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公開番号2020145892
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200910
出願番号2019042609
出願日20190308
発明の名称電線固定構造
出願人矢崎エナジーシステム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02G 3/04 20060101AFI20200814BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電線経路内に空気以外の気体等が浸入するのを極力防止でき、しかも、樹脂材の選定自由度が高い電線固定構造を提供する。
【解決手段】電線固定構造1は、電線Wが配策される筐体2と、筐体2に装着される電線押え部材10と、筐体2に設けられ、基底壁3と基底壁3より互いに間隔を置いて立設された一対の側壁4、5とに囲まれた電線経路2aと、筐体2に設けられ、電線経路2aの外側位置に配置された筐体側固定部7と、電線押え部材10に設けられ、電線経路2aの幅方向Mに隙間なく挿入される嵌合部11と、電線押え部材10に設けられ、筐体側固定部7に固定される押え部材側固定部13とを備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電線が配策される筐体と、
前記筐体に装着される電線押え部材と、
前記筐体に設けられ、基底壁と前記基底壁より互いに間隔を置いて立設された一対の側壁とに囲まれた電線経路と、
前記筐体に設けられ、前記電線経路の外側位置に配置された筐体側固定部と、
前記電線押え部材に設けられ、前記電線経路の幅方向に隙間なく挿入される嵌合部と、
前記電線押え部材に設けられ、前記筐体側固定部に固定される押え部材側固定部とを備えたことを特徴とする電線固定構造。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電線固定構造であって、
前記筐体側固定部は、係止爪であり、前記押え部材側固定部は、前記係止爪に弾性変形によって係止する係止部であることを特徴とする電線固定構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電線経路に配策される電線の電線固定構造に関する。
続きを表示(約 5,600 文字)【背景技術】
【0002】
電線は、種々の電線経路に沿って配策される。配策された電線は、電線経路より飛び出さないように固定される。例えば、電池パックには、電池の電圧異常を監視するために電線が電線経路に沿って配策され、配策された電線は、電線固定構造によって固定される。
【0003】
図4には、第1従来例の電線固定構造が示されている(類似技術として特許文献1参照)。図4において、基底壁103と基底壁103より立設された一対の側壁104に囲まれて電線経路102が形成されている。電線経路102の上面は、開口されている。一対の側壁104の内面には、電線固定リブ110が突設されている。一対の電線固定リブ110のリブ間距離aは、電線Wの径より小さく設定されている。
【0004】
電線Wを一対の電線固定リブ110の間に押圧すると、一対の側壁104が互いに外側に撓み変形して電線Wが一対の電線固定リブ110の間より電線経路102に挿入される。電線経路102に配置された電線Wは、一対の電線固定リブ110で外部への移動が規制され、電線経路102より外部への飛び出しを防止される。
【0005】
図5には、第2従来例の電線固定構造が示されている(特許文献2参照)。図5において、基底壁103と基底壁103より立設された一対の側壁104に囲まれて電線経路102が形成されている。電線経路102の上面は、開口されている。一方の側壁104には、ヒンジ部105を介して蓋106が設けられている。蓋106によって電線経路102の開口が開閉される。蓋106は、閉位置でロックされる。
【0006】
蓋106を開位置とし、電線Wを電線経路102に挿入する。電線Wの挿入後に蓋106を開位置から閉位置とする。電線経路102内の電線Wは、蓋106によって電線経路102より外部への飛び出しを防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2011−30300号公報(従来例、図8)
特開2014−233160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記第1従来例の電線固定構造では、射出成形によって電線固定リブ110を成形すると、基底壁103に金型の抜き穴120が形成される。この抜き穴120より、電池に異常発生時に、電池側から空気以外の気体及び液体(例えば電解液)が電線経路102に入り込み、電線Wの劣化を招来する虞れがある。
【0009】
