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公開番号2020115701
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200730
出願番号2019005912
出願日20190117
発明の名称充電システム
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類H02J 7/02 20160101AFI20200703BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】充電可能時間に亘って充電を行った際に、二次電池の充電率が目標充電率に達しないことを抑制する充電システムを提供する。
【解決手段】充電システムは、複数の充電装置と、充電制御装置と、を備える。充電制御装置は、次回の電動車両の稼働に必要な必要充電電力量と、二次電池を充電可能な充電可能時間と、に基づき充電電力指示値S4を算出する。充電制御装置は、二次電池の充電率が目標充電率に達した場合S6YES、充電装置による二次電池の充電を終了させるS7。充電制御装置は、充電電力指示値を所定時間毎S10に更新しながら充電装置に二次電池の充電を行わせる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
系統電源から供給される電力によって電動車両の二次電池を充電する充電装置と、
前記充電装置に充電電力指示値を指示することで、前記充電装置を制御する充電制御装置と、を備える充電システムであって、
前記充電制御装置は、
次回の前記電動車両の稼働に必要な必要充電電力量を取得する必要充電電力量取得部と、
前記二次電池を充電可能な充電可能時間を取得する充電可能時間取得部と、
前記必要充電電力量と前記充電可能時間とに基づき前記充電電力指示値を算出する算出部と、
前記二次電池の充電率が目標充電率に達した場合に前記充電装置による前記二次電池の充電を終了させる終了部と、を備え、
前記算出部は、所定時間毎に前記充電電力指示値を更新する充電システム。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記必要充電電力量取得部は、
前記二次電池の現在の充電率と、前記二次電池の目標充電率にマージンを加算した補正後目標充電率との差である必要充電率を、前記二次電池の容量に乗算することで前記必要充電電力量を算出する請求項1に記載の充電システム。
【請求項3】
前記充電制御装置は、前記二次電池の充電開始から前記充電可能時間が経過した時点で前記二次電池の充電率が前記目標充電率に達していない場合、前記充電装置に前記二次電池の充電を延長して行わせる請求項1又は請求項2に記載の充電システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、充電システムに関する。
続きを表示(約 11,000 文字)【背景技術】
【0002】
電動車両の二次電池を充電する充電システムとしては、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の充電システムは、電動車両の二次電池を充電する充電装置と、充電装置を制御する充電制御装置と、を備える。走行距離を指定して充電を行う場合、現在の二次電池の充電率によって走行可能な距離と、指定された走行距離との差が求められる。そして、不足分の走行距離を走行するのに必要となる必要充電電力量を充電するための必要時間が算出され、必要時間の充電が行われる。二次電池の充電は、充電曲線に基づいた充電電圧又は充電電流を制御することで行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平9−233720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、算出された必要時間、二次電池の充電が行われる。二次電池を充電する際には、二次電池の特性や外的要因などで、二次電池の充電率が理論通りに上昇しない場合がある。従って、二次電池の充電を必要時間行ったとしても、二次電池の充電率が不足する場合がある。
【0005】
