TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2020078205
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200521
出願番号2018211527
出願日20181109
発明の名称充電装置
出願人山洋電気株式会社
代理人特許業務法人平木国際特許事務所
主分類H02J 1/02 20060101AFI20200424BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】充電装置の状況の変化に対応可能な制御技術を利用した充電装置を提供する。
【解決手段】交流電源をAC/DCコンバータにより直流変換し、DC/DCコンバータを介して充電する充電装置であって、前記AC/DCコンバータまたは/および前記DC/DCコンバータはコンバータ制御部を有し、前記コンバータ制御部の少なくとも一方は脈流調整部を有し、前記脈流調整部は、充電電流の脈流を2回以上測定し、n回目に計測された脈流値とn-1回目(nは2以上の整数)に計測された脈流値との比較により得られた値を、対応する前記AC/DCコンバータまたは/および前記DC/DCコンバータの制御に用いることを特徴とする充電装置。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
交流電源をAC/DCコンバータにより直流変換し、DC/DCコンバータを介して充電する充電装置であって、
前記AC/DCコンバータまたは/および前記DC/DCコンバータはコンバータ制御部を有し、
前記コンバータ制御部の少なくとも一方は脈流調整部を有し、
前記脈流調整部は、充電電流の脈流を2回以上測定し、n回目に計測された脈流値とn−1回目(nは2以上の整数)に計測された脈流値との比較により得られた値を、対応する前記AC/DCコンバータまたは/および前記DC/DCコンバータの制御に用いることを特徴とする充電装置。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記脈流調整部は、
前記脈流成分の位相を調整する位相調整部と、
前記脈流成分の利得を調整する利得調整部を有し、
前記位相調整部は、
n−1回目とn回目の脈流値を比較し、脈流値の比較結果に基づき位相を移動させ、
前記利得調整部は、
n−1回目とn回目の脈流値を比較し、脈流値の比較結果に基づき利得を移動させることを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
【請求項3】
前記脈流調整部は、調整対象選択部を有し、
前記調整対象選択部は位相の調整か利得の調整かを選択し、
位相の調整を選択した場合には前記位相調整部において位相の調整を2回以上連続して行い、
利得の調整を選択した場合には前記利得調整部において利得の調整を2回以上連続して行うことを特徴とする請求項2に記載の充電装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、充電装置等に関する。
続きを表示(約 6,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、交流電源を用いて蓄電池を充電する充電装置が用いられている。
【0003】
例えば、図1は、充電装置の概略構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すように、充電装置Aは、交流電源1をAC/DCコンバータ3等で整流して直流変換し、さらにDC/DCコンバータ5で電圧を調整して生成される充電電流を蓄電池21に充電する充電装置が知られている。なお、蓄電池への充電は主に定電流で行われる。そして、蓄電池21からも、負荷などに向けて電力が供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5709263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、図1に示すような構成において、一般に周波数f(Hz)の単相系統(交流電源)1を全波整流すると、AC/DCコンバータ3の出力4には系統周波数の2倍の周波数2f(Hz)の脈流が生じる。AC/DCコンバータ3が力率改善機能を含んでいたとしても、直流出力には単純な整流器と同じく、系統周波数の2倍の周波数2f(Hz)の脈流が生じる。
【0006】
DC/DCコンバータ5は、一例として、高周波トランスを用いた双方向型のコンバータからなる。図1の構成例は蓄電システムであるため、AC/DCコンバータ3、DC/DCコンバータ5ともに双方向型である。
【0007】
DC/DCコンバータ5は、半導体によってトランスに電圧を印加する導通角とトランス比によって、電圧変換を行うだけである。従って、入力に脈流があるとDC/DCコンバータ5の出力6にも同じように脈流が発生する。
