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公開番号2020078210
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200521
出願番号2018211616
出願日20181109
発明の名称電力変換装置
出願人株式会社東芝,東芝インフラシステムズ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H02M 7/487 20070101AFI20200424BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】 所望の電力変換が可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】 実施形態による電力変換装置は、第1および第2直流コンデンサC1、C2と、第1直流コンデンサC1に並列に接続した第1レグL1と、第2直流コンデンサC2に並列に接続した第2レグL2と、第1レグL1の出力端子と交流負荷と接続する交流端子との間に直列に接続した複数の単位変換器Cを含む正側アームA1と、第2レグL2の出力端子と交流端子との間に直列に接続した複数の単位変換器Cを含む負側アームA2と、単位変換器CのセルコンデンサCAの電圧平均値を所定の値とする第1操作量電流値と、第1および第2直流コンデンサC1、C2の電圧平均値を所定の値とする第2操作量電流値と、の和を演算し、電流Ipと電流Inとの検出値から交流電流成分Iacを演算し、交流電流成分Iacが和を含む指令値に追従するようにゲート信号を生成する制御回路CNTと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1直流コンデンサと、
前記第1直流コンデンサと直列に接続した第2直流コンデンサと、
前記第1直流コンデンサに並列に接続した第1スイッチングレグと、
前記第2直流コンデンサに並列に接続した第2スイッチングレグと、
交流負荷と接続する交流端子と前記第1スイッチングレグの出力端子との間に直列に接続した複数の単位変換器を含む正側アームと、
前記交流端子と前記第2スイッチングレグの出力端子との間に直列に接続した複数の単位変換器を含む負側アームと、
複数の前記単位変換器のそれぞれに含まれるセルコンデンサの電圧の平均値を所定の値とする第1フィードバック操作量電流値と、前記第1直流コンデンサおよび前記第2直流コンデンサの電圧の平均値を所定の値とする第2フィードバック操作量電流値と、の和を演算し、前記正側アームに流れる電流と前記負側アームに流れる電流との検出値から、前記交流端子に流れる交流電流成分を演算し、前記交流電流成分が前記和を含む指令値に追従するように前記第1スイッチングレグと、前記第2スイッチングレグと、複数の前記単位変換器とのゲート信号を生成する制御回路と、を備えたことを特徴とする電力変換装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御回路は、前記第1フィードバック操作量電流値から前記第2フィードバック操作量電流値を引いた差を演算し、前記正側アームに流れる電流と前記負側アームに流れる電流との検出値から、前記交流端子から出力されない循環電流成分を演算し、前記循環電流成分が前記差を含む指令値に追従するように、前記ゲート信号を生成する、ことを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記制御回路は、前記第1フィードバック操作量電流値にゲインを乗じる第1ゲイン乗算器と、前記第2フィードバック操作量電流値にゲインを乗じる第2ゲイン乗算器と、を備え、前記和は前記第1ゲイン乗算器の出力値と前記第2ゲイン乗算器の出力値とを加算した値である、ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記制御回路は、前記第1フィードバック操作量電流値にゲインを乗じる第3ゲイン乗算器と、前記第2フィードバック操作量電流値にゲインを乗じる第4ゲイン乗算器と、を備え、前記差は前記第3ゲイン乗算器の出力値から前記第4ゲイン乗算器の出力値を引いた値である、ことを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記制御回路は、外部から入力された前記セルコンデンサの電圧指令値と、複数の前記単位変換器に含まれる前記セルコンデンサの電圧の平均値との差を出力する第1減算器と、前記第1減算器の出力値にゲインを乗じて前記第1フィードバック操作量電流値として出力する第1乗算器と、を備えたセルコンデンサ電圧平均値制御部と、
