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公開番号2020171155
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201015
出願番号2019071779
出願日20190404
発明の名称協調型発電設備、制御装置及び制御方法
出願人株式会社日立パワーソリューションズ
代理人特許業務法人磯野国際特許商標事務所
主分類H02J 3/46 20060101AFI20200918BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】周辺環境条件の急激な変動にかかわらず、現在合成発電出力を設定発電電力以下に制限する。
【解決手段】太陽光発電設備100と風力発電設備200とを備え、太陽光発電設備100の現在の発電出力である第一の現在発電出力と風力発電設備200の現在の発電出力である第二の現在発電出力とを加算した電力である現在合成発電出力が予め設定された設定発電出力以下に制限される協調型発電設備1であって、前記現在合成発電出力が前記設定発電出力の所定量の割合を超えたときに、0から太陽光発電設備100の最大発電出力までの範囲で設定される出力目標値になるように、第一の現在発電出力を電気的に出力制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第一の発電設備と第二の発電設備と、を備え、
前記第一の発電設備の現在の発電出力である第一の現在発電出力と前記第二の発電設備の現在の発電出力である第二の現在発電出力との合成である現在合成発電出力が予め定められた設定発電出力以下に制限される協調型発電設備であって、
前記現在合成発電出力が前記設定発電出力の所定量の割合を超えたときに、前記第一の現在発電出力を電気的に処理して、0から前記第一の発電設備の最大発電出力までの範囲で設定される出力目標値になるように前記第一の現在発電出力の出力制御を行うこと、
を特徴とする協調型発電設備。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
前記第一の発電設備は、少なくとも発電装置と、
該発電装置の出力部に接続される電気信号処理装置と、
前記電気信号処理装置に接続される制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記出力制御のときに、前記設定発電出力から前記現在合成発電出力を減算して差分値を求め、前記第一の発電設備の現在発電出力から前記差分値を減算して前記出力目標値を算出するとともに、前記電気信号処理装置に出力制御信号を送信して、前記出力部の出力を前記出力目標値まで調整すること、
を特徴とする請求項1に記載の協調型発電設備。
【請求項3】
前記制御装置は、
前記設定発電出力と前記現在合成発電出力との割合が第1の割合を超えたとき、前記減算した出力目標値を前記電気信号処理装置に送信し、
前記割合が前記第1の割合よりも小さな第2の割合未満のとき、前記第一の現在発電出力に対して、前記現在合成発電出力と前記設定発電出力の前記第2の割合との差分値を増加させた値を前記電気信号処理装置に送信すること
を特徴とする請求項2に記載の協調型発電設備。
【請求項4】
前記電気信号処理装置は、少なくとも制御部と電気的特性変換部と、を備え、
前記電気的特性変換部は、前記出力制御のときに、前記電気的特性変換部を介して、少なくとも入力信号の電気的大きさを所定の変化率で、前記出力部の出力を前記差分値の大きさだけ増加又は減少すること、
を特徴とする請求項3に記載の協調型発電設備。
【請求項5】
前記入力信号は、前記制御装置から受信した信号である
ことを特徴とする請求項4に記載の協調型発電設備。
【請求項6】
前記所定の変化率は、前記第二の発電設備の発電環境変化による出力特性の変化に応じて決定される値である
ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の協調型発電設備。
【請求項7】
前記第一の発電設備は2つ以上の前記電気信号処理装置を備え、
前記制御装置は、前記出力制御のときに、一の前記電気信号処理装置の出力制御が終了したときに次の前記電気信号処理装置の出力制御を開始すること、
を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の協調型発電設備。
【請求項8】
それぞれの前記電気信号処理装置の出力制御は、その出力波形がオーバシュート及びアンダーシュートが収束したときに終了する
ことを特徴とする請求項7に記載の協調型発電設備。
【請求項9】
前記第一の発電設備は太陽光発電設備であり、
前記第二の発電設備は風力発電設備であり、
前記設定発電出力は系統連系のときの連系容量である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の協調型発電設備。
【請求項10】
太陽光発電設備の現在の発電出力である第一の現在発電出力と
風力発電設備の現在の発電出力である第二の現在発電出力と
を加算した電力である現在合成発電出力を予め設定された設定発電出力以下に制限する制御装置であって、
前記現在合成発電出力が前記設定発電出力の所定量の割合である第1発電目標値を上回ったときに、前記第一の現在発電出力を減少させ、
前記現在合成発電出力が前記第1発電目標値よりも小さい第2発電目標値を下回ったときに、前記第一の現在発電出力を増加させる
ことを特徴とする制御装置。
【請求項11】
太陽光発電設備である第1電力設備と、電力消費又は電力供給する第2電力設備とを備えて系統連系する電力設備の制御装置であって、
前記制御装置は、
前記第1電力設備の発電電力値と前記第2電力設備の需給電力値との合算値である現在合成電力値と連系容量との比が第1の割合を超えたとき、前記第1電力設備の発電電力値から前記現在合成電力値と前記連系容量の第1の割合との差分値を減じた電力値を出力するように前記第1電力設備を制御し、
前記比が前記第1の割合よりも小さな第2の割合未満のとき、前記第1電力設備の発電電力値に対して、前記現在合成電力値と前記連系容量の第2の割合との差分値を加算した電力値を出力するように前記第1電力設備を制御する
ことを特徴とする制御装置。
【請求項12】
第一の発電設備と第二の発電設備とを備え、
