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公開番号2020099160
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200625
出願番号2018237381
出願日20181219
発明の名称車両の充電システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人特許業務法人深見特許事務所
主分類H02J 7/00 20060101AFI20200529BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】DC充電器が特定DC充電器であることに起因して、車両の蓄電装置の充電機会が失われることを抑制することである。
【解決手段】車両のECUは、充電開始前の情報交換処理において取得したDC充電器の最小出力電圧が、蓄電装置の充電下限電圧以下である場合には第1充電制御を実行し、蓄電装置の充電下限電圧よりも高い場合には第2充電制御を実行する。車両のECUは、第2充電制御において、まずプリチャージ回路を接続しつつDC充電を開始して、実際にDC充電器から車両に印加される電圧を確認する。DC充電器から車両に印加される電圧が蓄電装置の電圧に対応する値である場合には、車両のECUはDC充電を許可して第1充電制御を実行する。DC充電器から車両に印加される電圧が蓄電装置の電圧に対応する値でない場合には、車両のECUはDC充電を許可しない。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
車両外部の充電器から供給される直流電力を受けて充電されるように構成された蓄電装置と、
前記蓄電装置の一方の極に接続される第1ノードと、前記車両の電気負荷に接続される第1電力線との間に設けられる第1リレーと、
前記蓄電装置の他方の極に接続される第2ノードと、前記電気負荷に接続される第2電力線との間に設けられる第2リレーと、
前記第1リレーに並列に接続され、前記第1ノードと前記第1電力線との間に設けられるプリチャージ回路と、
前記充電器が接続される充電口と、
前記充電口と前記第1電力線とを接続する第1充電リレー、および、前記充電口と前記第2電力線とを接続する第2充電リレーとを含む充電リレーと、
前記充電器から前記充電口に印加される電圧を検出する電圧センサと、
前記充電器との間で通信可能に構成された通信装置と、
前記蓄電装置の充電を制御する制御装置とを備え、
前記プリチャージ回路は、第3リレーおよび前記第3リレーに直列に接続された抵抗を含み、
前記通信装置は、前記充電器から前記充電器が出力可能な電圧の下限である最小出力電圧を取得し、
前記制御装置は、取得された前記最小出力電圧が前記蓄電装置に印加可能な電圧の下限である充電下限電圧より低い場合には第1充電制御を実行し、取得された前記最小出力電圧が前記充電下限電圧より高い場合には第2充電制御を実行し、
前記第1充電制御は、前記第1リレー、前記第2リレーおよび前記充電リレーを閉状態にして充電を行なう処理であり、
前記第2充電制御は、前記第2リレー、前記第3リレーおよび前記充電リレーを閉状態にして充電を開始し、充電開始後に前記電圧センサが検出した検出値が前記蓄電装置の電圧に対応する値である場合には、前記第1充電制御を実行する処理である、車両の充電システム。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記第2充電制御において、前記第2リレー、前記第3リレーおよび前記充電リレーを閉状態にして充電を開始し、充電開始後に前記電圧センサが検出した検出値が前記蓄電装置の電圧に対応する値より高い場合には、前記蓄電装置の充電を許可しない、請求項1に記載の車両の充電システム。
【請求項3】
前記充電下限電圧が前記蓄電装置の電圧に対応する値である、請求項1または請求項2に記載の車両の充電システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、車両外部の充電器から供給される電力を受けて車載の蓄電装置を充電できるように構成された車両に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
車両外部の充電器から供給される直流電力を受けて車載の蓄電装置を充電するDC(Direct Current)充電が可能に構成された車両が普及してきている。以下、直流電力を供給する充電器を「DC充電器」とも称する。
【0003】
DC充電においては、DC充電が開始される前に車両とDC充電器との間で情報交換処理が実行され、交換された情報を用いて車両とDC充電器との適合性を判定してからDC充電を開始する方式が知られている。
