TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2020145894
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200910
出願番号2019042682
出願日20190308
発明の名称回転電機のロータ及びその製造方法
出願人本田技研工業株式会社
代理人特許業務法人航栄特許事務所
主分類H02K 1/27 20060101AFI20200814BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】回転電機のロータが高速回転しても、遠心力によって永久磁石がロータコアから離れることなく、永久磁石をロータコアに固定することができる回転電機のロータ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】回転電機のロータ10は、磁石固定溝38が形成されたロータコア30と、各磁石固定溝38に固定された永久磁石40と、ロータコア30の外周面36及び永久磁石40の外周面42を取り囲む略円筒形状のスリーブ50と、を備える。各磁石固定溝38は、磁石貼付面381と、磁石貼付面381の周方向端部に形成され、磁石貼付面381より径方向外側で周方向に延びる空隙形成面384と、を有する。空隙形成面384とスリーブ50の内周面51との間に形成される第1空隙部S1、及び永久磁石40の外周面42とスリーブ50の内周面51との間に形成される第2空隙部S2には、樹脂Rが充填されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
外周面に周方向に所定の間隔で複数の磁石固定溝が形成されたロータコアと、
各磁石固定溝に固定された永久磁石と、
前記ロータコアの前記外周面及び前記永久磁石の外周面を取り囲む略円筒形状のスリーブと、を備える回転電機のロータであって、
軸方向から見て、
各磁石固定溝は、前記永久磁石が貼り付けられる磁石貼付面と、該磁石貼付面の周方向端部に形成され、前記磁石貼付面より径方向外側で周方向に延びる空隙形成面と、を有し、
前記空隙形成面と、前記スリーブの内周面との間には、第1空隙部が形成され、
前記永久磁石の前記外周面と、前記スリーブの前記内周面との間には、第2空隙部が形成され、
前記第1空隙部及び前記第2空隙部には、樹脂が充填されている、回転電機のロータ。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の回転電機のロータであって、
軸方向から見て、
前記ロータコアの前記外周面と前記スリーブの前記内周面との距離は、前記永久磁石の前記外周面と前記スリーブの前記内周面との距離よりも短い、回転電機のロータ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の回転電機のロータであって、
軸方向から見て、
前記永久磁石の周方向端面は、外周側端部が、前記ロータの中心と内周側端部とを通る仮想直線よりも、前記永久磁石の周方向中央側となるように延びている、回転電機のロータ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転電機のロータを製造する回転電機のロータの製造方法であって、
前記磁石固定溝の前記磁石貼付面に前記永久磁石を貼り付ける、磁石貼付工程と、
前記ロータコアの前記外周面及び前記永久磁石の前記外周面を取り囲むように前記スリーブを配置する、スリーブ配置工程と、
前記第1空隙部から前記樹脂を注入し、前記第1空隙部から前記第2空隙部に前記樹脂を流れ込ませることによって、前記第1空隙部及び前記第2空隙部に前記樹脂を充填させる、樹脂充填工程と、を含み、
前記樹脂充填工程では、前記永久磁石の前記外周面が受ける前記第2空隙部に充填された前記樹脂の内圧が、前記ロータの回転時に前記永久磁石に生じる遠心力以上となるように前記樹脂を充填する、回転電機のロータの製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の回転電機のロータの製造方法であって、
前記樹脂充填工程は、各磁石固定溝に形成された前記第1空隙部から、同時に前記樹脂を注入する、回転電機のロータの製造方法。
【請求項6】