前記第一の発電設備の現在の発電出力である第一の現在発電出力と前記第二の発電設備の現在の発電出力である第二の現在発電出力との合成である現在合成発電出力が予め設定された設定発電出力以下に制限される協調型発電設備の制御方法であって、
前記現在合成発電出力と前記第一の現在発電出力とを取得するステップと、
前記現在合成発電出力が前記設定発電出力の所定量の割合を超えたときに、前記第一の現在発電出力を電気的に処理して、0から前記第一の発電設備の最大発電出力までの範囲で設定される出力目標値になるように、前記第一の現在発電出力の出力制御を行うステップと、
を備えることを特徴とする協調型発電設備の制御方法。
【請求項13】
前記出力制御のときに、前記設定発電出力から前記現在合成発電出力を減算して差分値を求めるステップと、
前記第一の発電設備の最大発電出力から前記差分値を減算して前記出力目標値を算出するステップと、
をさらに備えることを特徴とする請求項12に記載の協調型発電設備の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、協調型発電設備、制御装置及び制御方法に関し、例えば、太陽光発電設備及び風力発電設備を用いた技術に関する。
続きを表示(約 14,000 文字)【背景技術】
【0002】
枯渇の可能性がある化石エネルギーを用いずに、自然界に存在する再生可能エネルギーを電力エネルギーに変換する代表的な発電方法として太陽光発電と風力発電を挙げることができる。これら再生可能エネルギーを利用した発電は、地球温暖化の主因となる二酸化炭素をほとんど発生させないことから、地球規模の温暖化という環境問題を解決する手段として全世界で普及が進行しつつある。
【0003】
一方、再生可能エネルギーを利用した発電設備で発電された電力は、多くの場合、商用の電力系統に連系される。その一例として、既設の太陽光発電がもつ連系容量内に風力発電設備を追設し、太陽光発電と風力発電とを協調させた協調型発電設備などが開発されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、太陽光発電出力と風力発電出力とを合計した連系発電電力(現在合成発電電力)が連系容量未満に設定された上限値を超える場合に、風力発電設備を出力制限する技術が開示されている。ここで、風力発電設備の出力制限は、風車ブレードのピッチコントロール制御で行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6105138号公報(請求項1,2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の風力発電設備は、周辺環境条件(風速や風向き等)の緩やかな変動であれば、風車ブレードのピッチコントロール制御によって、現在発電電力を予め設定された設定発電電力(例えば、連系容量や定格発電容量)以下に制限することができる。しかしながら、特許文献1の風力発電設備は、周辺環境条件の急激な変動に対しては、必ずしも十分には、発電電力を制限することができない。つまり、特許文献1の風力発電設備では、風速が急激に変化したときには、風車ブレードのピッチコントロール制御を行っている間に、発電出力が変化してしまう。即ち、特許文献1の技術では、合計の連系発電電力(現在合成発電電力)を、必ずしも十分には制限することができない。
【0007】
本発明は、前記の課題を解決するための発明であって、周辺環境条件の急激な変動にかかわらず、現在合成発電出力を設定発電電力以下に制限することができる協調型発電設備、制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した課題を解決するために、本発明に係る協調型発電設備は、第一の発電設備(例えば、太陽光発電設備)と第二の発電設備(例えば、風力発電設備)とを備え、前記第一の発電設備の現在の発電出力である第一の現在発電出力と前記第二の発電設備の現在の発電出力である第二の現在発電出力とを加算した電力である現在合成発電出力が予め設定された設定発電出力(例えば、連系容量)以下に制限される協調型発電設備であって、前記現在合成発電出力が前記設定発電出力の所定量の割合を超えたときに、0から前記第一の発電設備の最大発電出力までの範囲で設定される出力目標値になるように、前記第一の現在発電出力を電気的に出力制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、周辺環境条件の急激な変動にかかわらず、現在合成発電出力を設定発電電力以下に制限することができる。これにより、現在合成発電出力を設定発電電力(連系容量)に近づけることが可能になり、連系容量枠の利用率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施形態である協調型発電設備の全体構成図である。
本発明の第1実施形態である協調型発電設備で使用される直流交流変換装置、及び電気信号処理装置の構成図である。
現在合成発電出力の上限と下限との関係を説明する説明図である。
本発明の第1実施形態である協調型発電設備が出力する合成発電出力が出力上限値と出力下限値との間の全範囲を変動する状態を示す図である。
本発明の第1実施形態の出力目標値の時間変化を示す図である。
本発明の第1実施形態である制御装置が太陽光発電設備を制御するときのフローチャートである。
電気信号処理装置が出力制御を行うときのフローチャートである。
本発明の第2実施形態である協調型発電設備の全体構成図である。
太陽光発電設備の複数の発電装置を同時に出力制御するときの目標信号波形である。
太陽光発電設備の複数の発電装置を時間分割して出力制御するときの目標信号波形である。
本発明の第3実施形態である発電設備の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0012】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である協調型発電設備の全体構成図である。
協調型発電設備1は、第1発電設備としての太陽光発電設備100と、第2発電設備としての風力発電設備200と、主変圧器50とを備え、主変圧器50を介して、電力会社の系統に接続される。
【0013】
風力発電設備200は、複数の風車ブレードを備えた風車及び発電機(不図示)を有した発電設備(電力供給設備)である。風力発電設備200は、風力発電出力P