本発明の目的は、充電可能時間に亘って充電を行った際に、二次電池の充電率が目標充電率に達しないことを抑制できる充電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する充電システムは、系統電源から供給される電力によって電動車両の二次電池を充電する充電装置と、前記充電装置に充電電力指示値を指示することで、前記充電装置を制御する充電制御装置と、を備える充電システムであって、前記充電制御装置は、次回の前記電動車両の稼働に必要な必要充電電力量を取得する必要充電電力量取得部と、前記二次電池を充電可能な充電可能時間を取得する充電可能時間取得部と、前記必要充電電力量と前記充電可能時間とに基づき前記充電電力指示値を算出する算出部と、前記二次電池の充電率が目標充電率に達した場合に前記充電装置による前記二次電池の充電を終了させる終了部と、を備え、前記算出部は、所定時間毎に前記充電電力指示値を更新する。
【0007】
充電装置は、充電電力指示値に従って二次電池の充電を行う。充電電力指示値は、必要充電電力量と充電可能時間とに基づき算出された値である。充電電力指示値は、所定時間毎に更新される。二次電池の特性や、外的要因によって二次電池の充電率が理論通りに上昇しなかった場合、これを加味して充電電力指示値が算出される。従って、充電可能時間に亘って二次電池の充電を行った際に、二次電池の充電率が目標充電率に達しないことを抑制できる。
【0008】
上記充電システムについて、前記必要充電電力量取得部は、前記二次電池の現在の充電率と、前記二次電池の目標充電率にマージンを加算した補正後目標充電率との差である必要充電率を、前記二次電池の容量に乗算することで前記必要充電電力量を算出してもよい。
【0009】
補正後目標充電率は、目標充電率よりも大きな値である。従って、補正後目標充電率を用いて算出された必要充電電力量は、目標充電率を用いて算出された必要充電電力量よりも大きな値になる。必要充電電力量が大きいと、充電電力指示値も大きな値になる。従って、充電可能時間に亘って二次電池の充電を行った際に、二次電池の充電率が目標充電率に達しないことを更に抑制できる。
【0010】
上記充電システムについて、前記充電制御装置は、前記二次電池の充電開始から前記充電可能時間が経過した時点で前記二次電池の充電率が前記目標充電率に達していない場合、前記充電装置に前記二次電池の充電を延長して行わせてもよい。
【0011】
二次電池の充電率が目標充電率に達しないことを抑制できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、充電可能時間に亘って充電を行った際に、二次電池の充電率が目標充電率に達しないことを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
充電システムを概略的に示すブロック図。
充電制御装置が行う処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、充電システムの一実施形態について説明する。
図1に示すように、充電システム21は、複数の充電装置22と、充電制御装置31と、を備える。充電システム21は、電力会社等の電力供給者から電力を供給される需要家に設けられている。需要家としては、例えば、工場、公共施設、商用施設が挙げられる。充電システム21は、電動車両50に搭載された二次電池51を充電するためのシステムである。
【0015】
電動車両50は、二次電池51と、電池制御部52と、通信部53と、を備える。電動車両50とは、充電可能な二次電池51を電力源として走行する車両である。電動車両50としては、電気自動車やプラグインハイブリッド自動車等の乗用車、フォークリフトなどの産業車両等どのような種類のものであってもよい。二次電池51は、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池等、どのような種類の二次電池を用いてもよい。電池制御部52は、二次電池51の充電率であるSOC:State Of Chargeの推定や、二次電池51の電圧や温度等の二次電池51の状態の監視を行う。通信部53は、二次電池51の充電率等の二次電池51に関する情報を充電システム21に送信する。
【0016】
充電装置22は、系統電源11から供給される交流電力を直流電力に変換する変換部23と、電動車両50に接続される充電プラグ24と、第1通信部25と、第2通信部26と、制御部27と、を備える。第1通信部25は、電動車両50の通信部53と情報の送受信を行うための部材である。第2通信部26は、充電制御装置31と情報の送受信を行うための部材である。制御部27は、充電装置22の制御を行う。制御部27は、充電プラグ24が電動車両50に接続されたことを検出可能である。充電プラグ24が電動車両50に接続されると、変換部23と二次電池51とが接続され、第1通信部25と通信部53とが接続される。第1通信部25と通信部53とが接続されることで、制御部27は二次電池51の充電率等の二次電池51に関する情報を取得可能である。制御部27は、第2通信部26を通じて充電制御装置31から指示される充電電力指示値に従い変換部23を制御する。変換部23から出力される直流電力によって二次電池51は充電される。
