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公開番号2020145905
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200910
出願番号2019042899
出願日20190308
発明の名称電池パック
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類H02J 7/02 20160101AFI20200814BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】セルバランス精度の低下を抑制できる電池パックを提供する。
【解決手段】電池パックの制御部は、省電力状態の時間をゼロ又は可変に設定できる。また、制御部は、セルバランスの実行中に繰り返される通常状態の度に対象電池の端子電圧を取得し、取得した端子電圧から対象電池の残量のばらつき量を導出S1するとともに、当該端子電圧を取得した通常状態に続く省電力状態の時間をばらつき量に応じて設定S3する。省電力状態の時間は、均等化に要する時間よりも短く、かつばらつき量が少ないほど短く設定される。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
複数の二次電池と、
各二次電池と並列接続され、直列接続された放電抵抗及び放電スイッチを有し、前記放電スイッチを閉じ、前記放電抵抗に電流を流すことで前記二次電池を放電させ、前記二次電池の残量を均等化させるセルバランスを行うセルバランス回路と、
前記二次電池の残量を表す状態パラメータを取得し、前記各二次電池の前記状態パラメータから前記セルバランスを行う必要があると判定した場合に前記セルバランス回路に前記セルバランスを実行させるとともに、前記二次電池の残量が均等化されると前記セルバランス回路に前記セルバランスを停止させる制御部と、を備え、
前記制御部は、当該制御部を通常状態と前記状態パラメータの取得を含む一部の機能を停止させた省電力状態とに切り替え可能であり、前記通常状態と前記省電力状態とを交互に繰り返す間欠動作を行っている最中に前記セルバランスを実行させる電池パックにおいて、
前記制御部は、前記省電力状態の時間をゼロ又は可変に設定でき、
前記制御部は、前記セルバランスの実行中に繰り返される前記通常状態の度に前記状態パラメータを取得し、取得した前記状態パラメータから前記二次電池の残量のばらつき量を導出するとともに、当該状態パラメータを取得した通常状態に続く前記省電力状態の時間を前記ばらつき量に応じて設定し、
設定される前記省電力状態の時間は、前記均等化に要する時間よりも短く、かつ前記ばらつき量が少ないほど短いことを特徴とする電池パック。
続きを表示(約 84 文字)【請求項2】
導出された前記ばらつき量が省電力状態禁止閾値以下の場合には、前記制御部は前記省電力状態の時間をゼロに設定する請求項1に記載の電池パック。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、通常状態と省電力状態とを交互に繰り返す間欠動作を行っている最中にセルバランスを実行する電池パックに関する。
続きを表示(約 12,000 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池等の充電可能な複数の二次電池を直列に接続して高電圧を出力する電池パックは、フォークリフトや電気自動車やハイブリッドカーといった車両の電源として利用されている。複数の二次電池を接続した電池モジュールでは、二次電池の充放電に応じて、各二次電池の残量に差が生じる。各二次電池の残量に差が生じると、二次電池の劣化などの原因となる。そこで、電池パックでは、各二次電池の残量を均等化するセルバランスを行っている。セルバランスは、放電抵抗及び放電スイッチを有するセルバランス回路によって行われ、放電スイッチを閉じ、放電抵抗に電流を流すことで各二次電池を放電させることによって行われる。
【0003】
また、電池パックを電源とする車両においては、スタートスイッチがオフにされているとき、制御部に間欠動作を実行させ、消費電力を低減させている。間欠動作とは、通常状態と、通常状態よりも稼働する機能が少ない省電力状態とを交互に繰り返す動作である。なお、上記したセルバランスは、二次電池に充放電電流が流れているときは行えないため、スタートスイッチのオフ中に行われる。よって、セルバランスは上記間欠動作が行われているときに行われる。
