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公開番号2020141474
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200903
出願番号2019035125
出願日20190228
発明の名称漏油監視装置
出願人株式会社近計システム
代理人
主分類H02G 15/28 20060101AFI20200807BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】
地中送電用OFケーブルの重力油槽において油漏れを簡単な方法で精度良く検出するOFケーブル重力油槽の漏油監視装置を提供する。
【解決手段】
油量L[m3]の油温T[℃]との関係を関係式L=α・T+βで表現し、1分に1回程度の割合で数日間サンプリングしたデータから偏りの少ないN個の標本値を選択抽出し、上記αと上記βの値を推定し、得られた関係式から現在の油温における推定油量を算出し、現在の油量と比較する。また数日毎に算出した上記βの値(0[℃]における油量)の低下が認められた場合、油量の最低レベルβoを下回るに至る日を予測する。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項1】
地中送電用OFケーブルの重力油槽において、油槽上部に液面計センサーを設置し、上記液面計センサーの測定値から油槽内部の油量を得、一方温度センサーを油槽内部、給油管内部およびOFケーブル内部に設置して油温を測定し、油量と油温の関係式を求め、前記関係式から油漏れを検出するOFケーブル重力油槽の漏油監視装置であって、センサーの他に演算部、判定部、送信部、モニター部からなり、演算部では上記油量L[m
3
]と油温T[℃]の関係式をL=α・T+β(但し、α、βは定数)とし、N個のサンプルデータ(L
1
、L
2
・・・L
N
、および、T
1
、T
2
・・・T
N
)に対し、温度に関わらない定数である上記βの値(0[℃]における推定油量)を[式1]で算出し、判定部では前記[式1]での算出値が別途設定する油量の最低許容値の0[℃]における推定値β

を下回った場合に油漏れを検出したものと判定して送信部を経由してモニター部に情報を送り警報を発報することを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置。
[式1]
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載のOFケーブル重力油槽の漏油監視装置であって、1分に1回程度の割合で数日間サンプリングした油量Lと油温Tの収録データから上記βの値を移動平均的かつ定期的に算出し、前記βの値が下降している場合、別途設定した油量の最低許容値β

より低下するに至る日を推定し、表示することを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置。
【請求項3】
請求項1に記載のOFケーブル重力油槽の漏油監視装置であって、過去のN個のサンプルデータ(L
1
、L
2
・・・L
N
、および、T
1
、T
2
・・・T
N
)に対し、温度に掛かる上記係数αの値を[式2]で推定し、請求項1に記載のβと共に油量Lと温度Tとの関係式を成し、現在の温度に対する油量Lを推定し、実際の測定値が推定値よりも誤差の範囲を超えて有意に低い場合、急激な油漏れを検出したものとして警報を発報することを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置。
[式2]
【請求項4】
請求項1〜3に記載のOFケーブル重力油槽の漏油監視装置であって、急激な油漏れを判定する請求項3に記載の誤差の範囲を別途に設定する設定値γを用い、過去のN個のサンプルデータ(L
1
、L
2
・・・L
N
)の標準偏差のγ倍とし、γの値を3ないし6以下とすることを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置。
【請求項5】
請求項1〜4に記載のOFケーブル重力油槽の漏油監視装置であって、上記油量L[m
3
]と上記油温T[℃]のデータに関して、油温データをN個の区間に分割し、各区間において上記油量と上記油温の平均値を求め、前記N個の平均値を用いて上記[式1]および上記[式2]から上記油量L[m
3
]と上記油温T[℃]の関係式におけるパラメータαおよびβを求めたことを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置。
【請求項6】
請求項1〜5に記載のOFケーブル重力油槽の漏油監視装置であって、請求項1における油温は油槽内の内油タンクユニット、給油管およびOFケーブル本体内に設置した油温センサーによる油温にそれぞれ内油タンクユニットの容積の標準値、給油管の容積、およびOFケーブル内の内油の占める部分の容積によって重み付けした加重平均値であることを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、OFケーブル重力油槽の漏油監視装置に関する。
続きを表示(約 4,600 文字)【背景技術】
【0002】
地中送電用OFケーブルは次第にCVケーブルに置き換わりつつあるものの未だ相当数が現場で使用されており、その絶縁油および油槽の管理に多大な人力を要している。特に油漏れの点検は重要であり、油漏れは絶縁および放熱効果低下の要因となり、ガスの発生を誘発し更なる絶縁性能低下につながるので、発見次第シーリング材の交換等対策が必要となるものである。
【0003】
特許文献1では液面上に浮かべたフロートが下がるとフロートに接続された紐が引かれて警報回路のスイッチが入る仕組みが描かれている。
【0004】
また、特許文献2には油量に複数の警報レベルを設け、そのレベルに到達した時間差から送電を停止すべき最低レベルまで到達する時間を予測する仕組みが記載されている。
【0005】
また、特許文献3では油量と電流、外気温度、土中温度の関係を示す近似統計関数から油量を算出できる近似関数を得て、測定された油量との差から漏油を検出する方法が記載されている。
【0006】
しかしながら、絶縁油は温度によって膨張収縮する性質が有るので特許文献1の方法では温度が最低値となり油面が最も低下した状態よりもさらに低下した時点で漏油検出するよう設定しないと温度の低下による油の体積減少を漏油と誤判定する可能性がある。
【0007】
また、特許文献2では油量の温度による膨張収縮について、全く検討されていない。
【0008】
また、特許文献3の方法では油量と電流、外気温度、土中温度の関係を求めるより油温を直接測定して油温と油量の関係を求めた方が効果的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2008−271697
特許第4808266号
特許第3257718号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
こういった点に鑑みて、本願が解決すべき課題は、地中送電用OFケーブルの重力油槽において油漏れを簡単な方法で精度良く検出するOFケーブル重力油槽の漏油監視装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで本願の発明者は油量L[m

