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公開番号2020099186
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200625
出願番号2019222747
出願日20191210
発明の名称ブラシレス直流モーターの位置補正転流
出願人アガベ セミコンダクター エルエルシー
代理人個人,個人
主分類H02P 6/17 20160101AFI20200529BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】回転子磁石の製造ばらつきに起因するトルクリップルを低減するモータ制御装置を提供する。
【解決手段】モータ制御装置103は、ホール信号を生成するホール増幅器108、転流PWMを生成する転流ロジック、転流PWMスイッチ110を有し、転流ロジックは、回転子上の非理想的な磁石の形状および位置(たとえば、非対称の磁石位置)を補正する合成転流信号を生成する工程を含み、および/またはモーターコイルの巻線インピーダンスによって引き起こされるタイミング遅延を補正する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の非対称の永久回転子磁石を有する回転子に結合された集積回路で、前記回転子に配置された前記複数の非対称の永久回転子磁石を補正する方法であって、当該方法は、
モーターコントローラーにおいて、磁気センサーに最も近い前記複数の非対称の永久回転子磁石の永久磁石の極性を示す前記磁気センサーの出力に基づいて、前記回転子の速度および加速度を計算する工程と、
前記磁気センサーの前記出力のタイミング情報と、前記回転子の前記計算された速度と、前記回転子の前記計算された加速度とに基づいて、各前記複数の非対称の永久回転子磁石の非理想的な形状および角度位置を計算する工程と、
複数の固定子コイルの電流の転流を制御するための合成転流信号を生成する工程と、を含み、
前記合成転流信号は、前記回転子の前記複数の非対称の永久回転子磁石の計算された非理想的な形状および非理想的な角度位置を補正することを特徴とする方法。
続きを表示(約 3,200 文字)【請求項2】
前記合成転流信号は、モーター巻線インピーダンス遅延を補正する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記合成整流信号を生成する工程の前に、前記モーターコントローラーのメモリに巻線インピーダンス遅延情報を保存し、前記メモリから前記巻線インピーダンス遅延情報を読み取る工程と、
次の転流イベントが前記巻線インピーダンス遅延を補正するために開始される時間を計算する工程と、
をさらに含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
角度差を決定するために制御されるモーターの前記回転子の前記複数の非対称の永久回転子磁石間の計算された非理想的な相対的角度位置と、理想的な回転子の前記複数の非対称の永久回転子磁石間の理想的な相対的角度位置を比較する工程と、
前記回転子の前記計算された速度および前記回転子の前記計算された加速度に基づいて、前記角度差をタイミング情報に変換する工程と、をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記計算された非理想的な回転子磁石の形状に前記理想的な回転子磁石の形状の角度最良適合を実行する工程と、
前記磁気センサーから検出された極性の次の理想的な変化までの時間を計算するために、得られる最良適合の角度位置を使用する工程と、をさらに含み、
前記検知された極性の前記理想的な変化の前記計算されたタイミングは、前記複数の固定子コイルの前記コイル電流を転流するために前記磁気センサーからの前記出力を直接使用するむしろ、前記複数の固定子コイルの前記電流を転流するために使用される請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記角度最良適合は、前記磁気センサーの前記出力から前記極性の検出された変化と、前記検出された変化の所望の位置との間の再帰最小二乗または最小平均二乗近似を使用して実行される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記磁気センサーの前記出力から磁気極性の前記次の理想的な検出された変化までの時間は、前記合成転流信号を生成するために、追加のタイミング情報と組み合わされる請求項5に記載の方法。
【請求項8】
第1の条件セット下、前記磁気センサーからの情報を直接使用して、前記複数の固定子コイルの前記電流の転流を制御する工程と、
第2の条件セット下、前記合成転流信号を使用して、前記回転子の前記電流の転流を制御する工程と、をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の条件セットは、前記回転子の前記計算された速度および前記回転子の前記計算された加速度が、目標レベルの精度を達成する前記合成転流信号の範囲内にある条件を含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の条件セットは、前記回転子の前記計算された速度および前記回転子の前記計算された加速度が、目標レベルの精度を達成する前記合成転流信号の範囲内にない条件を含む請求項8に記載の方法。
【請求項11】
回転子の複数の非対称の回転子磁石の位置を補正する合成転流信号を生成するシステムであって、該システムは、
前記回転子の回転中に磁気センサーから検出された磁気極性の変化の指示を出力するように構成された磁気センサー増幅器と、
一つまたは複数のメモリレジスタと、
一つまたは複数の転流パルス幅変調スイッチと、
前記システムのプロセッサによって実行可能な命令を含む転流ロジックと、を含み、
前記転流ロジックは、
前記磁気センサー増幅器の前記出力に基づいて、前記回転子の速度および加速度を計算し、