外部から入力された前記第1直流コンデンサおよび前記第2直流コンデンサの電圧指令値と、前記第1直流コンデンサと前記第2直流コンデンサとの電圧の平均値との差を出力する第2減算器と、前記第2減算器の出力値にゲインを乗じて前記第2フィードバック操作量電流値として出力する第2乗算器と、を備えた直流コンデンサ電圧制御部と、を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記第1直流コンデンサおよび前記第2直流コンデンサと並列に電圧源として動作する回路が接続されるときに、前記制御回路は前記第2フィードバック操作量電流値をゼロとする、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記制御回路は、三相交流を交流と同位相のd軸成分と90度位相がずれたq軸成分に座標変換する座標変換部を有し、
前記交流電流成分はd軸成分である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電力変換装置に関する。
続きを表示(約 9,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、交流電力を直流電力へ、または、直流電力を交流電力へ変換する電力変換装置は、三相2レベル変換器が適用されてきた。三相2レベル変換器は、直流電力を三相交流電力へ変換して出力する電力変換装置を構成する上で、必要最小限の6つの半導体スイッチング素子で構成することができるため、電力変換装置の小型化および低コスト化を実現することができる。
【0003】
一方、その出力電圧波形は、例えば入力直流電圧をVdcとしたとき、相ごとに、+Vdc/2と、−Vdc/2の2値の切替(スイッチング)をPWM(パルス幅変調)で行うことにより、擬似的に生成された交流波形となっており、多分にスイッチングに起因する高調波電圧を含んでいる。このため、電力変換装置の三相交流電力の出力経路にリアクトルやコンデンサで構成されるフィルタを挿入し、スイッチングによる高調波を低減する対策が取られている。
【0004】
しかしながら、電力系統と電力変換装置とを接続する場合、電力系統へ流れ出す高調波成分が他の機器に悪影響を及ぼさないレベルまで低減するためには、高調波を低減するためのフィルタ容量を大きくする必要があり、電力変換装置のコスト上昇と、重量増加とを招いていた。
【0005】
スイッチング周波数を高くすることにより、高調波を低減するためのフィルタを小型化することが可能であるが、スイッチング周波数が高くなることによりスイッチングに伴う損失が増大し、電力ロスが大きくなるのみならず、電力変換装置の冷却性能を向上させる必要が生じる。屋外等で使用される電力変換装置は、冷却ファンを設置することが困難である可能性がある。その場合には、冷却部が大型化するために電力変換装置全体を小型化することが困難となる。
【0006】
これに対し、コンデンサと半導体スイッチとを有した単位変換器を多段接続した構成を備え電力変換器であって、電力系統電圧や配電系統電圧と同等の高電圧を変換可能なモジュラー・マルチレベル変換器(MMC:Modular Multilevel Converter)の研究開発が進められている。
この電力変換器が実用化されると、多レベル化により、出力電圧波形および出力電流波形が正弦波波形に近づくため、高調波フィルタが不要になるメリットが得られる。さらに、複数の単位変換器のスイッチングタイミングを互いにずらすことにより、低いスイッチング周波数で従来と同じ出力波形を得ることが可能となるため、スイッチング損失を低減することも可能になる。
【0007】
MMCの単位変換器の数を減らす回路として、例えば、中性点クランプ形モジュラー・マルチレベル変換器(以下、NPC−MMC(Neutral Point Clamped Modular Multilevel Converter)という。)が提案されている。NPC−MMCは、直流側の電圧を2つのコンデンサで分圧し、それぞれのコンデンサと並列に接続した半導体スイッチで構成されるレグを含む高圧チョッパを備え、高圧チョッパの交流端子に単位変換器を多段接続して構成される。この構成により、従来のMMCと比較して、単位変換器の数をおよそ半分に削減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2015−146692号公報
【非特許文献】
【0009】
萩原 誠、赤木 泰文 著、「モジュラー・マルチレベル変換器(MMC)のPWM制御法と動作検証」、電気学会論文誌D,128巻7号,2008
