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公開番号2020099177
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200625
出願番号2019204971
出願日20191112
発明の名称回転電機の製造方法
出願人デンソートリム株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02K 15/095 20060101AFI20200529BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】回転位置の検出精度が高い回転電機および回転電機の製造方法を提供すること。
【解決手段】センサユニット41は、ロータの磁束を検出することにより回転位置を検出するセンサを収容している。センサは、隣り合う2つの磁極32aの間のセンサ隙間に配置される。センサユニットは、カバー53によってステータの一方の端面SD1側から軸方向に沿ってセンサ隙間の中に延びている。センサユニットに面するコイル素線33dは、一方の端面側において、磁極から径方向に離れて配置されている。このため、センサユニットとコイル素線との干渉が抑制される。この結果、センサユニットとコイル素線との干渉に起因する回転位置の検出精度の低下が抑制される。
【選択図】図18
特許請求の範囲【請求項1】
界磁を提供するロータ(21)と、
径方向に延びる複数のティース部分の端部に前記界磁を受けるように設けられ、周方向に沿って互いに離れて配置された複数の磁極(32a)を有するステータコア(32)、および前記ティース部分に装着されたステータコイル(33)を有するステータ(31)と、
隣り合う2つの前記磁極の間のセンサ隙間(38b)に配置され、前記ロータの磁束を検出するセンサ(43)を収容するセンサユニット(41)とを備え、
前記センサユニットは、前記ステータの軸方向の一方の端面(SD1)側から軸方向に沿って前記センサ隙間の中に延びており、
前記センサユニットに面する前記ステータコイルのコイル素線(33d)は、前記一方の端面側において、前記磁極から径方向に離れて配置されている回転電機。
続きを表示(約 3,700 文字)【請求項2】
前記ステータコイルは、前記ティース部分の外側に配置された多層のコイルを有し、
前記コイル素線(33d)は、前記磁極に隣接する部位において内層の上に乗り上げて、最外層へと移行しており、
前記センサユニットに面する最外層のコイル素線(33d)は、前記ステータの軸方向の他方の端面側から、前記一方の端面側に向けて、前記磁極から径方向に離れるように傾斜している請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記最外層の前記コイル素線と、前記内層のコイル素線とが周方向に積み重ねられる乗り上げ位置(33r)は、前記センサユニットよりも前記ステータの他方の端面(SD2)側に位置している請求項2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記センサユニットに面する最外層のコイル素線(33d)は、内層の複数のコイル素線の間に形成される凹部の上に位置することにより、前記一方の端面側において、前記磁極から径方向に離れて配置されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の回転電機。
【請求項5】
前記コイル素線は、前記一方の端面側においてのみ、前記ステータの他方の端面(SD2)側よりも前記磁極から径方向に離れて配置されている請求項1から請求項4のいずれかに記載の回転電機。
【請求項6】
前記ステータコアと前記ステータコイルとの間には、樹脂製のインシュレータ(35)が配置されており、
前記インシュレータは、前記一方の端面側において、前記ステータコイルを前記磁極から径方向に離れさせるコイル案内部(36e、36f、37e、237e、337e、437e、537e、637e、737e、837e、A36f)を有する請求項1から請求項5のいずれかに記載の回転電機。
【請求項7】
前記インシュレータは、前記ティース部分と前記ステータコイルとの間に配置されたボビン部分(36)を有し、
前記コイル案内部は、前記ボビン部分の上における前記コイル素線の位置を規定する凹凸部(36e、36f、A36f)である請求項6に記載の回転電機。
【請求項8】
前記インシュレータは、前記磁極と前記ステータコイルとの間に配置されたフランジ部分(37)を有し、
前記コイル案内部は、前記フランジ部分から前記ティース部分に沿って前記ステータコイルに向けて突出する突出部分(37e、237e、337e、437e、537e、637e、737e、837e)である請求項6または請求項7に記載の回転電機。