【0004】
たとえば特開2011−114961号公報(特許文献1)には、車両とDC充電器との適合性の判定に、車載の蓄電装置に印加可能な電圧の上限である充電上限電圧と、DC充電器の出力可能な電圧の上限である最大出力電圧とが用いられる充電システムが開示されている。この充電システムにおいては、情報交換処理において、車両からDC充電器に充電上限電圧が送信され、DC充電器から車両に最大出力電圧が送信される。車両は、最大出力電圧が充電上限電圧以上である場合には、車両とDC充電器とに適合性があると判定し、DC充電を許可する。一方、車両は、最大出力電圧が充電上限電圧より低い場合には、車両とDC充電器とに適合性がないと判定してDC充電を不許可とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011−114961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
車両とDC充電器との適合性の判定には他に、車両の蓄電装置に印加可能な電圧の下限である充電下限電圧と、DC充電器の出力可能な電圧の下限である最小出力電圧とが用いられることが考えられる。この場合には、情報交換処理において、車両とDC充電器との間で、充電下限電圧と最小出力電圧とが情報交換され、最小出力電圧が充電下限電圧以下である場合に、DC充電器と車両とに適合性があると判定される。一方、最小出力電圧が充電下限電圧より高い場合には、DC充電器と車両とに適合性がないと判定されてDC充電が許可されない。これは、以下の理由による。
【0007】
DC充電時にDC充電器から車両(充電口)に印加される電圧は、その時点の蓄電装置の電圧に対応する値が設定される。蓄電装置の電圧に対応する値とは、蓄電装置の電圧以上、かつ、蓄電装置の電圧との差分が所定値(後述)以内である値のことをいう。蓄電装置の電圧が充電下限電圧である状態でDC充電が開始される場合には、最小出力電圧が充電下限電圧より高いとDC充電器からは充電下限電圧よりも高い電圧が印加されることになる。すなわち、DC充電器は、その時点の蓄電装置の電圧(充電下限電圧)に対応する値の電圧を出力することができない。そうすると、蓄電装置の電圧とDC充電器から印加される電圧との差圧に起因して、蓄電装置に過電流が流れる可能性がある。そのため、最小出力電圧が充電下限電圧より高い場合には、DC充電が許可されない。
【0008】
ここで、現存するDC充電器の中には、DC充電開始前の情報交換処理において、最小出力電圧を本来の値(実際に出力可能な最小出力電圧)よりも高い値に設定して車両に送信するDC充電器(以下「特定DC充電器」とも称する)が存在することがわかった。このような特定DC充電器では、車両とDC充電器との適合性の判定において、最小出力電圧が充電下限電圧より高いために適合性がないと判定された場合であっても、仮に、特定DC充電器の真の最小出力電圧と充電下限電圧とを比較すると実際には適合性がある、ということが起こり得る。そのため、車両をDC充電するDC充電器が特定DC充電器であった場合には、情報交換処理において交換された情報を用いた適合性の判定結果のみに基づいてDC充電の可否を判定すると、本来であればDC充電可能であるはずの車両のDC充電が許可されないという事態が生じ得る。その結果、車両の蓄電装置の充電機会を失ってしまう可能性がある。
【0009】
本開示は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、DC充電器が特定DC充電器であることに起因して、車両の蓄電装置の充電機会が失われることを抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この開示に係る車両の充電システムは、車両外部の充電器から供給される直流電力を受けて充電されるように構成された蓄電装置と、蓄電装置の一方の極に接続される第1ノードと、車両の電気負荷に接続される第1電力線との間に設けられる第1リレーと、蓄電装置の他方の極に接続される第2ノードと、電気負荷に接続される第2電力線との間に設けられる第2リレーと、第1リレーに並列に接続され、第1ノードと第1電力線との間に設けられるプリチャージ回路と、充電器が接続される充電口と、充電口と第1電力線とを接続する第1充電リレー、および、充電口と第2電力線とを接続する第2充電リレーとを含む充電リレーと、充電器から充電口に印加される電圧を検出する電圧センサと、充電器との間で通信可能に構成された通信装置と、蓄電装置の充電を制御する制御装置とを備える。プリチャージ回路は、第3リレーおよび第3リレーに直列に接続された抵抗を含む。通信装置は、充電器から充電器が出力可能な電圧の下限である最小出力電圧を取得する。制御装置は、取得された最小出力電圧が蓄電装置に印加可能な電圧の下限である充電下限電圧より低い場合には第1充電制御を実行し、取得された最小出力電圧が充電下限電圧より高い場合には第2充電制御を実行する。第1充電制御は、第1リレー、第2リレーおよび充電リレーを閉状態にして充電を行なう制御である。第2充電制御は、第2リレー、第3リレーおよび充電リレーを閉状態にして充電を開始し、充電開始後に電圧センサが検出した検出値が蓄電装置の電圧に対応する値である場合には第1充電制御を実行する制御である。