前記検出された磁気極性の変化のタイミング情報と、前記回転子の前記計算された速度と、前記回転子の前記計算された加速度とに基づいて、前記回転子の各前記複数の非対称の回転子磁石の角度位置および形状を計算し、
複数の固定子コイルの電流の転流を制御するための、前記計算された角度位置に基づく合成転流信号を生成し、
前記一つまたは複数の転流パルス幅変調スイッチを介して、前記合成転流信号を使用して、前記複数の固定子コイルの前記電流の転流を制御することを特徴とする合成転流信号を生成するシステム。
【請求項12】
前記転流ロジックは、前記システムのプロセッサにより実行可能な命令を含み、
前記合成転流信号を生成する前に、モーターコントローラーのメモリに巻線インピーダンス遅延情報を保存し、前記メモリから前記巻線インピーダンス遅延情報を読み取り、
次の転流イベントが前記巻線インピーダンス遅延を補正するために開始される時間を計算し、
前記合成転流信号は、前記モーター巻線インピーダンス遅延を補正する請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記転流ロジックは、前記システムのプロセッサにより実行可能な命令を含み、
角度差を決定するために制御されているモーターの前記回転子の前記複数の非対称の永久回転子磁石間の計算された非理想的な相対的角度位置と、理想的な回転子の前記複数の非対称の永久回転子磁石間の理想的な相対的角度位置を比較し、前記回転子の前記計算された速度および前記回転子の前記計算された加速度に基づいて、前記角度差をタイミング情報に変換し、
前記計算された非理想的な回転子磁石の形状に前記理想的な回転子磁石の形状の角度最良適合を実行し、その後、前記磁気センサーから検出された前記極性の次の理想的な変化までの時間を計算するために、得られる最良適合の角度位置を使用し、
前記検知された極性の前記理想的な変化の前記計算されたタイミングは、前記複数の固定子コイルの前記電流を転流するために前記磁石センサーからの前記出力を直接使用するよりむしろ、前記複数の固定子コイルの前記電流を転流するために使用される請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記磁気センサーの前記出力から前記磁気極性の前記次の理想的な検出された変化までの前記時間は、前記合成転流信号を生成するために、追加のタイミング情報と組み合わされる請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記転流ロジックは、前記システムのプロセッサにより実行可能な命令を含み、
第1の条件セット下で前記磁気センサーからの情報を直接使用して、前記複数の固定子コイルの前記電流の転流を制御し、第2の条件セット下で前記合成転流信号を使用して、前記回転子の前記電流の転流を制御する請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記第2の条件セットは、前記回転子の前記計算された速度および前記回転子の前記計算された加速度が、目標レベルの精度を達成するための前記合成転流信号の範囲内にある条件を含む請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の条件セットは、前記回転子の前記計算された速度および前記回転子の前記計算された加速度が、目標レベルの精度を達成するための前記合成転流信号の範囲内にない条件を含む請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記回転子は、単相モーター巻線構成に含まれる請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記回転子は、多相モーター巻線構成に含まれる請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記一つまたは複数の転流パルス幅変調スイッチと電子通信するブラシレス直流(BLDC)モーターをさらに含む請求項11に記載のシステム。

発明の詳細な説明【書類名】
関連出願
【背景技術】
【0002】
この説明は、ブラシレス直流モーター用のモーターコントローラーを対象とする。特に、永久磁石のランダムな製造バリエーションおよびモーター内での配置を説明するために、および/または、モーターコイルの巻線インピーダンスによって引き起こされるタイミング遅延を説明するために、転流タイミングを調整するシステムと方法とが提供される。
【0003】
直流(DC)モーターのトルクとモーション(motion)は、回転子の永久磁極と、固定子の電磁極との間の吸引力および反発力の結果である。トルクは、回転子極と固定子極との間の磁場強度、モーターの形状、および回転子と固定子の相対的な角度位置の作用である。固定子コイルの制御に対する回転子の磁石の向きと極性は、所望の回転方向と連動して、固定子極の必要な極性を決定する。このように、モーターの動きは、固定子コイルによって制御される。そして、固定子コイルは、一方向の電流によって通電され、次に方向を逆にすることで通電されたとき、回転子を推進する交番磁界を生成する。回転子が回転すると、固定子の電磁石の必要な極性が北(N)から南(S)へ変化し、そして再び戻って絶えず変化する。それにより、回転子が同じ方向に回転し続けることができる。複数の極ペアが固定子に使用されるいくつかのモーター巻線構成では、固定子極の極性は、N、S、およびオフ(固定子巻線電流なし)の3つの設定を有する。磁気吸引力と反発力に基づくモーション(運動)の原理は、使用する永久磁石と電磁石の数にかかわらず、およびモーター巻線構成にかかわらず、すべてのブラシレスDCモーターで同じである。ここでの説明の例は、2つの永久磁石極ペアと、2つの電磁石極ペアとを備えた単(1)相モーター巻線構成用である。しかし、この概念は、多相モーター巻線構成と、任意の数の固定子および回転子極ペアにも適用する。
【0004】