【0008】
交流電源を整流すると、交流周波数の2倍の周波数成分が整流器の出力に重畳される。この脈流がDC/DCコンバータ5の出力に現れ、蓄電池21の充電電流に重畳される。上記のように発生する、この脈流は電池寿命に悪影響を及ぼすという問題がある。
【0009】
そこで、特許文献1によると、充電電流の脈流は交流周波数の2倍の周波数であることから、当該課題を解決するために、脈流を相殺するような信号を制御に足し込む技術が記載されている。特許文献1では、充電電流、電圧、温度によって変化する脈流を相殺するための決められた相殺信号をあらかじめ用意しておき、脈流を低減するフィードフォワード制御を行っている。
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載の技術を用いると、様々な状況組み合わせの相殺信号を予めメモリ等に記憶しておく必要があったり、相殺信号の演算が複雑になるという課題がある。加えて、相殺信号は予め用意された値や式を有するため、想定していなかった、充電装置の状況の変化に対応できない等の課題がある。
【0011】
本発明は、充電装置の状況の変化に対応可能な制御技術を利用した充電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一観点によれば、交流電源をAC/DCコンバータにより直流変換し、DC/DCコンバータを介して充電する充電装置であって、前記AC/DCコンバータまたは/および前記DC/DCコンバータはコンバータ制御部を有し、前記コンバータ制御部の少なくとも一方は脈流調整部を有し、前記脈流調整部は、充電電流の脈流を2回以上測定し、n回目に計測された脈流値とn−1回目(nは2以上の整数)に計測された脈流値との比較により得られた値を、対応する前記AC/DCコンバータまたは/および前記DC/DCコンバータの制御に用いることを特徴とする充電装置が提供される。
【0013】
上記の構成によれば、脈流成分のフィードバック機能による脈流成分の自動相殺が可能である。
【0014】
前記脈流調整部は、前記脈流成分の位相を調整する位相調整部と、前記脈流成分の利得を調整する利得調整部を有し、前記位相調整部は、n−1回目とn回目の脈流値を比較し、脈流値の比較結果に基づき位相を移動させ、前記利得調整部は、n−1回目とn回目の脈流値を比較し、脈流値の比較結果に基づき利得を移動させることを特徴とする。
【0015】
位相差と利得とを独立して調整する位相調整部と利得調整部とを有することで、脈流成分の抑制機能が向上する。
【0016】
上記の処理は、例えば、今回は、前回の相殺信号よりも進み方向に位相をずらした1周期の相殺信号に決まったとする。仮に進み方向に位相を移動させたことが脈流低減に効果があった場合、位相を進み方向に移動したことが正しいのでさらに位相を進める。
【0017】
そしてまた1周期後の結果を見る。仮に、再再度、脈流低減に効果があった場合は、さらに位相を進める。仮に脈流が増えた場合は、位相を進み方向に移動したことは正しくない方向のため、位相を遅れ方向に戻す。
【0018】
このように、「比較」と「結果比較」とを繰り返すことにより、脈流を最小に収束させることができる。
【0019】
前記脈流調整部は、調整対象選択部を有し、前記調整対象選択部は位相の調整か利得の調整かを選択し、位相の調整を選択した場合には前記位相調整部において位相の調整を2回以上連続して行い、利得の調整を選択した場合には前記利得調整部において利得の調整を2回以上連続して行うことを特徴とする。
【0020】
同じ調整対象について複数回(n回)の調整を行ってから調整対象を切り換えることで、調整の効果を向上させることができる。nは、2以上であり、脈流成分を速く収束させるためには、例えば6以下が好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、充電装置の状況の変化に対応可能な制御技術を利用した充電装置を提
供することができる。ここでいう充電装置の状況の変化とは、充電電流、充電電圧、充電電力、温度、AC/DCコンバータの出力特性の変化などである。また、様々な状況組み合わせの相殺信号を予め調査して、メモリ等に記憶しておく必要が無くなり、相殺信号の演算の複雑化を回避できる。以上より、蓄電池の劣化を招く充電電流の脈流成分を効果的に減少できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の一実施の形態による充電装置の一構成例を示す機能ブロック図である。
本実施の形態による充電装置におけるDC/DCコンバータ制御部の一構成例を示す機能ブロック図である。
本実施の形態による充電装置におけるDC/DCコンバータ制御部の制御の流れの一例を示すフローチャート図である。