【0011】
上記構成によれば、通信装置が取得した最小出力電圧が充電下限電圧よりも高い場合(最小出力電圧>充電下限電圧)には、直ちに蓄電装置の充電が不許可とされるのではなく、第2充電制御が実行される。第2充電制御においては、まず、充電器から蓄電装置への充電経路にプリチャージ回路を電気的に接続して蓄電装置の充電を開始する。
【0012】
充電器が特定DC充電器である場合には、通信装置が取得した最小出力電圧が充電下限電圧よりも高くても、充電器は、実際には通信装置が取得した最小出力電圧より低い電圧を出力できる可能性がある。そのため、蓄電装置の充電の開始後に電圧センサで実際に充電口に印加されている電圧を検出し、当該検出値が蓄電装置の電圧に対応する値であるか否かが判定される。検出値が蓄電装置の電圧に対応する値である場合には、少なくとも現時点の蓄電装置を当該充電器で充電可能であるので、第1充電制御が実行される。このように、通信装置が取得した最小出力電圧を用いた判定(適合性の判定)結果のみに基づいて充電可否を判定するのではなく、第2充電制御を実行して実際に充電器が蓄電装置の電圧に対応する値の電圧を出力できるか否かによって充電可否を判定する。そして、充電器が蓄電装置の電圧に対応する値の電圧を出力できる場合には、蓄電装置の充電が実行される。その結果、充電器が特定DC充電器であっても、充電器が特定DC充電器であることに起因して、車両の蓄電装置の充電機会が失われることを抑制することができる。
【0013】
ある実施の形態においては、制御装置は、第2充電制御において、第2リレー、第3リレーおよび充電リレーを閉状態にして充電を開始し、充電開始後に電圧センサが検出した検出値が蓄電装置の電圧に対応する値より高い場合には、蓄電装置の充電を許可しない。
【0014】
第2充電制御において、蓄電装置の充電の開始後に充電器から充電口に印加されている電圧が、蓄電装置の電圧に対応する値より高い場合には、プリチャージ回路を切断して第1充電制御を実行すると、充電器から充電口に印加されている電圧と、蓄電装置の電圧との差圧によって蓄電装置に過電流が流れる可能性がある。上記構成によれば、第2充電制御において、充電器から充電口に印加されている電圧が蓄電装置の電圧に対応する値より高い場合、すなわち車両と充電器とに適合性がない場合には、充電が許可されない。これによって、上記差圧によって蓄電装置に過電流が流れてしまうことを回避することができる。
【0015】
ある実施の形態においては、第1充電制御を実行するか、第2充電制御を実行するかの判定において、充電下限電圧に代えて蓄電装置の電圧に対応する値が用いられる。すなわち、制御装置は、取得された最小出力電圧が蓄電装置の電圧に対応する値より低い場合には第1充電制御を実行し、取得された最小出力電圧が蓄電装置の電圧に対応する値より高い場合には第2充電制御を実行する。
【0016】
上記構成によれば、最小出力電圧が蓄電装置の電圧に対応する値より低いか否かによって、第1充電制御を実行するか第2充電制御を実行するかが判定される。すなわち、充電開始前の蓄電装置の電圧に基づいて第1充電制御を実行するか第2充電制御を実行するかが判定される。たとえば、最小出力電圧は、充電下限電圧よりも高いが充電が開始される時点の蓄電装置の電圧よりは低いという状況も想定される(蓄電装置の電圧>最小出力電圧>充電下限電圧)。このような場合には、当該充電器で少なくともその時点における蓄電装置の充電を行なうことができる。最小出力電圧と充電下限電圧との関係によって一律に蓄電装置の充電の許可/不許可を判定するのではなく、充電が開始される時点の蓄電装置の電圧を考慮することによって、車両の蓄電装置の充電機会を増やすことができる。
【発明の効果】
【0017】
本開示の車両の充電システムによれば、DC充電器が特定DC充電器であることに起因して、車両の蓄電装置の充電機会が失われることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
