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公開番号2020150715
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200917
出願番号2019047147
出願日20190314
発明の名称電機子
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人
主分類H02K 3/34 20060101AFI20200821BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】案内部同士等が干渉しない案内部を容易に実現することができる電機子を提供すること。
【解決手段】ステータは、インシュレータ32と周方向に離間した2つのインシュレータ32を連結する案内部32aとを有する連結インシュレータ部材73と、案内部32aにて案内されて2つのコイル33を接続する渡り線41g,51h,51jとを備え、連結インシュレータ部材73は下層インシュレータ部材74と中間層インシュレータ部材75と上層インシュレータ部材76とを有する。下層インシュレータ部材74の案内部32aは下層円弧連結部74bを有し、中間層インシュレータ部材75の案内部32aは中間層円弧連結部75bを有し、上層インシュレータ部材76の案内部32aは上層円弧連結部76bを有し、中間層円弧連結部75bは下層円弧連結部74bの軸方向上方に並設され、上層円弧連結部76bは中間層円弧連結部75bの径方向外側に並設される。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
径方向に延びるティース(31b)を有し周方向に複数並設されるコア構成部材(31d)と、
前記ティースを覆うインシュレータ(32)と周方向に離間した2つの前記インシュレータを連結する案内部(32a)とを有する連結インシュレータ部材(73)と、
前記ティースに前記インシュレータを介して巻回されたコイル(33)と、
前記案内部にて案内されて2つの前記コイルを接続する渡り線(41g,41h,41j,51g,51h,51j)とを備え、
前記連結インシュレータ部材は、軸方向に組み付けられる下層インシュレータ部材(74)と中間層インシュレータ部材(75)と上層インシュレータ部材(76)とを有し、
前記下層インシュレータ部材の前記案内部は軸方向から見て円弧形状の下層円弧連結部(74b)を有し、前記中間層インシュレータ部材の前記案内部は軸方向から見て円弧形状の中間層円弧連結部(75b)を有し、前記上層インシュレータ部材の前記案内部は軸方向から見て円弧形状の上層円弧連結部(76b)を有し、
前記中間層円弧連結部は、前記下層円弧連結部の軸方向上方に並設され、前記上層円弧連結部は、前記中間層円弧連結部の径方向外側に並設された電機子。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記中間層インシュレータ部材の前記案内部は、前記インシュレータから径方向内側に延びて前記中間層円弧連結部に繋がる中間層内延部(75a)を有し、
前記上層円弧連結部は、前記中間層内延部と対向する周方向位置に該中間層内延部上のスペースを大きくするための肉低減部(76e)を有する請求項1に記載の電機子。
【請求項3】
前記肉低減部は、軸方向に貫通する貫通孔(76e)である請求項2に記載の電機子。
【請求項4】
前記上層円弧連結部は、前記肉低減部と対応した周方向位置に径方向外側に張り出した張り出し部(76f)を有する請求項2又は請求項3に記載の電機子。
【請求項5】
前記中間層インシュレータ部材の前記案内部は、前記インシュレータから径方向内側に延びて前記中間層円弧連結部に繋がる中間層内延部を有し、
前記中間層内延部には、前記渡り線を径方向に案内する案内凹部(75c)が形成された請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項6】
前記中間層円弧連結部及び前記上層円弧連結部の少なくとも一方の径方向内側には、軸方向に突出してその径方向外側の面に沿って前記渡り線が案内される円弧壁部(77)が形成され、該円弧壁部の先端部には径方向外側に突出して前記渡り線の軸方向の移動を規制する規制突起(77a)が形成された請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電機子。
【請求項7】
前記電機子は、径方向内側にロータ(20)が設けられるステータ(30)である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電機子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電機子に関するものである。
