TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2020099158
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200625
出願番号2018237310
出願日20181219
発明の名称搬送システム
出願人株式会社デンソー,国立大学法人豊橋技術科学大学
代理人特許業務法人 サトー国際特許事務所
主分類B60L 9/12 20060101AFI20200529BHJP(車両一般)
要約【課題】電界、磁界の漏洩を低減させることが可能な搬送システムを提供する。
【解決手段】搬送システムは、所定の長さを有する送電電極38と、前記送電電極に、所定の周波数で所定の電圧を印加することで電力を供給する高周波発生装置31と、前記高周波発生装置と前記送電電極とを接続する接続線37と、前記送電電極に対して電気的に結合するように構成される受電電極20と、前記受電電極に供給された電力により駆動されて移動可能に構成される移動体10と、を備え、前記接続線が前記送電電極に接続する接続位置は、前記移動体の停車頻度が高く、前記移動体が停車した場合に前記移動体の前記受電電極に対向する領域内に存在する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
所定の長さを有する送電電極(38)と、
前記送電電極に、所定の周波数で所定の電圧を印加することで電力を供給する高周波発生装置(31)と、
前記高周波発生装置と前記送電電極とを接続する接続線(37)と、
前記送電電極に対して電気的に結合するように構成される受電電極(20)と、
前記受電電極に供給された電力により駆動されて移動可能に構成される移動体(10)と、を備え、
前記接続線が前記送電電極に接続する接続位置(A,B,C)は、前記移動体の停車頻度が高く、前記移動体が停車した場合に前記移動体の前記受電電極に対向する領域内に存在する搬送システム。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記受電電極は、前記送電電極との対向時に、前記送電電極と電界結合することにより前記送電電極から電力が供給される請求項1に記載の搬送システム。
【請求項3】
前記送電電極の長さは、前記移動体の停車頻度及び停車台数と、送電装置が給電可能な電力に応じて予め設定される請求項1または2に記載の搬送システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送システムに関する。
続きを表示(約 6,100 文字)【背景技術】
【0002】
搬送車等の移動体に、電界結合を用いて、無線で電力を供給する搬送システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014−168370号公報
特開2018−68079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電界結合を用いて搬送車等の移動体に無線で電力を供給する給電装置において、給電電極、及び送電電極から電界及び磁界が漏洩する場合がある。この電界、磁界の漏洩により、給電装置の周辺に存在する電気機器や人体への悪影響が懸念される。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電界、磁界の漏洩を低減させることが可能な搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した搬送システムは、所定の長さを有する送電電極と、前記送電電極に、所定の周波数で所定の電圧を印加することで電力を供給する高周波発生装置と、前記高周波発生装置と前記送電電極とを接続する接続線と、前記送電電極に対して電気的に結合するように構成される受電電極と、前記受電電極に供給された電力により駆動されて移動可能に構成される移動体と、を備え、前記接続線が前記送電電極に接続する接続位置は、前記移動体の停車頻度が高く、前記移動体が停車した場合に前記移動体の前記受電電極に対向する領域内に存在する。
【0007】
この構成により、移動体が停車しない領域の送電電極からの電界及び磁界の漏洩を低減することができる。このため、電界及び磁界の漏洩による周辺の機器の発熱等を抑制することができ、搬送システムにおける電力の損失を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態に係る搬送システムの概略構成を示す鳥瞰図
移動体及び送電電極の概略構成を示す図
移動体及び送電電極の概略構成を示す斜視図
移動体の概略構成を示すブロック図
送電装置の概略構成を示すブロック図
移動体位置と、接続線の接続位置と、電界及び磁界の強度との関係を示す概略図
送電電極に対する接続線の接続位置を示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
まず、実施形態に係る給電装置を適用した搬送システムについて説明する。
図1から図5に示すように、搬送システム1は、移動体10および送電装置30を備える。送電装置30は、送電電極38および高周波発生装置31を備えている。送電電極38は、図1に示す様に、搬送システム1を用いる工場42や倉庫に設けられている。
【0010】
移動体10は、受電電極20、整流回路部22、制御部24、車輪12を駆動するモータ26、及び充電器28を有している。整流回路部22は、受電電極20で受け取った高周波を直流に整流する。整流回路部22は、DC−DCコンバータを備えていてもよい。充電器28は整流回路部22で整流された電力を貯える。充電器28は、例えばリチウムイオン電池などの二次電池で構成される。