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記のように、NPC−MMCは、直流側に2つの直流コンデンサを有する。直流コンデンサは、直流側へ電力供給する場合やコンデンサ自身の漏れ電流などで放電してしまうため、2つの直流コンデンサの電圧を維持する必要がある。
【0011】
また、上記NPC−MMCは、直流側が電圧源に接続された場合、直流コンデンサから放電された電力は、電圧源から供給される。しかしながら、電流源や負荷、または、電流源動作させるよう制御されている制御電圧源が直流側に接続される場合、直流コンデンサの放電に伴い直流側へ供給する電圧が低下し、所望の電力変換動作ができなくなる可能性があった。
【0012】
さらに、高調波の少ない出力電力を得るためには、単位変換器に含まれるセルコンデンサも同様に電圧を維持する必要がある。すなわち、直流コンデンサおよびセルコンデンサを同時に電圧維持することが要求される。
【0013】
本発明の実施形態は、スイッチングによる高調波および損失を抑制するとともに、所望の電力変換が可能な電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
実施形態による電力変換装置は、第1直流コンデンサと、前記第1直流コンデンサと直列に接続した第2直流コンデンサと、前記第1直流コンデンサに並列に接続した第1スイッチングレグと、前記第2直流コンデンサに並列に接続した第2スイッチングレグと、前記第1スイッチングレグの出力端子と交流負荷と接続する交流端子との間に直列に接続した複数の単位変換器を含む正側アームと、前記第2スイッチングレグの出力端子と前記交流端子との間に直列に接続した複数の単位変換器を含む負側アームと、前記単位変換器に含まれるセルコンデンサの電圧の平均値を所定の値とする第1フィードバック操作量電流値と、前記第1直流コンデンサおよび前記第2直流コンデンサの電圧の平均値を所定の値とする第2フィードバック操作量電流値と、の和を演算し、前記正側アームに流れる電流と前記負側アームに流れる電流との検出値から、前記交流端子に流れる交流電流成分を演算し、前記交流電流成分が前記和を含む指令値に追従するように前記第1スイッチングレグと、前記第2スイッチングレグと、複数の前記単位変換器とのゲート信号を生成する制御回路と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1は、第1実施形態の電力変換装置の一構成例を概略的に示す図である。
図2は、図1に示す電力変換装置の単位変換器の一構成例を概略的に示す図である。
図3は、第1実施形態の電力変換装置の動作の一例を説明するための図である。
図4は、第1実施形態の電力変換装置の制御回路の一構成例を概略的に示す図である。
図5は、第2実施形態の電力変換装置の制御回路の一構成例を概略的に示す図である。
図6は、第3実施形態の電力変換装置の制御回路の一構成例を概略的に示す図である。
図7は、第4実施形態の電力変換装置の制御回路の一構成例を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の電力変換装置の一構成例を概略的に示す図である。
本実施形態の電力変換装置20は、正側直流端子TAと、負側直流端子TBと、三相交流端子TU、TV、TWと、を備え、交流負荷10と直流負荷(図示せず)との間に接続可能である。直流負荷は、例えば、太陽光発電システムや、UPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)のような直流電源や、バッテリや、他の電力変換装置等である。
【0017】
電力変換装置20は、第1直流コンデンサC1と、第2直流コンデンサC2と、第1スイッチングレグL1U、L1V、L1Wと、第2スイッチングレグL2U、L2V、L2Wと、正側アームA1U、A1V、A1Wと、第1バッファリアクトルLAU、LAV、LAWと、負側アームA2U、A2V、A2Wと、第2バッファリアクトルLBU、LBV、LBWと、計器用変圧器22と、制御装置CNTと、を備えている。
【0018】
第1直流コンデンサC1と第2直流コンデンサC2とは、正側直流端子TAと負側直流端子TBとの間において、直列に接続されている。第1直流コンデンサC1と第2直流コンデンサとの間は中性点電位となる。
【0019】
第1スイッチングレグL1U、L1V、L1Wは、第1直流コンデンサC1と並列に接続している。第2スイッチングレグL2U、L2V、L2Wは、第2直流コンデンサC2と並列に接続している。