【請求項9】
複数の前記磁極は、
前記センサユニットが配置されない通常隙間(38a)と、
前記センサユニットが配置される前記センサ隙間(38b)とを区画形成しており、
前記インシュレータは、
前記通常隙間を形成する前記磁極に対応する通常インシュレータ部分と、
前記センサ隙間を形成する前記磁極に対応するセンサインシュレータ部分とを有し、
前記コイル案内部は、前記センサインシュレータ部分にのみ設けられている請求項6から請求項8のいずれかに記載の回転電機。
【請求項10】
前記ステータコアは、前記ステータコアを固定するための固定部を有し、
前記インシュレータは、前記固定部に位置付けられ、径方向に延びる板状であって、軸方向に延び出し、前記ステータコイルに含まれる複数のコイルを接続するためのジャンパ線(33j)の前記固定部への侵入を抑制するように前記ジャンパ線を案内するガイドフィン(35d)を有する請求項6から請求項9のいずれかに記載の回転電機。
【請求項11】
前記センサユニットは、
前記ステータの軸方向の一方の端面に配置されたケース(51)と、
前記ケースから前記センサ隙間の中に延びるカバー(53)とを有し、
前記ケースの周方向の両側に設けられ、前記ケースから突出する突出部分(57)を有する請求項1から請求項10のいずれかに記載の回転電機。
【請求項12】
前記センサユニットは、
前記ステータの軸方向の一方の端面に配置されたケース(51)と、
前記ケースから前記センサ隙間の中に延びるカバー(53)とを有し、
前記ケースは、電気部品を収容し、樹脂材料により封止されている容器(52)と、
前記樹脂材料により封止されていない空洞部(58)とを有する請求項1から請求項11のいずれかに記載の回転電機。
【請求項13】
前記センサユニットは、
前記ステータの軸方向の一方の端面に配置されたケース(51)と、
前記ケースから前記センサ隙間の中に延びるカバー(53)とを有し、
前記カバーの軸方向に垂直な断面積は、前記ケースから先端部に向けて徐々に小さくなる請求項1から請求項12のいずれかに記載の回転電機。
【請求項14】
前記ステータコイルは、内層(33a)のコイル素線(33c)と、前記内層の外側に配置された最外層(33b)のコイル素線(33d)とを備え、
前記最外層のコイル素線(33d)は、
前記一方の端面(SD1)であるひとつの側面(S1)以外のひとつの特定側面(S2、S3、S4)のみに配置され、前記磁極から離れるように傾斜する最外層斜行部(33fs、33ss)と、
前記特定側面以外の残る側面に配置され、周方向に沿って真っ直ぐに延びる部分とを含む請求項1から請求項13のいずれかに記載の回転電機。
【請求項15】
前記内層のコイル素線(33c)は、
前記特定側面(S2、S3、S4)のみに配置され、前記磁極へ近づくように傾斜する内層斜行部(33ff)と、
前記特定側面以外の残る側面に配置され、周方向に沿って真っ直ぐに延びる部分とを含み、
前記内層斜行部の上に交差するように前記最外層斜行部が配置されている請求項14に記載の回転電機。
【請求項16】
先端に磁極(32a)を有する複数のティース部分(32c)に装着された複数のボビン部分(36)の外周にステータコイル(33)を巻く巻線工程と、
隣り合う2つの前記磁極の間の隙間に、ステータ(31)の一方の端面(SD1)からセンサ(43)を挿入する挿入工程とを備え、
前記巻線工程は、前記ステータコイルのコイル素線(33d)が、前記一方の端面側において、前記磁極から径方向に離れて配置されるように、前記コイル素線を巻く回転電機の製造方法。
【請求項17】
前記挿入工程は、複数の前記磁極が形成する複数の通常隙間(38a)とセンサ隙間(38b)とのうち、前記センサ隙間(38b)のみに前記センサを挿入する工程であり、
前記巻線工程は、前記センサ隙間(38b)の隣に位置するセンサボビン部分(36b)のみにおいて、前記ステータコイルのコイル素線(33d)が、前記一方の端面側において、前記磁極から径方向に離れて配置されるように、前記コイル素線を巻く工程である請求項16に記載の回転電機の製造方法。
【請求項18】
前記巻線工程は、前記ステータコイルのコイル素線(33d)が、前記ステータの他方の端面(SD2)より前記一方の端面側において、前記磁極から径方向に離れて配置されるように、前記コイル素線を巻く工程である請求項16または請求項17に記載の回転電機の製造方法。
【請求項19】
前記巻線工程は、
内層(33a)のコイル素線(33c)を配置する段階と、
前記内層の外側に最外層(33b)のコイル素線(33d)を配置する段階とを備え、
前記最外層を配置する段階は、
前記一方の端面(SD1)であるひとつの側面(S1)以外のひとつの特定側面(S2、S3、S4)のみにおいて、前記磁極から離れるように傾斜する最外層斜行部(33fs、33ss)を形成するように、前記コイル素線を配置する段階と、