【0004】
例えば、特許文献1においては、制御部は、スタートスイッチのオフ後、セルバランスが開始されると省電力状態へ移行する。また、セルバランスが実行される際、制御部は、放電させる二次電池の端子電圧が、目標とされる二次電池の端子電圧と等しくなるまでに要する放電時間を演算する。そして、セルバランスが開始されると、制御部は、放電時間のカウントを開始し、放電時間のカウントが終了すると、通常状態に移行し、放電を停止させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007−151256号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1において、放電時間は、端子電圧、満充電容量、放電電流、放電抵抗等を用いた演算によって算出され、放電時間に誤差が生じ得ることは否めない。このため、特許文献1においては、放電される二次電池の端子電圧が、目標とされる二次電池の端子電圧と等しくなり、セルバランスが完了していても放電時間のカウントが終了していない場合が生じ、放電を停止させるタイミングがセルバランスの完了時点よりも遅れてしまうなど、セルバランス精度が低下する虞がある。
【0007】
本発明の目的は、セルバランス精度の低下を抑制できる電池パックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題点を解決するための電池パックは、複数の二次電池と、各二次電池と並列接続され、直列接続された放電抵抗及び放電スイッチを有し、前記放電スイッチを閉じ、前記放電抵抗に電流を流すことで前記二次電池を放電させ、前記二次電池の残量を均等化させるセルバランスを行うセルバランス回路と、前記二次電池の残量を表す状態パラメータを取得し、前記各二次電池の前記状態パラメータから前記セルバランスを行う必要があると判定した場合に前記セルバランス回路に前記セルバランスを実行させるとともに、前記二次電池の残量が均等化されると前記セルバランス回路に前記セルバランスを停止させる制御部と、を備え、前記制御部は、当該制御部を通常状態と前記状態パラメータの取得を含む一部の機能を停止させた省電力状態とに切り替え可能であり、前記通常状態と前記省電力状態とを交互に繰り返す間欠動作を行っている最中に前記セルバランスを実行させる電池パックにおいて、前記制御部は、前記省電力状態の時間をゼロ又は可変に設定でき、前記制御部は、前記セルバランスの実行中に繰り返される前記通常状態の度に前記状態パラメータを取得し、取得した前記状態パラメータから前記二次電池の残量のばらつき量を導出するとともに、当該状態パラメータを取得した通常状態に続く前記省電力状態の時間を前記ばらつき量に応じて設定し、設定される前記省電力状態の時間は、前記均等化に要する時間よりも短く、かつ前記ばらつき量が少ないほど短いことを要旨とする。
【0009】
これによれば、セルバランスが実行されると、均等化のために放電される二次電池の残量は減少しながら、均等化のために目標とされる残量に近づいていく。しかし、省電力状態中は、制御部は、二次電池の状態パラメータを取得できず、均等化されている二次電池の残量を監視できなくなる。そこで、セルバランス実行中に繰り返される通常状態の度に、制御部は二次電池の状態パラメータを取得し、取得した状態パラメータに応じたばらつき量から、通常状態に続けて行われる省電力状態の時間を設定する。このとき、ばらつき量が少ないほど、省電力状態の時間を短い時間に設定し、しかも、均等化に要する時間よりも短く設定する。このため、ばらつき量が少なくなるほど、通常状態に移行する頻度が高くなり、しかも、均等化する前、つまりセルバランスが完了する前には通常状態に移行する。その結果、二次電池が均等化されてセルバランスが完了していても制御部が省電力状態のままとなることが抑制され、均等化した時点でセルバランスを停止させることができ、セルバランス精度の低下を抑制できる。
【0010】
また、電池パックについて、導出された前記ばらつき量が省電力状態禁止閾値以下の場合には、前記制御部は前記省電力状態の時間をゼロに設定してもよい。