続きを表示(約 6,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、モータの電機子であるステータとしては、径方向内側に延びるティースを有するコア構成部材が周方向に複数並設され、ティースにインシュレータを介してコイルが巻回されたものがある(例えば、特許文献1参照)。このステータは、周方向に離間した2つのインシュレータとそれらを連結する案内部とを有する連結インシュレータ部材と、案内部にて案内されて2つのコイルを接続する渡り線とを備える。また、連結インシュレータ部材は、軸方向に組み付けられる下層インシュレータ部材と中間層インシュレータ部材と上層インシュレータ部材とからなり、それぞれの案内部は、軸方向から見て円弧形状の下層円弧連結部と中間層円弧連結部と上層円弧連結部とを有する。そして、中間層円弧連結部は下層円弧連結部の径方向内側に並設され、上層円弧連結部は中間層円弧連結部の軸方向上方に並設されることで、案内部の径方向の大型化を抑えつつ軸方向の大型化を抑えた例が開示されている(特許文献1の図23参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6247595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記したステータの構成では、例えば、中間層円弧連結部が下層円弧連結部の径方向内側に並設されるため、インシュレータから径方向内側に延びて中間層円弧連結部に繋がる中間層内延部を下層円弧連結部と干渉しないように形成することが困難である等、案内部同士等が干渉しない案内部を実現することが困難であった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、案内部同士等が干渉しない案内部を容易に実現することができる電機子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する電機子は、径方向に延びるティース(31b)を有し周方向に複数並設されるコア構成部材(31d)と、前記ティースを覆うインシュレータ(32)と周方向に離間した2つの前記インシュレータを連結する案内部(32a)とを有する連結インシュレータ部材(73)と、前記ティースに前記インシュレータを介して巻回されたコイル(33)と、前記案内部にて案内されて2つの前記コイルを接続する渡り線(41g,41h,41j,51g,51h,51j)とを備え、前記連結インシュレータ部材は、軸方向に組み付けられる下層インシュレータ部材(74)と中間層インシュレータ部材(75)と上層インシュレータ部材(76)とを有し、前記下層インシュレータ部材の前記案内部は軸方向から見て円弧形状の下層円弧連結部(74b)を有し、前記中間層インシュレータ部材の前記案内部は軸方向から見て円弧形状の中間層円弧連結部(75b)を有し、前記上層インシュレータ部材の前記案内部は軸方向から見て円弧形状の上層円弧連結部(76b)を有し、前記中間層円弧連結部は、前記下層円弧連結部の軸方向上方に並設され、前記上層円弧連結部は、前記中間層円弧連結部の径方向外側に並設される。
【0007】
同構成によれば、前記中間層円弧連結部は、前記下層円弧連結部の軸方向上方に並設され、前記上層円弧連結部は、前記中間層円弧連結部の径方向外側に並設されるため、案内部同士等が干渉しない案内部を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
一実施形態におけるモータを含む電動ブレーキシステムの概略構成図。
同実施形態におけるステータの模式平面図。
同実施形態におけるステータの斜視図。
同実施形態におけるステータの斜視図。
同実施形態におけるステータの一部分解斜視図。
同実施形態におけるステータの一部分解斜視図。
同実施形態におけるステータの一部断面図。
同実施形態におけるステータの一部断面図。
別例におけるステータの一部断面図。
別例におけるステータの一部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、電機子としてのステータを備えたモータの一実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。
【0010】
図1に示すように、モータ10は、電動ブレーキシステムに用いられるものである。電動ブレーキシステムは、ブレーキ液の液圧を調整するハイドロユニット11と、ハイドロユニット11と連結されてハイドロユニット11を駆動させる前記モータ10と、モータ10の駆動を制御するEDU(Electric Driver Unit)12とを有する。本例のブレーキシステムでは、EDU12とモータ10との間にハイドロユニット11が介在されている。モータ10とEDU12とは、ハイドロユニット11の筐体11aに設けられた貫通孔11bを通して電気的に接続されている。
【0011】
本実施形態のモータ10は、ロータ20とステータ30とを有する。