【0017】
第2通信部26から充電制御装置31には充電情報が送信される。充電情報とは、二次電池51の充電に関する情報、詳細にいえば、充電システム21で二次電池51の充電を行うために必要な情報である。充電情報には、接続状態情報、識別情報、充電装置22の仕様及び二次電池51に関する情報が含まれる。接続状態情報とは、充電プラグ24が電動車両50に接続されているか、充電装置22による二次電池51の充電が行われているか、充電装置22による二次電池51の充電が完了したか等の充電装置22の充電状態を示す情報である。識別情報とは、充電装置22毎に個別に設定された固有のIDを示す情報である。充電装置22の仕様とは充電装置22の出力可能な最大充電電力等を示す情報である。
【0018】
充電制御装置31は、通信部32と、充電可能時間を取得する充電可能時間取得部33と、必要充電電力量を取得する必要充電電力量取得部34と、充電可能時間及び必要充電電力量に基づき充電電力指示値を算出する算出部35と、を備える。また、充電制御装置31は、二次電池51の充電率が目標充電率になった場合に充電装置22による二次電池51の充電を終了させる終了部36を備える。充電可能時間取得部33、必要充電電力量取得部34、算出部35及び終了部36は、充電制御装置31のCPUが所定の処理を行うことで機能する機能部である。
【0019】
以下、充電制御装置31が行う充電制御について説明を行う。以下の説明では、一例として、電動車両50としてフォークリフトを用いた場合について説明する。充電制御装置31は、充電装置22に電動車両50が接続されると、以下の充電制御を行う。なお、二次電池51の充電中に充電プラグ24が電動車両50から外され、充電装置22と電動車両50との接続が遮断された場合、充電制御は中止される。
【0020】
図2に示すように、ステップS1において、充電制御装置31は、充電可能時間を取得する。充電制御装置31は、ステップS1の処理を行うことで、充電可能時間取得部33として機能する。本実施形態において、充電可能時間は、充電制御装置31と通信可能に接続された上位制御装置40から取得される。上位制御装置40は、サーバーである。
【0021】
上位制御装置40は、電動車両50の行う予定の動作と、時刻とを対応付けたスケジュールを備える。電動車両50の行う予定の動作とは、例えば、搬送する予定の荷の数等を示す荷役情報や、走行距離等を示す走行情報である。スケジュールから、電動車両50が使用される使用開始時刻を把握することができる。詳細にいえば、上位制御装置40は、充電システム21が設けられた需要家で使用される1又は複数の電動車両50の稼働状況を管理する管理装置である。電動車両50がフォークリフトの場合、充電情報にはフォークリフト毎に個別に定められた識別情報が含まれる。上位制御装置40は、充電制御装置31から送信された充電情報から充電対象となるフォークリフトを認識し、充電対象となるフォークリフトのスケジュールから使用可能時刻を把握する。上位制御装置40は、現在時刻と、次にフォークリフトが使用される使用開始時刻との差を充電可能時間として充電制御装置31に送信する。充電可能時間とは、電動車両50が使用されないと予想される時間といえる。なお、上位制御装置40がスケジュールや使用開始時刻を充電制御装置31に送信し、充電制御装置31が充電可能時間を算出してもよい。
【0022】
次に、ステップS2において、充電制御装置31は、二次電池51の現在の充電率[%]と、目標充電率[%]に基づき必要充電率[%]を算出する。二次電池51の現在の充電率とは、通信部32を介して充電装置22から取得した充電率である。目標充電率は、次回の電動車両50の稼働に必要な二次電池51の充電率である。本実施形態において、目標充電率とは、予め定められた設定値であり、100%未満の値である。目標充電率を予め設定する場合、例えば、電動車両50の稼働に必要と予想される充電率のうち最大の値を目標充電率とする。目標充電率は、上位制御装置40から指示されてもよいし、充電制御装置31の記憶部に記憶されていてもよい。目標充電率は、上位制御装置40により、適宜変更することができる。なお、「稼働」とは、二次電池51から走行用モータへの電力供給により電動車両50が走行可能な状態にされてから、二次電池51から走行用モータへの電力供給が遮断されるまでを1回とする電動車両50の動作である。
【0023】