]の油温T[℃]との関係を関係式L=α・T+βで表現し、1分に1回程度の割合で数日間サンプリングした油量Lと油温Tの収録データから上記αと上記βおよび油量Lの標準偏差を求め、現在の油温から上記関係式によって油量を推定し、現在の油量の測定値が上記推定された油量からかなり低下していて、その差が前記標準偏差の2〜3倍を超える場合、急激な油漏れが有ったと判定することとしたのである。
【0012】
また、上記βの値を上記数日間のデータから移動平均的かつ定期的に算出し、前記βの値が下降している場合、別途設定した油量の最低許容値を下回ることとなる日を推定し、表示することにした。
【0013】
具体的には油量L

および油温T

(k=1・・・N)のN個のデータの組に対して関係式L=α・T+βの誤差ε

をε

=L

−α・T

−βとおいてΣ(ε

2
)が最小となるαおよびβを求めた。但し、異常データによる影響を低減させるため、倍数γを定め、誤差ε

が誤差の標準偏差σ=√{Σ(ε

2
)/N}のγ倍を超える場合、そのデータを不採用とし、誤差評価に入れないようにした。
【0014】
また、油温T

が特定温度に偏在している場合、集中している部分のデータがほとんどで、その周辺部のデータが少ないままα、βの値を求めると、周辺部では誤差の多い評価結果となるので、数度℃毎に区間を設定し、区間ごとに平均値を求め、各区間から一個のデータを採用してそのデータ郡からαおよびβの値を求めた。
【0015】
本願の第一の発明は、地中送電用OFケーブルの重力油槽において、油槽上部に液面計センサーを設置し、上記液面計センサーの測定値から油槽内部の油量を得、一方温度センサーを油槽内部、給油管内部およびOFケーブル内部に設置して油温を測定し、油量と油温の関係式を求め、前記関係式から油漏れを検出するOFケーブル重力油槽の漏油監視装置であって、センサーの他に演算部、判定部、送信部、モニター部からなり、演算部では上記油量L[m
3
]と油温T[℃]の関係式をL=α・T+β(但し、α、βは定数)とし、N個のサンプルデータ(L
1
、L
2
・・・L
N
、および、T
1
、T
2
・・・T
N
)に対し、温度に関わらない油量 β(0[℃]における推定油量)を[式1]で算出し、判定部では前記[式1]での算出値が別途設定する油量の最低許容値の0[℃]における推定値 β

を下回った場合に油漏れを検出したものと判定して送信部を経由してモニター部に情報を送り警報を発報することを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置である。
[式1]
【0016】
また、本願第二の発明は、上記OFケーブル重力油槽の油漏れ監視装置であって、1分に1回程度の割合で数日間サンプリングした油量Lと油温Tの収録データから上記βの値を移動平均的かつ定期的に算出し、前記βの値が下降している場合、別途設定した油量の最低許容値β

