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公開番号2020145911
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200910
出願番号2019103201
出願日20190531
発明の名称外装部材付き配線部材及び外装部材付き配線部材の製造方法
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H02G 3/04 20060101AFI20200814BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】配線部材において線状伝送部材の周囲全体を保護することができるようにすることを目的とする。
【解決手段】外装部材付き配線部材は、配線部材と外装部材とを備え、前記配線部材は複数の線状伝送部材とベース材とを含み、前記複数の線状伝送部材は並んだ状態で前記ベース材に固定されており、前記外装部材は取付部を含み、前記取付部が前記配線部材のうち幅が縮められた領域に取付けられており、前記取付部が前記配線部材に取付けられた状態で前記配線部材の幅が縮められた状態に維持されており、前記取付部が取付けられた領域において、前記取付部と前記ベース材とのうち少なくとも一方が、前記複数の線状伝送部材を長手方向に沿って全体的に包んでいる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
配線部材と外装部材とを備え、
前記配線部材は複数の線状伝送部材とベース材とを含み、
前記複数の線状伝送部材は並んだ状態で前記ベース材に固定されており、
前記外装部材は取付部を含み、
前記取付部が前記配線部材のうち幅が縮められた領域に取付けられており、
前記取付部が前記配線部材に取付けられた状態で前記配線部材の幅が縮められた状態に維持されており、
前記取付部が取付けられた領域において、前記取付部と前記ベース材とのうち少なくとも一方が、前記複数の線状伝送部材を長手方向に沿って全体的に包んでいる、外装部材付き配線部材。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記配線部材は、前記外装部材が取付けられた領域に対して長手方向に沿った両側に、前記外装部材が取付けられた領域よりも幅が広い領域を有する、請求項1に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項3】
前記配線部材は、前記外装部材が取付けられた領域に対して長手方向に沿った片側にのみ、前記外装部材が取付けられた領域よりも幅が広い領域を有する、請求項1に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項4】
前記配線部材は、前記外装部材が取付けられた領域から前記幅が広い領域に向けて徐々に幅が広がるように設けられている領域をさらに有する、請求項2又は請求項3に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項5】
前記配線部材の幅が縮められた領域において前記配線部材は横断面が渦巻状に巻かれた状態となっている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項6】
前記配線部材の幅が縮められた領域において前記配線部材は一側部及び他側部においてそれぞれ別々に横断面が渦巻状に巻かれた状態となっている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項7】
前記外装部材は固定部材であり、
前記固定部材は、前記取付部と前記取付部に連なり前記配線部材の固定対象に固定される固定部とを有し、
前記配線部材の幅が縮められた領域において前記ベース材が前記複数の線状伝送部材を囲うように曲がっている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項8】
前記固定部材は、前記取付部と前記固定部とが一体成形された成形品であり、
前記取付部は、環状状態と非環状状態との間で状態変更可能であり環状状態で前記配線部材を包囲している環状部と、前記環状部の一端部に設けられて前記環状部の他端部を留めて前記環状部を前記環状状態に維持する環状維持部とを有する、請求項7に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項9】