請求項4または5に記載の回転電機のロータの製造方法であって、
前記樹脂充填工程は、
前記ロータコアの第1の軸方向端面と当接する第1当接面を有する第1金型と、
前記第1空隙部に前記樹脂を供給する樹脂供給路と、前記ロータコアの第2の軸方向端面と当接する第2当接面と、を有する第2金型と、を用い、
前記磁石貼付工程及び前記スリーブ配置工程の後、前記ロータコアの前記外周面及び前記永久磁石の前記外周面を取り囲むように前記スリーブを配置した状態で、前記第1当接面が、前記ロータコアの前記第1の軸方向端面に形成された前記第1空隙部及び前記第2空隙部の軸方向の開口を閉塞するように、前記ロータを前記第1金型に固定し、
前記第2当接面が、前記ロータコアの前記第2の軸方向端面に形成された前記第2空隙部の軸方向の開口を閉塞し、前記樹脂供給路が前記第1空隙部と連通するように前記第2金型を配置し、
前記樹脂供給路から前記第1空隙部に前記樹脂を注入する、回転電機のロータの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両などに搭載される回転電機のロータ及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 8,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、回転電機として、ロータコアの内部に周方向に所定の間隔で複数個の永久磁石を配置したIPM型の回転電機(Interior Permanent Magnet Motor)や、ロータコアの外周面に周方向に所定の間隔で複数個の永久磁石を貼り付けたSPM型の回転電機(Surface Permanent Magnet Motor)が知られている。
【0003】
近年、電動車両などに搭載される回転電機に対しては、小型化、軽量化のため、高速回転の要求が高まっている。しかしながら、回転電機のロータを高速回転させると、ロータコア及び永久磁石に大きな遠心力が生じる。
【0004】
IPM型の回転電機の場合、高速回転に伴ってロータコア及び永久磁石に生じる大きな遠心力に対する剛性を確保するためには、磁石挿入孔とロータコアの外周面との間に形成される磁石保持リブを太くする必要がある。しかし、この磁石保持リブを太くすると磁石磁束の短絡が生じてしまい、コイルと鎖交する磁束が減少するため、出力トルクが低下してしまう。
【0005】
SPM型の回転電機の場合、圧入や液圧拡張等により、略円筒形状のスリーブをロータコアの外周面及び永久磁石の外周面を取り囲むように配置し、スリーブの張力によって、永久磁石をロータコアの外周面に固定する。しかし、回転電機のロータを高速回転させると、永久磁石に生じる遠心力によって、スリーブが永久磁石から径方向外側への大きな荷重を受けて伸びてしまい、永久磁石がロータコアから離れ、永久磁石をロータコアに固定することが困難である、という課題があった。
【0006】
永久磁石に生じる遠心力によって、スリーブが伸びてしまうことを防止しつつ、永久磁石をロータコアに固定する技術として、例えば、特許文献1の回転電機のロータが開示されている。
【0007】
特許文献1の回転電機のロータは、ロータコアの外周面及び永久磁石の外周面を取り囲むように配置される保持部材に、半径(直径)が変化し難い材料を用いている。そして、永久磁石の内周面と回転軸との間に、略円筒形状のスリーブが介挿されており、スリーブは回転軸によって径方向外側に押圧されている。この構成により、永久磁石は、スリーブと保持部材との間で挟持されて固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2016−096641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1の回転電機のロータは、磁石の磁束を確保するために、スリーブが所定の径方向厚さを有している必要があり、スリーブの永久磁石に対する押圧力の確保が困難であった。さらに、特許文献1の回転電機のロータは、スリーブを冷やし嵌めによって嵌合しているため、締め代を大きくすることが困難であった。したがって、特許文献1の回転電機のロータは、永久磁石をロータコアに強固に固定するのが困難であった。
【0010】