充電制御装置31は、二次電池51の現在の充電率と、目標充電率にマージンを加算した補正後目標充電率[%]との差を必要充電率として算出する。必要充電率は、二次電池51の現在の充電率を補正後目標充電率まで充電するのに必要となる充電率である。二次電池51の現在の充電率を21%、目標充電率を80%、マージンを1%とした場合、補正後目標充電率は81%、必要充電率は60%になる。
【0024】
次に、ステップS3において、充電制御装置31は、必要充電率と二次電池51の容量[kWh]とを乗算することで、必要充電電力量[kWh]を算出する。充電制御装置31は、ステップS2及びステップS3の処理を行うことで必要充電電力量取得部34として機能する。充電情報に二次電池51の容量を示す情報が含まれている場合、充電制御装置31は、通信部32を介して充電装置22から二次電池51の容量を取得可能である。上位制御装置40に二次電池51の容量が記憶されている場合、充電制御装置31は、上位制御装置40から二次電池51の容量を取得可能である。必要充電電力量は、二次電池51の充電率を補正後目標充電率にするために必要な充電電力量である。補正後目標充電率は、目標充電率にマージンを加えた値であるため、必要充電電力量は、二次電池51の充電率を目標充電率にするために必要な充電電力量にマージンを加えた充電電力量ともいえる。次回の電動車両50の稼働には、二次電池51の充電率を目標充電率にする必要があるため、必要充電電力量は、次回の電動車両50の稼働に必要な充電電力量といえる。必要充電率を60%、二次電池51の容量を10kWhとした場合、必要充電電力量は6kWhになる。
【0025】
次に、ステップS4において、充電制御装置31は、充電電力指示値[kW]を算出する。充電制御装置31は、ステップS4の処理を行うことで算出部35として機能する。必要充電電力量を充電可能時間[min]で除算すると、1分当たりの充電電力量の目標値[kWh]を算出することができる。充電電力指示値は、1分当たりの充電電力量の目標値が二次電池51に充電されるように設定される。充電制御装置31は、例えば、必要充電電力量を充電可能時間[h]で除算することで充電電力指示値を算出する。必要充電電力量を6kWhとし、充電可能時間を1時間とした場合、1分当たりの充電電力量の目標値は0.1kWhとなり、充電電力指示値は6kWになる。
【0026】
次に、ステップS5において、充電制御装置31は、充電電力指示値を充電装置22に送信する。充電装置22では、充電電力指示値に従った電力で二次電池51の充電が行われる。
【0027】
次に、ステップS6において、充電制御装置31は、二次電池51の充電率が目標充電率に達したか否かを判定する。二次電池51の充電率は、充電情報に含まれている。ステップS6の判定結果が肯定の場合、充電制御装置31は、ステップS7において充電装置22による二次電池51の充電を終了させる。充電制御装置31は、ステップS6及びステップS7の処理を行うことで終了部36として機能する。ステップS6の判定結果が否定の場合、ステップS8において、充電制御装置31は、充電開始から充電可能時間が経過したか否かを判定する。ステップS8の判定結果が肯定の場合、ステップS9において、充電制御装置31は充電装置22による二次電池51の充電を延長させる。即ち、充電制御装置31は、充電可能時間が経過した時点で二次電池51の充電率が目標充電率に達していない場合、二次電池51の充電を充電可能時間から延長して行わせる。この場合の充電電力指示値としては、ステップS4で算出された充電電力指示値を維持してもよいし、充電装置22の出力し得る最大の充電電力指示値を用いてもよい。ステップS9での充電は、例えば、二次電池51の充電率が目標充電率に達する第1条件及び予め定められた一定時間が経過する第2条件の少なくともいずれかが成立すると終了する。
【0028】
ステップS8の判定結果が否定の場合、充電制御装置31は、ステップS10において、所定時間が経過するまで待機する。即ち、充電制御装置31は、ステップS4で算出された充電電力指示値による充電を所定時間継続して行う。所定時間としては、任意の時間を設定することができる。所定時間は、例えば、1分である。充電制御装置31は、ステップS10において、所定時間が経過すると、ステップS1以下の処理を再度行う。充電制御装置31は、ステップS6の判定結果、あるいは、ステップS8の判定結果が肯定になるまで、所定時間が経過する毎にステップS1以下の処理を繰り返すことになる。これにより、所定時間毎に充電電力指示値が算出され、充電装置22に指示される充電電力指示値が更新されることになる。
【0029】