前記配線部材のうち前記環状部と接触する部分が接触領域とされ、前記環状部と接触しない部分が非接触領域とされたときに、
前記環状部に対する前記接触領域の少なくとも一部の外面における摩擦係数が、前記環状部に対する前記非接触領域の外面における摩擦係数よりも高い、請求項8に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項10】
前記ベース材の外周部に固定されて前記環状部と前記ベース材との間に介在する介在部材をさらに備え、
前記環状部に対する前記介在部材の外面における摩擦係数が、前記環状部に対する前記ベース材の外面における摩擦係数よりも高い、請求項8に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項11】
前記固定部材は、前記取付部と前記固定部とが一体成形された成形品であり、
前記取付部は、前記配線部材の長手方向に延在する板状に形成され、
前記取付部と前記配線部材とを結束する結束部材をさらに備える、請求項7に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項12】
前記外装部材は外装シートであり、
前記外装シートが、前記配線部材の幅が縮められた領域の周囲に巻き付けられた部分が前記取付部とされている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項13】
前記外装部材は収容部を有するプロテクタであり、
前記収容部は底部と前記底部から突出する側壁部とを有し、前記配線部材の幅が縮められた領域が収容されて前記取付部とされている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項14】
前記外装部材はチューブであり、
前記チューブは、前記配線部材の幅が縮められた領域が収容されて前記取付部とされている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項15】
前記外装部材は小径筒部と前記小径筒部に連なる大径筒部とを有するグロメットであり、
前記小径筒部は前記配線部材の幅が縮められた領域が収容されて前記取付部とされている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項16】
前記ベース材は、前記複数の線状伝送部材が配設されている本体部と、前記本体部から延出し前記複数の線状伝送部材が配設されていない延出片とを有し、
前記配線部材において前記本体部の外側に前記延出片が1周以上巻かれている、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項17】
前記配線部材のうち前記取付部と接触する部分が接触領域とされ、前記取付部と接触しない部分が非接触領域とされたときに、
前記取付部に対する前記接触領域の少なくとも一部の外面における摩擦係数が、前記取付部に対する前記非接触領域の外面における摩擦係数よりも高い、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の外装部材付き配線部材。
【請求項18】
複数の線状伝送部材と、前記複数の線状伝送部材が並んだ状態で固定されたベース材とを含み、扁平に形成された配線部材を用意する工程と、
前記配線部材のうち長手方向に沿った少なくとも一部の領域における幅を縮める工程と、
外装部材における取付部を前記配線部材における幅が縮められた領域に取付けて、前記配線部材を幅が縮められた状態かつ前記取付部と前記ベース材とのうち少なくとも一方が、前記複数の線状伝送部材を長手方向に沿って全体的に包んでいる状態に維持する工程と、
を備える、外装部材付き配線部材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、外装部材付き配線部材及び外装部材付き配線部材の製造方法に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、シート状に形成された機能性外装部材と、長手方向に沿った少なくとも一部の領域で前記機能性外装部材に重なるように配設された電線と、を備え、前記電線の絶縁被覆と前記機能性外装部材とが重なる部分の少なくとも一部が溶着されている、ワイヤーハーネスを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018−137208号公報
