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公開番号2020078216
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200521
出願番号2018211782
出願日20181109
発明の名称駆動システム
出願人株式会社SOKEN,株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20200424BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】駆動システムの電力損失を抑制できる駆動システムを提供することにある。
【解決手段】上、下アームスイッチを相毎に有する第1インバータ20と、上、下アームスイッチを相毎に有する第2インバータ30と、高電位側接続線LUと、低電位側接続線LDと、高電位側接続線と低電位側接続線との少なくとも一方に設けられた半導体スイッチである第1切替スイッチ53と、第1切替スイッチに並列接続されたリレースイッチである第2切替スイッチ63と、第1インバータと第2インバータとのうち、一方のインバータにスイッチング駆動を実施し、他方のインバータに中性点駆動を実施する第1モードと、両方のインバータにスイッチング駆動を実施する第2モードと、を切り替えるモード制御部と、第1モードから第2モードに切り替える場合に、第1切替スイッチ及び第2切替スイッチをオフ状態からオン状態に切り替える切替制御部と、を備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
多相の巻線(11)を有する回転電機(10)を備える回転電機システム(100)に適用される駆動システム(70)であって、
直列接続された上アームスイッチ(22)と下アームスイッチ(23)とを相毎に有し、それら上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点が各相の巻線の両端のうち第1端に接続される第1インバータ(20)と、
直列接続された上アームスイッチ(32)と下アームスイッチ(33)とを相毎に有し、それら上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点が前記各相の巻線の両端のうち第2端に接続される第2インバータ(30)と、
前記第1インバータの高電位側と前記第2インバータの高電位側とを接続する高電位側接続線(LU)と、
前記第1インバータの低電位側と前記第2インバータの低電位側とを接続する低電位側接続線(LD)と、
前記高電位側接続線と前記低電位側接続線との少なくとも一方に設けられた半導体スイッチである第1切替スイッチ(53)と、
前記第1切替スイッチに並列接続されたリレースイッチである第2切替スイッチ(63)と、
前記第1インバータ及び前記第2インバータのうち、一方のインバータにおける上、下アームスイッチにスイッチング駆動を実施し、他方のインバータにおける上、下アームスイッチのうちの少なくとも一方をオン状態に維持する中性点駆動を実施する第1モードと、両方のインバータにおける上、下アームスイッチにスイッチング駆動を実施する第2モードと、を切り替えるモード制御部と、
前記モード制御部による前記第1モードと前記第2モードとの切り替え時に、前記第1切替スイッチ及び前記第2切替スイッチのオン状態とオフ状態とを切り替える切替制御部と、を備える駆動システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第1インバータ及び前記第2インバータにおける上、下アームスイッチは、半導体スイッチであり、
前記切替制御部は、前記第1モードから前記第2モードへの切り替え時に、前記第1切替スイッチ及び前記第2切替スイッチをオフ状態からオン状態に切り替え、該切り替え時に、前記第1切替スイッチをオン状態とする第1オン信号を出力した後に、前記第2切替スイッチをオン状態とする第2オン信号を出力する請求項1に記載の駆動システム。
【請求項3】
前記切替制御部は、前記第1モードから前記第2モードへの切り替え時に、前記第2オン信号を出力してから、前記第2切替スイッチがオフ状態からオン状態に移行するのに要する第1所定期間(HN)経過後に、前記第1切替スイッチをオフ状態とする第1オフ信号を出力する請求項2に記載の駆動システム。
【請求項4】
前記第1インバータ及び前記第2インバータにおける上、下アームスイッチは、半導体スイッチであり、