前記特定側面以外の残る側面において、周方向に沿って前記コイル素線(33d)を真っ直ぐに配置する段階とを含む請求項16から請求項18のいずれかに記載の回転電機の製造方法。
【請求項20】
前記内層を配置する段階は、
前記特定側面(S2、S3、S4)のみにおいて、前記磁極へ向けて近づくように傾斜する内層斜行部(33ff)を形成するように、前記コイル素線を配置する段階と、
前記特定側面以外の残る側面において、周方向に沿って前記コイル素線(33c)を真っ直ぐに配置する段階とを含み、
前記最外層を配置する段階は、前記内層斜行部の上に交差するように前記最外層斜行部を配置する請求項19に記載の回転電機の製造方法。

発明の詳細な説明【書類名】
関連出願の相互参照
【技術分野】
【0002】
この明細書における開示は、回転電機および回転電機の製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
特許文献1−4は、回転電機および回転電機の製造方法を開示する。この技術では、回転位置を検出するためのセンサ素子を収容したカバーを、複数の磁極の間に挿入している。従来技術として列挙された先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017−34732号公報
特開2013−233030号公報
特開2013−27252号公報
特許第5064279号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術の構成では、コイルとカバーとが干渉すると、センサ素子の位置が望ましい位置からずれる場合がある。例えば、ティース部分に装着されているコイルの外形は、規定の形状であることが望ましい。しかし、コイルの形状が規定の形状からずれると、コイルとカバーとが干渉する場合がある。この場合、カバーの位置がずれ、カバー内のセンサ素子の位置がずれる場合がある。センサ素子のずれは、回転位置の検出精度を低下させる場合がある。
【0006】
上述の観点において、または言及されていない他の観点において、回転電機および回転電機の製造方法にはさらなる改良が求められている。
【0007】
開示されるひとつの目的は、回転位置の検出精度が高い回転電機および回転電機の製造方法を提供することである。
【0008】
開示される他のひとつの目的は、回転位置を検出するセンサ素子のずれが抑制された回転電機および回転電機の製造方法を提供することである。
【0009】
開示されるさらに他のひとつの目的は、ボビン上にコイル素線を正確に配置でき、かつ、コイル素線とセンサユニットとの干渉に起因するセンサ素子のずれが抑制された回転電機および回転電機の製造方法を提供することである。
【0010】
開示されるさらに他のひとつの目的は、ボビン上にコイル素線を正確かつ高速に配置できることにより大量生産に適し、かつ、コイル素線とセンサユニットとの干渉に起因するセンサ素子のずれが抑制された回転電機および回転電機の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この開示によると、回転電機が提供される。回転電機は、界磁を提供するロータ(21)と、径方向に延びる複数のティース部分の端部に界磁を受けるように設けられ、周方向に沿って互いに離れて配置された複数の磁極(32a)を有するステータコア(32)、およびティース部分に装着されたステータコイル(33)を有するステータ(31)と、隣り合う2つの磁極の間のセンサ隙間(38b)に配置され、ロータの磁束を検出するセンサ(43)を収容するセンサユニット(41)とを備え、センサユニットは、ステータの軸方向の一方の端面(SD1)側から軸方向に沿ってセンサ隙間の中に延びており、センサユニットに面するステータコイルのコイル素線(33d)は、一方の端面側において、磁極から径方向に離れて配置されている。
【0012】
開示される回転電機によると、センサユニットに面するステータコイルのコイル素線は、一方の端面側において、磁極から径方向に離れて配置されている。このため、センサユニットとコイル素線との干渉が抑制される。この結果、センサユニットとコイル素線との干渉に起因する回転位置の検出精度の低下が抑制される。
【0013】
この開示によると、回転電機の製造方法が提供される。回転電機の製造方法は、先端に磁極(32a)を有する複数のティース部分(32c)に装着された複数のボビン部分(36)の外周にステータコイル(33)を巻く巻線工程と、隣り合う2つの磁極の間の隙間に、ステータ(31)の一方の端面(SD1)からセンサ(43)を挿入する挿入工程とを備え、巻線工程は、ステータコイルのコイル素線(33d)が、一方の端面側において、磁極から径方向に離れて配置されるように、コイル素線を巻く。
