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公開番号2020159674
公報種別公開特許公報(A)
公開日20201001
出願番号2019063118
出願日20190328
発明の名称熱交換器
出願人株式会社デンソー,デゾン・ジャパン株式会社
代理人特許業務法人かいせい特許事務所
主分類F28F 17/00 20060101AFI20200904BHJP(熱交換一般)
要約【課題】第1流体と第2流体の熱交換を行う熱交換器において、着霜の進行を抑制可能とする。
【解決手段】第1流体と、第1流体より低温の第2流体との間における熱交換を行うように構成され、少なくとも第1流体と接するように配設された伝熱部20を備える。伝熱部は、第1流体と接する表面の少なくとも一部において、シリコン原子を含有する分子で構成されたシリコン含有粒子からなる被覆層22を備える。シリコン含有粒子は、ナノサイズからマイクロサイズの粒子径を有しており、ナノサイズの粒子径を有していることが望ましい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1流体と、前記第1流体より低温の第2流体との間における熱交換を行うように構成され、少なくとも前記第1流体と接するように配設された伝熱部(20)を備えており、
前記伝熱部は、前記第1流体と接する表面の少なくとも一部において、シリコン原子を含有する分子で構成されたシリコン含有粒子からなる被覆層(22)を備える熱交換器。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記シリコン含有粒子は、ナノサイズからマイクロサイズの粒子径を有している請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記シリコン含有粒子は、ナノサイズの粒子径を有している請求項2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記伝熱部は、前記基材(21)と、前記基材を構成する材料に基づく結晶で構成される凹凸形状の凹凸部(21a)とを有しており、前記シリコン含有粒子が前記凹凸部の内部に入り込んでいる請求項1ないし3のいずれか1つに記載の熱交換器。
【請求項5】
前記基材を構成する材料はアルミニウムであり、前記凹凸部はアルミニウムのベーマイト処理によって形成された針状結晶によって構成されている請求項4に記載の熱交換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、第1流体と第2流体の熱交換を行う熱交換器に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車等の車両では、エンジン廃熱を車室内暖房の熱源として利用することができない。そこで、特許文献1では、室外熱交換器で吸熱した外気の熱をヒートポンプ式の冷凍サイクル装置で汲み上げ、室内の暖房に用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017−110898号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、外気が低温且つ高湿度である場合には、室外熱交換器の伝熱面に着霜するおそれがある。室外熱交換器で着霜が進行すると、伝熱面の空気流路を閉塞し、熱交換できなくなる。このため、所定の霜成長を検出した場合、霜を除去する除霜運転がなされる場合が多い。除霜運転では、霜の融解にエネルギーが必要となり、除霜運転中は空調が機能しなくなる。
【0005】
本発明は上記点に鑑み、第1流体と第2流体の熱交換を行う熱交換器において、着霜の進行を抑制可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の熱交換器は、第1流体と、第1流体より低温の第2流体との間における熱交換を行うように構成され、少なくとも第1流体と接するように配設された伝熱部(20)を備える。伝熱部は、第1流体と接する表面の少なくとも一部において、シリコン原子を含有する分子で構成されたシリコン含有粒子からなる被覆層(22)を備える。
【0007】
これにより、伝熱部の撥水性を高めることができる。このため、伝熱部に水分が付着することを抑制でき、伝熱部における霜の成長を遅延させることができる。霜の成長後に除霜運転を行う場合にも、伝熱部から霜を容易に滑落させることができ、早期に除霜を行うことができる。
【0008】
また、シリコン含有粒子からなる被覆層は、高い耐久性を備えている。このため、熱交換器を長時間使用しても、伝熱部の撥水性を長期間に渡って維持することができる。シリコン含有粒子は、ナノサイズからマイクロサイズの粒子径を有していることが望ましく、特にナノサイズの粒子径を有していることが望ましい。
【0009】
なお、上記各構成要素の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施形態に係る熱交換器の斜視図である。
熱交換器の伝熱部を示す模式図である。
熱交換器の伝熱部の製造工程を示す図である。
熱交換器の伝熱部の接触角の変化を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る熱交換器について図を参照して説明する。本実施形態の熱交換器10は、第1流体および第1流体より低温の第2流体とを熱交換する。本実施形態の熱交換器10は、例えば車両用空調装置の室外熱交換器とすることができる。この場合において、第1流体は外気であり、第2流体は熱媒体であり、熱交換器10は外気の熱を熱媒体に吸熱する。外気は、水分を含有する気体であり、所定の湿度を有している。熱媒体は、例えばエチレングリコール系の不凍液(LLC)等を用いることができる。
【0012】
