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公開番号2020099161
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200625
出願番号2018237383
出願日20181219
発明の名称充電器および充電器の制御方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人特許業務法人深見特許事務所
主分類H02J 7/00 20060101AFI20200529BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】交流電源から供給される電力で蓄電装置を充電する充電器の過熱保護を図りつつ、高い信頼性が要求される部品の数が増加することを抑制する。
【解決手段】充電器は、交流電源から供給される電力で蓄電装置を充電する。充電器は、リアクトル(磁気部品)と、リアクトルを流れる電流を検出する電流センサと、リアクトルの周辺温度を検出する温度センサと、充電器の出力を調整可能に構成されたインバータと、インバータを制御する制御装置とを備える。制御装置は、温度センサの出力が所定温度よりも高い場合に、充電器の出力電力上限値を充電器の定格電力よりも低い電力に制限しつつ充電器の出力を継続する制限処理を実行し、制限処理の実行中に電流センサの出力が所定値を超えた場合に充電器の出力を停止するようにインバータを制御する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
交流電源から入力される交流を直流に変換して蓄電装置を充電する充電器であって、
前記交流電源から交流が入力される入力線と、
前記蓄電装置に直流を出力するための出力線と、
前記入力線と前記出力線との間の電路に設けられる磁気部品と、
前記磁気部品を流れる電流を検出する電流センサと、
前記磁気部品の周辺温度を検出する温度センサと、
前記入力線と前記出力線との間の電路に設けられ、前記出力線から前記蓄電装置に出力される電力を調整可能に構成されたインバータと、
前記インバータを制御可能に構成された制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記温度センサの出力が所定値よりも低い場合に、前記充電器の出力電力の上限値を第1電力に設定するとともに、前記電流センサの出力が第1閾値を超えた場合に前記充電器の出力を停止するように前記インバータを制御し、
前記温度センサの出力が前記所定値よりも高い場合に、前記充電器の出力電力の上限値を前記第1電力よりも低い電力に制限しつつ前記充電器の出力を継続するように前記インバータを制御する制限処理を実行し、前記制限処理の実行中に前記電流センサの出力が前記第1閾値よりも小さい第2閾値を超えた場合に前記充電器の出力を停止するように前記インバータを制御する、充電器。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記充電器は、前記入力線と前記出力線との間の電路における前記インバータよりも前記入力線側に設けられた力率改善回路を備え、
前記磁気部品は、前記力率改善回路内に設けられるリアクトルである、請求項1に記載の充電器。
【請求項3】
前記充電器は、前記入力線と前記出力線との間の電路における前記インバータよりも前記出力線側に設けられた絶縁トランスを備え、
前記磁気部品は、前記絶縁トランス内に設けられるコイルである、請求項1に記載の充電器。
【請求項4】
前記充電器は、車両に搭載される、請求項1〜3のいずれかに記載の充電器。
【請求項5】
交流電源から入力される交流を直流に変換して蓄電装置を充電する充電器の制御方法であって、
前記充電器は、
前記交流電源から交流が入力される入力線と、
前記蓄電装置に直流を出力するための出力線と、
前記入力線と前記出力線との間の電路に設けられる磁気部品と、
前記磁気部品を流れる電流を検出する電流センサと、
前記磁気部品の周辺温度を検出する温度センサと、
前記入力線と前記出力線との間の電路に設けられ、前記出力線から前記蓄電装置に出力される電力を調整可能に構成されたインバータとを備え、
前記制御方法は、
前記温度センサの出力が所定値よりも低いか否かを判定するステップと、
前記温度センサの出力が前記所定値よりも低い場合に、前記充電器の出力電力の上限値を第1電力に設定するとともに、前記電流センサの出力が第1閾値を超えた場合に前記蓄電装置への電力供給を停止するように前記インバータを制御するステップと、
