TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2020115713
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200730
出願番号2019006140
出願日20190117
発明の名称モータ制御装置
出願人日本電産モビリティ株式会社
代理人特許業務法人 英知国際特許事務所,個人
主分類H02P 25/16 20060101AFI20200703BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータ制御装置において、製造を容易化しコスト削減を図る。
【解決手段】多相電動モータMTを制御するためのPWM制御信号を出力する制御部11と、制御部が出力したPWM制御信号に基づき、多相電動モータを駆動するためのスイッチング素子駆動信号を生成する駆動信号生成部25と、駆動信号生成部が生成したスイッチング素子駆動信号に基づき、多相電動モータに流れる電流を切り替える複数の半導体スイッチング素子で構成されるブリッジ回路22と、を備え、制御部は、第1基板10に設けられ、駆動信号生成部およびブリッジ回路は、第2基板20に設けられ、第2基板に設けられる配線により互いに接続され、第1基板と第2基板は、所定の基板間接続線30により接続され、制御部は、所定の基板間接続線を介してPWM制御信号を駆動信号生成部に対して出力するモータ制御装置100を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
多相電動モータを制御するモータ制御装置であって、
前記多相電動モータを制御するためのPWM制御信号を出力する制御部と、
前記制御部が出力したPWM制御信号に基づき、前記多相電動モータを駆動するためのスイッチング素子駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
前記駆動信号生成部が生成したスイッチング素子駆動信号に基づき、前記多相電動モータに流れる電流を切り替える複数の半導体スイッチング素子で構成されるブリッジ回路と、
を備え、
前記制御部は、第1基板に設けられ、
前記駆動信号生成部および前記ブリッジ回路は、第2基板に設けられ、前記第2基板に設けられる配線により互いに接続され、
前記第1基板と前記第2基板は、所定の基板間接続線により接続され、
前記制御部は、前記所定の基板間接続線を介してPWM制御信号を前記駆動信号生成部に対して出力する、
モータ制御装置。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記半導体スイッチング素子ごとのPWM制御信号を出力し、
前記所定の基板間接続線は、それぞれの前記半導体スイッチング素子に対応した信号線を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
【請求項3】
前記制御部が出力するPWM制御信号は、前記多相電動モータの各相のPWMデューティ値であり、
前記所定の基板間接続線は、シリアル通信バスである、
ことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
【請求項4】
前記ブリッジ回路の低電位側に前記ブリッジ回路の各相を流れる電流を計測するためのシャント抵抗と、
前記シャント抵抗が検出した検出値に基づき電流を検出する電流検出部と、
をさらに備え、
前記電流検出部は、前記シャント抵抗ごとに前記シャント抵抗の少なくとも高電位側に接続されるシャント抵抗接続端子を有し、前記シャント抵抗接続端子から得た電圧に応じた電流検出値を前記所定の基板間接続線に出力し、