前記切替制御部は、前記第2モードから前記第1モードへの切り替え時に、前記第1切替スイッチ及び前記第2切替スイッチをオン状態からオフ状態に切り替え、該切り替え時に、前記第2切替スイッチをオフ状態とする第2オフ信号を出力し、前記第2オフ信号を出力してから、前記第2切替スイッチがオン状態からオフ状態に移行するのに要する第2所定期間(HF)経過後に、前記第1切替スイッチをオフ状態とする第1オフ信号を出力する請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の駆動システム。
【請求項5】
前記モード制御部は、所定の動作条件(CN1)を満たす場合に、前記第2モードから前記第1モードに切り替え、前記所定の動作条件を満たさない場合に、前記第1モードから前記第2モードに切り替え、
前記所定の動作条件において、前記第2モードを動作可能である請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の駆動システム。
【請求項6】
前記回転電機システムは、前記回転電機との間で電力の入出力を行う蓄電装置(40)を備えており、
前記蓄電装置と前記第1インバータとを接続する第1接続線(LE1)に設けられた半導体スイッチである第3切替スイッチ(55)と、
前記蓄電装置と前記第2インバータとを接続する第2接続線(LE2)に設けられた半導体スイッチである第4切替スイッチ(56)と、
前記第3切替スイッチに並列接続されたリレースイッチである第5切替スイッチ(65)と、
前記第4切替スイッチに並列接続されたリレースイッチである第6切替スイッチ(66)と、
前記第1モードの動作中において、前記第1インバータに前記スイッチング駆動を実施し、前記第2インバータに前記中性点駆動を実施する第1駆動と、前記第1インバータに前記中性点駆動を実施し、前記第2インバータに前記スイッチング駆動を実施する第2駆動と、を切り替える駆動切替部と、を備え、
前記切替制御部は、前記駆動切替部による前記第1駆動から前記第2駆動への切り替え時に、前記第3切替スイッチ及び前記第5切替スイッチをオン状態からオフ状態に切り替えるとともに、前記第4切替スイッチ及び前記第6切替スイッチをオフ状態からオン状態に切り替え、前記駆動切替部による前記第2駆動から前記第1駆動への切り替え時に、前記第3切替スイッチ及び前記第5切替スイッチをオフ状態からオン状態に切り替えるとともに、前記第4切替スイッチ及び前記第6切替スイッチをオン状態からオフ状態に切り替える請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の駆動システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動システムに関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、オープンデルタ型の巻線を有する回転電機の駆動を制御する駆動システムが知られている(例えば、特許文献1)。この駆動システムでは、回転電機を構成する各相の巻線の両端のうち第1端には、第1インバータが接続され、第2端には、第2インバータが接続されている。また、第1インバータの高電位側と第2インバータの高電位側とが、高電位側接続線により接続され、第1インバータの低電位側と第2インバータの低電位側とが、低電位側接続線により接続されている。高電位側接続線及び低電位側接続線には、切替スイッチが設けられており、この切替スイッチの状態を切り替えることにより、第1インバータ及び第2インバータの駆動を切り替える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016−181949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
第1インバータ及び第2インバータの上、下アームスイッチとして、比較的スイッチング速度が速い半導体スイッチが用いられる。切替スイッチの状態と、第1インバータ及び第2インバータの駆動とを同期して切り替えるために、切替スイッチとして半導体スイッチが用いられることがある。