前述した例から1分経過した後に、再度ステップS1以下の処理を行う場合を一例として説明する。前述した例では、充電電力指示値を6kWとしたため、1分間の充電電力量は理論上0.1kWhになる。理論上、二次電池51の充電率は21%から22%に上昇することになる。二次電池51が理論通りに充電され、ステップS2での二次電池51の現在の充電率が22%となっている場合、必要充電率は59%になる。充電可能時間は、60分から1分減り59分になり、充電電力指示値は、前回の制御周期で算出された値と同一になる。即ち、二次電池51の充電率が理論通りに上昇したとすると、充電電力指示値を一定に維持することができる。しかしながら、二次電池51の特性や、外的要因により、二次電池51の充電率は理論通りに上昇しない場合がある。ステップS2での二次電池51の現在の充電率が22%よりも低い場合、必要充電率は59%よりも大きい値になる。充電可能時間は、59分であるため、充電電力指示値は、前回の制御周期で算出された値よりも大きくなる。一方で、二次電池51の充電率が22%よりも高くなった場合、充電電力指示値は、前回の制御周期で算出された値よりも小さくなる。このように、充電制御装置31は、充電電力指示値を所定時間毎に更新しながら充電装置22に二次電池51の充電を行わせる。
【0030】
本実施形態の作用について説明する。
充電装置22は、充電電力指示値に従って二次電池51の充電を行う。充電電力指示値は、必要充電電力量の充電を充電可能時間で行うために算出された指示値である。充電電力指示値は、充電可能時間に亘って充電を行ったときに、必要充電電力量の充電を行える指示値の最低値といえる。これにより、電動車両50が使用されると予想される使用開始時刻に、二次電池51の充電を終了させることができる。
【0031】
仮に、充電可能時間が十分に確保できるにも関わらず、充電可能時間を考慮せずに充電電力指示値を設定する場合、二次電池51の充電率が目標充電率に達してから、電動車両50が使用されるまでの時間が長くなるおそれがある。リチウムイオン二次電池等、二次電池51の種類によっては、充電率が高い状態に維持される程、二次電池51の劣化が促進される。従って、充電可能時間に基づき充電電力指示値を算出することで、二次電池51の劣化を抑制することができる。
【0032】
充電電力指示値は、所定時間毎に算出される。二次電池51の特性や、外的要因によって二次電池51の充電率が理論通りに上昇しなかった場合、これを加味して充電電力指示値が設定される。即ち、種々の要因によって二次電池51の充電率が理論値からずれた場合、このずれを補正するように充電電力指示値は算出されることになる。充電開始から充電可能時間が経過した時点での二次電池51の充電率が目標充電率に達しないことを抑制できる。また、充電可能時間が経過するよりも過剰に早く二次電池51の充電率が目標充電率に達することを抑制できる。即ち、充電可能時間に亘って二次電池51の充電を行った場合に、高い精度で二次電池51の充電率を目標充電率にすることができる。
【0033】
所定時間は、二次電池51の充電率に生じ得る理論値からのずれ量と、充電電力指示値を変更した際の二次電池51の追従性などに基づき設定される。所定時間を過剰に長くした場合、二次電池51の充電率の理論値からのずれ量が大きくなり、二次電池51の充電率を補正するために長時間を要する場合が生じ得る。充電電力指示値を充電装置22に送信した後に、二次電池51に実際に供給される電力が充電電力指示値に追従するには時間を要する。また、二次電池51の充電率が補正され、理論値に追従するにも時間を要する。従って、所定時間を過剰に短くした場合、充電電力指示値による二次電池51の充電率の補正が反映される前に、充電電力指示値が変更されることになる。所定時間は、これらの要素を加味して設定されることになる。
【0034】
また、本実施形態では、目標充電率を80%にしている。目標充電率は、次回の電動車両50の稼働に必要な二次電池51の充電率である。二次電池51が満充電になるまで充電を行う場合、電動車両50の稼働に利用しない電力を充電することになる。二次電池51が満充電になるまで充電を行う場合、二次電池51の充電率が80%になるまで充電を行う場合に比べて、充電電力指示値が高くなる。充電電力指示値が高くなると、二次電池51の発熱量が増加するため、二次電池51の劣化が促進される。電動車両50の稼働に利用しない電力を充電するために二次電池51の劣化が促進されることになり、好ましくない。これに対し、本実施形態のように、満充電になるまで充電を行うよりも、目標充電率を低く設定することで、二次電池51の劣化を抑制することができる。
【0035】
本実施形態の効果について説明する。