前記制御部は、前記所定の基板間接続線を介して前記ブリッジ回路の各相の前記電流検出値を受信する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ制御装置に関し、特に多相電動モータを制御するモータ制御装置に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、多相電動モータを使用し電動パワーステアリングを制御するモータ制御装置に関する技術が知られている。例えば、特許文献1は、一層の小型化をはかるとともに配線設計の自由度を得ながら装置の信頼性を向上させることができる、電動パワーステアリング用電子制御ユニットを開示する。この電動パワーステアリング用電子制御ユニットは、CPUやドライブ回路などの制御用面実装部品が実装される制御基板と、制御用面実装部品より許容電流容量が高いFETで構成される3相ブリッジ回路などのパワー用面実装部品が実装されるパワー基板とを有する。制御基板とパワー基板は積層した基板実装構造から成り、基板間は、ドライブ回路の出力と3相ブリッジ回路の6個のFETを接続する6本の端子などによって接続されている。
【0003】
また、特許文献2は、小形化及びコストダウンを実現した電動式パワーステアリング回路装置を開示する。この電動式パワーステアリング回路装置は、絶縁層を介して接合配置された配線パターンを有すると共にシャント抵抗器及びブリッジ回路を配線パターン上に実装するための金属基板と、マイクロコンピュータを実装するための第1絶縁プリント基板と、ICチップなどの周辺回路素子を実装するための第2絶縁プリント基板から構成される。第1絶縁プリント基板と第2絶縁プリント基板、および第2絶縁プリント基板と金属基板は、導電線を介して接続されている。また、この回路装置は、駆動回路を金属基板に実装することで、第1絶縁プリント基板と金属基板の2枚構成としてもよく、この場合には、第1絶縁プリント基板と金属基板とは導電線を介して接続される。
【0004】
また、特許文献3は、電動モータを滑らかに回転させる励磁パターンのみを出力する電動モータ制御装置を開示する。この電動モータ制御装置では、メインCPUはドライバ駆動&監視用ICに対して、ブリッジ回路を構成する6個のスイッチング素子を制御するために、スイッチング素子の数と同数の6本の信号線により駆動信号を与えている。さらに、メインCPUは、制御するスイッチング素子をPWM駆動するための信号線によりPWM信号も与えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013−103535号公報
特開平06−270824号公報
特開平11−069869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
多相電動モータにより電動パワーステアリングを制御する制御装置においては、当該装置の寸法上の制約や放熱性のために、制御系の基板とモータを駆動するブリッジ回路が実装される基板を分ける事がある。その場合、ブリッジ回路を駆動する駆動用ICをいずれの基板に実装するかに応じて、基板同士を接続する端子の数が増減することになる。制御系基板から駆動用ICへの信号線の数は、ブリッジ回路のスイッチング素子の数と少なくとも同数必要であり、また駆動用ICからブリッジ回路への信号線の数はスイッチング素子の数の少なくとも倍の数が必要である。
【0007】
本発明は、かかる事情を鑑みて考案されたものであり、制御系の基板とブリッジ回路が実装された基板とを接続する端子の数を削減し、製造が容易になることでコスト削減になるモータ制御装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、多相電動モータを制御するモータ制御装置であって、多相電動モータを制御するためのPWM制御信号を出力する制御部と、制御部が出力したPWM制御信号に基づき、多相電動モータを駆動するためのスイッチング素子駆動信号を生成する駆動信号生成部と、駆動信号生成部が生成したスイッチング素子駆動信号に基づき、多相電動モータに流れる電流を切り替える複数の半導体スイッチング素子で構成されるブリッジ回路と、を備え、制御部は、第1基板に設けられ、駆動信号生成部およびブリッジ回路は、第2基板に設けられ、第2基板に設けられる配線により互いに接続され、第1基板と第2基板は、所定の基板間接続線により接続され、制御部は、所定の基板間接続線を介してPWM制御信号を駆動信号生成部に対して出力するモータ制御装置が提供される。