前記温度センサの出力が前記所定値よりも高い場合に、前記充電器の出力電力の上限値を前記第1電力よりも低い電力に制限しつつ前記蓄電装置への電力の出力を継続するように前記インバータを制御する制限処理を実行し、前記制限処理の実行中に前記電流センサの出力が前記第1閾値よりも小さい第2閾値を超えた場合に前記蓄電装置への電力供給を停止するように前記インバータを制御するステップとを含む、充電器の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、交流電源から供給される電力で蓄電装置を充電する充電器、およびその充電器の制御方法に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
特表2018−500724号公報(特許文献1)には、車両外部の充電ステーションに接続可能に構成された充電ソケットを含む充電器を備え、充電ステーションから供給される電力で車載の蓄電装置を充電する外部充電を実行可能に構成された車両が開示されている。この車両においては、外部充電時に、温度センサの出力を用いて充電器に含まれる充電ソケットの温度指標が生成され、温度指標が過熱状態を示す場合に、充電ソケットの過熱保護措置として、充電器が停止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2018−500724号公報
特開2011−139572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された車両のように、充電器を停止するか否かの判定に温度センサの出力が用いられる場合、温度センサに高い信頼性が要求されるため、温度センサが高額となり得る。そのため、コストの観点で改善の余地がある。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、充電器の過熱保護を図りつつ、高い信頼性が要求される部品の数が増加することを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本開示による充電器は、交流電源から入力される交流を直流に変換して蓄電装置を充電する充電器であって、交流電源から交流が入力される入力線と、蓄電装置に直流を出力するための出力線と、入力線と出力線との間の電路に設けられる磁気部品と、磁気部品を流れる電流を検出する電流センサと、磁気部品の周辺温度を検出する温度センサと、入力線と出力線との間の電路に設けられ、出力線から蓄電装置に出力される電力を調整可能に構成されたインバータと、インバータを制御可能に構成された制御装置とを備える。制御装置は、温度センサの出力が所定値よりも低い場合に、充電器の出力電力の上限値を第1電力に設定するとともに、電流センサの出力が第1閾値を超えた場合に充電器の出力を停止するようにインバータを制御する。制御装置は、温度センサの出力が所定値よりも高い場合に、充電器の出力電力の上限値を第1電力よりも低い電力に制限しつつ充電器の出力を継続するようにインバータを制御する制限処理を実行し、制限処理の実行中に電流センサの出力が第1閾値よりも小さい第2閾値を超えた場合に充電器の出力を停止するようにインバータを制御する。
【0007】
上記の充電器によれば、温度センサの出力が所定値よりも低い場合には、充電器の出力電力の上限値が第1電力(たとえば充電器の定格出力電力)に設定されるとともに、電流センサの出力が第1閾値(たとえば充電器の許容電流に対応する値)を超えた場合には、過電流保護のために充電器が停止される。すなわち、過電流保護のために充電器を停止するか否かの判定には電流センサの出力が用いられる。そのため、電流センサには高い信頼性を有するセンサが用いられる。
【0008】
一方、温度センサの出力が所定値よりも高い場合には、制限処理が実行される。この制限処理では、充電器の出力電力の上限値を第1電力よりも制限することで充電器内を流れる電流が低減され充電器内の発熱量(ジュール熱の発生量)が低減され得るが、充電器の出力そのものは継続される。そして、制限処理の実行中において、充電器内の磁気部品が過熱によって磁気飽和することに起因して電流センサの出力が第1閾値よりも小さい第2閾値を超えた場合には、過熱保護のために充電器の出力が停止される。すなわち、過熱保護のために充電器を停止するか否かの判定には、温度センサではなく、電流センサが用いられる。これにより、充電器を停止するか否かの判定に用いられるセンサを、電流センサおよび温度センサの双方ではなく、電流センサのみにすることができる。その結果、充電器の過熱保護を図りつつ、高い信頼性が要求される部品(センサ)の数が増加することを抑制することができる。
【0009】
(2) ある形態においては、充電器は、入力線と出力線との間の電路におけるインバータよりも入力線側に設けられた力率改善回路を備える。磁気部品は、力率改善回路内に設けられるリアクトルである。
【0010】