【0020】
なお、本実施形態の電力変換装置20では、第1直流コンデンサC1と第2直流コンデンサC2とは、三相に共有されているが、三相それぞれに2つの直流コンデンサが並列接続されていてもよい。
【0021】
第1スイッチングレグL1U、L1V、L1Wのそれぞれは、第1スイッチング素子S1U、S1V、S1Wと、第2スイッチング素子S2U、S2V、S2Wと、を備えている。
第2スイッチングレグL2U、L2V、L2Wのそれぞれは、第3スイッチング素子S3U、S3V、S3Wと、第4スイッチング素子S4U、S4V、S4Wと、を備えている。
【0022】
第1スイッチング素子S1U、S1V、S1Wと、第2スイッチング素子S2U、S2V、S2Wとは、正側直流端子TAと中性点電位との間において、直列に接続されている。すなわち、第1スイッチング素子S1U、S1V、S1Wと、第2スイッチング素子S2U、S2V、S2Wとは第1直流コンデンサC1と並列に接続されている。
【0023】
第3スイッチング素子S3U、S3V、S3Wと、第4スイッチング素子S4U、S4V、S4Wとは、負側直流端子TBと中性点電位との間において、直列に接続されている。すなわち、第3スイッチング素子S3U、S3V、S3Wと、第4スイッチング素子S4U、S4V、S4Wとは第2直流コンデンサC2と並列に接続されている。
【0024】
第1スイッチング素子S1U、S1V、S1Wと、第2スイッチング素子S2U、S2V、S2Wと、第3スイッチング素子S3U、S3V、S3Wと、第4スイッチング素子S4U、S4V、S4Wとは、例えば、IGBT(insulated gate bipolar transistor)やMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)等の自己消弧型素子である。
【0025】
正側アームA1U、A1V、A1Wと負側アームA2U、A2V、A2Wとのそれぞれは、直列に接続された複数の単位変換器Cを備えている。
正側アームA1U、A1V、A1Wと負側アームA2U、A2V、A2Wとは、第1スイッチング素子S1U、S1V、S1Wと、第2スイッチング素子S2U、S2V、S2Wとの間の第1出力端子O1U、O1V、O1Wと、第3スイッチング素子S3U、S3V、S3Wと、第4スイッチング素子S4U、S4V、S4Wとの間の第2出力端子O2U、O2V、O2Wとの間において、第1バッファリアクトルLAU、LAV、LAW、および第2バッファリアクトルLBU、LBV、LBWを介して直列に接続している。
【0026】
なお、図1に示す電力変換装置20の例では、正側アームA1U、A1V、A1Wと負側アームA2U、A2V、A2Wとは、第1バッファリアクトルLAU、LAV、LAW、および第2バッファリアクトルLBU、LBV、LBWを介して接続しているが、例えば、結合リアクトルや変圧器を介して接続してもよく、直接接続してもよい。
【0027】
正側アームA1U、A1V、A1Wと負側アームA2U、A2V、A2Wとは、バッファリアクトルLAU、LAV、LAWとバッファリアクトルLBU、LBV、LBWとの間の交流端子TU、TV、TWにおいて、交流負荷10と電気的に接続される。
【0028】
計器用変圧器22は、交流負荷10と電力変換装置20との間を接続する交流ラインの交流電圧を制御回路CNTで利用可能な電圧に変換して、制御回路CNTへ出力する。
制御回路CNTは、外部から供給される指令値にしたがって、電力変換装置20の出力電力が所定の値となるように、第1スイッチング素子S1U、S1V、S1Wと、第2スイッチング素子S2U、S2V、S2Wと、第3スイッチング素子S3U、S3V、S3Wと、第4スイッチング素子S4U、S4V、S4Wと、正側アームA1U、A1V、A1Wと、負側アームA2U、A2V、A2Wと、の動作を制御する。
【0029】
制御回路CNTは、例えば、CPU(central processing unit)やMPU(micro processing unit)などのプロセッサを少なくとも1つと、プロセッサにより実行されるプログラムが記録されるメモリと、を備え、ソフトウエアにより動作するように構成されてもよい。制御回路CNTの構成については、後に図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
図2は、図1に示す電力変換装置の単位変換器の一構成例を概略的に示す図である。
単位変換器Cは、第1セルスイッチング素子SAと、第2セルスイッチング素子SBと、セルコンデンサCAと、コンデンサ電圧検出回路VSと、を備えている。
【0031】