特開2011−149456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたワイヤーハーネスにおいて電線の周囲全体を保護することが望まれている。
【0005】
そこで配線部材において線状伝送部材の周囲全体を保護することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の外装部材付き配線部材は、配線部材と外装部材とを備え、前記配線部材は複数の線状伝送部材とベース材とを含み、前記複数の線状伝送部材は並んだ状態で前記ベース材に固定されており、前記外装部材は取付部を含み、前記取付部が前記配線部材のうち幅が縮められた領域に取付けられており、前記取付部が前記配線部材に取付けられた状態で前記配線部材の幅が縮められた状態に維持されており、前記取付部が取付けられた領域において、前記取付部と前記ベース材とのうち少なくとも一方が、前記複数の線状伝送部材を長手方向に沿って全体的に包んでいる、外装部材付き配線部材である。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、配線部材において線状伝送部材の周囲全体を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は実施形態1にかかる固定部材付き配線部材を示す側面図である。
図2は実施形態1にかかる固定部材付き配線部材を示す正面図である。
図3はベース材が曲げられる前の配線部材を示す斜視図である。
図4は配線部材の変形例を示す正面図である。
図5は固定部材が配線部材に取付けられる様子を示す正面図である。
図6は実施形態2にかかる固定部材付き配線部材を示す正面図である。
図7は固定部材が開いた様子を示す説明図である。
図8は実施形態3にかかる固定部材付き配線部材を示す側面図である。
図9は実施形態3にかかる固定部材付き配線部材を示す正面図である。
図10は実施形態4にかかる外装シート付き配線部材を示す正面図である。
図11は外装シートが配線部材に取付けられる様子を示す平面図である。
図12は配線部材の別の変形例を示す正面図である。
図13は実施形態5にかかるプロテクタ付き配線部材を示す斜視図である。
図14は実施形態6にかかるチューブ付き配線部材を示す平面図である。
図15は実施形態7にかかるグロメット付き配線部材を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
【0010】
本開示の外装部材付き配線部材は、次の通りである。
【0011】
(1)配線部材と外装部材とを備え、前記配線部材は複数の線状伝送部材とベース材とを含み、前記複数の線状伝送部材は並んだ状態で前記ベース材に固定されており、前記外装部材は取付部を含み、前記取付部が前記配線部材のうち幅が縮められた領域に取付けられており、前記取付部が前記配線部材に取付けられた状態で前記配線部材の幅が縮められた状態に維持されており、前記取付部が取付けられた領域において、前記取付部と前記ベース材とのうち少なくとも一方が、前記複数の線状伝送部材を長手方向に沿って全体的に包んでいる、外装部材付き配線部材である。配線部材において記取付部が取付けられた領域において、前記取付部と前記ベース材とのうち少なくとも一方が、前記複数の線状伝送部材を長手方向に沿って全体的に包んでいるため、配線部材において前記取付部と前記ベース材とのうち少なくとも一方によって線状伝送部材の周囲全体を保護することができる。ここで線状伝送部材とは、電気又は光等を伝送する線状の部材である。
【0012】
(2)前記配線部材は、前記外装部材が取付けられた領域に対して長手方向に沿った両側に、前記外装部材が取付けられた領域よりも幅が広い領域を有することが考えられる。この場合、配線部材において、外装部材が取付けられた領域の両側が幅広になっているため、外装部材が長手方向に沿ってずれにくい。
【0013】
(3)前記配線部材は、前記外装部材が取付けられた領域に対して長手方向に沿った片側にのみ、前記外装部材が取付けられた領域よりも幅が広い領域を有することが考えられる。この場合、配線部材において、端部に外装部材が外装されつつ、それよりも中間部側が扁平となることができる。
【0014】
