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公開番号2020078239
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200521
出願番号2019192892
出願日20191023
発明の名称電力変換装置
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20200424BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】駆動損失を低減することができる電力変換装置を提供すること。
【解決手段】電力変換装置は、アーム10と、ドライバIC20とマイコン30とを含む駆動部と、を備えている。アーム10は、MOSFET11と、MOSFET11と飽和電圧が異なりMOSFET11と並列に接続されたRC-IGBT12とを含んでいる。駆動部は、MOSFET11とRC-IGBT12とを個別に駆動するものである。そして、駆動部は、MOSFET11のオン電圧がRC-IGBT12のオン電圧の切片以下の電圧領域では、RC-IGBT12のスイッチング回数をMOSFET11のスイッチング回数よりも少なくする。
【選択図】図19
特許請求の範囲【請求項1】
第1スイッチング素子(11、111、112)と、前記第1スイッチング素子と飽和電圧が異なり前記第1スイッチング素子と並列に接続された第2スイッチング素子(12、12a、121、122)と、を含むスイッチング部(10、10a〜10e)と、
前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とを個別に駆動する駆動部(20、20a〜20c、30、30a、30b)と、を備え、
前記駆動部は、前記第1スイッチング素子のオン電圧が前記第2スイッチング素子のオン電圧の切片以下の電圧領域では、前記第2スイッチング素子のスイッチング回数を前記第1スイッチング素子のスイッチング回数以下とする電力変換装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記駆動部は、前記電圧領域では、前記第1スイッチング素子のみを駆動することで、前記第2スイッチング素子のスイッチング回数を前記第1スイッチング素子のスイッチング回数よりも少なくする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記駆動部は、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子で分流する電流が流れる出力電流域の少なくとも一部の場合、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の両方を駆動する請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記駆動部は、前記第2スイッチング素子のオン電圧の検出値を取得し、前記オン電圧が電圧閾値に達しない場合に前記電圧領域とみなして、前記第2スイッチング素子のスイッチング回数を前記第1スイッチング素子のスイッチング回数よりも少なくする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記駆動部は、前記第2スイッチング素子の出力電流の検出値を取得し、前記出力電流から前記第2スイッチング素子のオン電圧を推定し、推定値が電圧閾値に達しない場合に前記電圧領域とみなして、前記第2スイッチング素子のスイッチング回数を前記第1スイッチング素子のスイッチング回数よりも少なくする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記駆動部は、前記第2スイッチング素子の素子温度を取得し、前記素子温度に応じて前記推定値を切り替える請求項5に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記駆動部は、前記第1スイッチング素子の素子温度を取得し、前記素子温度が温度閾値に達した場合、前記電圧領域であっても、前記第2スイッチング素子のスイッチング回数を前記第1スイッチング素子のスイッチング回数よりも少なくする制御を禁止して、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の両方を駆動する請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記駆動部は、トルク指令に基づいて前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子を駆動するものであり、前記トルク指令が示すトルクがトルク閾値に達した場合、前記電圧領域であっても、前記第2スイッチング素子のスイッチング回数を前記第1スイッチング素子のスイッチング回数よりも少なくする制御を禁止して、