁石埋め込み型(IPM側)のロータを有するモータとして構成されている。具体的には、ロータコア32の外周縁部には、その軸線方向に沿って形成された磁石収容孔35a,35bが周方向に等間隔(45°間隔)で設けられている。そして、各磁極部33は、これら各磁石収容孔35a,35bに、ロータコア32の径方向と直交する態様で各永久磁石34a,34bを収容・固定することにより形成されている。
【0015】
本実施形態では、永久磁石34a,34bは、各磁石収容孔35a,35b内において、径方向外側の面がN極となるように配置される第1永久磁石34aと、径方向外側の面がS極となるように配置される第2永久磁石34bとを有する。第1永久磁石34aと、第2永久磁石34bとは、周方向において交互となるように各磁石収容孔35a,35b内に収容される。すなわち、第1永久磁石34aで構成された同極の磁極部33と、第2永久磁石34bで構成された同極の磁極部33とが周方向に沿って交互に形成される。これにより、各磁極部33は、周方向45°間隔で計8個形成されることとなる。つまり、本実施形態のモータ本体11は、8極12スロットのブラシレスモータである。
【0016】
図3に示すように、制御回路12は、巻線22への通電タイミングを設定して三相交流を生成することでモータ本体11の駆動を制御している。制御回路12には、直流電源E1が接続されている。具体的には、制御回路12の電源端子T1に直流電源E1の正極が接続され、制御回路12の電源端子T2に直流電源E1の負極が接続されている。
【0017】
図3に示すように、制御回路12は、インバータ回路40と、制御部50と、を含む。インバータ回路40は、巻線22の各巻線22u,22v,22wと接続される。
インバータ回路40は、例えば直流電源E1から供給される直流電力から120°位相の異なる三相の駆動電力を生成するための三相インバータ回路である。インバータ回路40は、ブリッジ接続された6個のスイッチング素子41〜46を有している。スイッチング素子41〜46は、例えば、Nチャネル型MOSFET(Metal-Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)である。スイッチング素子41〜46には、還流電流を流すためのダイオードD1〜D6がそれぞれ逆接続されている。インバータ回路40では、高電位側電源線VB1と低電位側電源線VB2との間に、U相用のスイッチング素子41とスイッチング素子42とが直列に、V相用のスイッチング素子43とスイッチング素子44とが直列に、W相用のスイッチング素子45とスイッチング素子46とが直列に接続されている。高電位側のスイッチング素子41,43,45と低電位側のスイッチング素子42,44,46との接続点は、それぞれ各巻線22u,22v,22wの一端に接続されている。また、本実施形態の各巻線22u,22v,22wの他端は中性点Pで接続される。すなわち、本実施形態の巻線22は、所謂スター結線で接続される。なお、巻線22は、スター結線に限らず、デルタ結線であってもよい。
【0018】
制御部50は、各スイッチング素子41〜46のゲートに接続され、スイッチング素子41〜46のオン・オフを制御する。これにより、直流電源E1からの直流電流が三相交流電流に変換されてブラシレスモータ10に給電される。
【0019】
本実施形態の制御部50は、例えばエンジンECU7から入力される入力信号SIに基づいてスイッチング素子41〜46のオン・オフを制御する。ここで、入力信号SIは、ハイレベルである場合にエンジン1が通常駆動状態であることを示し、ローレベルである場合にエンジン1がアイドリングストップ状態であることを示す。より具体的には、入力信号SIがハイレベルからローレベルに変わった場合に制御部50に対してアイドリングストップ信号が入力されたこととなる。また、入力信号SIがローレベルからハイレベルに代わった場合に制御部50に対してエンジン始動信号が入力されたこととなる。
【0020】
制御部50は、エンジン1が通常駆動状態である旨を示す入力信号SIがハイレベルである場合に三相交流電流を巻線22u,22v,22wを給電する交流電流作動を実施する。また、制御部50は、エンジン1がアイドリングストップ状態である旨を示す入力信号SIがローレベルである場合に巻線22u,22v,22wの内の二相の巻線22u,22vに直流電流を給電する直流電流作動を実施する。制御部50は、直流電流作動時の平均電圧値と、交流電流作動時の平均電圧値とを比較した場合に、直流電流作動時の平均電圧値を低くしている。
【0021】