本実施の形態による充電装置における充電電流等の波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に、本発明の一実施の形態による充電装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
本実施の形態による充電装置の基本構成は、図1に示すものと同様であるため、詳細な説明は省略する。図1に示す充電装置Aは、蓄電池21への充電と、蓄電池21からの放電との両方、例えば充放電が可能なシステムである。放電を含まないシステムも含む。
【0025】
尚、図1において例示的に説明するように、AC/DCコンバータ3、DC/DCコンバータ5の両方を統括して制御するのがシステム制御部7である。システム制御部7は、AC/DCコンバータ3を制御するAC/DCコンバータ制御部3aと、DC/DCコンバータ5を制御するDC/DCコンバータ制御部5aとの両方を介してAC/DCコンバータ3、DC/DCコンバータ5の両方を制御する。AC/DCコンバータまたは/およびDC/DCコンバータがコンバータ制御部を有するようにしても良い。
【0026】
本実施の形態では、脈流成分の相殺信号の大きさ、位相を可変とする。つまり、充電装置の状況変化に応じて、脈流成分に起因する脈流が最小になるように脈流成分の相殺信号の値と位相とを自動的に調整する。
【0027】
すなわち、充電装置の状況変化に応じて、脈流成分に起因する脈流が最小になるように、脈流成分の相殺信号を自動的に調整する。具体的な脈流成分の相殺信号の調整は図3を参照して以下に説明する。
【0028】
図2は、本実施の形態によるDC/DCコンバータ制御部5aの一構成例を示す機能ブロック図である。尚、図2に示す構成は、図1の制御系のいずれかに設ければ良い。DC/DCコンバータ制御部5aに設けたのは一例であるため、設ける位置は限定されない。
【0029】
図2に示すように、本実施の形態によるDC/DCコンバータの制御ブロック図においては、蓄電池21を充電する充電電流21aを制御するため、蓄電池に入力する充電電流21aを電流計などにより測定し、この充電電流21aと、目標の電流である充電電流指令値23(例えば、1Aなどの一定値)との差分をとる。
【0030】
そして、この差分を、PI制御部25に入力する。充電電流指令値23に対しての上記差分を制御理論でいうところの補償器(PI部(PI制御部))25を介して制御値27とするのは公知の制御構成例である。
【0031】
ここで、Pは比例制御、Iは積分制御を表し、各々、目標の差分に対して比例的に制御する強さを加減したり、指令値に対する差分を蓄積して制御対象を指令値に近づける働きをする。
【0032】
また、充電電流21aは破線部で囲まれた利得・位相調整機能部(脈流調整部)5bに入力される。脈流調整部5bは、調整対象選択部(図示せず)を有し、調整対象選択部は位相の調整か利得の調整かを選択する。
【0033】
本実施の形態においては、その後の経路において、脈流成分を相殺する相殺信号を足し込む破線部で囲まれた制御機能を設けた点に特徴がある。
【0034】
一方、前述の特許文献1のように、公知技術においては、装置状況に応じて、フィードフォワードとしてあらかじめ脈流成分の相殺データを用意しておく。尚、装置状況とは充電電流、充電電圧、充電電力、温度、AC/DCコンバータの出力特性の変化などである。
【0035】
本実施の形態による脈流成分の相殺技術においては、相殺信号により脈流成分の低減に効果があったかどうかを、自己で判断しながら、脈流成分が最小になるように、相殺信号を調整する点を特徴とする。
【0036】
脈流成分の調整は、図2における破線部に囲まれた構成により実行される。より、詳細には、脈流調整部は、脈流成分の抽出部31と、位相差/利得調整方向判定部37と、位相(φ)調整部43と、利得(K)調整部45と、を有する。さらに、調整対象となる脈流成分より前の前回脈流成分を記憶する前回脈流成分記憶部33と、基準正弦波K×sin(2ωt+Φ)を記憶する基準正弦波記憶部41を有している。
【0037】
脈流成分の抽出部31において脈流を抽出するためには、(充電電流)−(充電電流の平均値)を演算したり、電流追従性が良いなら(充電電流)−(充電電流指令値)を演算したり、あるいは、HPFを使用しても良い。
すなわち、脈流の抽出方法は限定されない。
【0038】
図2に示すように、充電電流21aは、脈流成分の抽出部31に入力され、前回脈流成分との差分をとる。その差分が位相差/利得調整方向判定部37に入力され、脈流調整部5b、すなわち、位相(φ)調整部43と利得(K)調整部45とに出力される。尚、カウンタ37aなどにより、脈流の1周期毎に調整回数をカウントすることができる。位相(φ)調整部43は、基準正弦波記憶部(K×sin(2ωt+Φ))41から得られた基準正弦波に基づいて位相を調整する。すなわち、n−1回目とn回目の脈流値を比較し、脈流値が小さくなるように位相を移動させ、移動させた位相を固定する。
