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公開番号2020145882
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200910
出願番号2019042150
出願日20190308
発明の名称給電装置、給電システム、給電方法及びプログラム
出願人NECプラットフォームズ株式会社
代理人個人
主分類H02J 1/10 20060101AFI20200814BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】、光海底ケーブルシステムの運用に影響を及ぼさないように両端給電から片端給電へ切り替える。
【解決手段】実施の形態に係る給電装置1は、2台の給電装置で海底機器に電源ケーブルを介してシステム電流を供給する両端給電と、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で前記海底機器にシステム電流を供給する片端給電とを切り替え可能な給電システムに用いられるものであって、給電装置1は、給電停止制御を開始した後、一定時間後のシステム電流の予測値を計算する計算処理部2と、予測値が海底機器の動作に必要な動作電流以下である場合、給電電圧を調整する給電制御部3とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
2台の給電装置で海底機器に電源ケーブルを介してシステム電流を供給する両端給電と、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で前記海底機器にシステム電流を供給する片端給電とを切り替え可能な給電システムに用いられる給電装置であって、
給電装置は、
給電停止制御を開始した後、一定時間後のシステム電流の予測値を計算する計算処理部と、
前記予測値が前記海底機器の動作に必要な動作電流以下である場合、給電電圧を調整する給電制御部と、
を備える、
給電装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記給電制御部は、
予め設定された前記給電電圧の第1減衰量で給電停止制御を開始し、
前記予測値が前記動作電流以下である場合、前記第1減衰量より小さい第2減衰量に変更する、
請求項1に記載の給電装置。
【請求項3】
前記計算処理部は、
給電停止制御を開始した後、前記予測値を計算する前に、前記システム電流の第1変化量を算出し、
前記第1変化量が0以下である場合に前記予測値を算出する、
請求項1又は2に記載の給電装置。
【請求項4】
前記計算処理部は、前記給電電圧を調整した後に、さらに前記システム電流の第2変化量を算出し、
前記給電制御部は、前記第2変化量が0より大きい場合、前記給電電圧の減衰量が最大となる時間で給電電流を0にする、
請求項3に記載の給電装置。
【請求項5】
前記計算処理部は、給電停止制御を開始した後、前記予測値を計算する前に、前記システム電流の変化量を算出し、
前記給電制御部は、前記変化量が0より大きい場合、前記給電電圧の減衰量が最大となる時間で給電電流を0にする、
請求項1に記載の給電装置。
【請求項6】
2台の給電装置で海底機器に電源ケーブルを介してシステム電流を供給する両端給電と、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で前記海底機器にシステム電流を供給する片端給電とを切り替え可能な給電システムであって、
停止される一方の給電装置は、
給電停止制御を開始した後、一定時間後のシステム電流の予測値を計算する計算処理部と、
前記予測値が前記海底機器の動作に必要な動作電流以下である場合、給電電圧を調整する給電制御部と、
を備える、
給電システム。
【請求項7】
2台の給電装置で海底機器に電源ケーブルを介してシステム電流を供給する両端給電と、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で前記海底機器にシステム電流を供給する片端給電とを切り替え可能な給電方法であって、
給電停止制御を開始した一方の給電装置の、一定時間後のシステム電流の予測値を計算し、
前記予測値が前記海底機器の動作に必要な動作電流以下である場合、給電電圧を調整する、
給電方法。
【請求項8】
2台の給電装置で海底機器に電源ケーブルを介してシステム電流を供給する両端給電と、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で前記海底機器にシステム電流を供給する片端給電とを切り替え可能なプログラムであって、
給電停止制御を開始した一方の給電装置の、一定時間後のシステム電流の予測値を計算する処理と、
前記予測値が前記海底機器の動作に必要な動作電流以下である場合、給電電圧を調整する処理と、
をコンピュータに実行させる、
プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光海底ケーブルの給電装置、給電システム、給電方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 9,600 文字)【背景技術】