を発電するものとする。なお、風力発電設備200は、風車ブレードの角度ピッチを変えて、発電出力を制御してもいいが、制御しなくても構わない。
【0014】
太陽光発電設備100は、太陽光パネル10と、直流交流変換装置(PCS(Power Conditioning Subsystem))20とを備えた第1発電装置110と、第1発電装置110及び第2発電設備200を制御する制御装置300aとから構成される。直流交流変換装置20は、出力部30を有する。なお、第1発電装置110の直流交流変換装置20をPCS1と称する。
【0015】
また、太陽光発電設備100は、発電出力P

を発電するものとする。主変圧器50は、太陽光発電設備100の発電出力P

と風力発電設備200の風力発電出力P

とを電力会社の系統に供給する。なお、発電出力P

と風力発電出力P

との和(P

+P

)を合成発電出力P

ということにする。
【0016】
太陽光パネル10は、複数の太陽電池素子(図示せず)から構成されており、直流電圧V、直流電流Iの直流電力Pを発電する。なお、気象条件が良く、雲が少ないときには、太陽光の強度は、日中と夜間との間で大きく、且つ緩やかに変化するので、直流電力Pも時間的に緩やかに変化する。
【0017】
制御装置300aは、記憶部310と、処理部320と、電気信号処理装置40及び風力発電設備200と通信可能に接続する接続部とを備えるシステムコントローラである。制御装置300aは、電気信号処理装置40に対して、制御信号として出力目標値P