これによれば、セルバランスの実行される時間が長くなるほど、二次電池の残量は、均等化のために目標とされる残量に近づいていく。ばらつき量が省電力状態禁止閾値以下の場合には、状態パラメータを取得した通常状態に続けて省電力状態には移行せず、通常状態を維持する。このため、二次電池が均等化されてセルバランスが完了していても制御部が省電力状態のままとなることが抑制され、均等化した時点でセルバランスを停止させることができ、セルバランス精度の低下を抑制できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、セルバランス精度の低下を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
実施形態の車両の概略構成図。
セルバランスを説明するための図。
セルバランス実行中のばらつき量と時間とを示す図。
セルバランスの実行中に制御部が行う処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、電池パックを具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、車両10は、電池パック11と、パワーコントロールユニット20と、走行用モータ21と、車両制御部31と、スタートスイッチ32と、を搭載する。また、電池パック11は、バッテリ12と、セルバランス回路13と、電池監視ユニット16と、制御部17と、正極側システムメインリレーSMR1と、負極側システムメインリレーSMR2とを備える。車両10において、走行用モータ21は、電池パック11のバッテリ12から供給される電力によって駆動する。走行用モータ21には、パワーコントロールユニット20を介してバッテリ12が接続されている。
【0014】
バッテリ12の正極端子には、正極側電力ラインPL1を介してパワーコントロールユニット20が接続され、正極側電力ラインPL1には正極側システムメインリレーSMR1が設けられている。また、バッテリ12の負極端子には、負極側電力ラインNL1を介してパワーコントロールユニット20が接続され、負極側電力ラインNL1には負極側システムメインリレーSMR2が設けられている。
【0015】
正極側システムメインリレーSMR1及び負極側システムメインリレーSMR2が車両制御部31によってオンされた状態において、パワーコントロールユニット20は、バッテリ12から供給される直流電力を交流電力に変換して走行用モータ21に出力する。また、正極側システムメインリレーSMR1及び負極側システムメインリレーSMR2が車両制御部31によってオンされた状態において、車両10が減速したり、停止したりするとき、パワーコントロールユニット20は、走行用モータ21が生成した交流電力を直流電力に変換し、直流電力をバッテリ12に出力する。バッテリ12は、走行用モータ21が生成した回生電力を蓄える。
【0016】
車両10は、充電スタンドや駐車場等に設置された充電器24からの電力によりバッテリ12を充電可能なプラグイン式のハイブリッド車両やEV車両として構成されている。車両10の車体側部には受電コネクタ10aが配置されている。受電コネクタ10aには、正極側充電電力ラインPL2と負極側充電電力ラインNL2が接続されている。正極側充電電力ラインPL2には正極側充電リレーR1が設けられ、正極側充電電力ラインPL2は、正極側システムメインリレーSMR1を介して正極側電力ラインPL1に接続される。また、負極側充電電力ラインNL2には負極側充電リレーR2が設けられ、負極側充電電力ラインNL2は、負極側システムメインリレーSMR2を介して負極側電力ラインNL1に接続される。
【0017】
そして、受電コネクタ10aが充電器24に接続され、正極側充電リレーR1及び負極側充電リレーR2と、正極側システムメインリレーSMR1及び負極側システムメインリレーSMR2が車両制御部31によりオンされることにより、バッテリ12が充電器24によって充電されるようになっている。このとき、パワーコントロールユニット20から走行用モータ21には電力が出力されない。
【0018】
正極側システムメインリレーSMR1及び負極側システムメインリレーSMR2は、バッテリ12が過放電や過充電等の異常状態であるときにはオフされ、バッテリ12をパワーコントロールユニット20又は充電器24から遮断する。
【0019】
バッテリ12は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池12aを複数備える。バッテリ12は、複数の二次電池12aを直列接続したものである。なお、バッテリ12としては、複数の二次電池12aを並列接続したものや、複数の二次電池12aを接続してモジュール化したものを直列接続、あるいは、並列接続したものでもよい。バッテリ12は、走行用モータ21の電力源である。