これによれば、制御部が第1基板に、ブリッジ回路とそれを駆動する駆動信号生成部を含むドライバICが第1基板とは異なる第2基板に設けられ、第1基板と第2基板の間は所定の基板間接続線により接続されることで、制御系の基板とブリッジ回路が実装される基板とを接続する端子の数を削減し、製造が容易になることでコスト削減になるモータ制御装置を提供することができる。
【0009】
さらに、制御部は、半導体スイッチング素子ごとのPWM制御信号を出力し、所定の基板間接続線は、それぞれの半導体スイッチング素子に対応した信号線を有することを特徴としてもよい。
これによれば、基板間接続線は、それぞれのスイッチング素子に対応した信号線を有することで、制御系の基板とブリッジ回路が実装される基板とを接続する端子の数を削減し、コスト削減が可能となる。
【0010】
さらに、制御部が出力するPWM制御信号は、多相電動モータの各相のPWMデューティ値であり、所定の基板間接続線は、シリアル通信バスであることを特徴としてもよい。
これによれば、制御部が多相電動モータの各相のPWMデューティ値を出力し、基板間接続線は、シリアル通信バスであることで、制御系の基板とブリッジ回路が実装される基板とを接続する端子の数を削減し、コスト削減が可能となる。
【0011】
さらに、ブリッジ回路の低電位側にブリッジ回路の各相を流れる電流を計測するためのシャント抵抗と、シャント抵抗が検出した検出値に基づき電流を検出する電流検出部と、をさらに備え、電流検出部は、シャント抵抗ごとにシャント抵抗の少なくとも高電位側に接続されるシャント抵抗接続端子を有し、シャント抵抗接続端子から得た電圧に応じた電流検出値を所定の基板間接続線に出力し、制御部は、所定の基板間接続線を介してブリッジ回路の各相の電流検出値を受信することを特徴としてもよい。
これによれば、制御部が所定の基板間接続線を介して多相電動モータの各相の電流検出値をフィードバックとして受信することで、制御系の基板とブリッジ回路が実装された基板とを接続する端子の数を増加させずに、適切な駆動制御を行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によれば、制御系の基板とブリッジ回路が実装された基板とを接続する端子の数を削減し、製造が容易になることでコスト削減になるモータ制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明に係る第一実施例のモータ制御装置のブロック構成図。
本発明に係る第二実施例のモータ制御装置のブロック構成図。
従来技術におけるモータ制御装置のブロック構成図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る各実施例について説明する。最初に図3を参照し、従来技術におけるモータ制御装置100Zついて説明する。
【0015】
モータ制御装置100Zは、車両に搭載される電動パワーステアリングに使用される3相電動モータMTを制御する。モータ制御装置100Zは、第1基板10Zと、第2基板20Zと、第1基板10Zと第2基板20Zとを電気的に接続する基板間接続線30Zとから構成される。第1基板10Zと第2基板20Zには、後述する電子実装部品を含め、それぞれ複数の実装部品が実装され、各基板に設けられたプリント配線などにより電気的に互いに接続されている。
【0016】
モータ制御装置100Zは、第1基板10Z上に、3相電動モータMTを駆動制御するためのPWM制御信号を出力する制御部11と、制御部11が出力したPWM制御信号からスイッチング素子駆動信号を生成するドライバIC21と、を備える。また、モータ制御装置100Zは、第2基板20Z上に、ドライバIC21が生成したスイッチング素子駆動信号により制御され、3相電動モータMTを駆動するブリッジ回路22と、ブリッジ回路22の低電位側にブリッジ回路22の各相の相回路CU/CV/CWを流れる電流を計測するためのシャント抵抗23と、を備える。ドライバIC21は、制御部11が出力したPWM制御信号に基づき、ブリッジ回路22を制御するためのスイッチング素子駆動信号を生成する駆動信号生成部25と、シャント抵抗23が計測した検出値から電流を検出する電流検出部26とを含む。なお、シャント抵抗23が計測する検出値とは、シャント抵抗23に流れる電流によって生じる電圧降下の値である。