次に、本実施形態のモータ10の一動作例(作用)を主に図4を用いて説明する。
モータ10の制御部50は、例えばエンジンECU7からハイレベルの入力信号SIが入力される場合、通常駆動状態であるとして三相交流電流を巻線22u,22v,22wを給電する交流電流作動を実施する。
【0022】
図4に示すように或る時刻t1において、例えば車両ブレーキが操作されて車両速度が0となった場合、エンジン1はアイドリングストップ状態に移行する。このとき、エンジンECU7からローレベルの入力信号SIが制御部50に入力される。
【0023】
制御部50は、エンジンECU7からローレベルの入力信号SIが入力される場合、アイドリングストップ状態であるとして交流電流作動を停止させるとともに、直流電流作動を実施する。具体的には、制御部50は、スイッチング素子41〜46を制御して三相の巻線22u,22v,22wの内、二相の巻線22u,22vに対して直流電流を給電する。これにより、二相の巻線22u,22vが励磁されて巻線22u,22vとロータ30との間に保持トルクが発生する。この保持トルクは、バルブ5に設けられたスプリング6の付勢力に抗する程度のトルクとすることで、ロータ30並びにカムシャフト4の意図しない回転を抑えることができる。
【0024】
図4に示すように、時刻t1より後の時刻t2において、例えば車両ブレーキの操作が解除されると、エンジン1は通常駆動状態に移行する。このとき、エンジンECU7からハイレベルの入力信号SIが制御部50に入力される。
【0025】
制御部50は、エンジンECU7からハイレベルの入力信号SIが入力される場合、通常駆動状態であるとして直流電流作動を終了させると同時に交流電流作動を実施する。すなわち、直流電流作動後に即座に交流電流作動を実施して無通電時間(ゼロ電位の時間)を略ゼロとしている。これにより、エンジン1の始動から速やかにバルブタイミング調整を実施することができる。
【0026】
本実施形態の効果を記載する。
(1)アイドリングストップ状態である場合に巻線22u,22v,22wの特定の巻線22u,22vに対して直流電流を給電することで、当該巻線22u,22vを励磁させてモータ本体11のロータ30の回転位置を保持するための保持トルクを得ることができる。このため、モータ本体11におけるロータ30の形状等の制約を低減できるため、回転特性の低下を抑えつつアイドリングストップ状態における保持トルクを高くできる。モータ本体11の回転特性の低下が抑えられることで、エンジン1の応答性向上に寄与できる。また、ロータ30並びにカムシャフト4の位置を保持するため、位置検出のためのセンサや位置を微調整するためのフィードバック回路が必要となるが、本実施形態で示す構成では、従来のモータにおいて有する巻線に対して直流電流を給電する単純且つ簡素な構成で実現することができる。
【0027】
(2)アイドリングストップ状態終了後においてエンジン1が始動された旨を示すエンジン始動信号が入力された場合、前記直流電流作動が終了されるため、エンジン1始動から速やかにバルブタイミング調整を実施することができる。
【0028】
(3)直流電流作動の終了と同時に交流電流作動を実施することで、エンジン1始動から速やかにバルブタイミング調整を実施することができる。
(4)制御部50は、直流電流作動時の平均電圧値と、交流電流作動時の平均電圧値とを比較した場合に、直流電流作動時の平均電圧値を低くすることで、省電力とすることができる。
【0029】
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0030】
・上記実施形態では、アイドリングストップ状態である時刻t1〜t2の間、巻線22u並びに巻線22vのみに直流電流を給電することとしたが、これに限らない。例えば、アイドリングストップ状態である時刻t1〜t2において、巻線22u,22v,22wの組み合わせを変更するようにしてもよい。二相の巻線に直流電流を給電する場合、巻線22uと巻線22vの組み合わせ、巻線22uと巻線22wの組み合わせ、巻線22vと巻線22wとの組み合わせが考えられ、このうちの少なくとも2つをアイドリングストップ状態である時刻t1〜t2において切り替えるようにしてもよい。また、上記の3つの組み合わせを用いる場合、順次切り替えたり、ランダムに切り替えたりしてもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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