(4)前記配線部材は、前記外装部材が取付けられた領域から前記幅が広い領域に向けて徐々に幅が広がるように設けられている領域をさらに有することも考えられる。これにより、外装部材が取付けられた領域とそれより幅が広い領域との間にエッジが生じにくくなり、振動時などにエッジに起因する傷つきが生じることを抑制できる。
【0015】
(5)前記配線部材の幅が縮められた領域において前記配線部材は横断面が渦巻状に巻かれた状態となっていることが考えられる。この場合、ベース材が線状伝送部材を囲うように曲がった状態を簡易に形成可能である。
【0016】
(6)前記配線部材の幅が縮められた領域において前記配線部材は一側部及び他側部においてそれぞれ別々に横断面が渦巻状に巻かれた状態となっていることが考えられる。この場合、一側部から他側部に向けて一の渦巻状に巻かれた場合と比べて、配線部材の高さを低くすることができる。
【0017】
(7)前記外装部材は固定部材であり、前記固定部材は、前記取付部と前記取付部に連なり前記配線部材の固定対象に固定される固定部とを有し、前記配線部材の幅が縮められた領域において前記ベース材が前記複数の線状伝送部材を囲うように曲がっていることが考えられる。この場合、固定部材が設けられつつ、線状伝送部材の周囲全体が保護される。
【0018】
(8)前記固定部材は、前記取付部と前記固定部とが一体成形された成形品であり、前記取付部は、環状状態と非環状状態との間で状態変更可能であり環状状態で前記配線部材を包囲している環状部と、前記環状部の一端部に設けられて前記環状部の他端部を留めて前記環状部を前記環状状態に維持する環状維持部とを有することが考えられる。この場合、固定部材として、汎用のバンドクランプ、コルゲートクランプなどを用いることができる。
【0019】
(9)前記配線部材のうち前記環状部と接触する部分が接触領域とされ、前記環状部と接触しない部分が非接触領域とされたときに、前記環状部に対する前記接触領域の少なくとも一部の外面における摩擦係数が、前記環状部に対する前記非接触領域の外面における摩擦係数よりも高いことが考えられる。この場合、固定部材がずれにくくなる。
【0020】
(10)前記ベース材の外周部に固定されて前記環状部と前記ベース材との間に介在する介在部材をさらに備え、前記環状部に対する前記介在部材の外面における摩擦係数が、前記環状部に対する前記ベース材の外面における摩擦係数よりも高いことが考えられる。この場合、環状部が配線部材の周方向に回ることを抑制できる。
【0021】
(11)前記固定部材は、前記取付部と前記固定部とが一体成形された成形品であり、前記取付部は、前記配線部材の長手方向に延在する板状に形成され、前記取付部と前記配線部材とを結束する結束部材をさらに備えることが考えられる。この場合、固定部材として、汎用のテープ止めタイプのクランプなどを用いることができる。
【0022】
(12)前記外装部材は外装シートであり、前記外装シートが、前記配線部材の幅が縮められた領域の周囲に巻き付けられた部分が前記取付部とされていることが考えられる。この場合、外装シートによって配線部材を保護することができる。
【0023】
(13)前記外装部材は収容部を有するプロテクタであり、前記収容部は底部と前記底部から突出する側壁部とを有し、前記配線部材の幅が縮められた領域が収容されて前記取付部とされていることが考えられる。この場合、プロテクタによって配線部材を保護することができる。
【0024】
(14)前記外装部材はチューブであり、前記チューブは、前記配線部材の幅が縮められた領域が収容されて前記取付部とされていることが考えられる。この場合、チューブによって配線部材を保護することができる。
【0025】
(15)前記外装部材は小径筒部と前記小径筒部に連なる大径筒部とを有するグロメットであり、前記小径筒部は前記配線部材の幅が縮められた領域が収容されて前記取付部とされていることが考えられる。この場合、グロメットによって配線部材を保護することができる。
【0026】
(16)前記ベース材は、前記複数の線状伝送部材が配設されている本体部と、前記本体部から延出し前記複数の線状伝送部材が配設されていない延出片とを有し、前記配線部材において前記本体部の外側に前記延出片が1周以上巻かれていることが考えられる。この場合、延出片によって本体部の外側全体を覆うことができる。
【0027】