【0014】
開示される回転電機によると、センサの挿入において、センサと干渉しにくいコイル形状が提供される。この結果、センサとコイル素線との干渉に起因する回転位置の検出精度の低下が抑制される。
【0015】
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
第1実施形態に係る回転電機のモデル化された断面図である。
ステータの平面図である。
ステータの斜視図である。
インシュレータの平面図である。
インシュレータの斜視図である。
図4のVI矢印の方向における磁極とインシュレータとを示す側面図である。
図6のVII矢印における平面図である。
図6のVIII−VIII断面における断面図である。
インシュレータの部分的な斜視図である。
インシュレータの部分的な斜視図である。
センサユニットの平面図である。
センサユニットの斜視図である。
センサユニットの径方向内側の側面図である。
センサユニットの斜視図である。
カバーのモデル化された斜視図である。
カバーの断面図である。
ステータコアとセンサユニットとを示す側面図である。
ひとつの極の一部を断面で示す側面図である。
カバーとコイルとの関係を示す断面図である。
第2実施形態のひとつの極の一部を断面で示す側面図である。
第3実施形態のインシュレータの部分的な斜視図である。
第4実施形態のインシュレータの部分的な斜視図である。
第5実施形態のインシュレータの部分的な斜視図である。
第6実施形態のインシュレータの部分的な斜視図である。
第7実施形態のインシュレータの部分的な斜視図である。
第8実施形態のインシュレータの部分的な斜視図である。
第9実施形態のひとつの極の一部を断面で示す側面図である。
第10実施形態のひとつの極における裸のコアの外観図である。
内層が装着された後のひとつの極を示す外観図である。
最外層が装着された後のひとつの極を示す外観図である。
巻線装置を示す断面図である。
成形器の移動過程を示すダイヤグラムである。
成形器の移動過程を示すダイヤグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
【0018】
第1実施形態
図1において、内燃機関用回転電機(以下、単に回転電機という)10は、発電電動機、または交流発電機スタータ(AC Generator Starter)とも呼ばれる。回転電機10は、インバータ回路(INV)と制御装置(ECU)とを含む電気回路11と電気的に接続されている。電気回路11は、三相の電力変換回路を提供する。回転電機10の用途の一例は、乗り物用の内燃機関12の発電電動機である。乗り物は、車両、船舶、または航空機であり、典型的な一例は、鞍乗り型車両である。
【0019】
電気回路11は、回転電機10が発電機として機能するとき、出力される交流電力を整流し、バッテリを含む電気負荷に電力を供給する整流回路を提供する。電気回路11は、回転電機10から供給される点火制御用の基準位置信号を受信する信号処理回路を提供する。電気回路11は、点火制御を実行する点火制御器を提供してもよい。
【0020】
電気回路11は、回転電機10を電動機として機能させる駆動回路を提供する。電気回路11は、回転電機10を電動機として機能させるための回転位置信号を回転電機10から受信する。電気回路11は、検出された回転位置に応じて回転電機10への通電を制御することにより回転電機10を電動機として機能させる。
【0021】
回転電機10は、内燃機関12に組み付けられている。内燃機関12は、ボディ13と、ボディ13に回転可能に支持され、内燃機関12と連動して回転する回転軸14とを有する。回転電機10は、ボディ13と回転軸14とに組み付けられている。ボディ13は、内燃機関12のクランクケース、ミッションケースなどの構造体である。回転軸14は、内燃機関12のクランク軸、またはクランク軸と連動する回転軸である。回転軸14は、内燃機関12が運転されることによって回転する。
【0022】
回転軸14は、回転電機10を発電機として機能させるように回転電機10を回転させる。回転軸14は、回転電機10が電動機として機能するとき、回転電機10の回転によって内燃機関12を始動可能な回転軸である。また、回転軸14は、回転電機10が電動機として機能するとき、回転電機10の回転によって内燃機関12の回転を支援(アシスト)することができる回転軸である。
【0023】
回転電機10は、ロータ21と、ステータ31と、センサユニット41とを有する。以下の説明において、軸方向ADの語は、ステータ31を円筒体とみなした場合の中心軸の方向を意味する。径方向RDの語は、ステータ31を円筒体とみなした場合の直径方向を意味する。
【0024】
