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公開番号2020099201
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200625
出願番号2020031963
出願日20200227
発明の名称回転電機
出願人アイシン・エィ・ダブリュ株式会社
代理人個人
主分類H02K 3/04 20060101AFI20200529BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】回転軸線方向の長さが大きくなるのを防止することが可能な回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機において、一方側同芯巻コイル41aの外径側リード線部416aと、他方側同芯巻コイル42bの外径側リード線部426bとは、第3同芯巻コイルの一方側同芯巻コイル43aのコイルエンド部433a(第4同芯巻コイルの他方側同芯巻コイル44bのコイルエンド部443b)の外径側において径方向に重なるように配置される。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
永久磁石が設けられるロータコアと、
前記ロータコアと半径方向に対向するように配置され、複数のスロットが設けられるステータコアと、
前記ステータコアの前記スロットに配置され、平角導線が同芯巻きされた同芯巻コイルとを備え、
前記同芯巻コイルは、前記ステータコアの前記スロットに収容される一対のスロット収容部と、前記一対のスロット収容部同士を接続するコイルエンド部と、同芯巻きされた前記平角導線の一方端であり前記ステータコアの内径側から外径側に延びるように配置される内径側リード線部と、同芯巻きされた前記平角導線の他方端であり前記ステータコアの外径側に配置される外径側リード線部とを含むとともに、コイル中心が、磁極の中心に対して、周方向の一方側に位置する一方側同芯巻コイルと、前記一方側同芯巻コイルの相と同相であり周方向の他方側に位置する他方側同芯巻コイルとを含み、
前記一方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部と、前記他方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部とは、前記同芯巻コイルの前記コイルエンド部の外径側において径方向に重なるように配置されている、回転電機。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記一方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部と、前記他方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部とは、前記コイルエンド部の頂部よりも前記ステータコアの回転軸線方向の端面側において、径方向に重なるように配置されている、請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記一方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部は、回転軸線方向から見て、前記一方側同芯巻コイルの前記スロット収容部が収容される前記スロットの径方向の延長線上に配置され、
前記他方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部は、回転軸線方向から見て、前記他方側同芯巻コイルの前記スロット収容部が収容される前記スロットから前記ステータコアの周方向に所定の数のスロット分離れた位置に位置する前記スロットの径方向の延長線上に配置されている、請求項1または2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記同芯巻コイルは、互いに隣り合う前記スロットに配置されている第1同芯巻コイルと第2同芯巻コイルとを含み、
前記第1同芯巻コイルの、前記一方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部と前記他方側同芯巻コイルの前記内径側リード線部とは、前記ステータコアの外径側で接続されており、
前記第2同芯巻コイルの前記他方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部は、前記第1同芯巻コイルの前記一方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部と径方向に重なった状態で、前記第2同芯巻コイルの前記一方側同芯巻コイルの前記内径側リード線部に接続されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項5】