実施の形態に係る充電システムを搭載した車両およびDC充電器の構成例を示すブロック図である。
車両のECUおよびDC充電器の制御部で実行されるDC充電に関する処理の手順を示すフローチャートである。
第1充電制御において、車両のECUおよびDC充電器の制御部で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
第2充電制御において、車両のECUおよびDC充電器の制御部で実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0020】
<車両およびDC充電器の構成について>
図1は、本実施の形態に係る充電システムを搭載した車両1およびDC充電器200の構成例を示すブロック図である。本実施の形態に係る車両1は、電気自動車である例について説明するが、車両1はDC充電器200から供給される直流電力を受けて車載の蓄電装置を充電するDC充電が可能であればよく、電気自動車に限られるものではない。たとえば、車両1は、プラグインハイブリッド自動車や燃料電池自動車であってもよい。
【0021】
DC充電器200は、充電ケーブル300を介して車両1に直流電力を供給するための充電器である。DC充電が行なわれる際には、充電ケーブル300の先端に設けられた充電コネクタ310が車両1(後述の充電口90)に接続される。
【0022】
図1を参照して、車両1は、蓄電装置10と、システムメインリレー装置20と、充電リレー装置30と、パワーコントロールユニット(以下「PCU(Power Control Unit)」とも称する)40と、モータジェネレータ(以下「MG(Motor Generator)」とも称する)50と、動力伝達ギヤ55と、駆動輪60と、通信装置70と、電圧センサ80と、充電口90と、ECU(Electronic Control Unit)100と、監視ユニット150とを備える。
【0023】
蓄電装置10は、車両1の駆動電源(すなわち動力源)として車両1に搭載される。蓄電装置10は、積層された複数の電池を含んで構成される。電池は、たとえば、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の二次電池である。また、電池は、正極と負極との間に液体電解質を有する電池であってもよいし、固体電解質を有する電池(全固体電池)であってもよい。なお、蓄電装置10は、再充電可能な直流電源であればよく、大容量のキャパシタも採用可能である。
【0024】
システムメインリレー装置20は、蓄電装置10とPCU40との間に設けられる。システムメインリレー装置20は、システムメインリレー21,22、およびプリチャージ回路25を含む。システムメインリレー21の一端は、蓄電装置10の正極端子に接続され、他端は、PCU40と接続された電力線PLに接続される。システムメインリレー22の一端は、蓄電装置10の負極端子に接続され、他端は、PCU40と接続された電力線NLに接続される。
【0025】
プリチャージ回路25は、システムメインリレー21に並列に接続される。プリチャージ回路25は、プリチャージ抵抗RA、およびプリチャージ抵抗RAに直列に接続されるプリチャージリレー23を含む。プリチャージ抵抗RAの一端は、システムメインリレー21の一端と蓄電装置10の正極端子との間のノードN1に接続され、他端は、プリチャージリレー23の一端に接続される。プリチャージリレー23の他端は、システムメインリレー21の他端とPCU40との間の、電力線PL上のノードN2に接続される。
【0026】
なお、本実施の形態に係るシステムメインリレー21は、本開示に係る「第1リレー」の一例に相当する。また、本実施の形態に係るシステムメインリレー22は、本開示に係る「第2リレー」の一例に相当する。また、本実施の形態に係るプリチャージリレー23は、本開示に係る「第3リレー」の一例に相当する。なお、本実施の形態においては、システムメインリレー21と並列にプリチャージ回路25が設けられる例について説明するが、プリチャージ回路25は、システムメインリレー21,22の少なくとも一方と並列に設けられればよく、システムメインリレー21と並列に設けられることに限られるものではない。プリチャージ回路25は、システムメインリレー22と並列に設けられてもよい。また、システムメインリレー装置に2つのプリチャージ回路25を含み、システムメインリレー21,22のそれぞれと並列にプリチャージ回路25が設けられてもよい。
【0027】
PCU40は、蓄電装置10から電力を受けてMG50を駆動するための電力変換装置を総括して示したものである。たとえば、PCU40は、MG50を駆動するためのインバータや、蓄電装置10から出力される電力を昇圧してインバータへ供給するコンバータなどを含む。