図1に示すように、熱交換器10は、熱交換部11と、この熱交換部11に接続される一対のヘッダタンク12と、を備えている。熱交換部11は、複数積層される断面扁平状のチューブ13と、各チューブ13の間に介在される波形のフィン14とを有している。本実施形態では、チューブ13およびフィン14の材料としてアルミニウムを用いている。
【0013】
チューブ13は、内部を熱媒体が流通する管部材であり、各チューブ13の両先端部は、一対のヘッダタンク12内部にそれぞれ連通するように接続されている。熱媒体は、空気よりも低い温度の流体である。また、フィン14は、薄肉の帯板材から波状に形成されて伝熱面を形成する伝熱部材である。フィン14は、チューブ13に接合されている。
【0014】
このような構成において、熱媒体が複数のチューブ13内を流通する。また、チューブ13の外側及びフィン14の周り(熱交換部11の外側)を外気が通過し、当該外気の熱が熱媒体に吸熱される。
【0015】
低温環境下では、熱交換器10で外気と熱媒体とを熱交換する際に、外気に含まれる水分が熱交換部11で凍結し、着霜することがある。熱交換器10は着霜した場合に、加熱された熱媒体を供給する除霜運転で霜を除去することが可能となっている。
【0016】
次に、外気と熱媒体とを隔てる伝熱部20の具体的な構成を図2に基づいて説明する。伝熱部20は、熱交換器10のうち、外気と熱媒体との間において熱交換を行うように構成され、少なくとも外気と接するように配設された部分である。チューブ13であれば外気に接する外表面が伝熱部20に対応し、フィン14であれば外気に接する板面の両側が伝熱部20に対応する。
【0017】
図2に示すように、伝熱部20は、基材21と、その表面に設けられた被覆層22を備えている。基材21は、伝熱部20の本体部であり、アルミニウムによって構成されている。
【0018】
基材21の表面は、多数の突起部を有する凹凸部21aが形成されている。凹凸部21aは、針状の結晶構造となっており、基材21の表面は微細な凹凸形状になっている。本実施形態では、基材21の表面をベーマイト処理することで、凹凸部21aを形成している。ベーマイト処理された基材21の表面の組成はAlO(OH)である。ベーマイト処理された基材21の表面は、水酸基およびロータス効果によって、親水性が付与されている。
【0019】
図2は、基材21の表面を模式的に表した図であり、実際の構造よりも単純化して示している。例えば、凹凸部21aにおける隣り合う突起部の先端側は互いに交差したり重なったりする場合があり、突起部は基材21からまっすぐに延びずに、湾曲するように延びたり、折曲がって延びたりする場合がある。
【0020】
基材21の表面には、凹凸部21aによって微小な細孔が形成されている。基材21の表面に形成された細孔の大きさと形状は不均一である。基材21の表面に形成された細孔は、後述するシリコン含有粒子がよりも充分に大きくなっており、細孔の内部にシリコン含有粒子が入り込むことができる
被覆層22は、基材21の表面を覆うように設けられている。被覆層22は、シリコン含有粒子によって構成されている。シリコン含有粒子は、シリコン原子を含有する分子で構成される粒子である。シリコン原子を含有する分子としては、例えばシロキサンを好適に用いることができる。シロキサンは、シリコン原子と酸素原子が交互に結合したシロキサン結合(Si−O)を骨格とする化合物である。
【0021】
シリコン含有粒子は、ナノサイズからマイクロサイズの粒子であり、10nm程度〜10μm程度の粒子径を有している。本実施形態では、粒径が1μm未満のナノサイズのシリコン含有粒子を用いており、シリコン含有粒子をシリコンナノ粒子ともいう。
【0022】
被覆層22のシリコン含有粒子は、基材21の表面に化学結合しておらず、基材21の表面に分子間力によって結合している。分子間力は静電相互作用に基づく引力である。このため、分子間力による結合は、共有結合やイオン結合といった原子同士が結合する化学結合(分子内結合)に比べて弱い結合となっている。
【0023】
伝熱部20では、基材21の表面に被覆層22が形成されていることで、撥水機能が付与される。
【0024】
次に、熱交換器10の伝熱部20の製造方法について説明する。
【0025】
〔第1工程:ベーマイト処理〕
ベーマイト処理の前処理として、基材21をイソプロピルアルコール中で10分間超音波処理する。超音波処理後、基材21を110℃で10分間加熱し、イソプロピルアルコールを除去する。
【0026】
次に、沸騰させた超純水によって基材21を10分間煮沸し、基材21の表面をベーマイト化するベーマイト処理を行う。ベーマイト処理によって、基材21の表面に針状の結晶構造が形成される。これにより、基材21の表面に微細な細孔を有する凹凸部21aが形成される。
【0027】
ベーマイト処理の後処理として、室温で基材21を超純水で洗浄する。超純水による洗浄後、基材21に窒素ガスを吹きつける。
【0028】
〔第2工程:加熱処理〕
次に、ベーマイト処理された基材21を加熱する加熱処理を行う。加熱処理では、基材21を60℃で10分間加熱する。加熱処理によって、基材21の表面から水分が除去され、シリコン含有粒子が付着しやすくなる。
【0029】
〔第3工程:シリコン付着処理〕
次に、基材21にシリコン含有粒子を付着させるシリコン付着処理を行う。シリコン付着処理では、浸漬、ポッティング、スプレー等によって、基材21の表面にシリコン含有粒子を付着させることができる。本実施形態では、シリコン含有粒子を液体に分散させたシリコン分散液体に基材21を浸漬する浸漬処理を行う。
【0030】
シリコン含有粒子として、シロキサンナノ粒子を用いている。シリコン含有粒子を分散させる液体としては、オイルを用いている。オイルの種類は特に限定されず、原油や鉱物油等を用いることができる。オイルとして、原油や鉱物油よりも精製度の高い油を用いてもよい。
(【0031】以降は省略されています)

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