【0017】
ブリッジ回路22は、3相電動モータMTを駆動するため3つの相回路CU/CV/CWを有し、それぞれ一方側をバッテリBTの正極に接続され、他方側をシャント抵抗23を介してグランドに接続(接地)されている。各相回路CU/CV/CWには、高電位側のスイッチング素子と低電位側のスイッチング素子があり、ブリッジ回路22は合計6つのスイッチング素子を有する。高電位側スイッチング素子のソースは、低電位側スイッチング素子のドレインに接続されている。低電位側スイッチング素子のソースは、シャント抵抗23を介して、グランドに接続されている。各相回路CU/CV/CWにおける高電位側スイッチング素子と低電位側スイッチング素子の接続点は、それぞれ、3相電動モータMTの相U/V/Wに接続されている。
【0018】
各スイッチング素子が駆動制御されるためには、ドライバIC21がゲートおよびソースに接続され、駆動信号生成部25で生成されたスイッチング素子駆動信号がゲートに入力されることで、各スイッチング素子のソース−ドレイン間がオン/オフされる。なお、ゲートに入力されるスイッチング素子駆動信号の電圧はソース電圧に比べ、少なくともゲート閾値電圧分だけ高く設定されている。そうすると、ドライバIC21とブリッジ回路22を接続するためには、少なくとも12本の信号線から構成される基板間接続線30Zが必要となる。
【0019】
また、制御部11が3相電動モータMTを適切に駆動制御するために各相回路CU/CV/CWに流れる電流を制御部11にフィードバックする必要がある。そのために、各相回路CU/CV/CWにおける低電位側スイッチング素子とシャント抵抗23の接続点は、基板間接続線30Zと接続され、さらにシャント抵抗23の低電位側の接続点は、基板間接続線30Zと接続されている。このように、シャント抵抗23の両端の電圧値を計測し、ドライバIC21内の増幅機能を有する電流検出部26に伝達することで、制御部11に各相回路CU/CV/CWの電流検出値を伝えられる。そうすると、シャント抵抗23の両端の電圧値から得られる電流検出値を第1基板10Zに伝えるためには、少なくとも6本の信号線から構成される基板間接続線30Zが必要となる。
【0020】
上述したように、制御部11とドライバIC21を第1基板10Zに、ブリッジ回路22とシャント抵抗23を第2基板20Zに設けると、ブリッジ回路22を駆動制御するための12本の信号線と、電流検出値をフィードバックするための6本の信号線、合わせて18本の信号線から構成される基板間接続線30Zが必要となる。このように、従来技術におけるモータ制御装置100Zでは、制御系の回路が実装される第1基板10Zと、ブリッジ回路22が実装される第2基板20Zとで基板を物理的に分けることで、基板間接続線30Zを構成する信号線が多くなり、製造に手間がかかり、コスト増の原因となっていた。以下の実施例におけるモータ制御装置は、これらの課題を解決する。
【0021】
<第一実施例>
図1を参照し、本実施例におけるモータ制御装置100を説明する。モータ制御装置100は、車両に搭載される電動パワーステアリングに使用される3相電動モータMTを制御する。モータ制御装置100は、第1基板10と、第2基板20と、第1基板10と第2基板20とを接続する基板間接続線30とから構成される。第1基板10と第2基板20には、後述する電子実装部品を含め、それぞれ複数の実装部品が実装され、各基板に設けられたプリント配線などにより電気的に互いに接続されている。
【0022】
モータ制御装置100は、第1基板10上に、3相電動モータMTを制御するためのPWM(Pulse Width Modulation)制御信号を出力する制御部11を備える。また、モータ制御装置100は、第2基板20上に、制御部11が出力したPWM制御信号からスイッチング素子駆動信号を生成するドライバIC21と、ドライバIC21が生成したスイッチング素子駆動信号により制御され、3相電動モータMTを駆動するブリッジ回路22と、ブリッジ回路22の低電位側にブリッジ回路22の各相の相回路CU/CV/CWを流れる電流を計測するためのシャント抵抗23と、を備える。ドライバIC21は、制御部11が出力したPWM制御信号に基づき、ブリッジ回路22を制御するためのスイッチング素子駆動信号を生成する駆動信号生成部25と、シャント抵抗23が検出した検出値から電流を検出する電流検出部26とを含む。