電磁石の極性の変化は、転流として知られている。ブラシ付きDCモーターでは、これは、スプリットリング整流子を使用して機械的に行われる。ブラシレスDC(BLDC)モーターでは、電子スイッチを使用して、電流、および磁極の向きを逆にする。転流中の電源の短絡を避けるために、一方向に流れる巻線電流がオフになる時と、電流が他の方向にオンになる時との間に短い転流デッドタイムがある。このデッドタイムは、ブラシ付きモーターのスプリットリング整流子に機械的に作成されたギャップとは対照的に、BLDCモーターで電子的に達成される。
【0005】
多くのDCモーターアプリケーションでは、モーターの各回転の間のトルクの変動を減らし、モーターに供給される所定量の電力のトルクを増加(たとえば最適化)することが望ましい。この目的のために、固定子コイル巻線が転流イベント(事象)の間でどのように通電されるかの多くのバリエーションが提案されている。これらは、パルス幅変調(PWM)およびパルス振幅変調速度制御技術のバリエーションを含む。
【0006】
効果的な(例えば、最適な)転流は、モーターの全体的なパフォーマンスにとっても有益である。転流イベントのタイミングは、転流イベントの間に固定子コイルにエネルギーを供給するために使用される方法と同じくらい有益である。効果的な(例えば、最適な)転流タイミングは、固定子コイルに対する回転子磁石の角度位置を正確に検出することを伴う。ブラシレスDCモーターでは、固定子に対する回転子磁石の位置は、通常、固定子に取り付けられた磁気ホール効果センサーを使用して検出される。他の種類のセンサーを使用して、磁場と永久磁石の位置とを検出してもよい。この例では、ホール効果センサーが使用される。しかし、ここで説明されている方法は、使用されるセンサーの種類に依存しない。回転子磁石がホール効果センサーを通過すると、ホール効果センサーの出力は、最も近い回転子磁石の極性(NまたはS)を示す信号を出力する。ホール増幅器は、センサーに最も近い磁石の極性に応じて、ホール効果センサー信号を論理(ロジック)1または0に変換する回路である。磁気極性の情報は、固定子巻線を通る電流方向をいつ反転させるかを決定する際に使用される。回転子の位置を検出するために使用される他の方法は、光センサー、および「センサーレス」技術を含む。その技術は、固定子巻線への回転子の動きによって誘導される磁束(flux)リンケージまたは逆起電力(EMF)をモニターする。
【0007】
これらの種々の回転子の位置検出技術のすべては、回転子が理想的な形状で完全に製造され、モーターコイルの巻線インピーダンスによるタイミング遅延がない限り、機能する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
回転子と固定子が理想的な形状に完全に製造される場合、すべての回転子と固定子の極の磁気吸引力と反発力は、共に働き、同じ方向の回転を同時に促進する。しかしながら、一般的な製造上の欠陥および/または公差は、非対称、または回転子磁石の形状不良、または回転子磁石の非理想的な配置を生じる。たとえば、様々なサイズの磁石および/または回転子の非対称位置に取り付けられた磁石がある。様々な回転子形状の結果、回転子上の磁気境界/エッジの位置は、10〜15度も変化する。これにより、モーターの1回転のいくつかの角度位置で、回転子磁石と固定子コイルとの間の位置がずれる。回転子と固定子の極のすべての組み合わせは、一方向の運動を促進するために、共に機能することを目的としているが、位置ずれにより、いくつかの極ペアが意図しないブレーキつながる(例えば、回転の特定の角度位置でモーターの方向を停止または逆にしようとする)。これにより、不要な振動とノイズとともに、モーターからトルクリップルが発生する。回転子の磁石の非対称性は、モーターの寿命全体を短縮し、望ましい以上のエネルギー損失を引き起こす。
【0009】
固定子コイルの巻線インピーダンスが理想的である場合、モーター巻線の電流の方向が実際に反転する時までに、巻線電流を転流するために必要な電圧をアサートする間に遅延はない。実際に、電気モーターのモーター巻線の電気インピーダンス(巻線のインダクタンスと抵抗からの寄与を含む)は、巻線の電流が変化する前の時間遅延に寄与する。転流イベントが開始された瞬間、この時間遅延により、モーター巻線の電磁石は極性を変化することを一時的に妨げられる。この遅延間隔の間、回転子とそれに取り付けられた永久磁石の角度位置は、固定子電磁石に対して誤った相対極性で進み続ける。これにより、巻線電流が実際に方向を変えるまで、モーターの一時的な意図しないブレーキを引き起こす。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記の欠点を認識し、回転子の非理想的な磁石サイズおよび位置、および/または非理想的な巻線インピーダンスを考慮することにより、モーター制御を改善する方法を開発した。本説明の一実施形態では、BLDCを制御する方法は、回転子磁石の位置の誤差を電子的に補正/補償(相殺)する合成転流信号を生成する工程を含む。一例では、合成転流信号は、モーター巻線の電気インピーダンスを追加的または代替的に補正する(compensate)。その方法は、BLDCモーターの位置に応じて、BLDCモーターの所望の速度に応じて、合成転流信号を調整する工程をさらに含む。
【発明の効果】
【0011】
様々な形状(geometry)の回転子磁石の非理想的な配置を補正することにより、回転子の磁石を固定子の電磁石と数学的に整列させる。それにより、回転子位置の計算に使用される補正係数(correction factors)を提供する。巻線インピーダンスの他の補正係数は、計算され、および/またはメモリに保存される。巻線インピーダンスと、磁石のサイズおよび/または位置の補正工程に加えて、不均一なPWMパルス列は、個々のパルスがパルス幅を変動する工程(例えば、調整可能)を有するように、転流間隔中に適用される。一例では、パルス列は、より短い持続期間(duration)の最初の数個のパルスと、その後、転流間隔が続くにつれて増加する持続期間のパルスを含む。最後に、パルス持続期間は、転流間隔の終わりに向かって減少する。そのようなパルス列調整は、少なくともいくつかの条件の間の回転中、回転子磁石の位置を考慮し、均一なトルク出力で効率的な転流を可能にする。