ロータ21は、界磁子である。ステータ31は、電機子である。ロータ21は、全体がカップ状である。ロータ21は、その開口端をボディ13に向けて位置付けられる。ロータ21は、回転軸14の端部に固定される。ロータ21と回転軸14とは、キー嵌合などの回転方向の位置決め機構を介して連結されている。ロータ21は、固定ボルト25によって回転軸14に締め付けられることによって固定されている。ロータ21は、回転軸14とともに回転する。ロータ21は、永久磁石によって界磁、すなわち回転界磁を提供する。
【0025】
ロータ21は、カップ状のロータコア22を有する。ロータコア22は、内燃機関12の回転軸14に連結される。ロータコア22は、回転軸14に固定される内筒と、内筒の径方向外側に位置する外筒と、内筒と外筒との間に拡がる環状の底板とを有する。ロータコア22は、後述する永久磁石のためのヨークを提供する。ロータコア22は、磁性金属製である。
【0026】
ロータ21は、ロータコア22の内面に配置された永久磁石23を有する。永久磁石23は、外筒の内側に固定されている。永久磁石23は、径方向内側に配置された保持カップ24によって軸方向ADおよび径方向RDに関して固定されている。保持カップ24は、薄い非磁性金属製である。保持カップ24は、ロータコア22に固定されている。
【0027】
永久磁石23は、複数のセグメントを有する。それぞれのセグメントは、部分円筒状である。永久磁石23は、その内側に、複数のN極と複数のS極とを提供する。永久磁石23は、少なくとも界磁を提供する。永久磁石23は、12個のセグメントによって、6対のN極とS極、すなわち12極の界磁を提供する。磁極の数は、他の数でもよい。永久磁石23は、点火制御のための基準位置信号を提供するための部分的な特殊磁極を提供する。特殊磁極は、界磁のための磁極配列とは異なる部分的な磁極によって提供される。
【0028】
ステータ31とボディ13とは、固定ボルト34を介して連結されている。ステータ31は、複数の固定ボルト34によってボディ13に締め付けられることによって固定されている。ステータ31は、ロータ21とボディ13との間に配置されている。ステータ31は、ロータ21の内面とギャップを介して対向する外周面を有する。ステータ31は、ボディ13に固定される。
【0029】
ステータ31は、ステータコア32を有する。ステータコア32は、内燃機関12のボディ13に固定されることによってロータ21の内側に配置される。ステータコア32は、複数のティース部分を有する。ひとつのティース部分は、ひとつの磁極を提供する。ステータコア32は、外突極型の鉄心を提供する。
【0030】
ステータ31は、ステータコア32に巻回されたステータコイル33を有する。ステータコイル33は、電機子巻線を提供する。ステータコア32とステータコイル33との間には電気絶縁性の樹脂製のインシュレータ35が配置されている。ステータコイル33は、三相巻線である。ステータコイル33は、ロータ21およびステータ31を発電機または電動機として選択的に機能させることができる。
【0031】
センサユニット41は、内燃機関用回転位置検出装置を提供する。センサユニット41は、内燃機関12に連動する回転電機10に設けられている。センサユニット41は、回転電機10のステータコア32に設けられている。センサユニット41は、ロータ21に設けられた永久磁石23の磁束を検出することによりロータ21の回転位置を示す電気信号を出力する。
【0032】
センサユニット41は、ステータ31に固定される。センサユニット41は、ステータコア32とボディ13との間に配置されている。センサユニット41は、ステータコア32の端面SD1に固定されている。センサユニット41は、ボディ13にも固定されているが、ステータコア32だけに固定されていてもよい。センサユニット41は、ロータ21に設けられた永久磁石23が供給する磁束を検出することにより、ロータ21の回転位置を検出する。センサユニット41は、複数のセンサ43を有する。複数のセンサ43は、隣接する2つの磁極32aの間に配置されている。複数のセンサ43は、隣接する2つのコイルの間に配置されているともいえる。複数のセンサ43は、永久磁石23の磁束変化を検出することによりロータ21の回転位置を検出する。複数のセンサ43は、ロータ21の回転軸に関して周方向に互いに離れて配置されている。
【0033】
永久磁石23が提供する特殊磁極の位置によって点火制御のための基準位置が示される。ロータ21の回転位置は、回転軸14の回転位置でもある。よって、ロータ21の回転位置を検出することにより、点火制御のための基準位置信号を得ることができる。複数のセンサ43の少なくともひとつは、特殊磁極に反応することにより、点火制御のための信号を出力する。この実施形態では、ひとつのセンサ43が点火制御用のセンサを提供する。この結果、ステータ31は、ロータ21が所定の回転位置にあるときに点火制御用の信号を出力するためのセンサを備える。