を伝送する。また、制御装置300aは、風力発電設備200に対して、制御信号Q

を伝送する。さらに、制御装置300aは、風力発電出力P

及び発電出力P

の値を受信する。
【0018】
記憶部310は、合成発電出力P

が超えたときに制御を行う基準値としての出力上限値P
SMAX
及び出力下限値P
SMIN
(図3)を格納する。処理部320は、太陽光発電設備100の現在の発電出力P

と風力発電設備200の現在の風力発電出力P

とを加算した電力である現在の合成発電出力P

を演算する。さらに、処理部320は、現在の合成発電出力P

の方が出力上限値P
SMAX
よりも大きいときには、太陽光発電設備100の出力目標値P

を減少させる。また、処理部320は、現在の合成発電出力P

の方が出力下限値P
SMIN
よりも小さいときには、太陽光発電設備100の出力目標値P

を増加させる。ここで、出力目標値P

の増加量や減少量は、現在の合成発電出力P

と出力上限値P
SMAX
又は出力下限値P
SMIN
との差分値である。また、処理部320は、現在の合成発電出力P

が出力下限値P
SMIN
と出力下限値P
SMIN
との間であるときには、太陽光発電設備100の出力目標値P

を変化させない。さらに、処理部320は、算出された出力目標値P

を電気信号処理装置40に設定して、出力部30を制御する。
【0019】
図2は、本発明の第1実施形態である協調型発電設備で使用される直流交流変換装置、及び電気信号処理装置の構成図である。
直流交流変換装置20が備える出力部30は、太陽光パネル10が発生する直流電力Pを交流電力(発電出力P

)に変換する。出力部30は、遮断器31,32と、バリスタ34,34と、連系インバータ35と、LCフィルタ38とを備えて構成される。
【0020】
遮断器31は、太陽光パネル10を一端に接続し、他端に連系インバータ35の入力端及びバリスタの一端を接続する。連系インバータ35の出力端は、LCフィルタ38に接続される。LCフィルタ38は、コイル36及びコンデンサ37から構成され、コイル36の一端が連系インバータ35の出力端に接続される。コイル36の他端及びコンデンサ37の一端とが遮断器32の一端及びバリスタ34の一端に接続される。遮断器32の他端は電力会社の系統に接続される。なお、バリスタ34,34の他端、コンデンサ37の他端は、接地される。
【0021】
連系インバータ35は、太陽光パネル10が発生する直流電力Pを交流電力(発電出力P

)に変換する。LCフィルタ38は、連系インバータ35の正弦波状にPWM(Pulse Width Modulation)制御された矩形波出力電圧を正弦波(基本波)にする。バリスタ34は、太陽光パネル10や系統からのサージ電圧を吸収して、連系インバータ35を保護する。遮断器31,32は、太陽光パネル10や系統との接続を遮断する。なお、制御装置300a(図1)は、遮断器31,32を制御することにより、第1発電装置110を停止させることもできる。
【0022】
電気信号処理装置40は、制御装置300aの制御に基づいて、出力部30を制御する。電気信号処理装置40は、電気的特性変換部41と制御部42とを備える。電気的特性変換部41は、制御装置300aから受信した入力信号の電気的大きさを所定の変化率で、出力部30の出力を、所定の差分値の大きさだけ増加又は減少する。この差分値は、現在の合成発電出力P

と設定発電出力P
IC
の第2の割合(設定発電出力P
IC
と第2の発電目標値P
SMIN
との比)とを差分した値である。また、制御部42は、制御装置300aから受信した入力信号に基づいて、電気的特性変換部41を制御する。さらに、電気信号処理装置40は、太陽光パネル10の動作点(直流電圧V)をずらしつつ、出力部30の出力制御を行わせる機能を有している。そのため、電気信号処理装置40は、ゲート制御信号Gを連系インバータ35に出力している。
【0023】
図3は、現在合成発電出力の上限と下限との関係を説明する説明図である。
縦軸は合成発電出力P