しかし、半導体スイッチは比較的オン抵抗が大きいため、切替スイッチが設けられた接続線の導通損が増加し、これにより駆動システムの電力損失が増大する問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動システムの電力損失を抑制できる駆動システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、多相の巻線を有する回転電機を備える回転電機システムに適用される駆動システムであって、直列接続された上アームスイッチと下アームスイッチとを相毎に有し、それら上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点が各相の巻線の両端のうち第1端に接続される第1インバータと、直列接続された上アームスイッチと下アームスイッチとを相毎に有し、それら上アームスイッチと下アームスイッチとの接続点が前記各相の巻線の両端のうち第2端に接続される第2インバータと、前記第1インバータの高電位側と前記第2インバータの高電位側とを接続する高電位側接続線と、前記第1インバータの低電位側と前記第2インバータの低電位側とを接続する低電位側接続線と、前記高電位側接続線と前記低電位側接続線との少なくとも一方に設けられた半導体スイッチである第1切替スイッチと、前記第1切替スイッチに並列接続されたリレースイッチである第2切替スイッチと、前記第1インバータ及び前記第2インバータのうち、一方のインバータにおける上、下アームスイッチにスイッチング駆動を実施し、他方のインバータにおける上、下アームスイッチのうちの少なくとも一方をオン状態に維持する中性点駆動を実施する第1モードと、両方のインバータにおける上、下アームスイッチにスイッチング駆動を実施する第2モードと、を切り替えるモード制御部と、前記モード制御部による前記第1モードと前記第2モードとの切り替え時に、前記第1切替スイッチ及び前記第2切替スイッチのオン状態とオフ状態とを切り替える切替制御部と、を備える。
【0007】
本発明の駆動システムでは、回転電機が有する各相の巻線の両端がそれぞれ接続される第1インバータと第2インバータとにおいて、第1モードと第2モードとに切り替え可能であり、第1モードと第2モードとの切り替え時に、高電位側接続線と低電位側接続線との少なくとも一方に並列接続された第1切替スイッチ及び第2切替スイッチのオン状態とオフ状態とが切り替えられる。第1切替スイッチは半導体スイッチであり、リレースイッチに比べて切り替えの応答性が優れている。また、第2切替スイッチはリレースイッチであり、半導体スイッチに比べてオン抵抗が小さく、これらのスイッチが設けられた接続線における導通損を抑制することができる。この結果、駆動システムにおいて、第1モードと第2モードとの切り替え時における応答性を高く維持しつつ、電力損失を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1実施形態に係る駆動システムの全体構成図。
第2モードにおける電流経路を示す図。
第1モードの第1Y結線駆動時における電流経路を示す図。
第1実施形態に係る切替制御処理のフローチャート。
切替制御処理における第1切替スイッチと第2切替スイッチとの状態の推移を示す図。
第1動作条件CN1と第2動作条件CN2との関係を示す図。
第2実施形態に係る駆動システムの全体構成図。
第1モードの第2Y結線駆動時における電流経路を示す図。
第2実施形態に係る切替制御処理のフローチャート。
第3実施形態に係る駆動システムの全体構成図。
第4実施形態に係る駆動システムの全体構成図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る駆動システムを、車載の回転電機システム100に適用した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0010】
図1に示すように、本実施形態に係る駆動システム70は、回転電機10と、第1インバータ20と、第2インバータ30と、回転電機10を制御対象とする制御装置50と、を備えている。
【0011】
回転電機10は、回生発電及び力行駆動の機能を有し、具体的には、MG(Motor Generator)である。回転電機10は、バッテリ40との間で電力の入出力を行うものであり、力行時には、バッテリ40から供給される電力により車両に推進力を付与し、回生時には、車両の減速エネルギーを用いて発電を行い、バッテリ40に電力を出力する。
【0012】
回転電機10は、オープンデルタ型の3相の巻線11を有する。巻線11は、U相、V相、及び、W相の各相に対応した多相巻線である。各相の巻線11は、直列に接続された第1巻線部12と第2巻線部13とを含む。回転電機10のロータは、車両の駆動輪と動力伝達が可能なように接続されている。回転電機10は、例えば同期機である。
【0013】