(17)前記配線部材のうち前記取付部と接触する部分が接触領域とされ、前記取付部と接触しない部分が非接触領域とされたときに、前記取付部に対する前記接触領域の少なくとも一部の外面における摩擦係数が、前記取付部に対する前記非接触領域の外面における摩擦係数よりも高いことが考えられる。この場合、外装部材がずれにくい。
【0028】
(18)また、本開示の外装部材付き配線部材の製造方法は、複数の線状伝送部材と、前記複数の線状伝送部材が並んだ状態で固定されたベース材とを含み、扁平に形成された配線部材を用意する工程と、前記配線部材のうち長手方向に沿った少なくとも一部の領域における幅を縮める工程と、外装部材における取付部を前記配線部材における幅が縮められた領域に取付けて、前記配線部材を幅が縮められた状態かつ前記取付部と前記ベース材とのうち少なくとも一方が、前記複数の線状伝送部材を長手方向に沿って全体的に包んでいる状態に維持する工程と、を備える、外装部材付き配線部材の製造方法である。配線部材において前記取付部が取付けられた領域において、前記取付部と前記ベース材とのうち少なくとも一方が、前記複数の線状伝送部材を長手方向に沿って全体的に包んでいるため、配線部材において前記取付部と前記ベース材とのうち少なくとも一方によって線状伝送部材の周囲全体を保護することができる。
【0029】
[本開示の実施形態の詳細]
本開示の外装部材付き配線部材の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0030】
[実施形態1]
以下、実施形態1に係る外装部材付き配線部材について説明する。実施形態1に係る外装部材付き配線部材は外装部材が固定部材である事例である。つまり実施形態1に係る外装部材付き配線部材は固定部材付き配線部材である。以下の実施形態2に係る外装部材付き配線部材及び実施形態3に係る外装部材付き配線部材も、固定部材付き配線部材である。なお外装部材とは配線部材の外側に装着される部材であればよい。図1は実施形態1にかかる固定部材付き配線部材10を示す側面図である。図2は実施形態1にかかる固定部材付き配線部材10を示す正面図である。図3はベース材30が曲げられる前の配線部材20を示す斜視図である。
【0031】
固定部材付き配線部材10は、配線部材20と、固定部材40と、を備える。本例における固定部材付き配線部材10は、介在部材60をさらに備える。
【0032】
配線部材20は、車両に搭載されて、車両の各機器に電力を供給したり、信号の授受をしたりする部材である。配線部材20は、複数の線状伝送部材22と、複数の線状伝送部材22が並んだ状態で固定されたベース材30とを含む。配線部材20においてベース材30が線状伝送部材22を囲うように曲がっている。図3に示すように、配線部材20は、一旦扁平に形成された後に、ベース材30が曲げられて形成されている。以下では、ベース材30が曲げられる前の配線部材20を扁平配線部材20Bと呼ぶ。扁平配線部材20Bは、厚み方向の寸法が厚み方向に直交する面方向の寸法よりも小さく形成されている。ここでは扁平配線部材20Bは、複数の線状伝送部材22がベース材30上に固定されて形成されている。
【0033】
線状伝送部材22は、電気又は光等を伝送する線状の部材であればよい。例えば、線状伝送部材22は、芯線と芯線の周囲の被覆とを有する一般電線であってもよいし、裸導線、シールド線、エナメル線、ニクロム線、光ファイバ等であってもよい。
【0034】
電気を伝送する線状伝送部材22としては、各種信号線、各種電力線であってもよい。電気を伝送する線状伝送部材22は、信号又は電力を空間に対して送る又は空間から受けるアンテナ、コイル等として用いられてもよい。
【0035】
線状伝送部材22は、電気又は光等を伝送する伝送線本体と、伝送線本体を覆う被覆とを含む。線状伝送部材22が一般電線である場合、伝送線本体は芯線であり、被覆は絶縁被覆である。図2に示す例では、一のベース材30に同じ径、構造の線状伝送部材22が複数本配設されているが、複数本の線状伝送部材22の径、構造等は適宜設定されていればよく、径、構造等の異なる線状伝送部材22が同じベース材30に配設されていてもよい。
【0036】
線状伝送部材22は、単一の線状物であってもよいし、複数の線状物の複合物(ツイスト線、複数の線状物を集合させてこれをシースで覆ったケーブル等)であってもよい。線状伝送部材22の端部には、線状伝送部材22と相手部材との接続形態に応じて、適宜端子、コネクタ等が設けられる。
【0037】