上記形態においては、充電器の力率改善回路内に設けられるリアクトルが過熱によって磁気飽和することに起因して電流センサの出力(力率改善回路内のリアクトルを流れる電流)が第2閾値を超えた場合に、充電器の出力が停止される。そのため、過熱保護のために充電器を停止するか否かを、電流センサの出力(力率改善回路内のリアクトルを流れる電流)を用いて適切に判定することができる。
【0011】
(3) ある形態においては、充電器は、入力線と出力線との間の電路におけるインバータよりも出力線側に設けられた絶縁トランスを備える。磁気部品は、絶縁トランス内に設けられるコイルである。
【0012】
上記形態においては、充電器の絶縁トランス内に設けられるコイルが過熱によって磁気飽和することに起因して電流センサの出力(絶縁トランス内のコイルを流れる電流)が第2閾値を超えた場合に、充電器の出力が停止される。そのため、過熱保護のために充電器を停止するか否かを、電流センサの出力(絶縁トランス内のコイルを流れる電流)を用いて適切に判定することができる。
【0013】
(4) ある形態においては、充電器は、車両に搭載される。
上記形態においては、車両に搭載される充電器の過熱保護を図りつつ、高い信頼性が要求される部品(センサ)の数が増加することを抑制することができる。
【0014】
(5) ある形態においては、交流電源から入力される交流を直流に変換して蓄電装置を充電する充電器の制御方法である。充電器は、交流電源から交流が入力される入力線と、蓄電装置に直流を出力するための出力線と、入力線と出力線との間の電路に設けられる磁気部品と、磁気部品を流れる電流を検出する電流センサと、磁気部品の周辺温度を検出する温度センサと、入力線と出力線との間の電路に設けられ、出力線から蓄電装置に出力される電力を調整可能に構成されたインバータとを備える。制御方法は、温度センサの出力が所定値よりも低いか否かを判定するステップと、温度センサの出力が所定値よりも低い場合に、充電器の出力電力の上限値を第1電力に設定するとともに、電流センサの出力が第1閾値を超えた場合に蓄電装置への電力供給を停止するようにインバータを制御するステップと、温度センサの出力が所定値よりも高い場合に、充電器の出力電力の上限値を第1電力よりも低い電力に制限しつつ蓄電装置への電力の出力を継続するようにインバータを制御する制限処理を実行し、制限処理の実行中に電流センサの出力が第1閾値よりも小さい第2閾値を超えた場合に蓄電装置への電力供給を停止するようにインバータを制御するステップとを含む。
【0015】
上記の制御方法によれば、温度センサの出力が所定値よりも低い場合には、充電器の出力電力の上限値が第1電力(たとえば充電器の定格出力電力)に設定されるとともに、電流センサの出力が第1閾値(たとえば充電器の許容電流に対応する値)を超えた場合には、過電流保護のために充電器が停止される。すなわち、過電流保護のために充電器を停止するか否かの判定には電流センサの出力が用いられる。そのため、電流センサには高い信頼性を有するセンサが用いられる。
【0016】
一方、温度センサの出力が所定値よりも高い場合には、制限処理が実行される。この制限処理では、充電器の出力電力の上限値を第1電力よりも制限することで充電器内を流れる電流が低減され充電器内の発熱量(ジュール熱の発生量)が低減され得るが、充電器の出力そのものは継続される。そして、制限処理の実行中において、充電器内の磁気部品が過熱によって磁気飽和することに起因して電流センサの出力が第1閾値よりも小さい第2閾値を超えた場合には、過熱保護のために充電器の出力が停止される。すなわち、過熱保護のために充電器を停止するか否かの判定には、温度センサではなく、電流センサが用いられる。これにより、充電器を停止するか否かの判定に用いられるセンサを、電流センサおよび温度センサの双方ではなく、電流センサのみにすることができる。その結果、充電器の過熱保護を図りつつ、高い信頼性が要求される部品(センサ)の数が増加することを抑制することができる。
【発明の効果】
【0017】
本開示によれば、充電器の過熱保護を図りつつ、高い信頼性が要求される部品の数が増加することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
充電器を備える充電システムの全体構成の一例を示す図である。
充電器の回路構成を示す図である。
過熱保護制御の実行中におけるPFC温度Tpfcと充電器の上限出力電力Pmaxとの対応関係の一例を示す図である。
PFCリアクトル電流IACの波形の一例を模式的に示す図である。
PFC温度Tpfcと過電流閾値Ithとの対応関係の一例を示す図である。
制御装置の処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。