図1に示すように、ロータ20は、ステータ30の径方向内側に設けられるものであり、ロータコア21と、ロータコア21に設けられる図示しないマグネットと、ロータコア21の径方向中心に設けられる回転軸22とを有する。回転軸22は、その軸方向一端部が直接又は間接的にハイドロユニット11内のギヤ11cと連結される。これにより、回転軸22が回転駆動することでハイドロユニット11内のギヤ11cが駆動してブレーキ液の液圧が調整されることとなる。
【0012】
図2及び図3に示すように、ステータ30は、ステータコア31と、ステータコア31のインシュレータ32(図2中、図示略)と、コイル33とを備えている。
ステータコア31は、略円環状の環状部31aと、環状部31aから径方向内側に延出する複数のティース31bとを有する。本実施形態のティース31bは、12個設けられている。各ティース31bには、該ティース31bを覆うインシュレータ32を介してコイル33が巻回されている。コイル33は、集中巻きにて巻回される。
【0013】
コイル33は、EDU12内に設けられた第1インバータ回路12aと電気的に接続される第1の三相巻線40と、EDU12内に設けられた第2インバータ回路12bと電気的に接続される第2の三相巻線50とを有する。すなわち、本実施形態ではEDU12内に複数系統の回路であって、本実施形態では2系統の第1及び第2インバータ回路12a,12bが設けられ、それら第1及び第2インバータ回路12a,12bが各三相巻線40,50に対して電流を供給するようになっている。
【0014】
図2に示すように、第1の三相巻線40は、前記第1インバータ回路12aから120度位相の異なる三相交流電流が供給される複数の三相巻線41a〜41fを有する。複数の三相巻線41a〜41fは、U+相巻線41aと、U−相巻線41bと、V+相巻線41cと、V−相巻線41dと、W+相巻線41eと、W−相巻線41fとを有する。
【0015】
図2に示すように、第2の三相巻線50は、前記第2インバータ回路12bから120度位相の異なる三相交流電流が供給される複数の三相巻線51a〜51fを有する。複数の三相巻線51a〜51fは、X+相巻線51aと、X−相巻線51bと、Y+相巻線51cと、Y−相巻線51dと、Z+相巻線51eと、Z−相巻線51fとを有する。
【0016】
そして、本実施形態のコイル33は、ティース31b毎に、周方向に、例えばW−相巻線41f、V+相巻線41c、Y+相巻線51c、X−相巻線51b、U−相巻線41b、W+相巻線41e、Z+相巻線51e、Y−相巻線51d、V−相巻線41d、U+相巻線41a、X+相巻線51a、Z−相巻線51fの順で巻回されている。このように、本実施形態の全てのコイル33は、周方向に隣り合うコイル33と異相とされている。
【0017】
ここで、U+相巻線41a及びU−相巻線41bは、互いに周方向において150度異なる位置に設けられたティース31bに巻回されている。V+相巻線41c及びV−相巻線41dは、互いに周方向において150度異なる位置に設けられたティース31bに巻回されている。W+相巻線41e及びW−相巻線41fは、互いに周方向において150度異なる位置に設けられたティース31bに巻回されている。
【0018】
また、X+相巻線51a及びX−相巻線51bは、互いに周方向において150度異なる位置に設けられたティース31bに巻回されている。Y+相巻線51c及びY−相巻線51dは、互いに周方向において150度異なる位置に設けられたティース31bに巻回されている。Z+相巻線51e及びZ−相巻線51fは、互いに周方向において150度異なる位置に設けられたティース31bに巻回されている。
【0019】
U+相巻線41aとU−相巻線41bとは渡り線41gによって接続されている。V+相巻線41cとV−相巻線41dとは渡り線41hによって接続されている。W+相巻線41eとW−相巻線41fとは渡り線41jによって接続されている。X+相巻線51aとX−相巻線51bとは渡り線51gによって接続されている。Y+相巻線51cとY−相巻線51dとは渡り線51hによって接続されている。Z+相巻線51eとZ−相巻線51fとは渡り線51jによって接続されている。なお、渡り線41g,41h,41j,51g,51h,51jは、ステータコア31における軸方向他端側であってハイドロユニット11と対向しない側(図1中、下側)に設けられ、インシュレータ32を連結する後述する案内部32a(図4参照)によって図2に模式的に示すように案内されて設けられている。なお、W+相巻線41eとW−相巻線41fとを接続する渡り線41jと、Z+相巻線51eとZ−相巻線51fとを接続する渡り線51jとは、他の渡り線41g,41h,51g,51hよりも径方向外側を引き回されて他の渡り線41g,41h,51g,51hよりも長く設けられている。
【0020】
本実施形態の第1の三相巻線40は、第1インバータ回路12aに対してデルタ結線にて接続される。第2の三相巻線50は、第2インバータ回路12bに対してデルタ結線にて接続される。
【0021】