前記第1同芯巻コイルの前記他方側同芯巻コイルの前記内径側リード線部は、回転軸線方向に対して交差するように、前記ステータコアの内径側から外径側に延びるように配置されており、
前記第2同芯巻コイルの前記他方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部は、前記第1同芯巻コイルの前記他方側同芯巻コイルの前記内径側リード線部の下方をくぐった状態で、前記第2同芯巻コイルの前記一方側同芯巻コイルの前記内径側リード線部に接続されている、請求項4に記載の回転電機。
【請求項6】
前記第2同芯巻コイルの前記他方側同芯巻コイルの前記外径側リード線部は、前記第2同芯巻コイルの前記一方側同芯巻コイルの前記内径側リード線部の下面に接続されている、請求項4または5に記載の回転電機。
【請求項7】
前記第1同芯巻コイルと前記第2同芯巻コイルとは、互いに並列に接続されている、請求項4〜6のいずれか1項に記載の回転電機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に関する。
続きを表示(約 12,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、同芯巻コイルを備える回転電機が知られている。
【0003】
従来では、丸線が同芯巻きされることにより形成され、互いに並列に接続された複数の同芯巻コイル(たとえば、第1丸線同芯巻コイル〜第4丸線同芯巻コイル)が知られている。ここで、第1丸線同芯巻コイル〜第4丸線同芯巻コイルは、各々、互いに直列に接続された複数のコイル(以下、コイル部分と呼ぶ)を含んでいる。そして、第1丸線同芯巻コイル〜第4丸線同芯巻コイルは、第1丸線同芯巻コイルの複数のコイル部分、第2丸線同芯巻コイルの複数のコイル部分、第3丸線同芯巻コイルの複数のコイル部分、および、第4丸線同芯巻コイルの複数のコイル部分の順(すなわち、隣極巻)で、ステータコアのスロットに配置されていた。
【0004】
ここで、ロータの軸の中心とステータの軸の中心とがずれた場合などにおいては、ロータに設けられた永久磁石と、第1丸線同芯巻コイル〜第4丸線同芯巻コイルの各々との位置関係が不均等になる場合がある。このため、同芯巻コイル内において循環電流が生じて、ノイズや振動が発生するなどの不都合があった。
【0005】
この不都合を解消するために、従来では、第1丸線同芯巻コイルの1つのコイル部分、第2丸線同芯巻コイルの1つのコイル部分、第3丸線同芯巻コイルの1つのコイル部分、および、第4丸線同芯巻コイルの1つのコイル部分の順でステータコアのスロットに配置すること(隔極巻)が行われていた。これにより、永久磁石と、第1丸線同芯巻コイル〜第4丸線同芯巻コイルの各々との位置関係の不均等が解消されて、同芯巻コイル内での循環電流に起因するノイズや振動の発生が低減されていた。
【0006】
また、従来、平角導線が同芯巻きされた同芯巻コイルを備える回転電機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。上記特許文献1では、平角導線が同芯巻された第1同芯巻コイルおよび第2同芯巻コイルを備えるモータが開示されている。第1同芯巻コイルは、巻回された隣接する平角導線の間に、第2同芯巻コイルの平角導線が挿入可能なように隙間を有した状態で平角導線が巻回されている。すなわち、上記特許文献1では、ステータコアの1つのスロットに、第1同芯巻コイルの平角導線と第2同芯巻コイルの平角導線とがステータコアの半径方向に沿って交互に配置されている。
【0007】
ここで、上記特許文献1のモータでは、同芯巻コイル(第1同芯巻コイルまたは第2同芯巻コイル)が、磁極の中心に対して周方向の一方側のみ、または、他方側のみに偏るように配置されている。このため、永久磁石と同芯巻コイルとの位置関係の不均等になる。
【0008】