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の両方を駆動する請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記駆動部は、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子を駆動することでモータを回転駆動させるものであり、前記モータの回転数が回転数閾値に達した場合、前記電圧領域であっても、前記第2スイッチング素子のスイッチング回数を前記第1スイッチング素子のスイッチング回数よりも少なくする制御を禁止して、前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の両方を駆動する請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記第2スイッチング素子の方が前記第1スイッチング素子よりもゲート入力電荷量が大きい請求項1〜9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項11】
前記第2スイッチング素子の方が前記第1スイッチング素子よりもチップサイズが大きい請求項1〜10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項12】
前記スイッチング部は、前記第2スイッチング素子の方が前記第1スイッチング素子よりも素子数が多い請求項1〜11のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項13】
前記第1スイッチング素子の方が前記第2スイッチング素子よりもゲート駆動電圧が大きい請求項10〜12のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項14】
前記第1スイッチング素子は、SiCを主成分とするMOSFETであり、前記第2スイッチング素子は、Siを主成分とするIGBTである請求項1〜13のいずれか1項に記載の電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電力変換装置に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電力変換装置の一例として、特許文献1に開示されたインバータ回路を備えた電力変換装置がある。
【0003】
電力変換装置は、インバータ回路、ゲート駆動回路、ゲート駆動信号選択回路などを備えている。インバータ回路は、IGBTとMOSFETを並列接続し、且つ、これらIGBT及びMOSFETにダイオードを逆並列に接続した素子対を有し、これらの素子対が上下一対のアーム素子として直列に接続されて構成されている。ゲート駆動回路は、インバータ回路が出力する交流電力を制御する電圧指令及びキャリア信号である三角波に基づき、IGBT及びMOSFETの導通を制御するゲート駆動信号を生成する。ゲート駆動信号選択回路は、キャリア信号のキャリア周波数及びインバータ回路の損失予測情報に基づいて、第1及び第2のゲート駆動信号のいずれか一方のみを出力するか、第1のゲート駆動信号及び第2のゲート駆動信号の双方を出力するかを選択する。
【0004】
そして、ゲート駆動信号選択回路は、キャリア周波数が予め設定した閾値を超え、かつ、出力電流が閾値未満の場合、MOSFETのスイッチング回数がIGBTのスイッチング回数より多くなるように第1のゲート駆動信号または第2のゲート駆動信号を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5755197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記電力変換装置では、MOSFETとIGBTで分流する電流が流れる出力電流域であっても、MOSFETのスイッチング回数がIGBTのスイッチング回数より多くなるように第1のゲート駆動信号または第2のゲート駆動信号を制御することがありうる。このため、電力変換装置では、駆動損失を低減することができない可能性がある。
【0007】
本開示は、上記問題点に鑑みなされたものであり、駆動損失を低減することができる電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本開示は、
第1スイッチング素子(11、111、112)と、第1スイッチング素子と飽和電圧が異なり第1スイッチング素子と並列に接続された第2スイッチング素子(12、12a、121、122)と、を含むスイッチング部(10、10a〜10e)と、
第1スイッチング素子と第2スイッチング素子とを個別に駆動する駆動部(20、20a〜20c、30、30a、30b)と、を備え、
駆動部は、第1スイッチング素子のオン電圧が第2スイッチング素子のオン電圧の切片以下の電圧領域では、第2スイッチング素子のスイッチング回数を第1スイッチング素子のスイッチング回数以下とすることを特徴とする。
【0009】