【0034】
永久磁石23が提供する界磁の回転方向の位置によってロータ21の回転位置が示される。よって、ロータ21の回転位置を検出し、検出された回転位置に応じて電機子巻線への通電を制御することにより、回転電機10を電動機として機能させることができる。複数のセンサ43の少なくともひとつは、回転電機10を少なくとも電動機として機能させるためのロータ21の回転位置を検出する。この回転電機10は、発電機および電動機として機能することができ、それらのいずれかとして選択的に機能させられる。
【0035】
センサユニット41は、電気回路部品42を収容する。電気回路部品42は、基板と、基板に実装された電気素子、および電線などを含む。センサユニット41は、センサ43を収容する。センサユニット41は、ケース51を有する。
【0036】
ケース51は、樹脂材料製である。ケース51は、部分的に金属部分をもつことができる。ケース51は、電気回路部品42とセンサ43とを収容し、保持する。センサ43は、電気回路部品42と接続される。ケース51は、多角形筒、例えば台形筒の断面に相当する形状をもち、ステータ31の径方向外側縁におおよそ対応して延びる外縁をもつ。ケース51は、電気回路部品42を収容するための容器52を有する。容器52は樹脂材料製である。容器52は、ボディ13に対向する面が開口した箱状である。容器52は、ステータコア32側に面する底面と、ボディ13に対向する開口部と、底面と開口部とを囲む側壁とを有する。電気回路部品42は、容器52内に収容され、固定されている。
【0037】
ケース51は、少なくともひとつのセンサ43を収容し、支持するための少なくともひとつのカバー53を有する。センサ43は、カバー53内に固定されている。カバー53は、容器52の底面から延び出すように形成された有底筒状の部材である。カバー53は、径方向外側に設けられている。カバー53は、2つの磁極32aの間の隙間に挿入される。
【0038】
カバー53は、ケース51の底面に設けられた基部と、基部から延び出す本体部とを有する。本体部は、基部より細い。基部は隙間より広い幅を有する。基部と本体部との間には、段部が形成されている。段部は、ステータコア32の一方の端面SD1に接触する。これにより、隙間内への本体部の挿入量が規定される。
【0039】
カバー53の内部は、容器52の内部に連通している。センサユニット41は、複数のカバー53を有する。カバー53は、容器52から延び出す指状、または舌状と呼びうる形状である。カバー53は、センサ43のための鞘とも呼ぶことができる。複数のカバー53は、点火制御のための基準位置検出用のセンサのためのひとつのカバー53と、モータ制御のためのセンサのための3つのカバー53とを有する。
【0040】
それぞれのカバー53内には、ひとつのセンサ43が収容される。センサ43は、永久磁石23が供給する磁束を検出する。センサ43は、ホールセンサ、MREセンサなどによって提供される。この実施形態は、点火制御のためのひとつのセンサと、モータ制御のための3つのセンサとを有する。センサ43は、カバー53内の空洞に配置されたセンサターミナルによって電気回路部品42と電気的に接続される。
【0041】
この実施形態における点火制御およびモータ制御のための永久磁石23に関連する細部、および複数のセンサ43に関連する細部については、特許文献として列挙した文献に記載の内容を援用することができ、同記載の内容は参照により引用されている。
【0042】
ケース51は、締付部54を有する。締付部54は、回転電機10の径方向RDに関して容器52より径方向内側に設けられている。容器52と締付部54との間には、それらの間を連結するための連結部55が設けられている。固定ボルト44は、ステータコア32のボディ13と反対側の面からステータコア32を貫通して配置されている。固定ボルト44のステータコア32から突出する先端部は、締付部54の雌ねじ部分に螺合される。これにより、センサユニット41は、ステータコア32に固定される。容器52内は、保護用の封止樹脂56によって満たされている。封止樹脂56は電気回路部品42を保護するためのポッティング樹脂である。
【0043】
センサユニット41は、ひとつまたは複数のセンサ43から出力される信号を外部に取り出すための外部接続用の配線11aを有する。配線11aは、基準位置を示す点火信号および/または回転角度を示す回転位置信号を伝達することができる。回転電機10は、ステータコイル33と電気回路11とを接続する複数の電力線11bを有する。電力線11bは、回転電機10が発電機として機能するとき、ステータコイル33に誘導される電力を電気回路11に供給する。電力線11bは、回転電機10が電動機として機能するとき、ステータコイル33を励磁するための電力を電気回路11からステータコイル33へ供給する。