であり、横軸は時間である。電力会社は、協調型発電設備1から受電する電力量(合成発電出力P

)を予め設定された設定発電出力P
IC
(例えば、連系容量)に制限している。協調型発電設備1は、この設定発電出力P
IC
よりも低い、所定の発電範囲として、第1の発電目標値P
SMAX
と第2の発電目標値P
SMIN
との間を設定している。第1の発電目標値P
SMAX
は、発電範囲の上限値を意味し、設定発電出力P
IC
よりも若干低い値(例えば、P
SMAX
=0.9〜0.95P
IC
)に設定されている。また、第2の発電目標値P
SMIN
は、発電範囲の下限値を意味し、発電出力を下げさせないための保険となる値に設定する。言い換えれば、第1の発電目標値P
SMAX
は、設定発電出力P
IC
の所定の割合(第1の割合)に設定されている。つまり、第1の割合は、設定発電出力P
IC
と第1の発電目標値P
SMAX
との比である。また、設定発電出力P
IC
と第2の発電目標値P
SMIN
との比は、第1の割合よりも小さな第2の割合に設定されている。
【0024】
また、本実施形態の制御装置300a(図1)は、現在の合成発電出力P

が第1の発電目標値P
SMAX
を上回ったときに、太陽光発電設備100の発電出力P

を減少させる。制御装置300aは、発電出力P

の減少によって、現在の合成発電出力P

が第2の発電目標値P
SMIN
を下回ったときに、太陽光発電設備100の発電出力P

を増加させる。つまり、現在の合成発電出力P

が第1の発電目標値P
SMAX
と第2の発電目標値P
SMIN
との間になるように、制御装置300aは、太陽光発電設備100の出力制御を行う。なお、制御装置300aが太陽光発電設備100の発電出力P

を制御する出力目標値P

(図5)は、0から太陽光発電設備100の最大発電出力までの範囲に設定されている。
【0025】
図4は、本発明の第1実施形態である協調型発電設備が出力する合成発電出力P

が第1の発電目標値P
SMAX
と第2の発電目標値P
SMIN
との間の全範囲を変動する状態を示す図であり、図5は、出力目標値の時間変化を示す図である。縦軸は、発電出力であり、横軸は時間である。また、時刻t0,t1,・・・は、処理部320が周期Tで実行するタイミングである。なお、破線は、制御前の変化を示し、実線が制御後の変化を示している。また、太陽光発電設備は、太陽光パネル10(図1)には、時間的に一定強度の太陽光が照射されており、時刻t0で発電出力P

(t0)の発電を行っているものとする。このとき、制御装置300は、時刻t0において、太陽光発電設備100を出力目標値P

(t0)=P

(t0)で制御しているものとする。なお、風力発電出力P

は、風速や風向の変動に伴って、出力設定値P

の近傍を時間経過と共に変動する。
【0026】
時刻t0〜t1までは、合成発電出力P

は、第1の発電目標値P
SMAX
と第2の発電目標値P
SMIN
との間を変動しており、第1の発電目標値P
SMAX
以下である(図4)。このため、処理部320は、出力目標値P