そこで、従来、1つのスロット内に第1同芯巻コイルの平角導線と第2同芯巻コイルの平角導線とが混在する回転電機において、第1同芯巻コイルおよび第2同芯巻コイルの各々が、コイル中心が磁極の中心に対して周方向の一方側に位置する一方側同芯巻コイルと周方向の他方側に位置する他方側同芯巻コイルとを有する構成が考えられる。これにより、同芯巻コイルが、磁極の中心に対して周方向の一方側のみ、または、他方側のみに偏ることが防止されるので、永久磁石と同芯巻コイルとの位置関係の不均等を解消することができる。その結果、平角導線が同芯巻きされた同芯巻コイルを備える回転電機において、同芯巻コイル内での循環電流に起因するノイズや振動の発生を低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2012−125043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、コイル中心が磁極の中心に対して周方向の一方側に位置する一方側同芯巻コイルと、周方向の他方側に位置する他方側同芯巻コイルとを有する回転電機では、一方側同芯巻コイルと他方側同芯巻コイルとの間の、ステータコアの周方向に沿った方向の間隔が異なる場合がある。たとえば、一方側同芯巻コイルおよび他方側同芯巻コイルの順に周方向に配置された場合の、一方側同芯巻コイルと他方側同芯巻コイルとの間の周方向の間隔は、比較的小さくなる。また、他方側同芯巻コイルおよび一方側同芯巻コイルの順に周方向に配置された場合の、他方側同芯巻コイルと一方側同芯巻コイルとの間の周方向の間隔は、比較的大きくなる。
【0011】
すなわち、間隔が比較的大きい部分のリード線部(たとえば、一方側同芯巻コイルのリード線部)の長さは比較的大きくなり、間隔が比較的小さい部分のリード線部(たとえば、他方側同芯巻コイルのリード線部)の長さは、比較的小さくなる。このように、リード線部の長さ互いに異なる複数の一方側同芯巻コイルおよび複数の他方側同芯巻コイルを、ステータコアのスロットに配置した場合、一方側同芯巻コイルのリード線部かわしながら、他方側同芯巻コイルのリード線部を配置する(すなわち、リード線部が重なる)場合がある。ここで、一方側同芯巻コイルのリード線部と他方側同芯巻コイルのリード線部とを、コイルエンド部の回転軸線方向の上方側(ステータコアの端面側とは反対側)において回転軸線方向に重ねた場合では、リード線部の重なりに起因して、回転電機の回転軸線方向の長さが大きくなるという問題点がある。
【0012】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、回転軸線方向の長さが大きくなるのを防止することが可能な回転電機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における回転電機は、永久磁石が設けられるロータコアと、ロータコアと半径方向に対向するように配置され、複数のスロットが設けられるステータコアと、ステータコアのスロットに配置され、平角導線が同芯巻きされた同芯巻コイルとを備え、同芯巻コイルは、ステータコアのスロットに収容される一対のスロット収容部と、一対のスロット収容部同士を接続するコイルエンド部と、同芯巻きされた平角導線の一方端でありステータコアの内径側から外径側に延びるように配置される内径側リード線部と、同芯巻きされた平角導線の他方端でありステータコアの外径側に配置される外径側リード線部とを含むとともに、コイル中心が、磁極の中心に対して、周方向の一方側に位置する一方側同芯巻コイルと、一方側同芯巻コイルの相と同相であり周方向の他方側に位置する他方側同芯巻コイルとを含み、一方側同芯巻コイルの外径側リード線部と、他方側同芯巻コイルの外径側リード線部とは、同芯巻コイルのコイルエンド部の外径側において径方向に重なるように配置されている。
【0014】
この発明の一の局面による回転電機では、上記のように、一方側同芯巻コイルの外径側リード線部と、他方側同芯巻コイルの外径側リード線部とは、同芯巻コイルのコイルエンド部の外径側において径方向に重なるように配置されている。これにより、一方側同芯巻コイルの外径側リード線部と他方側同芯巻コイルの外径側リード線部とが径方向に重なるように配置されているので、一方側同芯巻コイルの外径側リード線部と他方側同芯巻コイルの外径側リード線部とを回転軸線方向に重ねる場合と異なり、回転電機の回転軸線方向の長さが大きくなるのを防止することができる。
【0015】
また、一方側同芯巻コイルの外径側リード線部と他方側同芯巻コイルの外径側リード線部とを、同芯巻コイルのコイルエンド部の内径側において径方向に重なるように配置した場合には、ロータコア(永久磁石)からの磁束に対して外径側リード線部が干渉する(影響を与える)。そこで、一方側同芯巻コイルの外径側リード線部と他方側同芯巻コイルの外径側リード線部とを、同芯巻コイルのコイルエンド部の外径側において径方向に重なるように配置することによって、ロータコア(永久磁石)からの磁束に対して外径側リード線部が干渉するのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、上記のように、回転電機の回転軸線方向の長さが大きくなるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の一実施形態による回転電機の平面図である。