【0012】
一例では、PWM信号を使用してBLDCモーターの平均速度を制御することが望ましい。PWM波形を使用して、固定子コイルを電源に接続するスイッチを制御する。これは、モーター両端の平均電圧が、PWMデューティサイクルに電源の電圧を掛けた値に等しくなるように行われる。PWM制御信号は、パルス列である。信号のデューティサイクルは、期間で割った高い平均時間として定義される。PWM制御信号の周期は、通常、モーターの回転周期よりもはるかに小さくなるように選択される。したがって、多くのPWMパルスは、モーターの1回転内に均等に分散して発生する。他の方法は、モーター(パルス振幅変調や、モーターに供給される電力を変化させる他の技術を含む)の速度を制御するために使用される。これらの様々な速度制御技術は、転流イベント間でモーターにエネルギーを戦略的に(例えば、最適に)付与する方法に焦点を当てる。本明細書に記載の発明は、転流イベントの有効な(例えば、最適な)タイミングを含む。そして、その発明は、独立しており、転流イベント間でエネルギーがモーターにどのように伝達されるかということを変える様々な速度制御技術に適合する。ここで提供される説明は、4つの回転子極と4つの固定子極とを備えた1相モーターで使用される。しかし、説明されている技術は、すべての回転子極、固定子極、および巻線構成に適用される。
【0013】
本明細書の上記の利点および他の利点、ならびに特徴は、単独でまたは添付の図面と関連して、以下の詳細な説明から容易に明らかになる。
【0014】
上記の概要は、詳細な説明でさらに説明される概念の選択を簡略化した形で紹介するために提供されることを理解されたい。クレームされた主題の重要なまたは本質的な特徴を特定することを意図するものではない。その範囲は、詳細な説明に続く特許請求の範囲によって一意的に定義される。さらに、クレームされた主題は、上記または本開示の任意の部分で指摘された欠点を解決する実施形態に限定されない
【図面の簡単な説明】
【0015】
本開示の主題は、添付の図面を参照して、非限定的な実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより、よりよく理解される。
【0016】
図1は、ブラシレス直流(BLDC)モーターシステムにおけるモーター制御集積回路(IC)の例の詳細なブロック図である。
【0017】
図2は、図1の転流ロジックブロックをより詳細に示すブロック図である。
【0018】
図3は、回転子上に対称的に配置された永久磁石を有する4極回転子の簡略化された断面図を示す実施形態を示す。
【0019】
図4は、図3の回転子とともに、図1のモーター制御ICの一実施形態を示すブロック図である。
【0020】
図5は、回転子上に非対称的に配置された永久磁石を有する4極回転子の簡略化された断面図を示す別の実施形態である。
【0021】
図6は、図5の回転子とともに、図1のモーター制御ICの別の実施形態を示すブロック図である。
【0022】
図7は、回転子が反時計回りに回転している例について、ホール効果センサーおよび回転子の角度位置に対する巻線インピーダンス遅延の関係を示す。
【0023】
図8は、回転子の磁石サイズおよび/または位置の変動、ならびに巻線インピーダンス遅延を補正する方法の実施形態のフローチャートである。
図9は、回転子の磁石サイズおよび/または位置の変動、ならびに巻線インピーダンス遅延を補正する方法の実施形態のフローチャートである。
【0024】
図10は、合成転流信号がいつ有効になるかを制御する方法の実施形態のフローチャートである。
【0025】
図11は、合成転流波形による補正の前後で、従来のPWM速度制御を使用する実際のBLDCモーターの電流波形を比較するオシロスコーププロットを示す。図11は、補正されていないモーターの第1のプロットと、モーター巻線インピーダンス用に補正されたモーターの第2のプロットとを示す。
図12は、合成転流波形による補正の前後で、従来のPWM速度制御を使用する実際のBLDCモーターの電流波形を比較するオシロスコーププロットを示す。図12は、モーター巻線インピーダンスと非対称の回転子磁石の形状の両方のために補正されたモーターのプロットを示す。
【0026】
図13は、従来のPWM速度制御を使用した実際のBLDCモーターの電流波形を比較するオシロスコーププロットを示す。上部のプロットは、非理想的に製造された回転子磁石に起因する電流波形を示す。下部のプロットは、同じPWM速度制御方法を使用して同じ速度で動く、正確に同じBLDCモーターの電流波形を示す。これは、合成転流信号を使用して回転子磁石の非対称性を補正する。
【0027】
図14は、図1の転流ロジックブロックの別の実施形態を示す。
【0028】
図15は、回転子の磁石サイズおよび/または位置の変動を補正する方法の別の実施形態を示す。
【0029】
図16は、図1の転流ロジックブロックの別の実施形態を示す。
【0030】
図17は、巻線インピーダンス遅延を補正する方法の別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、ブラシレス直流(BLDC)モーター102に電気的に接続されたモーター制御装置(コントローラー)103内のモーター制御集積回路100を備えたモーターシステム101の例示的な用途のブロック図を示す。モーターコントローラー103およびモーター102は、図1では別個のシステムコンポーネントとして示されているが、モーターコントローラー103は、様々な実施形態において、モーター102に直接統合されてもよいことが理解される。一例では、BLDCモーター102は、冷却ファンであるが、任意のBLDCモーターであってもよい。冷却ファンの用途では、温度センサー(図示せず)は、ファンの望ましい速度を表す速度制御信号の形で、モーター制御集積回路(IC)100にシステムの温度を報告する。モーター102は、図1に示すように、北をN、南をSとラベル付けした極を有する2つの極ペアを有する永久磁石回転子102aを含む。一般に、任意の数の極ペアが使用され、任意の固定子巻線構成が使用される。それは、図1に示されるような1相およびその他の多相構成を含む。モーター/回転子の動きは、固定子コイルによって制御される。固定子コイルは、電流の流れによって通電され、電気供給が停止されると、回転子を推進する交番磁界を生成する。回転子が回転すると、ホール効果センサー106に最も近い回転子の磁極は、NからSに推移し、再び戻る。