このように、本開示は、第1スイッチング素子のオン電圧が第2スイッチング素子のオン電圧の切片以下の電圧領域では、第2スイッチング素子のスイッチング回数を第1スイッチング素子のスイッチング回数よりも少なくする。このため、本開示は、第2スイッチング素子のスイッチング回数を少なくする分、第2スイッチング素子のスイッチング回数を少なくしない場合よりも駆動損失を低減することができる。
【0010】
なお、特許請求の範囲、及びこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
第1実施形態におけるインバータ回路の概略構成を示す回路図である。
第1実施形態における電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。
第1実施形態における電力変換装置の概略構成を示す回路図である。
第1実施形態におけるマイコンの概略構成を示すブロック図である。
第1実施形態におけるマイコンの処理動作を示すフローチャートである。
第1実施形態におけるMOSFETとRC−IGBTの切り替え動作例を示す図面である。
変形例1におけるMOSFETとRC−IGBTを電流閾値で切り替える場合の波形図である。
変形例2におけるアームの概略構成を示す回路図である。
変形例3におけるインバータ回路の概略構成を示す回路図である。
変形例4におけるアームの概略構成を示す回路図である。
第2実施形態における電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。
第2実施形態における電力変換装置の概略構成を示す回路図である。
第3実施形態における電力変換装置の概略構成を示すブロック図である。
第3実施形態における電力変換装置の概略構成を示す回路図である。
第3実施形態におけるMOSFETとRC−IGBTを電流閾値で切り替える場合の波形図である。
第4実施形態における電力変換装置の概略構成を示す回路図である。
第5実施形態におけるアームの概略構成を示す回路図である。
第6実施形態におけるアームの概略構成を示す回路図である。
第6実施形態におけるIGBTのスイッチング回数の切り替え動作例を示す図面である。
第7実施形態におけるアームの概略構成を示す回路図である。
第7実施形態におけるIGBTのスイッチング回数の切り替え動作例を示す図面である。
第8実施形態におけるスイッチング回数の切り替えの禁止と許可を示す図面である。
第9実施形態におけるスイッチング回数の切り替えの禁止と許可を示す図面である。
第10実施形態における相電流の関係とスイッチング回数の切り替えの禁止と許可を示す図面である。
第10実施形態におけるスイッチング回数の切り替えの禁止と許可を示す図面である。
第11実施形態におけるアームの概略構成を示す図面である。
第12実施形態におけるアームの概略構成を示す図面である。
第13実施形態におけるIGBTのスイッチング回数の切り替え動作例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下において、図面を参照しながら、本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。
【0013】
本開示の電力変換装置は、インバータ回路、コンバータ回路などに適用することができる。詳述すると、電力変換装置は、3相インバータや、昇降圧コンバータなどに適用することができる。また、電力変換装置は、インバータ回路やコンバータ回路などを備えた構成を採用できるとも言
【0014】
(第1実施形態)
図1〜図6を用いて、第1実施形態の電力変換装置に関して説明する。本実施形態では、一例として、負荷としてのモータジェネレータ100に接続され、モータジェネレータ100を駆動制御するインバータ回路2を備えた電力変換装置を採用する。なお、図面によっては、モータジェネレータ100を負荷とも記載している。
【0015】
まず、図1、図2、図3、図4を用いて、電力変換装置の構成に関して説明。電力変換装置は、スイッチング部に相当するアーム10を含むインバータ回路2と、駆動部に相当するドライバIC20及びマイコン30とを備えている。また、電力変換装置は、電流検出部に相当する電流センサ40を備えている。
【0016】
図1に示すように、本実施形態では、インバータ回路2の一例として、三相インバータを採用している。インバータ回路2は、直列に接続された2つのアーム10を含む上下アーム回路1を3つ備えている。インバータ回路2は、入力側に平滑コンデンサ50が接続されており、出力側にモータジェネレータ100が接続されている。なお、図1では、モータジェネレータをMGと記載している。3つの上下アーム回路1は、例えば、平滑コンデンサ50側からU相、V相、W相とする。また、各上下アーム回路1の高電位側のアーム10は、上アームとも言える。一方、低電位側のアーム10は、下アームとも言える。
【0017】