【0044】
図2および図3において、ステータ31は、環状の部材である。ステータ31は、回転軸14とロータコア22の内筒とを受け入れることができる貫通穴を有する。ステータコア32は、回転軸14およびロータコア22の内筒を受け入れるための貫通穴を区画形成している。さらに、ステータコア32は、複数の固定ボルト34を受け入れるための複数の貫通穴を有する。これら貫通穴は、ステータコア32の周方向に関する位置を規定するために貢献する。ステータコア32は、センサユニット41を固定するための固定ボルト44を受け入れるための貫通穴を有する。
【0045】
ステータ31の外周面には、複数の磁極32aが配置されている。複数の磁極32aは、周方向に沿って互いに離れて配置されている。複数の磁極32aは、径方向に延びる複数のティース部分32cの端部にロータ21の界磁を受けるように設けられている。ステータ31は、例えば、18個の磁極32aを有する。磁極32aの数は、他の数でもよい。これら磁極32aは、ロータ21の界磁と対向して配置されている。ステータコア32は、永久磁石23と対向する複数の磁極32aを径方向外側に形成する。ステータコア32は、複数の磁極32aを形成するように所定の形状に成形された磁性体板(電磁鋼板)を積層することにより形成されている。
【0046】
図2および図3において、左下部分には、破線によってステータコイル33で隠されたインシュレータ35とステータコア32とが描かれている。ステータコア32は、径方向内側に位置付けられた環状部分32bを有する。環状部分32bは、上述の貫通穴を有しており、ステータコア32を固定するための固定部である。ステータコア32は、径方向に延びる複数のティース部分32cを有する。ひとつのティース部分32cは、環状部分32bとひとつの磁極32aとを連結する。
【0047】
ステータコイル33は、多相の電機子巻線を提供する。ステータコイル33は、複数のティース部分32cに装着されている。ステータ31は、複数の磁極32aと、複数の三相巻線とを有する三相多極ステータである。ステータコイル33は、複数の単コイル33sを有する。単コイル33sは、ひとつの磁極32aと、ひとつのティース部分32cとに装着されたコイルである。単コイル33sは、ひとつのティース部分32cの周りに集中巻きされている。複数の単コイル33sは、ひとつの相コイルを提供する。複数の相コイルによって多相の電機子巻線が提供されている。
【0048】
インシュレータ35は、ステータコア32を軸方向に関して挟む2つの半割体35a、35bを有する。半割体35aは、ステータ31の軸方向の一方の端面SD1側に位置している。この一方の端面SD1上には、センサユニット41が配置される。半割体35aは、ステータ31の軸方向の他方の端面SD2側に位置している。この他方の端面SD2は、センサユニット41が配置される端面とは反対の端面である。後述のコイル素線33dは、半割体35aの上において、磁極32aから径方向に離れて配置されている。半割体35aは、後述の突出部分37eを備える。半割体35bは、突出部分37eを備えない。
【0049】
インシュレータ35は、環状部分32bの径方向外側部分を覆うように配置された中央部分35cを有する。ステータコイル33は、複数の単コイル33sを接続するために、ステータ31の上に周方向に沿って延びるように配置された複数のジャンパ線33jを有する。ジャンパ線33jは、ステータコイル33を形成するためのコイル素線である。図2および図3には、一部のジャンパ線33jが破線で示されている。
【0050】
インシュレータ35は、中央部分35cの上に、ジャンパ線33jを案内するためのガイドフィン35dを有する。ガイドフィン35dは、固定部に位置付けられている。ガイドフィン35dは、板状の部材である。ガイドフィン35dは、径方向に延びている。ガイドフィン35dは、軸方向に延び出している。ガイドフィン35dは、インシュレータ35と連続する材料によって一体的に成形されている。ガイドフィン35dは、軸方向に延びる縁を径方向外側に有する。ガイドフィン35dは、径方向外側に向けてステータコア32から離れるように傾斜している縁を径方向内側に有する。ガイドフィン35dは、ステータ31の端面の一部であって、ステータコア32の端面から軸方向に突出している。インシュレータ35は、複数のガイドフィン35dを備える。複数のガイドフィン35dは、周方向に沿って互いに離れている。複数のガイドフィン35dは、放射状に配置されている。
(【0051】以降は省略されています)
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