【0032】
ホール効果センサー106は、シングルエンドされるか、差動出力を有する。図1において、出力は、シングルエンドされ、ホールとラベル付けされた信号である。回転子が回転しているとき、ホール信号は、ホール増幅器108によって増幅され、論理1または0のいずれかに変換される。それは、ホール効果磁気センサーに対して最も近い位置にあるN極またはS極の回転子磁石として、モーター制御IC100によって解釈される。増幅されたホール信号は、タコ(Tach)(タコメータ)ピンのオープンドレイン出力として、ICからピンアウトされる。回転子が回転し、回転子上の永久磁石が磁気センサーを通過すると、タコ信号は、論理値1と0との間で切り替わる。これが発生する速度は、内部クロックブロック130と、実際の速度ブロック132とによってモニターされるようなモーターの速度を示す。
【0033】
転流PWMスイッチ110は、電源(V
DD
とラベル付け)およびグランドにファンのモーター巻線を接続する。モーター制御IC100は、転流ロジックブロック112とともに、固定子巻線の電流を転流するための転流PWMスイッチ110とホール効果センサー106とからの磁極情報を使用する。転流スイッチ110は、図1に示される1相モーター用のHブリッジとして構成されて示されている。しかし、転流スイッチ110は、異なるコイル巻線構成と、異なる数の固定子極および回転子極とのために異なるように構成されてもよい。転流PWMスイッチ110は、例示目的のために、モーター制御IC100に統合されるように示されている。しかし、転流PWMスイッチ110は、ICの外部にあってもよい。一実施形態では、モーター制御IC100と、回転子および固定子巻線と共にホール効果センサー106とは、冷却ファン内にすべて物理的に含まれる。
【0034】
転流ロジック112は、ホール増幅器出力の極性情報をデコードする。そして、整粒ロジック112は、転流PWM(この例では、Hブリッジ)スイッチがいつオンになり、どのスイッチがオンになるかを決定するために、そして、最終的には固定子巻線の電流の方向を決定するために使用される。
【0035】
固定子巻線は、グラウンドへの転流PWMスイッチ110を介して、電源に接続される。電源電圧とグランドは、それぞれ、V
DD
とGNDとラベル付けされる。Hブリッジ構成により、巻線電流の方向を反転させることができる。これにより、固定子の磁極の極性が反転する。回転子が回転すると、固定子巻線電流の反転は、転流(commutation)として知られている。転流中に電源がグランドに短絡することを避けるため、1ペアのみのスイッチを一度にオンにすることができる。転流として知られる小さな遅延、すなわち、スイッチの1つのペアがオフになる時と、スイッチの他のペアがオンになる時との間の遅延がある。Hブリッジの出力ピンは、モーター巻線1と2用のW1とW2とラベル付けされている。
【0036】
一実施形態では、制御ICは、モーターの安全のために組み込まれたいくつかの劣化保護機能を提供する。図1は、PWMジェネレータ/出力イネーブルブロック120を含む。このPWMジェネレータ/出力イネーブルブロック120は、劣化条件が存在しない場合にのみ、電流を導くために転流PWMスイッチにPWM入力を提供する。劣化の条件が発生した場合、PWMジェネレータ/出力イネーブルブロック120は、モーター制御IC100のスイッチをオフにし、固定子巻線への電流を無効化する。図1の例では、モーターを無効にすることができる4つの劣化条件(回転子ロック、熱過負荷、低電圧、および電流過負荷)が検出される。回転子ロック検出ブロック122は、ホール増幅器出力をモニターし、回転子速度を測定するための内部クロックを使用する。回転子速度が事前設定されたしきい値を下回ると、回転子を停止する妨害物があり、安全でない電流レベルが巻線において増大する前にモーターが無効化されることを保証する。モーター制御IC100は、熱保護ブロック124内に位置する独自の熱センサーを有する。モーター制御IC100は、通常、モーター内に位置するため、IC温度は、モーター温度の指標である。ICの温度がしきい値温度を超えると、モーターは、無効化される。最後に、固定子巻線電流は、過電流保護(OCP)ピンと、グランドとの間の抵抗器で検出される。過電流保護ブロック126は、固定子巻線電流をモニターする。電流が所定の安全限界を超えると、モーターは無効化される。低(under)電圧ブロック128は、電圧供給VDDピンが推奨動作条件を下回った場合に、電流がモーター巻線に供給されることを防止する。
【0037】
速度制御入力は、モーターの所望の速度(例えば、所望の速度ブロック134により示される)をモーター制御IC100に伝える。任意の閉サーボ制御ブロック136は、破線で示される。回転子が回転すると、内部クロックおよびタイマー130は、ホール増幅器108によって検出されるようなモーターの実際の速度をモニターする。サーボ制御ブロック136は、モーターの実際の速度が最大選択(例えば、所望の速度)ブロック134の出力によって定義されるようなモーターの所望の速度に等しくなるまで、PWMジェネレータ/出力イネーブルブロック120への入力を動的に調整することができる。閉ループ制御が使用されない場合、最大選択(例えば、所望の速度)ブロック134の出力は、PWM発生器120に直接送られる。速度制御信号は、直流(DC)電圧、デジタル制御ワードまたはPWM信号の形態である。それぞれは、冷却ファンの望ましい速度を表す。