より詳しくは、U+相巻線41aの端末線33aは、W−相巻線41fの端末線33aとともに第1インバータ回路12aのU端子に接続される。U−相巻線41bの端末線33aは、V+相巻線41cの端末線33aとともに第1インバータ回路12aのV端子に接続される。W+相巻線41eの端末線33aは、V−相巻線41dの端末線33aとともに第1インバータ回路12aのW端子に接続される。
【0022】
X+相巻線51aの端末線33aは、Z−相巻線51fの端末線33aとともに第2インバータ回路12bのX端子に接続される。X−相巻線51bの端末線33aは、Y+相巻線51cの端末線33aとともに第2インバータ回路12bのY端子に接続される。Z+相巻線51eの端末線33aは、Y−相巻線51dの端末線33aとともに第2インバータ回路12bのZ端子に接続される。なお、前記渡り線41g,41h,41j,51g,51h,51jは、前記端末線33aとは反対側のコイル33の端部を相毎に接続するものである。
【0023】
図1に示すように、ステータ30には、ステータコア31の軸方向一方側であるハイドロユニット11側にガイド部材60が設けられる。
ガイド部材60は、コイル33から軸方向一方側に引き出された端末線33aを周方向に案内し、更にEDU12まで案内するためのものであり、ガイド本体61と、引き出し用ガイド62とを有する。
【0024】
図3に示すように、ガイド本体61は、軸方向に複数の段差を有する略円盤状に形成され、径方向外側から径方向内側に延びて軸方向に貫通した複数の切り欠き63を備える。そして、コイル33の端末線33aは、切り欠き63を軸方向に貫通してガイド本体61の軸方向一方側に導出されて周方向に折り曲げられ、ガイド本体61の段差に沿ってガイド本体61の周方向の一部まで周方向に案内されている。
【0025】
引き出し用ガイド62は、軸方向に長い柱状をなすように構成され、ガイド本体61の周方向の一部に固定されている。そして、ガイド本体61の周方向の一部まで案内された端末線33aは、引き出し用ガイド62の内部を通ってその軸方向一方側に導出され、前述したように第1及び第2インバータ回路12a,12bに接続されることになる。
【0026】
ここで、本実施形態のステータコア31は、前記環状部31aがティース31b毎に分割された構成であって、径方向内側に延びるティース31bと該ティース31bの径方向外側端部から周方向の両方に延びる一対のコア外延部31cとを有するコア構成部材31dが周方向に複数並設されてなる。詳しくは、本実施形態では、12個のコア構成部材31dのコア外延部31cが環状をなすように配置され、周方向に隣り合うコア外延部31c同士が溶接されてステータコア31が形成されている。そして、コア構成部材31dを周方向に並設する前の状態で、ティース31bにはインシュレータ32を介してコイル33が巻回されている。
【0027】
図3〜図6に示すように、本実施形態のインシュレータ32は、コア構成部材31dの軸方向一方側(図3中、上方側であって、図4〜図6中、下方側)から組み付けられる第1インシュレータ71と、コア構成部材31dの軸方向他方側(図3中、下方側であって、図4〜図6中、上方側)から組み付けられる第2インシュレータ72とを含む。第2インシュレータ72は、2つが前述した案内部32aによって連結されて、該案内部32aとともに連結インシュレータ部材73を構成している。案内部32aは、150度離れた第2インシュレータ72同士を連結するように形成されている。
【0028】
図5及び図6に示すように、連結インシュレータ部材73は、軸方向に組み付けられる下層インシュレータ部材74と中間層インシュレータ部材75と上層インシュレータ部材76とを有する。すなわち、下層インシュレータ部材74と中間層インシュレータ部材75と上層インシュレータ部材76とは、それぞれインシュレータ32がコア構成部材31dに組み付けられてコイル33が巻回された状態で、それらの案内部32aが設けられる側を上方として、下層、中間層、及び上層の順で順次上方から軸方向に組み付けられる。また、下層インシュレータ部材74と中間層インシュレータ部材75と上層インシュレータ部材76とは、それぞれ一対設けられ、対をなした状態で軸方向に組み付けられる。
【0029】
下層インシュレータ部材74の案内部32aは、インシュレータ32の径方向内側から径方向内側に延びる下層内延部74aと、それら下層内延部74a同士を連結する下層円弧連結部74bとを有する。下層円弧連結部74bは、軸方向から見て円弧形状に形成され、下層インシュレータ部材74が対をなした状態では2つで略円形となるように配置されている。
【0030】
中間層インシュレータ部材75の案内部32aは、インシュレータ32の径方向内側から径方向内側に延びる中間層内延部75aと、それら中間層内延部75a同士を連結する中間層円弧連結部75bとを有する。中間層円弧連結部75bは、軸方向から見て円弧形状に形成され、中間層インシュレータ部材75が対をなした状態では2つで略円形となるように配置されている。
(【0031】以降は省略されています)

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