第1セルスイッチング素子SAと第2セルスイッチング素子SBとは直列に接続されている。第1セルスイッチング素子SAと第2セルスイッチング素子SBとは、例えば、IGBT(insulated gate bipolar transistor)やMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)等の自己消弧型素子である。
【0032】
セルコンデンサCAは、第1セルスイッチング素子SAおよび第2セルスイッチング素子SBと、並列に接続している。
単位変換器Cは、第1セルスイッチング素子SAと第2セルスイッチング素子SBとの間(第1端子T1)にて、高電位側に接続する単位変換器Cの第2セルスイッチング素子SBのソース(第2端子T2)と電気的に接続する。最も高電位側の単位変換器Cの第1端子T1は、第1出力端子O1U、O1V、O1Wと電気的に接続される。最も低電位側の単位変換器Cの第2端子T2は、第2出力端子O2U、O2V、O2Wと電気的に接続される。
【0033】
コンデンサ電圧検出回路VSは、セルコンデンサCAの電圧を検出し、電圧値(又は電圧相当値)を制御回路CNTへ出力する。
セルコンデンサCAの電圧をVcとすると、第1セルスイッチング素子SAをオン、第2セルスイッチング素子SBをオフしたときに、単位変換器Cの出力はVc[V]となり、第1セルスイッチング素子SAをオフ、第2セルスイッチング素子SBをオンしたときに、単位変換器Cの出力は0[V]となる。
【0034】
なお、単位変換器Cの構成は図2示したものに限定されるものではなく、スイッチング素子とセルコンデンサとを有し、スイッチ状態で出力電圧を切り替えられるものであれば他の構成でも構わない。例えば、単位変換器Cは、4つのスイッチング素子とセルコンデンサとを備えたフルブリッジ回路であってもよい。
【0035】
次に、本実施形態の電力変換装置20の動作の一例について説明する。
図3は、第1実施形態の電力変換装置の動作の一例を説明するための図である。
ここでは、電力変換装置20が出力する交流相電圧Vac、第1スイッチングレグL1U、L1V、L1Wの出力電圧Vp、第2スイッチングレグL2U、L2V、L2Wの出力電圧Vn、正側アームA1U、A1V、A1Wの出力電圧Varmp、負側アームA2U、A2V、A2Wの出力電圧Varmn、正側アームA1U、A1V、A1Wの電流Ip、および、負側アームA2U、A2V、A2Wの電流Inについて、時系列に沿った変化の一例を示している。
【0036】
なお、Iacは、交流端子TU、TV、TWの電流(または交流電流成分)であり、Vdcは、直流側の電圧(正側直流端子TAと負側直流端子TBとの間の電圧)であり、Idcは、直流側の電流である。
【0037】
第1スイッチング素子S1U、S1V、S1Wおよび第3スイッチング素子S3U、S3V、S3Wは、電力変換装置20の出力交流電圧Vacが正である1/2周期(0<ωt<π)にてオンとなり、出力交流電圧Vacが負である1/2周期(π<ωt<2π)にてオフとなる。
【0038】
これにより、第1スイッチングレグL1U、L1V、L1Wの出力電圧Vpは、出力交流電圧Vacが正となる1/2周期では、第1直流コンデンサC1の電圧と等しくなり、出力交流電圧Vacが負となる1/2周期ではゼロとなる。
【0039】
第2スイッチング素子S2U、S2V、S2Wおよび第4スイッチング素子S4U、S4V、S4Wは、電力変換装置20の出力交流電圧Vacが負である1/2周期にてオンとなり、出力交流電圧Vacが正である1/2周期にてオフとなる。
【0040】
これにより、第2スイッチングレグL2U、L2V、L2Wの出力電圧Vnは、出力交流電圧Vacが正となる1/2周期ではゼロとなり、出力交流電圧Vacが負となる1/2周期では第2直流コンデンサC2の電圧と等しくなる。
【0041】
第1出力端子O1U、O1V、O1Wと第2出力端子O2U、O2V、O2Wとの間には、交流電圧が正の1/2周期では、第1直流コンデンサC1の電圧が出力され、負の1/2周期では、第2直流コンデンサC2の電圧が出力される。
【0042】
第1直流コンデンサC1の電圧と第2直流コンデンサC2の電圧とは、正側直流端子TAと負側直流端子TBとの間の直流電圧Vdcのおよそ1/2の電圧であるため、第1出力端子O1U、O1V、O1Wと第2出力端子O2U、O2V、O2Wとの間電圧は、直流電圧Vdcのおよそ1/2となる。
すなわち、第1スイッチングレグL1U、L1V、L1Wの出力電圧Vpは、下記式にて表すことができる。
Vp=Vdc/2 (0<wt<π)
=0 (π<wt<2π)
【0043】