【0038】
PWMジェネレータ/出力イネーブルブロック120のパルス幅変調(PWM)発生器部は、モーター巻線全体の平均電圧を設定するために、スイッチ110へのPWMデューティサイクルを調整する。回転子が回転すると、モーター制御IC100は、内部クロック130と実際の速度ブロック132とを使用して、モーターの実際の速度を決定する。モーターの実際の速度に関する知識は、モーターの実際の速度が所望の速度と等しくなるまで、PWMデューティサイクルを調整するために、閉ループ形式で使用される。任意の種類の速度基準、温度などが測定され、モーターの所望の速度を確立するために使用される。
【0039】
図2は、図1の転流ロジックブロック112の詳細なブロック図を示す。これらのブロックは、ホール増幅器出力を取得し、合成転流信号(例えば、非一時的合成転流信号)を生成する。その合成転流信号は、回転子磁石の形状(geometry)と非理想的な巻線インピーダンスの製造上の欠陥を説明する(account for)。本明細書で説明されるように、非理想的な形状(shape)は、コンポーネントの所望の(例えば、理想的な)形状に正確に適合しない形状である。例えば、コンポーネントの形状は、コンポーネントの製造中に発生する望ましくない寸法のばらつき(例えば、製造上の欠陥、異常など)を有する。例えば、特定の製造技術は、望ましくない寸法のばらつきを生じる比較的大きな寸法公差を有する。図2のブロックは、動作が実行される転流ロジックブロック112および/またはモジュール(例えば、メモリに保存されているプロセッサ実行可能命令、関連するプロセッサ/ロジックユニット、メモリレジスタなどの処理モジュール)によって、実行される異なる動作を表す。より一般的には、図2および他の図に関して本明細書で説明されるブロックは、例えば、モーターコントローラーにおいて、プロセッサ、処理回路などによって実行可能なメモリに保存された命令を含む。したがって、ブロックは、1つまたは複数の物理デバイスまたは物理デバイスの構成要素を含む。しかし、本明細書で説明する命令の特徴(aspects)は、通信媒体(例えば、電磁信号、光信号などの形態の制御コマンド)によって代替的に伝えられる。その通信媒体は、有限の期間、物理デバイスによって保持されない。さらに、制御コマンド、信号などは非一時的である。メモリデバイスは、取り外し可能なデバイスおよび/または組み込みデバイスを含む。詳述するために、メモリは、とりわけ、半導体メモリ、光学メモリ、および/または磁気メモリを含む。さらに、メモリは、不揮発性、揮発性、静的、動的、読み取り/書き込み、読み取り専用、ランダムアクセスなどを含む。
【0040】
回転子が動き始めると、エッジ検出ブロック202は、図1のホール増幅器108の出力でホールエッジ(磁気ホール効果センサーにより検知される極性の変化)を検出する。ホールエッジカウンターブロック204は、連続するエッジ間の時間を検出する。これは、各ホールエッジについて繰り返される。記録された時間は、206、208、および210のメモリレジスタに保存される。システム(例えば、転流ロジック112)は、N個のメモリレジスタを含み、および/またはそうでなければ、N個のメモリレジスタへのアクセスを有する。回転子上の各N永久磁石に1つのメモリレジスタがある。これは、ブロック212で実行される回転子の完全な1回転の時間を計算するために十分なタイミング情報を提供する。完全な1回転の時間は、検出されたホールエッジごとに更新される。ブロック212および214の2つのメモリレジスタS1およびS0は、完全な1回転の時間の2つの最新の計算を記憶する。これは、回転子の速度および加速度計算ブロック220に、回転子の速度および加速度を計算するために使用可能な情報を提供する。速度と加速度の情報は、ブロック218で実行されるように、すべての回転子N磁石の角度位置情報を同時に計算するために、すべての回転子N磁石のホールエッジ間の時間と組み合わさられる。所望または理想の回転子磁石の角度位置形状(geometry)は、ブロック216に保存される。ブロック216の所望または理想の回転子磁石の角度位置形状は、ブロック222で測定された形状と比較される。測定された形状に対する理想的な形状の角度最良適合(best fit)もブロック222で実行される。ブロック222で計算された測定された磁石位置と、理想的な磁石位置との間の角度差Δiは、速度と加速度に基づいて、ブロック224でタイミング情報に変換される。
【0041】
ブロック230は、巻線インピーダンス遅延情報を含むメモリルックアップテーブルである。このメモリは、巻線インピーダンスの事前情報で事前にプログラムされ、および/または、メモリは、任意のブロック232によりプログラムされる。このブロック232は、モーターに電力が供給された後、モーター巻線インピーダンス測定を行う。巻線インピーダンスメモリテーブル230は、巻線インピーダンス遅延の値を表す単一のエントリを含む。異なるモータータイプ、および/または負荷条件に対して、異なるモーター速度で巻線インピーダンスを異なるように補正することが望ましい場合、メモリテーブル230は、複数の値を含む。
【0042】
ブロック224は、合成転流波形の最新のホールエッジから次のエッジまでの時間を計算する。この計算への入力は、ブロック218からの角度位置情報、および、ブロック222からの回転子永久磁石の最良適合の角度位置情報である。入力は、ブロック220からの回転子の速度および加速度と、ブロック230からの巻線インピーダンス遅延/角度調整と、ブロック226からの他の追加のタイミング調整とを含む。ブロック224からの計算は、タイマーに保存され、ブロック228をラッチする。ブロック228は、合成転流信号を生成する。合成転流信号は、ホール増幅器出力からのホール効果センサー情報を直接使用する代わりに、モーター巻線電流を転流するために使用される。
【0043】