インバータ出力電流IVHの波形の一例を模式的に示す図である。
制御装置の処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0020】
図1は、本実施の形態による充電器200を備える充電システムの全体構成の一例を示す図である。充電システムは、車両10と、給電設備100とを備える。
【0021】
給電設備100は、車両外部の交流電源110と、EVSE(Electric Vehicle Supply Equipment)115と、コネクタ120とを含む。交流電源110は、たとえば商用系統電源によって構成されるが、これに限定されるものではなく、種々の電源を適用可能である。EVSE115は、交流電源110から車両10へ電力を供給するための充電ケーブルや、充電ケーブルを介して車両10へ電力を供給するための充電スタンド内に設けられる。
【0022】
車両10は、蓄電装置12と、システムメインリレー(以下「SMR(System Main Relay)」ともいう)15と、パワーコントロールユニット(以下「PCU(Power Control Unit)」ともいう)20と、動力出力装置25と、駆動輪30とを含む。
【0023】
蓄電装置12は、再充電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池によって構成される。蓄電装置12には、給電設備100の交流電源110(後述)から供給される電力の他、動力出力装置25において発電された電力が蓄えられる。なお、蓄電装置12として、大容量のキャパシタも採用可能である。SMR15は、蓄電装置12と電力線L1との間に設けられる。SMR15は、蓄電装置12と電力線L1との電気的な接続/切離を行なうためのリレーである。
【0024】
PCU20は、蓄電装置12から電力を受けて動力出力装置25を駆動するための電力変換装置を総括して示したものである。たとえば、PCU20は、動力出力装置25に含まれるモータを駆動するためのインバータや、蓄電装置12から出力される電力を昇圧するコンバータ等を含む。動力出力装置25は、駆動輪30を駆動するための装置を総括して示したものである。たとえば、動力出力装置25は、駆動輪30を駆動するモータやエンジン等を含む。また、動力出力装置25は、駆動輪30を駆動するモータによって車両の制動時等に発電し、その発電された電力をPCU20へ出力する。
【0025】
車両10は、さらに、インレット40と、充電リレー50と、充電器200とを含む。
インレット40は、充電器200の入力線L2に接続される。インレット40は、給電設備100のコネクタ120に接続可能に構成される。充電リレー50は、電力線L1と充電器200の出力線L3との電気的な接続/切離を行なうためのリレーである。
【0026】
給電設備100のコネクタ120が車両10のインレット40に接続された状態において、充電器200の入力線L2には、給電設備100からの交流が入力される。充電器200は、給電設備100から供給される電力による蓄電装置12の充電(以下「外部充電」ともいう)の実行時、入力線L2から入力される交流電力を直流電力に変換して出力線L3に出力する。出力線L3に出力された直流電力は、充電リレー50およびSMR15を介して蓄電装置12に供給される。これにより、蓄電装置12が充電される。
【0027】
図2は、充電器200の回路構成を示す図である。なお、図2に示す回路構成はあくまで一例であって、充電器200の回路構成は図2に示す構成に限定されるものではない。
【0028】
充電器200は、フィルタ回路205と、PFC回路210と、インバータ215と、絶縁トランス220と、整流回路225と、制御装置250とを含む。フィルタ回路205、PFC回路210、インバータ215、絶縁トランス220、および整流回路225は、入力線L2から出力線L3までの電路に、この順に直列的に接続される。
【0029】
フィルタ回路205は、交流電源110から入力線L2に入力される交流電力に含まれるノイズを除去し、ノイズが除去された交流電力をPFC回路210へ出力する。
【0030】
PFC回路210は、制御装置250からの制御信号に基づいて、フィルタ回路205から供給される交流電力を直流電力に変換してインバータ215へ出力する。PFC回路210は、交流電力を直流電力に変換するためのスイッチング回路と、スイッチング回路の入力側に設けられるリアクトル212とを含む。PFC回路210のスイッチング回路はリアクトル212とともに昇圧チョッパ回路を構成し、インレット40から入力される電力を昇圧することができる。
【0031】
インバータ215は、制御装置250からの制御信号に基づいて、PFC回路210から受ける直流電力を交流電力に変換して絶縁トランス220へ出力する。インバータ215は、たとえば単相ブリッジ回路によって構成される。