【0039】
利得(K)調整部45は、基準正弦波記憶部41から得られた基準正弦波に基づいて振幅を調整する。すなわち、n−1回目とn回目の脈流値を比較し、脈流値が小さくなるように利得を移動させ、移動させた利得を固定する。
【0040】
このようにして、調整された位相と利得をもった正弦波が、PI部(PI制御部)25から出力された制御信号に加算されて、制御値27として、DC/DCコンバータ5の制御に利用される。例えば、制御値27により、DC/DCコンバータ5の一次側の半導体スイッチのオンオフのタイミング制御を調整する。
【0041】
例えば、基準正弦波記憶部41の周波数は系統電圧を、ゼロクロスコンパレータを通して周波数計測したものでも良いし、図1の充電装置Aがもつ、CAN通信上にある情報から周波数を判断しても良い。
【0042】
また、例えば、図2の脈流成分の抽出部31と前回脈流成分記憶部33による脈流成分の比較は、過去(1周期前)と現在(今回の周期)の実効値で比較してもよいし、過去(1周期前)と現在(今回の周期)のピークtoピーク(振幅の大きさ)で比較しても良い。
【0043】
比較して効果があったかどうか自己判断するためのブロック(位相差/利得調整方向判定部37)を持ち、相殺信号の足し込み位相と大きさを調整して、脈流成分が収束するような制御を行う。
【0044】
例えば、図3は、本実施の形態による充電装置におけるDC/DCコンバータ制御部5aの制御の流れの一例を示すフローチャート図である。図3に示すように、位相差、利得調整方向の判定が開始されると(Start)、ステップS1において、初期値として、経過サイクル数=0、位相、利得の初期値を与える。
【0045】
次いで、ステップS2において、通信により、或いは、周波数計測回路により、周波数判定を行う。これにより1周期を決定することができる。
【0046】
ステップS3において、例えば、周期は、10ms,50Hz×2などにおける、脈流成分期内の計測電流の最大値(max)最小値(min)を計測し、メモリなどに記憶しておく。例えば、1周期は、内部の正弦波0°基準で判断する。
【0047】
ステップS4は、図2の基準正弦波記憶部41のデータを取り出すための処理である。脈流の判定をしつつ、1周期の間、振幅、位相を固定して相殺信号を出しつづけ、内部基準正弦波データを進める。上述データの間隔は、例えば、50Hzで+1.2°,60Hzで+1.44°などである。これは、ソフトウェアを使用して実現する場合、割り込み処理の間隔と、扱っている脈流2fの周期で1回に進めるデータの間隔が決定される。
【0048】
ステップS5において、1周期に到達したか否かを判定する。Nの場合には、ステップS16において、停止指令があるかどうかを判断し、停止指令があれば(Y)、処理を停止し、停止指令がなければ(N)、ステップS2に戻る。
【0049】
ステップS5でYの場合には、ステップS6に進み、経過サイクル数に1を加算する
次いで、ステップS7で、電流脈流Iripplen(Imax-Imin)を求める。これにより今回の周期のPP(ピークtoピーク)を求めることができる。
【0050】
ステップS8において、調整要素(調整対象)が位相Φであるか、ゲインKであるかを判定する。
(【0051】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

山洋電気株式会社
充電装置
山洋電気株式会社
コンデンサ温度測定装置
テンパール工業株式会社
分電盤
株式会社ミツバ
制御装置
株式会社富士通ゼネラル
空気調和機
株式会社辰巳菱機
発電システム
日本電産株式会社
モータ及び減速装置
富士電機株式会社
電力変換装置
株式会社計測技術研究所
負荷装置
日本電産株式会社
減速装置及び電気設備
パイオニア株式会社
充電器
富士電機株式会社
電力変換装置
マレリ株式会社
充放電制御装置
日本電産テクノモータ株式会社
モータ
株式会社MARC研究所
回転電気機械
日本電産株式会社
モータ、および電動バイク
島根県
スイッチトリラクタンスモータ
富士電機株式会社
モータ駆動システム
ニッキャビ株式会社
ケーブル台
株式会社日立産機システム
電力変換装置
KYB株式会社
筒型リニアモータ
愛知電機株式会社
電力変換装置とその冷却方法
KYB株式会社
筒型リニアモータ
KYB株式会社
筒型リニアモータ
個人
車輪の回転を動力として発電する発電装置
KYB株式会社
筒型リニアモータ
株式会社豊田自動織機
電動圧縮機
株式会社豊田自動織機
電動圧縮機
KYB株式会社
筒型リニアモータ
アダマンド並木精密宝石株式会社
車両通過報知器
中国電力株式会社
搬送保護継電装置
河村電器産業株式会社
分電盤ケースの基台
株式会社リコー
素子、及び発電装置
中国電力株式会社
腕金用鳥害防止具
株式会社デンソーウェーブ
携帯端末
マレリ株式会社
電源システム
続きを見る