【0011】
制御部24は、充電器28への充電を制御するとともに、モータ26で発生する駆動力を制御する。モータ26は、制御部24の制御により車輪12を回転駆動する。移動体10は、モータ26で発生する駆動力によって移動する。移動体10は、工場42に設置されている図示しない走行路に沿って移動可能に構成され、例えば工場42内で荷物を搬送する搬送車として機能する。
【0012】
送電電極38は、移動体10が走行する工場42内の走行路に沿って設けられている。移動体10の受電電極20は、送電電極38と対向することによりコンデンサを構成し、送電電極38から駆動用の電源となる電力を受け取る。移動体10は、受電電極20で受け取った電力を、整流回路部22で整流した後、充電器28に貯える。
【0013】
図1に示す様に、送電電極38は移動体10に電力を供給するための無線給電ステーション40に設置されている。送電装置30を構成する送電電極38は、一対の並列するレール状に設けられている。送電電極38は、直線状に限らず、工場42の構造に応じた曲線状や屈曲状であってもよい。送電電極38は、例えばアルミニウム、銅あるいは鉄などの導電性材料で構成されており、板状に形成されている。
【0014】
図5等に示す様に、送電装置30は高周波発生装置31及び送電電極38を備えている。高周波発生装置31は、後述する図6、図7等に示す接続位置A,B,Cにおいて、接続線37を介して送電電極38に接続されている。高周波発生装置31は、電源32、高周波生成部34、及び整合器36を備えている。
【0015】
高周波生成部34は、所定の周波数、所定の電圧を備えた高周波を生成する例えばE級インバータによって構成され、生成した所定の周波数及び所定の電圧を備えた電力を、整合器36を介して送電電極38へ印加する。高周波生成部34は、例えば水晶などの発振素子および半導体のスイッチング素子などによって構成され、E級インバータに限らず、高周波を生成可能であれば任意の構成とすることができる。
【0016】
送電電極38は、例えばアンテナなどで構成され、高周波生成部34で生成された高周波を発信する発振部として機能する。整合器36は、高周波生成部34と送電電極38との間に設けられており、一対の送電電極38間のインピーダンスを整合させる機能を有する。
【0017】
送電電極38の全長は、移動体10が無線給電ステーション40に停車する停車頻度及び停車台数と、送電装置30により給電可能な電力に対応して予め設定される。例えば、送電電極38は、無線給電ステーション40に3台の移動体10が停車する頻度が高い場合、3台分の移動体10の受電電極20に対向可能な長さとなっている。
【0018】
受電電極20は、一対の送電電極38に対応して移動体10に一対設けられている。送電電極38と受電電極20とは、所定の間隔を形成して離間しつつ非接触で対向可能に構成されている。受電電極20は、送電電極38と同様にアルミニウム、銅、鉄などの導電性材料で構成されている。
【0019】
このように、送電電極38と受電電極20との間を所定の距離を有して電気的に結合させることにより、これらの間には誘電体となる空気が満たされる。これにより、送電電極38と受電電極20との間には、静電的な容量が確保される。この構成により、受電電極20は、送電電極38との対向時に送電電極38と電界結合することにより電力が供給される。
【0020】
次に、移動体10すなわち受電電極20の位置と、送電電極38に対する接続位置と、送電電極38における電界及び磁界の強度との関係について図6を用いて説明する。図6は、移動体10の位置と、接続線の接続位置と、電界及び磁界の強度との関係についての実験結果を概略的に示した図である。この場合、電界及び磁界の強度が大きいほど電界及び磁界の漏洩(以下、漏洩電磁界と称する)が大きい。
【0021】
図6(a)によれば、移動体10の停車位置と接続位置Aが図における左右方向に離間して移動体10と接続位置Aとの間の領域Eを形成し、この領域Eにおいて移動体10が停車していない場合は、領域Eにおける電界、磁界の強度が高く、送電電極38からの漏洩電磁界が大きいことがわかる。また、移動体10に対して接続位置Aと反対側すなわち右側の領域Fにおいては、領域Eに比較して、磁界は大きく低減され、電界も低減されている。このことから、領域Fでは磁界の漏洩は大きく低減され、電界の漏洩も低減されていることがわかる。
【0022】
一方、図6(b)によれば、移動体10が送電電極38の左端に位置し、接続位置Aが移動体10の受電電極20に対向する領域内に存在している場合は以下の状況となる。すなわち、移動体10に対して接続位置Aと反対側すなわち右側の領域Fにおいては、領域Eに比較して、磁界は大きく低減され、電界も低減される。従って、領域Fでは磁界の漏洩は大きく低減され、電界の漏洩も低減されていることがわかる。なお、この場合は、移動体10と接続位置Aとの間であって移動体10が停車していない領域Eは存在しない。
【0023】
以上から、移動体10の停車位置と接続位置Aが離間することにより形成される領域Eにおいて、移動体10が停車していない場合は、領域Eにおいて電界及び磁界の強度が大きいことから、この領域で漏洩電磁界が大きいことがわかる。
【0024】
そこで、実施形態に係る搬送システム1では、以下に示す構成が採用されている。