本発明の一実施形態によるY結線された3相の同芯巻コイルの回路図である。
本発明の一実施形態によるU相の同芯巻コイルがスロットに配置された状態を示す図である。
図3の部分拡大図において、第1同芯巻コイルのみを示す図である。
図3の部分拡大図である。
図3の部分拡大図において、第1〜第4同芯巻コイルの配置状態を模式的に表した図である。
一方側同芯巻コイルの(a)斜視図、(b)上面図、(c)側面図である。
他方側同芯巻コイルの(a)斜視図、(b)上面図、(c)側面図である。
円環状に配置された単相の複数の同芯巻コイルを示す図である。
図9の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
[本実施形態]
(回転電機の構造)
図1〜図10を参照して、本実施形態による回転電機100の構造について説明する。
【0020】
本願明細書では、「回転軸線方向」とは、回転電機100として完成した状態のステータコア20(ロータコア10)の回転軸線に沿った方向(E方向、図9参照)を意味する。また、「周方向」とは、回転電機100として完成した状態のステータコア20の周方向(F1方向またはF2方向、図9参照)を意味する。また、「内径側」とは、回転電機100として完成した状態のステータコア20の中心に向かう方向(G1方向、図9参照)を意味する。また、「外径側」とは、回転電機100として完成した状態のステータコア20の外に向かう方向(G2方向、図9参照)を意味する。
【0021】
図1に示すように、回転電機100は、ロータコア10を備えている。ロータコア10には、周方向に沿って複数(たとえば、16個)の永久磁石11が設けられている。また、複数の永久磁石11は、ロータコア10の周方向に沿って略等角度間隔(約22.5度間隔)に設けられている。
【0022】
また、回転電機100は、ステータコア20を備えている。ステータコア20は、ロータコア10と半径方向に対向するように配置されている。また、ステータコア20には、複数(たとえば、96個)のスロット21が設けられている。また、隣接するスロット21の間には、ティース22が設けられている。
【0023】
また、回転電機100は、平角導線が同芯巻きされた同芯巻コイル30を備えている。同芯巻コイル30は、ステータコア20のスロット21に配置されている。
【0024】
ここで、同芯巻コイル30とは、図4に示すように、所定のスロット21に収容される第1スロット収容部30aと、所定のスロット21とは異なるスロット21に収容される第2スロット収容部30bとが、回転軸線方向の一方側の第1コイルエンド部30cと、回転軸線方向の他方側の第2コイルエンド部30dとを介して、連続して巻回されるコイルである。具体的には、同芯巻コイル30とは、第1スロット収容部30a、第1コイルエンド部30c、第2スロット収容部30bおよび第2コイルエンド部30dが連続して1つの導線で巻回されているコイルである。
【0025】
また、図2に示すように、同芯巻コイル30は、U相の同芯巻コイル40と、V相の同芯巻コイル50と、W相の同芯巻コイル60とを含む。また、U相の同芯巻コイル40は、互いに並列に接続されたU相の第1同芯巻コイル41、第2同芯巻コイル42、第3同芯巻コイル43および第4同芯巻コイル44を含む。また、V相の同芯巻コイル50は、互いに並列に接続されたV相の第1同芯巻コイル51、第2同芯巻コイル52、第3同芯巻コイル53および第4同芯巻コイル54を含む。また、W相の同芯巻コイル60は、互いに並列に接続されたW相の第1同芯巻コイル61、第2同芯巻コイル62、第3同芯巻コイル63および第4同芯巻コイル64を含む。そして、U相の同芯巻コイル40、V相の同芯巻コイル50およびW相の同芯巻コイル60は、Y結線されている。なお、第3同芯巻コイル43(53、63)および第4同芯巻コイル44(54、64)は、それぞれ、特許請求の範囲の「第2同芯巻コイル」および「第1同芯巻コイル」の一例である。
【0026】
また、第1同芯巻コイル41および第2同芯巻コイル42は、互いに隣り合うスロット21に配置(図5参照)されている。また、第3同芯巻コイル43および第4同芯巻コイル44は、互いに隣り合うスロット21に配置されている。
【0027】
なお、U相の同芯巻コイル40、V相の同芯巻コイル50およびW相の同芯巻コイル60は、同様の構成によりスロット21に配置されている。そこで、以下では、U相の同芯巻コイル40について説明する。
【0028】
(U相の同芯巻コイルの構造)
〈第1同芯巻コイルの構造〉