図1、図2、図3に示すように、各アーム10は、第1スイッチング素子としてのMOSFET11と第2スイッチング素子としてのRC−IGBT12とが並列に接続されている。MOSFET11とRC−IGBT12とは、飽和電圧が異なる。よって、MOSFET11とRC−IGBT12とは、図6に示すように特性が異なる。以下においては、MOSFET11とRC−IGBT12とをまとめてスイッチング素子11、12と記載することもある。
【0018】
また、MOSFET11とRC−IGBT12とは、DC特性が異なるとも言える。詳述すると、MOSFET11とRC−IGBT12とは、オン抵抗が異なる。
【0019】
なお、インバータ回路2における複数のMOSFET11は、第1スイッチング素子群とも言える。同様に、インバータ回路2における複数のRC−IGBT12は、第2スイッチング素子群とも言える。
【0020】
MOSFET11は、SiCを主成分として構成されている。RC−IGBT12は、Siを主成分として構成されている。RC−IGBT12は、IGBT12aと、IGBT12aと逆並列に接続されるFWD12bとが同一素子として構成されている。なお、本開示は、第1スイッチング素子として、SiCとは異なるワイドバンドギャップ半導体を主成分として構成されていてもよい。また、本開示では、第2スイッチング素子として、Siとは異なる半導体を主成分として構成されていてもよく、RC−IGBT12とは異なるIGBTを採用することもできる。このように、各スイッチング素子11、12は、半導体スイッチング素子である。
【0021】
アーム10は、MOSFET11のドレインとRC−IGBT12のコレクタとが接続され、MOSFET11のソースとRC−IGBT12のエミッタとが接続されて、並列に接続されている。また、MOSFET11のゲートとRC−IGBT12のゲートは、ともに、ドライバIC20に接続されている。
【0022】
なお、IGBTは、Insulated Gate Bipolar Transistorの略称である。RC−IGBTは、Reverse Conducting IGBTの略称である。MOSFETは、metal-oxide-semiconductor field-effect transistorの略称である。FWDは、Free Wheeling Diodeの略称である。
【0023】
図2、図3では、一つのアーム10と、ドライバIC20との接続態様を示している。ドライバIC20は、ドライバ回路に相当する。ドライバIC20は、図3に示すように、MOSFET11のゲート及びRC−IGBT12のゲートと異なるゲート配線を介して接続されている。つまり、ドライバIC20は、MOSFET11のゲートに接続されたゲート配線と、このゲート配線とは異なるRC−IGBT12のゲートに接続されたゲート配線とが接続されている。このように、ドライバIC20は、MOSFET11のゲート及びRC−IGBT12のゲートのそれぞれと、個別にゲート配線を介して接続されている。なお、各ゲート配線は、MOSFET11のゲートに接続されたゲート配線を第1ゲート配線、RC−IGBT12のゲートに接続されたゲート配線を第2ゲート配線とも言える。
【0024】
ドライバIC20は、マイコン30からの第1駆動信号と、第1駆動信号とは異なる第2駆動信号が入力される。そして、ドライバIC20は、マイコン30からの第1駆動信号及び第2駆動信号に基づいて各スイッチング素子11、12に第1ゲート駆動信号及び第2ゲート駆動信号を出力する。つまり、ドライバIC20は、第1駆動信号に基づいてMOSFET11のゲートに第1ゲート駆動信号を出力するとともに、第2駆動信号に基づいてRC−IGBT12のゲートに第2ゲート駆動信号を出力する。この第1ゲート駆動信号及び第2ゲート駆動信号は、駆動信号に相当する。
【0025】
また、本実施形態のドライバIC20は、各アーム10におけるMOSFET11のゲートとRC−IGBT12のゲートに接続されている。このため、ドライバIC20は、第1スイッチング素子群の各ゲートに第1ゲート駆動信号を出力するとともに、第2スイッチング素子群の各ゲートに第2ゲート駆動信号を出力することになる。
【0026】
マイコン30は、制御部に相当する。マイコン30は、例えば、CPUなどの演算処理装置、プログラムやデータなどを記憶するROMやRAMなどの記憶媒体としての記憶装置などを備えている。マイコン30は、図3に示すように、ドライバIC20及び電流センサ40と接続されている。記憶装置には、後程説明するフィードバック信号、第1閾値、第2閾値、第3閾値、キャリア周波数の設定値などが記憶されている。また、図4に示すように、マイコン30は、機能ブロックとして、出力電流判定部31、キャリア周波数判定部32、駆動信号出力部33などを備えている。
【0027】
なお、後程説明するが、電力変換装置は、MOSFET11のみを駆動させる第1駆動状態と、MOSFET11とRC−IGBT12の両方を駆動させる第2駆動状態とがある。つまり、電力変換装置は、第1駆動状態と第2駆動状態とを切り替え(選択)可能に構成されていると言える。
【0028】