【0002】
光海底ケーブルシステム等の長距離伝送システムは、中継器等の海底機器を、ケーブルを介して数珠繋ぎにした構成を有している。一般的に、光海底ケーブルシステムでは、陸揚局に設けられた給電装置から電源ケーブルを介して海中の海底機器へ給電が行われる。
【0003】
光海底ケーブルシステムの給電方式は、電源として一定のシステム電流を用いる定電流給電方式が採用されている。自陸揚局、対向陸揚局それぞれの給電装置が互いに異なる極性の両端給電を行うことにより、陸揚局間の電源ケーブルに一定のシステム電流が供給される。また、電源ケーブル等に障害が発生した場合には、両端給電から片端給電へ変更することができる。片端給電では、一方の給電装置が停止され、他方の給電装置がマイナス極性となる。
【0004】
特許文献1には、両端給電から片端給電に切り替える際に、停止される一方の出力電流を、他方の給電装置が全負荷を担う電流値と等しいか、或いは零でないそれ以下の値に一旦減少させ、所定時間後に零にして一方の給電装置を停止させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭57−106344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
光海底ケーブルシステムにおいて、両端給電から片端給電に切り替える際、電源ケーブルが有する浮遊容量に蓄えられた電荷の放電により、システム電流の減少が発生する。システム電流が動作電流を下回ると、光海底ケーブルシステムの動作に必要な電流を供給できなくなり、光海底ケーブルシステムの運用に影響がでる。
【0007】
本開示の目的は、上述した問題を鑑み、光海底ケーブルシステムの運用に影響を及ぼさないように両端給電から片端給電へ切り替えることが可能な給電装置、給電システム、給電方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る給電装置は、2台の給電装置で海底機器に電源ケーブルを介してシステム電流を供給する両端給電と、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で前記海底機器にシステム電流を供給する片端給電とを切り替え可能な給電システムに用いられる給電装置であって、給電装置は、給電停止制御を開始した後、一定時間後のシステム電流の予測値を計算する計算処理部と、前記予測値が前記海底機器の動作に必要な動作電流以下である場合、給電電圧を調整する給電制御部とを備えるものである。
【0009】
本発明の一態様に係る給電システムは、2台の給電装置で海底機器に電源ケーブルを介してシステム電流を供給する両端給電と、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で前記海底機器にシステム電流を供給する片端給電とを切り替え可能な給電システムであって、停止される一方の給電装置は、給電停止制御を開始した後、一定時間後のシステム電流の予測値を計算する計算処理部と、前記予測値が前記海底機器の動作に必要な動作電流以下である場合、給電電圧を調整する給電制御部とを備えるものである。
【0010】
本発明の一態様に係る給電方法は、2台の給電装置で海底機器に電源ケーブルを介してシステム電流を供給する両端給電と、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で前記海底機器にシステム電流を供給する片端給電とを切り替え可能な給電方法であって、給電停止制御を開始した一方の給電装置の、一定時間後のシステム電流の予測値を計算し、前記予測値が前記海底機器の動作に必要な動作電流以下である場合、給電電圧を調整する。
【0011】
本発明の一態様に係るプログラムは、2台の給電装置で海底機器に電源ケーブルを介してシステム電流を供給する両端給電と、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で前記海底機器にシステム電流を供給する片端給電とを切り替え可能なプログラムであって、給電停止制御を開始した一方の給電装置の、一定時間後のシステム電流の予測値を計算する処理と、前記予測値が前記海底機器の動作に必要な動作電流以下である場合、給電電圧を調整する処理とをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、光海底ケーブルシステムの運用に影響を及ぼさないように両端給電から片端給電へ切り替えることが可能な給電装置、給電システム、給電方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
実施の形態に係る給電システムに用いられる給電装置の構成を示す図である。
実施の形態に係る給電システムの構成を示す図である。
実施の形態に係る給電方法を説明するフロー図である。
実施の形態に係る給電方法を説明するフロー図である。
実施の形態の給電システムにおいて、両端給電から片端給電に移行する際のシステム電流の変化を示すグラフである。