図3および図4を参照して、第1同芯巻コイル41(図3および図4の実線で示されたコイル)について説明する。図4では、U相の同芯巻コイル40のうち、U相の第1同芯巻コイル41のみ示されている。また、図4(a)では、スロット21と、スロット21に配置される第1同芯巻コイル41とを表している。また、図4(b)では、磁極70の中心(二点鎖線)と、磁極70の中心(A1、A2、A3)に対するコイル中心(C11、C12)および接続中心(C2、C3)の位置を表している。また、図4(c)では、スロット21に配置される平角導線より形成された第1同芯巻コイル41を表している。また、図4(c)では、スロット21に対する永久磁石11の位置関係が示されている。また、図4(c)のスロット21の番号は、スロット番号を表している。
【0029】
なお、コイル中心(C11、C12)とは、図4に示すように、同芯巻コイル30において、所定のスロット21に収容される第1スロット収容部30aと、所定のスロット21とは異なるスロット21に収容される第2スロット収容部30bとの周方向の中央を通る回転軸線方向に沿った線分を意味する。同芯巻コイル30は、略六角形形状を有するので、第1コイルエンド部30cおよび第2コイルエンド部30dの屈曲部がコイル中心となっているが、これに限るものではなく、あくまでも、所定のスロット21に収容される第1スロット収容部30aと、所定のスロット21とは異なるスロット21に収容される第2スロット収容部30bとの周方向の中央を通る軸方向に沿った線分を意味する。
【0030】
ここで、本実施形態では、図4に示すように、第1同芯巻コイル41は、コイル中心C11が、第1磁極71の中心A1に対して、周方向の一方側(X1方向側)に位置する一方側同芯巻コイル41aと、一方側同芯巻コイル41aの相(U相)と同相であり、第3磁極73の中心A3に対して、周方向の他方側(X2方向側)に位置する他方側同芯巻コイル41bとを有する。以下、具体的に説明する。なお、以下では、第1同芯巻コイル41の代表的な部分(1つの一方側同芯巻コイル41a、後述する1つの第1接続部41c、1つの他方側同芯巻コイル41b、および、後述する1つの第2接続部41d)について説明するが、他の部分も同様に構成されている。
【0031】
磁極の中心について説明する。まず、図5に示すように、異なる同芯巻コイル30からなる複数の相(たとえば、3相であれば、U相、V相およびW相からなる3つの相)のうちの、同じ相の同芯巻コイル30が隣り合うスロット21に収容される第1スロット収容部30aをそれぞれ有するとともに、周方向に所定の間隔を隔てた隣り合うスロット21にそれぞれ収容される第2スロット収容部30bを有し、第1スロット収容部30aおよび第2スロット収容部30bが同じ導線で連続して巻回される、周方向に隣り合う同じ相の同芯巻コイル30である、同芯巻コイル301および同芯巻コイル302がある。そして、磁極の中心(A1)とは、周方向に隣り合う同じ相の同芯巻コイル301および同芯巻コイル302のそれぞれのコイル中心の周方向の中央を通る回転軸線方向に沿った線分を意味する。また、図4に示すように、磁極の中心(A2)とは、同芯巻コイル301が、さらに周方向に離間したスロット21に収容される同じ相の同芯巻コイル303と第1接続部41cを介して接続され、第1接続部41cを含めた同芯巻コイル30の中心同士の周方向の中央を通る回転軸線方向に沿った線分を意味する。
【0032】
一方側同芯巻コイル41aは、スロット番号24のスロット21と、スロット番号18のスロット21とに配置されている。すなわち、一方側同芯巻コイル41aが配置されるスロット21のピッチは、6である。他方側同芯巻コイル41bは、スロット番号13のスロット21と、スロット番号7のスロット21とに配置されている。すなわち、他方側同芯巻コイル41bが配置されるスロット21のピッチは、6である。
【0033】
また、一方側同芯巻コイル41aのコイル中心C11は、隣接する3つの第1磁極71、第2磁極72および第3磁極73のうち、第1磁極71の中心A1の一方側(X1方向側)に位置する。すなわち、第1磁極71の中心A1(スロット番号22とスロット番号21との間の位置)からX1方向側に略1/2スロット分ずれたスロット番号21のスロット21に位置する。
【0034】
また、他方側同芯巻コイル41bのコイル中心C12は、第3磁極73の中心A3の他方側(X2方向側)に位置する。すなわち、第3磁極73の中心A3(スロット番号10とスロット番号9との間の位置)からX2方向側に略1/2スロット分ずれたスロット番号10のスロット21に位置する。
【0035】