さらに、図6に示すように、本実施形態では、一例として、MOSFET11とRC−IGBT12の両方を駆動してMOSFET11とRC−IGBT12の両方に電流が流れる出力電流値である場合に、第1駆動状態と第2駆動状態とを選択する遷移期間を設けている。この遷移期間は、キャリア周波数(スイッチング周波数)によって、第1駆動状態と第2駆動状態のうち、駆動損失が小さくなる駆動状態を選択する期間である。この駆動損失は、MOSFET11とRC−IGBT12の駆動損失であり、導通損失(Vonによる損失)と、スイッチング損失に分けられる。また、遷移期間は、キャリア周波数によって幅が変わる。
【0029】
この遷移期間は、キャリア周波数によって幅が変化する。遷移期間を設けるのは、本実施形態のようにマイコン30でMOSFET11、RC−IGBT12の駆動を切り替える(図3、12)場合に限られる。
【0030】
ところで、第1閾値、第2閾値、第3閾値は、電流閾値である。第1閾値は、アーム10の出力電流値と比較される値であり、MOSFET11とRC−IGBT12の両方を駆動した際に、MOSFET11のみに電流が流れる出力電流値に相当する。例えば、第1閾値は、MOSFET11のみに電流が流れる出力電流値の最大値などを採用できる。
【0031】
第2閾値は、キャリア周波数が第1キャリア周波数の場合に採用される閾値である。一方、第3閾値は、キャリア周波数が第2キャリア周波数の場合に採用される閾値である。第2閾値と第3閾値は、アーム10の出力電流値と比較される値であり、MOSFET11とRC−IGBT12の両方を駆動した際に、MOSFET11とRC−IGBT12の両方に電流が流れる出力電流値に相当する。例えば、第2閾値と第3閾値は、MOSFET11とRC−IGBT12の駆動損失が可能な範囲で小さくなるように、シミュレーションなどによって設定される。また、第2閾値と第3閾値は、MOSFET11とRC−IGBT12の両方に電流が流れる出力電流値の最小値であっても採用できる。なお、第2閾値と第3閾値は、第1閾値よりも大きい値である。
【0032】
マイコン30は、電流センサ40からフィードバック信号を取得し、取得したフィードバック信号を記憶装置に記憶する。また、マイコン30は、演算処理装置が、記憶装置に記憶されたプログラムを実行するとともに、記憶装置に記憶されたフィードバック信号(出力電流)などを用いて演算処理を実行する。
【0033】
マイコン30は、フィードバック信号及びキャリア周波数に基づいて第1駆動信号及び第2駆動信号(PWM信号)を出力する。つまり、マイコン30は、第1駆動信号及び第2駆動信号をドライバIC20に対して出力する。また、マイコン30は、第1駆動信号及び第2駆動信号(PWM信号)を個別に出力することができるように構成されている。
【0034】
第1駆動信号は、第1PWM信号に相当し、MOSFET11を駆動するための信号であり、MOSFET11の駆動を指示する信号とも言える。第2駆動信号は、第2PWM信号に相当し、RC−IGBT12を駆動するための信号であり、RC−IGBT12の駆動を指示する信号とも言える。このように、第2駆動信号は、第1駆動信号と異なる駆動信号である。マイコン30は、フィードバック信号及びキャリア周波数に基づいて、第1駆動信号の出力と停止、及び第2駆動信号の出力と停止とを制御する。マイコン30の処理動作に関しては、後程詳しく説明する。
【0035】
このように、電力変換装置は、MOSFET11とRC−IGBT12とを個別に駆動する駆動部として、ドライバIC20とマイコン30とを備えている。つまり、電力変換装置は、MOSFET11とRC−IGBT12とを独立して駆動制御できる構成をなしている。
【0036】
電流センサ40は、アーム10の出力電流を検出する。言い換えると、電流センサ40は、アーム10の出力電流に対応する電気信号をマイコン30に出力する。この電気信号は、フィードバック信号と言える。フィードバック信号は、出力電流に相当する信号である。また、フィードバック信号は、センサ信号と言い換えることもできる。
【0037】
なお、本実施形態では、一例として、各相を流れる相電流を検出する電流センサ40を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されず、MOSFET11の出力電流とRC−IGBT12の出力電流とを個別に検出する素子電流センサでも採用できる。
【0038】
ここで、図5、図6を用いて、電力変換装置の動作に関して説明する。マイコン30は、所定周期で図5のフローチャートに示す処理を実行する。この所定周期は、例えば、マイコン30が処理を実行する演算周期などを採用することができる。
【0039】
ステップS10では、ドライバIC20に対して駆動信号を出力する。つまり、駆動信号出力部33は、第1駆動信号と第2駆動信号をドライバIC20に出力する。これによって、ドライバIC20は、MOSFET11とRC−IGBT12を駆動させる。
【0040】