【0023】
制御部11は、ブリッジ回路22を駆動制御するためのPWM制御信号を、基板間接続線30を介して、ドライバIC21内の駆動信号生成部25に出力する。制御部11は、シャント抵抗23からフィードバックされる各相回路CU/CV/CWを流れる電流検出値、他のセンサやECU(Electric Control Unit、図示せず)から得られるステアリングの操舵トルク値を示すトルク信号および操舵角を示す操舵角信号、車速を入力情報として受け取る。なお、制御部11は、CPUとメモリを備えるマイクロコンピュータにより構成される。
【0024】
制御部11は、これらの入力情報に基づき、3相電動モータMTがステアリングに付与すべき補助力に対応した相毎の指令電圧を算出し、その指令電圧に対応するようにブリッジ回路22内の各相の半導体スイッチング素子(以下、単にスイッチング素子と言う)を制御する波形を持ったPWM制御信号を出力する。制御部11は、ブリッジ回路22内のそれぞれのスイッチング素子のゲートに入力する信号に対応する信号を、基板間接続線30を介して駆動信号生成部25に出力する。すなわち、制御部11は、スイッチング素子ごとのPWM制御信号を出力する。そうすると、モータ制御装置100に含まれるブリッジ回路22は、従来技術のブリッジ回路22と同様に6つのスイッチング素子を備えているので、第1基板10上の制御部11と第2基板20上のドライバIC21とを接続する基板間接続線30は、それぞれのスイッチング素子に対応した信号線を有し、少なくとも6本の信号線31から構成される。
【0025】
このように、制御部11が第1基板10に、ブリッジ回路22とそれを駆動する駆動信号生成部25を含むドライバIC21が第1基板10とは異なる第2基板20に設けられ、駆動信号生成部25とブリッジ回路22は同じ基板に設けられるプリント配線により互いに接続され、第1基板10と第2基板20の間は所定の基板間接続線30により接続されることで、従来技術のモータ制御装置100Zに比べ、制御系の基板とブリッジ回路が実装される基板とを接続する端子の数を削減し、製造が容易になることでコスト削減になるモータ制御装置を提供することができる。また、基板間接続線30は、それぞれのスイッチング素子に対応した信号線31を有することで、制御系の基板とブリッジ回路が実装される基板とを接続する端子の数を削減し、コスト削減が可能となる。
【0026】
ドライバIC21は、基板間接続線30の信号線31からスイッチング素子のゲートに入力する信号に対応する信号であるPWM制御信号を受け取る。ドライバIC21内の駆動信号生成部25は、実際にスイッチング素子のゲートに印加できる電圧レベルに調整したスイッチング素子駆動信号をブリッジ回路22に対して出力する。
【0027】
ブリッジ回路22は、駆動信号生成部25が生成したスイッチング素子駆動信号に基づき、3相電動モータMTに流れる電流を切り替える複数のスイッチング素子で構成される。なお、本実施例では、高電位側スイッチング素子および低電位側スイッチング素子は、MOSFETすなわち金属酸化膜半導体電界効果トランジスタが用いられる。ブリッジ回路22は、スイッチング素子駆動信号を受けると、その信号通りに3相電動モータMTを駆動制御し、ステアリングに補助力を付与する。ブリッジ回路22の各相回路CU/CV/CWに流れる電流をフィードバックするために、シャント抵抗23がブリッジ回路22の低電位側に設けられている。
【0028】
ドライバIC21は、シャント抵抗23の高電位側と低電位側の両方と、第2基板20上に設けられたプリント配線を介して接続されたシャント抵抗接続端子24を有している。シャント抵抗接続端子24は、ドライバIC21内の電流検出部26に接続されている。電流検出部26は、各相回路CU/CV/CWのシャント抵抗23の両端の電圧値を取得すると、その電圧値を増幅して、電流検出値として基板間接続線30に出力する。制御部11は、基板間接続線30を介してブリッジ回路22の各相回路CU/CV/CWの電流検出値を受信する。電流検出部26は、3つの相回路CU/CV/CWの電流検出値を伝達するために、基板間接続線30は、3つの信号線31を有する。