また、一方側同芯巻コイル41aと他方側同芯巻コイル41bとを接続する第1接続部41cが設けられている。そして、第1接続部41cは、スロット番号18のスロット21と、スロット番号13のスロット21とに跨るように配置されている。すなわち、第1接続部41cが配置されるスロット21のピッチは、5である。そして、一方側同芯巻コイル41aと他方側同芯巻コイル41bとを接続する第1接続部41cの接続中心C2は、第2磁極72の中心A2(スロット番号16とスロット番号15との間の位置)に位置する。
【0036】
また、一方側同芯巻コイル41a、第1接続部41c、および、他方側同芯巻コイル41bの組41eは、周方向に沿って複数組(4組)配置されている。また、第1同芯巻コイル41は、隣接する組41eのうちの一方の組41eの他方側同芯巻コイル41bと、他方の組41eの一方側同芯巻コイル41aとを接続する第2接続部41dを含む。第2接続部41dは、第1接続部41cの長さと異なる長さを有する。具体的には、第2接続部41dは、スロット番号31のスロット21と、スロット番号24のスロット21とに跨るように配置されている。すなわち、第2接続部41dが配置されるスロット21のピッチは、7である。つまり、第2接続部41dの長さ(ピッチ7)は、第1接続部41cの長さ(ピッチ5)よりも長い。また、第2接続部41dの接続中心C3は、第4磁極74の中心A4(スロット番号28とスロット番号27との間の位置)に位置する。
【0037】
そして、第1同芯巻コイル41では、第1同芯巻コイル41の全領域に渡って、一方側同芯巻コイル41a、第1接続部41c、他方側同芯巻コイル41b、第2接続部41dが、この順で配置されるように構成されている。
【0038】
〈第2〜第4同芯巻コイルの構造〉
第2同芯巻コイル42、第3同芯巻コイル43、および、第4同芯巻コイル44は、それぞれ、第1同芯巻コイル41と同様の構成を有する。すなわち、図5に示すように、第2同芯巻コイル42(図5の破線で示されたコイル)は、一方側同芯巻コイル42aと、他方側同芯巻コイル42bと、第1接続部42cと、第2接続部42dとを含む。また、第3同芯巻コイル43(図5の一点鎖線で示されたコイル)は、一方側同芯巻コイル43aと、他方側同芯巻コイル43bと、第1接続部43cと、第2接続部43dとを含む。また、第4同芯巻コイル44(図5の点線で示されたコイル)は、一方側同芯巻コイル44aと、他方側同芯巻コイル44bと、第1接続部44cと、第2接続部44dとを含む。
【0039】
以下、図6を参照して、第2同芯巻コイル42、第3同芯巻コイル43、および、第4同芯巻コイル44の代表的な部分について具体的に説明する。なお、図6(c)では、第1同芯巻コイル41〜第4同芯巻コイル44の配置状態を模式的に示している。また、複数のスロット21に跨るように配置される一方側同芯巻コイルおよび他方側同芯巻コイルを「長円」で表し、第1接続部および第2接続部を「直線」で表している。
【0040】
図6に示すように、第2同芯巻コイル42の一方側同芯巻コイル42aは、スロット番号36のスロット21と、スロット番号30のスロット21(6ピッチ)とに配置されている。他方側同芯巻コイル42bは、スロット番号25のスロット21と、スロット番号19のスロット21(6ピッチ)とに配置されている。第1接続部42cは、スロット番号30のスロット21と、スロット番号25のスロット21(5ピッチ)とに跨るように配置されている。第2接続部42dは、スロット番号19のスロット21と、スロット番号12のスロット21(7ピッチ)とに跨るように配置されている。
【0041】
また、第3同芯巻コイル43の一方側同芯巻コイル43aは、スロット番号18のスロット21と、スロット番号12のスロット21(6ピッチ)とに配置されている。他方側同芯巻コイル43bは、スロット番号31のスロット21と、スロット番号25のスロット21(6ピッチ)とに配置されている。第1接続部43cは、スロット番号36のスロット21と、スロット番号31のスロット21(5ピッチ)とに跨るように配置されている。第2接続部43dは、スロット番号25のスロット21と、スロット番号18のスロット21(7ピッチ)とに跨るように配置されている。
【0042】
また、第4同芯巻コイル44の一方側同芯巻コイル44aは、スロット番号30のスロット21と、スロット番号24のスロット21(6ピッチ)とに配置されている。他方側同芯巻コイル44bは、スロット番号19のスロット21と、スロット番号13のスロット21(6ピッチ)とに配置されている。第1接続部44cは、スロット番号24のスロット21と、スロット番号19のスロット21(5ピッチ)とに跨るように配置されている。第2接続部44dは、スロット番号37のスロット21と、スロット番号30のスロット21(7ピッチ)とに跨るように配置されている。
【0043】