(t1〜t2)を直前(一周期前)の出力目標値P

(t0〜t1)=P

(t0)に設定する(図5)。また、時刻t2では、合成発電出力P

が第1の発電目標値P
SMAX
を上回っているので、処理部320は、太陽光発電設備100(図1)の出力目標値P

(t2〜t3)を直前(一周期前)の出力目標値P

(t1〜t2)から差分値ΔP(t2)=(P

(t2)−P
SMAX
)だけ減少させた値にする。これにより、合成発電出力P

は、時刻t2で、第1の発電目標値P
SMAX
まで瞬時に減少し、風力発電出力P

の変動傾向(破線)で、合成発電出力P

(実線)が変動し、時刻t3を迎える(図4)。
【0027】
時刻t3,t4では、合成発電出力P

は、第1の発電目標値P
SMAX
と第2の発電目標値P
SMIN
との間である。このため、処理部320は、出力目標値P

(t3〜t5)を直前(一周期前)の出力目標値P

(t2〜t3)から変化させない。これにより、合成発電出力P

は、破線で示す変動傾向で徐々に減少し、第1の発電目標値P
SMAX
を下回る(図4)。
【0028】
時刻t5では、合成発電出力P

が第2の発電目標値P
SMIN
を下回っている(図4)。このため、処理部320は、出力目標値P

(t5〜t6)を増加させる。つまり、処理部320は、出力目標値P

(t5〜t6)を、直前(一周期前)の出力目標値P

(t4〜t5)から差分値ΔP(t5)=(P
SMIN
−P

(t5))だけ増加させた値にする(図5)。これにより、合成発電出力P

は、第2の発電目標値P
SMIN
まで瞬時に増加する(図4)。
【0029】
時刻t6,t7では、合成発電出力P

は、第1の発電目標値P
SMAX
と第2の発電目標値P
SMIN
との間である(図4)。このため、処理部320は、出力目標値P

(t6〜t7)を直前(一周期前)の出力目標値P

(t5〜t6)から変化させない(図5)。これにより、風力発電出力P

の変動傾向(破線)で、合成発電出力P

(実線)が増加・減少する(図4)。
【0030】
図6は、本発明の第1実施形態である制御装置が太陽光発電設備を制御するときのフローチャートである。
このルーチンは、制御装置300aのタイマ割込みにより、周期的に実行される。また、記憶部310(図1)には、設定発電出力P
IC
の所定量の割合である第1の発電目標値P
SMAX
と、第1の発電目標値P
SMAXよ
りも小さな第2の発電目標値P
SMIN
とが記憶されているものとする。
【0031】
制御装置300aは、太陽光発電設備100及び風力発電設備200に対して、発電出力の送信指示を行う(S1)。送信指示に応答して、太陽光発電設備100は、制御装置300aに対して、現在の発電出力P

を送信し(S3)、風力発電設備200は、風力発電出力P

を送信する(S5)。
【0032】
制御装置300aは、現在の発電出力P

及び風力発電出力P

を受信し(S7)、現在の合成発電出力P

=(P

+P

)を演算する(S9)。
【0033】
S40では、制御装置300aは、S9で演算された現在の合成発電出力P

と、予め設定された第1の発電目標値P
SMAX
及び第2の発電目標値P
SMIN
とを比較する。合成発電電力P

が第1の発電目標値P
SMAX
を超えていたら(S40で第1の発電目標値超)、制御装置300aは、出力目標値P

を減少させる(S42)。つまり、制御装置300aは、一周期前の出力目標値P

から合成発電電力P

と第1の発電目標値P
SMAX
との差分値ΔPだけ減少させた値に新たな出力目標値P

を設定する。
【0034】
一方、合成発電電力P

が第2の発電目標値P
SMIN
未満であったら(S40で第2の発電目標値未満)、制御装置300aは、出力目標値P

を直前(一周期前)の出力目標値P

から増加させる(S44)。つまり、制御装置300aは、一周期前の出力目標値P

から第2の発電目標値P
SMIN
と合成発電電力P

との差分値ΔPだけ増加させた値に新たな出力目標値P

を設定する。また、合成発電電力P

が第1の発電目標値P
SMAX
と第2の発電目標値P
SMIN
との中間値であったら(S40で中間値)、制御装置300aは、出力目標値P

を不変にする(S46)。
【0035】
そして、S42,S44,S46の後、制御装置300aは、新たな出力目標値P

を太陽光発電設備100に送信する(S17)。太陽光発電設備100の電気信号処理装置40は、出力目標値P

を受信し(S19)、出力制御を行う(S20)。
【0036】
図7は、電気信号処理装置が実行する出力制御のフローチャートである。
このルーチンは、S20(図6)で実行されるものであり、具体的には、電気信号処理装置40が出力目標値P

を受信する毎に実行される。前回の実行による変数としての出力値が電気信号処理装置40の記憶部(図示せず)に格納されている。
【0037】
太陽光発電設備100の電気信号処理装置40は、出力値と受信した出力目標値P