ブロック224に入る入力のすべてを使用して、合成転流波形の次の所望のホールエッジを計算する。または、入力のサブセットを使用する。機能セット選択(feature set selection)ブロック234は、ブロック224へのどの入力が計算で使用されるかを選択し、同じICからの異なる機能を可能にする。これにより、エンドユーザーに柔軟性を持たせ、機能を有効および無効にすることにより、同じICを有する複数のIC製品がメーカーによって提供されることができる。
【0044】
図3は、互いに同一の形状を有する対称的に配置された永久磁石を備えた回転子300の簡略化された断面図を示す実施形態である。磁石間の位置は、位置302a、302b、302c、および302dで、等間隔になっている。図示の例では、4つの回転子磁石は、互いに等距離に配置される。θは、回転子上の任意の2つの磁極インターフェース間の回転子角度(例えば、検知された磁気極性の変化を生成する回転子位置間の角度)を説明する。同一または実質的に等しいサイズおよび/または寸法を有する、対称的に間隔をあけられた2対の磁極を有する回転子は、図3の回転子300によって示される。θは、360°/4または90°に等しい。
【0045】
図4は、対称的に配置され、対称的な大きさの永久磁石とともに、図3の回転子300に結合されたモーター制御IC100の実施形態のブロック図を示す。図4に図示された例は、図1のモーター制御IC100と共に示されている。しかし、開示の範囲から逸脱することなく、図1のモーター制御IC100の1つまたは複数のコンポーネントが変更または除去され、1つまたは複数の追加のコンポーネントがモーター制御ICに含まれることが理解されるべきである。図4に示すように、ホール増幅器108の出力は、ホール効果センサー106に最も近い磁極がNからSに遷移し、回転子が回転すると再び戻るときに報告する。
【0046】
ここで図5を参照すると、図5は、非対称形状の永久磁石を備えた例示的な回転子500の簡略断面図の別の実施形態を示している。これにより、図示のように、回転子上の位置502a、502b、502c、および502dの磁石間に非対称的および非理想的な間隔の位置が生じる。上述のように、永久回転子磁石は、一例では、回転子内に非対称に配置されてもよく、または、別の例では、様々な形状を有する磁石でもよい。さらに他の例では、永久回転子磁石は、互いに対して非対称な位置と、互いからの不規則な/異なる形状とを有する組み合わせであってもよい。可変磁石形状および/または配置を有する回転子がモーターに配置される場合、図6に示されるように、ホール増幅器108の出力は、対称に配置された同一の磁石を有する回転子(例えば、図3および図4に示される)に予想されるのと同じ時間、回転子の永久磁石の磁極を検出しない。回転子磁石のそのような物理的差異は、位置の誤差を補正して、モーターからより均一なトルクと改善された(例えば、最適な)性能を成し遂げる。各磁極は、位置決めまたはサイズ/寸法のばらつきを含むため、回転子上の各磁石は、ホール効果センサーによって決定されるような位置のばらつきを補正するために、個々の補正係数(compensation factor)を関連付ける。例えば、上述したように、ホール増幅器出力の立ち上がりエッジと、立ち下りエッジとは、時間t

、t

、t

、t

でエッジ検出される。図6の例における磁石の不規則な形状および/または配置により、絶対的な回転子の位置は、立ち上がりエッジと立ち下がりエッジで正確に知られていない。しかしながら、ホールエッジ間の測定時間を検出する。そして、その測定時間は、各磁石の角度補正係数(補正係数を決定するための例示的なアルゴリズムは、図8および9に関して以下で説明される)を決定するために、回転子速度および加速度に基づくホールエッジ間の期待された(例えば、図3および4に関して上述したように、磁石が回転子上に対称的に配置される構成に基づく)時間と比較される。各補正係数(回転子の各永久磁石に1つ。各補正係数は、回転子の隣接する永久磁石間の角度に関連付けられる)が一旦計算されると、補正係数は、測定される非理想的なモーター形状に関する理想的な回転子形状の最良適合の角度位置の計算に使用される。
【0047】
図7は、固定子電磁石の極性に関する回転子の角度位置と、ホールセンサー106の位置との6つの異なる組み合わせのモーター102を示す。これらの組み合わせは、モーター巻線インピーダンス遅延および以前の解決策によって引き起こされる問題を示すために使用される。説明のために、図7は、回転子が反時計回りに回転している例に関する。700aでは、回転子と固定子の磁極の極性は、それぞれ、北と南のためにNとSとラベル付けされている。極が反発するように、反対の極は引き付け合う。これにより、700aの回転子が反時計回りに回転する。回転子は、700bに示す位置に達するまで、反時計回りに回転し続ける。理想的には、この位置で、ホールセンサー106は、回転子のNからSへの極性の変化を検出する。これにより、制御ICが起動し、固定子巻線電流の方向を転流(リバース)する。それにより、700cに示すように、固定子の電磁石の極性が変化する。磁石の極性は、700cにおいて、回転を引き起こさないほどである。しかし、回転子の角運動量により、回転子は、この角度をわずかに超えて移動する。この角度は、反時計回りの回転を促進し続ける磁石をもたらす。実際のBLDCモーターは、転流が開始される時と、固定子コイルの非理想的なインピーダンスによって引き起こされる巻線において電流が実際に反転する時との間に時間遅延を有する。700aのホール効果センサー106が回転子磁石の極性の変化を検出すると、回転子は、回転子電磁石が700dおよび700eに示すように極性を変化する前に、時間τ(巻線インピーダンス時間遅延に等しい)の間回転し続ける。角度θ(実際の転流が行われる前に回転子が回転し続ける)は、モーター巻線の時定数τを角速度ωに掛けた値に等しい。この時間τの間、固定子電磁石の極性は、回転子永久磁石に対して間違った極性を有し、反時計回りの代わりに、時計回りの回転を促進する。これにより、モーターが1回転あたりn回ブレーキをかける。ここで、nは、回転子極の数である。この問題に対する以前の解決策は、700fに示すように、角度θadvだけホール効果センサーを進めることである。通常、進み角θadvは、回転子の最大角速度ω