このように、回転電機100では、1つのスロット21に、第1同芯巻コイル41、第2同芯巻コイル42、第3同芯巻コイル43、および、第4同芯巻コイル44のうちの2つの同芯巻コイルが混在している。
【0044】
また、同芯巻コイル40は、第1同芯巻コイル41の他方側同芯巻コイル41b、第2同芯巻コイル42の一方側同芯巻コイル42a、第3同芯巻コイル43の他方側同芯巻コイル43b、および、第4同芯巻コイル44の一方側同芯巻コイル44aがこの順でスロット21に配置される第1グループ45aを含む。また、同芯巻コイル40は、第2同芯巻コイル42の他方側同芯巻コイル42b、第1同芯巻コイル41の一方側同芯巻コイル41a、第4同芯巻コイル44の他方側同芯巻コイル44b、および、第3同芯巻コイル43の一方側同芯巻コイル43aがこの順でスロット21に配置される第2グループ45bを含む。そして、第1グループ45aと、第2グループ45bとが、周方向(X方向)に沿って交互にスロット21に配置されている。
【0045】
また、図3に示すように、第1同芯巻コイル41、第2同芯巻コイル42、第3同芯巻コイル43、および、第4同芯巻コイル44には、動力線46が接続されている。また、第1同芯巻コイル41と第2同芯巻コイル42とが、中性線47aに接続されている。また、第3同芯巻コイル43と第4同芯巻コイル44とが、中性線47bに接続されている。具体的には、複数の第1同芯巻コイル41のうち、一方の端部に設けられる第1同芯巻コイル41に接続される第1接続部41c(または、第2接続部41d)に相当する部分が動力線46に接続されている。また、複数の第1同芯巻コイル41のうち、他方の端部に設けられる第1同芯巻コイル41に接続される第1接続部41c(または、第2接続部41d)に相当する部分が中性線47a(47b)に接続されている。なお、第2同芯巻コイル42、第3同芯巻コイル43、および、第4同芯巻コイル44についても同様である。
【0046】
(V相およびW相の同芯巻コイルの構造)
また、V相の同芯巻コイル50、および、W相の同芯巻コイル60は、U相の同芯巻コイル40と同様の構成を有する。すなわち、本実施形態では、V相の同芯巻コイル50の第1同芯巻コイル51、第2同芯巻コイル52、第3同芯巻コイル53、および、第4同芯巻コイル54は、それぞれ、コイル中心が、磁極70の中心に対して、周方向の一方側に位置する一方側同芯巻コイルと、周方向の他方側に位置する他方側同芯巻コイルとを有する。また、W相の同芯巻コイル60の第1同芯巻コイル61、第2同芯巻コイル62、第3同芯巻コイル63、および、第4同芯巻コイル64は、それぞれ、コイル中心が、磁極70の中心に対して、周方向の一方側に位置する一方側同芯巻コイルと、周方向の他方側に位置する他方側同芯巻コイルとを有する。
【0047】
(同芯巻コイルの具体的な構造)
次に、図7〜図10を参照して、同芯巻コイル30の具体的な構造について説明する。なお、以下では、U相の同芯巻コイル40の第1同芯巻コイル41の一方側同芯巻コイル41aおよび他方側同芯巻コイル41bについて説明する。第2同芯巻コイル42、第3同芯巻コイル43および第4同芯巻コイル44も、第1同芯巻コイル41と同様の構成を有する。また、V相の同芯巻コイル50およびW相の同芯巻コイル60の構成も、U相の同芯巻コイル40の構成と同様である。
【0048】
図7および図8に示すように、第1同芯巻コイル41は、2種類の一方側同芯巻コイル41aおよび他方側同芯巻コイル41bを含む。
【0049】
図7に示すように、一方側同芯巻コイル41aは、ステータコア20のスロット21に収容される一対のスロット収容部411aおよび412aと、一対のスロット収容部411aおよび412a同士を接続するコイルエンド部413aおよび414aとを含む。また、一方側同芯巻コイル41aは、同芯巻きされた平角導線の一方端でありステータコア20の内径側から外径側に延びるように配置される内径側リード線部415aと、同芯巻きされた平角導線の他方端でありステータコア20の外径側に配置される外径側リード線部416aとを含む。
【0050】
内径側リード線部415aは、スロット収容部411aに接続される部分P1と、部分P1から径方向外側に折り曲げられた部分P2と、部分P2から周方向に折り曲げられた部分P3と、部分P3から径方向外側に折り曲げられた部分P4とを含む。なお、図7(b)に示すように、内径側リード線部415aの部分P4は、回転軸線方向から見て、スロット収容部411aが配置されるスロット21から周方向に5スロット分離れた位置のスロット21の径方向の延長線上に配置されている。
(【0051】以降は省略されています)

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