本発明は、回転電機のロータが高速回転しても、遠心力によって永久磁石がロータコアから離れることなく、永久磁石をロータコアに固定することができる回転電機のロータ及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、
外周面に周方向に所定の間隔で複数の磁石固定溝が形成されたロータコアと、
各磁石固定溝に固定された永久磁石と、
前記ロータコアの前記外周面及び前記永久磁石の外周面を取り囲む略円筒形状のスリーブと、を備える回転電機のロータであって、
軸方向から見て、
各磁石固定溝は、前記永久磁石が貼り付けられる磁石貼付面と、該磁石貼付面の周方向端部に形成され、前記磁石貼付面より径方向外側で周方向に延びる空隙形成面と、を有し、
前記空隙形成面と、前記スリーブの内周面との間には、第1空隙部が形成され、
前記永久磁石の前記外周面と、前記スリーブの前記内周面との間には、第2空隙部が形成され、
前記第1空隙部及び前記第2空隙部には、樹脂が充填されている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、第1空隙部及び第2空隙部に充填されている樹脂によって、永久磁石がロータコアに形成された磁石固定溝の磁石貼付面に押さえつけられるので、回転電機のロータが高速回転しても、遠心力によって永久磁石がロータコアから離れることなく、永久磁石をロータコアに固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の一実施形態の回転電機のロータの斜視図である。
図1のロータを、ロータシャフト及び端面板を除いた状態で軸方向からみた図である。
図2のER1で囲んだ部分の拡大図である。
本発明の一実施形態の回転電機のロータの製造方法を説明する説明図である。
図4の(f)における樹脂供給路周辺の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の回転電機のロータ10の一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。
【0015】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る回転電機のロータ10は、いわゆるSPM型の回転電機(Surface Permanent Magnet Motor)のロータであり、ロータシャフト20と、ロータシャフト20に軸支されるロータコア30と、ロータコア30の外周面36に固定された永久磁石40と、ロータコア30の外周面36及び永久磁石40の外周面42を取り囲む略円筒形状のスリーブ50と、ロータコア30の軸方向両端面それぞれに配置される一対の端面板60と、を備える。
【0016】
以下の説明で、回転軸心Cというときは、回転電機のロータ10またはロータシャフト20が回転するときの中心の軸をいい、軸方向とはこの回転軸心Cに沿った方向をいう。また、周方向というときは回転軸心Cが点に見える状態でこの点を中心に円を描きその円の円周に沿った方向をいう。一方、径方向というときは、点から円へ向かう方向または円から点へ向かう方向をいう。径方向外側というときは、点から円へ向かう方向をいう。径方向内側というときは、円から点へ向かう方向をいう。
【0017】
<ロータコア>
ロータコア30は、複数の電磁鋼板300を軸方向に積層することによって構成されている。
【0018】
ロータコア30は、軸方向に貫通し、圧入によってロータシャフト20が締め付けられるロータシャフト挿通孔31が回転軸心Cに設けられた略円環形状を有する。ロータコア30は、ロータシャフト挿通孔31に圧入されたロータシャフト20と一体に回転する。
【0019】
ロータコア30は、ロータシャフト挿通孔31の径方向外側に設けられ、周方向に配置された略長円形状の複数の内径側孔部320を有する内径側孔部群32と、径方向において、ロータシャフト挿通孔31と内径側孔部群32との間に設けられたシャフト保持部33と、を備える。本実施形態では、周方向に16個の内径側孔部320が、等間隔に形成されている。
【0020】
これにより、ロータシャフト20がロータシャフト挿通孔31に締め付けられる締付荷重によって、シャフト保持部33が拡開しても、内径側孔部群32が変形することで、ロータコア30の内径側孔部群32よりも径方向外側が変形することを抑制できる。
【0021】