前記第2従来例の電線固定構造では、蓋106の開閉時にはヒンジ部105が屈曲する構成であるため、電線固定構造の材料としては屈曲性に適した樹脂材を選択する必要があるため、選定する樹脂材の自由度が限られる。特に、金型構造における制限や電線経路102が複雑な場合、配線経路のスペース制限がある場合において、樹脂材の自由度が更に限られることになる。
【0010】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、電線経路内に空気以外の気体等が浸入するのを極力防止でき、しかも、樹脂材の選定自由度が高い電線固定構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、電線が配策される筐体と、前記筐体に装着される電線押え部材と、前記筐体に設けられ、基底壁と前記基底壁より互いに間隔を置いて立設された一対の側壁とに囲まれた電線経路と、前記筐体に設けられ、前記電線経路の外側位置に配置された筐体側固定部と、前記電線押え部材に設けられ、前記電線経路の幅方向に隙間なく挿入される嵌合部と、前記電線押え部材に設けられ、前記筐体側固定部に固定される押え部材側固定部とを備えたことを特徴とする電線固定構造である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、樹脂成形時の金型の抜き穴を電線経路内に開口する必要がなく、しかも、ヒンジ構造を用いないため、電線経路内に空気以外の気体等が浸入するのを極力防止でき、しかも、樹脂材の選定自由度が高い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の一実施形態を示し、(a)は電線固定構造の断面斜視図、(b)は電線固定構造の断面図である。
本発明の一実施形態を示し、(a)筐体の斜視図、(b)は筐体の側面図である。
本発明の一実施形態を示し、(a)は電線押え部材の斜視図、(b)は電線押え部材の側面図である。
第1従来例の電線固定構造の斜視図である。
第2従来例の電線固定構造の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
電池パックには、電池の電圧異常を監視するために電線が電線経路に沿って配策されている。この電線経路の電線固定構造に本発明にかかる実施形態が適用されている。以下、詳しく説明する。
【0016】
図1〜図3は本発明の一実施形態を示す。電池パックの電線固定構造1は、筐体2と、筐体2に装着される電線押え部材10とを備えている。
【0017】
筐体2は、基底壁3と、基底壁3より立設され、互いに間隔を置いて配置された一対の側壁4、5とを有する。筐体2には、基底壁3と一対の側壁4、5に囲まれた電線経路2aが形成されている。電線経路2aの上面は、開口している。
【0018】
各側壁4、5は、中央部に対して両端部が高く形成されている。この両端部の段差によって、各側壁4、5の上端部には、電線押え部材10の挿入溝4a、5aが形成されている。各側壁4、5の上端部の段差は、電線押え部材10の肉厚よりも少しだけ大きい寸法に設定されている。
【0019】
一対の側壁4、5の外側位置には、基底壁3より立設された係止用壁6が設けられている。係止用壁6は、側壁4、5と同一方向に延設されている。係止用壁6の高さは、各側壁4、5よりも低く形成されている。係止用壁6には、筐体側固定部である係止爪7が設けられている。係止爪7は、下面が係止面(符号を付さず)である。基底壁3には、射出成形によって係止爪7を成形する際の金型の抜き穴3aが開口している。
【0020】
係止用壁6の両端と一方の側壁4の両端とは、一対の固定壁8によってそれぞれ連結されている。固定壁8は、一対の固定壁8によって撓み変形しないように保持されている。
【0021】
電線押え部材10は、筐体2と別体の部材である。電線押え部材10は、電線経路2a内に入り込む嵌合部11と、嵌合部11の両側より突出する一対の載置部12と、一方の載置部12より延設された押え部材側固定部である係止部13とを有する。嵌合部11は、一対の挿入壁11aとこれらを連結する連結部11bとを有する。嵌合部11の幅寸法d1は、一対の側壁4、5の内面間の幅寸法d2より若干だけ小さく形成されている。これにより、嵌合部11は、電線経路2aの幅方向Mにほとんど隙間なく挿入される。電線押え部材10は、嵌合部11によって電線経路2aの幅方向の変位が規制される。
【0022】
嵌合部11は、電線経路2aの上方空間に位置する。嵌合部11より下方の空間が、電線経路2aの実質的な収容スペースとなる。
【0023】
一対の載置部12は、嵌合部11が電線経路2aに嵌合された際に、一対の側壁4、5の挿入溝4a、5aに挿入される。電線押え部材10は、一対の側壁4、5によって電線経路2aの長手方向Lの変位が規制される。
【0024】