(1)充電制御装置31は、所定時間毎に充電電力指示値を更新する。充電可能時間に亘って二次電池51の充電を行った際に、二次電池51の充電率が目標充電率に達しないことを抑制できる。また、充電開始から充電可能時間が経過するより過剰に早く二次電池51の充電率が目標充電率に達することが抑制される。従って、充電電力指示値を所定時間毎に更新することで、二次電池51の充電不足の抑制と、二次電池51の劣化の促進の抑制とを両立させることができる。
【0036】
(2)必要充電電力量は、二次電池51の現在の充電率と、補正後目標充電率との差から算出されている。補正後目標充電率は、目標充電率にマージンを加えた値であり、目標充電率よりも大きな値である。従って、補正後目標充電率を用いて算出された必要充電電力量は、目標充電率を用いて算出された必要充電電力量よりも大きな値になる。必要充電電力量が大きいと、充電電力指示値も大きな値になる。従って、充電可能時間に亘って二次電池51の充電を行った際に、二次電池51の充電率が目標充電率に達しないことを抑制できる。
【0037】
なお、補正後目標充電率に基づき必要充電電力量を算出することで、充電可能時間が経過するよりも早く二次電池51の充電率が目標充電率に達しやすい。従って、マージンとしては、二次電池51の充電率が目標充電率に達する時間が、充電可能時間よりも過剰に早くならないように設定される。
【0038】
(3)充電制御装置31は、充電開始から充電可能時間が経過した時点で二次電池51の充電率が目標充電率に達していない場合、充電装置22による充電を延長する。充電可能時間は、電動車両50が使用されないと予想された時間であり、実際には充電可能時間よりも長い間、電動車両50が使用されない場合がある。このような場合、二次電池51の充電を延長することで、二次電池51の充電率が目標充電率に達しないことを抑制できる。
【0039】
実施形態は、以下のように変更して実施することができる。実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○充電制御装置31は、二次電池51の充電率が目標充電率に達していない場合であっても、充電可能時間を経過した時点で充電装置22による二次電池51の充電を終えてもよい。
【0040】
○充電制御装置31は、二次電池51の現在の充電率と、目標充電率の差を必要充電率として算出してもよい。即ち、必要充電率及び必要充電電力量は、マージンを考慮せずに算出されてもよい。
【0041】
○充電電力指示値は、充電可能時間[min]からマージンを減算した値で必要充電電力量を除算することで算出された充電電力量の目標値が1分間に充電されるように算出されていてもよい。マージンは、例えば、1分である。充電電力指示値は、マージンを減算しない場合に比べて大きな値になる。従って、充電可能時間内で二次電池51の充電率が目標充電率に達しないことが抑制される。
【0042】
○必要充電電力量は、次回の電動車両50の稼働に必要となる電力量を予め算出したものであってもよい。例えば、電動車両50がフォークリフトの場合、荷役作業により搬送する荷の数や、走行距離を予め把握することで、必要充電電力量を予測することができる。従って、上位制御装置40に荷役情報や走行情報から必要充電電力量を算出させ、算出された必要充電電力量を充電制御装置31に送信させればよい。電動車両50が乗用車の場合、搭乗者が入力部によって走行距離を入力することで、入力された走行距離から必要充電電力量が算出されてもよい。入力部は、例えば、充電装置22に設けられる。入力部によって入力された走行距離は、充電制御装置31に送信される。充電制御装置31は、走行距離から必要充電電力量を算出する。充電制御装置31は、二次電池51の現在の充電率に、必要充電電力量分の充電率を加算した値を目標充電率としてもよい。また、充電制御装置31は、必要充電電力量に対応する充電率を目標充電率としてもよい。例えば、必要充電電力量分の充電率が50%の場合、二次電池51の現在の充電率に50%を加算した値を目標充電率としてもよいし、50%を目標充電率としてもよい。
【0043】
○充電可能時間取得部33、必要充電電力量取得部34、算出部35及び終了部36は、それぞれ、別々の制御装置であってもよい。この場合、充電制御装置31は、複数の制御装置で構成されることになる。
【0044】
○充電装置22は、単数であってもよい。
【符号の説明】
【0045】
11…系統電源、21…充電システム、22…充電装置、31…充電制御装置、33…充電可能時間取得部、34…必要充電電力量取得部、35…算出部、36…終了部、50…電動車両、51…二次電池。

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