実施の形態の給電システムにおける停止側の給電装置の給電電流、給電電圧の変化を示すグラフである。
比較例の給電システムの構成を示す図である。
両端給電時の、比較例の給電システムのシステム給電電圧のバランスを示すグラフである。
比較例の給電システムの構成を示す図である。
片端給電時の、比較例の給電システムのシステム給電電圧のバランスを示すグラフである。
比較例の給電システムにおいて、両端給電から片端給電に移行する際のシステム電流の変化を示すグラフである。
比較例の給電方法を説明するフロー図である。
比較例の給電システムにおいて、両端給電から片端給電に移行する際のシステム電流の変化を示すグラフである。
比較例の給電システムにおける停止側の給電装置の給電電流の変化を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、様々な処理を行う機能ブロックとして図面に記載される各要素は、ハードウェア的には、CPU、メモリ、その他の回線で構成することができる。また、本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。従って、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0015】
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-Transitory computer Readable Medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage Medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(Transitory computer Readable Medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0016】
実施の形態は、光海底ケーブルシステムの給電技術に関する。実施の形態について説明する前に、比較例の給電システムについて説明する。図6は、両端給電時の、比較例の給電システムの構成を示す図である。図6に示す給電システムは、光海底ケーブルシステムを構成する自陸揚局であるA局の給電装置1と対向陸揚局であるB局の給電装置10とを用いている。図6の給電システムは両端給電を行っており、給電装置1、給電装置10ともに運転中である。両端給電とは、両陸揚局(A局及びB局)の給電装置1、10でシステム電力を分担する方式である。ここでは、給電装置1が正極であり、給電装置10が負極であるものとする。
【0017】
光海底ケーブルシステムの給電方式は、一定のシステム電流Isysで給電装置1、10から給電を行う、定電流方式である。給電システムにより供給される一定のシステム電流は、海底ケーブルにより数珠つなぎされた海底中継器7の各々に入力される。図7は、両端給電時の、比較例の給電システムのシステム給電電圧のバランスを示すグラフである。図7に示すように、A局の給電装置1の出力電圧はVsys/2であり、B局の給電装置10の出力電圧は−Vsys/2である。
【0018】
図8の給電システムは片端給電を行っており、給電装置1は停止、給電装置10は運転中である。片端給電は、光海底ケーブルシステムにおいて一方の給電装置を保守作業などで停止する場合、運転中の他方の給電装置がシステム電力を全て担うことで、海底中継器への給電を継続的に行う方式である。図9は、片端給電時の、比較例の給電システムのシステム給電電圧のバランスを示すグラフである。図9に示すように、A局の給電装置1の出力電圧は0であり、B局の給電装置10の出力電圧は−Vsysである。
【0019】
比較例の給電システムにおいて、両端給電から片端給電に移行する際のシステム電流Isysの変化を図10に示す。図10において、両端給電から片端給電に移行する際、一方の給電装置1が停止制御を開始する時間をT1とする。T1では、システム全体の給電能力が低下する為、海底ケーブルの浮遊容量に充電されていた電荷が放電を始め、システム電流Isysが減少する。
【0020】
他方の給電装置10の出力が上がり、放電量より充電量が大きくなるまでは、システム電流は継続して減少する(T1−T2)。放電量と充電量がバランスした後、放電量より充電量が大きくなると、システム電流は定電流値まで上昇する。(T2−T3)。
【0021】
海底ケーブル長が長くなる程、浮遊容量は大きくなり、放電量も大きくなる。このため、充電に時間がかかり、システム電流Isysが更に減少することになる。その影響により、光海底ケーブルシステムの動作に必要な閾値(以下、システム動作電流値)Ithを下回り、光海底ケーブルシステムが停止するという問題がある。
【0022】
また、比較例の給電方法を説明するフロー図を図11に示す。図11に示す例では、まず、システム電流Isys、給電電流Ip、給電電圧Vpがセンサにより取得される(ステップS101)。そして、停止する給電装置の給電電流Ipが、一定の変化量(傾き)、かつ、任意の時間(装置停止時間)で0A(ゼロアンペア)になるように給電電圧が制御される(ステップS102)。その後、制御された給電電圧Vpの減衰量で給電装置の給電電圧を出力する(ステップS103)。