とを対比する(S22)。出力値が出力目標値P

よりも小さいときには(S22で出力値<出力目標値)、電気信号処理装置40は、所定の変化率で出力部30の出力値を増加する(S24)。この所定の変化率は、風車の発電環境変化(風向や風速の変化)による出力特性の変化が速いときには高くし、該変化が遅いときには低くするものとする。そして、電気信号処理装置40は、出力値で出力部30を制御し(S28)、S22の判定を繰り返す。なお、図5は、出力目標値P

の変化を示す図であるが、所定の変化率を高くし、急峻に変化させたときの出力部30の出力値(出力電力)を示す図でもある。
【0038】
出力値の増加(S24)の繰り返しによって、出力値と出力目標値P

とが等しくなったときには(S22で出力値=出力目標値)、電気信号処理装置40は、その出力値で出力部30を制御し(S28)、太陽光パネル10の動作点を制御する。そして、次の出力目標値P

の受信まで、S22の判定が繰り返され、出力部30の制御を実行し続ける。
【0039】
また、次回の受信時には、出力目標値P

が前回と入れ替わり、出力値が出力目標値P

よりも大きくなることがある。前回の実行による出力値が出力目標値P

よりも大きいときには(S22で出力値>出力目標値)、電気信号処理装置40は、所定の変化率で出力部30の出力値を減少する(S26)。そして、電気信号処理装置40は、出力値で出力部30を制御し(S28)、出力値と出力目標値P

とが等しくなるまで、S22の判定を繰り返す。
【0040】
以上説明したように、本実施形態によれば、制御装置300aは、機械的応答速度の遅い風力発電設備200の制御を行わずに、応答速度の速い太陽光発電設備100の出力目標値P

を増加・減少させる。これにより、制御装置300aは、合成発電電力P

を出力上限値P
SMAX
と出力下限値P
SMIN
との中間値に制限させようとする。なお、合成発電電力P

が出力下限値P
SMIN
よりも極めて小さいときには、太陽光発電設備100は、最大発電出力で発電するように設定される。
【0041】
(第2実施形態)
前記第1実施形態の太陽光発電設備100は、第1発電装置のみであったが、複数(例えば、3個)の発電装置を備えることができる。
【0042】
図8は、本発明の第2実施形態である協調型発電設備の全体構成図である。
協調型発電設備2は、第1発電設備としての太陽光発電設備101と、第2発電設備としての風力発電設備200と、主変圧器50とを備える。太陽光発電設備101は、複数の発電装置(第1発電装置110,第2発電装置120,第3発電装置130)と、制御装置300bとを備える。
【0043】
また、第1発電装置110は、発電出力P
P1
を発電し、第2発電装置120は発電出力P
P2
を発電し、第3発電装置130は、発電出力P
P3
を発電するものとする。つまり、太陽光発電設備100は、発電出力P