回転電機10の各相の巻線11は、第1インバータ20を介して、直流の電源部であるバッテリ40に接続されている。バッテリ40は、充放電可能な蓄電池であり、具体的には、複数のリチウムイオン蓄電池が直列接続された組電池である。なお、バッテリ40は、他の種類の蓄電池であってもよい。なお、本実施形態において、バッテリ40が「蓄電装置」に相当する。
【0014】
第1インバータ20は、高電位側のスイッチング素子である上アームスイッチ22(22A,22B,22C)、及び低電位側のスイッチング素子である下アームスイッチ23(23A,23B,23C)の直列接続体が、並列に接続されて構成されている。各相上、上アームスイッチ22と下アームスイッチ23の接続点には、回転電機10の対応する相の巻線11の第1端が接続されている。なお、本実施形態では、スイッチ22,23として、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、より具体的にはIGBTを用いている。各スイッチには、フリーホイールダイオード24が逆並列にそれぞれ接続されている。
【0015】
第2インバータ30は、高電位側のスイッチング素子である上アームスイッチ32(32A,32B,32C)、及び低電位側のスイッチング素子である下アームスイッチ33(33A,33B,33C)の直列接続体が、並列に接続されて構成されている。各相上、上アームスイッチ32と下アームスイッチ33の接続点には、回転電機10の対応する相の巻線11の第2端が接続されている。なお、本実施形態では、スイッチ32,33として、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、より具体的にはIGBTを用いている。各スイッチには、フリーホイールダイオード34が逆並列にそれぞれ接続されている。
【0016】
バッテリ40の高電位側と第1インバータ20の高電位側とは、電源線LEにより接続されており、バッテリ40の低電位側と第1インバータ20の低電位側とは、接地線LGにより接続されている。また、第1インバータ20の高電位側と第2インバータ30の高電位側とは、高電位側接続線LUにより接続されており、第1インバータ20の低電位側と第2インバータ30の低電位側とは、低電位側接続線LDにより接続されている。これにより、第2インバータ30は、第1インバータ20を介してバッテリ40に接続される。
【0017】
高電位側接続線LUに第1切替スイッチ53が設けられている。本実施形態では、第1切替スイッチ53として、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用いており、より具体的にはIGBTを用いている。第1切替スイッチ53には、フリーホイールダイオード54が、第2インバータ30から第1インバータ20に電流が流れる向きが順方向となるように接続されている。
【0018】
制御装置50は、回転電機10の力行または発電が行われる作動時に、バッテリ40の電源電圧Vbatを検出する電圧センサ51、回転電機10の各相の巻線11に流れる電流を検出する相電流センサ52、及び回転電機10の回転速度NEを検出する回転速度センサ58等から検出値を取得する。制御装置50は、取得した検出値に基づき、回転電機10の制御量をその指令値に制御すべく、第1インバータ20及び第2インバータ30を制御する。制御量は、例えばトルクTEである。
【0019】
具体的には、制御装置50は、第1インバータ20の制御において、デッドタイムを挟みつつスイッチ22,23を交互にオン状態(閉状態)とすべく、スイッチ22,23それぞれに対応する第1駆動信号SG1を、スイッチ22,23に出力する。第1駆動信号SG1は、スイッチのオン状態への切り替えを指示するオン指令と、オフ状態(開状態)への切り替えを指示するオフ指令とのいずれかをとる。
【0020】
また、制御装置50は、第2インバータ30の制御において、デッドタイムを挟みつつスイッチ32,33を交互にオン状態とすべく、スイッチ32,33それぞれに対応する第2駆動信号SG2を、スイッチ32,33に出力する。
【0021】
さらに、制御装置50は、取得した検出値に基づいて、回転電機10の動作状態を取得する。回転電機10の動作状態は、例えば高速回転状態や低速回転状態である。そして、取得した動作状態に基づいて、第1切替スイッチ53を切替操作すべく、第1切替信号SC1を生成し、生成した第1切替信号SC1を第1切替スイッチ53に出力する。制御装置50は、生成した第1切替信号SC1に対応するように、第1駆動信号SG1及び第2駆動信号SG2を生成する。