係止部13は、水平方向から下方向に中間位置で折曲されている。係止部13には、開口14が形成されている。係止部13は、開口14の形成によって撓み変形容易に形成されている。係止部13は、開口14の底面が係止面13aである。
【0025】
次に、電線Wを電線経路2aに収容する作業を説明する。電線Wを電線経路2aの上方の開口より挿入する。次に、電線押え部材10の嵌合部11を電線経路2aの開口に位置合わせして挿入する。嵌合部11は、その幅寸法d2が電線経路2aの幅寸法d2より若干だけ小さい寸法関係であるため、一対の挿入壁11aが各側壁4、5の各内面をガイドとして垂直方向を維持した状態で挿入される。
【0026】
嵌合部11の挿入途中にあって、係止部13の先端が係止爪7に干渉する。この状態より更に嵌合部11を電線経路2a内に挿入するべく下方に押圧する。すると、係止部13が係止爪7を乗り越える方向に撓み変形し、嵌合部11の電線経路2aへの挿入が進む。係止爪7が係止部13の開口14に完全に入り位置まで挿入が進むと、係止部13が撓み復帰変形し、係止爪7が係止部13の係止面13aに係止する。すると、嵌合部11の両側の載置部12が一対の側壁4、5の上端部の挿入溝4a、5aに当接し、嵌合部11の電線経路2aへの挿入が完了する。これで、電線押え部材10の装着が完了する。
【0027】
電線押え部材10の装着状態では、電線経路2aの幅方向Mの変位が嵌合部11によって、長手方向Lの変位が2箇所の載置部12によってそれぞれ規制される。
【0028】
電線押え部材10を筐体2より取り外すには、係止部13の係止爪7との係止を解除し、嵌合部11を電線経路2aより垂直方向に引き抜けば良い。
【0029】
電線押え部材10の装着状態にあって、係止部13が係止爪7に係止された状態で嵌合部11を引き抜こうとする。すると、電線押え部材10には、図1(b)に示すように、係止部13を支点として引き抜き力Fによる回転力Rが作用することになる。しかし、この回転力Rによる回転は、嵌合部11の挿入壁11aが側壁5の内面に突き当たることによって阻止される。つまり、電線押え部材10は、係止部13の係止爪7との係止を解除し、嵌合部11を電線経路2aより垂直方向に引き抜くことによってのみ取り外し可能である。電線押え部材10は、係止部13を係止爪7より意図的に解除しない限り、筐体2より取り外すことができない。輸送などによって電線Wが電線経路2aより飛び出すことがない。
【0030】
以上説明したように、電線固定構造1は、電線Wが配策される筐体2と、筐体2に装着される電線押え部材10と、筐体2に設けられ、基底壁3と基底壁3より互いに間隔を置いて立設された一対の側壁4、5とに囲まれた電線経路2aと、筐体2に設けられ、電線経路2aの外側位置に設けられた係止爪7と、電線押え部材10に設けられ、電線経路2aに隙間なく配置される嵌合部11と、電線押え部材10に設けられ、係止爪7に係止される係止部13とを備えている。
【0031】
従って、係止爪7は、電線経路2aの外側位置に設けられるため、この実施形態のように係止爪7の電線経路2a内には樹脂成形時の金型の抜き穴が開口しない。筐体2と電線押え部材10が別体であるため、ヒンジ構成が不要である。以上より、電線固定構造1は、電線経路2a内に空気以外の気体、液体等が浸入するのを極力防止でき、しかも、樹脂材の選定自由度が高い。
【0032】
この実施形態では、筐体側固定部は、係止爪7であり、押え部材側固定部は、係止爪7に弾性変形によって係止する係止部13である。従って、電線押え部材10の装着作業性が良い。また、電線押え部材10は、係止部13が弾性撓み変形するような樹脂材を用いれば良く、ヒンジ構造等のような特殊な樹脂特性が要求されない。従って、樹脂材の高い選定自由度を維持できる。
【0033】
この実施形態では、電線押え部材10は、嵌合部11が電線経路2a内に配置され、且つ、一方の載置部12の端面12aが他方の側壁5の外面より内側に位置するため、電線固定構造1の幅方向Mのコンパクト化になる。尚、電線押え部材10は、一対の側壁4、5の外側より近接位置で挟み込む挟持壁を有することによっても、係止部13を係止爪7より意図的に解除しない限り、筐体2より取り外すことができない構造にできるが、電線固定構造1の幅方向Mが大型化することになる。
【0034】
この実施形態では、筐体2と電線押え部材10間の固定構造は、筐体2に設けた係止爪7と、電線押え部材10に設けた係止部13による係止構造であるが、筐体2に設けた被圧入部と、電線押え部材10に設けた圧入部による圧入構造であっても良い。
【0035】
尚、この実施形態では、電線固定構造1が電池パックに適用されているが、本発明は、電線Wが配策される装置であれば適用可能である。
【符号の説明】
【0036】
W 電線
1 電線固定構造
2 筐体
3 基底壁
4、5 側壁
7 係止爪(筐体側固定部)
10 電線押え部材
11 嵌合部
13 係止部(押え部材側固定部)

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