ステップS20では、出力電流が第1閾値よりも小さいか否かを判定する。出力電流判定部31は、電流センサ40から出力されたフィードバック信号に基づいて、出力電流が第1閾値よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定した場合はステップS30へ進み、小さいと判定しなかった場合はステップS40へ進む。
【0041】
ステップS30では、RC−IGBTの駆動を禁止する。駆動信号出力部33は、MOSFET11とRC−IGBT12のうち、MOSFET11のみを駆動させるために、第2駆動信号を出力することなく、第1駆動信号を出力する。これによって、ドライバIC20は、図6に示すように、RC−IGBT12を駆動させることなく、MOSFET11を駆動させる。このように、マイコン30は、MOSFET11とRC−IGBT12のうちMOSFET11のみに電流が流れる出力電流域の場合、MOSFET11のみを駆動させる。
【0042】
ステップS40では、キャリア周波数が第1キャリア周波数か否かを判定する。つまり、キャリア周波数判定部32は、キャリア周波数が第1キャリア周波数であるか第2キャリア周波数であるかを判定する。マイコン30は、現在の設定値を確認して、キャリア周波数が第1キャリア周波数であるか否かを判定する。言い換えると、マイコン30は、キャリア周波数に基づいて、第1駆動状態と第2駆動状態とを選択するための閾値として第2閾値と第3閾値のどちらを採用するかを判定する。
【0043】
キャリア周波数判定部32は、キャリア周波数が第1キャリア周波数と判定した場合はステップS50へ進む。また、キャリア周波数判定部32は、第1キャリア周波数と判定しなかった場合、すなわち、第2キャリア周波数と判定した場合はステップS70へ進む。
【0044】
ステップS50では、出力電流が第2閾値よりも小さいか否かを判定する。出力電流判定部31は、電流センサ40から出力されたフィードバック信号に基づいて、出力電流が第2閾値よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定した場合はステップS30へ進み、小さいと判定しなかった場合はステップS60へ進む。
【0045】
ステップS60では、RC−IGBTを駆動する。駆動信号出力部33は、MOSFET11とRC−IGBT12の両方を駆動させるために、第1駆動信号に加えて第2駆動信号を出力する。これによって、ドライバIC20は、図6に示すように、MOSFET11とRC−IGBT12の両方を駆動させる。このように、マイコン30は、MOSFET11とRC−IGBT12で分流する電流が流れる出力電流域の少なくとも一部の場合、MOSFET11とRC−IGBT12の両方を駆動する。なお、電力変換装置は、MOSFET11とRC−IGBT12の両方を駆動する場合、MOSFET11とRC−IGBT12で分流して電流が流れる。
【0046】
ステップS70では、出力電流が第3閾値よりも小さいか否かを判定する。出力電流判定部31は、電流センサ40から出力されたフィードバック信号に基づいて、出力電流が第3閾値よりも小さいか否かを判定し、小さいと判定した場合はステップS30へ進み、小さいと判定しなかった場合はステップS60へ進む。
【0047】
マイコン30は、このようにしてインバータ回路2を駆動制御する。電力変換装置は、MOSFET11に並列接続されたスイッチング素子としてRC−IGBT12を使用している。この場合であっても、還流時には、MOSFET11の同期整流を利用する。しかしながら、電力変換装置は、RC−IGBT12で還流する場合はRC−IGBT12をオンさせない方が好ましい。これは、RC−IGBT12は、還流時にゲートをオンすると、駆動損失が悪化する可能性があるためである。なお、同期整流とは、還流時であってもMOSFET11をオンさせてMOSFET11で還流することである。
【0048】
なお、電力変換装置は、マイコン30が処理を実行する所定周期毎に、第1駆動状態と第2駆動状態とのいずれを選択するかの判定を行う。よって、電力変換装置は、ある周期で第1駆動状態と第2駆動状態のいずれかを選択した場合、次の周期まで駆動状態を切り替えることはない。
【0049】
以上のように、電力変換装置は、MOSFET11とRC−IGBT12で分流する電流が流れる出力電流域の少なくとも一部の場合、MOSFET11とRC−IGBT12の両方を駆動するので、合計駆動損失を低減することができる。つまり、本開示は、MOSFET11とRC−IGBT12の一方のみを駆動する場合よりも、MOSFET11とRC−IGBT12の合計駆動損失を低減することができる。
【0050】
また、電力変換装置は、MOSFET11のみに電流が流れる出力電流域の場合、MOSFET11のみを駆動する。このため、電力変換装置は、RC−IGBT12を駆動しない分、MOSFET11とRC−IGBT12の両方を駆動するよりも駆動損失を低減することができる。
(【0051】以降は省略されています)

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