【0020】
セルバランス回路13は、二次電池12aのそれぞれに対応して、互いに直列接続された放電抵抗14と放電スイッチ15と、を備える。放電抵抗14と放電スイッチ15との直列接続体は、二次電池12aに並列接続されている。放電スイッチ15がオン状態の場合、二次電池12aと放電抵抗14とが接続され、放電抵抗14に電流が流れて二次電池12aの放電が行われる。そして、セルバランス回路13により、放電させる二次電池12aの残量を、目標とする二次電池12aの残量とを均等化させるセルバランスが行われる。本実施形態のセルバランス回路13は、パッシブ方式のセルバランスを行う。
【0021】
電池監視ユニット16は集積回路である。電池監視ユニット16は、セルバランススイッチ部16aを有する。セルバランススイッチ部16aは、セルバランス回路13の放電スイッチ15を含み、放電スイッチ15を選択的に動作させる。また、電池監視ユニット16は、当該電池監視ユニット16を統括して制御するユニット制御部16c、二次電池12a毎の端子電圧を測定する電圧測定部16b、充放電電流を測定する電流測定部16d、充放電電流の経路を遮断する経路遮断部(図示せず)、等を備える。電池監視ユニット16は、各部によって二次電池12aの状態を監視し、例えば、経路遮断部によって経路の遮断等の制御を行ったり、セルバランススイッチ部16aによってセルバランスを行ったりする。電池監視ユニット16は、バッテリ12から電力を供給されて動作する。
【0022】
制御部17は、CPU18と、RAM及びROM等からなる記憶部19と、タイマ17aとを備える電子制御ユニット(Electronic Control Unit)である。CPU18と接続される記憶部19には、電池パック11を制御するための種々のプログラムが記憶されている。また、記憶部19には、後述する間欠動作における省電力状態の時間を設定するプログラムが記憶されている。制御部17は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する専用のハードウェア、例えば、特定用途向け集積回路:ASICを備えていてもよい。制御部17は、コンピュータプログラムに従って動作する1つ以上のプロセッサ、ASIC等の1つ以上の専用のハードウェア回路、あるいは、それらの組み合わせを含む回路として構成し得る。プロセッサは、CPU、並びに、RAM及びROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリ、即ち、コンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆるものを含む。制御部17はバッテリ12から電力を供給されて動作する。
【0023】
制御部17は、電池監視ユニット16によって測定された測定値を状態パラメータとして取得することで、二次電池12aの状態の監視を行う。状態パラメータは、例えば二次電池12aの端子電圧である。二次電池12aの状態の監視とは、例えば、二次電池12aの充電率の推定や、二次電池12aに過電流などの異常が生じていないか、過高温になっていないかを判定することである。
【0024】
また、制御部17は、セルバランス回路13の放電スイッチ15を制御することによるセルバランス、即ち、二次電池12aの残量を示す一例である充電率の均等化処理をセルバランススイッチ部16aに実行させる。制御部17は、セルバランスを行う場合、ユニット制御部16cに指令を送信することで、セルバランススイッチ部16aにセルバランス回路13の放電スイッチ15を制御させる。
【0025】
図2に示すように、セルバランスを行う際、制御部17は、全ての二次電池12aのうち、最小の端子電圧の二次電池12aの端子電圧を目標電圧に設定する。以下の説明において、最小の端子電圧の二次電池12aを最小電池12minと記載する。また、目標電圧よりも端子電圧が閾値以上高い二次電池12aを、セルバランスが実行される対象電池12tと記載する。なお、全ての対象電池12tのうち、端子電圧が目標電圧に最も近い端子電圧の二次電池12aを、最近対象電池12tiと記載する。
【0026】
そして、制御部17は、各対象電池12tに並列に接続された放電スイッチ15をオンさせる指令をユニット制御部16cに発し、各対象電池12tを放電させる。そして、制御部17は、各対象電池12tの端子電圧を電圧測定部16bから取得しながら、各対象電池12tの端子電圧を最小電池12minの端子電圧に一致させる。つまり、二次電池12aの端子電圧を均等化させ、各対象電池12tと最小電池12minとを均等化する。