【0023】
図12に比較例の給電システムにおいて、両端給電から片端給電に移行する際のシステム電流Isysの変化を示す。また、図13に停止側の給電装置の給電電流Ipの変化を示す。上述したように、海底ケーブル長が長くなるにつれて浮遊容量が大きくなるため、長距離光海底ケーブルシステムにおいて、システム電流Isysがシステム動作電流値Ithを下回らないように給電停止制御を行うためには、装置停止時間をより長く設定する必要が有る。このため、図13に示すように、両端給電から片端給電への切り替え完了までの時間(T1−T4)が長くなるという問題もある。
【0024】
そこで、このような問題を解決するべく、本発明者は以下を考案した。図1は、実施の形態に係る給電システムに用いられる給電装置の構成を示す図である。図1に示すように、実施の形態に係る給電装置1は、2台の給電装置で海底機器に電源ケーブルを介してシステム電流を供給する両端給電と、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で前記海底機器にシステム電流を供給する片端給電とを切り替え可能な給電システムに用いられるものである。実施の形態に係る給電装置は、長距離の光海底ケーブルシステムにおいて好適に用いられる。
【0025】
給電装置1は、給電停止制御を開始した後、一定時間後のシステム電流の予測値を計算する計算処理部2と、予測値が海底機器の動作に必要な動作電流以下である場合、給電電圧を調整する給電制御部とを備える。これにより、光海底ケーブルシステムの運用に影響を及ぼさないように両端給電から片端給電へ切り替えることが可能となる。
以下、実施の形態の具体的な例について、図面を参照して説明する。
【0026】
図2は、実施の形態に係る給電システムの構成を示す図である。図2に示すように、給電システム100は、光海底ケーブルシステムを構成する自陸揚局であるA局の給電装置1と対向陸揚局であるB局の給電装置10とを用いている。給電装置1は、海底ケーブル6、海底中継器7を介して給電装置10と接続されている。また、図2では、海底ケーブル6の等価回路が示されており、海底ケーブル6が持つ浮遊容量が浮遊容量8と浮遊容量9で表されている。
【0027】
給電システム100は、2台の給電装置1、10で海底中継器7にシステム電流Isysを供給する両端給電から、一方の給電装置を停止させ、他方の給電装置で海底中継器7にシステム電流を供給する片端給電への切り替えを行うことが可能である。ここでは、給電装置1が停止される一方の給電装置であり、給電装置10が運転を継続する他方の給電装置であるものとする。以下では、給電装置1の構成について説明するが、給電装置10も給電装置1と同様の構成を有していてもよい。
【0028】
給電装置1は、計算処理部2、給電制御部3、検出部4、給電部5を備えている。また、同図において、S1は検出部4から出力される信号、S2は計算処理部2から出力される信号、S3は給電制御部3から出力される信号である。海底ケーブル6には、検出部4が接続されている。検出部4は、システム電流Isys、給電電流Ip、給電電圧Vpをセンサにより取得し、信号S1として出力する。信号S1は、計算処理部2に入力される。
【0029】
計算処理部2は、検出部4からの信号S1に基づき、給電停止制御を開始した後、一定時間後のシステム電流の予測値を計算する。給電制御部3は、一定時間後のシステム電流の予測値が海底中継器7の動作に必要なシステム動作電流値Ith以下である場合、給電電圧を調整する。給電部5は、調整された給電電圧で給電を行う。
【0030】
ここで、図3A、図3Bを参照して、両端給電から、給電装置1を停止して、片端給電へ移行する過程について詳細に説明する。図3A、図3Bは、実施の形態に係る給電方法を説明するフロー図である。実施の形態に係る給電方法は、以下に説明する、処理1、処理2、処理3を含む。
【0031】
処理1は、ステップS1〜S6を含む。まず、給電制御部3は、初期設定の給電電圧Vpの第1減衰量を信号S3として出力する(ステップS1)。これにより、給電部5が制御され、設定された第1減衰量で給電電圧を出力し(ステップS2)、給電停止制御を開始する。給電停止制御が開始された後、検出部4は、システム電流Isys、給電電流Ip、給電電圧Vpをセンサにより取得し、信号S1として出力する(ステップS3)。そして、計算処理部2は、信号S1に基づいて、システム電流Isysの変化量を算出する(ステップS4)。
【0032】
次に、判定Aでは、計算処理部2は、システム電流の変化量が0以下であるか否かを判定する(ステップS5)。システム電流の変化量が0以下の場合(ステップS5、YES)、計算処理部2は一定時間後のシステム電流の予測値を算出する(ステップS6)。すなわち、計算処理部2は、給電停止制御を開始した後、予測値を計算する前に、システム電流Isysの第1変化量を算出し、第1変化量が0以下である場合に予測値を算出する。また、システム電流の変化量が0より大きい場合は(ステップS5、NO)、処理3に遷移する。
【0033】