【0022】
具体的には、回転電機10が高速回転状態である場合、第1切替信号SC1をオン指令とする。これにより、第1切替スイッチ53がオン状態に切り替えられ、第1インバータ20及び第2インバータ30がHブリッジ駆動される。Hブリッジ駆動では、第1インバータ20及び第2インバータ30の等しい相の一方の上アームスイッチと他方の下アームスイッチが同期するように、PWM駆動により第1インバータ20及び第2インバータ30が制御される。以下、第1インバータ20及び第2インバータ30をHブリッジ駆動する動作モードを、第2モードと呼ぶ。PWM駆動は、回転電機10への出力電圧の目標値である目標電圧と、三角波信号等のキャリア信号との大小比較に基づいて、各相の上,下アームスイッチの状態を制御する駆動である。なお、本実施形態において、PWM駆動が「スイッチング駆動」に相当する。
【0023】
図2に、回転電機10の力行時における第2モードの電流経路を示す。図2に示す例では、第1インバータ20のU相の上アームスイッチと第2インバータ30のU相の下アームスイッチ、第1インバータ20のV相の下アームスイッチと第2インバータ30のV相の上アームスイッチ、第1インバータ20のW相の下アームスイッチと第2インバータ30のW相の上アームスイッチが同期するように制御される。なお、図2では、電圧センサ51や相電流センサ52等の記載が省略されている。図3,4についても同様である。
【0024】
図2に示すように、第1インバータ20の上アームスイッチ22A、下アームスイッチ23B,23C、及び第2インバータ30の上アームスイッチ32B,32C、下アームスイッチ33Aがオン状態とされると、矢印IH1〜IH3で示す経路で電流が流れる。
【0025】
また、回転電機10が低速回転状態である場合、第1切替信号SC1をオフ指令とする。これにより、第1切替スイッチ53がオフ状態に切り替えられ、第1インバータ20及び第2インバータ30がY結線駆動される。Y結線駆動では、第1インバータ20及び第2インバータ30の一方をPWM駆動により制御するとともに、他方を中性点駆動する。ここで、中性点駆動とは、該当するインバータのスイッチのうち、第1切替スイッチ53が設けられた側の上アームスイッチをオン状態に維持し、第1切替スイッチ53が設けられていない側の下アームスイッチをオフ状態に維持する駆動である。中性点駆動により、該当するインバータが中性点化され、回転電機10がY結線される。以下、第1インバータ20及び第2インバータ30をY結線駆動する動作モードを、第1モードと呼ぶ。
【0026】
図3に、回転電機10の力行時における第1モードの電流経路を示す。図3に示す例では、バッテリ40側の第1インバータ20がPWM駆動されるとともに、バッテリ40とは反対側の第2インバータ30が中性点駆動される。
【0027】
図3に示すように、第1インバータ20の上アームスイッチ22A、下アームスイッチ23B,23C、及び第2インバータ30の上アームスイッチ32A,32B,32Cがオン状態とされると、矢印IY1〜IY3で示す経路で電流が流れる。
【0028】
ところで、IGBTなどの半導体スイッチは比較的オン抵抗が大きい。そのため、第1切替スイッチ53として半導体スイッチング素子が用いられていると、第2モードにおいて、第1切替スイッチ53が設けられた高電位側接続線LUの導通損が増大し、これにより駆動システム70の電力損失が増大する。
【0029】
本実施形態の駆動システム70は、第2切替スイッチ63を備える。第2切替スイッチ63は、機械式のリレースイッチであり、第1切替スイッチ53に並列接続されている。制御装置50は、回転電機10の動作状態に基づいて、第1切替信号SC1を生成し、第1切替スイッチ53に出力するとともに、第2切替スイッチ63を切替操作すべく、第2切替信号SC2を生成し、生成した第2切替信号SC2を第2切替スイッチ63に出力する切替制御処理を実施する。切替制御処理において、制御装置50は、回転電機10の動作状態に基づいて、第1モードと第2モードとを切り替え、第1モードと第2モードとの切り替え時に、第1切替スイッチ53及び第2切替スイッチ63のオン状態とオフ状態とを切り替える。これにより、駆動システム70において、第1モードから第2モードへの切り替えにおける応答性を高く維持しつつ、電力損失を抑制することができる。
【0030】
図4に本実施形態の切替制御処理のフローチャートを示す。本実施形態では、回転電機10の力行時における切替制御処理のフローチャートを示す。制御装置50は、回転電機10の動作中、所定時間毎に切替制御処理を繰り返し実施する。