【0027】
図1に示すように、電池監視ユニット16のユニット制御部16cと制御部17とは、CAN(Controller Area Network)や、LIN(Local Interconnect Network)などの通信プロトコルで互いに通信を行うことが可能である。これにより、ユニット制御部16cと制御部17は、互いの情報を取得可能である。
【0028】
車両10の車両制御部31には、スタートスイッチ32が接続されている。車両制御部31は、CPUと、RAM及びROM等からなる記憶部と、を備える電子制御ユニット(Electronic Control Unit)である。車両制御部31は、搭乗者によるスタートスイッチ32の操作に応じて、又はバッテリ12の充電に応じて車両10の起動状態と停止状態とを切り替える。起動状態とは、スタートスイッチ32がオンされ、正極側システムメインリレーSMR1及び負極側システムメインリレーSMR2がオンされるとともに、アクセルペダルの操作による車両10の走行動作が可能な状態である。又は、起動状態とは、正極側充電リレーR1及び負極側充電リレーR2がオンされ、バッテリ12が充電されている状態である。即ち、起動状態とは、走行用モータ21への電力供給が可能な状態、又はバッテリ12へ電力が供給されている状態である。
【0029】
一方、停止状態とは、スタートスイッチ32がオフされ、正極側システムメインリレーSMR1及び負極側システムメインリレーSMR2がオフされるとともに、アクセルペダルの操作が行われても車両10が動作しない状態である。又は、停止状態とは、正極側充電リレーR1及び負極側充電リレーR2がオフされ、バッテリ12が充電されていない状態である。即ち、停止状態とは、走行用モータ21への電力供給が不能な状態、又はバッテリ12へ電力が供給されていない状態である。
【0030】
電池監視ユニット16及び制御部17は、通常状態を維持する通常動作を取り得る。また、電池監視ユニット16及び制御部17は、通常状態と、一部の機能を停止させることで稼働する機能を少なくした省電力状態とを交互に切り換える間欠動作を取り得る。そして、電池監視ユニット16及び制御部17は、上記通常動作と間欠動作とを切り換え可能に構成されている。省電力状態は一部の機能を停止させる状態であることから、省電力状態は通常状態に比べて消費電力が小さい状態である。本実施形態では、省電力状態では、制御部17は、電池監視ユニット16から各二次電池12aの端子電圧を取得する機能といった、電圧測定部16bの機能を停止させるとともに、CPU18の一部の機能は駆動させている。また、電池監視ユニット16の省電力状態では、電池監視ユニット16の一部の機能は駆動させるとともに、ユニット制御部16cの一部の機能は駆動させる。本実施形態では、セルバランススイッチ部16aの機能は駆動させている。
【0031】
また、制御部17は、間欠動作中における制御部17の省電力状態の時間Tを可変に設定できる。なお、省電力状態の時間Tとは、通常状態の終了した時点から、次の通常状態が開始される時点までの時間である。そして、省電力状態の時間Tは、二次電池12aの端子電圧といった二次電池12aの残量を表す状態パラメータから導出される各二次電池12aの残量のばらつき量に応じて設定される。省電力状態の時間Tの設定については後述する。なお、本実施形態では、間欠動作中における通常状態の時間は一定であり、変化しない。
【0032】
また、制御部17は、車両制御部31から送られてくる情報により車両10が起動状態か停止状態かを判定する。制御部17は、車両10が停止状態にされた場合、つまり、スタートスイッチ32がオフされた場合、又はバッテリ12の充電が終了した場合、電池監視ユニット16にスリープ信号を送る。スリープ信号は、電池監視ユニット16に間欠動作を指示する信号である。
【0033】
一方、制御部17は、スタートスイッチ32がオンされると、又はバッテリ12の充電が開始すると、電池監視ユニット16にウェイクアップ信号を送る。ウェイクアップ信号は、電池監視ユニット16に通常動作を指示する信号である。したがって、スリープ信号及びウェイクアップ信号に応じて電池監視ユニット16及び制御部17の通常動作と間欠動作が切り替わる。
【0034】