【0029】
このように、制御部11が所定の基板間接続線30を介して多相電動モータMTの各相CU/CV/CWの電流検出値をフィードバックとして受信することで、制御系の基板とブリッジ回路が実装された基板とを接続する端子の数を増加させずに、適切な駆動制御を行うことができる。
【0030】
<第二実施例>
図2を参照し、本実施例におけるモータ制御装置100Aを説明する。なお、重複記載を避けるために、同じ構成要素には同じ符号を付し、異なる点を中心に説明する。モータ制御装置100Aは、車両に搭載される電動パワーステアリングに使用される3相電動モータMTを制御する。モータ制御装置100Aは、第1基板10Aと、第2基板20Aと、第1基板10Aと第2基板20Aとを接続する基板間接続線30Aとから構成される。
【0031】
モータ制御装置100Aは、第1基板10A上に、3相電動モータMTを制御するためのPWMデューティ値を出力する制御部11Aを備える。また、モータ制御装置100Aは、第2基板20A上に、制御部11Aが出力したPWMデューティ値からスイッチング素子駆動信号を生成するドライバIC21Aと、ドライバIC21Aが生成したスイッチング素子駆動信号により制御され、3相電動モータMTを駆動するブリッジ回路22と、ブリッジ回路22の低電位側にブリッジ回路22の各相の相回路CU/CV/CWを流れる電流を計測するためのシャント抵抗23と、を備える。ドライバIC21Aは、制御部11Aが出力したPWMデューティ値に基づき、ブリッジ回路22を制御するためのスイッチング素子駆動信号を生成する駆動信号生成部25Aと、シャント抵抗23が検出した検出値から電流を検出する電流検出部26Aとを含む。なお電流検出部26Aは、検出値を増幅する機能とAD変換機能を有している。
【0032】
制御部11Aは、ブリッジ回路22を駆動制御するためのPWMデューティ値を、基板間接続線30Aを介して、ドライバIC21A内の駆動信号生成部25Aに出力する。制御部11Aは、シャント抵抗23からフィードバックされる各相回路CU/CV/CWを流れる電流検出値、他のセンサやECU(Electric Control Unit、図示せず)から得られるステアリングの操舵トルク値を示すトルク信号および操舵角を示す操舵角信号、車速を入力情報として受け取る。
【0033】
制御部11Aは、これらの入力情報に基づき、3相電動モータMTがステアリングに付与すべき補助力に対応した相毎の指令電圧を算出し、その指令電圧に対応してブリッジ回路22内のスイッチング素子を制御するための各相のPWMデューティ値を出力する。制御部11Aは、たとえば256段階のPWMデューティ値を示す場合、PWMデューティ値を示す1バイト(8ビット)のデータ信号を基板間接続線30Aを介して駆動信号生成部25Aに出力する。
【0034】
基板間接続線30Aは、第1基板10A上の制御部11Aが出力したPWMデューティ値を示すデータ信号を、第2基板20A上のドライバIC21Aへ1ビットごと逐次的に伝送する。基板間接続線30Aは、典型的には、シリアル通信バスから構成される。本図に示す基板間接続線30Aは、SPI(Serial Peripheral Interface)通信の例であり、チップセレクト(CS)、シリアルクロック(SCK)、スレーブイン(SI)、スレーブアウト(SO)の4線から構成される全二重のシリアル通信バスである。もちろん、基板間接続線30Aに採用されるシリアル通信バスはこれに限定されず、半二重であってもよく、この場合には3線から構成され、また、チップセレクトがない規格では2線から構成されてもよい。シリアル通信の方式はSPIに限らず、例えばI2C、車内通信LANのCAN、LIN、Flexrayなどの方式であってもよい。このように、基板間接続線30Aにシリアル通信バスを用いた場合、前記実施例のようにそれぞれのスイッチング素子に対応した信号線を有する必要がないので、制御系の基板とブリッジ回路が実装される基板とを接続する端子の数をさらに削減し、コスト削減が可能となる。