【0031】
切替制御処理を開始すると、まずステップS10において、動作モードが第1モードであるかを判定する。動作モードは、回転電機10の動作状態により判定される。
【0032】
ステップS10で肯定判定すると、ステップS12において、回転電機10の動作状態が第1動作条件CN1を満たすかを判定する。第1動作条件CN1は、第1モードを動作可能な条件であり、回転電機10の回転速度NE及びトルクTEを用いて定められている。具体的には、回転速度NEがトルクTE毎に定められた閾値速度Ntgよりも小さい場合に、第1動作条件CN1を満たす(図6参照)。なお、本実施形態において、第1動作条件CN1が「所定の動作条件」に相当する。
【0033】
ステップS12で肯定判定すると、切替制御処理を終了する。一方、ステップS12で否定判定すると、つまり、第1動作条件CN1を満たさない場合に、第1モードから第2モードに切り替えるとともに、第1切替スイッチ53及び第2切替スイッチ63をオフ状態からオン状態に切り替える(S14〜S24)。具体的には、ステップS14において、第1インバータ20をPWM駆動に切り替え、ステップS16において、第2インバータ30をPWM駆動に切り替える。
【0034】
続くステップS18において、第1切替スイッチ53にオン指令の第1切替信号SC1を出力し、第1切替スイッチ53をオン状態とする。これにより、第1インバータ20と第2インバータ30とが第2モードに切り替えられる。なお、本実施形態において、オン指令の第1切替信号SC1が「第1オン信号」に相当する。
【0035】
第1切替スイッチ53にオン指令の第1切替信号SC1を出力した後に、ステップS20において、第2切替スイッチ63にオン指令の第2切替信号SC2を出力し、第2切替スイッチ63をオン状態とする。続くステップS22で、第2切替スイッチ63をオン状態に切り替えてから、第2切替スイッチ63がオフ状態からオン状態に移行するのに要するオン切替期間HNが経過したかを判定する。なお、本実施形態において、オン切替期間HNが「第1所定期間」に相当し、オン指令の第2切替信号SC2が「第2オン信号」に相当する。
【0036】
ステップS22で否定判定すると、ステップS22を繰り返す。一方、ステップS22で肯定判定すると、ステップS24において、第1切替スイッチ53にオフ指令の第1切替信号SC1を出力し、第1切替スイッチ53をオフ状態に切り替え、切替制御処理を終了する。なお、本実施形態において、オフ指令の第1切替信号SC1が「第1オフ信号」に相当する。
【0037】
一方、ステップS10で否定判定すると、ステップS32において、回転電機10の動作状態が第1動作条件CN1を満たすかを判定する。なお、本実施形態において、ステップS12,S32の処理が「モード制御部」に相当する。
【0038】
ステップS32で否定判定すると、切替制御処理を終了する。一方、ステップS32で肯定判定すると、つまり、第1動作条件CN1を満たす場合に、第2モードから第1モードに切り替えるとともに、第1切替スイッチ53及び第2切替スイッチ63をオン状態からオフ状態に切り替える(S34〜S44)。具体的には、ステップS34において、第1切替スイッチ53にオン指令の第1切替信号SC1を出力し、第1切替スイッチ53をオン状態とする。
【0039】
続くステップS36において、第2切替スイッチ63にオフ指令の第2切替信号SC2を出力し、第2切替スイッチ63をオフ状態とする。続くステップS38で、第2切替スイッチ63をオフ状態に切り替えてから、第2切替スイッチ63がオン状態からオフ状態に移行するのに要するオフ切替期間HFが経過したかを判定する。なお、本実施形態において、オフ切替期間HFが「第2所定期間」に相当する。
【0040】
ステップS38で否定判定すると、ステップS38を繰り返す。一方、ステップS38で肯定判定すると、ステップS40において、第1切替スイッチ53にオフ指令の第1切替信号SC1を出力し、第1切替スイッチ53をオフ状態に切り替える。なお、本実施形態において、ステップS18,S20,S36,S40の処理が「切替制御部」に相当する。
【0041】
ステップS42において、第1インバータ20をPWM駆動に切り替え、ステップS44において、第2インバータ30を中性点駆動に切り替え、切替制御処理を終了する。これにより、第1インバータ20と第2インバータ30とが第1モードに切り替えられる。なお、本実施形態において、オフ指令の第2切替信号SC2が「第2オフ信号」に相当する。
【0042】