すなわち、計算処理部2が、給電停止制御を開始した後、予測値を計算する前に、システム電流の変化量を算出したとき、給電制御部3は、システム電流Isysの変化が0より大きい場合には、給電電圧の減衰量が最大となる時間で給電電流を0にする処理を行う。
【0034】
判定Bでは、計算処理部2は、設定された給電電圧Vpの第1減衰量でのシステム電流Isysの予測値が、システム動作電流値Ithより大きいか否かを判定する(ステップS7)。システム電流Isysの予測値がシステム動作電流値Ithより大きい場合(ステップS7、YES)、ステップS2に戻り、設定された減衰量を変更せずに以降の処理を繰り返す。また、システム電流Isysの予測値がシステム動作電流値Ith以下の場合(ステップS7、NO)、処理2に遷移する。
【0035】
処理2は、ステップS7〜S10を含む。処理2では、まず、計算処理部2は、一定時間後のシステム電流の予測値がシステム電流値以上となる最小のシステム電流の変化量を算出する(ステップS8)。そして、計算処理部2は、算出されたシステム電流の変化量に基づき、給電部5の給電電圧Vpの第2減衰量を算出して、信号S2として出力する(ステップS9)。給電制御部3は、算出された給電電圧Vpの第2減衰量を信号S3として出力し(ステップS10)、給電部5を制御する。すなわち、設定された給電電圧Vpの第1減衰量でのシステム電流Isysの予測値が、システム動作電流値Ith以下であると判定された場合、第1減衰量より小さい第2減衰量に変更し、給電部5からの出力を緩やかにする。
【0036】
これにより、両端給電から片端給電へ切り替える際に、システム電流Isysがシステム動作電流値Ithを下回ることがなく、光海底ケーブルシステムが停止してしまうのを抑制することができる。
【0037】
処理3は、ステップS11〜S12を含む。処理3は、システム電流の変化量が0より大きい場合(ステップS5、NO)に実行される。具体的には、(1)計算処理部2が、給電停止制御を開始した後、予測値を計算する前に、システム電流の変化量を算出したとき、又は、(2)計算処理部2が、給電電圧を調整した後に、さらにシステム電流の第2変化量を算出したときの、変化量又は第2変化量が0より大きい場合に実行される。
【0038】
給電制御部3は、給電電圧Vpの減衰量が最大となる時間で給電電流Ipを0A(ゼロアンペア)にするように信号S3を出力し、給電部5の給電電圧を制御する(ステップS11)。そして、給電部5は、設定された給電電圧Vpの減衰量で、給電電圧を出力する(ステップS12)。
【0039】
図4に、実施の形態の給電システムにおいて、両端給電から片端給電に移行する際のシステム電流の変化を示す。また、図5に、実施の形態の給電システムにおける停止側の給電装置の給電電流、給電電圧の変化を示す。なお、図5において、電圧値は絶対値が示されている。図4、5の給電装置1の停止制御のスタート(T1)から終了(T5)までの各段階において、図3A、図3Bの各処理1〜処理3のいずれが行われているかが、対応する丸囲み数字で示されている。
【0040】
図4、5において、T1から給電装置1の停止制御が開示される。T1−T2間では、処理1が実行される。そして、T2において処理2が行われ、給電電圧が調整され給電電流が制御される。T2−T3間では、再び処理1が実行される。そして、T3において処理2が行われる。T3−T4間では、再び処理1が実行される。T4において、システム電流Isysが増加に転じると(すなわち、システム電流Isysの変化量が0より大きくなると)、処理3が実行される。処理3では、給電電圧Vpの減衰量が最大となる時間で給電電流Ipを0A(ゼロアンペア)にする。給電装置1の給電電流Ipが0Aとなると(T5)、給電装置1の停止制御が完了する。
【0041】
このように、実施の形態によれば、両端給電から片端給電への切り替えの際に、システム電流Isysが、システム動作電流値Ithを下回ることがなく、光海底ケーブルシステムの動作に影響を及ぼさず、給電装置の停止に必要な時間の短縮を行うことができる。すなわち、実施の形態では、海底ケーブル長が長くなるにつれて浮遊容量が大きくなっても、給電装置1の停止制御に係る時間を、海底ケーブル長に応じて最適な時間に自動的に制御して、短縮することが可能となる。
【0042】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。上述の例では、海底機器の一例として、海底に設置される海底中継器としたが、これに限定されない。例えば、加速度計や水圧計等、目的や用途に応じて様々な計測を行う機器であってもよい。このような機器は、陸上又は海上に設けられた一定のシステム電流を供給する給電装置と、海底ケーブルを介して接続される。
【符号の説明】
【0043】
1 給電装置
2 計算処理部
3 給電制御部
4 検出部
5 給電部
6 海底ケーブル
7 海底中継器
8 浮遊容量
9 浮遊容量
10 給電装置
100 給電システム
Isys システム電流
Ith システム動作電流
Ip 給電電流
Vp 給電電圧

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