【0035】
ドライバIC21Aは、シリアル通信機能を有しており、基板間接続線30AからPWMデューティ値を示すPWM制御信号を受け取る。ドライバIC21A内の駆動信号生成部25Aは、そのPWMデューティ値に対応する、所定の電圧と三角波からスイッチング素子駆動信号を生成し、ブリッジ回路22に対して出力する。ブリッジ回路22は、スイッチング素子駆動信号を受けると、その信号通りに3相電動モータMTを駆動制御し、ステアリングに補助力を付与する。ブリッジ回路22の各相回路CU/CV/CWに流れる電流をフィードバックするために、シャント抵抗23がブリッジ回路22の低電位側に設けられている。
【0036】
ドライバIC21Aは、各相回路に流れる電流値をフィードバックするために設けられたシャント抵抗23の高電位側と低電位側の両方と、第2基板20A上に設けられたプリント配線を介して接続されたシャント抵抗接続端子24を有している。シャント抵抗接続端子24は、ドライバIC21A内の電流検出部26Aに接続されている。電流検出部26Aは、各相回路CU/CV/CWのシャント抵抗23の両端の電圧値を取得すると、その電圧値を増幅し、アナログ値からデジタル値に変換した電流検出値データとして基板間接続線30Aに出力する。より具体的には、基板間接続線30Aは、第2基板20A上のドライバIC21A内の電流検出部26Aが出力した各相の電流値を示す電流検出値データを、第1基板10A上の制御部11Aへ1ビットごと逐次的に伝送する。
【0037】
このように、基板間接続線30Aにシリアル通信バスを用いた場合、制御系へ電流値をフィードバックするために、前記実施例のようにそれぞれの相回路CU/CV/CWに対応した信号線を有する必要がなく、第1基板10Aから第2基板20AにPWMデューティ値を伝送するシリアル通信バスを共用することで、制御系の基板とブリッジ回路が実装される基板とを接続する端子の数をさらに削減し、コスト削減が可能となる。
【0038】
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【符号の説明】
【0039】
100 モータ制御装置
10 第1基板
11 制御部
20 第2基板
21 ドライバIC
22 ブリッジ回路
23 シャント抵抗
24 シャント抵抗接続端子
25 駆動信号生成部
26 電流検出部
30 基板間接続線
31 信号線
32 シリアル通信バス
MT 3相電動モータ
BT バッテリ

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日本電産モビリティ株式会社
モータ制御装置
日本電産モビリティ株式会社
開閉体制御装置および構造物
個人
交流発電機
東京パーツ工業株式会社
モータ
東京パーツ工業株式会社
モータ
個人
永久磁石を応用した回転体
株式会社デンソー
駆動装置
株式会社デンソー
制御装置
西芝電機株式会社
回転電機
株式会社カネカ
水上発電装置
中国電力株式会社
誤結線防止具
日本電産コパル株式会社
リニアモータ
富士電機株式会社
収納盤
日本電産コパル株式会社
サーボモータ
株式会社明電舎
回転電機の固定子
リンナイ株式会社
電源装置
株式会社明電舎
回転電機のロータ
株式会社半導体エネルギー研究所
移動体
ミネベアミツミ株式会社
回転装置
日本電産コパル株式会社
駆動装置
株式会社デンソー
モータ制御装置
中国電力株式会社
地絡保護継電器
株式会社デンソー
モータ制御装置
中国電力株式会社
接近監視システム
住友電装株式会社
グロメット
東京都公立大学法人
ゲート駆動装置
三菱電機株式会社
車庫換気システム
株式会社デンソー
モータ
富士電機株式会社
電力変換装置
株式会社トラバース
支柱の建替え工法
株式会社日立製作所
パワー半導体装置
ナブテスコ株式会社
電力分配システム
富士電機株式会社
電力変換装置
株式会社デンソー
シフトレンジ制御装置
株式会社村田製作所
電圧変換装置
ローム株式会社
スイッチング回路
続きを見る