【0028】
MG50は、交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。MG50のロータは、動力伝達ギヤ55を介して駆動輪60に機械的に接続される。MG50は、PCU40からの交流電力を受けることにより、車両1を走行させるための運動エネルギーを生成する。MG50によって生成された運動エネルギーは、動力伝達ギヤ55に伝達される。一方で、車両1を減速させるときや、車両1を停止させるときには、MG50は、車両1の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する。MG50で生成された交流電力は、PCU40によって直流電力に変換されて蓄電装置10に供給される。これにより、回生電力を蓄電装置10に蓄えることができる。このように、MG50は、蓄電装置10との間での電力の授受(すなわち、蓄電装置10の充放電)を伴なって、車両1の駆動力または制動力を発生するように構成される。
【0029】
なお、動力源としてエンジン(図示せず)がさらに搭載されたプラグインハイブリッド自動車として車両1が構成される場合には、MG50の出力に加えて、エンジンの出力を走行のための駆動力に用いることができる。あるいは、エンジン出力によって発電するモータジェネレータ(図示せず)をさらに搭載して、エンジン出力によって蓄電装置10の充電電力を発生させることも可能である。
【0030】
充電リレー装置30は、蓄電装置10と充電口90との間に設けられる。充電リレー装置30は、充電リレー31および充電リレー32を含む。充電リレー31の一端は、ノードN2とPCU40との間の電力線PL上のノードN3に接続され、他端は、電力線CPLを介して充電口90に接続される。充電リレー32の一端は、システムメインリレー22の他端とPCU40との間の電力線NL上のノードN4に接続され、他端は、電力線CNLを介して充電口90に接続される。
【0031】
充電口90には、DC充電器200の充電ケーブル300の先端に設けられた充電コネクタ310が接続される。充電ケーブル300には、電力線L1,L2および通信信号線L3が含まれる。充電口90に充電コネクタ310が接続されると、DC充電器200の電力線L1,L2および通信信号線L3が、車両1の電力線CPL,CNLおよび通信信号線SLとそれぞれ接続される。
【0032】
電圧センサ80は、電力線CPLおよび電力線CNLの電位差を検出するように構成される。すなわち、電圧センサ80は、DC充電器200から充電口90に印加される電圧を検出するように構成される。電圧センサ80は、検出した結果をECU100に出力する。
【0033】
通信装置70は、通信信号線SLを介してDC充電器200(後述の通信部210)と通信可能に構成される。車両1とDC充電器200との間における通信は、たとえば、チャデモ方式のDC充電で採用されている、CAN(Controller Area Network)の通信プロトコルに従う通信(以下「CAN通信」とも称する)で行なわれる。なお、車両1とDC充電器200との間における通信は、CAN通信に限定されるものではなく、たとえば、CCS(Combined Charging System)方式のDC充電で採用されている電力線通信(PLC:Power Line Communication)で行なうようにしてもよい。
【0034】
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)100a、メモリ100bおよび入出力バッファ(図示せず)を含み、センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で構築して処理することも可能である。
【0035】
ECU100のメモリ100bには、蓄電装置10の充電時において、蓄電装置10に印加可能な電圧の下限である充電下限電圧、および、蓄電装置10に印加可能な電圧の上限である充電上限電圧等の蓄電装置に関する情報が予め記憶されている。充電下限電圧および充電上限電圧は、蓄電装置10の仕様等によって定められる。
【0036】
ECU100は、システムメインリレー装置20および充電リレー装置30の開閉状態を制御する。
【0037】
ECU100は、蓄電装置10のSOC(State Of Charge)を算出可能に構成される。蓄電装置10のSOCの算出方法については、監視ユニット150により検出された蓄電装置10の端子間電圧および蓄電装置10の入出力電流などを用いた種々の公知の手法を採用することができる。
【0038】