ベース材30は、線状伝送部材22が配設されている本体部32と、本体部32から延出する延出片34とを有する。延出片34には線状伝送部材22が配設されていない。配線部材20において本体部32の外側に延出片34が1周以上巻かれている。
【0038】
ベース材30を構成する材料は特に限定されるものではないが、ベース材30は、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)などの樹脂を含む材料によって形成される。ベース材30は、不織布、織地、編地など繊維を有する繊維材等であってもよいし、非繊維材であってもよい。非繊維材としては、内部が一様に埋った充実状の部材、または樹脂が発泡成形された発泡体などであってもよい。ベース材30は、金属などの材料を含むこともあり得る。
【0039】
ベース材30は、単層であってもよいし、複数層積層されていてもよい。複数層積層されている場合、例えば、樹脂層と樹脂層とが積層されていることが考えられる。また例えば、樹脂層と金属層とが積層されていることが考えられる。また、ベース材30は、非繊維材層と非繊維材層とが重ねられたものであってもよいし、非繊維材層と繊維材層が重ねられたものであってもよいし、繊維材層と繊維材層とが重ねられたものであってもよい。
【0040】
ベース材30は、扁平配線部材20Bにおいて線状伝送部材22を2次元的に位置決めした状態で保持している。以下では、配線部材20における曲がった状態にあるベース材30と、扁平配線部材20Bにおける曲げられる前の広がった状態にあるベース材30とを区別する必要がある場合、扁平配線部材20Bにおける曲げられる前の広がった状態にあるベース材30をベース材30Bと称する。
【0041】
ベース材30Bの一方主面上に線状伝送部材22が配設されている。ベース材30Bは、複数の線状伝送部材22を並んだ状態に保持する。ベース材30Bは曲げ可能な部材である。以下では、ベース材30Bにおいて線状伝送部材22が固定された主面を主面31aとし、主面31aとは反対側の主面を主面31bとする。
【0042】
線状伝送部材22は、ベース材30Bの主面31a上において所定の経路に沿って配設された状態で、ベース材30Bに固定されている。ベース材30Bは、線状伝送部材22の経路に沿って延びる帯状に形成されている。ベース材30B上における線状伝送部材22の経路は適宜設定されていればよく、本例では、線状伝送部材22は、ベース材30B上で直線状に配設されている部分を有する。主として、線状伝送部材22が直線状に配設された部分においてベース材30Bが線状伝送部材22を囲うように曲げられている。
【0043】
線状伝送部材22がベース材30B上で曲がって配設されている部分を有していてもよい。この場合、ベース材30Bも線状伝送部材22の曲げに応じて主面31aに沿って曲がって形成されていてもよい。複数本の線状伝送部材22は、ベース材30B上で分岐したり、交差したりするように異なる経路で配設されていてもよい。この場合、ベース材30Bも分岐したり、交差したりするように形成されていてもよい。ベース材30Bが複数の線状伝送部材22の経路に沿った形状に形成されることで、ベース材30Bと他部品との干渉抑制、軽量化等が可能となる。
【0044】
線状伝送部材22とベース材30Bとは固定されており、ベース材30Bが曲げられてベース材30となった後も固定状態が維持されている。係る固定態様として、接触部位固定であってもよいし、非接触部位固定であってもよいし、両者が併用されていてもよい。ここで接触部位固定とは、線状伝送部材22とベース材30Bとが接触する部分がくっついて固定されているものである。また、非接触部位固定とは、接触部位固定でない固定態様である。例えば、縫糸、別のベース材、粘着テープなどが、線状伝送部材22をベース材30Bに向けて押え込んだり、縫糸、別のベース材、粘着テープなどが、線状伝送部材22とベース材30Bとを囲む状態などとなって、線状伝送部材22とベース材30Bとを挟み込んだりして、線状伝送部材22とベース材30Bとが固定された状態に維持するものである。以下では、線状伝送部材22とベース材30Bとが、接触部位固定の状態にあるものとして説明する。接触部位固定に関する各説明は、適用不可能な構成でない限り、非接触部位固定にも適用可能である。
【0045】