【0032】
絶縁トランス220は、磁性材から成るコアと、コアに巻回された一次コイルおよび二次コイルを含む。一次コイルおよび二次コイルは、電気的に絶縁されており、それぞれインバータ215および整流回路225に接続される。そして、絶縁トランス220は、インバータ215からの交流電力を一次コイルおよび二次コイルの巻数比に応じた電圧に変換して整流回路225へ出力する。
【0033】
整流回路225は、絶縁トランス220から受ける交流電力を直流電力に変換し、変換された直流電力を出力線L3に出力する。整流回路225から出力線L3に出力された直流電力は蓄電装置12に供給される。
【0034】
充電器200は、さらに、電圧センサ41,42,43,44、電流センサ51,52、温度センサ61,62を備える。電圧センサ41は、フィルタ回路205の入力側の電圧VINを検出する。電圧センサ42は、PFC回路210の入力側の電圧VACを検出する。電圧センサ43は、インバータ215の入力側の電圧VHを検出する。電圧センサ44は、整流回路225の出力側の電圧VCHGを検出する。電流センサ51は、PFC回路210内のリアクトル212を流れる電流(以下「PFCリアクトル電流」ともいう)IACを検出する。電流センサ52は、インバータ215の出力側の電流(以下「インバータ出力電流」ともいう)IVHを検出する。温度センサ61は、PFC回路210の温度(以下「PFC温度」ともいう)Tpfcを検出する。温度センサ62は、インバータ215の温度(以下「インバータ温度」ともいう)Tinvを検出する。各センサは、検出結果を示す信号を制御装置250に出力する。
【0035】
制御装置250は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵する。制御装置250は、各センサからの情報およびメモリに記憶された情報に基づいて所定の演算処理を実行し、演算結果に基づいてPFC回路210およびインバータ215を制御する。
【0036】
<充電器の過電流保護制御>
外部充電の実行中において、充電器200の内部に許容電流を超える過電流が流れると、充電器200が故障する要因となり得る。そこで、本実施の形態による制御装置250は、充電器200内の電流センサ51,52を用いて、充電器200の過電流保護制御を行なう。
【0037】
具体的には、制御装置250は、過電流閾値Ithを第1閾値I1に設定し、充電器200内の電流センサ51,52の少なくとも一方の出力が過電流閾値Ith(第1閾値I1)よりも高い場合に充電器200の出力を停止する。ここで、第1閾値I1は、充電器200の許容電流に対応する値(許容電流よりも所定値だけ小さい値)に設定される。そのため、充電器200に許容電流を超える電流が流れることが防止され、充電器200の過電流保護が図られる。
【0038】
なお、過電流保護制御において、電流センサ51,52の出力は充電器200を停止するか否かの判定に用いられるため、電流センサ51,52には信頼性の高いセンサが用いられる。
【0039】
<充電器の過熱保護制御>
外部充電の実行中において、充電器200が過熱状態となると、充電器200が正常に機能せず外部充電を正常に行えなくなる可能性がある。そのため、充電器200が過熱状態である場合には、充電器200の出力を停止することが望ましい。
【0040】
しかしながら、仮に、充電器200の過熱を充電器200内の温度センサ61,62で検出し、その結果で充電器200の出力を停止する(あるいは充電器200の出力を大幅に制限する)ようにすると、温度センサに高い信頼性が要求される。そのため、過電流保護制御に用いられる電流センサ51,52だけでなく、温度センサ61,62にも高い信頼性が要求され、温度センサ61,62が高額になり得る。したがって、コストの観点では改善の余地がある。
【0041】
なお、仮に、充電器200の出力制限量(低下量)が基準値を超える大幅な出力制限を実行する場合に、その制限を実行するか否かの判定に用いられるパラメータを検出するセンサの異常の有無を車両10内で自己診断する機能(OBD:On-Board diagnostics)を搭載することが課せられる場合には、過電流保護制御に用いられる電流センサ51,52の自己診断機能が必要になるだけでなく、温度センサ61,62の自己診断機能も必要となり、車両10のシステム全体としてさらに高額となり得る。
【0042】