図7は、実施形態に係る搬送システム1において、送電装置30から移動体10に電力を供給する接続線37の、送電電極38に対する接続位置を示している。図7(a)、(b)、及び(c)における移動体10a、10b、及び10cの停車位置は、搬送システム1における移動体10の停車頻度が高い位置を例示したものである。移動体10の停車頻度が高い停車位置及び停車台数は、搬送システム1を試運転させるか、もしくは事前にシミュレーションを行うなどにより予め特定しておく。無線給電ステーション40は、この停車頻度が高い位置に設置される。無線給電ステーション40に設置される送電電極38の長さは、停車頻度が高い移動体10の台数と搬送システム1の電力供給能力等を考慮して設定される。
【0025】
図7(a)は、送電電極38の図における左端が、搬送システム1において停車頻度が高い位置である場合に、送電電極38の左端に1台の移動体10aが停車している状況を例示している。移動体10aの右側には移動体10が停車していない領域Jが隣接して存在する。この場合、接続線37の送電電極38に対する接続位置Aは、受電電極20に対向する領域P内であって送電電極38の左端部、つまり、移動体10が停車していない領域Jの反対側の送電電極38の端部に位置している。
【0026】
この場合、接続位置Aは受電電極20に対向する領域P内のいずれの位置であってもよい。この構成において、接続位置Aは移動体10の受電電極20に対向する領域P内に存在するため、移動体10が存在せず領域Pに隣接する領域Jにおける漏洩電磁界を低減することができる。
【0027】
図7(b)は、送電電極38の図における左端の2台分の位置が移動体10の停車頻度が高い位置である場合に、2台の移動体10a、10bが送電電極38の左端に停車している状況を例示している。移動体10a、10bの右側には移動体10が停車していない領域Kが隣接して存在する。この場合、接続線37の送電電極38に対する接続位置Bは、移動体10aと移動体10bの受電電極20に対向する領域Q内の中央付近に位置している。接続位置Bは、領域Q内のいずれの位置であってもよい。
【0028】
この構成において、接続位置Bは移動体10a及び10bの受電電極20に対向する領域Q内に存在するため、移動体10a、10bが存在せず領域Pに隣接する領域Kにおける漏洩電磁界を低減することができる。
【0029】
図7(c)は、送電電極38の図における右端が移動体10の停車頻度が高い位置である場合に、1台の移動体10cが送電電極38の右端に停車している状況を例示している。移動体10cの左側には移動体10が停車していない領域Lが隣接して存在する。この場合、接続線37の送電電極38に対する接続位置Cは、受電電極20に対向する領域R内であって送電電極38の右端部、すなわち、移動体10が停車していない領域Lの反対側の送電電極38の端部に位置している。この場合、接続位置Cは受電電極20に対向する領域R内のいずれの位置であってもよい。
【0030】
この構成において、接続位置Cは、移動体10の受電電極20に対向する領域R内に存在するため、移動体10が存在せず領域Rに隣接する領域Lにおける漏洩電磁界を低減することができる。
【0031】
実施形態に係る搬送システム1によれば以下の効果を得る。
実施形態に係る搬送システム1によれば、送電装置30の高周波発生装置31によって発生された高周波電力を送電するための接続線37が送電電極38に接続する接続位置A,B,Cは、1台又は複数の移動体10の受電電極20に対向する領域P、Q、R内のいずれかの位置となるように構成される。
【0032】
この構成により、移動体10の停車位置と接続位置が離間することにより形成される領域であって、且つ、移動体10が停車していない領域(図6における領域E)が存在しないため、送電電極38全体における漏洩電磁界を低減することができる。また、受電電極20に対向する領域P,Q,Rに隣接し、且つ、移動体10が停車しない領域J,K,Lの送電電極38からの漏洩電磁界を低減することができる。このため、漏洩電磁界による周辺の機器の発熱等を抑制することができ、搬送システム1における電力の損失を低減させることができる。なおこの場合、移動体10が停車していない領域(領域E)が存在しないように構成したが、移動体10が停車していない領域が極力存在しないように狭小に構成してもよい。
【0033】
本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0034】
1…搬送装置、10…移動体、20…受電電極、30…送電装置、31…高周波発生装置、37…接続線、38…送電電極

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社デンソー
送風機
株式会社デンソー
統合弁
株式会社デンソー
弁装置
株式会社デンソー
弁装置
株式会社デンソー
制御装置
株式会社デンソー
回転電機
株式会社デンソー
流体機械
株式会社デンソー
診断装置
株式会社デンソー
表示装置
株式会社デンソー
表示装置
株式会社デンソー
空調装置
株式会社デンソー
電源装置
株式会社デンソー
回転電機
株式会社デンソー
回転電機
株式会社デンソー
電源回路
株式会社デンソー
流体機械
株式会社デンソー
駆動装置
株式会社デンソー
車載装置
株式会社デンソー
熱交換器
株式会社デンソー
電池装置
株式会社デンソー
測距装置
株式会社デンソー
流体機械
株式会社デンソー
駆動装置
株式会社デンソー
制御装置
株式会社デンソー
表示装置
株式会社デンソー
表示装置
株式会社デンソー
熱交換器
株式会社デンソー
回転電機
株式会社デンソー
光計測装置
株式会社デンソー
高圧ポンプ
株式会社デンソー
ガスセンサ
株式会社デンソー
半導体装置
株式会社デンソー
半導体装置
株式会社デンソー
ヒータ装置
株式会社デンソー
車両制御装置
株式会社デンソー
駐車支援装置
続きを見る