DC充電器200は、通信部210と、記憶部220と、電力変換部230と、制御部240と、リレー装置250と、電圧センサ260とを備える。
【0039】
通信部210は、通信信号線L3を介して車両1の通信装置70とCAN通信可能に構成される。
【0040】
記憶部220には、DC充電器200から出力可能な電圧の下限である最小出力電圧、および、DC充電器200から出力可能な電圧の上限である最大出力電圧等のDC充電器200の出力に関する情報が記憶されている。
【0041】
電力変換部230は、図示しない交流電源(たとえば商用系統電源)から供給される交流電力を、車両1の蓄電装置10を充電するための直流電力に変換するように構成される。電力変換部230は、たとえば、コンバータ、インバータ、絶縁トランス、整流器等を含んで構成される。
【0042】
リレー装置250は、電力変換部230と電力線L1,L2との間に設けられる。具体的には、リレー装置250は、リレー251およびリレー252を含む。リレー251の一端は、電力変換部230に接続され、他端は、電力線L1に接続される。リレー252の一端は、電力変換部230に接続され、他端は、電力線L2に接続される。
【0043】
電圧センサ260は、電力線L1および電力線L2の電位差を検出するように構成される。電圧センサ260は、たとえば、充電コネクタ310が充電口90に接続された状態において、車両1のシステムメインリレー装置20および充電リレー装置がともに閉状態にされた際に、車両1の蓄電装置10の電圧を検出する。
【0044】
制御部240は、CPU、メモリおよび入出力バッファ(いずれも図示せず)を含み、DC充電器200の各部を制御する。たとえば、制御部240は、リレー装置250の開閉状態を制御する。
【0045】
また、制御部240は、DC充電時において、通信部210を介して取得した車両1からの要求充電電流に応じた電流で車両1に電力を供給できるように、電力変換部230を制御する。制御部240は、DC充電時において、その時点における蓄電装置10の電圧に対応する値の電圧が車両1(充電口90)に印加されるように電力変換部230を制御する。蓄電装置10の電圧に対応する値とは、蓄電装置10の電圧以上、かつ、蓄電装置10の電圧との差分が所定値以内である値のことをいう。所定値は、DC充電時において、蓄電装置10の電圧とDC充電器200から印加される電圧との差圧に起因して、蓄電装置10に過電流が流れることがないように適切に設定される。蓄電装置10の電圧に対応する値は、たとえば、「蓄電装置10の電圧+(要求充電電流×車両1の充電経路(充電口90から蓄電装置10の経路)の抵抗値)」の式により設定される。車両1の充電経路の抵抗値は、車両1の仕様等から予め求めておくことができる。
【0046】
<DC充電について>
図2は、車両1のECU100およびDC充電器200の制御部240で実行されるDC充電に関する処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、車両1の充電口90に充電ケーブル300の充電コネクタ310が接続された状態において、充電開始操作が行なわれること、たとえばDC充電器200の充電開始ボタン(図示せず)が押されることによって開始される。図2、後述する図3および図4に示すフローチャートの各ステップ(以下ステップを「S」と略す)は、ECU100および制御部240によるソフトウェア処理によって実現される場合について説明するが、その一部あるいは全部がECU100および/または制御部240内に作製されたハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
【0047】
充電開始操作が行なわれたこと(たとえば充電開始ボタンが押されたこと)に応答して、DC充電器200の制御部240は、充電制御開始信号を車両1に送信する(S100)。
【0048】
車両1のECU100は、充電制御開始信号を受信すると、充電開始ボタンが押されたことを検出する(S10)。
【0049】
続いて車両1とDC充電器200との間でCAN通信が開始される(S12,S102)。
【0050】
CAN通信が開始されると、車両1とDC充電器200の間で充電開始前の情報交換処理が実行される(S20,S105)。具体的には、車両1のECU100は、少なくとも充電下限電圧を含む蓄電装置に関する情報をCAN通信によってDC充電器200に送信する(S20)。蓄電装置に関する情報には、充電下限電圧の他に充電上限電圧や現在の蓄電装置10のSOC等の情報が含まれてもよい。
(【0051】以降は省略されています)

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