さらに、ロータコア30は、内径側孔部群32の径方向外側に設けられ、周方向に配置された径方向外側に凸の略角丸三角形状の複数の外径側孔部340を有する外径側孔部群34と、径方向において、内径側孔部群32と外径側孔部群34との間に設けられた円環部35と、外径側孔部群34とロータコア30の外周面36との間に設けられた電磁部37と、を備える。本実施形態では、周方向に8個の外径側孔部340が、等間隔に形成されている。
【0022】
外径側孔部群34を構成する複数の外径側孔部340には、冷媒が流れるようにしてもよい。このようにすると、外径側孔部340を流れる冷媒によって、電磁部37及び永久磁石40を冷却することができる。
【0023】
ロータコア30の外周面36には、周方向に所定の間隔で複数の磁石固定溝38が形成されている。磁石固定溝38には永久磁石40が固定される。本実施形態では、磁石固定溝38は、軸方向から見て、各外径側孔部340の周方向中央部と回転軸心Cとを結ぶ直線の間に各1個、合計8個形成されている。
【0024】
図3に示すように、各磁石固定溝38は、軸方向から見て、ロータ10の回転軸心Cを中心とする円弧状に周方向に延び、永久磁石40が貼り付けられる磁石貼付面381と、該磁石貼付面381の周方向両端部から周方向外側に湾曲して径方向外側に延びる内径側端面382と、内径側端面382の外径側端部から略直線状に径方向外側に延びる磁石当接面383と、磁石当接面383の外径側端部から略直線状に周方向外側に延びる空隙形成面384と、空隙形成面384の周方向外側端部からロータコア30の外周面36に略直線状に径方向外側に延びる外径側端面385と、を有する。
【0025】
<永久磁石>
永久磁石40は、軸方向から見て、ロータコア30の磁石固定溝38の磁石貼付面381に沿った円弧形状を有する内周面41と、ロータコア30の外周面36と略同一の円を構成する円弧形状を有する外周面42と、内周面41の周方向端部から外周面42の周方向端部へと略直線状に延びる周方向端面43と、を備える。
【0026】
永久磁石40の周方向端面43は、外周面42と接続する外周側端部45が、ロータ10の回転軸心Cと、内周面41と接続する内周側端部44とを通る仮想直線LNよりも、永久磁石40の周方向中央側となるように延びている。すなわち、周方向端面43は、仮想直線LNに対して角度ANGだけ周方向中央側に傾いて延びるテーパ形状となっている。
【0027】
永久磁石40は、内周面41が、磁石固定溝38の磁石貼付面381に貼り付けられ、周方向端面43が、磁石固定溝38の磁石当接面383と当接するように配置されて、磁石固定溝38に周方向で固定されている。永久磁石40の内周面41と、磁石固定溝38の磁石貼付面381との間には、接着剤や接着テープ等が配置され、接着剤や接着テープ等によって、永久磁石40の内周面41が磁石固定溝38の磁石貼付面381に固定されていてもよい。
【0028】
<スリーブ>
スリーブ50は、略円筒形状を有し、軸方向から見て、ロータコア30の外周面36及び永久磁石40の外周面42を取り囲むように配置されている。スリーブ50は、高強度で伸び率の小さい非磁性材料、例えば繊維強化プラスチック(FRP:Fiber-Reinforced Plastics)、によって形成されている。したがって、スリーブ50は、伸び率が小さいため、隙間嵌めによって、ロータコア30の外周面36及び永久磁石40の外周面42を取り囲むように配置されている。一方で、ロータ10が高速回転し、遠心力によって、永久磁石40が磁石固定溝38の磁石貼付面381から離れ、スリーブ50に衝突した場合でも、スリーブ50は、伸び率が小さいため変形が小さく、永久磁石40が径方向外側に移動することを抑制できる。
【0029】
ロータコア30の空隙形成面384と、スリーブ50の内周面51との間には、第1空隙部S1が形成されている。より詳細には、第1空隙部S1は、ロータコア30の空隙形成面384及び外径側端面385と、スリーブ50の内周面51と、永久磁石40の周方向端面43と、によって囲まれた空間である。
【0030】
永久磁石40の外周面42と、スリーブ50の内周面51との間には、第2空隙部S2が形成されている。第2空隙部S2は、永久磁石40の周方向端面43の外周側端部45と、スリーブ50の内周面51との間を通じて、第1空隙部S1と連通している。
【0031】