より低下するに至る日を推定し、表示することを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置である。
【0017】
また、本願第三の発明は、上記OFケーブル重力油槽の油漏れ監視装置であって、過去のN個のサンプルデータ(L
1
、L
2
・・・L
N
、および、T
1
、T
2
・・・T
N
)に対し、温度に関わる係数αを[式2]で推定し、請求項1に記載のβと共に油量Lと温度Tとの関係式を成し、現在の温度に対する油量Lを推定し、実際の測定値が推定値よりも誤差の範囲を超えて有意に低い場合、急激な油漏れを検出したものとして警報を発報することを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置である。
[式2]
【0018】
また、本願第四の発明は、上記OFケーブル重力油槽の油漏れ監視装置であって、急激な油漏れを判定する請求項3に記載の誤差の範囲を別途に設定する設定値γを用い、過去のN個のサンプルデータ(L
1
、L
2
・・・L
N
)の標準偏差のγ倍とし、γの値を3ないし6以下とすることを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置である。
【0019】
また、本願第五の発明は、温度データが一定の区間に遍在する場合、温度をN個の区間に分割し、各区間毎に温度、油量の平均値を算出し、N個の各区間の平均値から[式1]および[式2]によって上記油量L[m
3
]と油温T[℃]の関係式の係数αおよびβを定めたことを特徴とするOFケーブル重力油槽の漏油監視装置である。
【0020】
また、本願第六の発明は、本願の第一の発明における油温を油槽内の内油タンクユニット、給油管およびOFケーブル本体内に設置した油温センサーによる油温に対しそれぞれ内油タンクユニットの容積の標準値、給油管の容積、およびOFケーブル内の内油の占める部分の容積によって重み付けした加重平均値としたことである。これにより、OFケーブルによる発熱でケーブル部分のみ温度上昇した場合でも内油の体積変化をより正確に算出することができる。
【発明の効果】
【0021】
本願発明により、従来は年間を通じて最も油温が低く、油面が低下している状態より更に油面が低下した場合にのみ警報発信が可能であったが、本願装置により、現状の温度に関係なく常に0[℃]における油量を推定することができるので、警報発信レベルを温度に関係しない値として設定でき、油漏れをより早期に発見できる。
【0022】
本願装置では、急激な漏油は現在の計測値と推定量の差から判定し、徐々の漏油は過去数日間のデータから求めた推定量を求める式のパラメータの変化から判定しており、後者ではあと何日で警報レベルに達するかを算出してモニターに表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
全体の概念図
装置のブロック図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に本願の実施形態を詳細に説明する。図1は本願のシステム全体を示す概念図である。
【0025】
OFケーブルの重力油槽は図1のように高所に設置されており、地中送電線(OFケーブル)とは給油管で接続されている。OFケーブル内を流れる油は内油と呼ばれており、給油管を経て重力油槽内部の内油タンクユニット内に密閉されている。
【0026】
この内油タンクユニットは油槽内では外油と呼ばれる油に浸かっており、温度が上がると熱膨張によって内油が膨張して内油タンクユニットが膨らみ、その結果外油が押し上げられて外油の液面が上昇する。外油自体も熱膨張するが内油の方が量的に多いので膨張の結果の液面上昇は主に内油の膨張による。また、タンクや給油管、OFケーブル自体も膨張するが一般に個体の熱膨張率は液体の熱膨張率に比べて一桁小さく、問題にならない。
【0027】
外油液面上部には外気が除湿剤などを通して出入りしている。油槽上部には超音波液面センサーが設置されており、液面までの距離を測っているが、油槽の底面から液面センサーまでの高さから液面センサーから液面までの距離を差し引くことで液面の高さを得てそれに油槽の水平断面の断面積を掛けて油槽内の油量を測定している。
【0028】
漏油の検出においては油量の変化を検出すれば良く、総油量を得ることは不要であるので油槽の底面以上の部分にある油量の変化を検出できれば良い。
【0029】
しかし、油温については膨張する油の主体が給油管やOFケーブル内にあるので3個の油温センサーを使い内油タンク内、内油給油管内、OFケーブル内それぞれの温度に各部位の油量による重み付けを行った加重平均値を用いて平均温度を求めてこれを使用する。
【0030】
一方、本願の漏油監視装置は重力油槽外部の側面に設置されており、その構成は図2に示されている通りである。
(【0031】以降は省略されています)

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