そして、本実施形態では、車両10が停止状態の場合、バッテリ12の電力消費を抑えるために電池監視ユニット16及び制御部17は、通常状態と省電力状態とを交互に繰り返して切り替える間欠動作を行う。
【0035】
また、車両10の停止状態は、二次電池12aの放電後及び二次電池12aの充電後である。このため、二次電池12aの充放電が行われていないため、車両10の停止中に二次電池12aのセルバランスが行われる。セルバランスは、電池監視ユニット16のセルバランススイッチ部16aによって放電スイッチ15を制御することにより行われる。ユニット制御部16cは、セルバランスを行う場合、セルバランススイッチ部16aに指令を送信することで、セルバランススイッチ部16aに、各対象電池12tの放電スイッチ15を制御させる。
【0036】
また、車両10の停止状態では、上述したように間欠動作が行われる。このため、セルバランスは間欠動作中に実行される。しかし、間欠動作における省電力状態中は、制御部17は、電圧測定部16bによって端子電圧を取得する機能を停止させるため、各対象電池12tの端子電圧を監視できなくなる。つまり、省電力状態中は、各対象電池12tが最小電池12minの端子電圧に一致しているか否かを監視できなくなる。
【0037】
そこで、制御部17は、セルバランスの実行中において、省電力状態の時間Tを短くする制御を行う。この省電力状態の時間Tの設定は、通常状態中に行われる。制御部17は、最小電池12minと最近対象電池12tiの端子電圧の差である、最小電池12minと最近対象電池12tiの残量のばらつき量に応じて省電力状態の時間Tを適宜設定し、間欠動作中であっても、各対象電池12tのセルバランス状態を監視する頻度を高めるようにする。
【0038】
次に、省電力状態の時間Tの設定について詳細に説明する。
上記したように、制御部17は、最小電池12minと最近対象電池12tiの端子電圧の差によって省電力状態の時間Tを設定する。省電力状態の時間Tは、端子電圧の差であるばらつき量によって決まる。
【0039】
対象電池12tの残量の均等化に要する時間は、放電スイッチ15を繋いで各対象電池12tの放電を開始してから、最近対象電池12tiの端子電圧が、最小電池12minの端子電圧に一致するまでに要する時間として表される。均等化に要する時間は、放電抵抗14の抵抗値、放電スイッチ15をオン状態とする時間等によって決まり、端子電圧の差に応じた均等化に要する時間が予め実験等によって設定されている。そして、設定される省電力状態の時間Tは、上記均等化に要する時間よりも短く設定される。
【0040】
これは、省電力状態の間に、最近対象電池12tiの端子電圧が最小電池12minの端子電圧に一致したり、下回ることを回避するためである。つまり、最近対象電池12tiの端子電圧が最小電池12minの端子電圧に一致する前に省電力状態が終了し、かつ通常状態に移行しているように省電力状態の時間Tが設定される。したがって、省電力状態の時間Tは、制御部17が省電力状態から通常状態に移行する時間も含めた時間が、均等化に要する時間よりも短くなるように設定されている。
【0041】
放電スイッチ15を繋いで最近対象電池12tiの放電を開始してからの経過時間が長くなるほど、最近対象電池12tiの端子電圧も低下していき、ばらつき量も小さくなる。そして、設定される省電力状態の時間Tは、ばらつき量が少ないほど、つまり、最小電池12minと最近対象電池12tiの端子電圧の差が小さいほど短くなるように設定される。
【0042】
このような省電力状態の時間Tの設定は、ばらつき量との相関関係によって設定されたマップを用いて設定される。このマップは、制御部17の記憶部19に記憶されている。制御部17は、通常状態の度に、電圧測定部16bによって取得された端子電圧からばらつき量を導出し、ばらつき量に応じた省電力状態の時間Tをマップから導出する。
【0043】
さらに、放電スイッチ15を繋いで最近対象電池12tiの放電を開始してからの経過時間が長くなるほど、最近対象電池12tiと最小電池12minとの端子電圧の差も小さくなっていき、ばらつき量も小さくなる。省電力状態の時間Tをごく僅かな短時間に設定すると、省電力状態に移行した直後に通常状態に移行する必要が生じ、省電力状態と通常状態との移行時間を考慮すると、通常状態に移行した直後に、最近対象電池12tiの端子電圧と最小電池12minの端子電圧とが一致する場合が生じ、好ましくない。
【0044】