ロータコア30の外周面36と、スリーブ50の内周面51との間には、第3空隙部S3が形成されている。第3空隙部S3は、ロータコア30の外径側端面385と外周面36の接続部と、スリーブ50の内周面51との間を通じて、第1空隙部S1と連通している。
【0032】
ロータコア30の外周面36とスリーブ50の内周面51との距離L1は、永久磁石40の外周面42とスリーブ50の内周面51との距離L2よりも短くなっている。
【0033】
本実施形態では、ロータコア30の外周面36と、スリーブ50の内周面51との間には、第3空隙部S3が形成されているものとしたが、ロータコア30の外周面36と、スリーブ50の内周面51が当接しており、第3空隙部S3を有していないものとしてもよい。すなわち、ロータコア30の外周面36とスリーブ50の内周面51との距離L1はゼロであってもよい。
【0034】
<樹脂>
ロータ10の第1空隙部S1及び第2空隙部S2には、樹脂Rが充填されている。第3空隙部S3にも、樹脂Rが充填されていてもよい。
【0035】
これにより、第1空隙部S1及び第2空隙部S2に充填されている樹脂Rの内圧によって、永久磁石40及びロータコア30の磁石固定溝38の製造誤差を許容しつつ、永久磁石40を磁石固定溝38の磁石貼付面381に固定することができる。
【0036】
さらに、第2空隙部S2に充填されている樹脂Rの内圧は、ロータ10の回転時に永久磁石40に生じる遠心力以上となっている。これにより、ロータ10の回転時においても、永久磁石40が磁石固定溝38の磁石貼付面381から離れず、永久磁石40を磁石固定溝38の磁石貼付面381に強固に固定することができる。
【0037】
また、ロータコア30の外周面36とスリーブ50の内周面51との距離L1は、永久磁石40の外周面42とスリーブ50の内周面51との距離L2よりも短いので、第1空隙部S1及び第2空隙部S2に樹脂Rを充填する際、樹脂Rがロータコア30の外周面36とスリーブ50の内周面51との間、すなわち第3空隙部S3に流れることを抑制でき、より確実に第2空隙部S2に樹脂Rを充填することができる。
【0038】
また、永久磁石40の周方向端面43は、軸方向から見て、外周側端部45が、ロータ10の回転軸心Cと内周側端部44とを通る仮想直線LNよりも、永久磁石40の周方向中央側となるように延びているので、永久磁石40の周方向端面43は、第1空隙部S1に充填された樹脂Rの内圧により、径方向内側方向の圧力を受ける。これにより、永久磁石40を磁石固定溝38の磁石貼付面381に、より強固に固定することができる。
【0039】
<回転電機のロータの製造方法>
回転電機のロータ10を製造する製造方法について、図4及び図5を用いて説明する。
【0040】
回転電機のロータ10の製造方法は、図4の(a)〜(b)に示す磁石貼付工程と、図4の(c)に示すスリーブ配置工程と、図4の(d)〜(f)に示す樹脂充填工程と、を含む。
【0041】
[磁石貼付工程]
図4の(a)〜(b)に示すように、磁石貼付工程では、ロータコア30の磁石固定溝38の磁石貼付面381に永久磁石40を貼り付ける。例えば、磁石固定溝38の磁石貼付面381または永久磁石40の内周面41に接着剤や接着テープ等を貼り付けた後、永久磁石40の内周面41が、接着剤や接着テープ等を介して磁石固定溝38の磁石貼付面381に貼り付けられ、永久磁石40は磁石固定溝38の磁石貼付面381に固定される。
【0042】
[スリーブ配置工程]
図4の(c)に示すように、スリーブ配置工程では、磁石固定溝38の磁石貼付面381に永久磁石40が固定されたロータコア30に対し、ロータコア30の外周面36及び永久磁石40の外周面42を取り囲むようにスリーブ50を隙間嵌めによって配置する。
【0043】
[樹脂充填工程]
図4の(d)〜(f)に示すように、樹脂充填工程では、第1金型80及び第2金型90を用いる。
【0044】
図4の(d)に示すように、第1金型80は、内周面811がスリーブ50の外周面52と略同径の略円筒形状を有する円筒部81と、円筒部81の内周面811の円環中心軸C8の軸方向一端側に設けられた底部82と、を備える。底部82は、ロータコア30のロータシャフト挿通孔31と略同径の貫通孔83を備え、貫通孔83の中心を円環中心軸C8とする略円環形状を有する。
【0045】