続いて、図5に、切替制御処理における第1切替スイッチ53と第2切替スイッチ63との状態の推移を示す。ここで、図5(a)は、回転電機10における第1動作条件CN1の充足状態の推移を示し、図5(b)は、第1切替スイッチ53の状態の推移を示し、具体的には、第1切替スイッチ53のゲート端子に印加されるゲート電圧の推移を示す。また、図5(c)は、第2切替スイッチ63の状態の推移を示し、図5(c)は、第1インバータ20及び第2インバータ30の動作モードの推移を示す。
【0043】
図5に示すように、時刻t11に、回転電機10が第1動作条件CN1を満たさなくなると、第1インバータ20及び第2インバータ30の動作モードを第1モードから第2モードに切り替えるために、第1切替スイッチ53にオン指令の第1切替信号SC1が出力される。その後の時刻t12に、第2切替スイッチ63にオン指令の第2切替信号SC2が出力される。これにより、時刻t12からオン切替期間HN経過後の時刻t13に、第2切替スイッチ63がオン状態に切り替わる。
【0044】
本実施形態では、オン指令の第1切替信号SC1がオン指令の第2切替信号SC2よりも先に出力されることで、第1切替スイッチ53は、第2切替スイッチ63よりも先にオン状態に切り替えられる。上述したように、第1インバータ20を構成するスイッチ22,23、第2インバータ30を構成するスイッチ22,23、及び第1切替スイッチ53は、共に半導体スイッチであり、切り替えに必要な時間が略同一である。そのため、第1切替スイッチ53をオン状態に切り替えた後、第1切替スイッチ53のゲート端子に閾値電圧Vth以上の電圧が印加されることで、第1切替スイッチ53がオン状態に切り替わると略同時に、第1インバータ20及び第2インバータ30が第1モードから第2モードに切り替わる。この結果、回転電機10が第1動作条件CN1を満たさなくなった場合に、第1インバータ20及び第2インバータ30を迅速に第1モードから第2モードに切り替えることができる。
【0045】
その後の時刻t14に、つまり、時刻t12にオン指令の第2切替信号SC2が出力されてからオン切替期間HN経過後に、第1切替スイッチ53にオフ指令の第1切替信号SC1が出力される。これにより、第1切替スイッチ53がオフ状態に切り替えられ、第2モードにおいて第1切替スイッチ53に電流が流れる期間を短縮することで、第1切替スイッチ53の劣化が抑制される。
【0046】
時刻t15に、回転電機10が第1動作条件CN1を満たすようになると、第1インバータ20及び第2インバータ30の動作モードを第2モードから第1モードに切り替えるために、第1切替スイッチ53にオン指令の第1切替信号SC1が出力される。これにより、第1切替スイッチ53及び第2切替スイッチ63が共にオン状態に切り替えられる。
【0047】
その後の時刻t16に、第2切替スイッチ63にオフ指令の第2切替信号SC2が出力される。これにより、時刻t16からオフ切替期間HF経過後の時刻t17に、第2切替スイッチ63がオフ状態に切り替わる。
【0048】
その後の時刻t18に、つまり、時刻t16にオフ指令の第2切替信号SC2が出力されてからオフ切替期間HF経過後に、第1切替スイッチ53にオフ指令の第1切替信号SC1が出力される。
【0049】
本実施形態では、オフ指令の第2切替信号SC2が出力されてからオフ切替期間HF経過後に、オフ指令の第1切替信号SC1が出力されることで、第1切替スイッチ53は、第2切替スイッチ63よりも後にオフ状態に切り替えられるようにしている。そのため、第1切替スイッチ53をオフ状態に切り替えた後、第1切替スイッチ53のゲート端子に印加される電圧が閾値電圧Vthよりも低下することで、第1切替スイッチ53がオフ状態に切り替わると略同時に、第1インバータ20及び第2インバータ30が第2モードから第1モードに切り替わる。
【0050】
一方、本実施形態では、回転電機10が第1動作条件CN1を満たすようになってから、第1インバータ20及び第2インバータ30が第1モードに切り替えられるまでに、時刻t15から時刻t18までの遅延期間HDが必要とされる。そのため、第1インバータ20及び第2インバータ30を迅速に第2モードから第1モードに切り替えることができない。したがって、この遅延期間HDにおいて第1インバータ20及び第2インバータ30が第2モードを継続できないと、回転電機10の動作状態が不安定となる。
(【0051】以降は省略されています)

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