そこで、予め設定された省電力状態禁止閾値よりもばらつき量が低い場合は、マップでは、省電力状態の時間Tがゼロになるように設定されている。つまり、通常状態を維持するように設定されている。省電力状態禁止閾値とは、最近対象電池12tiと最小電池12minとの端子電圧の差が僅かであり、両方の端子電圧が一致する直前での値に設定されている。
【0045】
マップは、二次電池12aの端子電圧を実際に測定して設定されている。例えば、セルバランス実行時に、端子電圧の差が最大の減少率で減少した場合の時間を測定し、その測定された時間より若干短くして設定される。制御部17は、タイマ17aを備え、タイマ17aは、放電スイッチ15がオンしてからの時間を計測する。
【0046】
制御部17は、通常状態にあるとき、最近対象電池12ti及び最小電池12minの端子電圧を取得しながら、最近対象電池12tiの端子電圧が、最小電池12minの端子電圧と一致したか否かを判定する。そして、最近対象電池12tiの端子電圧が、最小電池12minの端子電圧と一致した時点で、最近対象電池12tiの放電スイッチ15をオフさせる指令をユニット制御部16cに送信する。すると、最近対象電池12tiのセルバランスが停止される。そして、セルバランス中の対象電池12tのうち、端子電圧が目標電圧に最も近い端子電圧の対象電池12tを、最近対象電池12tiとして再設定し、上記の間欠動作を繰り返す。
【0047】
以下、セルバランス実行中に制御部17が行う処理を図3及び図4を用いて説明する。
図3に示すように、時点t0で車両10は停止状態となる。制御部17は、車両制御部31から送られてくる情報により車両10が停止状態にあると判定する。車両10が停止状態にされた場合、制御部17は、電池監視ユニット16にスリープ信号を送り、電池監視ユニット16を省電力状態に移行させるとともに、自身もスリープ信号を受け、省電力状態に移行する。その後、省電力状態の基準時間T0が経過すると、制御部17は通常状態に移行するとともに、電池監視ユニット16にウェイクアップ信号を送る。したがって、スリープ信号及びウェイクアップ信号に応じて電池監視ユニット16及び制御部17の通常動作と間欠動作がなされる。
【0048】
車両10の停止した時点t0から所定時間が経過した時点t1での通常状態において、制御部17はセルバランスを実行するか否かを判定する。制御部17は、全ての二次電池12aの端子電圧を電圧測定部16bから取得し、その中から最小電池12minを抽出するとともに、その最小電池12minの端子電圧を目標電圧に設定する。また、制御部17は、端子電圧と目標電圧との差が閾値以上の二次電池12aを対象電池12tとして抽出するとともに、対象電池12tのうち、目標電圧に最も近い端子電圧の最近対象電池12tiを抽出する。そして、制御部17は、対象電池12tが抽出された場合に、つまり、最近対象電池12tiと最小電池12minとの端子電圧の差によって決まるばらつき量が閾値以上の場合に、セルバランスを開始する。よって、本実施形態では、制御部17は、端子電圧の差によって決まるばらつき量から、セルバランスを行う必要があると判定する。その結果、セルバランスの実行中に制御部17及び電池監視ユニット16の間欠動作が行われる。
【0049】
ユニット制御部16cは、各対象電池12tに対応する放電スイッチ15にオン指令を発し、放電スイッチ15を繋ぐ。すると、セルバランスが開始され、各対象電池12tの放電が開始され、最近対象電池12tiと最小電池12minとの端子電圧の差も小さくなっていく。そして、セルバランス実行中において、間欠動作の通常状態の度に、制御部17は、省電力状態の時間Tを短くする制御を行う。
【0050】
図4に示すように、ステップS1では、図3の時点t1のように、通常状態にある制御部17は、状態パラメータである各二次電池12aの端子電圧を取得する。そして、最近対象電池12tiと最小電池12minとの端子電圧の差によって決まるばらつき量を導出する。次に、ステップS2において、制御部17は、ばらつき量、つまり端子電圧の差が省電力状態禁止閾値より多いか否かを判定する。図3の時点t1では、セルバランスによる放電量が未だ少なく、端子電圧の差から導出されるばらつき量が省電力状態禁止閾値よりも多い。このように、ばらつき量が省電力状態禁止閾値より多い場合、つまり、ステップS2でYESの場合、制御部17はステップS3に移行する。
(【0051】以降は省略されています)

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