図4の(e)に示すように、樹脂充填工程では、まず、第1金型80を、底部82が鉛直下方となり、円筒部81が底部82から鉛直上方に延びるようにセットする。そして、ロータコア30の外周面36及び永久磁石40の外周面42を取り囲むようにスリーブ50が隙間嵌めにより配置された状態で、スリーブ50の外周面52が第1金型80の円筒部81の内周面811と対向し、ロータコア30の第1の軸方向端面30Dが第1金型80の底部82の上面82Uと当接するように、ロータコア30、永久磁石40及びスリーブ50を第1金型80の円筒部81の内部に固定する。このとき、ロータコア30の第1の軸方向端面30Dに形成された第1空隙部S1及び第2空隙部S2の軸方向の開口は、第1金型80の底部82の上面82Uによって閉塞されている。
【0046】
図4の(f)に示すように、次に、第2金型90を、ロータコア30の第2の軸方向端面30Uにセットする。第2金型90は、第1金型80の底部82と略同一の円環形状を有する。詳細には、第2金型90は、ロータコア30のロータシャフト挿通孔31と略同径の貫通孔91を備え、貫通孔91の中心を円環中心軸C9とする略円環形状を有する。第2金型90は、ロータ10の第1空隙部S1に樹脂Rを供給する樹脂供給路92を有する。本実施形態では、樹脂供給路92は、貫通孔91と略平行に第2金型90を貫通する略円筒形状の貫通孔が、ロータ10の第1空隙部S1と同数設けられた構成となっている。第2金型90は、円環中心軸C9をロータ10の回転軸心Cと一致するように配置される。
【0047】
図5に示すように、樹脂供給路92は、第2金型90がロータコア30の第2の軸方向端面30Uにセットされた状態で、ロータ10の第1空隙部S1と連通する位置に配置されている。このとき、ロータコア30の第2の軸方向端面30Uに形成された第2空隙部S2の軸方向の開口は、第2金型90の下面90Dによって閉塞されている。
【0048】
第2金型90を、ロータコア30の第2の軸方向端面30Uにセットした後、樹脂供給手段(不図示)によって、第2金型90の樹脂供給路92に樹脂Rを供給し、樹脂供給路92から第1空隙部S1に樹脂Rを注入する。そして、第1空隙部S1から、第1空隙部S1と連通している第2空隙部S2に樹脂Rを流れ込ませることによって、第1空隙部S1及び第2空隙部S2に樹脂Rを充填させる。
【0049】
これにより、第2空隙部S2に樹脂Rを直接注入する必要がなく、樹脂充填工程を容易化できる。
【0050】
また、第1金型80の底部82の上面82Uによって、ロータコア30の第1の軸方向端面30Dに形成された第1空隙部S1及び第2空隙部S2の軸方向の開口を閉塞し、第2金型90の下面90Dによって、ロータコア30の第2の軸方向端面30Uに形成された第2空隙部S2の軸方向の開口を閉塞した状態で、第1空隙部S1に樹脂Rを注入するので、所望の内圧を有するように、樹脂Rを第1空隙部S1及び第2空隙部S2に充填することができる。
(【0051】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

本田技研工業株式会社
車両
本田技研工業株式会社
車両
本田技研工業株式会社
灯火器
本田技研工業株式会社
灯火器
本田技研工業株式会社
移動体
本田技研工業株式会社
移動体
本田技研工業株式会社
遮音構造
本田技研工業株式会社
表示装置
本田技研工業株式会社
回転電機
本田技研工業株式会社
内燃機関
本田技研工業株式会社
エンジン
本田技研工業株式会社
エンジン
本田技研工業株式会社
内燃機関
本田技研工業株式会社
内燃機関
本田技研工業株式会社
ソケット
本田技研工業株式会社
搬送装置
本田技研工業株式会社
遮音構造
本田技研工業株式会社
冷却装置
本田技研工業株式会社
蓄電装置
本田技研工業株式会社
拘束部材
本田技研工業株式会社
内燃機関
本田技研工業株式会社
表示装置
本田技研工業株式会社
入力装置
本田技研工業株式会社
データ構造
本田技研工業株式会社
鞍乗型車両
本田技研工業株式会社
鞍乗型車両
本田技研工業株式会社
シート装置
本田技研工業株式会社
収納ケース
本田技研工業株式会社
車両制御装置
本田技研工業株式会社
車両前部構造
本田技研工業株式会社
車両前部構造
本田技研工業株式会社
車両前部構造
本田技研工業株式会社
バッテリ装置
本田技研工業株式会社
車両下部構造
本田技研工業株式会社
電圧変換装置
本田技研工業株式会社
製造システム
続きを見る