max
を補正するように設定される。この解決策の欠点は、それが1つの速度でしか機能しないことである。結果として、モーターの性能は、他の回転子速度での望ましくないブレーキにより、電力消費と振動の点で依然として低下する。本明細書で説明するシステムおよび方法は、必要に応じて、ホール効果センサーを物理的に進める必要性を排除し、すべてのモーター速度でモーター巻線インピーダンスを補正することができる。したがって、本説明は、合成転流信号を生成する転流ロジックブロックを有するICを含む。
【0048】
図8および図9は、それぞれ、回転子の磁石サイズおよび/または磁石位置の変動、およびモーター巻線のインピーダンスを補正するための方法800および900の例のフローチャートを示す。例えば、図1、図4、図6、およびその組み合わせのモーター制御集積回路100は、方法800と900を実行する。方法は、回転子が静止ホール効果センサーを通過するときのホール増幅器出力のエッジ間の時間を記録する工程を含む。タイミング情報は、モーターの全回転のために記録され、保存される。回転子の速度と加速度は、回転子の全回転に基づいて計算され、ホールエッジごとに更新される。回転子の速度と加速度がわかると、回転子上のすべての永久磁石の相対的な角度位置は、ホールエッジ間の記録時間に基づいて、同時に計算される。速度と加速度をチェックして、角度位置の正確な計算がなされたことを確認する。回転子磁石の角度位置が決定されると、回転子磁石の相対的位置は、完全に製造された回転子の理想的な磁石位置と再び比較される。差がある場合、角度の差Δ

は、回転子上の各磁石に対して保存される。次いで、測定される回転子の磁石位置に対する理想的な回転子の所望の(例えば、最適な)角度位置が計算される。一例では、非理想的なホールエッジの位置と、理想的なホールエッジの位置との間の再帰的最小二乗(RLS)近似を使用して、最良適合が見つけられる。最小平均二乗のような他の最適アルゴリズムも使用される。理想的な回転子の最良適合の角度位置が判明したら、角度位置は、角度をタイミング情報に変換するために、速度および加速度情報と組み合わせられる。このタイミング情報をモーター巻線インピーダンス遅延情報と一緒に使用して、合成転流波形を生成する。これは、ホール効果センサー情報を直接使用する代わりに、固定子巻線電流を転流するために使用される。
【0049】
図8および図9を組み合わせて、非対称の回転子磁石およびモーター巻線インピーダンスを補正し、合成転流波形を作成する方法800および900の実施形態のフローチャートを形成する。804で、この方法は、回転子が動き始めた後、最初のホールエッジを検出するために、ホール増幅器出力を常にモニターする工程を含む。図8を参照して述べたように、一度ホールエッジが検出されると、ホールエッジが既に発生している場合、(前のホールエッジから)現在のホールエッジに到達するまでに時間がかかる。時間を測定し806、808で、回転子上のN永久磁石に対応するNメモリ位置の1つに保存する。決定ブロック810に示されるように、方法は、モーターの全回転(例えば、360度回転)が起こったことを確認するために、ホールエッジの量をカウントする工程を含む。モーターの完全な回転(rotation)/回転(revolution)の時間を測定するために、十分なホールエッジが検出されていない場合(例えば810、で「NO」)、方法は804に戻り、ホール増幅器出力のモニターとホールエッジの検出を続ける。モーターの完全な回転/回転の時間を測定するために、十分なホールエッジが検出された場合(例えば、812で「YES」)、方法は812に進み、完全な1回転の時間に基づいて速度を計算する。速度は、1回転後に812で計算される。なぜなら、速度計算は、タイミング測定が全回転の整数倍に基づいている場合、回転子磁石の非対称性の影響を受けないからである。速度計算は、812でメモリに保存される。メモリポインタは、814で示されるように更新される。2つの別々の速度計算は、加速度を計算するために使用される。判断ブロック816に示すように、方法は、818で加速度計算を実行する前に、2つの速度測定値がメモリに保存されることを確認する工程を含む。加速度を計算するために実行される十分な回転速度計算がない場合(例えば、816で「NO」)、方法は、804に戻り、ホール増幅器出力のモニターとホールエッジの検出とを続ける。加速度を計算するために実行される十分な回転速度計算がある場合(例えば、816で「YES」)、方法は、818に進み、上記のような加速度計算を実行する。決定ブロック820に示すように、方法は、速度と加速度が正確な合成転流波形を作成するために許容範囲内にあることを確認するチェック工程を含む。速度および加速度が許容範囲内にある場合(例えば、820で「YES」)、方法は、図9のブロック908に進む。速度および加速度が許容範囲内にない場合(例えば、820で「NO」)、方法は、804に戻り、ホール増幅器出力のモニターおよびホールエッジの検出を継続する。
【0050】
図9は、図8で始まったフローチャートの後半である。図9のブロック908に到達するために、3つのことが発生した。1.ホールエッジ間の時間は、全回転で感知されたすべての磁石についてメモリに保存される。2.最新のホールエッジに基づく回転子の速度計算は、正確であると判断される。3.最新のホールエッジに基づく回転子の加速度計算は、正確であると判断される。3つの条件すべてを使用して、検出されたホールエッジのタイミングに基づいて、すべての回転子のN磁石の正確な角度位置計算を同時に行う。これは、方法900の908で実行される。
(【0051】以降は省略されています)
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