=(P
P1
+P
P2
+P
P3
)を発電する。主変圧器50は、太陽光発電設備100の発電出力P

と風力発電設備200の風力発電出力P

とを電力会社の系統に供給する。なお、発電出力P

と風力発電出力P

との和(P

+P

)を合成発電出力P

ということにする。
【0044】
制御装置300bは、電気信号処理装置40,40,40に対して、それぞれ、制御信号(出力目標値P
G1
,P
G2
,P
G3
)を個別に伝送している。制御装置300b(図8)は、第1発電装置110を出力制御するために、電気信号処理装置40,40,40に対して、制御信号としての出力目標値P
G1
,P
G2
,P
G3
)をアナログ伝送している。制御装置300bと電気信号処理装置40,40,40との間は、長距離である。このため、電気信号処理装置40側で反射が生じ、制御装置300bの出力端において、オーバシュートやアンダーシュートが生じる。
【0045】
図9は、太陽光発電設備の複数の発電装置を同時に出力制御するときの目標信号波形であり、図10は、太陽光発電設備の複数の発電装置を時間分割して出力制御するときの目標信号波形である。横軸は時間である。縦軸は制御信号としての出力目標値P
G1
,P
G2
,P
G3
の出力端電圧であり、発電出力指示値(kW)に対応する。
【0046】
図9においては、制御装置300bは、複数の発電装置(第1発電装置110,第2発電装置120,第3発電装置130)を同時に出力制御している。つまり、制御装置300bは、複数の電気信号処理装置(PCS1,PCS2,PCS3)40,40,40に対して、制御信号としての出力目標値P
G1
,P
G2
,P
G3
を同時に発生させる。つまり、制御装置300bは、(P
G1
+P
G2
+P
G3
)の発電出力を太陽光発電設備100に指令する。これにより、オーバシュートやアンダーシュートが重畳し、制御装置300bの出力端では、オーバシュート量OS0やアンダーシュート量US0が発生する。
【0047】
図10においては、制御装置300bは、複数の発電装置(第1発電装置110,第2発電装置120,第3発電装置130)を時間分割して出力制御している。つまり、制御装置300bは、まず、電気信号処理装置(PCS1)40に対して、制御信号としての出力目標値P
G1
を送信し、出力目標値P
G1
の送信が終了してから、電気信号処理装置(PCS2)40に対して、出力目標値P
G2
を送信する。つまり、制御装置300bは、電気信号処理装置(PCS1)40に対して、出力目標値P
G1
を発生させ、出力目標値P
G1
のオーバシュート量(OS1)が収束してから、電気信号処理装置(PCS2)40に対して、出力目標値P
G2
を発生させる。制御装置300bは、出力目標値P
G2
のオーバシュート量(OS2)やアンダーシュート量(US2)が収束してから、電気信号処理装置(PCS3)40に対して、出力目標値P
G3
を発生させている。つまり、制御装置300bは、まず、出力目標値P
G1
の発電出力を太陽光発電設備101に指令し、次に、(P
G1
+P
G2
)の発電出力を太陽光発電設備101に指令し、次に、(P
G1
+P
G2
+P
G3
)の発電出力を太陽光発電設備101に指令している。
【0048】
これにより、制御装置300bの出力端では、出力目標値P
G1
を発生させたときに、オーバシュート量OS1が発生する。出力目標値P
G2
を発生させたときに、オーバシュート量OS2、アンダーシュート量US2が発生する。出力目標値P
G3
を発生させたときに、オーバシュート量OS3、アンダーシュート量US3が発生する。つまり、図10のオーバシュート量OS1,OS2,OS3やアンダーシュート量US2,US3は、図13のオーバシュート量OS0やアンダーシュート量US0よりも小さくなる。なお、オーバシュートやアンダーシュートの収束とは、オーバシュート量やアンダーシュート量の振幅が10%以下、好ましくは5%以下になったことをいう。
【0049】
また、電気信号処理装置40の受信端でも同様のオーバシュートやアンダーシュートが生じるので、第1発電装置110の発電出力P
P1
、第2発電装置120の発電出力P
P2
、第3発電装置130の発電出力P
P3
もオーバシュートやアンダーシュートが生じる。したがって、太陽光発電設備100の発電出力P

=(P
P1
+P
P2
+P
P3
)もオーバシュートやアンダーシュートが生じる。つまり、図10のように、制御装置300bは、複数の発電装置(第1発電装置110,第2発電装置120,第3発電装置130)を時間分割して出力制御することが好ましい。
【0050】
(第3実施形態)
前記第1,2実施形態の協調型発電設備1の制御装置300a,300bは、合成発電出力P

が第1の発電目標値P
SMAX
(図3)を超えないように、太陽光発電設備100の出力を制御したが、発電設備(太陽光発電設備100及び電力供給設備)を有する工場等において、自家消費すると共に、逆潮流する余剰電力を電力会社に売電するときに目標とする売電目標値を超えないように制御することもできる。ここで、第1の発電目標値P
SMAX
は、設定発電出力P
IC
に近い値(例えば、P
SMAX
=0.9〜0.95P
IC
)に設定される。
(【0051】以降は省略されています)

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