そこで、本実施の形態による充電器200の制御装置250は、充電器200の過熱保護制御を以下のように行なう。制御装置250は、充電器200内の温度センサ61の出力(PFC温度Tpfc)が所定温度T1よりも高い場合には、充電器200の出力を停止するのではなく、充電器200の上限出力電力Pmaxを充電器200の定格出力電力Prよりも低い制限電力P2に制限しつつ、充電器200の出力を継続するように、インバータ215を制御する「制限処理」を実行する。そして、制御装置250は、制限処理の実行中に、過電流閾値Ithを第1閾値I1よりも小さい値(後述の第2閾値I2など)に設定し、充電器200内の電流センサ51の出力(PFCリアクトル電流IAC)が過電流閾値Ithを超えた場合に充電器200の出力を停止する。
【0043】
すなわち、本実施の形態においては、過熱保護のために充電器200を停止するか否かの判定に用いられるセンサは、温度センサ61ではなく、電流センサ51となる。これにより、充電器200を停止するか否かの判定に用いられるセンサを、電流センサ51および温度センサ61の双方ではなく、過電流保護制御に用いられる電流センサ51に共通化することができる。その結果、充電器200を停止するか否かの判定に用いることが可能な高い信頼性が要求される部品(センサ)の点数を低減することができる。すなわち、電流センサ51は、過電流保護制御および過熱保護制御において充電器200を停止するか否かの判定に用いられるセンサであるため、高い信頼性が要求される。一方、温度センサ61は、過電流保護制御において、充電器200を停止するか否かの判定には用いられるセンサではなくなるため、それほど高い信頼性は必要なくなる。そのため、充電器200を停止するか否かの判定に用いることが可能な高い信頼性が要求される部品(センサ)の点数を低減することができる。
【0044】
以下、本実施の形態による過熱保護制御について詳しく説明する。なお、本実施の形態においては、上述のように、温度センサ61の出力(PFC温度Tpfc)および電流センサ51の出力(PFCリアクトル電流IAC)を用いて充電器200の過熱保護制御を行なう場合を例示的に説明する。しかしながら、後述の変形例にも示すように、温度センサ62の出力(インバータ温度Tinv)および電流センサ52の出力(インバータ出力電流IVH)を用いて充電器200の過熱保護制御を行なうことも可能である。
【0045】
図3は、過熱保護制御の実行中におけるPFC温度Tpfcと充電器200の上限出力電力Pmaxとの対応関係の一例を示す図である。図3において、横軸はPFC温度Tpfcを表わし、縦軸は充電器200の上限出力電力Pmaxを表わす。
【0046】
PFC温度Tpfcが所定温度T1よりも低い領域では、過熱保護が不要であるため、充電器200の出力制限は行なわれない。具体的には、制御装置250は、上限出力電力Pmaxを充電器200の定格出力電力Prに設定し、充電器200の出力電力が上限出力電力Pmax(定格出力電力Pr)を超えないようにインバータ215を制御する。
【0047】
一方、PFC温度Tpfcが所定温度T1よりも高い領域では、過熱保護が必要であるため、充電器200の出力制限が行なわれる。具体的には、制御装置250は、上限出力電力Pmaxを、定格出力電力Pr未満かつ制限出力電力Plim(Plim>0)以上の値に制限する。より詳しくは、制御装置250は、PFC温度Tpfcが所定温度T1以上かつ所定温度T2(T2>T1)未満の領域においては、PFC温度Tpfcが高いほど上限出力電力Pmaxを低い値とする。このように、上限出力電力Pmaxを定格出力電力Pr未満に制限することで、充電器200内を流れる電流が低減され充電器200内の発熱量(ジュール熱の発生量)が低減され得る。
【0048】
PFC温度Tpfcが所定温度T2以上の領域においては、制御装置250は、上限出力電力Pmaxを制限出力電力Plim(Plim>0)に固定する。したがって、たとえPFC温度Tpfcがリアクトル212の許容温度T3(T3>T2)に達しても、上限出力電力Pmaxが0に設定されることはなく、充電器200の出力は継続されることになる。
【0049】
なお、充電器200の出力制限量(低下量)が基準値を超える大幅な出力制限を実行する場合に、その制限を実行するか否かの判定に用いられるパラメータを検出するセンサがOBDの対象となる場合には、定格出力電力Prと制限出力電力Plimとの差(温度センサ61の出力に基づく充電器200の出力制限量)が基準値未満となるように制限出力電力Plimを設定しておくことが望ましい。このようにすることで、PFC温度Tpfcを検出する温度センサ61をOBDの対象から除外することができる。
【0050】
なお、図3に示す対応関係は制御装置250のメモリに予め記憶されており、必要に応じて制御装置250の演算処理に用いられる。
(【0051】以降は省略されています)

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