また、第2スイッチングレグL2U、L2V、L2Wの出力電圧Vnは、下記式にて表すことができる。
Vn=0 (0<wt<π)
=−Vdc/2 (π<wt<2π)
【0044】
一方、単位変換器Cから構成される正側アームおよび負側アームは、図3に示すような所望の電圧Varmp、Varmnが出力できるように、単位変換器Cのオンオフ時比率(デューティ)が適宜調整される。たとえば、制御回路CNTは、単位変換器Cの出力指令値と三角波とを比較するPWM(Pulse Width Modulation)技術を用いることにより、単位変換器Cの第1セルスイッチング素子SAと第2セルスイッチング素子SBとのゲート信号を生成することができる。このとき、各単位変換器Cの三角波キャリアの位相を適切にずらすことにより、高調波が少ない電圧を出力させることができる。
【0045】
ここで、説明のため、直流側の基準電位を正側直流端子TAと負側直流端子TBの中性点電位とすると、正側アームA1U、A1V、A1Wの出力電圧Varmpは、下記式にて表すことができる。
【0046】
Varmp=Vdc/2−Vac (0<wt<π)
=−Vac (π<wt<2π)
また、負側アームA2U、A2V、A2Wの出力電圧Varmnは、下記式にて表すことができる。
【0047】
Varmn=Vac (0<wt<π)
=Vdc/2+Vac (π<wt<2π)
上記のように第1スイッチングレグL1U、L1V、L1W、第2スイッチングレグL2U、L2V、L2W、正側アームA1U、A1V、A1W、および、負側アームA2U、A2V、A2Wを動作させることにより、電力変換装置20の交流相電圧Vacを所望の値とすることができる。
【0048】
次に、正側アームA1U、A1V、A1Wの電流Ipと、負側アームA2U、A2V、A2Wの電流Inとについて説明する。
本実施形態の電力変換装置20は、例えば、正側アームA1U、A1V、A1Wの電流Ipと負側アームA2U、A2V、A2Wの電流Inとを検出する電流検出器を備えている。
【0049】
正側アームA1U、A1V、A1Wの電流Ipと、負側アームA2U、A2V、A2Wの電流Inとは、下記変数変換式により、交流電流成分Iacと循環電流成分Izとに分離することができる。
Iac=Ip−In
Iz =(Ip+In)/2
交流電流成分Iacは、交流端子TU、TV、TWから外に出る成分である。一方、循環電流成分Izは、交流端子TU、TV、TWから外に出ない成分で、仮想的な電流である。本実施形態では、交流電流成分Iacは、外部から交流端子TU、TV、TWへ向かって流れる方向を正とし、循環電流成分Izは、負側アームA2U、A2V、A2Wから正側アームA1U、A1V、A1Wへ向かって流れる方向を正とする。
【0050】
正側アームA1U、A1V、A1Wの電流Ipと、負側アームA2U、A2V、A2Wの電流Inとは、交流電流成分Iacと循環電流成分Izとを用いて、下記式で表すことができる。
Ip=Iac/2+Iz
In=−Iac/2+Iz
(【0051】以降は省略されています)

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回転電機の電機子巻線
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知識情報作成支援装置
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調査システムおよび方法
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空冷機器のファンケース
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物性値評価装置及び方法
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電解槽及び水素製造装置
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制御装置、および制御方法
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伝送システム及び伝送方法
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電力変換装置及び鉄道車両
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モータ制御装置及び空調機
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