係る接触部位固定の態様として、間接固定であってもよいし、直接固定であってもよいし、異なる領域で両者が併用されていてもよい。ここで間接固定とは、線状伝送部材22とベース材30Bとが、その間に設けられた接着剤、粘着剤、両面粘着テープ、面ファスナなどの介在部材60を介して間接的にくっついて固定されているものである。また直接固定とは、線状伝送部材22とベース材30Bとが別に設けられた接着剤等を介さずに直接くっついて固定されているものである。直接固定では、例えば線状伝送部材22とベース材30Bとのうち少なくとも一方に含まれる樹脂が溶かされることによってくっついて固定されることが考えられる。以下では、線状伝送部材22とベース材30Bとが、直接固定の状態にあるものとして説明する。直接固定に関する各説明は、適用不可能な構成でない限り、間接固定にも適用可能である。
【0046】
係る直接固定の状態が形成されるに当たり、樹脂は、例えば、熱によって溶かされることも考えられるし、溶剤によって溶かされることも考えられる。つまり、直接固定の状態としては、熱による直接固定の状態であってもよいし、溶剤による直接固定の状態であってもよい。好ましくは、熱による直接固定の状態であるとよい。
【0047】
このとき直接固定の状態を形成する手段は特に限定されるものではなく、溶着、融着、溶接等の公知の手段を含む各種手段を用いることができる。例えば、溶着によって熱による直接固定の状態を形成する場合、超音波溶着、加熱加圧溶着、熱風溶着、高周波溶着など種々の溶着手段を採用することができる。またこれらの手段によって直接固定の状態が形成されると、線状伝送部材22とベース材30Bとは、その手段による直接固定の状態とされる。具体的には、例えば、超音波溶着によって直接固定の状態が形成されると、線状伝送部材22とベース材30Bとは、超音波溶着による直接固定の状態とされる。溶着によって熱による直接固定の状態を形成した部分(線状伝送部材22とベース材30Bとの固定部分)を溶着部、このうち、超音波溶着による固定部分を超音波溶着部、加熱加圧溶着による固定部分を加熱加圧溶着部等と称してもよい。
【0048】
直接固定の場合、線状伝送部材22の被覆に含まれる樹脂のみが溶けていてもよいし、ベース材30Bに含まれる樹脂のみが溶けていてもよい。これらの場合において溶けた方の樹脂が他方の外面にくっついた状態となり、比較的はっきりした界面が形成されることがある。また、直接固定の場合、線状伝送部材22の被覆に含まれる樹脂とベース材30Bに含まれる樹脂の両方が溶けていてもよい。この場合、両方の樹脂が混ざり合ってはっきりした界面が形成されないことがある。特に、線状伝送部材22の被覆とベース材30Bとが、同じ樹脂材料など相溶しやすい樹脂を含む場合などに、両方の樹脂が混ざり合ってはっきりした界面が形成されないことがある。
【0049】
線状伝送部材22と直接固定されるベース材30Bとして、第1シート状部材と第2シート状部材とが積層されたものを用いることができる。第1シート状部材は第2シート状部材よりも線状伝送部材22との直接固定に適するものである。例えば、第1シート状部材は線状伝送部材22の被覆と同系材料によって充実シート状に形成されたものである。第1シート状部材はベース材30Bの主面31aに現れる。第1シート状部材に線状伝送部材22が直接固定される。第2シート状部材は第1シート状部材よりも保護性能の高いものである。例えば、第2シート状部材は不織布である。第2シート状部材がベース材30Bの主面31bに現れる。第2シート状部材は、配線部材20における外面に現れる。本例におけるベース材30は、金属製のシート状部材の層が積層されていないが、金属製のシート状部材の層が積層されていてもよい。
【0050】
配線部材20は横断面が渦巻状に巻かれた状態となっている。横断面が渦巻状に巻かれた状態とは、図3に示すように、巻き始め部分となるベース材30Bにおける一方側縁部分から、巻き終わり部分となる他方側縁部分に向けて新たに巻かれる部分がすでに巻かれた部分の外側に重なるように巻かれた状態である。渦巻状に巻かれた状態では、巻き始め部分が内周側に位置し、巻き終わり部分が外周側に位置する。ベース材30に延出片34が設けられている場合には、図3に示すようにベース材30のうち主面31aが主面31bに対して内側に位置するように巻かれていてもよいし、外側に位置するように巻かれていてもよい。延出片34が設けられていない場合には、主面31aが主面31bに対して内側に位置するように巻かれていると良い。
(【0051】以降は省略されています)

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